番組情報
情報・ドキュメンタリー

<BSフジサンデースペシャル>『ザ・ノンフィクション特別編』


次回の放送予定

2019年7月21日(日) 18:00~19:55


「たま平、しっかりしろ!~正蔵の息子 試練の5年」


今から5年前の2013年、ずんぐりとした一人の青年が落語の世界に飛び込んだ。テレビでもお馴染み、最近は山田洋次監督の映画でも活躍する落語家・林家正蔵、その長男の海老名泰良(やすよし・24歳)だ。名門・明大中野でラグビーに打ち込み“花園”を目指した中学・高校時代、そして選んだ道は明治大学進学でもラグビーでもなく…父と同じ「落語」の道だった。
これは実は落語の世界では新たな歴史となった。なぜなら、正蔵の息子が落語家となることで、正蔵の祖父で“伝説の噺家”といわれる七代目林家正蔵から始まり、“昭和の爆笑王”初代林家三平、九代目正蔵に続く、初の「四代続く落語家」になるからだ。歌舞伎や狂言などの伝統芸能と違い落語界は名跡の「世襲」にこだわらない。それゆえ“江戸時代から何代続く…”といったことがないのだ。

正蔵の林家一門は、九代目正蔵、弟の二代目三平を始め、こん平、たい平、ペー・パー子など多く師匠・真打と弟子を抱える大きな一門だ。その“大家族”を初代三平の妻・海老名香葉子が“女将さん”として今も支えている。そんな一門に父を師匠として弟子入りした息子は、名を「たま平」と名付けられた。ラグビーに明け暮れていたから“たま”平なのだそうだ。海老名家の“惣領”であるたま平だが、その日から一番の下っ端としての生活が始まった。
落語家の身分は「見習い」「前座(ぜんざ)」「二ツ目(ふたつめ)」「真打(しんうち)」となっている。カメラは、たま平の「見習い」生活、そして本当の意味で落語界の門をたたく「前座」としての活動を追い続ける。

師匠となった父・正蔵には忸怩たる思いがあった。そもそも息子に家業を継がせるつもりは一切なく、当初は弟子入りを拒んだ。しかし、高座の終わりを待って訴える息子の姿に、ある条件を課し認めることにする。それは「親子の縁を切ること」。実力主義の厳しい世界では、親のすねかじりでは決して育たないゆえの正蔵の決意だった。もちろん、息子が継ぐことに喜びもある。しかし、「昭和の爆笑王・林家三平の息子」を背負わされ続けた自らの苦々しい過去から、「林家の看板を継ぐ」ことがどれだけ厳しいものか、嫌というほど身に染みていたのだ。

「前座」となったたま平。しかし前座生活は失敗の連続だった。師匠・正蔵は厳しく冷たく接する。たま平は決して“天才”ではなかった。芸が向上しない、客に受けない、兄弟子・姉弟子には叱られ…何がいけないのか?そして、ついに師匠の怒りを買ってしまう。「安い芸をするな!」…その言葉はたま平に突き刺さった。一体どうしたら芸が安くならないのか?
そんな苦悩の中、ある高座でありえないことが起きる。たま平が涙を流し始めたのだ。なぜなのか?

そして3年の前座生活を経て2017年、たま平はついに「二ツ目」に昇進する。しかし精進はこれからだ。たくさんの高座をこなし芸を磨き上げなければ。たま平はある決意を固める。それは、海老名家から自ら”距離を置く”という選択だった。そして父、師匠の正蔵が投げた言葉とは?

※初回放送:2018年10月21日

出演者・スタッフ
<出演者>
語り 高島礼子




<スタッフ>
ディレクター 古池健二郎
演出 印南貴史
プロデューサー 西村 朗
チーフプロデューサー 張江泰之
制作協力 エッジュ
制作著作 フジテレビジョン