『The Classic Car～クラシックカーってカッコイイ！～』

今回の主役は1955年製【FIAT 1100TV Pininfarina Berlinetta】
1100TVの「TV」はツーリズモ・ヴェローチェの略で、ピニンファリーナはイタリア最大のカロッツェリアの名前、ベルリネッタはクーペ。
ウェーバー製のツインチョークキャブレターを持ち、高い圧縮比でチューニングされたエンジンはノーマルの36馬力に対して51馬力という高出力で、排気量1100ccのオーバーヘッドバルブ式4気筒を搭載している。
イタリアの自動車メーカー「FIAT」は1899年に設立され、1910年にはイタリア最大の自動車メーカーになっていた。
そのFIATの歴史的なモデルネームが「1100」で、当時としては先進的な一体構造の車体であるモノコックシャーシが採用されたことで強度と軽さを両立している。
1100ＴＶ・ピニンファリーナ・ベルリネッタは1954～57年にかけて2つのシリーズで生産され、その約780台のうちの一台がこの車である。

デジタル満載でコンピューターが制御している移動のための便利な道具である現代の車とは違う、半世紀以上前に職人たちの手仕事で作り上げられた車たち。
歴代のオーナーたちから愛され、次の世代へと受け継がれている【文化遺産】というべきクラシックな名車の魅力を、美しい走行シーンはもちろんブレーキ・クラッチ・エンジンルームなど丁寧に撮影したパーツもたっぷりと鑑賞して頂く。
名車のオーナーや整備に携わるメカニックのインタビューを交えて紹介する「車が主役」の番組である。