第42回「仙丈ケ岳 春」

風光明媚なことから木曽路とも称される中山道。街道をゆく旅人が必ず目にし、旅の安全を祈った山が木曽の御嶽山・標高3067M。浮世絵にもたびたび描かれた威風堂々とした独立峰で、今も夏には白装束の姿を目にする日本有数の信仰の山です。
3キロにも及ぶ広い頂上は遅くまで雪が残り、春、神の山は山岳スキーの一大フィールドを提供してくれます。御嶽山麓のスキー場で長い間 インストラクターをつとめ御嶽の素晴らしさを伝えてきた佐藤優さん(41)に誘われ向かったのは有名な南側の登拝道ではなく、まだほとんど開拓されていないという御嶽山北側のルート。そこは急峻ながらもスキーヤー垂涎の大斜面、神秘的に輝く数々の池、そして佐藤さんの人生を変えた御嶽山の勇壮な絶景が迎えてくれました。
いまだ真っ白なライチョウたちに励まされながら縦横無尽に御嶽をスキーで巡った数日間、最後に待っていたのはまだ地図にも載っていない佐藤さんが発見した溶岩ブリッジの奇勝、そして長時間に及ぶ考えられない林間滑降でした…。