•  日本映画の巨匠、大林宣彦監督の新作映画が完成した。
     有楽町、スバル座。舞台挨拶を待つ観客が列をなすなか、続々と集まる「大林組」。御年76 歳の映画監督 大林宣彦さんを筆頭に、主演を務めた常盤貴子、安達祐実、、、、ほか、錚々たる俳優たち。昨年の夏に撮影を終え、久しぶりに顔を合わせ、皆で喜びを分かち合う。
     「今日ようやく“映画になる日”だから」だそうだ。
     「映画は“ごちそう”と同じ。作っただけでは美味しくならない。人と一緒に食べて語り合ってこそ、美味い“ごちそう”なるもの。映画も、つくっただけでは単に音と映像。観て語り合っていただきたい。」と、大林監督。
     この日の舞台挨拶は2カ所。大型バスで移動し、多くの観客に直接挨拶を終えた大林組は、久しぶりに全員で食卓を囲んだ。 
     その食卓で、大林監督が「映画」を大切にする理由が明かされてゆく。
     また、「古き良き家族の関係は食卓シーンに象徴される」という大林監督の演出論を伺い、過去の作品の「食卓シーン」を鑑賞。そこでは、幼い頃から繰り返して来た「大林宣彦少年」の食卓への想いが浮かび上がった。
     番組では、現在の大林宣彦監督の「夢の食卓」に密着。それは、日々繰り返されているという「家族の食卓」。愛娘が手作りの料理をし、家族はそれを待ち、いつのまにか友人が集まり、皆で語り合い、笑い合い、美味しく頂く食卓。皆が、大林監督の「家族」である。
     「食卓には人の感情がある。その思いを感じて、人々は理解し合うのです。」
     人々が集い、一緒に頂くという「生活の行為」には、監督の哲学が集約されていた。その哲学を、観て、感じて、考えてみてはいかがだろうか。