放送内容 ■2016年1月1日(日)21:00~23:55
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1983年 プロ野球日本シリーズ 
西武ライオンズ 対 読売ジャイアンツ

 心に残る伝説の名勝負を現代に伝える『The GAME~震えた日~』。今回は、プロ野球日本シリーズ企画の第3弾として1983年の西武VS巨人を3時間に渡ってお届け。昨年の「1992年西武VSヤクルト」と同様、元日に球史に残る名勝負が甦る!
 1983年10月に行われたプロ野球日本シリーズ西武VS巨人。巨人は藤田監督率いる球界の盟主。対する広岡監督率いる西武は、前季の日本シリーズを制している新興勢力だった。この対決は“球界の盟主を賭けた戦い”として日本中が注目していた。当時の日本シリーズは全試合デイゲームだったにもかかわらず7試合中3試合の視聴率は40%を超えと、その注目度の高さが伺える。また、両チームの監督は現役時代、川上監督率いる栄光の巨人軍を支えた盟友同士だったが、広岡は監督との確執から引退に追い込まれ、藤田は逆に監督に目をかけられ現役生活を全うした。この日本シリーズ、広岡は積年の思いを晴らすべく「打倒・巨人」に燃えていた。
 シリーズは初戦から波乱の展開。巨人先発のエース江川が2回KO。試合は6-3で西武の勝利。第2戦、巨人先発の西本が得意のシュートで西武打線を完全に抑え4-0で勝利した。そして、1勝1敗で迎えた第3戦、試合は9回裏4-4の同点で巨人の攻撃。巨人は、2アウトランナーなしの状況で4連続ヒットの猛攻。最後は中畑が逆転サヨナラタイムリーを放ち、5-4の劇的な勝利を収める。この試合を皮切りに、後に“逆転に次ぎ逆転の名勝負”と称されるシリーズの幕が上がるのだった。
 このシリーズは“派手な撃ち合い”や“意地の投手戦”が繰り広げられ、逆転サヨナラゲームの数は、実に7戦中3戦という、球史に残る大熱戦となった。 番組では、西武側に東尾修と石毛宏典、巨人側に中畑清と西本聖を招き、当時の試合の模様を振り返りながら激闘の裏側をじっくりと紐解いていく。中畑は「この日本シリーズは負けたけど、力を出し切れたから充実していた」、石毛は「疲れたが、試合がどうなるか解らないから面白かった」と前向きに振り返る一方、東尾は「1イニングを守る難しさ思い知らされる」、西本は「自分がもっとしっかりしてればという思いが強いし、振り返ると悔しい気持ちが当時よりも増してくる」とインタビューを通じて野手と投手の考え方や立場の違いが改めて浮き彫りとなった。
 両チームの選手たちは、若手もベテランも関係なく高校球児の如く白球を追い、チーム全体で勝利を目指した。そんな姿は、30年以上たった今も色あせることなく、我々の心を震わせる。「野球は一球で流れが変わる」、「野球は2アウトから」そんな言葉を体現しているこの日本シリーズには野球のドラマがすべて詰まっているといっても過言ではない。
【1983年プロ野球日本シリーズ 結果】
第1戦:巨人3-6西武〇 第2戦:〇巨人4-0西武 第3戦:西武4-5巨人〇 第4戦:〇西武7-4巨人 
第5戦:西武2-5巨人〇 第6戦:巨人3-4西武〇 第7戦:巨人2-3西武〇

4勝3敗 西武ライオンズ 優勝

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