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2018年7月23日(月)
菅義偉官房長官に問う 安倍政権と日本の課題

ゲスト

菅義偉
内閣官房長官
山田惠資
時事通信社解説委員長

菅義偉官房長官に問う! 西日本豪雨と喫緊の対応
竹内キャスター
「1月からスタートした通常国会が先週、閉会しました。与野党が激しく対立する中で数々の重要法案が成立しましたが、新たな法整備によって日本社会や経済が今後どのように変わっていくのか。今夜は安倍政権の舵取り役である菅官房長官を招いて、安倍政権が取り組む課題についてじっくりと話を聞いていきます。西日本に大きな被害をもたらした豪雨について話を聞いていきます。政府が発表している最新の被害状況、死者が219名、行方不明者が10名、避難者が4439名、住居被害が4万760棟ということですが、菅さん、この被害規模の大きさについてどのように受け止めていますか?」
菅官房長官
「かつて経験をしたことのない豪雨が、西日本を中心に幅広くそうした現象があったということで、従来の豪雨に対しての考え方というのは、変えなければならないだろうというふうに思います。いずれにしろ現在、復旧・復興に全力で取り組んでいますけれども、それが終わった段階においては、しっかり検証をして対応策というのを考える必要があるというふうに思っています」
竹内キャスター
「では、あらためて現地の状況と政府の主な対応を時系列に沿って見ていきます。5日、気象庁が記録的な大雨のおそれがあると会見しました。翌6日から次々に大雨特別警報が各県で発令され、豪雨に伴う避難勧告・避難指示が出されています。全ての大雨特別警報が解除されたのが8日でした。土砂崩れ等による死者が100人以上と判明し、深刻な被害が報告される中、ため池決壊のおそれから新たな避難指示も出されました。一方、政府は5日の段階で関係省庁による会議など警戒態勢を取っています。6日には官邸に連絡室が設けられ、自治体からの要請を受けた自衛隊の災害派遣も始まりました。関係閣僚会議が開かれたのが7日です。安倍総理からは、自治体の要望を待たずにプッシュ型支援を迅速に行うよう指示が出ています。その後、非常災害対策本部の設置や政府調査団の派遣、安倍総理の現地視察など状況把握が進められまして、14日には200名以上の死者が判明し、特定非常災害に指定をされています」
松山キャスター
「今回のFNNの世論調査の結果の一部ですけれども。政府の復旧・復興に向けた対応についての回答なのですが、それを『評価する』と答えた人が43.8%、『評価しない』と答えた人が45%、『わからない』が11.2%ということで。『評価する』と『評価しない』がほぼ拮抗していて若干『評価しない』の方が数字は高くなっているという状況ですけれども。これは、率直に菅さんはどう受け止めていますか?」
菅官房長官
「数字は、もっと厳しい数字が出ているところもあります。何を基準に、ということもあるのでしょうけれど、ただ政府とすれば、やるべきことをまずしっかりやると。その結果として国民の皆さんにご判断をいただく。また、そうしたことを、なぜそうなったのかということを検証して次に備える。このことが大事だというふうに思います。現在、政府としてはやるべきことは、できることは全てやる、その基本方針で取り組んでいます」

被災地支援と復興の道筋
松山キャスター
「政府は24日、明日ですけれども、今回の豪雨の災害を激甚災害と指定するということでニュースにもなっていますけれども、これによって国からの支援の費用というのは一気にまた増えると思うのですけれども。この費用については基本的には本年度の予備費、4000億円と言われていますけれども、その中から活用していくということになるのですか?」
菅官房長官
「必要なものは全て予算処置します。それで、激甚災害を明日、閣議で決定する予定ですけれども、この前に、総理が最初に視察に行った時に『激甚災害の見込みだ』と初めて言ったんです。ですから、激甚災害に指定するのだから、地方自治体の首長の皆さんに財源のことは、それは心配しないで、とにかく徹底して対応してほしい、そういう意味合いも含め、初めてですけれど、『指定見込みですよ』ということの総理会見をされたんです。ですから、被害にあった首長の皆さんは、財源のことを心配しないでできているというふうに思っています」

『カジノ解禁』残された課題
竹内キャスター
「今国会では政府が提出した65本の法案のうち60本が成立しました。与野党の論戦が特に激しかった重要法案がこちらです。IRカジノ整備法、それに伴い議論された、ギャンブル依存症対策法、参院6増改正の公職選挙法、高度プロフェッショナル制度の導入など今国会の重要課題とされた働き方改革関連法、アメリカ離脱後のTPP11の関連法などが成立しています」
松山キャスター
「IR法はこの成立を受けて、最大3か所と言われる候補地の選定がこれから進んでいくわけですけれども、今後、菅さんとしては、どういう条件を満たした、どういう候補地が選定されていくことが望ましいと考えますか?」
菅官房長官
「まず法案が成立したばかりでありますから。IR、たとえば、シンガポールでIRが2か所つくられたんですね。このIRというのは、カジノの部分は5%ぐらいです。あとは国際会議場とか、あるいは劇場とか、あるいは公園だとか、あるいはショッピングモールだとか、そうしたものが整備されるのですけれど。こうしたことによって、できてから国際会議が非常に増えたと言っているんですよね。国際会議に出ながら旅行される方もいるのでしょうし、まさに子供から、あるいは特に若い女性が増えたと言っていますよね。そういう中で、日本も観光立国としてスタートして、836万人ですよ、私どもが政権を獲る前は。とって、ビザ緩和とか、免税品の拡充とかして、昨年は2869万人まで、約2000万人増えました。今年はさらに15%を超えて増えていますから、たぶん今年は3300万人を超えるだろうと思っています。2020年には4000万人という目標を立てています。完全に射程、視野に入ったというふうに思っています。こうしたことを広め、まさにこの経済の成長戦略、また、地方にとっての観光地の切り札という形で、地方の特産品、ほとんど免税品の対象にしたんです。ですから、こういうものを、2020年4000万人、2030年6000万人という、そうしたインバウンドを増やしていくために、これは極めて大事な施設だと思います」
松山キャスター
「今後のスケジュール感としては、候補地の選定は、どれぐらいの時期までに決めて、実際にスタートするのはいつぐらいという、そういうメドというのはどうなのですか?」
菅官房長官
「それぞれから要望を出してもらうのが1年半とか、1年以上先だったと思います」
松山キャスター
「それは自治体と事業者一体で?」
菅官房長官
「ええ、そうです」
松山キャスター
「最初は最大3か所となっていますけれど、そのあと7年後からはまた増設の可能性がある?」
菅官房長官
「そうです、そういう法律です、仕組みです」
松山キャスター
「日本の経済活性化のために、そこからうまくいけば、もっとドンドン広げていくということが望ましい?」
菅官房長官
「ですから、まず、3か所でスタートしますよね。3か所でスタートし、確か7年後ですよね。スタートすればいろいろな危惧をお持ちの方がたくさんいらっしゃいますから、そういうものが解消されて、これだったらという、私どもはそういうふうに思っていますけれども。実際にこのIRがスタートして、その経緯を見たうえで、これは問題ないと、そうなれば自然に増えてくるのだろうと思います」

重要法案めぐる与野党論戦
山田氏
「ちょっと違和感がありますのは、与党と野党の対立軸のテーマであれば、それは論戦がわかりやすいのですけれども、どうも自民党を支持する方の間でもですね、特にIR法などは厳しい見方がある。今、出たばかりの話ですから申し上げますと、特にカジノ法、IRカジノ法ですね、これは2つの軸があると思うんですね。1つは、要するに、依存症を懸念するのか、しないのか。それから、もう1つは経済効果があると見るか、ないと見るか。政府は、依存症は心配ない、対策を打つ、なおかつ経済効果があるという形でこの法律を通したんですけれども。いずれにしても国民が、我々が選んだ政策だからと共有できなければ、そこは先々、政治不信にもなっていってしまうので。そこはもう少しそのへんの議論、特に与党内の議論ですね、そこがもうちょっとあっていいのかなということは思いました。ただ、後半に急いだ理由の中には、来年の統一地方選挙や参議院選挙への影響を意識されたという我々は解説を書いて、政府の方はそうではないとおっしゃるかもしれないけれども。そこはこの動きを見ているとあったなという感じが、私はいたします」
松山キャスター
「菅さん、山田さんの指摘をどう受け止めますか?」
菅官房長官
「私は全くあたらないと思いますよね。この法案というのは、昨年の国会で基本法をつくっていますから。それで議論しました。それで今年に入って、依存症対策法というのは、これはつくっています。これまで日本は、パチンコ、競馬、競輪、こうしたギャンブルと言われるものについて、依存症対策というのはまったく何もしていなかったんです。ですから、今回のIR法を機に、この依存症対策法というのをつくらせていただいたのですけれども。たとえば、競馬とか、競輪、よくご主人がそれに熱中し過ぎちゃって、という、ありますよね。そういう時に、奥さん、同居している家族の方が反対であれば、インターネットで買えなくなっちゃう、そういう対応策とかですね。あるいはパチンコですけれど、現在、全部で23兆円ですよ。これどこでも、すぐ近くにどこへ行ってもあるではないですか?それに対しての対応策も今度とっています。あまりギャンブル性がないような形にするとか。それからIR法ですけれど、これについては入場する時にカードをつくりますから、ご家族が反対であれば入れなくなる、そもそも。ですから、そこは、そんな心配をすることはないというふうに思いますし、現に世界140か国以上で、このIRっちゅうのは認めていますから、地域・国で。特別大きな問題というのは生じていないと思っています」

『外国人材』受け入れの課題
竹内キャスター
「ここからは安倍政権の経済政策について話を聞いていきます。先月、閣議決定された『骨太の方針』ではこれらの項目が成長戦略の柱とされています。人づくり革命の実現、生産性革命の拡大、働き方改革の推進、新たな外国人材の受け入れ、観光立国や地方創生の推進などという内容ですが。この中でこの新たな外国人材の受け入れというものが骨太の方針に初めて入ったのですが。菅さん、これは具体的にどういった政策で、どのような成長が期待できるのでしょうか?」
菅官房長官
「現実問題として、これはもう大都市だけでなくて、地方に行っても現在、外国の人材に頼っているのが現状だと思うんですよね」
松山キャスター
「人手不足ですよね?」
菅官房長官
「はい。そういう中で、就労を目的とした新たな在留資格を創設する。こうしたことを骨太方針に決定をしたんです。ですから、従来は何業種とかがあって受け入れ体制とか、非常に限定をされた部分があるのですけれども、それを拡大し、まさに就労を目的にしたということを明確に謳って、そういう新たな在留資格を、創設をしようということです」
松山キャスター
「この骨太の方針の中では、外国人材の登用拡大については分野として農業、建設、宿泊、介護、造船という5つの分野が挙げられていますけれども、この分野以外にも外国人材の拡大を活用していくという考えは政府にはあるのですか?」
菅官房長官
「当然そうです。今言われました分野以外にもそれぞれの省庁に、必要な部分を調査するように言っています。たとえば、外食でも必要と。これもそうでなければ運営できなくなってきています。ですから、とにかく表に出ていたのは5つですか…、それ以外にまだ多くの分野においても必要な分野については対応させていただこうと、こういうふうに思っています」
松山キャスター
「現在、外食産業という話を例に挙げられましたけれど、それ以外にも、たとえば、製造業、メーカーですとか、そういった分野というのも可能性が?」
菅官房長官
「これは、中小企業からも強い要請がきていますから、製造分野にも適用することになるだろうと思います」
松山キャスター
「今回の方針、どこまで実態として動くかというのはわかりませんが、一説には短期的に日本に滞在する外国人が増えるという意味では、大きな意味ですけれど、ある意味、1つの移民政策への転換ではないかという意見もありますけれども、政府としては、これは移民政策というものとは違う?」
菅官房長官
「それは、移民ではありません。これは明確にさせていただきたいと思っています。1つ、5年というものを考えております」
松山キャスター
「ただ、優秀な人材については家族の帯同を認めたり、5年からまた延長することも可能になるという方針が出ていますけれども」
菅官房長官
「ええ、それは当然、日本にとって必要な人であれば、松山さんが言われたような、そういう対応というのは当然なっていくだろうと思います」

脱デフレ後の経済政策は
松山キャスター
「消費税が来年10月に引き上げられる予定ということになっていますが、これは予定通り、その方針に変わりはないですか?」
菅官房長官
「来年引き上げられる経済環境をしっかりつくっていきたい、こう思っています。リーマン・ショッククラスのものがなければ、予定通りやりますということは言っていますから。そういう経済、引き上げられる経済環境をつくっていくことが大事だろうと思っています。それと、私ども、このアベノミクスですけれど、当時、政権交代前というのは、円は75円を超えそうだったんです。株価は8000円台。日本で経済活動を行えるような状況ではなかったんです。そういうのを私どもがアベノミクスの三本の矢で放ち続け、大きく変わったと思いますよ。GDP(国内総生産)は56兆円大きくなったわけですから。過去最大の現在、594兆円ですけれども。それと雇用が251万人増えているんですよ。その中で女性が201万人です。これは待機児童対策をしっかり、私ども当初40万人の予定だったのを59万人やったんです、この5年間で。ですから、女性の方の就労率というのは現在73、74%まで高くなって。ヨーロッパで80%ですよね、そこに2020年には乗せようという思いでやっているんです。ですから、経済が良くなってきていますので、人手不足ですよね。これは全国どこへ行ってもそうですよ。先ほど私、外国人の地方の話をさせていただきましたけれど、47都道府県で有効求人倍率が1を超えたのは初めてです。特に沖縄は、政権交代前は0.43だったんです。現在1.12ですから、大きく変わっていると思いますよ。ですから、ようやくデフレでない状況まで、私どもはもう持ってくることができたと思っていますから、これをしっかりとした成長軌道に乗せると。そういう中で、消費税引き上げが来年10月にありますので。2019年度の当初予算、あと2020年度の当初予算、ここから消費税引き上げによって腰折れしないようなそういう対策を特別なものをつくっていって、平準化するというのですか、極端に経済が落ち込むようにならないように。これは前回、7にした時のこれは失敗の経験のうえで私どもは現在そうしたことをやろうと思っているんです」
松山キャスター
「まさに前回、7にした時は、その直前の駆け込み需要とそのあとの反動減によってかなり経済の数値が落ち込んだという経験ありましたけれども」
菅官房長官
「落ち込んで上がらなかったんです」
松山キャスター
「そのための対策として現在考えているという話がありましたけれども。具体的には、たとえば、自動車を買いやすくするとか、住宅を買いやすくするとか、そういった方策?」
菅官房長官
「需要というのを平準化したいと思っているんですよね。何が1番効果あるか、調査していますけれども。ですから、来年度の当初予算、2020年の本予算も含め、そこはしっかり対応したい、そういうふうに思っています」

北朝鮮『非核化』の道筋
竹内キャスター
「米朝首脳会談では、朝鮮半島の完全な非核化を目指すことで合意しました。日本の拉致問題についてもアメリカのトランプ大統領が提起をしました。菅さん、この拉致問題というのは、進捗状況、現在どのようになっていますでしょうか?」
菅官房長官
「米朝がこの非核化を目指すということで、両首脳が合意をして署名をしました。このことは非常に大きいことだと思います。日本の拉致問題について、アメリカの大統領が直接、金正恩委員長に対して発言をしてくれた。いろいろな状況ではありますけれども、安倍総理はどんな小さいチャンスでも絶対に逃さないと、そういう中で解決をすると、そういう強い決意で現在、私どもは臨んでいます」
松山キャスター
「日朝の首脳会談がいつ開かれるかというのが、マスコミはそこに集中してずっと報道していますけれども、なかなかそのタイミングの見通しが見えてこないという率直な感想があるのですが。たとえば、秋に予定されているウラジオストクでの東方経済フォーラムにロシアのプーチン大統領が金正恩委員長を招待しているとか、そういう話もあるので、そこで安倍総理との接触があるのではないかとか、あるいはニューヨークで行われる秋の国連総会、そこに仮に金正恩委員長が来たら、そこで安倍総理が会うのではないかとか、いろいろな可能性は言われていますけれども。実際のところ、そういった可能性はどれぐらいあると考えますか?」
菅官房長官
「正直言ってわかりません。ただ日本は、これは慌てることなく、拉致問題というのは安倍政権にとって最重要課題ですから、ありとあらゆる機会で、実現をしたいと、こういうふうに思っています。特に今日まで、核・ミサイル、それと拉致、その包括的な問題を、解決をして、そののちに国交正常化を日朝で結んで経済支援を行うと。小泉総理が訪朝した時に、日朝平壌宣言で戦後のそうした復興支援をするということ、これは正式に署名をしていますから。そういう中で、私どもは、今申し上げたシナリオの中で実現をしていきたい、こういうふうに思っています」
松山キャスター
「非核化という点でアメリカと北朝鮮との実務者、あるいは高官レベルの協議というのが現在進んでいますけれども。どうも様子を見ていると、6月12日の米朝首脳会談、シンガポールでありましたが、その時に宣言が発表されてから実際にポンペオ国務長官と金英哲副委員長が会談をしている内容を聞いていると、どうも北朝鮮の非核化への姿勢が後退しているのではないかと思うような情報がチラチラと出てきている。アメリカは何かCVIDとか言って、完全な非核化ばかり求めてきて、我々が求めている、たとえば、終戦宣言みたいなことにまったく乗ってきていないとかですね。そういう不満を北朝鮮の方から情報として出してきている。ちょっと雲行きが怪しくなってきたという印象もあるのですけれども、そこはどう見ていますか?」
菅官房長官
「この署名が終わったあとに、米朝の非核化の署名が終わったあとも圧力はかけ続けています。私どもは、日米、日米韓を中心に、国連決議もそうです。瀬取りも、しっかり私どもは監視していますから、そこをしっかり行っていくことがまずすごく大事だと思っています。そういう中でこの拉致問題解決に向けて私どもは現在、日米韓、中国、ロシア、そうした国々とも連携をしながら、実現をしたい、こう思っています」
松山キャスター
「北朝鮮側の主張で最近ちょっと気になるのは、終戦宣言というものに非常にこだわっている印象を受けまして。南北首脳会談でも現在の休戦協定、朝鮮戦争の休戦協定から平和協定につなげていくための3者、または4者による協議を行うみたいな内容が盛り込まれましたけれども、仮に終戦宣言という宣言だけをするとなった場合に、アメリカと北朝鮮と、韓国が入るかどうかわかりませんけれども、そういう形で宣言だけ行われるということに対しては、日本としてはそこだけだったら許容できる範囲ですか?」
菅官房長官
「そこは、日本は当事者国ではないですから、そこは離れていると思います」
松山キャスター
「なるほど。ただ、日本としては、拉致・核・ミサイルの問題は完全に解決しないと国交正常化はない?」
菅官房長官
「そうです、当然、そういう中で態勢をとって経済支援。金正恩委員長は、このまさに非核化というものを宣言して、トランプ大統領と会談で署名をした。そういう委員長ですから、拉致問題についてももう一度これまでの考え方を変えて、解決に向けてと。そういう思いの中で私ども現在、様々な取り組みをしているということです」

東アジア激動と日本の備え
松山キャスター
「菅さんは、安倍さんとトランプ大統領との、たとえば、電話会談の時はよく同席されることもあるという…」
菅官房長官
「私は全て同席しています。日米だけは同席するようにしているんです。私ども外交のまさに基本でありますから、はい」
松山キャスター
「その2人の会話を聞いて、時には冗談なんかも言い合いながらやるのだと思うのですけれども…、たとえば、僕がチラッと聞いた話では電話の最初にいきなりゴルフの松山英樹選手はすごいなという話から入ったりとか、そういう話も聞いたことがありますけれども。特別な関係が築けているという印象ですか?」
菅官房長官
「あっ、それはもう間違いなくそうだと思います。韓国の訪米団がホワイトハウスに行った時、確か3月、十何日だったと思いますけれども…」
松山キャスター
「はい、ありましたね」
菅官房長官
「その時に…」
松山キャスター
「特使ですね、韓国の?」
菅官房長官
「はい。…行った時に、たまたま私、ハガティ大使と朝、食事をしたんです。米国大使館だったのですけれど。その時、7時からだった、7時半ぐらいだったと思いますけれども、総理とトランプ大統領の電話会談をしたい、それも9時前にやりたいっちゅう電話だったんです。私ども閣議がありましたけれど…」
松山キャスター
「トランプ大統領がしたいと言ってきた?」
菅官房長官
「したいと。その朝ですから。それで何ごとかなと思うわけではないですか」
松山キャスター
「そうですね」
菅官房長官
「電話会談をセットして、そうしたらこの米朝の会談の話だったんですよね。最初は『シンゾー、グッドニュースだ』と言うんですよ。『俺達の言った通りになってきたぞ』と。北朝鮮が降りてきたっちゅうことですよね」
松山キャスター
「なるほど」
菅官房長官
「そういうことから始まりましたよ」
松山キャスター
「それはトランプ大統領と安倍総理がまずは圧力をかけて、経済制裁もやって、そのうちに対話に降りてくる可能性があるということをずっと言い続けた…」
菅官房長官
「いや、総理はずーっと言い続けたんです。もっと言いますとオバマ大統領はまったく無関心でしたから」
松山キャスター
「それに近い感じはありましたね…」
菅官房長官
「『戦略的忍耐』は何も米国としてやらなかったんですよ。ですから、その間に核実験が行われ、ミサイル発射が行われてきたわけですから。総理がトランプ大統領と初めて会った時、ちょうどミサイルを撃たれていたんですよね。そこからこれが始まって、トランプ大統領を巻き込んでアメリカの圧力を北朝鮮にかけ続けてきたわけです。だって、空母3隻入ったわけですから、日本海に」
松山キャスター
「そうですね」
菅官房長官
「演習をして圧力をかけたわけですから、結果的に、その時の大統領の発言はそうだったんですよね、『グッドニュースだ』と、『そうなってきたぞ』と。会談をすると。そういうことをわざわざ9時からの韓国の特使団が発表をする前に、総理だけに電話をかけてきたんですよね」
松山キャスター
「なるほど。当然、トランプ大統領は、日本の拉致問題というのがものすごく安倍総理にとっても非常に重要な問題だということを理解しているということを公の場でも何度も言っていますけれど、たとえば、6月12日の米中首脳会談、シンガポールで会って、その直後も、安倍総理とトランプ大統領は電話で会談されましたが…」
菅官房長官
「はい」
松山キャスター
「その時も開口一番、拉致問題とか、そういう話をされていたのですか?」
菅官房長官
「いや、もちろん。拉致問題を言ったということを電話でしてくれましたよ。あの記者会見でも言われたではないですか」
松山キャスター
「その時の、金正恩委員長の発言としては『解決済み』ということは言わなかったとかいう話は出ていますけれど、どちらかと言うと、拉致問題が進展しそうというニュアンスだったのか、あるいは現状維持というニュアンスだったのか、そのあたりはどういう感じだったのですか?」
菅官房長官
「いや、そこについて私からコメントは控えたいと思いますけれども。ただ、拉致問題は言ったということを総理に電話で言っておられました」

注目すべき今後の日程は
竹内キャスター
「国内外の主な日程を見ていきます。9月11日からはロシアの東方経済フォーラムです。プーチン大統領が招待した金正恩委員長の動向が注目されるなか、安倍総理も出席する予定です。9月には自民党総裁選挙が行われる見通し。9月下旬に国連総会。11月にはアメリカの中間選挙、国内では沖縄の県知事選挙の投開票も行われます。2019年、来年は天皇陛下の退位を挟みまして、統一地方選挙と参議院選挙、10月に消費税率10%へ引き上げの予定です。2年後、2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開幕するということですが。山田さん、この中で特に注目されているポイントはありますか?」
山田氏
「私はもちろん、総裁選挙ですけれども。それと同時に、政局的には来年の参議院選挙ですね。この2つというのは安倍さんが3選されたとしてということもありますが、憲法改正の動きとも絡んできます。総裁選挙に関しては仮に安倍さんが勝つとしても圧勝できるかどうか。それはその後の体制が安倍さんの1強体制になるのか、それとも、いわゆる挙党体制になるのか。挙党体制は、それはそれで党内は平和になりますけれども、安倍さんが進めてくる憲法改正については1強とは違う様相になる、やや慎重にならざるを得ない。それから、参議院選挙が今度かなり…、3分の2を現在維持していますけれども、逆風も予想されるわけですね。そうすると、場合によっては衆参ダブル選挙もあるのかなといったことも含めて。政局的にはその2つが非常に私には関心事ですね」
松山キャスター
「菅さん、まさに総裁選が1番の関心事項という山田さんから話がありましたけれども。総裁選自体、候補者が何人か出て議論する、そういうことが望ましいと考えますか?」
菅官房長官
「出たい人は出られて、侃々諤々の議論をされた方がいいと思っています」
松山キャスター
「前回、無投票再選ということもありましたけれども…」
菅官房長官
「うん、うん」
松山キャスター
「党内での議論の活性化という意味では、そういう議論は戦わせた方がいい?」
菅官房長官
「それは出られる方がいれば、出てやった方がいいと思いますよ」
松山キャスター
「安倍総裁の3選というのが濃厚だという論調がかなり強まっていますけれども。菅さんは安倍政権、第2次安倍政権発足から5年半ぐらいですか…」
菅官房長官
「うん」
松山キャスター
「ずっと総理と官房長官が同じメンバーでやっているのは、歴史的にもほとんどないような状態に現在なっていますけれども」
菅官房長官
「うん」
松山キャスター
「今後も政策遂行という意味では、一貫性という意味で、そういう方向にあることが望ましいと考えますか?」
菅官房長官
「まだ総理が総裁選挙出馬を表明していませんから。ただ、私どもは何をやるかということを掲げ、まさに座標軸を明確にして、この日本を再生する、その覚悟で今日まで取り組んできていますから。特に経済・外交安全保障の再生というのは私どもが2012年の12月26日に内閣発足をして、最初の閣議で決定をして、この再生ですよね、取り組んできているっちゅうことです。そのことについて、国民の皆さんが判断をされる、してもらうのだろうと思います、党員の皆さんを含めて」
山田氏
「1つ付け加えさせていただくと、この総裁選挙のあとに人事がある可能性がありますね」
松山キャスター
「そうですね」
山田氏
「それで安倍さんが3選をされたとした場合、その人事がどうなるのか、閣僚と党役員人事ですけれど。そうしますと、官房長官の去就もどうなるかということも、焦点と言いますか。派閥をつくらないと菅さんはおっしゃっていて、産経新聞のインタビューにも答えられていますけれども。ただ、菅さんを支えたいと思っていらっしゃる方はいるわけで。その中の1人にこの間ちょっとお会いしたら、是非とも幹事長をやってほしいとおっしゃるわけです。私、菅さんという政治家は非常にある意味で、官僚に対して、現在の政権の中でも2世議員ではないという、叩き上げでいらっしゃるというところが、実はあまりこの政権では少ない方になるのかもしれないです。そういう意味でいくと、この党人的な部分をかなり強くお持ちなので、私はそこを表現されたのが、その支持者、支持者というか派閥が、支持されている方だと思うのですけれども、派閥でないけれども、そこに私はちょっと注目。そうすると、他に誰が狙っているかなと言うと、岸田さんが出るのか、出ないのかというのは非常に大きなことで、お話をお聞きする限りでは岸田さんが出て、3人、あるいは野田さんを入れて4人で、ということをより議論として望んでいらっしゃるのかなという感じがしますので。そうすると、そのあとの、また皆で戦ったあとの総裁選後の人事でそれぞれ戦った人達をどう処遇するか。それは官房長官の秋の人事にもかかわってくると。官房長官は現在、決してコメントされないとは思うけれど、私としてはそういう解説をしたくなるという状況です」
松山キャスター
「菅さん、幹事長にという声が党内からもあるようですけれども、どうですか?」
菅官房長官
「いや、それは私、人事にはまったく興味がないです。人事というのは総裁一任でありますから、総裁がどうするかということが1番だろうと思います」
松山キャスター
「11月には沖縄県知事選挙の投開票というのが予定されています」
菅官房長官
「うん」
松山キャスター
「菅さんは、沖縄は非常に昔から関心が高く何度も沖縄へ足を運ばれていますけど、この選挙に対しては自民党としてどういう姿勢で臨むべきだと考えますか?」
菅官房長官
「極めて大事な選挙ではありますけど、現在、私どもは…、県政は野党ですから。ただ、このことによって、いろいろなことが大きく変わるということはないだろうと思いますよね」
松山キャスター
「現下の安全保障状況を見ると、沖縄の基地の重要性も変わらないですし、あるいは増大しているのかもしれませんが、それと基地負担の軽減、それも方針通りにやっていくべきだと、そういうことですか?」
菅官房長官
「それは当然、そうです。それで私今、沖縄の基地負担軽減担当大臣をやらせてもらっているのですけど、政府があまりに基地負担軽減対策をやってこなかったんですね。実はSACO合意というのがあります。SACO合意というのも20年以上前の話ですけれども、そこで合意したのがほとんどできていなかったんですね。ですから、沖縄の人から政府がなかなか信用してもらえないというのは、ある意味では、私、この大臣になって沖縄問題、自分で勉強した時、そう思いました。そういう中で、まさにできることは全てやると。それで総理からは目に見える形で実現するようにと、そういう私に対しての指示でありました。西普天間住宅っちゅうのは大規模なものを返還しました。北部訓練場、これも最大の返還ですよ、今までで。それと、あとはキャンプ・キンザーという最も那覇に近いところの道路の拡幅だとか、そうしたことを目に見える形で私どもはやり始めている、結果を出し始めている。そこで、1つ1つ丁寧に対応していくと、ここが大事だと思いますね」
松山キャスター
「まさに継続性が大事だということですね?」
菅官房長官
「はい」

菅義偉 内閣官房長官の提言:『政治主導と改革精神』
菅官房長官
「私は『政治主導と改革精神』ということを書かせていただきました。安倍政権というのは非常にわかりやすい政権だと思っています。何をやるべきかという座標軸を明確にし、その方向に向かって政治主導と改革精神で実現をする政権だと思っています」
松山キャスター
「政治主導、ずっと言われてきて、安倍政権でようやく本格的に始動したという見方をする人が多いですけれども。一方で、官邸主導が行き過ぎて、いろいろ官僚に弊害が出ているのではないかという見方も今回の国会では結構言われました。そのあたりは、たとえば、反省点というのはありますか?」
菅官房長官
「そこは、私はもうとにかく、この国を想い、この国の方向性を打ち出して、それに向かって政治主導と、改革意欲に富んで、まさに進めてきています。そういう結果として、たとえば、インバウンドなんかは明快ではないですか」
松山キャスター
「すごく訪日外国人の数が増えていますよね?」
菅官房長官
「アレはでも官僚は、法務・警察は、治安当局は皆、反対なのですから」
松山キャスター
「逆に犯罪が増えるかもしれない?」
菅官房長官
「そう、入れると。しかし、入れた結果、2000万人増えたわけですからね、この5年間で。消費額も、1兆0800億円から4兆4000億円にまでなったわけですから。結果として犯罪は微減なんですよ。これまで何だったのだろうというのがありますよね。ですから、農業もそうです、林業もそうです、漁業もそうです。こうした六十何年ぶり、林業・漁業ちゅうのは70年ぶりです。こうしたものに私ども現在、林業は法律ができました。水産業、かつては、日本は世界で1番だったんです、現在7番ですよ。それで世界は養殖が5割です。日本はまだ2割なんです。ですから、こういうものに思い切ってメスを入れて…」
松山キャスター
「政治主導できたと?」
菅官房長官
「はい」