『仕掛人　藤枝梅安』

　梅安に剣術使いの又右衛門への仕掛の依頼がくる。そのころ梅安の知人の浪人・小杉が江戸に戻っていた。小杉は剣の道場の後継争いから同門の侍を斬ってしまい、それ以来、旗本一味に追われ上方に身を潜めていたのだった。ところが、その旗本一味に、又右衛門の姿があり…。

　梅安は、普段は患者の絶えない流行のはり医者。人々に信頼されている存在でありながら、その一方で闇の元締の“世のため、人のために生かしておけぬ奴”という言葉だけを信じ、悪者を消してゆくプロの殺し屋である。今や世界で活躍する俳優・渡辺謙の出世作品である。