
- ドキュメンタリー
2024年1月21日(日) 27:00~27:55
『第31回FNSドキュメンタリー大賞』
2024年1月21日(日) 27:00~27:55
泡沫の夢~戦没画学生・よみがえる青春の影~
毎週(日) 27:00〜27:55
長野県上田市にある私設の美術館・無言館には先の戦争で犠牲となった多くの画学生の画が展示されている。この中には、同じ作者によって描かれた2枚の画がある。【静子像】と【裸婦(デッサン)】で、作者は佐久間修。自分の妻を描いたものだった。佐久間は太平洋戦争末期、長崎県大村市で米軍の空襲に遭い命を落とした。佐久間は大正4年、熊本県御船町に生まれ、東京美術学校(現東京藝術大学)で油画を学んだ。卒業後は美術教師となった。後に佐久間の妻となる静子と出会ったのは美校時代で、二人の結婚に両親は猛反対だった。茨の道を歩む佐久間と静子だったが、昭和15年に結婚。2人の子宝にも恵まれた。しかし、幸せな生活は長くは続かなかった。
終戦末期、十代の若者を軍需工場に動員する学徒動員が本格化、旧制中学で美術教師をしていた佐久間は男子生徒300人を引率し長崎県大村市の飛行機工場へ向かった。運命の日は、昭和19年10月25日にやってきた。B29の大編隊が来襲、佐久間は生徒に退避を呼びかけながら被弾、還らぬ人となった。妻の静子と幼い我が子を遺しこの世を去った。29歳の若さだった。
戦後、静子は佐久間が遺した2枚の画【静子像】【裸婦(デッサン)】を傍らに心の支えとして生きたという。番組では、佐久間修の青春群像を追いながら、平和の尊さと若者が犠牲となる不条理な戦争悪を考える。
<制作>テレビ熊本(2022年初回放送)
- <出演者>
- 野見山曉治(洋画家)
- 窪島誠一郎(無言館館主)
- 佐久間正昭
- <スタッフ>
- プロデューサー:古閑康弘
- ディレクター:徳永幹男
- 語り:尾谷いずみ
- 編集:可児浩二
- 撮影:石原拓朗
- MA:森仁(U2)
H0003098-0018
『第31回FNSドキュメンタリー大賞』
泡沫の夢~戦没画学生・よみがえる青春の影~
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