•  売り文句の定番…「元祖」。そんな元祖論争に、名乗りをあげようとしている人たちが作る食卓が、今回の舞台だ。
     1300年以上の歴史をもつ、古都・奈良。秋の行楽シーズンで賑わうこの町で、あるイベントが開催された。それが「奈良食文化祭」。イベントを立ち上げたのは、奈良県の飲食店やお土産さんが主なメンバーの「奈良グルメフェア実行委員会」。
     会長の増井義久さんは言う「奈良は『和食の故郷』。味噌も醤油も、お酒も、豆腐も、饅頭も、全て奈良が元祖。『奈良にうまいもんなし』そう言われ続けてきた歴史を変えたい!」
     9月19日に開催された、「奈良食文化祭」。会場で並ぶのは、古代豆腐や、醤油の元祖「ひしお」、清酒の元祖「菩提もと純米酒」、「元祖・紅白饅頭」、「元祖・かき氷」など、「奈良グルメフェア実行委員会」が、奈良が元祖だと胸を張る食品の数々。中でも最大の目玉は、「はくたくうどん」。なんと「元祖うどん」と銘打ち、出品する。小麦粉と米粉を混ぜてヤマイモでつなぎ、幅が約1・2cmもある平たい麺。モチモチとした食感と、ツルリとしたノド越しだ。「奈良漬け、柿の葉寿司以来、奈良にはヒットした特産品がないんですよ。だから『はくたくうどん』を、奈良の新・特産品にしたいです」と話す、増井さん。「元祖うどん」には、奈良県民の「故郷の食」に対する長年の思いも込められている。和食のルーツを発見し、楽しむ。今回は、そんな食卓を追いかける。