『The Classic Car～クラシックカーってカッコイイ！～』

今回の主役【イタリア製・CISITALIA 202 SC Gran Sport Berlinetta(1947年）】
ニューヨークの近代美術館・MOMAには同様のシリーズの、チシタリア202クーペが永久展示されている。
それは自動車デザインの歴史で202クーペが未来に残る傑作とされていると言える。
通称「202クーペ」のシンプルで美しいスタイリングは当時のヨーロッパ車デザインの最先端理論が実践されたものといわれているが、デザイナーやエンジニアは一人に特定されず、車作りの優れたデザイナー、エンジニア、カロッツェリアなど数多くの力が結集して生み出されたものだ。
車体もいくつかの異なるカロッツェリアで製作された。
この車両は1947年式のピニンファリーナ製で、エンジンはFIAT1100ccの4気筒OHCエンジンを改良したチシタリア独自の高性能エンジンを搭載、202クーペとしては前期型にあたる。
この車を含めすべての202系を合わせても総生産台数は200台に満たない貴重なものだ。

デジタル満載でコンピューターが制御している移動のための便利な道具である現代の車とは違う、半世紀以上前に職人たちの手仕事で作り上げられた車たち。
歴代のオーナーたちから愛され、次の世代へと受け継がれている【文化遺産】というべきクラシックな名車の魅力を、美しい走行シーンはもちろんブレーキ・クラッチ・エンジンルームなど丁寧に撮影したパーツもたっぷりと鑑賞して頂く。
名車のオーナーや整備に携わるメカニックのインタビューを交えて紹介する「車が主役」の番組である。