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2018年9月19日(水)
検証『南北首脳会談』 北朝鮮『非核化』行方

ゲスト

佐藤正久
外務副大臣
小此木政夫
慶應義塾大学名誉教授
平岩俊司
南山大学総合政策学部教授

徹底検証『南北首脳会談』 『非核化』それぞれの思惑
斉藤キャスター
「昨日から北朝鮮・平壌で開かれている韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩委員長による南北首脳会談ですが、今日午前、両首脳は合意文書に署名をして共同記者会見を行いました。今夜は南北首脳会談を徹底的に分析します。首脳会談を終えた文在寅大統領と金正恩委員長は、合意文書に署名を行いました。その主な内容がこちらです。『北朝鮮はアメリカが相応の措置をとれば、寧辺の核施設の廃棄など追加措置をとる用意がある』と。『北朝鮮は東倉里のミサイルエンジン実験場とミサイル発射台を専門家の立ち会いのもと永久に廃棄』という内容で合意されたと。小此木さん、この『アメリカが相応の措置をとれば』というのは、どう読み解きますか?」
小此木名誉教授
「それは要するに、終戦宣言に応じてくれればということで。アメリカと北がやっていることは、やろうとしていることは、ディールですから、取引ですから。少なくとも指導者同士のレベルではそう思っているわけで、国務省のお役人さんがどう考えているかということになっていくと話は別ですが。Twitterでスッと出てくるように2人の指導者はディールがしたいわけですよ。その場合のディールの中身というのは終戦宣言をやってくれれば我々はかなり踏み込みますよ、ということで。だけど、これは南北で話したって始まらない話ですから、ある程度のこういうようなことを話しましたということを文大統領が来週、ニューヨークに行って報告すると。その場合、そのあと、つまり、第2回の米朝首脳会談が開かれるかどうかということですね。だけど、既にアメリカの大統領府の報道官はもう日程の調整をやっていますと言っているのだから…」
松山キャスター
「年内にも、ということを言っていますよね…」
小此木名誉教授
「そういうことですよね。だから、どこで…いつ、どこで開かれるかはともかくとしても、そういう方向で動いている。大統領の意思は、たぶんそういう方向にある、ホワイトハウスの意思は、そういう方向にあるというふうに思います、私は…」
松山キャスター
「ただ、アメリカのトランプ大統領以外、これまで交渉に当たってきたポンペオ国務長官とか、あるいはボルトン補佐官は、相応の措置と言って、終戦宣言と言われても、まずは非核化が先だというスタンスが…」
小此木名誉教授
「もっと言うと、取るものを取らなければ、できないぞ、ということでしょうね」
松山キャスター
「そこの点ではまだ折り合いがついていないと思うのですけれども…」
小此木名誉教授
「そう」
松山キャスター
「相応の措置という言葉を、北朝鮮だけではなくて、韓国も使い始めていると。これは韓国も非核化が完全に達成していなくても、相応の措置を先に求めていくというスタンスでは北朝鮮と同調しちゃっているということなのですか?」
小此木名誉教授
「そうでしょうね。つまり、今回の南北間の軍事措置なんていうのは、だいたい事実上の終戦宣言だって本人が言っているわけですから…」
松山キャスター
「韓国側はそういうふうに説明していますよね?」
小此木名誉教授
「ですから、それに近いものを先に進めていると言ってもいいと思うんですよね」
松山キャスター
「平岩さんは、そのあたりどう見ていますか?」
平岩教授
「今回の非核化に関して言えば北朝鮮はこれまでも主張は一貫していて、自分達が核を持つに至った理由というのはアメリカの脅威に一方的にさらされている状況だと。だから、それを解消してくれれば、核は放棄できるのだと、こういう理屈になるわけですね。ですから、『アメリカが相応の措置をとれば』ということは、入口としては確かに休戦協定の終結というような象徴的な話なのでしょうけれど、より長いところでいけば、その核施設、この寧辺だけではなくて、核放棄という全体の長いプロセスで言えば、アメリカの敵視政策をやめてくれるということが条件なのだという、そういう取引なのだろうと思うんですね。だから、一方的に自分達が核を放棄するということはあり得ないのだということで。先ほどのご質問にあるところの、韓国がこれに同調しているということで言えば、韓国も問題の捉え方としては同じような捉え方をしているというふうに考えるべきだろうと思うんです。北朝鮮がなぜ核を持ったのかと言えば、アメリカの脅威があって、北朝鮮の安全をある程度保証してやらないと核を放棄しないんだと。だから、一方的に核放棄しろと言ったって無理なのだと。だから、ある程度そういう、北朝鮮が核放棄できるような条件をつくらなければいけないというのが、韓国側の、おそらく基本的な考えで。だけど、これまでの経緯がありますから、アメリカとの関係の中でどこまでできるのかということを現在、韓国側が一生懸命やっているという、そういう状況なのだろうと思うんですね」
小此木名誉教授
「かなり長いプロセスで彼らは考えているんですよ。つまり、今回、2回目の首脳会談が開かれるかどうか、これが現在、注目されているわけですけれども、そこだけではなく、それは終戦宣言ですから。完全な廃棄と対応するのは平和協定、国交正常化ということですから。トランプ政権の最後の時期までに、これは1期目の、という意味ですが…」
斉藤キャスター
「2021年の…」
小此木名誉教授
「まだまだ2回目、2回だけではなくて、3回、あるいは4回の首脳会談をやって、完全に非核化する時には、平和協定も国交正常化も全部できていますという、そういうような、彼らの方が割と長い目で見ている可能性があるんですね」
斉藤キャスター
「実際に本当に核廃棄するのにかなりの時間がかかるんですよね?」
小此木名誉教授
「そうですよ」
松山キャスター
「まさにトランプ政権の1期目の任期が終わるまでということは、少し前に金正恩委員長が韓国の特使団に対して言ったとされている言葉ですけれど、『トランプ大統領の1期目の任期、2021年1月までに、アメリカとの敵対の歴史を清算して関係を改善しながら非核化を実現したい』ということなのですけれども。佐藤さん、この発言の線に沿って今回の首脳会談、まだ北朝鮮はこのスタンスは変えてないというふうに?」
佐藤議員
「今回出てきているのだけを見るとそんなに甘くはないなと。今回言っているのはどちらかと言うと、これから先に核・ミサイル開発を止めるための、たとえば、寧辺の施設とか、一部の、東倉里だけであって、現在保有している核兵器とか、あるいは核物質、あるいは核のプログラムとか、保管施設については何にも言及していないわけです、今回は。と言うことは、これから先については若干、核開発を落とすかもしれないけれども、現在持っているものについては何も言及していませんから、それは…」
小此木名誉教授
「その通りですよね」
佐藤議員
「…日本にとっても、たぶん不十分であって。仮に『アメリカが相応の措置をとれば』というのが終戦宣言だとすれば、核兵器、核・ミサイルを持ったままの終戦宣言というのは日本にとって悪夢だというふうな見方もできかねないですよ」
小此木名誉教授
「それはその通りなのですが、それはその通りなのだけれども。たぶん北朝鮮の為政者の立場に立つと、戦争が終わってない国、状態で、核兵器を放棄していくということを国民に対しても説明できないと思うんですよ」
佐藤議員
「ただ、この番組でも言っていますけれども、1番大事なのは非核化のプロセスは申告です」
小此木名誉教授
「そう…」
佐藤議員
「そこから始まらないと、それはどれだけ、核兵器や、核物質や、それを保管して実験…、全てのリストを出すということが非核化の第一歩ですけれど、今回そこまでに至っていませんから」
松山キャスター
「今回出してきた、名前が挙がった施設については、たとえば、寧辺の核施設とか、東倉里のミサイルエンジン実験場とかが出ていますけれど、ミサイル発射台とか、既にかなり前から知られている施設ですよね、全部?」
佐藤議員
「そう。しかも、この東倉里ミサイルエンジンというのは『火星15号』で有名になったのは燃焼試験とか、そういう液体燃料ですよ。現在1番の焦点は国際社会が注目しているのは個体燃料の実験施設の方ですから。それについては全然触れていないので。これだけで我々が言うような、全ての大量破壊兵器、あらゆる種類の弾道ミサイルを廃棄するという目標からはかなり乖離がありますし、これを見てしまうと北朝鮮が求めているような同時措置というか、行動対行動の原則に引き込まれている感じ…」
松山キャスター
「段階的・同時的措置というのをずっと言っていますね?」
佐藤議員
「そう、うん。冷静に考えてほしいのは、悪いことをしているのは北朝鮮ですよ。国連決議に違反をして核・ミサイルをずっと開発しているというのは国際社会としてもそれは受け入れられないという中で、我々は核・ミサイルの廃棄をさせないといけないわけで。そういう段階において、寧辺と東倉里ぐらいだけで簡単に終戦宣言というのは、いくら政治的なメッセージとはいえ、そんなに甘くはないと。アメリカもそんなに簡単に、おそらくボルトン氏は、これで終戦宣言というのをやってしまったら、平和協定の圧力がドンドン進んでいきますから」
松山キャスター
「とは言え、アメリカはボルトンさんはそうかもしれないですけれども、その親分のトランプ大統領が何を言っているかと言うと、早速この首脳会談を受けてTwitterに投稿しているのですけれども、『金正恩は最終の交渉段階で核の査察を受け入れ』…核の査察を受け入れということ自体がこの合意に入ってないはずなのですけれども、『核の査察を受け入れ、国際的専門家立ち合いで恒久的に実験場とミサイル発射場を廃止することで同意した。もうミサイル発射や核実験はなくなる。とても興奮している』とかなり前向きなコメントをしてしまっているわけですけれども、このギャップをどう説明しますか?」
佐藤議員
「これはおそらく…、トランプ政権の中にもそういう、今回の終戦宣言というのもある程度、行動対行動で受け入れるべきだと言う人もいるのかもしれませんし、ボルトン氏も、我々2度騙されたのだと、もう騙されるわけにいかない。本当に1年以内、2年以内にこれを、非核化をするためには申告という部分から、そこから入らなければダメだという意見もあるでしょうし、まさにこれから、文在寅大統領が今回の首脳会議で話した内容はどういう、どこまで踏み込んだ非核化についての内容を、トランプ大統領に伝えることができるかということで、そのへんの、両方のグループの力関係というのも決まってくるのかなというふうには思います」

どうなるか? 『終戦宣言』
斉藤キャスター
「あらためて現在、北朝鮮の非核化をめぐってアメリカと北朝鮮がどう対立しているのかと言いますとこちら2点ですね。北朝鮮にまず非核化を進めるべきとするアメリカに対して、北朝鮮は非核化の前提条件として朝鮮戦争の終戦宣言をアメリカに求めています。今日、南北首脳会談で採択された、板門店宣言の履行に向けた軍事分野合意書では『南北は軍事的緊張と衝突の根源である一切の敵対行為を全面中止する』『軍事衝突を招く恐れのある、あらゆる問題を平和的な方法で協議・解決し、相手地域を攻撃・占領しない』、また『軍事演習・武力増強や封鎖・遮断・航行妨害・偵察行為などの中止について南北軍事共同委員会で協議する』などの内容が盛り込まれました。韓国大統領府の尹永燦秘書官は共同宣言について『実質的な朝鮮戦争の終戦を宣言』と評価しました。韓国は実質的な終戦宣言とまで言っているのですが、平岩さん、どのように受け止めたらいいのでしょうか?」
平岩教授
「韓国のこの問題の捉え方というのは、確かに法的に言えば、国連軍の代表としてアメリカ、それから、北朝鮮と、それから、人民志願軍という形で参戦した中国の、この3者がサインをしたから、この3者がまずやらなければいけないというのが1つの考え方なのですけれど。韓国の立場からすると、これに実態論で彼らはくるわけで。つまり、どういうことかと言うと、中国とアメリカ、あるいは国連でもいいのですけれど、これは国連加盟国になった中国との間で対立はないだろうと。米中も国交正常化しているだろうと。それから、韓国と中国ももう国交正常化しているから対立はないのだと。朝鮮戦争で残された対立というのは南北と、アメリカと北朝鮮、米朝なのだと。だから、これを個別に戦争終結させていって、結果として朝鮮戦争が終わるというような形に持っていこうというのが、おそらく彼らの、韓国の考え方なのだろうと思うんです。ですから、アメリカがなかなか終戦宣言に応じないのであれば、まずはもう1つの対立である自分達の対立を解消していって、最終的に米朝の対立解消に向けていく。そこにどこかのタイミングで、中国も含めて、4者で戦争を、政治的に、でしょうけれども、終結させるという。おそらくそういう狙いがあるのだろうと思うんです」
松山キャスター
「まさに平岩さんが話されたような、3者、または4者で平和協定締結に向けた協議を行っていくというのは、4月の板門店宣言の時にも盛り込まれていたわけですけれども、『南北米3者、または南北米中の4者』ということで、これは仮にこういうプロセスを辿るとすると、まずは南北朝鮮とアメリカの3者で話し合って、そのあと中国を入れていくという、そういうプロセスを想定していると考えた方がいいのですか?」
平岩教授
「これは、韓国はそうだと思います。明確に順位がある、ということですので。『または』という部分も、3が優先するのだと。それが難しければ4、あるいはいろいろな条件が整えば4というようなことのようですから。南北とアメリカという現在、先ほど、お話したように、実態として対立がある部分でまずはということなのですけれども。中国からすると、それは、自分達は休戦協定にサインした立場なのだから3だとそれは本来であれば自分達だろうというのが、中国がまさにこのところ言っていることですけれども」
斉藤キャスター
「『3者、または4者』と南北が言っているのは、そんなにこだわりがないという考えはないのですか?」
小此木名誉教授
「いや、それは4者でできれば、1番良いのですけれど、それはなかなかそう簡単な話ではありませんから。4人の首脳とか、4か国の外相が1か所に集まってやるわけですから、そのため、わざわざできるのかという話になってきますよね」
松山キャスター
「しかも、アメリカと中国を入れてという話ですから?」
小此木名誉教授
「ええ。米中間の現在の関係を考えますと、そんなに簡単ではないのではないですか。ですから、アメリカを含め、3か国でやろうとしているのだけれども、アメリカも難しいのであれば、もうまず…」
平岩教授
「まず…」
小此木名誉教授
「…南北で、という、そういう発想だと思うんですよね」
松山キャスター
「今回の共同宣言の中で、事実上の終戦宣言だという見方を韓国政府がしているというのは、事実として終戦宣言を年内にという流れをどうしても変えたくないと。それで流れをつくるために、今回どうしても終戦宣言、事実上、終戦宣言をもうしているではないかという、そういう形をつくりたかったという意図はないのですか?」
小此木名誉教授
「最後の落とし…、何と言ったらいいのですか、最後の言い訳をできるような体制を現在からつくっていると。もしアメリカとできない場合には、我々はやったのだという。確かに板門店宣言では、ともかく年内にやるため最善の努力を尽くすことになっているわけですから。ですから、最善の努力を尽くしたけれど、ダメだったけれど、南北だけでは、南北の関係はもうここまで来ているのだという言い訳を用意しているともとれるわけですよね、確かにね」
松山キャスター
「今回の南北首脳会談と先の板門店宣言を受けて、韓国と北朝鮮、両者が次の国連総会、すぐにありますけれども、国連総会の場でその内容について各国に説明するような公式文書みたいなものを配布するのではないかという見方もあるようですが、そういうことが実際に本当に始まったとしたら、日本とか、アメリカというのはそれに対してどういう対応をするのですか?」
佐藤議員
「朝鮮国連軍だけではなく、実は在韓米軍もいるんですよね。在韓米軍に今回のこの軍事分野の合意文書というものの影響がどこまで直接・間接的にあるのかと。非常にこういう和平ムードがドンドンいけば、在韓米軍を含めた、韓国軍の意識というのは、どうしてもこれまで敵対していた部分がなくなるわけですから、士気というのはたぶん低下する可能性がありますし。本当に目的が北朝鮮ではなく、この地域の安定だというふうに言っても、持っている装備も、あるいは演習の中身も変わってくる可能性はありますから。今回が実質的な朝鮮戦争の終戦宣言と韓国が言うんだと、これから在韓米軍と韓国軍との共同訓練、こういうのにもどういう形で影響してくるのか。韓国でやる韓米共同訓練というのは在日米軍も相当参加していますから。在日米軍の方にも間違いなく、これは影響する可能性は出てきかねない内容かもしれないので。これからこの文書がどういう形で、在韓米軍、あるいは韓国軍に対する日頃の演習とか、あるいは抑止力の方に影響してくるのかというのは注視しないといけないと思います」
松山キャスター
「今回の南北首脳会談の結果の共同宣言、この軍事分野での合意文書、中国から見たら、これはどういうふうに見ていると?」
平岩教授
「中国のこの北朝鮮の核問題の捉え方というのは、アメリカと北朝鮮との間の対立が軸なのだと。だから、米朝が基本的に話し合って解決をしなければいけない。その際に、乱暴な軍事力を行使するようなことというのは絶対容認できないと。平和的な、あるいは対話は通じた解決で、まずは両方相手を刺激するのをやめろと。要するに、北朝鮮は核実験・ミサイル発射実験をやめて、一方で、アメリカは軍事行動、軍事演習等をやめて、まずは話し合いのテーブルにつけと、そういうスタンスだったんですから。そういう流れの中で言えば、今回は非常に歓迎し得るものでしょうし、そこに韓国が北朝鮮との間で和解をしていって、朝鮮半島での紛争の可能性が低下しているというふうにおそらく中国は判断するでしょうから、それはすごく歓迎すると。さらには、先ほど、佐藤先生がおっしゃられたように、在韓米軍の問題が絡んでくるとすれば、中国からすれば在韓米軍というのは、いてほしくないでしょうから、この問題にすぐさま撤退という話にはならないかもしれないけれども、1つ、きっかけがつくれるということでは、すごく歓迎ということになるのだろうと思うんですよね。むしろ私は北朝鮮の方が在韓米軍の撤退のような話になってくると、少し慎重なのだろうなと思うんです」
松山キャスター
「そんなにやらなくてもいいよと」
平岩教授
「ええ。なぜならば北朝鮮からすると在韓米軍というのは、中国との関係で、ある程度バランスをとるためにいてもらった方がありがたいという部分も…」
松山キャスター
「北朝鮮から見たら、あるかもしれないですよね?」
平岩教授
「…ですから、完全に撤退されると今度は中国の影響に一方的にさらされるというのは、歴史的に見て、北朝鮮は中国との付き合いの中で、いかに中国との距離をとるのかというのが彼らにとって非常に重要な課題ですから。現在は、中国は本当に後ろ盾になっていますけれども、それは逆に言えば、その影響力にもさらされるということになりますから、そこをどうやってバランスをとるのかというのも北にとっても重要ですね」
佐藤議員
「ただ、今回これで、わかりませんけれども、現在、米韓合同軍事演習を中止していますよね。これというのは現場の力、抑止力、対処力にすごく影響が長期になればなるほど出まして。在韓米軍というのはローテーションでやっているんですよ。1年で交代する兵士も結構いますから。それぞれのパーツパーツでの訓練はできたとしても、総合的に米軍の中でも、戦車とか、大砲とか、組み合わせないと力が出ませんし、さらに韓国軍との連携となると、そこはもっと難しく訓練をやらないといけないのが、ずっとやらない、延期になれば、これは間違いなく力としては弱くなります。たとえば、スポーツ選手が練習しないと力が落ちるのと、あるいは楽器の奏者が練習しないと…」
松山キャスター
「ちょっと休んでしまうとなかなか…」
佐藤議員
「しかも、楽団でやろうと思うと、皆でやらないといけないのが、これができなくなればレベルが落ちるように。これというのは今回、11月1日以降、少なくともDMZ周辺ではやらないというふうには宣言しましたけれど、他の分野についてこれがどういう影響が出るかというのはしっかり見ておかないと日本の、あるいはこの地域の安定という意味でも、ここは影響が出かねないので、そこはしっかり見ておくべきだと思います」
平岩教授
「ご指摘の通りですね。先ほどの話との関連で言えば、中国との関係で言えば、そういう実態というよりも、むしろ政治的なメッセージとして存在自体が北からすれば、いてくれた方が中国に対してはバランスがとりやすいという思いはあるのだろうと思うんですよね」

経済協力の思惑と行方
斉藤キャスター
「合意された共同宣言をもう一度見てみましょう。『条件が整い次第、開城工業団地と金剛山観光事業を正常化する』とあります。『条件が整い次第』というのは、この制裁解除のことでいいのでしょうか、平岩さん?」
平岩教授
「韓国の立場からすると、国連の決議に基づく制裁ということで言うと、開城工業団地とか、金剛山というのはたぶん外れているという立場なのだろうと…」
松山キャスター
「独自制裁の関係で?」
平岩教授
「ええ。ですから、開城工業団地に関して言えば、確かに韓国の大統領が、朴槿恵大統領ですけれども、閉鎖する時に、ここで入ったお金が核関連資金に流れているのだということを言ったので、核関連マターということで、国連の制裁決議に影響されるのではないかという議論というのは、あることはあるのですけれども。韓国が、それは別に具体的に何か証拠があるという話ではないのだと。なおかつ開城工業団地でつくっているものというのは民生品なのだから、ここでの活動が再開するということは、決議違反ではないのだという立場なのですが。ただ、その一方で、韓国側がすごく気にしているのは、今回の一連の合意も全部そうなのですけれど、韓国側の動きというのは、アメリカがこれをどう評価するのか、とりわけトランプ大統領がどう評価するのかというところなので。『条件が整い次第』というのは、おそらくアメリカ、トランプ大統領がOKと言えば、ということなのだろうと思うんですよね。そうなってくると、トランプ大統領が、どういうタイミングでOKするかというのはちょっとよくわからないわけです。と言うのは、実は開城工業団地の中に連絡事務所をつくるという話があって、一時的に…」
松山キャスター
「この間、もうオープンしましたよね?」
平岩教授
「ええ。でも、あれも一時的にはアメリカがストップかけたという話もあるのですけれども。それがオープンになったんですね。あれも難しいのではないかというふうに言われていたのですけれども、これは結果的にオープンになったということはおそらくアメリカ側がこれにゴーサインを出したということでしょうから。そうなってくるとこの開城工業団地、金剛山観光に関しても可能性というのがないわけではない。韓国は現在、たとえば、国連の制裁に関連して言えば、いわゆる人道支援の枠組みで、どこまでできるのかということを一生懸命探っているという、そういう話もありますので、経済をテコにして南北関係を進展させたいし、4月27日の板門店宣言というものをちゃんと実行したいという思いがあるんだろうと思いますね」
松山キャスター
「小此木さんは、この『条件が整い次第』ということで、開城工業団地と金剛山観光事業の正常化になっていますけれども、これをどう読み解きますか?」
小此木名誉教授
「これは、素直に韓国は米朝首脳会談を仲介し、これがうまくいくことを願っているわけですから。それがうまくいけば、アメリカもこの程度はストップをかけないだろうからと、そういう意味合いではないかと思うんですよね」
松山キャスター
「南北の間でできるだけの経済協力をというのは、アメリカが怒らない範囲ではドンドン進めていこうというスタンスっていうことですか?」
小此木名誉教授
「あらかじめもうそれを約束して、北のやる気を出させる、と言ったらいいんでしょうかね、そういうことなのではないかと思うんですよ」
松山キャスター
「今回の南北首脳会談には韓国側から、韓国の財閥の関係者など、たくさんの人が、財界人が同行していたということなのですけれど、これは韓国側の政府としての思惑はとにかく経済協力はドンドン進めるんだということを北朝鮮に対して大々的にアピールしたいと、そういうことなのですか?」
小此木名誉教授
「ある種の見せ金みたいなもので、これだけのものを用意していますよ、ということだと思うんですよね。それから、これは南北間で、それを言うのも変なのかもしれませんが、国賓訪問の場合は財界人を連れてよくミッションに行くでしょう?」
佐藤議員
「これまでもあった…」
小此木名誉教授
「ですから、それはそんなに不思議な話ではないと思うんですよね」
松山キャスター
「ただ、一方で、金大中大統領の時は『太陽政策』と言われていましたけれども、あの時も大量に経済支援、資金も含めて、大量に北朝鮮に流して、それが逆にあとで批判の対象になったということありましたけれども、それの二の舞にはならないのですか?」
小此木名誉教授
「ですから、これは非核化が動かなければやっぱり。金剛山や開城よりももっと大変な話ですから。アメリカがOKと言わなければ、それはできないです、全然。ただ、OK…、北がちゃんとやって、アメリカからOKが出れば、これだけのことができるんですよということだと思うんですよね。だから、本当にそうなれば、本当にそうなればという仮定ですが、彼らにとっても魅力があるんです、実は。韓国の経済の現在1番問題は成長が止まっていることですよ」
松山キャスター
「経済が停滞していると言われますね」
小此木名誉教授
「ええ。南北の間の経済交流が自由になって、かなりの程度自由になって、たとえば、北の鉱物資源を、南の財閥が開発できるなんてことになったら、それは大きいでしょう。それから、現代グループの自動車をつくるのに、北に工場ができれば、人件費が半分になるわけですから。だから、そういうようなことはあるのですが。だから、これはあまりシニカルに考えてはいけない話なのですが。だけれども、現在の段階では、まだそういうことまでは言っていない。あまりコミットしないように、むしろ気をつけようとしているのではないでしょうか」
佐藤議員
「報道で言っていたのは、現代グループを含めた財閥のトップクラスを北朝鮮に来てほしいと言ったのは、実は文在寅政権ではなくて、北朝鮮の方だと…」
斉藤キャスター
「あっ、そうなのですか?」
佐藤議員
「北朝鮮の副首相級が会った時に、我々の要望に基づいて来てもらって、ありがとうということを言っちゃったんですよ。だから、たぶん北朝鮮にとっては、自分達の現状を見てもらって、将来的に、まさに人件費も安いわけだし、鉱物もあるし、これが北朝鮮の経済を立て直すためには主要な財閥グループの力がほしいという気持ちはあってもおかしくないし、だから、本当はどうかはわかりませんが、ポロッと言っちゃったんですね。だから、現在韓国で野党の方は若干批判し始めていますけれど。ただ、今言われたように、すぐは、これは無理ですから。だから今回、この南北を結ぶ鉄道と道路の着工式とか、あるいは開城とか、金剛山とか、そういうレベルに今回また、逆に言うと抑えざるを得なかったという部分もあると思います」
小此木名誉教授
「涙ぐましいですよ。道路を着工するのではなく、着工式をやるんです。式をやって、工事はできない…」
佐藤議員
「だから、国連の制裁決議があるという、重みというのはそんなに簡単ではありませんし、だから、この鉄道の道路の着工式とか、あるいはこの開城工業団地の正常化だけでも国連制裁に違反しているのではないかという識者の批判も既にあるんですよ。だから、そんなに簡単なものではないのですが。まして財閥の力をもって開発というのはまだかなり先の話だとは思います」
松山キャスター
「どうしても韓国の経済が北朝鮮に支援をするという話になると、どうしても思い出すのは金大中大統領時代の太陽政策…当時、南北融和ということで、かなり北朝鮮側からは歓迎されていた、映像でも旗を振って金大中大統領を歓迎していましたが、結果としては、その太陽政策で実は流れた資金によって、北朝鮮の核開発・ミサイル開発を進める結果になったのではないかという批判もいまだに言われていると。そういう意味で、こういう道をもう一度辿ってしまうのではないかという懸念は当然あると思うのですけれども」
佐藤議員
「そうですね」
松山キャスター
「佐藤さん、そのあたりはどういうふうに考えますか?」
佐藤議員
「実際過去に2度騙されましたから。3度騙されるわけにはいかないというのは我々の立場で。実際に最初の南北首脳会談のあとお金が流れて、そのあとまたいろいろな核兵器についても、放棄とか、いろいろな話がほとんど反故にされてしまったという事実がありますから。であれば、北朝鮮の方ももう少しの自分の今回の言葉というものを個人的にはもう少し金正恩委員長から、共同宣言に書いてあったことぐらい、もっと具体的に言ってほしかったなという気持ちはありますし、実際この時も金正日総書記がソウル訪問という約束もしているんですよね、2000年の時に。でも、結局それは…」
松山キャスター
「お礼にソウルに訪問をするというところまで言っていたと…」
佐藤議員
「宣言にあったのですが、結局それも実現しなかったと」
松山キャスター
「では、今回もまた実現しない可能性もまだある?」
佐藤議員
「それはわかりません。だから、そこがまさにこれからだと思いますけれども。だから、金正恩委員長は何にも今回、自分の言葉で言っていなかったので。だから、そういう、訪問すると言いましたけれど、いつということは言っていないです、まだ。まさにこの前の寧辺の核施設の放棄も、いつ放棄するかというのを言っていないのと同じように、文在寅大統領の方が『何もなければ年内』と、かなり前向きなことを言いましたけれども、そういうのを含めて…」
松山キャスター
「でも、金正恩委員長が本当にどう思っているのかはわからない」
佐藤議員
「はい。だから、太陽政策についても過去、賛否両論ありますから。だから、そんなに甘いものではないと私は思います」

『日本外交』の針路は?
斉藤キャスター
「こちらは北朝鮮をめぐる今後の主な首脳会談の日程です。アメリカ・ニューヨークで開催される国連総会の場で、米韓首脳会談が今月の24日に行われると発表されました。26日、国連総会に参加する日本とアメリカとの日米首脳会談が行われるのではないかと見られている。年内には2回目の米朝首脳会談が開催されるのではないかと言われています。北朝鮮の非核化をめぐって来週から活発な首脳外交が展開されるようなのですが、佐藤さん、日本としてはどういう姿勢で臨む予定なのですか?」
佐藤議員
「まず我々は基本として6月12日の米朝首脳での合意事項、これを早く進めると、完全で迅速に進めるというふうに、今日、菅官房長官も言われていたように、そこが基本で。その関係で現在アメリカと、あるいは韓国と連携をしながら、これを進めていくと。まさに今回の南北首脳会談の中身が、その6月12日の米朝首脳会談で我々とか、アメリカが考えたラインの方に少しでも近づけるように連携をしていくというのが基本だろうと思います」
松山キャスター
「まさに南北首脳会談の片方の当事者である韓国の文在寅大統領と日本の首脳が会談するという、そういう可能性もありますか?」
佐藤議員
「それは当然、国連の方でいれば…」
松山キャスター
「日韓で…」
佐藤議員
「はい、その可能性は当然あろうかと思います」
松山キャスター
「もちろん、日米も行われる見通しということですけれども、そういう意味では、日米韓3か国でやるということも、前はありましたけれども、そういうことも可能性としては?」
佐藤議員
「そこは、だから、国連の中でトランプ大統領もたぶんいろいろな国の首脳と会ったり、総理もいろいろな国の首脳とたぶん国連の場を使って会いますので、なかなか3国の首脳が会うというのは、不可能ではないでしょうけれども、結構、かなりハードルは一般論で言うとあるのだろうなというふうには思います。ただ今回、日米間のすり合わせというのは、たぶんこれまで以上に現在、大事な局面になってきていると思います。ややすると、ある識者が言うように、韓国がアメリカとの関係でどちらかと言うと北朝鮮寄りのメッセージを出してしまう可能性というのは懸念している人もいますから。そこはそもそも論に戻って、今回我々の目標はあくまでも全ての大量破壊兵器、あらゆる種類の弾道ミサイルを廃棄するのだという部分を絶対忘れてはいけないわけで。まさにそういうものが残ったままの中途半端な合意というものは将来に禍根を残しますし、また簡単に可逆的になってしまいますから。すると昔来た道と同じくなってしまうので。そこは避けるような形で日米韓がすり合わせると。たぶんこれまで以上にたぶん大事な局面になってきているのだろうなと思います」
松山キャスター
「小此木さんは南北首脳会談、今回のことを受けて韓国の文在寅大統領がニューヨークに向かってトランプ大統領と会談を行うわけですけれど、どういう姿勢で文在寅大統領は今回の国連総会に向かわれると考えますか?」
小此木名誉教授
「文大統領は北とアメリカの中間点に立って何とかこれを結びつけようと。だから、それはアメリカ側により傾くとか北朝鮮寄りになるということではなく、両者…」
松山キャスター
「仲介者?」
小此木名誉教授
「うん、仲介者。両者がうまく折り合えるようなところで接点に、自分はいようとしているのではないかと思うんですよね」
松山キャスター
「そういう意味で、十分に役割は今回果たせそうですか?」
小此木名誉教授
「それはわかりませんが、だけれど、私は一般の方とは違った考えかもしれないのですが、米朝のこの種の対話はそれなりに進んでいくというふうに見ているんですよ。それは、両方の指導者がディールをしたいんですよ。ディール、ディール思考の人達が。だから、官僚達が何と言おうと大統領にとっては北とのディールというのは重要だし、というのは1つ。それから、これをやめた場合にどうなるのか、後ずさりをするということがどういう、何を意味しているのかと言うと、それはあの時に戻っていくわけでしょう、あの緊張した時期に戻るのかという…」
松山キャスター
「まさにミサイルをドンドン打ち上げる…」
小此木名誉教授
「ええ。それは両方ともやりたくないですよ。だから、少しずつでも前に進んでいくのではないかと思うんですよ。一般にはトランプ大統領がディールをしたい、金正恩さんはできるだけ遅らせたい、引き伸ばしたいという…」
松山キャスター
「そういうふうに見られていますよね?」
小此木名誉教授
「見られていますよね。そうではないですよ。そんな…」
松山キャスター
「お互いにディールをしたい?」
小此木名誉教授
「そうそう、それで北の方がもっとやりたいと。だってトランプ大統領以外にディールしてくれる大統領がいますか?将来も出てこない。文在寅大統領のように中間でうまくやってくれる大統領はいますか?今が最初で最後のチャンスだと。ですから、まとめたいんですよ、彼らは。だから、最終的にはかなり譲歩してくる可能性は十分あると私は思っています、北朝鮮は」
松山キャスター
「平岩さんはそのあたりはどう見ていますか?」
平岩教授
「譲歩するかどうかはまだこれからだと思うのですけれども、北のその姿勢というのは、アメリカ次第ということなのだろうと思うんですよね。韓国の文在寅大統領はもう小此木先生がご指摘の通りで両者の仲介をやると。ちょっと問題となるのは、仲介で若干、間違ったメッセージを、たとえば、北朝鮮は核を放棄しますよということをかなり過大にアメリカに伝えてしまって、アメリカ側からすると実際にその実務をやってみるとちょっと違うではないか、というようなところで、またズレが出てくるような、そういうところはあることはあると…」
松山キャスター
「1回目の米朝の前に何か微妙にそういう時期がありましたよね?」
平岩教授
「ありましたよね。だから、そういうところがあるので、正確にちゃんと仲介をやるという時に、正確に伝えているか、むしろ少し接点をつくることを優先して、少し微妙にして、そこのところを詰めていくという、そういう問題点というのはあるように思うんですね。もう1つ、北朝鮮が、小此木先生がご指摘の通り、取引をしようとしているというのはまさにその通りだと私も思うので、こういう合意は、トランプ大統領でしかできなかったし、まさに文在寅大統領のような人がいないと仲介もない、北朝鮮からすると現在、絶好のタイミングだと思うんですね。よく時間は金正恩委員長の方があるから、時間稼ぎだという、そういう指摘があるのですけれども。ただ、北朝鮮にとってもタイムリミットというのはあって、トランプ大統領の政権の間に、ちゃんとした合意はしたいでしょうし、さらにもう1つあるのはトランプ大統領にちゃぶ台返しされても困るわけですよ。だから、トランプ大統領がちゃぶ台返ししない前にある程度動かしていかないといけないし、最後の段階ではある程度のものがほしいしという。おそらく韓国の特使が金正恩委員長から聞いてきた1期目というのは、そういう意味での時間設定なのだろうと思うんですよね」
松山キャスター
「具体的な非核化のプロセスについても、これから先、また小出しに、よくサラミ戦術と言いますけれど、そういう形で近々また何か出してくる可能性もある?」
平岩教授
「…と思いますね。今回のもこれもサラミ戦術と言えば言えないわけでもないわけで。アメリカの対応いかんによっては寧辺の施設についてもやるというのは、これはある意味ではサラミ戦術で。まだまったく見せていない部分というのはかなりあるわけで、そこが問題だということなのですけれども」
松山キャスター
「方向性としてそっちの方向でやることがあるよということをシグナルとして出していると?」
平岩教授
「ええ、と思いますね」

平岩俊司 南山大学総合政策学部教授の提言:『日本の朝鮮半島政策の基本に立ちもどる』
平岩教授
「日本の朝鮮半島政策の基本に立ち戻る、拉致・核・ミサイルの包括的解決を目指すということで。とりわけ先ほど、佐藤先生もご指摘の通り、日本にとっても、たとえば、短距離・中距離のミサイルというのは、重要ですから、ここはもちろん、全体の非核化の中に組み込んでいくということも重要ですし、同時に日本が独自に北朝鮮との交渉を行っていく必要があると思います」

小此木政夫 慶應義塾大学名誉教授の提言:『ジックリ、迅速に』
小此木名誉教授
「これはわかりにくいかと思いますが、じっくり、迅速に」
斉藤キャスター
「真逆のことを言っているような気がするのですが?」
小此木名誉教授
「まだ米朝合意が成立して非核化が始まったわけではないのですから、どうなるかはじっくり見ていたら、今そんなに軽挙妄動する必要はない。しかし、もしブレークスルーがあって動くような時には、日本も迅速に動かないと、それは首脳会談でもやっていかないとダメですよと」
斉藤キャスター
「チャンスが来たらパッと…、なるほど」
小此木名誉教授
「でないと取り残されちゃいますよ」
松山キャスター
「動き出すタイミングまではまだ少しある?」
小此木名誉教授
「まだいい、まだいい。じっくり。だけど、動く時は迅速に」
佐藤議員
「まさに日本外交の基本の拉致・核・ミサイル、これを包括的に解決すると。その中で現在、日米韓で全ての大量破壊兵器、あらゆる種類の短距離・中距離を含めたミサイル、これを廃棄するという絶対に降ろしてはいけないと思いますし、そういう中で、どういう形でやるかと。あまり前のめりになってしまうと足元を見られますから。まさにそういう面で言うと、基本というのをしっかり持ちながら、今、小此木さんが言われたように、急ぐ部分と抑える部分、これを組み合わせていくことがたぶん大事なのだろうというふうに思います」