第2話 氷水のクッキング

 今回の舞台は、北極圏のグリーンランド。クラウスは、凍てつく世界の豊かな海に育てられたエビやカニ、魚たちを用い、それぞれの旨みをたっぷりと凝縮した品々を完成させる。


 グリーンランドは、世界で最も大きく、自然が損なわれていない島。
島の南のナルサルスアークは、エリック・フィヨルドの最奥部にある町で、この一帯は西暦982年、ヴァイキングによって発見された。教会の廃墟など、当時を偲ばせるものがいくつも見られる。

 現在の首都・ヌークは人口約1万5000人。1884年には、デンマークの探検家が島の南東にあるクスークを発見、先住民であるアマサリーク・イヌイットの存在を世界に知らしめた。
 近代国家として歩み始めた現在では、かつてのようなアザラシ漁に頼る自給自足の生活は無くなりつつある。しかし、自然と共に生きる姿に変わりは無く、魚を捕り、革をなめし、原色に彩られた家々から流氷や鳥の群れを望む暮らしは、グリーンランドならではの生活風土と言える。