•  青森県大鰐町の早野瀬地区。雪深い山に囲まれた小さな集落にある「ひばのくに迎賓館」で、毎年2月に開かれる冬の祭り「雪の大食卓会」。大きなかがり火(たき火)を囲んで郷土料理やバーベキューを味わい、津軽三味線やお囃子を楽しむ祭りで、青森県内だけではなく東京からもお客さんが訪れ、その数およそ200人。
     祭りを主催する山内まつゑさんは毎年多くのボランティアに支えられながら年々姿を消していく雪国の豊な食文化を多くの人に知ってもらおうと奮闘し、今年で14年目を迎えた。
     「雪の大食卓会」の最大の楽しみは何と言っても山のご馳走。まつゑさんはこの日のために、1年がかりで山菜を摘み、山の実を集めて仕込みをしてきた。
     そしてもう一つの魅力は、まつゑさんの底抜けの笑顔。心がひらいている人の周りには素敵な人たちが集まって来る。初めてお手伝いにきた緊張気味の若い女性も、まつゑさんに郷土料理を教わりながら自然に輪の中にとけこんでいく。今冬の祭りと山の幸を通して人の絆が深まり、広がっていく様子をカメラが追う。