•  東京都杉並区で生まれた、新しい“いっしょに食べる。”を紹介する。
     それを手掛けるのが不動産会社を経営する齊藤志野歩さん。「阿佐谷おたがいさま食堂」など、食に関するプロジェクトに取り組んできた。「夫婦共働きのため、家族3人揃ってご飯を食べることができない。息子と2人だけの食事に閉塞感を抱いていた。」と齊藤さんは語る。不動産業という自身のバックグラウンドを生かし、食卓を家の中だけではなく暮らしの外へ広げた。そんな齊藤さんの元には地域の人たちが集える場所を作ろうと、数々の依頼が届く。
     「阿佐谷みずいろの家」は会員制のシェアスペース。メンバーが協力して、この家を人が集まる場所にしようとしている。オーナーの元田さんが、大切にしてきた古民家を地域に開きたいという思いから今年スタートした。
     この日はメンバーのアイディアで作ったピザ窯で、ピザ会が開かれた。そこに集う人たちは初対面でもすぐに打ち解け、共に笑顔になれる。みずいろの家が地域の絆を結ぶ拠点となっていた。
     西荻窪に今年できた「okatteにしおぎ」も会員制。会員になると一軒家の一部のスペースを自由に使うことが出来る。ここでは、広々としたキッチンが備わった土間で、イベントや料理教室を開いたり、手作りジャム販売などの小商いをしている。使い方は人それぞれだが、平日の夜には「okatteアワー」という、会員が自由に参加できる夕食会を行うなど、大小様々な食卓が開かれている。
     ある日のokatteにしおぎ。豪雨の影響でokatteアワーの参加者は5人。しかし、こんな夜だからこそ誰かと食べたい、誰かと食べると心が安らぐ。そんな新しい形の食卓をお届けする。