•  創刊して6年。食にフォーカスをあてた人気月刊誌『料理通信』。一流の料理人や飲食店のオーナーなど、プロフェッショナルから絶大な信頼を集めている雑誌だ。鋭い切り口の特集を組み、プロから一般の生活者まで幅広い読者層を持つ。この誌には「生産者」「料理人」「食べ手」の間に立ち、よりよい結びつきをうみだそうという理念がある。
     そして、今、最も力をいれている取組みがある。それは「全国お宝食材コンテスト」。全国から、まだ知られていない優れた食材を発掘し、「お宝食材」と銘打って光を当てるというものだ。毎年、公募で400点ほどが全国からエントリーされる。その食材を社内のみならず、フードジャーナリスト、料理人、パティシエなどに参加を仰ぎ、厳選な審査を行って、入選食材を決定、誌面で発表する。
     編集長の君島佐和子さんは言う。
     「食材には、生産者の考え方や生き方が込められている。それが面白いし、だからこそ素晴らしい食材が生まれる。おいしい、まずいで済まされないものが、そこにはある。それを伝えていきたい」
     今回で3回目となる「お宝食材コンテスト」。この3月、料理通信社では、生産者の想いを、料理人、食べ手に伝えるために、鎌倉で1日だけの惣菜&食材店を開く。お宝食材コンテストで選ばれた食材を、料理人が調理、出来上がったお惣菜を「食べ手」につなごう、というのだ。お宝食材の生産者の方々も駆けつけ、生産者、料理人、食べ手の直接の交流がうまれる。
     そこから見えてきたものは――。生産者と料理人、そして食べ手が「食」を通して喜びを分かちあい、お互いを分かり合うこと。それこそが「うまい、まずいで済まされない」大切なものだった。