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2025年8月2日(土) 13:00~14:55
『裸の大将~放浪の虫が動き出したので~』
2025年8月2日(土) 13:00~14:55
1965年、銀座。「日本のゴッホ・山下清展覧会」が開催されている。
司会者(軽部真一)が山下清(塚地武雅)の功績を称える説明をしている中、ベレー帽に背広姿の清が窮屈そうにたたずんでいる。
「ぼ、ぼくは、背広が嫌いなんだな、うん」という清に園長(津川雅彦)やヨメ子(水川あさみ)はあきれ顔だ。
取材に来た記者たちは、清のとぼけているが味のある答えに脱帽する。
取材陣のまぶしいばかりのストロボの嵐に清は思わず顔を隠し、席を立つ。トイレに行くというのだ。
男子トイレの中で、清はこっそり服を脱ぎ、いつもの短パンとランニングに着替える。
園長やヨメ子の心配をよそに、放浪の旅に出たのだ。
大井川。清が鉄橋の上に腰掛けて、デッサンをしている。
自転車に乗った田中巡査(生瀬勝久)に注意されるが、その時、蒸気機関車が煙を噴き上げ走ってくる。
鉄橋の枕木にぶら下がり、あやうく難を逃れるが、力尽きて、手を離し、真下の川に落ちる。
田中巡査は清に「線路の上を歩くな」と注意して、リュックの中を調べると、フンドシやスケッチブック、貝殻や石ころまで入っている。
清のものの言い方にバカにされたと思った田中巡査は清を交番に連れて行く。
交番で清は自分の父親や母親のことを話すが、田中巡査は同じ話の繰り返しに少々、うんざりしている。
「お母さんは死ぬ前に、お腹が減ったら、親切なお巡りさんからおにぎりをもらいなさいと言いました」という話に気をよくした田中巡査は自分のお弁当のおにぎりを清に差し出す。
両手に一つずつおにぎりを持ち、交互に食べ出すと、ヨメ子がやってきて清を連れて帰る。
夕方。園長室では、園長の前で、清が真っ白い画用紙に反省文を書いている。
「ぼ、ぼくは反省しているので…ごめんなさい」と園長に頭を下げる。
教室で美術主任のみどり先生(久本雅美)が明日の授業の準備をしている。
「久しぶりに放浪したんだって」と聞くみどり先生に、清は「僕の体には放浪の虫が住んでいて、この時期になるとムズムズと動き出してしまうんだな」と言う。
すると、みどり先生は清の小指に赤い毛糸を巻く。
清が放浪したくなったら、小指の赤い毛糸を見て放浪は悪いことなんだと思い出してほしいというのだ。
学園の近くの勝沼(ベンガル)の家から金の布袋さんが盗まれた。
学園の竹村(猫ひろし)らのいたずらによって、勝沼の庭の枇杷の実どろぼうに仕立てられた清は、金の布袋さんも盗んだのではないかと疑われる。
園長や勝沼、ヨメ子らが清の部屋に行くと、きちんとたたまれた布団の上に画用紙の書き置きと金の布袋さんが置いてある。
書き置きには「放浪に出ます」と書かれてあった。
長野の田園の道。道祖神の前。
腹を空かした清は、リュックの中からホタテ貝の貝殻を出し、お供えのおにぎりと交換する。
だが、おにぎりは石のようにカチカチで、食べられない。清は仕方なくおにぎりを道祖神に返す。
清を探しにきたヨメ子は道祖神の前でホタテ貝の貝殻を見つける。貝殻には清の絵が描かれている。
長野・旅館「臨泉楼」。
女将の貞子(萬田久子)に園長先生から「清を探しに行って、ヨメ子がいなくなった」と連絡が入る。
- <出演者>
- 塚地武雅(ドランクドラゴン)
- 水川あさみ
- 久本雅美
- 生瀬勝久
- 川島なお美
- 六平直政
- ベンガル
- 温水洋一
- 藤村俊二
- 白木万理
- 鷲尾真知子
- 猫ひろし
- 美山加恋
- 森本レオ
- 萬田久子
- 津川雅彦
- ほか
「ボ、ボクは、おにぎりがほしいんだな」。
赤い傘に白のランニング姿「裸の大将 山下清」の有名なセリフだ。
1980年から17年間続いた人気ドラマ『裸の大将』。幅広い世代に支持され、単発ドラマでは珍しく、全83話という長寿番組だった。
『裸の大将』の「懐かしさ」「人情」「人として大事なものは何か」を描いたストーリーは、今でも、世代を超えて、人々を魅了している。
多くの皆様からの後押しもあり復活した『裸の大将』がBSフジに登場。注目の山下清を演じるのは、塚地武雅(ドランクドラゴン)。
新「裸の大将」の放浪をお楽しみに!!