2024年5月26日(日) 27:00~27:55

『第32回FNSドキュメンタリー大賞』

次回の放送予定

2024年5月26日(日) 27:00~27:55
清流のヌシの叫び~繋ぐ命と扱う命~

毎週(日) 27:00〜27:55

主に中国地方に生息する国の特別天然記念物・オオサンショウウオ。昨年、原爆ドーム前の川で発見され話題になった。“清流のヌシ”と呼ばれるオオサンショウウオが、なぜ都会の真ん中にいたのか。広島大学で生態の研究をする清水則雄准教授を取材する中で見えてきたのは“過酷な実態”だった。度重なる豪雨災害により、繰り返される護岸工事。その影響でオオサンショウウオたちは住みかを失い、下流へと流されている。さらに、水を貯えるため作られた“堰(せき)”の存在が上流に戻ろうとする彼らの行く手を阻む。その結果、元の場所に戻ることができず、都会に姿を現した。この状況に追い打ちをかけるのが、昨年広島県で初めて発見された“交雑種”の存在。凶暴な交雑種は、在来種の「住みか」や「えさ」を奪っている。清水さんは増え続けると、生態系が崩れ取返しのつかない未来がくると案じる。さらに“交雑種”について行政側も保護すべきか、処分するべきか答えを出せていない。“交雑種”を巡り清水さんが下した決断とは。生きた化石ともいわれるオオサンショウウオ。しかし、今や環境が変化し、絶滅の危機に瀕している。「繋ぐ命と扱う命」動物たちを思うからこそ、何度も選択を迫られ、様々な葛藤と戦う。しかし、どんな命であれ感謝の気持ちを忘れず向き合ってきた清水さん。今ある以上の自然を後世に伝えていくため、もの言わぬオオサンショウウオの叫びを代弁していく。


<制作>テレビ新広島(2023年初回放送)

出演者・スタッフ

<スタッフ>
プロデューサー:田中浩樹(テレビ新広島)
ディレクター:高橋徹(テレビ新広島)
ナレーション:西山穂乃加(テレビ新広島)

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