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2018年8月8日(水)
展望『自民党総裁選』 長期政権か?新風か?

ゲスト

平野貞夫
元参議院議員
飯島勲
内閣官房参与 松本歯科大学特命教授
田﨑史郎
政治ジャーナリスト

岸田氏 出馬見送りの背景
斉藤キャスター
「来月行われる自民党総裁選を展望します。自民党総裁選9月7日の告示、20日の投開票が想定されています。安倍総理の3選はあるのか、それとも波乱の芽はあるのか、自民党内の力学に、詳しい皆さんと共に総裁選をめぐる現状と、その行方を考えていきます。さて、来月行われる予定の自民党総裁選ですが、9月7日の告示、20日投開票が予定されています。1回目の投票では国会議員票405人と同数の党員票405票で争われて、1回目で過半数を獲得した候補がいなかった場合に関しては上位2人による決選投票が行われ、新しい総裁が誕生するという仕組みになっています。この総裁選に出馬の意欲を示しているのがこの3人ですね。現総裁である安倍総理、元幹事長の石破茂さん、また、総務大臣の野田聖子さん。出馬を取り沙汰されていた岸田政調会長は先月、出馬を見送り安倍総理を支持する意向を示しました。まず田﨑さんに聞きます。岸田さんの出馬見送りをどう見ていましたか?」
田﨑氏
「岸田さんとこの半年以上ちょっとお話しながら、出馬するぞというような感じを受けたことが1度もなかったんです。ああ、これはたぶん出馬しないだろうなと。岸田さんのお考えとして、選挙は勝たなければいけないのだということを常々言われているんですね。かつ安倍総理とは盟友関係、非常に親しい関係なわけです。だから、安倍さんに歯向かって出ることはないような印象をずっと受けていたんです。今回のことは、敢えてここで立たない方が良かったのだろうな、賢明な決断だと思っています。もちろん、立てという人の声の方が強いですよ」
松山キャスター
「平野さんは、今回、岸田さんが出馬という方向で舵を切っていた場合、結果的にはどういう結果になったというふうに?」
平野氏
「それは勝つことは無理だったと思いますけれど。宏池会っちゅうものの1つの、かつての政策で、経済政策も外交政策も大きく変わりましたからね。ましてや歴史の転換期のような状態になっていますから。新しいイメージを出せば、私は負けても次の機会というのは、あるいは次の、次の機会がとれたと思いますが、これでちょっと私は厳しい…」
松山キャスター
「政治的なパワーとしてはなかなか厳しいところに追い込まれたということですか?」
平野氏
「はい…」
田﨑氏
「宏池会が総理大臣をとったケースは、見ている限り過去2回、大平正芳さんと鈴木善幸さんですよ。その時、支援したのは田中派だったんですよ。田中派という強烈なエンジンがあってはじめてできたんです。だから、宏池会だけで総理・総裁になれるわけではない。その田中派に代わる強力なエンジンになるのが現在の細田派、安倍さんの出身派閥になるのではないか、そういうことをいろいろ考えられたのではないかと思いますよ」

派閥の『力学』
斉藤キャスター
「細田派・麻生派・岸田派・二階派の、この赤で囲われた部分が現総裁の安倍総理の3選支持を明らかにしていると。しかし、第3派閥の竹下派ですが、石橋氏の支持で一本化をはかりましたが、衆議院側の反発もあって事実上の自主投票とする方針の見通しです」
松山キャスター
「竹下派は今日、会合を開いて自主投票という方針を決めたということのようですけれども。それに先立って二階幹事長は竹下派に関連してこういう発言をしていまして。『皆で同じ方向に向かって一生懸命勉強していこうというのが派閥。1人1人別々の意見を言って足を引っ張ったり、いろいろと言うことであれば、これは派閥ではない』ということで。暗に竹下派が事実上、参院はほとんど石破支持でまとめそうだけれども、衆院の方はかなりの数が安倍支持でいきそうだと、バラバラ、分裂している状態について暗に指摘するようなコメントをされたのですけれども。参議院ではそれでも竹下派はある程度の存在感を示していると。今後の政局を考えた時に参議院の力をもって竹下派の存在、復権をはかろうという動きにも見てとれるんですけれど、そのあたりはどういうふうに?」
飯島氏
「そこまでは考えていないのではないかと私は見ますね。ただ、確かにマスコミは派閥、派閥と言うのですが、本来の2大政党時代、自社、あの頃は派閥の親分である人は、この俺がトップ、総理だったら舵取りはこうやっていくと、田中角栄の列島改造論…。現在どの派閥も派閥の長たる者がこの日本の行く末をこういうことでやりますという提言が出ていないでしょう。単なる集まりなんです」
松山キャスター
「翻って、安倍総理支持派とは別の、強い出馬の意欲を示している石破さんの目から見ると、竹下派の少なくとも参院がある程度の形まとまって石破支持に動くかもしれないという、そういう情報が入ったら、石破さん自身はかなり勇気づけられたのかなという気がするのですが」
田﨑氏
「石破さんにとってはプラスですよ。ある意味で、石破さん孤立しつつあった時にはっきりとした味方が現れたと。でも、だからと言って、これで形勢が大きく変わって石破さんが勝てる状況になったかというと、それは全然違いますよということですよ」
松山キャスター
「竹下派が派としてまとまれないというのは、当初からそういう見方は多かったですけれど、予想通りの結果かなという感じですか?」
田﨑氏
「そうですね。竹下派、小泉政権以降の竹下派というのは額賀派と言われた時代もありましたけれども、いわゆる統一して行動したことがほとんどない政党…、ない派閥ですよ。たとえば、2003年の小泉政権下での総裁選で当時の橋本派と言われていたのですけれども、藤井孝男さんを担ぐんですね」
松山キャスター
「はい、ありましたね」
田﨑氏
「それに対して参院の竹下派は小泉さん支持と言ったことで、分裂選挙となっているわけです。だから、ある意味で竹下派の宿命というのか、そういう形になっちゃっているんですね」
松山キャスター
「ある意味、竹下派としての派の決定ができないということと、結局、安倍総理支持、衆議院で安倍総理支持の議員がかなりの数いますけれども…」
田﨑氏
「そうですね」
松山キャスター
「人事の面とかで今後、竹下派がかなり冷遇されるのではないかという見方もありますけれども、そのあたりはどういうふうに?」
田﨑氏
「たぶんそれはあまり露骨なことはできないと思うんです。たとえば、三役から竹下を外すと言うと、これはまた大問題になりますから。でも、竹下派に対する信頼性、当初は、竹下派は安倍さん指示で固まるというふうに見られていたんです。固まるというか、打ち出すというふうに、あるいは石破さんの支持かという。その派閥、竹下派は一体として行動できないのだというふうになっていく、これは竹下にとってはマイナスだと思います」
松山キャスター
「総裁選への意欲を示している野田聖子さんについて最近になって情報漏洩の問題など、いろいろとスキャンダルが出てきたということで、なかなか推薦人が集まらないという状況で出馬が難しいのではないかと見られていますけれども。こういったことも含めて、いろいろと自民党内でも権力闘争と言うか、そういったものがいろいろな形で出てきているという見方がありますけれども、そのあたりはどう見ていますか?」
田﨑氏
「だから、野田さんの推薦人になる人、なりたいという人はいらっしゃるんですよ。それを現在の官邸の人達は止めていない、ドンドン応援してやってくれと。ある大臣が安倍総理のところへ野田さんを応援したいと言った時に、それはどうぞやってくださいというふうにして締めつけていないですよ。にもかかわらず野田さんを推す人はまだ数人止まりです、推薦人になる人が」
松山キャスター
「うん、厳しいと言われていますね」
田﨑氏
「厳しい。これは別に情報漏洩の問題があったからではなくて、野田さんが3年前に立とうとした時に応援した人がいるんですね。そういう方々でさえ、野田さんを今回応援してないという現実があるわけですよ。だから、ここは野田さんが出るとおっしゃるのであれば、1人1人、推薦人は集めていく、そういう努力をやっていらっしゃらなかったのではないですかね」

どうなる? 自民党総裁選
斉藤キャスター
「あらためて総裁選の流れを紹介します。1回目の投票は国会議員票405票と同数の党員票405票で争われます。1回目で過半数を獲得した候補がいなかった場合は上位2人による決選投票が議員票405票と党員票47票で争われて、新しい総裁が決まるという流れです。田﨑さんこの票の行方、議員票と党員票はどう見ていますか?」
田﨑氏
「国会議員票は派閥の対応がはっきりしたのである程度読めるようになりましたよね。だから、その結果、安倍さんの陣営では7割以上、75%とか、80%近く獲るようになるだろうと。票数にしますと国会議員票で安倍さんは100票…、いや、300票強。一方、石破さんの方は100人には届かないだろうという読みが可能ですよね。党員票は実際どう、100万人の党員がいらっしゃるのですけれども、これがどう動くかというのはどこも調査をしてないからはっきりしたことがわからないです。ただ、言えることは6年前の総裁選で、石破さんが165票、安倍さんは87票、倍近い票を石破さんが獲ったのですけれど、あれはある意味で石破さんの絶頂期、民主党政権下で行われた自民党総裁選で、民主党政権追及の1番手が石破さんだった。それで政権奪還につながっていくのですけれども。そういう時に、石破さんが絶好調、一方の安倍さんは病み上がりの人で体、大丈夫なのと見られていた中での票だったわけです。だから、今回は、その票の出方が逆になるのではないかと言う人もいますね」
松山キャスター
「今回、石破さんはまだ出馬の意欲を正式表明はしていませんけれども、出馬への意欲を強く示しているという石破さんは党員票にかなり期待している部分があると思うのですけれども…」
田﨑氏
「そうですね」
松山キャスター
「2012年の時の地方票、党員票の勢いと比べて、今回の石破さんが獲れそうな党員票、これはどれぐらいの率だというふうに考えますか?」
田﨑氏
「それは、石破さん自身が当時の情勢との違いを認めていらっしゃるんですよ。ただ、石破さんの自負心として、この6年間、誰よりも自民党党員の票を握ってきたのは自分であると、それくらい私は全国を一生懸命まわって党員と接触してきたと、その票が出るという確信を持っていらっしゃるんです。一方、安倍さんの陣営では地方議員への働きかけ、あるいは業界団体への働きかけ、すごくやっていますよね。実際には安倍さんの方が強く出るだろうと。もう1つ、6年前との違いは、マスコミは石破さんが勝ちそうだ、勝ちそうだということでずっとやってきたんです。だから、勝ち馬に乗りたいという心理が働いて石破さんの票が伸びたという目もあるんです。現在は逆に安倍さんが勝ちそうだという報道が多いですよね。そうすると、そちらの方へ票が流れる可能性の方が強いと思います」
松山キャスター
「飯島さんはこのあたりをどう?」
飯島氏
「この前の総裁選の時は派閥関係なく立候補したわけです。今回はほとんど派閥が安倍支持、それと党員もしっかりと持っていますから。ですから、前回のような極端なことはなくて、意外と大変だと思う。だから、マスコミを見ていると、石破さんの地方票の党員を意識すると、小泉進次郎議員が支持してくれるかどうかという発言が本人の発言も出ていますね。これはとんでもないことですよ。どういうことか、逆にそこまで進次郎議員を買ってくれるのだったら、石破さんが出なくて、フランスのマクロン大統領やカナダのトルドー首相みたいに小泉進次郎を旗印に立てて、政治に精通した石破さんやなんかは我々が全部支えるという状態のケンカをしたら、国民はアッと驚き、とんでもない時代がくるんですね。そりゃ人気をとらなかったら自分が勝てないようなアレが活字に出てくるようでは、だらしないと私は言いたいですね」
松山キャスター
「よく今回の総裁選を、たとえば、小泉純一郎さんが総裁選で勝った時の直前の状況と照らし合わせて言う方がいるのですけれど…」
飯島氏
「全然違います。小泉総理は3回総裁選をやったんです。2回とも党員票、当時600万です、党本部とか、候補者…。3回目は、党員名簿は買わなかったんです。ある国会議員なんかはえらく怒ったけれど、全部、党を無視、日本国民の憂いに期待しようということでキャラバン隊を立てたりして戦ったんですね。その国民のうねりに理屈抜きで自民党員や自民党衆参議員は何も言えなくなった、これが実態なんですよ」
松山キャスター
「そこまでのうねりは、石破さんに対して起きていないという認識?」
飯島氏
「あり得ないでしょう、あり得ないでしょう」
松山キャスター
「なるほど」
飯島氏
「党員だけの票ではない…、では、国民がそこまで支持するかどうか、そんなのわかりゃしない。あの3回目の総裁選は本当に人生勝負かけて自民党を無視した総裁候補でやったんですよ、はっきり…」
松山キャスター
「小泉さんが総裁になった時、直前に国民的人気の高かった田中眞紀子さんとタッグを組むことによって一気に勢いが増したという側面もあったと思うのですが、石破さんは小泉進次郎さんが人気者だということを理解して、進次郎さんに何とか自分への支持表明をしてほしいということを狙っているようにも見えるのですが、そのあたりは」
飯島氏
「いや、だけど、そこまで若くして人気が二十何パーセントあって、高けりゃあ、私が古い政治家だったら派閥横断的に小泉進次郎総理総裁を狙う方のが、世界的にも国内でも国民から見たらエッ?となりますよ。それを、力を貸してくださいと大人が高校生に頭を下げるようなバカなことはあるかということ…」
松山キャスター
「ただ、進次郎さん、2012年の総裁選では実際に安倍総理ではなくて、石破さんに一票入れたということを直後に発表していましたけれども。今回、小泉進次郎さんは誰に投票するというふうに飯島さんは見ていますか?」
飯島氏
「それはわからない。今日の新聞も、7日からだけど同僚議員と海外に行くというようなことが出ていますね。海外に行って出るということは、もしかしたら安倍さんではないかもしれないね、心理的に。わからないですよ、小泉君と接点がないですから。ただ、少なくともそうではなくて、次は今度、進次郎が出るのではないかと言う前にコレがこれからの日本の舵取りの政治家だと認識すれば、いわゆる先輩議員がこぞって立てれば、渦ができて、すごく面白い日本の政局がスタートすると思うんですね。改革日本でないけど、明治維新ではないけど。そのくらいのことを…。ただ人気がある人がつけば、皆、雪崩を起こして石破かという、このスケベ心というのはあまり好きではないね」
松山キャスター
「平野さん、飯島さんの言うには、石破さんがそこまでの、当時の小泉純一郎さんのうねりをバックにしてきているわけではないという見方ですけれども。平野さん、そのあたりどう見ていますか?」
平野氏
「ほぼ同じですけれど。そりゃあ人頼りではダメですよ、総裁選挙を勝とうと思ったら。進次郎さんが表だけの支援なのか、自分のつもりで支援するかという、その気の入れ方にもよるんですよ。しかし、後者というのはまず無理でしょう。ただ、今度、党員の選挙制度が変わりましたね、アレは石破さんに有利ではないと思いますよ」
松山キャスター
「党員票の比率が上がりましたね、今回?」
平野氏
「上がった。それで、現職の総裁総理の、それは何と言ったって、いろいろ私も安倍さんには批判的なアレを持っているのですけれど、一部の有権者には、非常に気に入られていますよ。だから、支持率が固定しているということは、アベノミクスによる、悪く言えば、年金で株を買ってその儲けを富裕層が喜んでいる、それから、若い人はそういう歓迎している部分はありますよ。そういう善いか悪いかは別にせよ、安倍政策の実績というのはあるんですよ」
飯島氏
「そう」
平野氏
「だから…、なかなか石破さんがどういうことかというと、画期的に自民党を変えていくのだと、新しい民主主義をつくっていくのだと、それから、世界情勢の新しい秩序に自分がかかわるのだということを出さなければね…」

カギ握る? 小泉進次郎氏
松山キャスター
「仮に進次郎さんが安倍さん支持というものを鮮明にした場合に、閣僚ポストでの起用、あるいは人事での処遇、どう考えますか?」
飯島氏
「それはあるでしょう」
松山キャスター
「ありますか?」
飯島氏
「ただ、人気が高い、これまで、知事選挙とか、重要な選挙、衆参、確かに小泉進次郎頼り…ありましたね。これがちょっと変わったのは前回の新潟知事選、小泉元総理も握手したとか、野党の候補と、いろいろな流れの中で1回も進次郎議員を使わなく4万票近いアレで知事が誕生したんです。今度は沖縄の知事選が10月ぐらいにあるでしょう。その時に進次郎氏なくして勝った場合、また、マスコミ的な見方が変わってきますから。選挙だけの頼みの議員ではなくて、コレが政策も結構いろいろ言っておりますから、見方が変わって…。本当に進次郎氏が日本のリーダーになる時は現在の派閥が皆、瓦解しますよ、100%。すごく変わる。もしかしたら、元気が良いから平野さんあたりにも馳せ参じて、鎧兜背負って押しかけてくるかもしれない。そういううねりができるか、できないかが、今回の進次郎議員の選択で先が見えてきますね」
松山キャスター
「あと、飯島さん、経済が非常に好調だということをバックグラウンドにして安倍さん支持へとつながっているという話がありましたけれど、この総裁選の争点そのものですけれども。なんとなく現在、安倍さんが3選を目指し、その暁には憲法改正とか、そういったことを重視するのではないかということが漠然と浮かんでいるぐらいの形だと思うのですけれども、何を1番アピール?」
飯島氏
「いや、憲法の問題というのは自民党結党以来、自主憲法を党是で謳っていますから。その中で言ったら小っちゃな話題なんですね。問題は、この総裁選は単なる一時の総裁選ではないよということなんだ。明日の日本がどうなるのか、すごく重要な選挙で、こっちが善い悪いではないんですよ。私はどうしても安倍さんしかいないと思っている。これは何かと言ったら、総裁選のあとを考えなければいけない。2019年、天皇陛下の退位、新天皇の即位、統一地方選挙、参議院選挙、また、国際政治の中で…、G20の首脳会議、あるいは…。もろもろ重なっているのですが、でも、来年はまだいいです、来年は。ただ、問題は、1番の問題は何かと言ったら、オリンピック・パラリンピックを抜きにして、仮に安倍さんでも誰でも今度の選ばれた場合の任期、それを見ると、自民党総裁の任期が2021年9月。問題は衆議院の任期ですよ、任期の1か月後に…」
松山キャスター
「衆議院議員が任期満了になる…」
飯島氏
「うん、任期満了になっちゃう。これを考えた状態で、いろいろな外交・内政とは別に考えると、もしかしたら都知事選も確か、都知事の任期もギリギリなわけですよね」
松山キャスター
「そうですね。任期満了が2020年7月…」
飯島氏
「そうすると、安倍さんの3選になった場合でも誰もいいが衆議院選挙と都知事選挙をギリギリのそれ、1年前かどうか、ある程度、前倒しした状態で、解散で全部やっていかなければいけない場合が出てくると。そういうことを考えると、本当に真剣になって、自民党議員が自分の明日を考えたら、カレンダー、2022年までの、これを考えなかったらダメだね。そういう大事な総裁選挙だということもマスコミは書くべきだし、報道すべきですよ」
松山キャスター
「現在、優勢と言われる安倍総裁再任、3選ですけれど。仮にそうなった場合に、安倍総理が任期満了までずっと総裁の位置にいるのかどうか。あるいはその途中段階で解散をまた打つのかどうか。そのあたりはどういうふうに?」
飯島氏
「手前でやらなかったら間に合わないでしょう。だって、1か月後に衆議院の任期で、総裁が1カ月前に辞めましたと言って、それを抜きで解散というわけにはいかないでしょう。その先がないのだから。そんなバカなことはないですよ」
松山キャスター
「田﨑さん、今後のこういった参議院選挙とか、オリンピック、また、自民党の総裁任期満了とか、衆議院議員の任期満了、こういった日程を見た場合に、仮に安倍優勢と言われる、安倍総理が無事に3選を果たしたと仮定した場合、安倍さんは任期満了まで続けてしまうとそのあとの衆議院の任期満了がかなり近づいてしまうという飯島さんの指摘ありましたけれども」
田﨑氏
「そうですね」
松山キャスター
「どこかで解散を打つとしたなら、どのあたりのタイミングがあると考えますか?」
田﨑氏
「安倍総理がもう1回、解散を打てるだろうかという疑問の方が大きいですね。この前の選挙、昨年の選挙で勝てたのは野党がガタガタになって分裂したから、その隙間を縫って増えていったという形です。自民党の実力以上の議席を獲れたわけです。総裁選までは静かだと思うのですけれど、総裁選が終わって、次第に党内は騒がしくなってくるだろうと思うんです。と言うのは、安倍さんは長くてこれで3年間だ、長くてそこまでで、次を誰にするかということが今度、総裁選が終わった途端に始まっていくわけですよ」
松山キャスター
「なるほど」
田﨑氏
「だから、ちょっときつい言い方をすれば、安倍政権の終わりの始まりが今度の自民党総裁選です。岸田さんも動く、石破さんも引き続きある、あるいは河野太郎さんも動こうとする。そういう中で、安倍さんの求心力が少しずつ落ちていく」
松山キャスター
「出口戦略がまさに問われてくるということですよね?」
田﨑氏
「だから、党内で言われている1つのシナリオは、2020年東京オリンピックが終わったあとに安倍総理が退陣し、そこで新しい総裁が選ばれ、その人が総理になったあとすぐ衆議院を解散するというシナリオが語られているのは事実です」
松山キャスター
「なるほど」
田﨑氏
「ええ。先ほど、飯島さんが指摘されたように、2021年9月まで、これは引っ張れないですよ、それは、解散時期を」
松山キャスター
「あと1つの大きな節目と見られているのが、直近で言うと、2019年、来年の夏の参議院議員選挙、ここが勝てるかどうかというあたりだと思いますけれども」
田﨑氏
「そうですね。自民党の議席がどれくらいか、5年前は65議席、その人達が改選期を迎えるわけです」
松山キャスター
「そうですよね、圧勝した参院選でしたね」
田﨑氏
「ええ。前回、2年前の参議院選挙は、55議席だったんですね。だから、55議席ぐらい獲れば問題ないでしょうけれど、ガクンと減った時、それは党内で相当批判が出てくる。だから、そういう批判が出てもつように今回は圧勝したいということですよ」
松山キャスター
「平野さん、今後の日程を見た時に、安倍総理が仮に3選された場合にどういう政治的なスケジュールになってくると?」
平野氏
「政治的スケジュールもそうですけれども、私はこのテーマにもありますように、再選されたあとの安倍総裁の背負う十字架というのは大きい、大変だと思いますよ。それから、石破側でも、あるいは野党側でも、反安倍の論をやる人、誤解のないように言っておきますが、安倍政治の一定のものは国民に支持されているものがあるという事実を認識しなければ戦いにならんということを言っておるわけで安倍政治のやったことが全部良いと言っておるわけではありません。それから、1番問題なのは、大島衆議院議長がこの間の国会が終わって、7月の31日に…」
松山キャラクター
「厳しいことを言っていましたね」
平野氏
「安倍政権の不祥事、これは森友・加計、自衛隊の日報の問題なのですが、民主主義の根幹を揺るがす問題だと。それで議員内閣制の国会と政府の信頼関係をなくしたと。それから、国政と地方政権との信頼をなくしたと。これを、至急原因を究明してキチッとせにゃいかんという異例の書簡を出しています。これは結構、総裁選挙に石破さんも出すと思いますしね、若干の影響が出てくると思いますよ」

総裁選後の課題
松山キャスター
「現在の安倍内閣の閣僚の出身派閥を見てみると、必ずしも派閥の数に比例した配置とはなっていないと、どちらかと言うと、その人、その人の特性を活かした形で、1本釣りでの閣僚の配置になっているということなのですけれども。田﨑さん、今回の総裁選で安倍総理が3選を果たしたと仮定した場合に、派閥単位での票が入ったということで、昔の、旧来型の自民党の派閥均衡の人事というのをやらざるを得なくなる可能性というのはあると思いますか?」
田﨑氏
「いや、必ずしも派閥の数に応じてポストを配分するようなことはそういう時代ではないですよ。あるいは派閥が推薦人名簿を出してその中からとるということは、そういうこともない。そこはそれなりの人を選んでいく。でも、ところどころに無理やり押し込まれているケースというのはチラチラ見えますよね。なぜこの人が入ったのかなと思うと、ああ、この派閥の関係かなと思わせる人はどうしても、とらざるを得なくなる。そこのポイントと、人事、これは政権が安定していくかどうかのポイントは菅官房長官と二階幹事長の体制を続けるかどうか、それがまず大きな決め手になると思いますよ」
松山キャスター
「飯島さん、そのあたり…、菅官房長官と二階幹事長、続投という線が濃厚ではないかと見る見方もありますけれども」
飯島氏
「いや、私は何があっても安倍内閣が3年続くかどうかというのは菅さんが官房長官でいないとダメですね。はっきり言います。これは何かと言ったら、1番苦しみ…人生で、他の皆は…皆、世襲議員ばかりですよ。そうでないのは二階さんと菅さんだけですよ」
松山キャスター
「叩き上げとよく言われますよね」
飯島氏
「ええ。期待したいです」

『ポスト安倍』の行方
斉藤キャスター
「自民党総裁には誰がふさわしいのか聞きました。7月21日と22日に実施されたFNNの世論調査です。安倍総理、石破元幹事長を押さえ小泉進次郎氏がトップだったんですね。岸田政調会長は4.4%、野田総務大臣は3.7%、河野太郎氏は2.8%というふうに出ました。飯島さんはこのポスト安倍、この中で誰に注目されますか?」
飯島氏
「これまでもずっとやってきた安倍総理と岸田さんは同期の桜ですね、当選回数。すごく海外出張に同行すると本当に気心しれてプライベートまで話すぐらいの関係ですね。何か隙間があるということがないです。私はそういう中で出ないのはちょっと残念…」
松山キャスター
「今回ね」
飯島氏
「うん。9割以上、安倍という状態で発言していますから、少なくとも政策遂行でいくのだったら1に岸田さんですね。そうではなくても、私個人から言ったら、あらゆる経験をして今日まで来て女房役をやっている菅官房長官。これは何かと言ったら安倍総理も第1次安倍内閣、小泉内閣で官房副長官、官房長官、幹事長代理、幹事長をやって自然にそうなってきたけれども、1番安倍内閣の大変な時期を舞台裏で全部見て差配してきたのが菅さんですね。私はそう期待したい」
松山キャスター
「菅さん自身は…」
飯島氏
「出る気持ちはないですよ」
松山キャスター
「自分は派閥をつくらないということを公言されていますけれども」
飯島氏
「そう、ええ」
松山キャスター
「ただ、菅さんを支えたいという中堅議員、派閥横断的にかなりの数がいるということもわかっていますけれども」
飯島氏
「ええ、ええ、ええ」
松山キャスター
「そういう形で派閥横断的な支持が得られれば菅官房長官がポスト安倍になっていく可能性もあるということですか?」
飯島氏
「そうですね。消去法で言っても、1に岸田さん、あと菅さんというふうになります、うん。私はそう思います。ただ、禅譲ができるかどうか、今回、安倍、岸田さんが。そうすると、限りなく究極的に本人はそういう意識がなく、そういう依頼もなかったかもしれないが、出たくないという状態で、長期の官房長官はありがたいですね。橋本さんにしても、小渕さんにしても、皆、官房長官だけは6か月やると、俺も総理になりたいみたいな人が出てきてクルクル変えてきたのですが、安倍さんも、小泉さんも、そうですが、変えない状態できて成功しているんですね。ここにきて変えたら、安倍さん、3年もたない。この状態で2年ぐらいしたら、知事選と同時に解散ぐらいやってもらいたいと」
松山キャスター
「なるほど。田﨑さん、その見方はいかがですか?」
田﨑氏
「菅さんのことですか?」
松山キャスター
「ええ。菅官房長官がポスト安倍の候補になるのではないかという飯島さんの意見ですけれども…」
田﨑氏
「いや、菅さんという政治家は、20年ぐらい、初当選以来ずっと見ているのですけれども、参謀タイプの政治家だと思っているんです。いわゆるトップを目指す人、リーダーを目指す人と、参謀を目指すタイプの方、政治家は2種類いると思って。リーダーとは違うのではないかと思うんですよ、菅さんを見ていて、うん。安倍総理がいて、官房長官がある。もし菅さんが菅総理となった場合、官房長官がいないではないかと」
松山キャスター
「うーん…」
田﨑氏
「菅さんぐらいできる官房長はいませんよ」
松山キャスター
「ただ、たとえば、菅さんが尊敬している、政治家として尊敬していたと言われていた梶山清六さんは、橋本龍太郎さんの官房長官をやっていて、ずっと陰で支えるという立場でいたのだけれども、最後は総裁選に出馬したということがありました」
田﨑氏
「そうですね、ええ」
松山キャスター
「同じようなケースが菅さんにもある可能性というのは?」
田﨑氏
「ええ。でも、あの時、梶山さんがおっしゃったことで、印象に残っているのが『梶山清六に梶山清六はいなかった』と」
松山キャスター
「あぁ、良い参謀がなかなか見つからなかったと…」
田﨑氏
「ええ、いなかったというアレですね。だから、菅さんが、仮に総理になろうとしたら、菅さんに菅さんはいなかったということにたぶんなっていく。それならば参謀として貫き通された方がいいのではないかなと思って見ています」
斉藤キャスター
「では、ズバリ、ポスト安倍は誰だと思われますか?」
田﨑氏
「有力候補は岸田さんだと思いますよ。対抗、河野太郎さん。もう1人、自民党がすごく混乱状況になった時は小泉進次郎さんだと思いますね」
松山キャスター
「なるほど。先ほど、平野さんの話で、岸田さんは今回出馬を断念したということで政治的になかなか今後厳しい立場に置かれるのではないかという意見もありましたけれども、田﨑さんは、今回不出馬を表明、タイミングが若干遅かったとしても、まだ岸田さんの芽はあると?」
田﨑氏
「いや、もちろん、僕の見立てですよ。岸田さんが出馬された場合は次を目指す可能性、次に総理になる可能性は3割ぐらいに下がっていたと思います。でも、今回見送ったことで、7割ぐらいの可能性はあると、僕の見立てとして思いますね」
松山キャスター
「平野さん、ポスト安倍が誰かって?」
平野氏
「私は現在、自由党に所属しておりますので、具体的にポスト安倍は誰かという固有名詞は…」
松山キャスター
「なかなか言うのは難しいと…」
平野氏
「1点、小泉進次郎さんにについて、私の感想というか、インスピレーションを申し上げますと、あの人は、アメリカのデモクラシーの、オーソドックスな、本当のことをわかっている人ですよ。与野党とも、彼をどうやって立派な政治家に育てるかという認識が必要だと思います。自由民主党の総裁・総理ということ、あと3年先はわかりませんよ。しかし、それならば、相当、自由民主党が改革されて、高揚して、私らが自民党にいる時に改革しようとしたような思いが実現すれば、あの人は自民党で立派なトップになれるでしょうね。私は、そういう個人的に期待感を持っています。会ったこともないし、話したこともないけれど、そんなインスピレーションを持っています。自民党を根本的に変えるだろうという」
松山キャスター
「僕もワシントン勤務時代に、小泉進次郎さん、当時CSISというシンクタンクの研究員でしたけれども、非常に若いのにたくさんの議会関係者とか、政府関係者とも本当に堂々と渡り合っているという印象があったので。そういう意味では、飯島さん、こういう国際的感覚は小泉進次郎さんに備わっていると思うのですけれども…」
飯島氏
「うん」
松山キャスター
「それは将来どこかで活かされてくると?」
飯島氏
「これは間違いなく日本のリーダーで、単なる自由民主党の将来、総理総裁だというのではなくて、進次郎議員が出る時、平野さんの話ではないが与野党再編になります。野党からも皆、こぞって集まる、100年に一度のとんでもない、そういう総理誕生になると思う」

飯島勲 内閣官房参与の提言:『和して前進』
飯島氏
「『和して前進』。結果がどうあろうと新総裁のもとで自由民主党、一致団結して内政・外交を徹底的に推進してもらいたい、ただそれだけです」
松山キャスター
「なるほど。まずは結束することが大事だと」
飯島氏
「そうです」

平野貞夫 元参議院議員の提言:『結党の原点に戻れ!』
平野氏
「『結党の原点に戻れ』と。昭和30年の自民党結党の時に3つ綱領がありました。1つ、文化国家を完成させる。2つ、自由で自主独立の国家を完成させる。3、生活を安定させる、福祉国家を完成させる。3大綱領が自由民主党の綱領だったんです。憲法改正は、一般政策の中に入っていました。従って、党是とは当時は言わないと思います。是非この原点に帰ってもらいたい」
松山キャスター
「なるほど。3本柱があったのだと」
平野氏
「はい」

政治ジャーナリスト 田﨑史郎氏の提言:『総理を選ぶ責任』
田﨑氏
「自民党総裁選という意味での私の提言ということで。これは自民党総裁選ですけれども、総理を選ぶ選挙になりますから、その権利を持っているのは自民党の国会議員と自民党の党員の方、この方々が投票する時に総理には誰がふさわしいんだという視点で投票してほしいという気持ちですね」