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2018年6月25日(月)
与野党に問う延長国会 論ずべき争点と戦略は

ゲスト

武見敬三
自由民主党参議院政審会長
逢坂誠二
立憲民主党政務調査会長代理
後藤祐一
国民民主党政務調査会長代理
馬場伸幸
日本維新の会幹事長

与野党論客に問う! 『延長国会』の焦点と戦略
竹内キャスター
「先週の水曜日、通常国会は7月22日まで32日間の会期延長が決まりました。今日は参議院で安倍総理大臣出席の集中審議が行われ、水曜日には党首討論と、与野党の論戦が再び本格化する見通しです。働き方改革、IRカジノ整備法案など重要法案が参院で審議される一方で、森友・加計学園をめぐる問題追及など与野党の対決ムードも高まっています。与野党の論客に、延長国会の焦点について聞いていきます。20日に自民・公明・維新などの賛成多数で7月22日まで32日間の会期延長が決定しました。しかし、立憲民主、国民民主など野党6党派がこれに反発、日程調整等に応じず、国会が空転しました。金曜、参院の自民党と国民民主の間で協議が進められ、集中審議と党首討論の開催を条件に合意が成立します。今日から参院が動き出したという状況です。与野党の合意について、国民民主党の舟山参院国対委員長は『日程をきちんととって、できるだけ多くの審議の機会で政府を追及する』とコメントしていますが、立憲民主党の蓮舫参院幹事長は『もっと丁寧な国会審議をしていただかないと、与党に対峙することができない』と発言するなど、野党間での事前調整の不足を指摘する声も出ています。では、まず逢坂さん、立憲民主党としては会期延長そのものが認められないというスタンスですか?」
逢坂議員
「国民の皆さんにはなかなかわかりにくいかもしれませんが、国会の審議は予想以上に民主的にいろいろなことが決められているんです。どの法案を何日議論するか。与党と野党としっかり合意をしたうえでやるというのが国会なんです。私は地方議会の経験もありますけれども、場合によっては地方議会以上に非常に民主的な側面があると思ってます。当然そういう点で言うと、国会の会期の延長も、与野党で話し合って、たとえば、与党から提案があって、これこれこういう理由で何日間延長したいんだと、野党の皆さん、いかがでしょうかと、そういうプロセスを踏むのが常識的なことだと思います。今回、ところが、そういうことがまったくございませんでした。与党だけで決めて、議長に申し入れをして、申し入れに従って、では延長しましょうというような話になるわけですね。これはプロセスをきちんと踏んでいないという点で非常に大きな問題があると思っています。ただ、そうは言うものの、我々も議論はしっかりとしたいというのは、これは国会では当たり前の話でありますから。国会の延長が、プロセスはともかくとして決まりましたので、では、今後の審議については、丁寧に議論をしていただいて、がっちりと与党に対峙をするというようなことをやってまいりたいと、そう思っています」
松山キャスター
「与党側からよく聞く意見としては、衆議院での多くの法案の審議で、野党6党が一時、審議拒否ということで、18連休とか言われていましたけれど、ああいったことによって全て後ろにずれてしまって、それがこぼれてきて、延長せざるを得なくなったという事情もあるという見方もありますけれども」
逢坂議員
「あれは、よく18日間、休んでいたと言っていますけれども、公文書の改ざんだとか、虚偽答弁がずっと続いていたら、国会に出られるような状況ではないと。だから、審議拒否ではなくて、審議できない条件をつくっていたのは誰なのだ、政府自身ではないのかということですね。それから、あの時期はゴールデンウィークがありました。ゴールデンウィークがあるので、ことさらに長く見えるようですけれど、例年の国会審議の状況を見ると、あそこでそれほど日程をロスしたのかと言うと私はそうではないと思いますね。事実上、野党がいない中で、いわゆる与党だけで審議をしていた日もあったわけですから。そういう点で言うと、あのことを理由にして言うのはいかがなものかと思いますね」
松山キャスター
「重要法案の審議、参議院に移っているのが多いですけれども、参議院の審議を始めるかどうかという点で、立憲民主は審議を開始するところで最初ある程度、慎重論が多かったと思うのですけれども…」
逢坂議員
「そう、はい」
松山キャスター
「実際、国民民主の舟山さんなんかが国対レベルで合意して、集中審議や党首討論をやるということで、審議が再開されて正常化したという。これについては現時点ではどう考えていますか?」
逢坂議員
「参議院の野党第1党は国民民主さんですので。国民民主がそういうところをリードして決めていくというのは1つの私は流れだと思っています。ただ、1つずつ丁寧にやっていった方がいいというのは我々の立場でもありまして、予算委員会は予算委員会としてキチッと区切りをつける。その次は次というふうにやっていくと、よりいっそう丁寧だったかなという気はしますね」
竹内キャスター
「後藤さん、参院の国民民主党は審議再開に応じましたが、衆院としてはどのように考えていますか?」
後藤議員
「衆院としてはというか、衆参合わせて国民民主党でございますので、6月20日までの会期を延長したことについては、これを働き方改革法案、IR法案、参議院の定数増法案、これを通すための延長であれば、我々もこれは反対というのは、これは一貫して衆参ともに、野党、特に立憲とはまったく同じスタンスでやってきたわけですけれども。そうは言っても、これは与党としては通さなければいけないわけですから、延長にはなりますよね。延長になった以上、また、強行採決になって何もとるものなくなるという形になるというのはいかがなものか。我々は対決をいたずらに煽るというよりは対決より解決をというのを党是としておりまして。加計理事長にはちゃんと出てきていただかなければいけませんし、森友もキチッと追及していきます。ですが、一方で、これは特別委員会を設けて徹底的に審議しながら、一方で、本当に北朝鮮の問題ですとか、こういった審議をしなければいけないわけですね。という中で総理には出てきていただいて、キチッとした機会を設けるということは、これは必要ではないかということで。これは参議院の方の国対でございますけれど、立憲の国対とも相談したうえで審議に応じることを決めたということなのだと思います」
松山キャスター
「馬場さんは、今回延長された32日間ということですけれど、この延長幅については、現在審議している、参院にほとんど主要法案の審議移っていますけれど。審議している法案、見通しとしてはどの程度まで進むと考えていますか?」
馬場議員
「与党側が十分残りの法案の審議時間を逆算したうえで、32日というそろばんを弾いていると思いますので、キチッとそういうことは慎重かつ集中的に議論をして結論を出していくということは大事だと思います」

与野党論議『延長戦』へ 山積する重要法案の行方
竹内キャスター
「衆参での審議状況を見ておきます。働き方改革、TPP11、それぞれの関連法案は衆院通過後、参院での審議時間も重ねてきました。衆院を通過、これから参院で審議が始まるのは、ギャンブル依存症対策法案、IRカジノ実施法案、受動喫煙防止関連法案などが控えています。さらに参議院の定数6増を盛り込んだ公職選挙法の改正案は、参院で可決されれば、衆院に議論が移される見通しとなっていますが、武見さん?」
武見議員
「この中で、公職選挙法の改正というものだけが、言うなれば参議院先議で、ここで議員立法として参議院で審議・採決をしたあと、衆議院に、残り会期中に送られて、そこでご審議・採決をしていただく、そういう法案で、あそこだけが方向が違います」
松山キャスター
「この法案の中で特に今回、総理出席の集中審議を今日やりましたけど、このあと3日続けて総理が出席すると…、1週間で党首討論までやってしまうという、この日程組みはかなり異例だと思うのですけれども」
武見議員
「はい」
松山キャスター
「参議院としては、この32日間はそんなに余裕がないから、ドンドン焦ってやらなければいけないと、そういうことなのですか?」
武見議員
「ええ。しかも、総理ご自身の、ヨーロッパだとか、中東への外遊の日程が入ってきますから、そのことも考えながら審議採決する、そういうシナリオを考えなければなりません。相当窮屈です、これは」
松山キャスター
「逢坂さん、ここまでの与党の運び方、特に、たとえば、働き方改革法案とか…」
逢坂議員
「いやぁ、乱暴ですよ。説明責任をきちんと果たしているとは思えないですね。働き方改革も立法事実が本当にあるのか、法案をつくる、特に高度プロフェッショナル制度を誰が望んでいるのか、そういうところも丁寧な説明というのはない。それから、カジノ法案は18時間10分ですか、この衆議院での議論。決まっていないことが相当に多いわけですね。政令で決めなければならない事項が331もあると承知していますけれども、それでは議論が深まらないわけですよ。だから、そういうところをキチッと説明してくださいと言うのだけれども、それを説明しないで最終的には腕力で強行採決ということになっているわけですね。だから、そういう進め方をもし参議院でもやるというのであれば、私は将来に禍根を残すと思いますね」
武見議員
「参議院の方で、会期延長した時というのはいったん止まるんですよ。そして再び正常な審議の状態に戻していただくために、こういった予算委員会だとか、党首討論といったような形を整えて、それで正常化の流れをつくるというのが従来からの手法です。今回も、従来だったら予算委員会だけとか、党首討論だけといったことを、参議院は今回、特別丁寧に、今日は予算の総理の集中質疑があって、それから、明日には今度は厚生労働委員会が午前中、午後にはTPP関連の今度は内閣委員会に総理が出席。明後日には今度は党首討論と。非常に丁寧に、与野党の協議をしたうえで、こうした新しい流れをつくるということを参議院ではちゃんとやっておりますので、それはご理解ください」
松山キャスター
「現在、日程を組まれている集中審議ですとか、党首討論、こういったものを十分審議が尽くせると?」
後藤議員
「いや、とても尽くせないと思いますよ。ですから、これらの主な法案をどれだけじっくり議論できるか、特にIRは、逢坂先生からもありましたけれども、すごく論点が多いです。面積の決め方から、あるいはその委員会のメンバーの決め方から、あるいはお金を貸していいの、どうだとか、これら解決という言葉の意味は、そういう論点の1つ、1つをじっくり審議しようではないですかと。その代わり、聞いたことに対しては説明責任を果たしてくださいねと。論点が尽きたところで採決に至るというのはしょうがないことだと思いますが。とてもその論点を尽くすという状況に、これは働き方改革も、TPPも、受動喫煙の話も、どれも至っていない中で終えてしまうので。これまでいろいろな法案の強行採決を見てきましたけれど、特にこの国会における、これら4つ、5つの法案については論点が途中のままで強行に至っているので、ちょっと今回、特に酷いなと。野党は数も少ないから大丈夫だろうというような驕りが見えるなという感じがいたします、そこは」

どうなる? 森友・加計問題
松山キャスター
「武見さんに聞きたいのですけれども、野党は加計理事長の国会招致というのを衆議院でもずっと求めていたと思うのですけれども。そういった声も受けて加計理事長は記者会見もやったんだと思うのですが、十分説明責任を果たしていないという意見が野党側からは強いと」
武見議員
「はい」
松山キャスター
「この状態で与党としては、でも、国会招致に応じられないというスタンスなのですか?」
武見議員
「私も現在、倫選特という公職選挙法の与党の筆頭理事をやらせていただいていますけれども、まずは現場で、各筆頭理事及び与野党できちんと話し合いをして、どの委員会で、どういう意見をそこで取りまとめて審議をするのかを決めていただかなければなりません。その手続きをしっかりしていただいて合意がきちんと整えば、そういう招致ということにもなるのでしょうけれども。実際にいろいろな質疑が行われる過程の中で、どこに優先順位を置くかという課題になってくるだろうと思います」
松山キャスター
「維新の馬場さんは今回の加計理事長の記者会見をどう受け止めましたか?」
馬場議員
「この件に関してはいささか疑問を感じますね。事務局の方がそういうことを勝手に言ったということですが、何度も総理とゴルフされたり、食事されたり、そういう映像も流れているわけですから、この番組をご覧の視聴者の方も感じられると思いますが、通常そういう場ではこういうことを考えているんだとか、現在こういうことに取り組んでいるとか、そういう話をするというのは一般人の常識から言って当然のことだと思いますので。そのへんの説明は、私も会見を見ましたが、到底納得をすることができないということですね」
松山キャスター
「後藤さんはいかがですか?」
後藤議員
「お金の問題、税金との関係があまり指摘されていないですけれど、加計学園をつくる時は、これは愛媛県と今治市が30億円以上のお金を出していますが、国は直接出してません。ところが、これで大学ができてしまうと、毎年フローで私学助成を含めて、お金は入っていくわけです。つまり、嘘の説明を国に対して事務局長がした、それでそのあと毎年お金をもらうんですよ、国民の税金です。それで嘘の説明をして、すみません、で済むのですかと。そこの説明責任を加計理事長はどのようにお考えで総理はどのようにお考えなのですかということについては少し与党の先生方も真面目に考えていただいて、そこを特別委員会で徹底して議論をすべきではないのかなと思いますね」
逢坂議員
「先ほど武見先生が現場の筆頭理事間でやるのだと、そういう話です。それは各委員会の当たり前の話です。私も予算委員会の筆頭理事間でいろいろやらせてもらっています。ところが、衆議院は現在、法案もなくなりましたので。だから、そういう意味で言うと十分に議論できる余裕があるわけです。ところが、一向にそれには応じてもらえないと。そこで今日、野党の理事、オブザーバーを含めて、河村予算委員長のところへ行きまして、それで直接、とにかく加計孝太郎さんの証人喚問をお願いしますと、これをやって、早く明らかにした方がいいですよということを言ったのですが。河村委員長からは人権の問題があると、証人喚問であるならば、これまでも言っているのですが、事件性みたいなものがないとそれは難しいんだということなんですね。では、証人喚問が無理だったら参考人でもよいですから招致していただけませんかと。それについても色よい返事がいただけないですね。だから、膿を出すとか、丁寧に説明するということを言葉では言っていますけど、結果的にはそれがまったく行われていないということではないかと思います。これは私には理解できません」

『カジノ法案』 各党のスタンス
竹内キャスター
「カジノ解禁を柱とするIR推進法を5年前の国会へ日本維新の会が提出し、修正協議を経て自民と共同提出となっています。衆院解散などもあり、成立まで3年を要し、日本人の入場規制やギャンブル依存症対策など懸念される課題にさらなる法整備は必要とされました。このIR推進法を受け、規制や基準を盛り込んだIR実施法案が今国会で政府から出されています。一方、ギャンブル依存症対策については自民、維新、立憲など各党から個別の法案が出されており、立憲からは推進法の廃止法案も出ているという、こういう状況です。馬場さんは、最初の法案提出から5年経っているのですが、これまでの議論の進捗についてはどのように見ていますか?」
馬場議員
「はい、かなり時間がかかったなというのが…」
松山キャスター
「だいぶ前から議論していますよね?」
馬場議員
「…感想です。国会の中には超党派のIR推進議員連盟というのもありまして、これは立ち上がったのが、我々が国会にデビューする前、約10年以上前から、このIRの必要性というものについては超党派で研究また議論が進んできたと、そういう経緯がありますので。これだけの大きなことです、確かに。ですから、それだけの時間をかけてきたという過去の歴史もキチッと振り返る必要はあると思いますので。ようやく今国会でIR実施法、ギャンブル依存症対策法等、成立一歩手前というところまでこぎつけました。ギャンブル依存対策法については当初、与党側の法案にはこの関係者の皆さん、患者の方、また、ご家族の方、そういう方がピュアカウンセリングと言いますか、そういう方が関係者会議をつくって、依存症対策を一緒に考えていくという、これが抜けておりましたので。我が党はそれを強く申し上げて修正をしたと、その結果、衆議院で通過をしているという経緯もあります。ギャンブル依存症は現在320万人、日本にいらっしゃると。カジノが始まっていないのにそれだけの依存症の患者さんがいらっしゃるということですので、これはカジノがどうこうというよりも、一刻も早くこの対策を打っていくということは先駆けてやっていかないといけない懸案だと思います」
松山キャスター
「まさにそういったことも含め、IRカジノ実施法案の詳しい中身を見ていきたいのですけれども」
竹内キャスター
「規制やルールについて見ていきたいと思います。まずは計画の認定として全国で3カ所以内、カジノの広さはカジノ管理委員会が適切な床面積を法令で定めるとしています。そのカジノの収益は30%を国と自治体に納付すると、地域振興や観光政策の財源として活用される仕組みです。ギャンブル依存症対策のため、日本人の入場規制は週3回、月10回までとし、頻繁な利用に歯止めをかけるよう入場料は6000円に設定、これは国と自治体の収入になるということです」
松山キャスター
「後藤さん、いかがですか?このカジノIR実施法案の中身については?」
後藤議員
「国民にもっと聞くべきだと思うんですね。あそこの入場規制のところなどは、これは産経新聞の調査ですけれども、『もっと厳しくすべき』が53%なんですね、『適切』と言っているのは20%だけなんです。そもそもこのIR法案をこの国会で成立させることに反対が62%なんですね、これも産経新聞調査ですけれども。国民がそもそも反対だし、週3回、月10回もこれではまずいし、と言う方が三分の二近いという事実をよく考えるべきですし、是非、参議院でこの入場規制を含めて、あるいはあそこのカジノの広さの話も適切な床面積とありますけれど、このカジノの、いわゆるテーブルの周辺だけを含むという何か特殊な解釈をどうもされるらしいんですね。カジノと言ったら、入口から入ったらもう全部カジノだと思うのですけど、何かテーブルの周辺だけが適切な床面積に入るとか、かなり無理のあることをされるようなんですよね。ただ、国民民主党としてはギャンブル依存症対策法については先ほど、馬場先生がおっしゃった修正は我々も求めていて、これは与党が受け入れていただきましたので、これはキチッと賛成しています。依存症対策はキチッとやるべき、IR法案はこういう問題があるので、これは反対というのが我々の立場です」
松山キャスター
「国民民主党としてはカジノ解禁そのものに全面的に反対というわけではないと」
後藤議員
「そこは反対の人が圧倒的に多いです。一部、そもそもそこから最初のところから議論もなく、全面的に議論しないで反対というのでいいのかというご意見の方が一部いらっしゃいました。議論をする中で、こういう中身を見ていくと、これだとダメだよねと言って。賛成派と思われた方もこれではダメだよねとなったのが、党内における議論の過程ですね」
逢坂議員
「これは成長戦略として位置づけているわけですよね。本当にそういうことでいいのかどうかですよね。これは人の財布から最終的にはお金を巻き上げるということになるわけですので。それと、もう1つは、国際的に通用するリゾートというようなこともあるようですけれど、日本という国が観光地として世界に打って出る時、カジノのようなことでいいのかどうか。外国の方は日本にもっと別なものを求めているのではないかと、そういう議論を私はしっかりすべきだと思うんです。あともう1つ、私はずっと地方自治の現場で地域振興ということに関わってきましたけれども、カジノのようなものができて、本当にその地域が潤う、その地域で誇りの持てるような、観光地になれるのかどうか、私は日本においては極めてそこは厳しいのではないかなと思うんですね」

『参院6増』法案の狙いは?
竹内キャスター
「会期延長の直前に参議院に提出された公職選挙法の改正案を見ていきたいと思います。その骨子は、比例代表に新たに特定枠を設け、定数を4増させる。これは合区によって議席数が減った鳥取、島根と徳島、高知に対する配慮にもとづく考えです。さらに選挙区については埼玉選挙区で定数を2増。これによって一票の格差が是正されるとされています。ただし、参議院の改選ごとに比例に選挙区1ずつ実施し、合わせて6増の法案となっています。武見さん、この法案の方向性について」
武見議員
「まず基本的に、何のためにこれをやるかということなんです。第1は最高裁の判決で、その一票の格差が3倍以上あるというのは違憲状態だという、まさに判断が下されたわけですね。これに対して次の、来年1年後の参議院選挙までにきちんとその周知徹底する期間も確保したうえで決めなければならない。そのために参議院の議長のもとに改革協議会が開かれて、その中で特に専門委員会なども通じて、約17回、こうした議論を積み重ねていきました。積み重ねてきた中で、各党の意見様々でなかなかまとまらないんですよ。しかし、その中で唯一まとまった議論というのは、合区は解消しようということについてはほとんど与野党で合意ができました。そのうえで今回、違憲状態の判決が出た、この最高裁に対応した措置として、それを解消するために埼玉県で3年に1回参議院選挙がありますから、1人ずつ増員する、合計で2人、それをやろうということになりました。また、今度、参議院の比例区の方にあらためて特別枠というのをつくろうと。これはどういうことかと言うと、参議院の比例という選挙区はどういう役割を担ってるかというと、全国的な基盤を持った、専門的な知識を持った国会議員の方を国民に選んでいただこうという考え方と、それから、あと一地域では少数意見だけれども、そういった意見が各地域に散らばっているような時に、そういった少数意見が全国として代表者を選ばれるような、そうした機能を持たせようというのがこの参議院の比例区なんですね。そういう観点で、合区の結果として自分達の本当の意味での代表者を国政に送る機会を失ってしまいました。こういう状態の中で実は35の県の議会で、実際に合区を解消すべきだという決議がなされ、それから、各地方自治体の6団体が全てですよ、合区の問題を早く解消してほしいという、そういう提言書を持ってまいりました。そういったことを受けて、この合区の問題を解消するということで、まず4人と、4議席という、その数字がそこから出てきたんです。それから、2議席というのを、各3年に1回の選挙区の中で特別枠としてやれる可能性をそこに組み込んだと。しかし、特別枠というのはこの合区だけのためではなくて、これは先ほど申し上げたように、全国的基盤を持っていなくても、非常に国政に有為な人材とか、少数意見の方々というのはいらっしゃるわけです。そういった方々をこうした特別枠の中で、2枠つくってそこでうまく吸収、反映させていただけるということになれば、これによって全体がうまく収まって比例全体も、結果としては2議席ずつ増やしますから4議席増える。合計で、埼玉県を合わせて6議席増になりますけれど、それは250議席から始まった参議院の定数から考えれば、まだ2議席減なんですね。従って、そういう意味で、実際に各党の間の意見をこの考え方の中でぜひまとめさせていただきたい。これが17回の協議会をやって、自民党案を提案させていただいて、それに対する質問が野党の皆さんからありましたから、それに対しては文書でですよ、これは異例ですけれども、文書で全て、それに対する回答をして、今回の国会に上程させていただいたと」
松山キャスター
「ただ、一方で、自民党の中でも人員削減、スリム化という流れの中で、現在、参議院だけ6議席事実上増えるということに対しては国民の理解が得られないのではないかと、小泉進次郎さんもそういうことを言っていたようですけれど、そういう意見についてはどういうふうに」
武見議員
「そういう意見があることは、我々もしっかりちゃんと重く受け止める必要があると思います。しかし、現実に参議院の比例区の中でそういった切り込み方をしていくと、実は残念なことにそういう少数の意見とか、それから、全国的に基盤を持たない有為な方の代表性というものが出にくくなってしまうという、そういう効果が現実に出てきてしまいます。従って、この参議院の特性を考えた時に、実はこの議席減というのはすごくやりにくいです。また、この点に関しては野党の中においても、こういった点に関しては、実際に否定的な方もたくさんいらっしゃるんですよ。ですから、これから野党の皆さん方も対案をいろいろお出しになるということを聞いておりますので、そういった中で、是非ご議論を具体的に詰めさせていただければ、ありがたいなと思います」
松山キャスター
「逢坂さん、自民党主導で出されている法案ですけれども、この内容について野党としては言いたいことがあると」
逢坂議員
「まず1つは、改革協議会、17回やられたということですが、この問題が改革協議会の中のメインのテーマではなかったはずですね。最後になって出てきた…」
武見議員
「改革協議会の中に、選挙制度の専門委員会というのがあって、そこが17回開いているわけです」
逢坂議員
「ですから、この案が出てきたのは、最後になって突然出てきたという印象が我々にあるわけですよ。それから、もう1つは、与党の中にもこれについて相当疑問を持っている方が多いというのが事実ですね。たとえば、脇参議院議員ですか、自民党案について恥の上塗りだとまで言っているわけですね。党利党略ではないかということですね。自ら合区の提案をしておいて、今度はその合区を否定するようなことを言うと、いかがなものかという話だと思うんですね。だから、そういった観点から言いますと、選挙制度は審議するプロセスも大事ですけれども、根本にある理念が非常に大事なことですので。2015年の時の公選法改正に盛り込まれた抜本改革について、もっと議論を深めるということが必要だと私は思いますよ」
後藤議員
「人口減少しているのに議員を増加したというのは、これは地方選挙を通じておそらく我々が知る限りないですね。という中で、一票の格差はもちろん、大切ですが、今回、合区の話は1回しかやっていないですね。参議院というのは2回、本来はセットで、ようやくその全体が変わるわけで。本来はいったん2回分1セットをやってみて、その次を抜本改革すべきなのではないですかね。あるいは今回、本当の意味の抜本改革、これは抜本改革ではないですね、どう考えても。本当の意味での抜本改革が出てくるのであれば、今回すぐやればよかったと思いますけれども。そうでない付焼刃的なもので、半分だけで今度はこれでやってみましょうというのは筋が通ってないと思います。どうしても答えが出ないのだったら、現在のままという選択肢も、それはないわけではないと思いますよ。それを最高裁が違憲でやり直せというところまでいくかどうか、3倍を少しはみ出たところというのは、それはおおいに議論したらいいと思います」
馬場議員
「我が党は身を切る改革というものを標榜しています。実際、口だけでなしに、まず大阪府議会では7年前に2割、21議席を一気に定数減を行いました。それによって、行財政改革というものが職員の皆様方にも徹底される、皆さんが覚悟を持っていただけると。そこからこの行財政改革をドンドン進めて、そこで生み出された財源を、借金を返すということと同時に、将来に対する投資というものにまわしています。日本の国を考えた場合、来年、消費税、秋に10%になりますよね。ドンドン社会保障費が膨らんでいく中で、国民負担率がこれから上がっていくことは間違いないです。こういう状況の中、なぜ税金で飯を食っている側の人間が人数を増やしたり、報酬を増やしたりとか、そういう、いわゆる国民から見ると良い目ですね、良い目をするのかということは絶対に理解を得ることはできないと思います。ですから、合区解消ももともと憲法改正でやると言っていたわけですから、そこを目標に与党側もがんばっていただいたらいいと思いますし、この改革案については公明党さんも、与党の中でも公明党さんは、大ブロック、11ブロックの大ブロック制での選挙に切り替えるべきだと、それによって一票の格差を解消するべきだという主張をずっとなされていますので、公明党さんからそういう対案が出れば、我が党はその考え方に近いことをもともと持っていますので、そこには是非賛成をしていきたいというふうに思います」
松山キャスター
「武見さん、野党からすると、今回の案については突然出てきたという印象が強いみたいですけれども、来年の参議院選挙を考えると、事前の告知もしなければいけないということで、どうしてもこの国会で、これは成立させなければいけないというスタンス?」
武見議員
「そうです。少なくとも1年間の事前告知がありませんと、こうした選挙制度の改革というものを周知させることはほとんど不可能ですよ。従って、本来ならば憲法の改正を通じて、各都道府県で1議席確保できるということをちゃんとできるようにすればよかったけれども、残念ながら憲法の改正というのを待つことはできない、間に合わないということがはっきりしたわけで、それによってあらためて今度は公職選挙法の法改正で対応できる形を整えようと。しかも、できるだけ本来の小選挙区、比例代表制などの持つ意味といったようなものを尊重して、最高裁という、判決を重く受け止めたうえでの今回の法案の提出になったわけです。それは決して唐突というものではなくて、先ほどからお話し申し上げた通り、17回の協議を通じて、最終的に私どもで出させていただいた内容です」

『延長国会』の焦点と戦略
竹内キャスター
「7月22日までの延長国会ですが、当面の日程を見ていきます。今日、参院で集中審議が行われ、水曜日に党首討論が予定されていますが、7月11日からおよそ一週間、安倍総理は欧州・中東へ外遊する予定です。実質的な審議時間に限りがある中で、衆議院での審議再開の見通しを野党の皆様はどう見ているかということを聞きたいのですが、逢坂さんは?」
逢坂議員
「いや、衆議院は現在、法案はもうありませんので、森友・加計の問題、あるいは外交の問題とか、そういうものに、しっかりこれは議論ができる、そういうことだと思いますので。そういう点で言いますと、たとえば、加計孝太郎さんが、きちんと国会に来ていただけるか、そういうことを明確にしていただけるのであれば、すぐにでも審議に入りたいと、そういう思いですね」
松山キャスター
「一方、ちょっと野党サイドから聞く話では、この日程がありますけど、安倍総理が外遊をする予定で、11日から18日までという予定が出ていますけれども。たとえば、外遊に出るか、出ないか、くらいのタイミングで内閣不信任案を出してしまって、それで総理が出席のもとで否決しないと審議が進まないということで言えば、そこで全ての審議が止まってしまうと。それも野党の戦略として1つアリではないかという意見が出ているという話を聞くのですけれども、そういう意見は?」
逢坂議員
「それは随分先の話で、私はこの段階でどうこう言えるようなものではないと思いますね」
松山キャスター
「後藤さんはいかがですか?」
後藤議員
「そういう日程闘争から入るということ自体をやめたいですよね。説明責任をちゃんと果たしていただく方法はオール・オア・ナッシングではないわけですから。まずは財金委員会で徹底的に麻生財務大臣とやってみてもいいわけです。あるいは加計の問題を内閣委員会なり、そういったところでやる手も、予算委員会でやる手もあるわけですし。まずこれだけ衆院は空いているのですから、やりましょうよ。とりわけ北朝鮮の話は9月ぐらいに大きな動きが出てくるわけで、それについて審議できるのはこの7月がラストチャンスになる可能性があるわけですね。もちろん、拉致の皆様が帰ってくるということと、あと日本を狙うノドンミサイル、この廃棄、両方ができない限り日本は経済協力に応じるべきでないということは、我々国民民主党も玉木代表から党首討論で総理に申し上げましたが、総理はこれに対して非常に曖昧なことしかおっしゃっておりません。とりわけこのノドンミサイルの話についてはほとんど口をつぐんだ状態ですから、これは大変心配なんですよね。こういった議論を是非やろうではないですか」
松山キャスター
「武見さんに聞くのもちょっとアレだと思うのですけれども、たとえば、衆議院とか、現在、そんなに大きな主要法案がない状態で、逆にいろいろと特別委員会を設置するとか、外交とか、他の審議もできるのではないかという話がありますけれども、どう感じますか?」
武見議員
「いや、それはまさに衆議院の中で国対を含め、議運も含め、しっかりと議論をしていただいて、合意が整えれば、おやりなったらいいわけですよ。我々参議院の立場としては、極めてこの窮屈な延長期間の中でTPP法案等、これをしっかり採択しなければいけないんです。しかも、この通常国会が終わりますと、実は茂木大臣とライトハイザー貿易通商代表との間で実は日米間のすごく難しい通商協議が始まるんです。その時に日本がこのTPPの法案をちゃんと採択して遵守しているかどうか、また同時に、総理が今度はヨーロッパを訪問されてEU(欧州連合)との間の貿易協定をちゃんと結んでいるかどうか、これが外交交渉上の基盤としてすごく重要になってくるんですよ。そういうことを考えると、確実にきちんとここで議論をして採択をさせておくということが我々には重要なので。是非、この期間というのをそういう日程闘争みたいな形で不信任案をお使いにならないで、是非きちんとそれぞれの提案についての議論をするために使っていただきたい。なぜかと言うと衆議院でもしそういうふうな不信任案を出されると参議院における審議も止まってしまうんですよ」
松山キャスター
「そうですよね」
武見議員
「従って、我々はとばっちりで、実際、本来議論しなければならない重要法案の審議ができなくなっちゃう。ですけど、そういうのはおそらく皆さん方の本意ではないでしょうから、是非そういう形でなく、粛々と審議をしていただきたいなと思います」
松山キャスター
「あと、参議院の改革案ですけれども、あれは現在、参議院で先に議論をして、そのあと通れば衆議院でという話になると思うのですけれど、日程的にはかなり厳しいと思うのですけれども」
武見議員
「厳しい…。これは、我々はいつもギリギリになって衆議院から送られてきて、我々はいつも死にそうな思いをしながら法案審議・採決をするんですよ。今度は衆議院の皆さんの番でしょうね。しかしながら、実際に、なるべく早く参議院でも合意をきちんとつくって、審議・採択させていただければと思いますね」
松山キャスター
「馬場さん、どうですか?この日程、来月22日までという国会審議ですけれども、現在あがっている法案の中で最低限ここまではクリアしてあげていきたいという部分はありますか?」
馬場議員
「ウチは、基本的には野党ですので、法案をあげるということはあまり考えていませんが…」
松山キャスター
「カジノIR法案…」
馬場議員
「はい、衆議院の方で通過をした法案については参議院の方でも全力を挙げて、我が党が賛成している法案については特に推進をしていくという立場になると思います。総理が外遊されるということですが、日本維新の会はもともと総理大臣が、年間100日は外国へ行くということを1つの国会改革の目標として掲げておりますので。おっしゃっていただいているように、単なる国会の駆け引きに、この外遊が使われないように各党には是非お願いしたいと思いますね」
松山キャスター
「逢坂さん?」
逢坂議員
「でも、丁寧な議論が前提ですから、通すことだけが目的になるということになると、私は決して良い議論にはならないというふうに思いますね。それと今回、会期が22日ということですけれども、事実上は20日で終わりですから。ここは週末ですので。逆に言うなら、私はそういうことであるなら、もうちょっと会期をとるというようなことを、丁寧に提案をするべきだったのではないかという気はします」
松山キャスター
「ただ、会期を1度決めたら、もう延長できないですから」
逢坂議員
「ええ、そうですね。だから、最初の、だから、私は今回の延長国会の課題は、会期の延長幅も、その内容についても拙速に与党だけでやったというところに相当大きな問題があると思いますよ。入口でボタンを掛け違えているというところですね」

武見敬三 自由民主党参議院政審会長の提言:『静々粛々』
武見議員
「まずこの延長国会を静々粛々ときちんと議論をする場に是非させていただきたいと思います」

逢坂誠二 立憲民主党政務調査会長代理の提言:『真実を』
逢坂議員
「国会審議をきちんとするためには、真実をきちんと述べるということだと思います。私は国会に初めて来てから今年で13年目に入りましたけれど、これほど答弁に嘘があるとか、あるいはご飯論法などと言って、聞かれたことに真正面から答えないというやりとりがこの国会で頻発しています。こんなことでは議論が深まりませんので、真実をきちんと述べるということが基本だと思います」

後藤祐一 国民民主党政務調査会長代理の提言:『対決より解決』
後藤議員
「対決よりも解決、これは国民民主党のモットーでもありますけれど、総理がすれ違い答弁する、あるいは嘘が堂々とまかり通る、文書は捨てちゃう、改ざんしちゃう、これに国民は飽き飽きしています。一方で、野党はただ審議拒否をする、通り一遍の反対ばっかりしている、これに対して厳しい批判があると思うんですね。ですから、与党は、あるいは総理は説明責任をきちんと果たす、あるものはちゃんと出す。一方で、野党は、我々だったらこうする、こうしたいという形で寄り添っていくと、国会は非常に建設的なものになるのではないかなと思います」
松山キャスター
「対案を出すということですね?」
後藤議員
「はい」

馬場伸幸 日本維新の会幹事長の提言:『国民が夢や希望を感じる真剣議論』
馬場議員
「国民が夢や希望を感じる真剣議論。もう毎度、毎度、日程闘争して、テレビの水戸黄門のように同じパターンを繰り返すのはもう国民は辟易しています。年金・医療・介護・子育て・教育といった国民の身のまわりの問題を将来に向けて、夢や希望を持てるような真剣な議論をしていきたい、そう思います」