プライムニュース 毎週月曜~金曜よる8:00~9:55(生放送)

テキストアーカイブ

2018年5月30日(水)
どうなる?財政健全化 医療費と年金の行方は

ゲスト

木原誠二
自由民主党政務調査会副会長 衆議院議員
岸本周平
国民民主党役員室長 衆議院議員
伊藤元重
学習院大学教授 経済財政諮問会議議員

基礎的財政収支(PB)の黒字化
斉藤キャスター
「今日は超少子高齢社会を乗り切るための財政健全化対策を考えます。国と地方の基礎的財政収支、いわゆるプライマリーバランスですが、2018年度でこちら、16.4兆円程度の赤字になる見込みなんです。黒字化を達成するためにはどんな改革が必要なのか、議論していきます。国と地方の基礎的財政収支、いわゆるプライマリーバランスの黒字化を目指すという安倍政権ですけれど、あらためてプライマリーバランスとはどういうものなのか確認しておきましょう。プライマリーバランスとは、この社会保障費や、この公共事業、防衛費など、行政サービスを行うための経費を税収で賄えているかどうかを示す指標です。現在、国と地方のプライマリーバランスは16.4兆円程度の赤字なんです。そのため国は赤字国債を発行し、借金が膨らみ続けているという状況です。そこでプライマリーバランスを黒字化して、財政の健全化をはかろうというのが、政府が目指すプライマリーバランスの黒字化ということです。16.4兆円程度の赤字になっているプライマリーバランスを黒字化するということは政府の喫緊の課題であると認識していいのですか?」
伊藤教授
「そうですね。ただ、喫緊と言うのも、ペースをどう考えるかということは、たぶんこれから議論になるだろうと思うんです。安倍内閣が出てくる年にはこの倍ぐらいあったんですよ。ですから、そういう意味では、ここまでよく来たなと。本当にもちろん、気持ちとしてはもっと早くいってくれた方がいいだろうと思うのですけれども、経済は生き物ですからね、そこはなかなか難しい問題だと思いますね。いずれにしても、なるべく早く黒字を…、赤字を解消しないといけないと思いますね」
斉藤キャスター
「まず黒字化の目標をいつにするのかから聞いていきます。プライマリーバランスの黒字化の時期についてですけれども、財務大臣の諮問機関である財政制度等審議会が提出したこの建議は、今月の23日に麻生財務大臣に提出しました。これには『遅くとも2025年度までに安定的に確保しておく』としています。また、今週月曜日に自民党が安倍総理に申し入れたこの提言です、こちらでは『2025年度までの間に歳出・歳入両面において聖域なき改革努力を不断に行い、達成すべき』。一昨日開かれました経済財政諮問会議での伊藤さんをはじめとする民間議員からの提案、こちらでは『2024年度の黒字化が視野に入る。2025年度の黒字化を目指す』としています。木原さんに聞きます、財政制度等審議会も、自民党も、2025年度までとしていますが、これはどうしてなのですか?」
木原議員
「いわゆる団塊の世代の皆様が75歳以上に入ってくると、これが2022年からです。全員が75歳に達するのが2025年と、こういうことですから。団塊の世代の皆さんが75歳以上になると、これは当然のことながら社会保障支出、かなり大きなインパクトがあります。従って、そこに備えるまで、2025年度までには財政制度等審議会の言葉を借りれば『遅くともPBは達成しておきたいね』という目標を設定したということですね」
松山キャスター
「なるほど、その団塊の世代が75歳以上に入る前に、まず2年間ぐらい、たとえば、太平洋戦争の終戦前夜に生まれた世代ですね、人口が少ないと。そこで若干、社会保障費が抑制できると」
木原議員
「…うん」
松山キャスター
「そういうこともあって、軌道に乗せやすいということも背景にあるということなのですか?」
木原議員
「松山さんがおっしゃったみたいに、2020年、2021年と、つまり、戦後、言葉が適切かはわかりませんけれども、焼け野原世代と言われる皆さんで、高齢者になられる数が若干減る。従って、社会保障の支出も若干増加が、ペースが遅く、落ちるという状況にあるのは確かです。従って、こういう状況を見ながら、しっかり改革を進めながら、2025年までにはしっかりと達成をしたいと、こういうことです」
斉藤キャスター
「国民民主党としては黒字化達成の時期をいつ頃と考えていますか?」
岸本議員
「黒字化達成の時期は、おっしゃる通り、団塊の世代の皆さんが後期高齢者になられる前に目途をつけておくべきというのは当然なんですけれども、これは相当難しいことだと思います。と言いますのは、これまでの手法ですね。このPBの議論の手前になる中長期の試算も、本来であれば、できるだけ経済見通しは保守的に見積もって、もちろん、木原さんの言う通りです、経済成長は大事です、経済が安定していないと絶対ダメです。それこそ伊藤先生のように、急いで、短い期間でやろうとしたら、かえって計画を壊すというのはそうなのですが。ただ、目標のつくり方が非常に楽観的な数字を置いて、しかも、必ず経済というのはリスクがあって、だいたい10年に1回イベントが起きているわけですよ。だとすると、必ずその景気が悪くなることがあるにもかかわらず、非常に高い成長率を前提にして、甘い想定をしてきて、いや、できませんでしたと、まだ伸ばしましょうと。実は民主党政権の時もそうでしたけど、この20年ぐらい、日本政府は甘い見通しを出して、できませんでした、甘い見通しを出して、できませんでした。今回も甘い見通しを出して、できませんでした。2020年にPBを黒字化すると言っていて、先送っちゃったわけです、あっという間に。それで、いや、安倍さんは、いや、ちょっと2%引き上げて半分返すから、ちょっと延ばしまって、とんでもないと、ほとんど他の原因なんです。無理を言っていたわけですよ。だから、その手法を変えるべきだというのが我々の主張でして。もっと保守的な前提でやると。そのためには独立の財政機関みたいなものを諸外国がつくっていますけれども、そういうものに経済見通しをつくらせるとか、財政の検証をさせるとか。手法の見直し、これは与野党関係ないと思うんですね。手法の見直しをしながら。そうなると歳出改革努力、私は否定しません。たとえば、社会保障の増額を5000億円に抑えた、3年間の、あの努力は多としますが。しかし、その裏で、補正予算でお金をばら撒いているんですね。当初予算はすごく綺麗なのだけれど、補正予算はばら撒いて、結局、決算ベースではすごく数字が悪くなっているんですよ。その手法もそろそろやめませんかというのが我々の考え方です」

『医療費』削減と高齢者負担
斉藤キャスター
「プライマリーバランスの黒字化を達成するために、安倍総理大臣は一昨日の経済財政諮問会議でこのように言っています。プライマリーバランスの黒字化に向けて『社会保障改革を軸としながら、団塊の世代が75歳以上に入り始める2022年度の前までの3年間で持続可能な経済財政の基盤を固めていく必要がある』と。ちなみに、この社会保障費ですけれども、2015年度にはおよそ114.9兆円だったのが、政府の試算では65歳以上の高齢者の人口がピークに達する2040年度にはおよそこちらの数字、およそ190兆円に膨らむと推計しているんです。伊藤さん、まずどうしてこの2022年度の前の3年間が大切なのか教えていただけますか?」
伊藤教授
「1番大事なことは、本当に2022年以降になっちゃうと団塊の世代がドンドン皆、75歳になるわけですから、その段階で何かやろうと思っても手遅れですね。ですから、その前にやる。それから、実は安倍内閣の最初の6年、特に2015年の、いわゆる改革工程表というのをつくったわけですよ。社会保障で言うと、44項目について、たとえば、薬をこうするとか、病院のベッドをどうする、それをしっかりやり遂げていくことによって、社会保障に変えていくという意味ではすごく大事だと」
斉藤キャスター
「その社会保障費、どう抑制していくかということなのですけれども。財政制度等審議会は、年齢ではなく能力に応じた負担にすべきとして、後期高齢者の窓口負担を1割から2割へ引き上げる。現役並み所得者の判定方法を見直す。また、介護保険の利用者負担引き上げ。金融資産などを考慮に入れた負担を求める仕組みの導入…を提案しているんです。制度の持続可能性を確保するためには支え手の大幅な減少と実効給付率が上昇する中、将来にわたって支え手の負担が過重にならないよう給付率、自己負担ですね、…を自動的に調整する仕組みを導入するべきだとしています」
松山キャスター
「岸本さんは、この後期高齢者に対する窓口負担1割から2割にという提案、どう見ていますか?」
岸本議員
「いや、もう当たり前すぎて、当然のことだと思うんです。これまでの制度はお年寄りだからかわいそうと。お年寄りは若い人に比べてすごく優遇されてるんですね。だけど、お年寄りの中にも働いていて収入が高い方もいる。あるいは資産がたくさんの方もいる。若い人でも非正規で収入の低い人もいる。もともと、若い人は資産はありませんですよね。そうすると、世代間でやりとりするというのはおかしいので、世代内で、あるいはトータルで、要するに、お年寄りの方の100万円も、若い人の100万円も基本的には100万円なので、収入が300万円以上ある夫婦が65歳以上なのか、30歳なのか、負担は同じであるべきですよね。そこを65歳以上だから収入は一緒なのにすごく優遇されているんですよ。それは考え方としてまったくおかしいわけですね。だって、同じ収入なのですから。そういう意味で、窓口負担2割というのは別に所得の低い方から2割にするというわけではないので、そこはちゃんとした処置をしながらですから、当然のことだと思う。ただ、そこの発想を根っこから変えないと、これだけ持ち出すとたぶん相当な反論を得て、我々はたぶん選挙で落選すると、いや、本当ですよ」
松山キャスター
「そこですよね…」
岸本議員
「そうなんですよ」
松山キャスター
「選挙にたくさん行く層がここに集まってますからね」
岸本議員
「ええ。だから、皆ビビっちゃうのだけど、もともとの発想を変えましょうという大きな議論をまずして。全て、たとえば、所得控除は、年金控除はすごく優遇されているんですよ。そういうのもそこだけピンポイントであると判断されますから、いや、皆さんもう年代関係ないではないですかと。所得とか、資産で分けましょう。まさに『能力』と書いていますけれども、そういうような発想をもうそろそろ変えるという。それは与野党関係ないと思うんですよ」
松山キャスター
「岸本さんが言ったように選挙ということを考えると、たとえば、後期高齢者に対して1割から2割に窓口負担を上げると、なかなか大声では言いづらいという部分があるかと思うのですけれども」
木原議員
「うん、そういう意味では、岸本さんがおっしゃったように、超党派である種の国民会議みたいなものをつくって取り組んでいくというのは1つの手法だと思います。それはウェルカムだと思います。もう 1つは私どもの自民党の財政再建の提言、それから、昨日、実は『人生100年時代○○』というのがありまして、そこで提言しましたが、共にコンセプトは、岸本さんがおっしゃった話とも共通していまして。年齢から能力に応じた負担へ、というのがコンセプトだと思います。これまでは64歳以下、70歳まで、それから、70歳から74歳、75歳という、年齢で負担を分けていくというのは一定の合理性が、疾病構造から見ても、それから、負担能力から見てもあったと思いますが。現在や実質100年時代になって、高齢の皆さんにもより働いていただく機会が増える、所得分布状況を見ても、決して高齢者だから資産に余裕がないとか、所得が低いという状況になっていない中では、原則そのものを変えて、能力に応じた負担をしていくと。能力が十分でない方にはキチッと軽減させていただくという方向に転換をしていく時期だと思います。従って、1割をただ単に2割に上げる、75歳になったらということではない。もうちょっと大きな議論の中でやらせていただきたいと思います」
松山キャスター
「とは言え、自民党案の中では具体的にはその2割という数字がカチッと入っているわけではないですよね、まだ?」
木原議員
「入っていないですね、はい」
松山キャスター
「これはなかなか入れられないという事情がまだあるのですか?」
木原議員
「別に事情はないです」
松山キャスター
「議論としては出ている?」
木原議員
「議論としては出ています、はい。従って、全体の中の原則をよりキチッと変えるという中で議論をして、結論を出していきたいと思います」
松山キャスター
「財政制度等審議会の建議で入っている、『現役並み所得者の判定方法を見直す』という部分なんですけれど、自民党の提言では『医療介護における現役並み所得の判断基準、カッコ。収入520万円要件など』とありますけれども、『…を現役との均衡の観点から見直しを検討する』ということですけれども、この見直しの内容についてはどういうことを想定して?」
木原議員
「これはかなりテクニカルなので。もう少しバクッと説明いたしますが。現役並み所得があるということになると、先ほどの話で言えば3割負担になってくると」
松山キャスター
「3割負担?」
木原議員
「…になってくるわけですね。医療のスピードの世界で言えば…」
松山キャスター
「『100年時代』の中では3割という話が出ていましたね?」
木原議員
「うん。医療の世界で言うと、現役並み所得があると現役と同じ負担をすると。従って、その判断基準があるわけです。私の理解が、記憶が正しければ、所得要件というのがあって、これは145万円。145万円以下、所得が、だと並みではないと。それで145万円以上だと現役並みだと判断する、まず1つ要件があります。しかし、同時に実はこの所得で、所得にプラスしていろいろな控除がありますから、公的年金等控除も。それを足し上げていくと今度は収入要件というのがあって。これは、実は520万円というのが収入要件になってくると。この520万円というのを見ると、現在、若い世代の皆さんで520万円と言うと、かなりそれなりの所得と言っていいと思います。だけれど、この520万円を超えないと現役並みと見られないということだとすると、145万円という基準と、520万円という収入と所得という2つの基準がありますので、特にこちらの520万円の方をもう少し適正化してもいいのではないかということを提言させていただいたということです」
松山キャスター
「岸本さんはどうですか、この案については?」
岸本議員
「いや、やや難しいですけれども、まったく同感ですね、見直すと、合理的に。先ほどの能力に合わせていくとすべき、1つのアイデアだと思います」
木原議員
「あともう1つ言えば、資産も、決算状況も把握しながら負担の適正化をしていくということが大切だと思います。なかなか試算全体を把握し難しいのですけれども」
松山キャスター
「システムが難しいですよね、金融資産の場合は」
木原議員
「うん。しかし、ようやくマイナンバーが入ってきましたので、これを時間はかかりますけれど、収入だけではなく、資産も含めた適正な負担能力というのをはかれるようにしていきたいと思っております」

『年金』改革の行方
斉藤キャスター
「ここからは、年金給付の削減策について聞いていきます。財政制度等審議会が提出したこの建議ですけれども、削減案を提案しているんです。『支給開始年齢については、さらに引き上げることの議論を深めていくべき』。ちなみに現在、年金支給開始年齢は65歳を基準に70歳まで引き上げることができるんです。『年齢ではなく能力に着目し、高所得者にかかる基礎年金国庫負担相当分の給付停止、年金課税の見直しを行うべき』としています。木原さん、年金支給給開始年齢、まだまだ引き上げなければいけないですか?」
木原議員
「注意して議論しなければいけないと思っていまして。私はそもそも現在、65歳までの引き上げをやっていますが。そもそも65歳からの支給を全員、67歳とか、68歳にするという議論と、先ほどおっしゃったように、70歳から、これは繰り下げ支給と言いますけれども、70歳まで繰下げて支給ができるのをもっと、75歳でも80歳でもスタートできるようにしようというのは、これは全然土俵が違いますので、分けて議論をする必要があるかなと思います。前者に関して言うと、現在、男性が2025年、女性が2030年まで、段階的にこの65歳の支給に向かって12年、13年かけてこれをやっているわけです。もう途上ですから。私は個人的にはまさに65歳に引き上げることを段階的にやっている時に、それも完成していないのに、では、67歳、68歳に、いきなりまた議論かという議論を現在、始めるのは、やや性急に過ぎるかなと思っています。従って、私自身はむしろ後者、繰下げ支給をもう少し柔軟に、現在、70歳までしかできないと、繰り下げられないけれども、これを75歳まで私は働いて、75歳からにしたいとか、極端に言えば、80歳まで働いて80歳からでいいですというようなことができるような、支給開始の柔軟化をすべきではないかなと思っています」
松山キャスター
「木原さんが話される通り、自民党案の中では、敢えて年齢については具体的に触れず『年金受給開始年齢の柔軟化をはかる』という表現になっている。それは党内の議論で様々な議論があって、そこはそういった考えを盛り込んだうえでのこういう文言になっているということなのですか?」
木原議員
「冒頭、2つの話は全然土俵が違いますよというように申し上げました。前者の議論というのは、まだ私自身は煮詰まってないと思っています。つまり、65歳を一律、67歳とか、68歳にすると、まさに引き上げている途上だから。後者、先ほど私が申し上げた、繰り下げをもうちょっと柔軟化する、支給開始年齢を柔軟化するという議論はどちらかと言うと、人生100年時代が来る中で一律に60歳あるいは65歳で定年という時代ではないのではないのと。定年フリーの社会、エイジフリーの社会が来ている時に、年金によって定年が定まってしまうような、働きが止まってしまうようなそういった状況はなくすべきではないかと」
松山キャスター
「そういう枠ははめるべきではない?」
木原議員
「はい」
斉藤キャスター
「岸本さんはいかがですか?」
岸本議員
「いや、まず昭和36年に国民皆年金になるんですね。その時に男性の平均寿命は年金の支給開始年齢と一緒だったんですね。65歳ぐらいなんです、平均寿命が。だから、長生きする人と早く死ぬ人といると、そういう支給開始年齢が合理的だったんですね」
松山キャスター
「なるほど」
岸本議員
「現在は、男性でも80歳を超えているわけですから、そこがそもそも合わないわけです。ただ、その時に支給開始年齢と言うから、困るので。年金計算基準年齢とか、まさに現在、木原さんがおっしゃった後者です。計算する基準年齢をいくつにして、あとは早くもらえば少ないし、後からもらえばたくさんになるという基準年齢を65歳に決めておいて、後は自由にどうぞということが1番わかりやすいのではないかと思います。ただ、実は本当に難しいのは、65歳に引き上げる、現在、プロセスですけれども、65歳に引き上げる支給開始年齢の法律を通した時の、私、厚生労働省の主査なんですね、法律をつくったんですよ。その時の厚生省と大蔵省の議論は20年遅れていたんでよ。その20年前に支給開始年齢を引き上げようという議論をしていたんですよ。だって、わかりますから、もう。少子高齢化はわかりますから。計算ですから、5年に1回、計算し直す度にヤバいというのが20年遅れちゃったんです。だから、これは結構難しい話で。ですから、その頭を、人生100年時代に皆で変えてもらうということ、これこそ超党派で頭を変えましょうということをやらないと、喋っていても、また遅れちゃいますね、きっと」
松山キャスター
「遅れた原因というのは考えが硬直化していて年齢で区切るみたいな?」
岸本議員
「いや、と言うか、選挙に負ける」
松山キャスター
「やっぱり選挙…」
斉藤キャスター
「選挙ですか?」
岸本議員
「選挙に負ける、ええ、与党も野党も皆…」
松山キャスター
「すると政治がなかなか動けないと?」
岸本議員
「20年遅れた」
伊藤教授
「もう1つ大事なのは、年金の支給年齢を仮に上げていくという議論と、何歳まで働くかという議論と、それから、何歳まで元気でいられるだろうかという議論、全部連動しているわけですよ。理想は、長く働いて元気でいて、医療も年金も、もうちょっと自分でいろいろなことができるようになると。すると、順番はどこが先かと言うとたぶん年金の引き上げが先ではなくて、年がいっても働けるような環境があるとか、あるいは、それ応じた医療システムになっているというところ、要するに、周辺を固めていきながら、満を持して年金にも少し変わってもらうということかなと思います」
松山キャスター
「まさに連動しているという意味で言えば、先ほど、議論になった医療費の後期高齢者の窓口負担、仮にこれが1割から2割と上がっていった場合、年金の支給開始年齢も逆にまた上がっていたりすると、その年齢層の人はドンドン生活設計が苦しくなってくると思うのですけれども、そういったことも連動して考えなければいけないと?」
伊藤教授
「うん、生活設計、現状を前提にするとなるかもしれませんけれども、その分、見ている60代の方、50代の方、40代の方はそれに準備できるわけですよね。現実問題として現役で働いている方の方が、そうではないかという方よりも、どちらかと言うと健康である結構はあるわけ、もちろん、個人差はありますけれど。ですから、働くということと、年金をもらう、もちろん、働ければ収入はあるわけですけれど、年金と医療はすごく連動しているのだろうと思うんですよね。そういうところの話を現在、始めていかないといけないのかなと。そのためには年金の議論を外すわけにはいかないなと思いますね」
斉藤キャスター
「財政制度等審議会のこちらが気になるんですよね。『年齢ではなく能力に着目し、高所得者にかかる基礎年金の国庫負担相当分の給付停止や年金課税の見直しを行うべき』ということですけれども。私達が受けとる公的年金というのが基礎年金である国民年金と厚生年金の2階建てのこの構造になっています。国民年金というのは、保険料と国庫負担を半々で賄っているんですね。財政制度等審議会の建議では、国庫負担相当分を高所得の年金受給者に対しては給付停止にすべきということですけれども、年金も年齢ではなく、能力で給付額を判断すべきだと、木原さんは考えますか?」
木原議員
「高所得者というのをどう捉えるかによってだいぶイメージが違うと思います。ただ、いずれにしても年金というのは、日本の場合は賦課方式と言って、若い世代が高齢の世代の皆さんを支えて、ある種の仕送りをしながら支えているという仕組みですから。先ほど言ったように、若者よりもかなりの高所得のご年配の方が、自分よりも低い所得の若者の負担で年金を満額受けとり続けるのがいいのかということについては、議論はしてもいいのではないかと思います。特に国庫負担の部分については、それから、年金課税についても、これも既に今度、今回の税制改正で多少手当をしましたけれども、かなりの高所得の年配の方もおられますので、これは若い世代との負担能力との関係でキチッと議論をしていくべきだと思います」
斉藤キャスター
「でも、高所得の方が一般的かと言うと、そうでもないですよね?」
木原議員
「そうですね。ですから、だからこそ一般の方には影響はないと。あくまでも高所得な高齢者の方を対象に、若者の負担との間のバランスをしっかりとっていただく」
松山キャスター
「伊藤さんはどう考えますか?」
伊藤議員
「年金は2つの面があると思うんですよね。つまり、たとえば、歳をとって、収入の道がなくなって、生活できないという方に少なくとも最低限、もってもらうという、最低所得みたいな部分と。それから、若い時から自分がやるのか、会社がやるのかは別として、蓄えていて将来に使う貯蓄の部分とあって。この国庫負担で支えている国民年金というのは、貯蓄部分と言うよりは国民全体で高齢者生活を支えるという面であるとしたら、理屈として見たら、所得のある程度以上の方、補足できるのであれば資産のある程度以上の方にまでは、払わなくてもいいというような見方もあるのではないかと思います」
岸本議員
「こういう年金も、ベーシックインカムという考え方があるではないですか」
松山キャスター
「はい」
岸本議員
「これは現在、結構、各国で実験していますけれども、全ての国民に10万円は無理ですけれども、たとえば、高齢者の方に対して最低の生活費は全員に保障しましょうというようなことを、基礎年金なり、国民年金の代わるものとして設計し直すというのは、1つの考え方ではないでしょうかね」
松山キャスター
「伊藤さん、どうですか、ベーシックインカム?」
伊藤教授
「そうだと思うんですね。ただ、なかなか難しいのは、最低限提供するものというのは、お金であるべきなのか、たとえば、教育や、医療や、介護のような、いわゆるサービスであるべきか、大きな議論があるんですね。お金で解決するのはわかりやすいのですけれども、いろいろな歪みをもたらしちゃうので。日本がこれまで施行してきたのは、日本国民であれば、医療や教育を、そういう介護に対してはある程度、十分かどうかは別として提供できるという、そこの入口の議論はたぶんすごく大事かなという気がしますね」
松山キャスター
「日本の中では、まだちょっとベーシックインカムに対する認識というのは、そんなに文化的に広まっていないという感じですね」
伊藤教授
「こういうことを言うと誤解を招くかもしれませんけれども、世界的に見ると、ベーシックインカムの議論がお好きなのは、すごく左の方とすごく右の方。それだけ非常に純粋に、ピュアに議論されているのかもしれませんけれども。いわゆるマジョリティの研究者とかの方々はかなり懐疑的、私も含めて、だと思います」

社会保障『支え手』の負担
斉藤キャスター
「内閣府のデータによりますと、2016年には1人の高齢者を15歳から64歳までの現役世代2.2人で支えていたということですが、2040年になると、今度は現役世代1.5人がこの1人の高齢者を支えることになると言われています。伊藤さん、この1.5人が1人を支えるとすると、現役世代の社会保障費の負担は収入の中でどのくらいの割合になるのですか?」
伊藤教授
「まさにこれまで議論してきた改革によるのですけれども。65歳になっているのですけれども、たとえば、70歳にしてしまうと、もうちょっと下の人も増えるわけですね。それから、これは…」
松山キャスター
「働き手に移るんですね?」
伊藤教授
「うん。これは頭数で書いているのですけれども、たとえば、AI(人工知能)みたいなのが入ってきて、この横にAIみたいなのがいっぱい出てくると、人間1人あたりの付加価値は上がってくるわけで、だから、大事なことはこういう数字だけ見て絶望的になるのではなくて、こういうものを現実的にどう変えていくかということがポイントだと思うんです。そのうえで、しかし、もちろん、現役世代とか、現役だけではなく、高齢者世代の中でも所得の高い方が、お互いに他の人達を支えていくという、そういう仕組みや意識を高めていくことももちろん、大事だと思います」
松山キャスター
「木原さんはどうですか?支える側と支えられる側、その間でまだ動きがあるかもしれないと。あるいはAIという要素もあるかもしれない。そういう意味では、この負担の割合をどう見ていますか?」
木原議員
「現在のこの定義で、現状で言えば、我々の言葉で言うと、騎馬戦型から肩車型になっていく、こう言うわけですけれども。15歳から64歳の人口というのは、毎年これから70万人から80万人ずつ減っていく。2040年の段階で言うと、現在と比べると3000万人近く支え手が減っていく、こういう状況ですから、負担がドンドン過剰になっていくことは間違いないと思います。従って、できれば、ここも支えられている皆さんにも支え手の方にまわっていただける方は支え手にまわっていただくと。伊藤先生がおっしゃったように、AIやIoT(モノのインターネット)を使って、お一人お一人の負担能力を上げていくということはもう不可欠だと思います」
斉藤キャスター
「政府は、支え手が増えれば1人あたりの負担額も減るのではないかということで、見直しの方針を固めたのが、この『在職老齢年金制度』というものなんです。どういうものかと言いますと、年金受給年齢に達していて、在職している人の年金が賃金と年金の合計額に応じて一部、または全部が支給停止される制度ということなんですね。受けとる年金が減らないように、まだまだ働けるのに意図的に働く時間を短くする高齢者がいるということで、この制度を見直して就労の促進をはかるとしています。伊藤さん、この制度の見直しによる効果、どの程度あると見ますか?」
伊藤教授
「やってみないとわからないと思うのですけれども。ただ、こういう何かもう誰が考えても、変えていくべきものが依然として残っているのも事実ですね。ですから、年金をもらいたいから働くのをやめようというのは不幸な話ですよね。ですから、働いたらその分だけ、働いた分だけさらに自分にとってもメリットがあるような形に修正していく。税制でもそういうのがありますよね。ですから、そういうのを1つずつ直していくべきだと思います」
松山キャスター
「なるほど。ちょっと調べたのですけれど、現在の制度の下で60歳から65歳未満で年金と収入を足して月28万円以上になってくると減らされてしまうと。これが65歳以上になると年金と収入の合計が46万円を超えると減らされてということになっているということで、トータルで言うと、65歳以上で給与と年金を足して年間で525万円を超える人が対象になっていて、その対象者が126万人およそいるということですけれども。これはかなり大きい数字だと思うのですけれども…」
伊藤教授
「そうですね、ええ」
松山キャスター
「これはその分、これまでおよそ1兆円の年金が支給されずに、それで済んでいるということもあると思うのですけれども、行って来いで働き手が増えることによって税収を増やすという、そういう思想だということなのですか?」
伊藤教授
「プラス働き手が増えるということは、それは税収だけではなくてGDP(国内総生産)全体に効果があるわけですから。社会的なメリットというのは、目に見える税収以上のメリットがあるのだろうと思うんですよね」
松山キャスター
「なるほど。木原さんはこの制度をどう見ていますか?」
木原議員
「少なくとも、働くことに対してペナルティーを科すような仕組みというのはあまり望ましくないと思います。従って、働いたことに対してより中立的な仕組みにしていく必要があると思いますけれども、見直しは是非した方がいいと思います。それから、改正をすることによる収支という部分で言うと、税収は上がりますし、保険料もお支払いいただくことになるわけですから…」
松山キャスター
「伊藤さんはやってみないとわからないと言いましたけれども」
木原議員
「うん。従って、両方の面があると思います。いずれにしても働くことにこれからの時代、ペナルティーを科すような制度というのは、できる限りなくしていくということが望ましいと思います」
松山キャスター
「岸本さんはこの制度をどういうふうに?」
岸本議員
「いや、まったくお二人のおっしゃる通りでして。配偶者控除制度もそうですよね。それから、これは少し変えましたけれども、変わらないし。それはまさに、会社の手当とか、あるいは保険料の問題で…」
松山キャスター
「百何十万円の壁とかありますよね?」
岸本議員
「…壁はね。あの壁はやめた方がいいし、生活保護の関係でも、諸外国では、いわゆる所得が他の給付付税額控除ですね。つまり、国からの公的補助もあるけれども、働いた分だけ手取りが減らないというのが、いわゆる所得型給付付税額控除なので。ほとんどの先進国がそうしているわけですよ。つまり、働くことにペナルティーをかけない。働けば働いた分、公的補助、プラス手取りが増えるというふうに、これも頭を変えてやる中で、これはひょっとして持ち出しになったとしても、いや、私はやるべきだと思います」
松山キャスター
「実際にこういう制度を、在職老齢年金制度の見直しをやった場合に、いや、自分はもっともっと働きたいのだという高齢者はどれぐらいの割合でいると考えていますか?」
岸本議員
「私の周り、和歌山1区の有権者の方で言うと、ほとんどの人は働きたい」
松山キャスター
「ああ、気持ちとしては働きたい?」
岸本議員
「気持ちとしては働きたいと。これは、お父ちゃんは、会社を辞めちゃうと、本当大変ですよ。家にいて、ジャージを着て、髪の毛バサバサだし、行くところがないし」
松山キャスター
「周りが大変ということもあるかもしれない」
岸本議員
「奥さんはもうテニスはやらなければいけないし、お芝居は見に行かなければいけないし、お綺麗にしてランチも行かなければいけないので。奥さん方は生き生きしているのだけれども、ともかく引退したお父ちゃんは、サラリーマンのお父ちゃんは、本当にパッとしない。だから、皆、働きたいんですよ」

消費増税と日本経済
斉藤キャスター
「プライマリーバランスの黒字化を達成するためには、来年10月に予定されています、消費税増税についてですけれども。財政制度等審議会が提出した建議では『約束通りの消費税率引き上げが大前提』。また、自民党の提言でも『予定通り消費税率を10%に引き上げるべきだ』としています。経済財政諮問会議では『骨太の方針に消費税10%引き上げを明記し、2019年度、2020年度の景気対策を講じる』という方針が示されました。木原さん、来年10月の消費増税、予定通り実施されるべきでしょうか?」
木原議員
「うん、この3つ、そこに出していただいた3つに書いてありますけれども、全てその通りだと思います。私どもは昨年の選挙で10%への引き上げというのは公約しておりますので、これはキチッと上げる。ただ、上げると言っても、上げる状況でなければ上げられませんから、そのためにも経済をしっかり、上げられる体力をつくっていくと。その意味で、経済財政諮問会議、伊藤先生がおられますけれども、2019年、2020年、景気対策をしっかりやるというのも当然のことだと思います。何よりも私どもは、10%に引き上げたその財源を使って、少子化対策というか『人づくり革命』と言っていますけれども、子育て支援をやると言っていますから。そういう意味では、キチッと上げられる経済状況をつくっていきたいと思います」
松山キャスター
「今回、基本的に骨太の方針でも10%への引き上げは明記される方向ということですけれども、自民党の中では、一方での景気対策、経済成長を止めないための対策、どういったことを検討されているのですか?」
木原議員
「まだ具体的な項目までにはなっていないと思います。ただ、間違いなく駆け込み需要はあるし、それで反動減もありますから、これをどう平準化していくのかということが何よりも大切だし、既に引き上げ分のうちの半分は子育て支援でお返しするということになっているけれど、これはちゃんと前倒ししてお返しできるようにするとか。そういったことも含め、これからまさに議論を本格化してキチッとした、2019年度の予算編成もありますから、景気対策というか、下振れリスク対策をしっかりやりたいと思います」
松山キャスター
「また、消費増税が予定通りされたとすると、来年10月ということで、そのあと2020年の東京オリンピックもあって、直後に冷え込みがあるのではないかという観測もあります。そういうことを考えると、いろいろ経済対策を打たなければいけないということになると思うのですけれども、これは逆に財政規律を正すための緊縮財政という方向とはまたちょっと違うのかなと思うのですけれども、そのあたりの兼ね合いは?」
木原議員
「経済がしっかりしていなければ、財政でいくら考えても元も子もありませんから。そういう意味で言うと、消費税10%に引き上げられなければ、元も子もありませんので。まず景気対策をしっかりやって、景気の安定した中で財政再建をしっかりやらせていただきたいと思います」
松山キャスター
「伊藤さんはどうですか?消費税10%に引き上げの方向と聞いていますが、これはある意味、一方で経済の、景気の腰折れを警戒する声というのもあると思うのですけれども。そこは見通しがある程度立ってのもとでのそういう方針ということになりそうだと?」
伊藤教授
「もちろん、景気をしっかり維持するということが前提で。明記するとすれば、その意味というのは、それを考えないと、たぶん経済運営は考えられないと。要するに、2019年の10月に消費税を上げますよね。2020年にオリンピックがあるわけです。常識的に考えれば、消費税が上がる前は駆け込み需要があって、消費税が上がったあとは反動で落ちっちゃって、オリンピックの直前というのか、最中にはまた需要が上がって、オリンピックが終わるとこうなっちゃうと。前回の時も反省があるのは、いったん落ち込むと、人々の見方も非常に悲観的になっちゃうわけですよ。だから、やるべきことは、事前に、上げる前にあまり駆け込み需要がないようにグーッと抑えておいて、終わった、消費税が上がったあと、今度は少し増やす。本当は減税とセットにするのがいいのかもしれませんけれど。仮にそれが十分できないとすると歳出でやるということで。これはオリンピックについても同じで。そうするとこれまでは、補正を使っちゃったものだから、逆に逆に来ちゃったんですよ。逆に対策でむしろ事前に膨れ上がっちゃって。だから、今回の非常に重要な議論のポイントというのは当初予算の中でしっかりその点も見ながら景気を安定化させるということをかなり真剣にしているということだと思います」
松山キャスター
「そう考えると、今回の消費増税についてはもう1度、それを延期するという可能性は低いと見ておいてよろしいですか?」
伊藤教授
「私の立場で想像は難しいですけれども。でも、現在のところ何か延期するという話はあまり聞こえてこないですよね」
松山キャスター
「あと経済のための対策ですよね、景気対策。たとえば、自動車とか、住宅とか、そういったものの減税策も検討されているようですけれども」
伊藤教授
「はい」
松山キャスター
「どういったものが、効果があると?」
伊藤教授
「これは重要だと。前回の大反省は自動車と住宅の耐久消費財の、要するに、駆け込みと反動なんですよ。ですから、今度のポイントは、2つの部分ついて、特に消費税を引き上げたあとに需要をどうやって持ってこれるかというのは結構、綿密に詰めないといけないと思いますね。それだけではないですけれども」
松山キャスター
「木原さん、自動車・住宅の減税というのは具体化していきそうですか?」
木原議員
「いくと思いますね。これは不可避だと思います。この耐久消費財の乱降下というのは明らかに景気にマイナスですから。年末の税制改正の議論の中で、確実に議論をしなければいけない課題ですね」
松山キャスター
「なるほど。岸本さんはどう考えますか?」
岸本議員
「まったくそうなんですね。入れた時と、3%から5%の時は、恒久減税だったのですけれども、恒久減税はできないです。ですから、単年度で、あるいは2年度ぐらいのピンポイントでクッションの役割を果たす予算を、まさに当初予算の歳出で、どれだけ目配せできるかと。しかも、知恵が必要だと思うんですね。マーケットですから。これは本当に難しいと思いますけれど、それは恒久減税できない中の単年度、次年、2年度ぐらいの知恵、これはまた伊藤先生によく考えいただいて、民間議員に提案していただかないといけないと思います」

伊藤元重 経済財政諮問会議議員の提言:『見える化』
伊藤教授
「『見える化』と。これは実際に社会保障改革の中で非常に重要な話ですけれど。皆、知らないですよね。たとえば、透析なら透析をどれぐらいの人が受けているかというのは、県によってこんなに違いがあるんですよ。あるいは薬の…」
松山キャスター
「県によって違うのですか?」
伊藤教授
「ええ。…あるいはジェネリックの使い方とか。ですから、まずそういうことを皆よく知って、そのうえで自分達が何をしなければいけないか。そういう意味で、今日ここで議論したようなことも含めて、もっとオープンにいろいろな議論をしていかないと、最後は納得していかないとこの改革というのは難しいと思いますから、見える化をもっと進めていくべきだと思います」

岸本周平 国民民主党役員室長の提言:『独立財政機関』
岸本議員
「最初に申し上げたのですけれども、なかなか政府の中で財政再建していこうと思っても本当に難しいですね。政治家は予算を配りたい人種ですし、それから、財務省主計局もどっちかと言うと予算を配りたいですね。そういう中で、独立財政機関、つまり、政府から離れて、特に2000年代に入って、韓国・イギリス・スウェーデン、皆、つくっているんですね。これは特に議会につけているところが多いです。議会の中に政府とは独立した財政機関をつくって、政府見通しとか、中長期の財政見通し、さらには財政の検証、そういうものをやる仕組みをつくって。政治家がもちろん、選挙で選ばれた人が決めればいいのだけれど、予算については、そこは独立の財政機関がきちんとチェックするという形をつくっていくのが1番早い。それは見える化と結構連動しているんです。ここがいろいろなデータを出していくということで、相互チェックをしていくというのが1つの知恵ではないか。それが先進国はできているわけですから。私達ももう1回、先進国に学ぶということを、昔はそうだったのですけれども、役所は。彼もイギリスに行って、勉強してきたではないですか、木原さんも。もう1回、こういう諸外国がやって成功している事例を勉強したいと思います」
松山キャスター
「それは与野党の対立の影響を受けない?」
岸本議員
「受けない、独立の財政機関ですから」

木原誠二 自由民主党政務調査会副会長の提言:『一歩 一歩』
木原議員
「私は『一歩一歩』と書きました。財政再建の話をすると。まるで借金を全部なくさないといけないとか、もう明日から一切借金できないと、制度もまるでガラッと変わるみたいな極端なイメージを持たれる方がいるのですけれども。別に借金はあっても構わないわけで。これが無限大に広がるようなことがないようにしていくということだし。今日いろいろな改革項目を皆さんと議論しましたけれど、これも決していっぺんにできるわけではなくて、一歩一歩、1つずつ丁寧に進めていく。そういう意味で言うと、財政再建をペーパーの上で数をペン舐め舐めやるようなことではなくて、経済は生き物ですから、しっかり財政再建と経済成長を両立できるように、丁寧に一歩一歩進めていくことが大切かなと思います」