
- ドキュメンタリー
2025年12月14日(日) 10:00~10:30
『鉄道伝説』
2025年12月14日(日) 10:00~10:30
第178回「コンテナ特急・たから号 ~物流を変えた不屈の挑戦~」
毎週(日) 10:00~10:30
日本の物流を支える貨物列車。
力強い電気機関車が、長く連なるコンテナをけん引し、列島を駆け抜ける。
この見慣れたコンテナ輸送の風景は、かつて、鉄道の未来を懸けた一大プロジェクトによって切り開かれた。
昭和30年ごろ。国鉄の貨物輸送は、産業の大動脈として、日本の復興と発展をけん引していた。
しかし、輸送需要の伸びに対して輸送力不足が問題となり、さらに速達性に優れたトラック輸送が台頭することで、
鉄道貨物輸送は、曲がり角に立たされたのだ。
昭和34年(1959年)11月5日。
国鉄は、この危機を打開するために日本初のコンテナ専用特急貨物列車「たから」号を誕生させる。
このたから号は、薄緑色の5トンコンテナを5個ずつ、24両の専用貨車に載せ、合計120個を輸送する。
そして、「マンモス」という愛称で親しまれたEH10形電気機関車がけん引を担当し、東京-大阪間、約500kmの区間を結んだ。
たから号は、従来の最速貨物列車と比べ、約3時間もの大幅な時間短縮を実現したのだ。
こうして荷役を安全に、低価格で、迅速に行うための「コンテナ輸送」が本格的にスタートした。
貨物輸送近代化のホープとして、新たな時代の扉を開いたコンテナ特急、たから号。
この列車の導入に尽力し、新たな貨物の時代を切り開いた人々の挑戦に迫る。


所蔵・物流博物館
明治に開業、昭和時代にピークを迎えた日本の鉄道史はそのまま日本産業史と言える。だからこそSLのようなその当時の佇まいには近代史のノスタルジィを感じることができるのだ。
今までの鉄道番組には無かった鉄道百数十年の歴史、ドラマを描く人気番組「鉄道伝説」。新幹線はなぜ作られたのか?日本中に特急網を張り巡らしたのはなぜか?日本はなぜこんなに電車が走っているのか?莫大な数の人々とその時々の英知を尽くして発展してきた日本の鉄道史には、多くの伝説がある。
2013年以降、そんな鉄道界の歴史・伝説に迫ってきた「鉄道伝説」。150年を超えた鉄道史の中に残る「鉄路に命をかけた男たち」のさまざまな伝説を描いていく。

