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2018年7月17日(火)
トランプVSプーチン 米露首脳会談を検証!

ゲスト

中谷元
元防衛大臣 自由民主党安全保障調査会長
中山俊宏
慶應義塾大学総合政策学部教授
小泉悠
未来工学研究所政策分析センター特別研究員

検証!米露首脳会談 『ロシア疑惑』の行方は
竹内キャスター
「昨日フィンランドのヘルシンキでロシアのプーチン大統領と首脳会談を行ったトランプ大統領。冷戦終結後最悪と言われる米露関係の中、会談は予定を大幅に上まわる2時間にわたって行われました。共同会見では友好ムードをアピールしましたが、核削減、シリア問題、ロシア疑惑などでは、特に目立った成果はありませんでした。問題山積の米露関係はこれからどこへ向かうのか、じっくりと話を聞いていきます」
松山キャスター
「アメリカのメディアは、今回の会談後の共同記者会見を受けて1番、クローズアップしているのが、いわゆる2016年のアメリカ大統領選挙にロシアが干渉したのではないかとされる、いわゆるロシア疑惑についてのやりとり、これについてかなり大きく取り上げています。これについて、ロシアのプーチン大統領は『ロシアは1度もアメリカの選挙プロセスを含む、アメリカの内政に介入したことはなく、今後もそのつもりはない』と言って真っ向から否定しました。一方、アメリカのトランプ大統領ですけれども、『かなりの時間を割いてこのロシア疑惑について話し合ったが共謀はゼロだ』と言って、こちらの方もまずトランプ陣営とロシアとの共謀はゼロということを言っていると。そのロシアが関与しているかどうかについても『プーチン大統領がロシアではないと言っているんだから、ロシアである理由が見当たらない』という言い方もしている。こういう内容を受けて、アメリカでは自国の諜報機関を信じないで、なぜ向こうの大統領を立てるのだということでかなり批判が渦巻いているようですけれど。中山さん、このあたりどう受け止めていますか?」
中山教授
「これは、かなりびっくりしたところですけれども。トランプ大統領がやっていることを、エスタブリッシュされたメディアというのは何でも批判しがちなので、そこはちょっと差し引いて見なければいけないところはあると思うのですけれど。それにしても、実は先週、特別検察官のモラーが12人のロシア人の情報当局関係者を起訴しているんですね。これは直接アメリカの、2016年のアメリカの選挙に介入したということで。これはたぶんトランプ大統領がプーチン大統領に会う直前にちゃんとこういうことがあるからしっかりロシアに対して厳しくというメッセージでもあったと思うのですけれども…」
松山キャスター
「そのタイミングでわざとそういうことしているという?」
中山教授
「そうなのだろうと推測できます。ですが、そのことがあったにもかかわらず、今回はほとんど厳しく出ることはしなかったと。むしろプーチン大統領の説明をそのまま受け止めて、なおかつ、もし何か疑わしい点があるならば、プーチン大統領は一緒に捜査しようと協力を申し出ている、これは評価できることだというふうに言っているわけです。もっと興味深いのはこの会談直後、コーツ国家情報長官がホワイトハウスのクリアランスを得ないで、ロシアは2016年の選挙に介入したということを敢えて声明として発表をしているんです。ですから、これは事実上、大統領が言ったことを情報当局がひっくり返そうとしているということなのだろうと思います」
松山キャスター
「そうですね、違うことを言っています」
中山教授
「ええ。それから、国家安全保障担当の大統領補佐官のジョン・ボルトンも1年前は、2016年の世界におけるロシア介入は、これはこういうサイバーの時代に実力行使に相当するということを言っているのですけれども、今回は、ボルトンは内側に入りながら、どういうふうに大統領の対応を見ていたのか、これからどういう形で大統領のその発言を説明するのか、たぶん説明できないだろうと思うんですよね」
松山キャスター
「小泉さん、今回の会談の中で、いわゆるロシア疑惑については、プーチン大統領は当然否定しているということだったのですけれども。合わせて捜査をしたいのならロシアの捜査当局とアメリカと両方で一緒にやったらいいではないかという提案もしていると。そういう共同捜査条約だってあるのだから、みたいなことを言っていましたけれども。これはロシアとしては、まったく関与は最初から認めるつもりがないと、この事案については認めるつもりがないという、そういうスタンスの表れだと?」
小泉氏
「そうですね。最初からプーチンさんもそういうふうに言ってきましたし、今回の記者会見を見ているとプーチンさんはちょっと冗談めかして『私も情報機関にいたけど、こういう文書がどういうふうにつくられるかわかってるんだよ』ということを言っているわけですね」
松山キャスター
「言っていましたね」
小泉氏
「ですから、でっちあげなのだということをちょっとジョークを交えて、余裕を見せて言っていますし、仮にそういった合意が成立して、共同捜査をしましょうと言ったところで、結局、まさに捜査担当機関になるところが介入をやったわけですね。おそらくロシアの連邦保安庁であるなりの情報機関が介入をしたと思うのですが、そこが捜査するわけですから、客観的な捜査結果なんか出てくるわけはないというのは1番ロシアとしては安心できるところなわけで、そこは余裕たっぷりに、いいですよ、共同捜査しましょうと言えますよね」
松山キャスター
「なるほど。中谷さん、この状況、アメリカ国内でもかなり割れている印象があるのですけれども、諜報機関や、あるいは共和党内でも不協和音が見られるこの問題。アメリカのトランプ政権に悪影響を与える可能性はありますか?」
中谷議員
「確かに、国内問題で司法当局が捜査を進めていくべきだと思いますが。それ以上に、世界の経済とか、安全保障とか、米露でしっかり話し合いをしておくことの方が非常に大きな意味があって。戦略的提携ということを、トランプ大統領なりにしっかりと、これから関係改善に努めていくということでスタートするわけですから。日本もモリカケの話があって、それだけではダメで。こういったグローバルな視点の動きというのは必要だと思いますので。そういう意味では、トランプ大統領自身も非常に世界に目を開いた、次の時代のための対話であったということで、それはそれ以上に意味のある会談だったと思います」

核軍縮の行方と波紋は
竹内キャスター
「米露首脳会談で軍事・安全保障の分野でどのような合意がなされるのかが注目集まっていましたが、まずは米露間の核削減を定めた新戦略兵器削減条約『新START』に関して見ていきます。プーチン大統領が新STARTの延長を提案し、米露間の協議継続を確認しました。2021年に期限切れになる新STARTの概要を見ますと、2010年4月、オバマ大統領とメドベージェフ大統領が署名をし、2011年2月に発効されています。配備済み核弾頭数は1550以下に削減するという目標を両国が立てまして、アメリカは2011年2月5日時点で1800、それが今年は1350に削減されています。ロシアは2011年に1537だったのが今年は1444と、両国とも目標の1550以下という目標を達成しています。ミサイルや爆撃機など運搬手段に関しては目標が700以下に掲げられまして、アメリカは2011年で882、それが今年652と削減されています。ロシアは2011年時点で521だったのが今年は527と少し増えていますが、700という目標は達成されています。小泉さん、ロシアは、核弾頭も運搬手段もそもそも目標よりも保有数が少なかったのですが、これはどういうことなのでしょうか?」
小泉氏
「ロシア、ソ連時代にすごい数の核兵器を持ったのですが、ソ連が崩壊したあとに国防予算がすごく減らされてしまいましたから、持っているものを維持することも非常に困難になってしまっていたんですね。それに対してアメリカはある程度、安定的に国防予算を出すことができますので、古い核兵器でも十分維持可能であったということでしたので、特に2011年に、この新START条約が発効した当時ぐらいですと、ロシアはだいぶ核戦力がボロボロ。ですから、何らかの新しい核軍縮条約をつくって、アメリカが核兵器を野放図に増やすのを止めないとアメリカとロシアで核のバランスが維持できないというのが正直なところだったんですよね。それが現在、ロシアはこの10年ぐらい、だいぶ国防予算を増やして核兵器の更新も進めてきましたので、どうにか古い核兵器が退役していくのを、だいたい同じか、やや上まわるぐらいのペースで核兵器を配備できていると。ですので、この2011年の2月の段階で爆撃機とミサイルの合計521基あったわけですけれども、これが今年の2月5日の時点で527と少し増えていますよね。と言うのは、どうにかこの減っていくところを少しだけ埋められたというのが現状…」
松山キャスター
「これはアメリカ・ロシア双方にとって、新STARTを延長する、これが焦点になっているわけですけれども、延長するメリットというのはそれぞれの国にとってどういうところにあるわけですか?」
小泉氏
「アメリカ側からしますと、この通り核兵器の数はだいたい維持できているので、アメリカ自身はそんなにがんばって核戦力を制限しなくてもいいのですが。ただアメリカが気にしているのは透明性ですね。つまり、ロシアはアメリカに比べると全然、情報公開しないですから。この核軍縮条約を維持することによって、核軍縮条約は数を定めているだけではなく、本当に約束を守っているかどうかという検証措置が含まれているわけですね。ですから、実際にロシアの核兵器基地までアメリカの国務省の査察団が入っていって、ちゃんと申告通りになっていますかと見てみるとか、それから、ミサイル発射実験をする時にテレメトリーと言って飛行データをおろしてくるんですね。ロシアが言う通りのミサイルのエンジンの出力になっていますかとか、そういうことが検証できるわけです。これはロシア・アメリカお互いに情報を交換し合うのですけれど。そういうものがあるだけで、なかなか情報が得られないロシアの核戦力のことがだいたいわかる。その戦略的な予見性が保てるというのがアメリカ側で非常に強調されている点だと思います。ロシア側にしてみると、ようやく核戦力の回復というのは始まったわけですけれども、まだアメリカと比べて差があるので、何らかの軍縮条約を結んで、アメリカの核が一定以上増えないようにキャップをはめておきたいと。ですから、ちょっと思惑は違うのですけれど、お互いこの核軍縮条約を維持して、2021年に期限が切れちゃうのですが、その先5年間延長できますよということはこの条約の第14条で決まっていますので、それが維持できれば、お互いにとって損はないはずですよね。なので、なかなか今回の米露首脳会談で何かはっきりした合意が得られそうな見込みは非常に薄かったのですけど、もし合意ができるのだとしたら、この核の分野なのではないかと言われて、非常に注目されていたわけですよね」
松山キャスター
「まさに今回の会談では延長に向けた協議を継続するというところまで合意できたようですけれども。中山さん、トランプ大統領はこれまで政権を持ってから、オバマ政権の時代にやっていたことを、ことごとくひっくり返すということを繰り返しているわけですけれども、この戦略兵器削減交渉、新STARTについてはオバマ政権の時に決めた方針を踏襲しているようなニュアンスを受けますけれども…」
中山氏
「うん」
松山キャスター
「これはなぜなのですか?」
中山教授
「確かに現在、ご指摘があったようにトランプ大統領のもしかして最大の動機はオバマ大統領が積み重ねてきたことを否定するという、JCPOAの話にしてもそうですし、パリ協定の話にしてもそうだし、TPPもそうですけれど。そういう意味で言うと、今回はちょっと異例ということは言えるかもしれないですが。ただ、米露の間で核に関する合意がなくなってしまうという状態というのは望ましくないという専門家の知見をここは聞き入れたっていうことなのだろうと思うんですよね。1つ今回の新STARTに関するトランプ大統領の発言で面白かったのが、自分は事実上、もちろん、遠い目標としてですけれども、核廃絶主義者なのだということを、平和が重要なのだということを、ただひたすら繰り返していて。でも、そんなに深く考えられたものではないのですけれど。そのへんはオバマ大統領とも何か連続性があるのだ、みたいなのはちょっと興味深かったですね」
松山キャスター
「中谷さんは、この新STARTについての今回の段階での合意点、延長の協議を継続するというところで合意したということですけれど、どういうふうに?」
中谷議員
「なぜ合意できなかったかと言うと、1つは査察と検証ですよね。両国とも衛星、人工衛星を持っています。調査能力も持っていますけれども。本当にその数が正しいのかどうか、ロシア側なども確認できない点があるので、カウントの仕方について本当に信頼できるかということがあったのではないかと思います。それから、もう1点は、アメリカが新戦略を発表して、核の近代化、小型化について言及をしたら、今度はプーチン大統領が、自らCDを示して、たとえば、原子力巡航ミサイル、これはどこでもミサイルを発射できるような、こういったもの、それから…」
松山キャスター
「…追跡が難しいとされるものですよね?」
中谷議員
「そうですね。それから、新型の大陸間弾道ミサイル『サルマート』、それから、原子力の水中ドローンとか、『ミグ31』系の極超音速ミサイルのマッハ5以上のもの。それから、もう1つは、極超音速の核弾頭という核兵器以上に能力を持つ装備を開発しているんです。ですから、こういった、STARTという核抑止だけで国の安全は守られないということでSTARTに代わる、何らかの条約・規制が必要ではないかということもあって、継続をしたのですが。私が今日、先生方に質問をしたいのは、たとえば、このミグ31攻撃機の搭載ミサイル、これの『キンジャール』という超音速のミサイルを縛っていくという条約について、これがあるかどうか、その点はおうかがいしたいのですけれども」
松山キャスター
「小泉さん、いかがですか?」
小泉氏
「現状、ないですね。この新STARTにせよ、それ以前の第1次STARTにせよ、これは、射程5500㎞以上、ロシア本土から撃ってアメリカに届く、あるいはその逆という戦略兵器を縛るものですから。キンジャールに関しては今年3月にプーチンさんが言ったところを信じれば、射程2000㎞ということですので、明らかにこの範疇に入らない。それから、射程5500㎞以下に関しては、1987年の中距離核戦力全廃条約がありますけれども、これは射程500㎞から5500㎞の地上発射型ミサイルということですので、空中と海上から発射されるものは含まれないわけですね。ですので、ロシアは当然、長年、核軍縮条約をやっていますからわかっていて、核軍縮条約に引っかからないような戦略兵器を開発して、アメリカに対して、どうだ、我々を法的にも縛れないし、現在の軍事技術でもなかなか迎撃できないでしょうということをアピールして見せているわけですよね」
中谷議員
「それともう1点、INFという中短距離のミサイルを廃棄した、米露、米ソの約束がありますけれど、これに違反するようなミサイルも出てきているようでありますが。こういったものについて、これを縛る新しいルール・条約が必要なのではないでしょうか?」
小泉氏
「そうですね。新しいものが要るかどうかというのはわからないのですけれども、とりあえず今現在、有効なINF条約、1987年のやつですね。これを正直に解釈すれば現在、ロシアが開発中の『9M729』という新型ミサイルは明らかにINF条約に違反するわけですね。射程500㎞を超えそうな地上発射巡航ミサイルですから。アメリカ側としては、これは違反なのではないのと、ずっと言い続けているわけです。ですので、アメリカは新しい条約というよりかは、ロシアに対してもともとある条約に戻ってきましょうよということを言い続けているわけですが、ロシア側は、我々はそのミサイルは別に違反していないと、むしろアメリカが東ヨーロッパに建造している、イージス・アショアのミサイル発射艦というのは、これは巡航ミサイル撃てますよねと。だから、あなた方の方が違反しているのではないですかということを言って、水かけ論みたいな議論の応酬になってしまっているわけですね」
中谷議員
「そういうように、新STARTだけでは、こういった抑止均衡が保てないということで。どうもそういうところも、米露間で議論しているような気がしますね」
小泉氏
「おそらく今回、新STARTが、延長合意ができなかったというのは、たぶんそこなのではないかと思うんです。戦略核だけではなく、その下のレベルの中距離核のところでもたぶん話が噛み合っていなくて、そこのところでパッケージ合意できないと、戦略の部分だけ延長はできないという話になったので、事前に合意できるのではと言われながら結局、今回合意できなかったのではないかと思います」
松山キャスター
「片や、アメリカの方の戦略も、NPRという、Nuclear Posture Reviewと言われますけれども、核態勢の見直しがトランプ政権から発表されています。それが、ロシアや中国・北朝鮮・イランを具体的脅威として名指しして、核攻撃以外の戦略的攻撃を受けた場合にも核を使用することを明記したと。また、低威力の核兵器、これはたまに小型核なんて言われますけれども、そういったものも含めて検討する。海洋発射型核巡航ミサイルの開発・導入なども盛り込まれています。中谷さん、このあたりもこれまでの新STARTの枠組みだけでははかりきれないような技術の開発合戦みたいなのが、アメリカとロシアの間で進行してくると、量だけではなくて、質的な変化というのが出てくるということなのですか?」
中谷議員
「はい。今年最初のこういったアメリカが発表した戦略、様々な議論を呼んでいます。たとえば、核兵器の小型化、これが抑止力になるかどうかということで、これは使いやすくなるわけですから、そういう意味では、非常に使用される危険性が出てきたということはありますけど。しかし、これがかえって抑止力になるという考えもありまして、非常にこういったアメリカの打ち出した戦略については、非常に深い意味があって、どういうふうにこういった紛争を止めるかという点においても様々なことを考えていかなければならないと思います」
松山キャスター
「アメリカが検討しているとされる核兵器の小型化は、逆にこれまで核というのは使えない武器と言われていましたけれども、本当に実戦で使える可能性が出てくる武器という見方も出てくるような気がするのですけれども、そのあたりは?」
中谷議員
「うん、けど、だから、それが抑止力になるという説もあるんですね。小型化することによって、攻撃を防いでいくということもありますので」
中山教授
「抑止というのは、実際に使える状況でないと相手を抑止できないので。戦略核だけだと…」
松山キャスター
「使ってくるかもしれないと思わせることが抑止になるわけですね?」
中山教授
「うん、そうです。だから、そういう意味で、小型化が核のハードル、使用のハードルを下げることによって、逆にその抑止を高めるという、そういうロジックも当然あり得るわけです。ただこれはアメリカ国内でもそれは議論が分かれているところなので。面白いのは、トランプ大統領はあまり専門家の知見を聞かないと言いますけれども、この領域になるとわからないので、専門家の知見をそのまま受け入れたという形なのがこのNPRですよね」

揺らぐ朝鮮半島情勢の行方 米露それぞれの思惑と今後
松山キャスター
「今回の米露首脳会談、共同会見で次のような発言がありました。アメリカのトランプ大統領は『私は先月の金委員長との北朝鮮の非核化に関する会談についてアップデートした』、…最新の情報を伝えたということですね。『プーチン大統領とロシアもあの問題を終わらせたいと考えていると確信している。ロシアは協力するだろう、感謝する』と述べています。一方、プーチン大統領も若干、北朝鮮が主張するような『段階的に』という表現を使って問題の進展に期待感を示したということですけれども。小泉さん、ロシアのプーチン大統領も、北朝鮮問題、一言だけでしたけれども『段階的な解決を期待する』ということで表明しましたが、実際どれぐらい本気で、この北朝鮮問題にロシアは関与しようとしているのですか?」
小泉氏
「そもそも関与できる余地が乏しいということなのではないかと思うんですよね。昨年、確かにミサイル危機の中でロシアは非常に存在感を見せましたけど、実際に今年に入って、政治解決をはかりましょうというフェーズになったら非常に存在感が薄くなったわけですよね。それから、実際に板門店宣言の中でも『3か国ないし4か国で解決をする』ということを言っているわけですから、6か国を考えると日本とロシアが入っていないわけです。ですから、北朝鮮側から見てもロシアはあまり頼める相手ではない、と言うのは、そもそも経済力がそんなにないので、中国のように北朝鮮の存在を全力で支えてくれるというものではないわけですね。もう1つは、軍事力の問題から言っても、極東ロシア軍は小さいですから、もし軍事オプションに至ってしまった場合でもロシアが何かしてくれるという見込みもまずないということを考えると、ロシアにできることはもともと実は非常に限られていて、その中ですごく存在感を昨年はがんばって見せたということなのだと思うんです。ですから、これからもロシアは6者の中の当事者の1つであり続けようとするでしょうし、その中でいろいろなことをしようとするのですが、どっちも極端なシナリオ、つまり、戦争になってしまうシナリオでも、あるいはCVIDを北朝鮮が完全に受け入れて、本当に核のない豊かな北朝鮮に踏み出していく場合も、どちらもロシアができることは少ないですよね。と考えると、6月12日のシンガポールでの会談が、いま1つはっきりした成果がよくわからなくて。状況が改善しているのか、していないのだか、よくわからないという状況というのは、実はロシアにとっては意外と悪い話ではなくて…」
松山キャスター
「現状がそのまま続くことがロシアにとって望ましいかもしれない?」
小泉氏
「昨年起こったような危機、あるいはその危機が起こるのではないかという懸念がずっと続いている限りは、ロシアは1プレイヤーでいられるわけですよね。というのがおそらく現状なのではないかと思います」
松山キャスター
「一方で、ロシアのプーチン大統領は、金正恩委員長に働きかけて9月にウラジオストクで開かれる東方経済フォーラムに呼ぼうとしているという話もありますけれども、それはその一連の外交の動き、アメリカと北朝鮮との接近や、中国と北朝鮮の接近ということがありますけれども、そういう動きの中である程度の地位をロシアとしても占めておきたいという、そういう思惑の表れということですか?」
小泉氏
「そうだと思いますね。結局、政治フェーズに入ってからロシアのできることは非常に少なかったので。たとえば、そこで、ロシアの仲介で、安倍さんと金正恩さんを会わせるということができれば、ロシアはこの問題に関する非常に重要な仲介者ですよねという立場を得られるわけですし。実はまだ金正恩さんとプーチンさんも会っていないですよね。ですので、そこのところも早く会って、会っていないのは日本とロシアだけですから、何とかしたいという思惑は当然あると思いますね」
松山キャスター
「中山さん、そのあたりをどう見ていますか?」
中山教授
「この米朝会談というのは、トランプ政権が発足して、おそらく本格的にトランプ流の外交を展開した最初の事例だと思うのですけれど。その意味で失敗は許されないんだと思うんですよね。この問題に取り組む時、トランプ大統領の姿勢というのは、自分はとにかくディールメーカーとしての能力が突出しているということを世界に示したいということだと思うのですけれども、そういう意味では、失敗がたぶん許されないという。ただ、全体の状況を見ていると、ポンペオ国務長官、このNATOサミットの直前に平壌に入りましたけれども、ほぼ合意ができなかったと。ポンペオ国務長官の方はうまくいったと言いつつも、北朝鮮の方からはアメリカに脅されたみたいな発言が出てくるわけですよね。結局、これは事務方に落としていってもどうにかなる問題ではなくて、特にトランプ大統領自身が、国と国との関係をリーダーとリーダーとの関係で捉えているようなところがあるので、ロシアとしての役割というよりも、プーチン大統領本人が金正恩に対して、必要な時に何らかの働きかけをしてくれることを期待しているのかなと。ですから、人と人との関係、まさにトップで何か妥結して動かす。そこでプーチン大統領に何らかの役割を果たしてもらうということをたぶん期待したような感じがしますね」
松山キャスター
「そういった中で、ポンペオ国務長官が平壌に行った直後ぐらいから、アメリカのメディアでは、実は北朝鮮は非核化に向かっていなくて、実際に核開発をまだ続けているのではないかという情報が、チラチラ出てくるようになりました。アメリカの情報当局筋の情報で、1番新しいところではウラン濃縮施設が新しく秘密裡に行われていた場所が特定できたということを『ディプロマット』という雑誌が公表しましたけれども。そういったことを含めると非核化という1番重要な問題で実はまったく進展できていないのではないかという疑念が出てきていると思うのですけれども、これは今後の交渉にどういう悪影響を与えると中山さんは見ていますか?」
中山教授
「最悪のケースは見て見ぬふりをするというか、妥結すること自体が自己目的化してしまい、つまり、ディールメーカーであるということを打ち出そうとするばかりに、合意を維持すること自体が自己目的化していくということが1番危険なのだろうと思うんですよね。その逆はもちろん、これはまた武力行使の可能性みたいな話が出てくると思うのですが。私はトランプ大統領というのは介入主義者だとは思ってなくて、シリアで2回、トマホークを撃ち込みましたけれども、あの決断ができたのも、介入はするけれど、介入したあとの状況を、自ら責任を引き受けなくてもいいという介入のシナリオがあったから介入したわけであって…」
松山キャスター
「ちょっとだけ手を出して…」
中山教授
「ええ。現にシリアの場合というのは、特に1回目のあの攻撃は数日後に飛行場は復旧し元に戻っていたみたいな。ロシアに対しても事前に通知し、そこにいないでねと、そういう形での介入だったわけです。つまり、俺は介入できるのだということを示すのが、それ自体が目的だったという。北朝鮮については、おそらくそういうふうに状況を引き受けなくてもいい、もしくはエスカレーションの可能性がほぼないという介入の仕方というのが極めて少ないのだろうと思うんです。だから、現実的に北朝鮮において、武力行使のシナリオみたいな頃までグッとまた戻ってしまうかというと、ないと思うんですよね。そうすると、交渉なり、合意を維持すること自体がダラダラと続くというフェーズがかなり続く可能性というのはあると思うんですよね。そこで日本は一貫して北に騙されてはいけないと、我々は騙され続けてきたのだということを言い、そういう中、ああ、日本の言っていることが正しかったのかなというふうに思う局面というのがもしかすると今後出てくるかもしれないですよね」
松山キャスター
「中谷さん、このあたり、日本は関係6か国の中で1番ハードラインをとっているというふうによく指摘する人もいますけれども、トランプ大統領は現在、対話のフェーズに入っていて、交渉やっているのだけれど、どうも北朝鮮は非核化に向かっていないかもしれないという情報が出ている。これは日本としてはどう捉えるべきですか?」
中谷議員
「真っ先に、北朝鮮に非核化を言わせたのは日本ですね。2002年に平壌宣言。先だってのシンガポールも北朝鮮は非核化を明言しました。ですから、もう30年かけて北朝鮮は核保有をしてきているので、これを今後カードとして使ってくると考えると、一歩一歩と言うと、何らかの経済支援を与えたり、北朝鮮の安全保証を与えることによって核をなくしていくということを実現すると考えれば昔の6者協議、あの時も非核化を言って、そのための手段をと言ってきましたので、ロシアも関与した形で6者協議の場になれば、現実的な非核化に向けたプロセスもより進んでいくと思いますが、現状においてこれを打破するためにはロシアも含めて、周辺国の関与というのは必要ではないでしょうか」
松山キャスター
「小泉さん、ロシアは北朝鮮問題に若干前のめりではないようにも見受けられますけれど。ただ、こと経済の問題では、たとえば、韓国とロシアとの会談というのが先日ありましたけれど…、そこではかなり経済協力みたいな話が出ていました。『南北とロシアの経済協力推進の環境が整いつつあるとの認識で一致』した、『鉄道・ガス・電力網の分野に関して事業推進を検討することで合意』したと出ていましたけれど。韓国からロシアへこの道がつながることに対する期待感、そのあたりロシアというのはかなり強いということなのですか?」
小泉氏
「大きいですね。と言うのは、極東の衰退が止まらないんですね。人間が少なくて産業は育たないと。だから、希望がなくてドンドン人間が出ていってしまうと。だいたいロシアの極東部は日本の15倍ぐらいあるのですけれども、そこに630万人ぐらいしか人間が住んでいないわけですよね。とても維持できないと。そこでもし北朝鮮が開放されて、たとえば、ロシアからパイプライン、電力、鉄道が釜山までつながってくれれば、これはこのロシア極東部というのが大きなアジアの経済圏とつながって、もっと発展できるのではないかという期待が非常にある。これは停滞しているロシア全体の経済のドライバーにもなるのではないかという期待論があって。その意味で、安倍さんも毎回行っている東方経済フォーラムも、ロシアはそういう期待をかけているわけです。ただ、本当にそこまでうまくいくのかというのは経済専門家の中では結構懐疑的な意見もあるので、これはもうやってみないと何ともわからない部分なのですが。ただ、少なくとも北朝鮮が開放されて豊かになれば、現在よりもずっとロシア極東部にも恩恵があるだろうという期待を持っていることは間違いないと思います」
松山キャスター
「そういう意味では、南北の休戦協定から平和協定への移行みたいな話も議題に出ていますけれど、そういったことに対するロシアからの期待感というのは結構大きいということですか?」
小泉氏
「そうですね。もう1個はそこで朝鮮半島の軍事的緊張が緩和されれば、つまり、日米のMDも要らないですよねとか、米韓同盟も要らないですよね、と話を持っていけるので、アメリカのプレゼンスを制限したいロシアとしても悪い話ではないわけです。ただ、そこで怖いのは、先ほど、まさに中山先生がご指摘になったように、ロシアも北朝鮮の核を見て見ぬふりをするという可能性が出てきてしまうんですね。つまり、核問題の抜本的解決をはからずして、この問題はもうお終いでいいですよねというところにロシアも同調されてしまうと、日本も苦しくなってしまうので。昨年、ロシアのある国会議員の先生と話している時、でも、ロシアは別にインドの核も、パキスタンの核も1回も認めていないですよと。だけど、インドは戦略的パートナーと言って普通に友好関係ができていますよねと言われて、ちょっとこれは恐ろしい話だなと思ったんです。ですから、アメリカだけではなくて、ロシアからも梯子を外される可能性というのは、嫌なシナリオですけれども、考えておくべきだと思いますね」

『トランプ流』で世界は 国際秩序の行方と懸念
松山キャスター
「日本の場合、安全保障というのは日米安保というまず基軸とするものがあるわけですけれども、それと経済問題とリンクをされるということは、かなり日本にとっても難しい舵取りを迫られると思うのですが、そのあたりどう受け止めていますか?」
中谷議員
「非常に世界の中で1番信頼のおける、仲の良い、対話のできるパートナーは安倍総理とトランプ大統領。首脳外交、会談だけでも7回、電話会談でも25回していると。そういう中で、貿易摩擦の問題もありますけれども、日本の企業などは米国経済に対して雇用として、2万7000人の雇用を生んでいると言われていますけれど、かなりアメリカに貢献しているのだということを、丁寧に説明していると思うんですね。そういう関係からいくと、このトランプ大統領の政権というのは日本にとって非常に日米同盟を基軸とした良い関係の政権であって、トランプ大統領もいろいろな発言とか、いろいろ言われるし、刺激的ですけれども、これに対して右顧左眄したり、一喜一憂するのではなく、アメリカの安全保障政策をしっかり見抜かないとダメです。と言うのは、今年の最初に米国の安全保障政策が発表されましたが、ここではっきり中国とロシアについては修正主義であって、しっかり対峙しなければいけないということが書かれてありますし、また、それを支えるスタッフも非常に優秀で、その中で日米同盟の安心感、安定感は傑出していまして、引き続き日米の緊密な連携のもとに日本はトランプ大統領とよく話し合いをして外交を進めていけばいいのではないかと思います」
松山キャスター
「まさにそういった大きな流れの中で言うと今後、防衛費だけではなく、機能面でも、自衛隊の機能の強化ですとか、そういったことも具体的にアメリカが求めてくる場面、これをどう想定していますか?」
中谷議員
「これはもう既に防衛計画の大綱に対して自民党は提言をしまして。今後日本の防衛政策、クロス・ドメインと言う、陸海空・宇宙・海洋を含めて、自衛隊が統合機能を強化すると同時に、米国と密接に連携するようにしていますし、また、装備も南西諸島の防衛も含めて、かなり充実した内容を要求していますので。こういうことをしっかりとやることによって日米関係がより機能できるようにできると思います。そういう意味では、現在、日米間で心配とか、憂慮すべき事態は起こってなくて、日本はやるべきことを自らの考えにおいて、しっかりやっていければいいと思います」
松山キャスター
「中山さん、これから先、日本がある程度、独自で防衛についても考えないといけないという意見も最近強まっていますけれども。アメリカのトランプ大統領との兼ね合いで、日本がどういう防衛をしていくべきか、このあたりはどう考えますか?」
中山教授
「現在、日本が直面しているこの地域における状況ということを考えますと、短期的には北の問題ですね、中長期的には中国の方向性が見えない。場合によっては非常に覇権的な野望が内在しているような、そういう形での台頭について、日本単独でそれに向き合えるかと言うとおそらくなかなか難しいのだろうと思うんです。ヨーロッパの首脳達は、トランプと揉めるとすぐトランプの悪口と言いますか、かなりストレートな批判をしたりしますけれども、それはたぶん仲間がたくさんいるからということがあるのだろうと思うんですよね」
松山キャスター
「あと、それほど深刻な脅威になっていないと…」
中山教授
「深刻な脅威になっていないということ。ロシアの復活と、中国の台頭ということで言うと、中長期的には中国の台頭の方が、国際政治、当然、東アジアに与える影響というのははるかに大きいと思うのですけれども。そうした時に日本も当然、東南アジアでも友人はたくさんいますし、オーストラリア、インドと防衛協力というのを深めていきますけど、1番クリティカルな局面で誰に頼れるかと言うと、アメリカしかおそらくいないのだろうと思うんですよね。そういう意味で言うと、日本で、自前でやることは、当然、これは自発的に増やしていくべきなのだろうと思うのですが、それはアメリカとの関係があってのことということで。それはまさに日本の安全保障政策は日米関係、それから、同盟というのが根幹にあるというところは、きちんと見つめ直さなければいけないのだと思うんですよね。現在、トランプ大統領に対する不信感は、日本でも全体として高まっていると思うのですが、それでもいろいろな選択肢を見渡した時に、唯一ですけれど、アメリカというオプション、でも、その唯一のオプションがたぶん日本にとってベストオプションだという状況はたぶんトランプ大統領にとっても変わらないので。そういう観点から言うと、きちんと自覚的に日米同盟というのを選択し直すという、そういうプロセスというか、それは別に新たに同盟を結ぶとか、そういう話ではなく、意識の中で、しょうがないからアメリカだと言うのではなくて、唯一のオプションだけれども、ベストオプションがアメリカなのだという問題意識を持つことによって、変なトランプ不信みたいなものが、反米みたいなものに流れて行かないように。私は、日本というのは不思議なくらい反米が社会運動にならないですよね。ですから、ヨーロッパですとトランプ大統領はイギリスなどでそうでしたけれども、大変なデモ行進みたいなものが起きるんですね。ですから、日本国民も何となく頭の中でアメリカしかないという、そういうリアリズムが染みついていると思うんです。ただ、それをもうちょっと自覚的にアメリカしかいないという、そういう意識のうえでの作用をするということは、逆にトランプ時代だからこそ大切なのかなと。でも、それは一方で、トランプ政権の危なっかしさみたいなものも認識したうえでということでなければいけないのだと思うんです」
松山キャスター
「そういう意味では、中谷さん、トランプ大統領に唯一と言っていいかもしれない、首脳レベルできちんとモノを言える安倍総理がいるということを日本としては、そのパイプをもっとドンドン活用していった方がいいということですか?」
中谷議員
「そうですね。日本にとっても、世界の平和とか、自由貿易がないと国益が得られませんので。そういう点はトランプ大統領に率直に意見も言っていると思いますし、また、戦後レジームの転換とか、アメリカファーストと言いつつ、トランプ大統領は国連の決議を利用したり、国際的な枠組みも利用しながらやっていますので、そんなに大胆な変革者とか、外れたことをやるような人でもない。しっかりとこの世界のことも考えつつ、アメリカの政治が動いてきているという面においては、安倍総理というのは、信頼できるパートナーとして大事なことは率直に発言もし、また、それを率直に聞いてくれるような、そういう関係にあると思います」

中谷元 元防衛大臣 自由民主党安全保障調査会長の提言:『米ロ関係改善は日本の安全保障に好材料 信頼できるパートナー』
中谷議員
「今回の米露関係の改善、これは日本の安全保障にとっても好材料なんです。従って、安倍総理とトランプ大統領の関係、まさに何でも相談しながら、また、国際政治を語るという信頼できるパートナーでありますので、しっかりとトランプ大統領とともに世界のことを考えて、1つ、1つ問題解決のために対応をすべきだというふうに思います」

中山俊宏 慶應義塾大学総合政策学部教授の提言:『それでもアメリカ?×』
中山教授
「ちょっとわかりにくいですけれど、それでもアメリカ、クエスチョンマークに敢えてバツ、敢えてバツにしたのですけれど、現在トランプ外交を見ているとこんなのでもアメリカに頼らざるを得ないのかというような気分というのが日本社会になくはないと思うんですよね。でも、先ほど、申し上げたみたいに、きちんと考えてみると、クエスチョンマークにはバツをつけて、トランプ以降のアメリカというのもありますし、これはアメリカとの関係をきちんとしていかなければいけないと。逆に日本としてはTPP11などもそうですけれども、アメリカが引いたことによって生じた空白みたいなものを積極的に埋めていくと。TPP11における日本の役割というのは非常に評価が高いですよね。ですから、逆にそれをチャンスとするみたいな発想というのも持ってなければいけないのかなということで」
松山キャスター
「自由貿易のある意味アメリカが抜けている間のリーダーとしてやっていって、そのうちアメリカを取り込んでいく?」
中山教授
「そうですね。それから、パリ協定にしても、JCPOAにしても、それから、EUとのEPA(経済連携協定)にしても、日本は一貫して支持しているわけですね。そういう意味で言うと、アメリカが大事だとするトランプさんとの関係が大事だとしつつも、また別の方もきちんとやっているということは同時に我々自身も、それから、世界に対しても主張していかなければいけないのかなという感じがしますね」