•  今回お届けする夢の食卓の主役は、服飾雑貨ブランド「群言堂」のデザイナー、松場登美さん62歳。嫁ぎ先として暮らしはじめた大森町の魅力に気づき、商売の利益を費やし古民家を修復してきた。現在は8軒の古民家を再生させている。
     松場さんが嫁いだ1980年代の大森町は、過疎が進み5軒に1軒が廃墟だったという。しかし江戸時代につくられた町並は、道幅が狭く、こじんまりと家々が並び、昔ながらの人情ある暮らしが出来る風情だった。そこでこの文化を残す事を決意。商売を始め、その売上を費やし、古民家をはじめとする町の修復を続けている。
     都会や時代が置き去りにする家や道具を活用し、自然と人々が寄り添い絆が育まれてゆく暮らし。その根底に、皆で囲む夕食がある。いつものようにご近所さんが集まってくる。皆で作る食卓は、決して高級品ばかりではないが、温かな人情と豊かな時間があった。
     30年もの長きに渡り続けられた古民家の修復とはどのようなものなのか。また、時代が忘れようとしている豊かな暮らしとは。日本人が培ってきた美意識溢れる家で、気付けば22人が集まるいつもの夕食。松場登美さんにとって夢の食卓とは?