•  長野県下諏訪。諏訪湖の北部に位置する人口2万人ほどの町。かつては中山道と甲州街道が分岐する宿場町として栄えたこの地で、今話題を呼んでいる元気な商店街がある。
     地方の商店街には、空き店舗が目立つシャッター通りと呼ばれる通りが多いが、ここ御田町商店街では2011年、「空き店舗、ゼロ」を達成したのだ。地元の人はココでしか買えないモノがある町をめざし、「モノ作り」にこだわる入居者を募った。およそ10年の間に、オーダーメイドにこだわるステンドグラス雑貨店や、楽器で使われる木材を使用したスピーカーを作る工房などが次々にオープンした。
     多くの若者が集まった原動力の一つに「みたまち おかみさん会」の存在がある。新しく引っ越してきた若者たちの代わりに、オーナーとの家賃交渉、水道・電気などの手続きも代行してくれる。さらに自ら「おせっかい」と称して、夕ご飯をおすそ分けをするのだという。入居した彼らにとって、ご近所付き合いが心地良く、この商店街に店をかまえた一番の理由だそうだ。そんなある日、若い入居者の人たちが食卓会を開いた。公民館にコタツを並べ、友人知人そして、おかみさん会を含めた商店街の人たちとコタツを囲む。