株式会社ビーエスフジ
番組審議会 議事概要
BSフジ番組審議会委員の顔ぶれ(敬称略)
委員長音好宏
上智大学教授
副委員長三屋裕子
(公財)日本バスケット
ボール協会会長
副委員長林高広
㈱ギンザのサヱグサ
取締役・未来創造室室長
委員鈴木おさむ
(有)オフィスおさむ
代表取締役社長
委員加藤義人
㈱テレビマンユニオン
副会長
委員三田寛子
女優・タレント
委員髙橋ゆき
㈱ベアーズ
取締役副社長
委員沢辺隆雄
㈱産業経済新聞社
論説副委員長
第112回
- 開催年月日
- 開催年月日 2024年4月3日(水) 12時~
- 開催場所
- ㈱ビーエスフジ
- 出席者
-
音 好宏 委員長/上智大学教授 三屋 裕子 副委員長/(公財)日本バスケットボール協会会長 林 高広 副委員長/㈱ギンザのサヱグサ取締役・未来創造室室長 鈴木 おさむ (有)オフィスおさむ 代表取締役社長 加藤 義人 ㈱テレビマンユニオン副会長 三田 寛子 女優・タレント 髙橋 ゆき ㈱ベアーズ取締役副社長 沢辺 隆雄 ㈱産業経済新聞社論説副委員長 - 審議事項(2K放送及び4K放送)
-
『辻井伸行×ハワイ ~忘れられない拍手喝采~』(2024年3月2日(土)20:00~21:55)
- 審議事項(4K放送)
- BS4K全般について
議事概要
委員の発言の概要は以下の通り
【2K・4K】『辻井伸行×ハワイ ~忘れられない拍手喝采~』
- とても美しい映像なので、コンサート会場の風景をもっと長い時間見たかったし、音楽でも、ハワイの若手バイオリニストとの共演がもう少し長く見たかった。
- 辻井さんの演奏やご本人も楽しそうな笑顔や素顔が見られたことで豪華であり、厚みのある、そして見応え、聞き応えのある番組で感動した。
- ピアニストになりたいと強く決心したのがハワイであったというエピソードでは、家族との写真や幼少期にピアノ演奏の録音が聞けた事は貴重だと思う。
- 地元の学校での即興演奏は、子供達の表情もよく撮れていて、感想も良かった。
- 東日本大震災の被災者への思いを込めた『それでも、生きてゆく』では、辻井さんの気持ちが伝わってきた。能登半島地震のこともあったので、視聴者に力を与えられたと思う。
- 辻井さんの演奏が見られるというシンプルな番組だから、音楽に全然詳しくない人でも彼の凄さが伝わる。
- 辻井さんの並外れた聴力を、もうすこし解説してもらえると、改めて番組で起きる出来事の凄さが伝わると思った。
- 地元の子供達との掛け合いや即興演奏を見ると、彼の今日に至るまでを自分なりに調べたくなる番組だった。
- ナレーションも多くなくて、作り過ぎていなくて、夜ゆっくり見るにはいい番組だった。
- 滞在1週間という短い期間での密着ドキュメントは大変だが、全体としては流れ良く構成されていた。
- 初めてこの番組を見る人にも、辻井伸行の人物像が分かるような部分がもう少しあっても良いと思う。
- 単なる音楽イベントの記録ドキュメントじゃないとすれば、人を描くドラマ性を演出する手法があってもいいと思う。
- 一部の演奏シーンで「一部編集して放送しています」というスーパーには、製作者の忠実にコンサートをドキュメントしたかったという意思を感じた。
- 演奏を終えた後の辻井さんの興奮ぶりを映すことで、彼はピアノを弾くことが純粋に大好きで、彼が自由になれる瞬間であることが伝わった。
- ハワイの空気感を出すために劇伴BGMが入っているが、彼の演奏前後は、できるだけ劇伴BGMは我慢した方が良いと思う。彼の音楽を聴きたいと思っていて、BSのゆったりとしたものを見たい視聴者は待ってくれるし、時には音の引き算もあっても良い。
- とてつもない聴力を持っている辻井さんだからこそ、彼の音の風景。優れた聴力を言語化するチャレンジはあっていいと思う。
- 放送が終わってから社会の捉え方が気になったが「視覚障害を持っているのに辻井さんはすごい」という投稿が多かった。そんな褒められ方がこの世界からなくなる日が来ることがユニバーサルになっていく一歩だと思う。
- ウェルビーイングを感じる番組だったし、彼のウェルビーイングに触れることができたし、私自身のウェルビーイングもすごく高まった。
- 全体的に耳が研ぎ澄まされるだけではなくて、想像力の奥行きを感じさせるシーンがたくさんあった。
- 番組冒頭のハワイの街歩きから、路上でのウクレレ演奏、ブルーノートの演奏の違いが表現されたイントロダクションは、「本物」を見せるための前奏となるシーンだった。その辺りの構成がすごく面白いし、良くできている。
- ハワイでのエピソードや子供達とのやり取りなども含めて、彼の演奏の力と非常に柔らかい人物像のギャップが上手く映像にも表れているし、そこがこの番組の『忘れられない拍手喝采』というところに繋がっていると思う。
- 最後の野外コンサートの中でハワイアンのアーティスト達をもう少し紹介をしても良かったし、コラボの感想などが入っても良かった。
【4K】放送全般
- 4Kの画像と音楽が美しい、それを本当に堪能できる番組で特にブルーノートの場面では青の照明がとても綺麗だった。
- ハワイと4K、やっぱり良い。これだけで良いと思う。
これらの意見に対して事業者側からは以下のような回答があった
- この番組は、音楽の力は世界をつなぐということをテーマに2011年から制作したシリーズの第11弾となる。今回のハワイ編は2年ぶりの海外ロケということで、音楽紀行シリーズの復活という点と、辻井さんのピアニストとしての原点を探る旅というふたつを制作意図として制作した。
- 辻井さんの純粋な音楽への探究心や、その土地でしか感じられないことを、今回は植樹活動などを取り入れるなどして、音楽と自然の循環というところも視聴者に伝えたいと思った。
- コンサートの部分については、まずブルーノートでは、辻井さんが最後にアンコールで演奏した『ラ・カンパネラ』は、元々プログラムには入っておらず、番組プロデューサーと辻井さんが、『ラ・カンパネラ』をハワイの人にも聴いてもらえたら嬉しいという会話から辻井さんが最後にその場の空気を感じて自らセレクトしたもの。
- 「ANA 'Aha Mele (アハメレ) 2023」で『それでも、生きてゆく』を演奏したが、こちらも辻井さんが2023年8月に起きたマウイ島での山火事で被災された方の心に寄り添ってセレクトされたということで、制作陣としては辻井さんの思いである音楽を中心にコンサートの構成する形にした。
- 多少出演者の説明、その背景、ダイヤモンドヘッドの会場の風景が尺の都合で少なくなってしまったところはある。今後は、辻井さん自身の聴力の解説だったりBGMの引き算だったりというご意見を踏まえて、辻井さんの表現する言葉を意識して、なぜこの番組を見ていただくのかというところを意識して伝えられるように今後も番組に反映させていければと思う。 ※辻井さんの「辻」の正しい表記は、しんにょうは一点、「辶」(三画)の形になります、文字のフォントによっては表記が変わります。