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2018年7月3日(火)
ポスト米朝の半島戦略 松川るい×手嶋龍一ほか

ゲスト

松川るい
自由民主党参議院議員
手嶋龍一
外交ジャーナリスト
李泳采
恵泉女学園大学人間社会学部准教授

どう見る? 現在の朝鮮半島情勢
佐々木キャスター
「史上初の米朝首脳会談から3週間が経ちました。非核化への道筋はいまだ具体的には不透明な状況なのですが、その一方で、韓国は北朝鮮への経済支援を活発化しています。そのような中、日本は拉致問題を抱えています。今後の朝鮮半島情勢の変化に日本はどう向き合っていくべきでしょうか。アメリカと朝鮮半島情勢に詳しいゲストを迎えて、2時間じっくり議論していきたいと思います。先月12日にシンガポールで行われた米朝首脳会談で署名された共同声明の概要をあらためて確認します。まずトランプ大統領は、北朝鮮の安全を保証することを約束しました。金正恩委員長は、朝鮮半島の完全な非核化に向けた強く揺るがない決意を再確認しました。さらには新しい米朝関係を築くことを決意。米朝が朝鮮半島に永続的、かつ安定的な平和体制を築くため協力していくことを確認しました。板門店宣言を再確認して、北朝鮮は朝鮮半島の完全な非核化に向けて動くことを約束しました。もう1つです。米朝は、戦争捕虜や戦争による行方不明者の遺骨の返還を約束する、といった内容が盛り込まれたわけなのですけれども」
松山キャスター
「手嶋さんに事前に聞いて、今回の共同声明発表からこれまでの3週間の分析と評価について図をまとめたのですけれども、説明をお願いします」
手嶋氏
「これは共同声明の内容というのはご説明がありましたけれども、この共同声明を見て、トランプ大統領のシンガポールで記者会見を聞いただけでは、内容というのはかなり曖昧なところがあったのですが、3週間経ったところでようやくこのことをキチッと…。ですから、私の評価というよりも、事実としてほぼ固まったということになるんだと思うんですよね。完全な非核化というものには、核弾頭を廃棄し、運び出しというようなことも含め、全部あるのですから、いつまでにという期限も大変重要ですよね。ところが、これについて期限があったのかどうかというのは、直後はわからなかったのですけれども、ポンペオさんも含めて、少なくとも半年とか、何とかという期限は切らないということになります。現在のところは、期限は設定されていないと。工程表というのは必ず必要ですよね。どういうスケジュールで、ということなのですけれど。それはもとより、期限も固まってないですから、ない。期限や工程表がかたまったとしても一部、非核化のいろいろな、たとえば、核実験場が爆破されるというようなことでも、それが全部なのかどうか、ちゃんと爆破されたのかというようなことで言うと、特に国際機関の査察というのは非常に重要ということに。これは3点セットでなければいけませんけれども、これはいずれも現時点ではかたまっていないし、今回、ポンペオさんが行って、完璧に詰まるというふうには到底思えない状態。一方で、アメリカ側が北に差し出したものということになりますと、北朝鮮の安全を保証するということは共同声明にも盛り込まれていますよね。つまり、北朝鮮に対して伝家の宝刀を抜いて攻撃をする、そのことによって、レジームチェンジというのですか、体制を変換するというようなことは、現在しないと、つまり、体制を保証した。ここのところが非常に興味深いのですけれども…」
松山キャスター
「突然言いましたね、これは、トランプ大統領が?」
手嶋氏
「ええ。これですね、現在、3週間経って、どうも演習を中止するということなのですけれども、これは当初、大変興味深いことに、このニュースだけは、北朝鮮が今回の首脳会談についての詳細な記者会見などしていないですが、ここのところだけ、トランプ大統領は、米韓合同軍事演習を中止するというのは、北が最初に発表しているということになりますね。まさに北がどうしても獲りたかったということです。まさにこれは、中国の後ろ盾を受けて、これを獲ったと。これは単に米韓合同軍事演習が中止をされるだけではなく、そのことによって、その背後に新興の大国・中国がいるのですから、中国の安全保障にもプラスになりますよね。3つ目ですけれども、すぐに制裁を緩めないという建前はあるのですけれど、実際にはトランプ大統領は日本・韓国・中国の名前を挙げて、たぶんこの話し合いが進むと資金協力が、と。一方、アメリカはと言うと、アメリカの納税者はお金を出さないと。これはアメリカファーストですから、ある意味で、トランプ大統領にとっては当然なのですけれど。しかし、これはアメリカの民間も、日本も、韓国、中国も、中国の場合は今回、チャーター機も出していますので、アレは代金を払ったとは到底思えませんよね。従って、もう一部、行っている」
松山キャスター
「既に協力をしていると?」
手嶋氏
「そうですね。中朝国境でもその動きがあるということになりますから。本当は限りなく『〇』に近いのですけれど、一応慎重に『△』としていますけれど。これを見て明らかに、結論としては獲れるものを何も獲っていない、獲られるものはドンと獲られているということになります」
松山キャスター
「松川さんは、この手嶋さんがまとめられた事実関係について、どう受け止めますか?」
松川議員
「これ自体はその通りではないのかなと思います。特に、おっしゃる通りで、まさに非核化についてはもう少し、さらに、さすがにキックオフだとは言え、キックオフということは、これはわかっていたのですけれども、実は、だけど、さすがにもうちょっとあるのだろうと思っていました。それが全然なかったというのは…、たとえば、私は査察の受け入れぐらいは、いつまでにとかまではないにしても、さすがにそれぐらいはあるのではないかと…」
松山キャスター
「方向性ぐらいは出るかなという期待はありましたよね?」
松川議員
「あると思っていたんですよね。だけど、そこはなかったですね。ただ、その代わりに、アメリカ側も終戦宣言というのを入れなかったので、事前にトランプさんは入れたいと言っていたではないですか、トランプ大統領は。アレを入れなかったので、結果的には、アメリカとしては文章上、それなりに釣り合うものにしたつもりだったでしょうけれど、まさに米韓合同軍事演習中止とか、トランプ大統領が言っちゃったわけですよね」
手嶋氏
「松川さん、共同声明には朝鮮半島…戦争の終結は盛られていないのですけれど」
松川議員
「体制保証」
手嶋氏
「ええ。板門店宣言というので確認するというので。それはわざとこの形にして」
松川議員
「そうですね」
手嶋氏
「そこのところですから。文書には出てこないのですけれども、そこにも踏み込んでいるんですね」
松川議員
「それはそうかもしれないですね」
松山キャスター
「李さんはどうですか?手嶋さんのこういう分析について」
李准教授
「実際、米朝合意に関してどの国でも共通点があるのすが、メディア、ジャーナリストは非常に厳しく評価しているんですね。実際あまり評価していないと言いますか、どの国でも同じです。韓国・日本・アメリカも。しかし、実際…」
松山キャスター
「今回の米朝首脳会談の…」
李准教授
「…内容に関して。しかし、実際、外交官とか、専門家達は非常に今回のこの合意案はリアリズムに基づく現実的なものだというような評価を実はしているわけです。北朝鮮とアメリカは戦争までやった70年間の敵…、ただ、1回やってお互いに全て決めること自体が実はできない。それを、まさにメディア、ジャーナリスト達は、これをまさに高いレベルで期待をつくってしまったわけですが。今回、米朝合意の1番大きな理由は、この首脳同士で信頼関係があるか、ないか、これが1番重要だと。特に北朝鮮とアメリカの間は平等な関係ではない。まさに北朝鮮は、これまでアメリカが、北朝鮮は悪魔の国、場合によっては、ならず者の国、国として認めなかったわけです。しかし、これを旗の数まで合わせながら、お互いに平等な関係をつくって、ようやく会話ができるということになったわけですね。それで今回、これはなぜリアリズムかと言うと、これまでの米朝合意文、全ての内容はCVID、完全な非核化が入口になっていたわけなんです。それで実は平和協定とかは全部出口になっていたので、これは、CVIDは時間がすごくかかる話ですよね。北朝鮮もこれに合意したことは、実際、これは実現されないだろうと思って…」
松山キャスター
「一部は合意がありましたけれども、その検証するという」
李准教授
「もちろん。だから、そうですね。しかし、今回この条項が、①②③が、まず信頼関係を構築する、米朝国交正常化、平和協定を結ぶ、そのあとに出口として最終的な結果がCVIDなのだ、完全な非核化というような内容に、出口になったことで、ようやく平等な関係で信頼構築して段階ごとに、これに実行措置があれば、完全な非核化に結果が出るんだということを、なんとアメリカのトランプ大統領がこれを認めたということは、ようやくこのものが動くようになったわけです。だから、これだけの結果だけで実は首脳会談では十分です。しかし、この①②③項目に関して、遺骨返還も含めて、これからどういう形で、実務者会議でこのタイムリーをつけていくのか、このことが、これからの課題なんですね。3週間というものは、言ってみれば、この合意事項を、全て自分の国内で政策部分にあっても世論にこれを訴えて、ある程度の冷却期を持っていたと思います。だから、ようやく現在、ポンペオさんの訪朝日程が決まったということは次に国内世論を踏まえて、第2段階に移そうとする段階が、ようやく米朝合意があって…。必ずこれが中身云々する前に、先ほど、手嶋さんが評価してくれた内容なのですが、トランプ大統領の立場から見れば、何も北朝鮮に保証するものは実際ないです。たとえば、体制を保証するなら、アメリカ下院、上院でこれを可決しなければいけないんです」
松山キャスター
「条約みたいな形で…」
李准教授
「しかし、現在、アメリカはできないです。実際、資金協力と云々しても経済制裁もやっていません。実は韓国は何もできない状況です、経済制裁のために。アメリカの政府は、お金は出しません。しかし、だから、北朝鮮も非核化の日程を具体的にあげることができないんです。実際、具体的に保証されたわけではないのですから。そうすると、この米韓合同軍事訓練は何かと言うと、事前に北朝鮮が能動的に自発的に核実験場を閉鎖したわけですよね。それに対して、アメリカの見返りとしての1つの措置が、まさに軍事中止になっているわけであって。両方とも実は一歩も譲らないで、実は両方とも一歩も、まだ何かを勝ち獲ったわけでもない。非常に平等な立場の体制になっていたのが現状だと思います」

北朝鮮『非核化』交渉の行方は
佐々木キャスター
「ポンペオ国務長官は『2021年1月までのトランプ大統領の任期内に、北朝鮮の非核化の大部分を達成したい』と期限を示唆するような発言があったかと思えば、交渉自体に関しては『2か月だろうが、6か月だろうが期限を設けるつもりはない』という発言がありました。ボルトン大統領補佐官に至りましては『北朝鮮の協力があれば、物理的にほとんどの北朝鮮の核関連計画は1年以内に廃棄可能だ』と述べています。手嶋さん、トランプ政権内で完全なる非核化のゴールの共有というのはできているのでしょうか?」
手嶋氏
「できていないのだと思うんですね。この共同声明というのはまさに米朝が合意をして、このような表現、つまり、今後の最高首脳以外については、ポンペオ国務長官と北朝鮮の高官がやるのだと述べていますよね。ここのところは大変面白く、これについて、さすが外交大国と言うべきなのですけれども。イギリスの外交情報筋が大変面白い分析をしていて、これ、合意して書いたのだということになると、アメリカはもちろん、認めているのですけれども、北朝鮮側は自分達の大統領以外の交渉相手はポンペオさんだというふうに北朝鮮側をして言わしめている。ですから、他の人は出ていけない、…ということになっちゃっているわけですね。現に実名…」
松山キャスター
「声明に実名が入っている」
手嶋氏
「そうですよね。こちらは名前が入っていないというのは、これは一種の北朝鮮と、大統領との合作でこういうふうになって。つまり、外交のチャンネルをこのように…。これは結局、結果的には誰が1番喜ぶかと言うと北朝鮮ですよね。ポンペオさんは『期限を切らない』と言うのですから。これはボルトンさんが出ていくとそうはなりませんよね。その点で、こういう非常に非対称な文書がまとまったということを、大変、ここは重要なところだとロンドンの外交筋が言っていたのですけれども」
佐々木キャスター
「でも、どうしてこれを飲んでしまったのですか、アメリカは?」
手嶋氏
「ですから、完全に大統領は北のペースの方に引きずられているという、見事な文書ですよね」
松山キャスター
「トランプ大統領は、比較的、楽観的なコメントをずっと出しているのですけれども、『北朝鮮は既に4つある巨大なミサイル実験場の1つを破壊した。完全な非核化はもう始まっている』という認識を示していますが。ただ、一方では、まだ非核化の実態は何も進んでないという意見も当然あるわけですけれど。アメリカのメディアが最近伝えているところによりますと、こういった感じで非核化とは逆行するような動きが最近見られていると。いずれも非核化で合意したはずの内容とは逆行するような内容に、ここ入ってきているということなのですけれども」
手嶋氏
「こういう報道が立て続けに出るというのは別にワシントン・ポストが調査報道しているわけではないですよね。つまり、当局のリークということなる。とりわけ、このケースで言うと、インテリジェンス・コミュニティと言って、様々な公的な諜報機関が様々な形で情報入手をしている。普通それは明らかにしないのですけれども、今回の場合には、全体として非核化どころか反非核化の動きが出てきているというふうに現場の分析官達が見ているわけですね」
松山キャスター
「これはDIAとかも入っているわけですよね?」
手嶋氏
「そうですよね。そういうところが、つまり、ワシントン・ポストやウォール・ストリートに順次リークしているということなので。アメリカの情報コミュニティというものが、非核化の方向に全体に進んでいない、むしろ後戻りをしているのだという危機感があって、それをメディアにリークをしているということなんですね」

北朝鮮『非核化』日本の懸念
佐々木キャスター
「『お金は日本と韓国、よろしくね』というような発言もトランプさんからあったように日本はかなりの負担を強いられるのか、どう見ていけばいいですか?」
手嶋氏
「トランプ大統領は、このことに限らず、今回は朝鮮半島の非核化全体について、アメリカの納税者はびた一文出さないと。アメリカファーストですから、そうですよね。ところが、日本・韓国・中国の名前を挙げ、これらの国がお金を出すのだということですから。日本にも、トランプ大統領と安倍さんのやりとりの中で、お金はちゃんと拉致問題もあるし、心づもりをしてくださいよ、ということですけれど。ここ無原則に政府としては出すわけにはいきませんね。ですから、そのエクスキューズ、言い訳としてIAEA(国際原子力機関)による査察の費用というのが出てきたということは間違いないと思うんですけれども。僕ら納税者の立場から言うと、国連の大変な拠出国でもありますし、IAEAも、それは初期費用ぐらいだとそんなにお金がかかりませんから、その時に敢えてそんなことを言うのは、まさにジャーナリストの立場から言うと、はい、そうですかと、額面通りにとるわけにはいかない。お金を出す名分・名目というものを、国民にアピールしなければいけないと、苦しい立場に追い込まれているのだと思いますね。さらに問題なのは、今度、安倍内閣としては、将来、北朝鮮にお金を出すという時には、2002年の日朝平壌宣言に基づいてということになりますよね。僕は2002年以来、ほとんど孤立無援で、1人で、そのことをおかしいと言い続けてきたので、敢えて申し上げますけれども。2002年の平壌宣言の中には、拉致の二文字はありませんよね。核・ミサイルの廃棄ということを明確に求める文言もない。ミサイルのモラトリアムというような程度のことを言っている。その一方で、人道主義に基づいてお金を出す。特に当時の財政当局は、ウンと言っていませんでしたので、額が書かれていないのですけれども、全ての関係者はその時、日本が出すのはしめて1兆円という、現在たぶん2兆円ぐらいだと言われているのですけれども、1兆円ということですよね。もしあの段階で日本が1兆円を出しているということになりますと、大阪の方々は自分のところに飛んでくる核・ミサイルに1兆円を出すということに明らかになってしまいますよね。その構図は現在も変わらないんですね。従って安倍内閣は日朝平壌宣言に基づいてと言うのはいけないのだと思います。安倍さんのこれまでの政治信条に、実は真っ向ここ相反することになってしまう。しかも、日朝平壌宣言がまとめられた経緯を見ても、たった1人の外交官が水面下で、本名も本当の地位もわからない人との間でやりとりをして、その結果どういうふうにそれがまとまったのかという1番肝心の外交の記録といのは現在、外務省にないんですよ、国にないということになりますから。そんな宣言に基づいて、納税者に負担を強いるのはとてもいけないことだと」
松山キャスター
「李さん、アメリカは日本や韓国からの支援があるかもしれないということを既にトランプ大統領が言ったりしていると。日本も国際的な査察の費用については応分の負担をする用意があると言っていると。韓国も支援をする主体としてアメリカの中で名前が挙がっているわけですけれども、韓国の中ではそれについてはどういう受け止めをされているのですか?」
李准教授
「もちろん、北朝鮮の非核化によって、安全保障上、その恩恵を受けるのは、日本と韓国であることは確かですので、それに当然対価を払わないといけない立場ですが。問題になったのが、先ほど、手嶋さんも、2002年の時に、実は北朝鮮は、その時代は核が完成されていなかった時代だったので、それの対価を当時払っていたら、現在より安く済んだはずなんです。しかし、現在はもう北は核兵器を持っている国。多ければ、CIA(中央情報局)の発表によると60個以上あると。その国に対価でお金を払うことは、前より相当上がっていることが1つあるわけですね。だから、非常に韓国は経済協力のやり方を含め、どういう形でそれに備えていくか、それは韓国も困っている立場であることは確かです。ただ、手嶋さんの話の中で、たとえば、北朝鮮の代弁するわけではないのですが、1つ、北朝鮮に対し、拉致問題に対してお金が1兆円なのか、それは事実とちょっと反しています。北朝鮮と日本は現在、国交がないです。これは、日本の植民地支配に関する清算を含めた1兆円というお金と当時言われたわけですね。しかし、現在、これがただ拉致問題に対して北朝鮮に用意するお金ではなく、日本は北朝鮮との国交正常化に対する非核化のお金以外に、実はこの国交正常化に対する植民地清算ということを前提にして北朝鮮とのやりとりを考えないと。一方的に、まるで拉致問題だけ、北朝鮮に言うような立場になるのは実は外交レベルでも、そういう言い方はしていません」
手嶋氏
「ええ、拉致に1兆円を出すわけではないですね」
李准教授
「それはおっしゃる通りです」
手嶋氏
「しかし、拉致問題が解決せずに、日朝平壌宣言に基づいて、そんなにたくさん出せない。しかも、ここは非常に重要なところですけれど、もし出して非核化ということがキチッと行われなければ、現在、李先生が住んでいるところにも含めて、核ミサイルが飛んでくるかもしれないと。そんなものに、日本の納税者にお金を出してくださいというふうに日本の政府は到底言えないということです。ですから、拉致と核・ミサイルの3つは、お金を出すために非常に重要な事柄と、この原則は揺るがせにすることはできない」
李准教授
「おっしゃる通りです。ただ、問題は現実的に外交は妥協というものがあって。現実的に、たとえば、現在、北朝鮮に2002年に1兆円と言われたものが、物価計算だけではなくて、核戦力を持っていると北朝鮮の立場は高まってしまっているわけです。しかし、日本の拉致問題ももちろん、要求事項として2002年のレベルに比べれば時間をかけたので、もっと要求を、解決するレベルを高めるべきなのですが、実際、国際情勢がウェイトしてしまって、日本の立場だけで北朝鮮と外交するような力が実は北朝鮮の方が優位になってしまっている状況なんですね。だから、日本はもっとお金を出さないといけない立場なのに、拉致問題の要求はちょっと下げないと動かないような状況になってしまう、矛盾の中に落ちてしまった、外交的に見ると実は日本の方が損するような立場になっているのではないですか」
松山キャスター
「現在の段階で、北朝鮮から見て経済支援を受ける対象として、日本がそんなに魅力的な国に映っていないということもあるのではないですか?たとえば、中国との関係がもし改善されて、制裁のかなりの部分、解除されてくれば、そこからのお金の流れができるわけで。日本に、お金を理由に高い交渉、高いハードルをつけられて、交渉するメリットがあまりないと考えるのでは?」
李准教授
「そうです。たとえば、日本ではよく、だから、最後には日本の経済支援なしではいけないんだと、これが重要だとおっしゃっているのですが。まさにその通りはその通りなのですが。2002年とは状況が違って、実は現在の北朝鮮、地球最大の経済圧力を受けたにも関わらず、北朝鮮経済は現在伸びています。国民の5人に1人は携帯を使っています。闇市場は、全国460くらいで、資本主義の初期段階がもう蓄積されています。1兆円ぐらいのお金は、たとえば、南北経済協力を10年ぐらいやれば、手に入るお金で、その間にきっと中国の経済はもっと伸びています。ロシアもここに投資をしたいし、トランプ大統領も、民間資本も入りたいわけです。場合によっては北朝鮮にとって日本の資本に魅力がなくなってしまう可能性もあると、実は日本が解決すべき拉致問題のハードルに比べれば、日本の経済的な有効性がだんだん弱くなってしまう可能性があるわけですね。だから、非常に戦略的に北朝鮮に対して外交的な交渉をしながらも、現実的にどれほどのレベルで日本がお金を払うべきなのか。だから、感情的には全て解決してからということはもちろん、感情なのですが、しかし、外交的な世界ではアメリカ・韓国・ロシア・中国が全部入って、投資している間に、日本だけが自ら蚊帳の外というような状況をつくってはいけないわけですね。だから、そういう面で、どれほど知恵を絞って実は北朝鮮と交渉していくのか、これは非常に実は外交レベルでは困った立場、あるいはもっと戦略的に組まないといけない立場だと思うんですね」

文大統領が描く今後の朝鮮半島 経済協力『先行』の真意は
佐々木キャスター
「日本であまりニュースになっていなかったのですが、韓国の文在寅大統領は先月の22日にロシアを訪問して、プーチン大統領と会談をしたんです。そのポイントをまとめました。南北とロシアの経済協力推進の環境が整いつつあるとの認識で一致したということを発表しました。その具体的な中身としましては、鉄道・ガス・電力網の分野に関して事業推進を検討することで合意をしたとまとめてあるんですね。松川さん、経済協力はもちろん北朝鮮の非核化ということがあって、制裁が緩和できるという状態になってから始めるものという前提があると思うのですが、既にこの合意がなされていることをどう見ていますか?」
松川議員
「これは昔からある構想ではあるのですけれども。おっしゃる通り本来はそうなのですけれども、でも、もう関係国、北東アジアにおける関係国は韓国も中国もロシアも、どちらかと言うと非核化は米朝でやっていくんですよねと、この先は、まさに韓国は現在、陸の孤島ですけれども、これが実際に行き来ができる場所になって、北に外からの投資もできるようになって、環日本海経済ベルトとか、いろいろな構想だとか、たとえば、京義線という線路をつなぐだとか、いろいろな形で将来の北東アジアの経済とか、エネルギーとか、いろいろな可能性を追求する方向にマインドセットとしては相当向いちゃっているという現実があるのはあるのだと思うんですね。だから、おかしいだろと言われれば、そうかもしれないけれども、既に絵は描き始めている。あと、たとえば、韓国はギリギリこのスポーツとか、なんとなく制裁にかからないギリギリのところでやっているのかなと。でも、中国とロシアは、たとえば、安保理においても既に制裁を少し緩めたらどうかと、北もがんばるつもりだから、というようなことも言っていますから。これは構想しているだけであって、実際に何かを始めたわけではないわけですよね。だから、現時点で、たとえば、今日は7月、何日でしたか…」
佐々木キャスター
「3日ですね」
松川議員
「3日。今日の時点で何か違反があるわけではないですよね。これを安保理決議に反する形で進めようとなると、それが違反になるということだと思います」
松山キャスター
「ただ、こういう話だけがドンドン盛り上がっていくと、国連安保理、あるいは個別制裁も含めて、その制裁網みたいなものがドンドンほころびが出てきちゃうと思うのですけれども、この流れの中で…」
松川議員
「それは、その可能性はあると思います、正直言って。ただ一方で、北朝鮮に対して、それは確かに北朝鮮に対しても、この先、トランプ大統領は米朝首脳会談の中でビデオを見せましたよね。文在寅大統領は構想のUSBを渡したという…。これはある意味、北朝鮮がきちんと核放棄をしさえすれば、こんな明るくて、繁栄した未来が待っていて、世界の中心ではないですけれど、明るい経済的未来が待っているというインセンティブにはなる可能性は十分あると思うんですね。これはちょっと甘いかもしれませんが。だから、両方必要と言えば必要だし、日本もこういうことがあり得る可能性を念頭に置きながら、いろいろなチャンネルをつくり、かつ日本の問題です、拉致から核・ミサイルも含めて、これが、なおざりにされないようにするという非常に難しいことをやっていかないといけない」
松山キャスター
「現在、松川さんが話された文在寅大統領が金委員長に対してUSBを渡したという話がありましたけれども。そのUSBの中に入っていたデータというのがこちらだと言われています。『新経済地図』構想というものに関するデータが南北首脳会談の際に文大統領から金委員長にUSBメモリという形で渡されたと言われているわけですけれども。李さん、この『新経済構想』は、具体的にはどういう内容になるのですか?」
李准教授
「実際、韓国は1980年代後半、ソビエトとか、中国と外交改善しているんですね。その時、北方外交と言って韓国は北に進出しました。しかし、実際、韓国は北朝鮮の問題があったので、いくらロシアとか、貿易を考慮しても、北朝鮮地域で全部断絶されているわけですね。地図が1つあるのですけれども、実は韓国は北朝鮮の領域を考えれば、まるで島のような国になっているわけです。大陸につながっていなくなりました。しかし現在、今回、南北の合意文の中で、実は、東海岸の鉄道はつながっているんです、既に。中部と、この西海岸がつながっていなかったのを今回つなげたいと。そうすると、実はこの釜山から出発した鉄道が、ロシアを経由して、場合によってはこれがモスクワ経由でヨーロッパまで行くと。もう1つは、では、このソウルを経由して平壌を経由したものが、中国を経由して、モスクワでロンドン、パリまで行くと。そうすると、この西海岸…、東海岸ですね、日本海にあたるこの地域はロシアから天然ガスパイプが入ってくるとまさにこの地域は言ってみればエネルギーのような、エネルギーが主に中心になる地域になると。しかし、こちらの西海岸は、ヨーロッパまで貿易が行くことになるので、ここは主に流通が中心になる地域になっていくわけですね。それと、この真ん中にある軍事分解線の周りは実は世界的な自然環境が残っているわけです。ここは言ってみれば、観光的な、観光としてのこの役割があると。そうすると、北につなげて、たとえば、釜山で乗った列車で、北朝鮮、あるいは通って中国、ロシアまで、ヨーロッパまで行ける。まさに若者の新しい夢になる…。韓国では今現在、非常に経済が不景気の状況です。たとえば、中国は言ってみれば、韓国に非常に経済的な成長を見せています。日本は円安政策で攻めている。アメリカはFTA(自由貿易協定)で攻めている。そうすると、韓国は非常に不況なんですね。サムソンとか、ヒュンダイがあまり良い仕事先がつくれない状態です。韓国の若者の現在5割ぐらいが非正規雇用だと言われている。地方大学の中で、100人の中で1人しか正規職員に就けない。非常に韓国のこの不景気の問題が…どういう形で突破口があるか。そうすると、韓国が北朝鮮とつながる新しい構想、ユーラシア構想をもって韓国は新しい経済領土が増えるのだという言い方をしているわけですね」
佐々木キャスター
「そんなに…、韓国も就職難なわけですよね?」
李准教授
「そうですね」
佐々木キャスター
「北朝鮮の労働力がより安価におそらくなると思うのですけれども、それでも韓国にとって北朝鮮の市場というのは魅力的なのですか?」
李准教授
「北朝鮮は非常に安い労働力で、賃金が安いだけではなくて、質が非常に高いです。開城公団1つだけでも、実は韓国は大きな利益を上げていたわけですね。しかし、現在、開城公団の10個ぐらいの規模を自由貿易投資地域でやりたいわけです。そうすると、実は北朝鮮のこの構想には韓国だけでありません、ロシア、中国もこの構想に興味があるわけです。アメリカの民間商もここに入ってくる可能性があると。韓国は保守政権8年間、ヒュンダイを含めて、全ての資本が待っている状況ですね。これまでこれは夢的な話だったのですが、この南北問題で、北朝鮮の非核化さえ解決できれば、実は南北はこの共同宣言に基づいて、経済共同体が実現できるような時代がようやくきているのではないかと」
手嶋氏
「1つ補足しますと、トロイツァ港という港があるのですけれども、世界のホットゾーンの1つと言われているんです。ここは実はロシアと北朝鮮の国境が相交わっていて、15㎞背後まで中国が、ということですね。ここは既に日本の港から、いろいろな形で荷物も出て、日本製の自動車がここに荷揚げをして、モスクワまで行っているんですよ」
松山キャスター
「ウラジオストクの近くですか?」
手嶋氏
「そう、ウラジオストクの最南端のところ。密かに実は制裁逃れの物資もあるのではないかと言われていて、これは、情報衛星はここをウォッチしているということです。逆に言うと、それだけ戦略上の要衝ということになりますよね。ここを含め、環日本海というのはもしかすると新しい時代が来るかもしれないと。そのためには北朝鮮のちゃんとした完全な非核化というのを実現すれば。そういう可能性が出てくる可能性がある」

あるべき『日朝交渉』の道筋と形
佐々木キャスター
「3週間前の米朝首脳会談で、トランプ大統領は安倍総理からの要請を受けて拉致問題を提起しました。その際、金委員長は従来の『拉致は解決済みだ』という認識を示さなかったと、トランプさんが安倍さんに伝えたと言われています。日朝交渉、どういったタイミングで始められるのか、どういったタイミングを松川さん、目指すべきなのでしょうか?」
松川議員
「私は、もともとは米朝が終わったらスパッとやればいいと思っていたのですけれども。現在の米朝首脳会談後の非核化のプロセスがいまひとつ、ちょっと見えていないという状況にあります。ただ、もう1つは、日朝の首脳会談をやるのであれば、ある程度、ただ会いましたということではなくて、きちんとした…、完全かどうかは、私は拉致問題も含め、あまりハードルを高くし過ぎると自分の首を絞めてしまうので。アメリカですら何回か会わないと、そもそも北朝鮮の核問題は解決できないと言っているわけですから。日本自身もそういう気構えでいる必要があると思うんです。つまり、一度やったら。もうそれで解決できなかったら失敗という、そういうハードルの上げ方を日本自身がすべきではないと思っています。ただある意味、成果というのが必要ではあるので、そういう意味ではまずやらないといけないのは高レベル、ハイレベルなチャンネルを日朝の間でつくることだと思いますし、それはもうすぐにでもやったらいい、やろうとしているのではないかなとちょっと期待しているのですけれども」
松山キャスター
「やっているのですかね?」
松川議員
「思いますけど」
松山キャスター
「何か水面下でやっているようにあまり見えないのですけれども…」
松川議員
「いや…」
松山キャスター
「小泉訪朝の時の水面下での交渉に比べると、事前の積み上げみたいなものを現在の時点で、そこまで詰めてやっているかと言うと…」
松川議員
「それはわからないです。それはわかりませんけれども、必要なのではないのかなと。そういう意味では、いつがタイミングですかというのは、できるだけいろいろなものが動いている、いろいろな国がいろいろな思惑で動いている中なので、早い方がいいけれども、しかし日本がお願いをしないといけないと言って、自分が金正恩さんに会うこと自体というか、そのチャンネルをつくること自体が目的化して、自ら自分の交渉の立場を弱めるべきでないと思うんですよね。難しいのですけれど。それはまずチャンネルをつくって、その中で北朝鮮が、たとえば、日朝国交正常化、いつかは彼らはやらないといけないですよ、日本もやらないといけないけれども。その拉致問題、核・ミサイル問題について、核はある意味、アメリカにやってもらっているというか、それが動かないと話にならないところがありますけれど。そこについてのある程度、手応えというのがないと、なかなか首脳会談というわけにはいかないと思うのですけれども。そのスピードは、速い方が、速いけれど、足元を見られない方がいいという、難しいところかなと思うんですよ」
松山キャスター
「手嶋さん、いかがですか?日本は政府として9月、たとえば、ウラジオストクでの東方経済フォーラムが1つのチャンスかもしれないとか、国連総会かもしれないとか、ありますけれども。どういうタイミングで日朝…」
手嶋氏
「それは結論から言うと、あらゆる、もしかすると、ものになるかもしれないというところで。あらゆるチャレンジをするべきなのだと思います。しかし、一方、会ってくださいと言うと途端に日本の立場は弱くなりますよね。従って、それは原則を貫きつつ独自のルートを。たとえば、ウランバートルは地味ですけれども、いろいろな形でやっています…」
松山キャスター
「モンゴルですね」
手嶋氏
「北欧もそうということになります。あるいは我々が知らないところでもやっているかもしれない。現にやるべきだと思いますので。アメリカにだけ頼るのではなくて、アメリカと連携しつつ、しかし、日本が独自に突破口を開いて、直接交渉というのは必ず必要ですので。しかし、総理というトップを出す以上は、あまり危険を冒すわけにはいかないということもありますよね。まさにその点では、拉致問題の打開に向けて、日本外交、安倍外交というのはまさに正念場に差しかかっていると思いますね」
松山キャスター
「李さんは、日朝の見通しについてはどういう考えを持っていますか?」
李准教授
「トランプ大統領は、CVIDは入り口ではなく、少し出口に変えたということですよね。要するに、拉致問題はもちろん、非常に大事なのですが、それは必ず解決すべきですが、少し、要するに、いわゆる現在国際フレームが変わっている時代ですので、可能であれば、拉致問題を入口だけではなくて、最低限、過程にちょっと移しながら日朝国交正常化という大きな枠組みの中で日本が外交的にも、また時代に便乗しながら、拉致問題を同時に解決する方法をまた考えることと。もう1つ、韓国の役割もあるのではないかなと思うんですね。南北和解の中で日朝国交正常化は東アジアの冷戦構造の解体に1番大事なことで、韓国もこれの恩恵を受けるわけですよね。そうすると、韓国社会も政府も、もっと積極的に日本の拉致問題を北朝鮮との間に交渉として入れていくことも、日本政府と協力していくべきだと思います」
佐々木キャスター
「いろいろな交渉チャンネルを持ちながら、ということですが、何の要素が揃えば、会えることになるのでしょうか?」
松川議員
「これは両方ともがそう思わないとならないわけですけれども。私はある意味、日本がビジョンというのですか、日朝正常化をすれば、たとえば、環日本海でいろいろなことができるように、現在いろいろな構想を文在寅さんは渡されたようですけれど、日本とだってすごく可能性はあるわけですね。これは、日本は海の国ですから、韓国やロシア・中国という陸の国、大陸国家がヨーロッパにつながるというのとはまた別の大きなポテンシャルがあるわけです。日朝国交正常化をして日本ときちんと付き合えるようになったらこんな良いことがありますよというビジョンを提示しながら、しかし、これは主権国家として解決してもらわないといけない日本の問題があるんだよと。それはそれほど、あなたにとって難しくないはずであるということを交渉していく必要がある。そこにおいては、そのチャンネルをつくるとか、そのメッセージというのを、いかに真摯なものであるかということを伝えるにあたっては、いろいろな人の、それこそ本当にいろいろな場所、いろいろな国の助けを借りたっていいと思うんですよ。そこで韓国というのは、実は意外と、すみません、意外と言うと怒られる…、良いと思っていて。それはなぜかと言うと、現在、1番大きな動きというのは、南北の平和、南北間の融和ということが朝鮮半島の中で起きている大きな、特に韓国がアレではないですか。この流れに、日本が竿をさしているとか、日本が嫌だと思っているのだろうと思われるというのは非常に良くないと思うんですね。これは、日本の将来にとって非常に良くないと思うんです。本当に面倒くさいことになると思うんです。そうすると、日本が困っていることを、一緒に大きな北東アジアの平和のためのビジョンを掲げながら、一緒にやってこようとか、あなた達が核問題を解決して、融和して平和になることは良いことだと思っているよと言いながら、一緒にやっていく、みたいな形があると良いのではないのかなと思います」

李泳采 恵泉女学園大学人間社会学部准教授の提言:『9条を生かす』
李准教授
「確かに歴史的に見ると、朝鮮半島は日本の影響力がないと非常に日本は不安に思っていたところがあったと思います。つまり、日清・日露戦争も朝鮮半島脅威論が起こしてしまったものだったわけです。朝鮮半島脅威論ではなくて、初めて朝鮮半島と和解と共存というものが、日本の安全保障の問題と直面することになります。朝鮮半島の和平と平和が、まさに日本の新しい安全保障の方向に行くために日本が持っている、いわゆる9条というもの、日本だけの平和9条ではなく、朝鮮半島まで拡大して、新しい平和づくりの精神になるかと思います。国内化されているこの9条をアジアの9条にしていく、日本の平和思想こそ、東アジアに向かっていく日本のもう1つ重要な姿勢ではないかと思っています」

外交ジャーナリスト 手嶋龍一氏の提言:『独自外交の礎は独自情報(インテリジェンス)に在り』
手嶋氏
「懸案になっている拉致問題というのを何としても解決をする。そのためには、単にトランプ大統領に頼るだけではなく、日本の独自外交というのが必要ですよね。その独自外交の礎というのは、独自の情報、まさに選り抜かれた、分析し抜かれた、インテリジェンスにありということですけれど。これは必ずしも十分でないということになりますけれども。その至らないところを自覚して、なお、チャンスはまだありますから、日本の国力を挙げて、さらに取り組むべきだと思います」

松川るい 自由民主党参議院議員の提言:『ヴィジョンと国益のある外交』
松川議員
「これは、北朝鮮だけではなくて、韓国ともという意味なのですけれど。朝鮮半島とどういう付き合い方をしたらいいか。日本としては、たとえば、北東アジアをこうしたいとか、北朝鮮が非核化をしたら、こういう明るい未来が待っているという、大きなビジョンを書いて、それを語るようなことが1つ。同時に、日本としてどうしてもこれは守らなければならない国益はあるわけです。安全保障もありますし、拉致・核・ミサイル、あります。この両方を兼ね備えた、非常に難しいのですけれども、外交を。しかし、片方だけではダメだと私は思っております」