『The Classic Car～クラシックカーってカッコイイ！～』

今回の主役【イタリア製・FIAT 1100TV COUPE GHIA(1954年）】
FIAT創業は1899年のイタリア・トリノ。
第二次大戦前には自動車のみならず、航空機、船舶など重工業の分野でも存在感を示し、戦後は世界的企業へと飛躍した。
50年代にFIATのラインナップの中心となった中型車「1100」、その高性能版が「1100ＴＶ」。
独特の楕円形のラジエターグリルやファストバックの流れるようなラインを持ち、1100という比較的小型のサイズを伸びやかでエレガントに見せるデザインはこの時代の魅力あるイタリア車の中でも際立っている。
エンジンは1089cc直列４気筒、ツインチョークキャブレターとチューニングされて51馬力のパワーを発揮。
1954年に名門カロッツェリア「ギア」によって「1100」のプロトタイプを基にごく少数生産されたモデルが「1100ＴＶ　ギア・クーペ」で、その数はわずか6台ともいわれており、この車はその中の一台だ。

デジタル満載でコンピューターが制御している移動のための便利な道具である現代の車とは違う、半世紀以上前に職人たちの手仕事で作り上げられた車たち。
歴代のオーナーたちから愛され、次の世代へと受け継がれている【文化遺産】というべきクラシックな名車の魅力を、美しい走行シーンはもちろんブレーキ・クラッチ・エンジンルームなど丁寧に撮影したパーツもたっぷりと鑑賞して頂く。
名車のオーナーや整備に携わるメカニックのインタビューを交えて紹介する「車が主役」の番組である。