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2018年5月29日(火)
『新エネルギー計画発表 検証“政府の方針案”』

ゲスト

片山さつき
自由民主党政務調査会長代理
逢坂誠二
立憲民主党政務調査会長代理
竹内純子
国際環境経済研究所理事・主席研究員

どうする?原発再稼働・新設
竹内キャスター
「政府の中長期的なエネルギー政策の指針となる『エネルギー基本計画』の改定案を今月、経済産業省がまとめました。福島第1原発事故から7年を迎え、政府があらためて示したエネルギー政策はどういったものなのかを、政治家、専門家をゲストに徹底検証します。今月、経産省が取りまとめたエネルギー基本計画改定案のポイントを見ていきたいと思います。まずは電気の発電方法別の構成比ですが、東日本大震災前の2010年は再生可能エネルギーが10%、原子力が26%、火力が64%でしたが、2011年の震災による福島第1原発事故を受け、以前よりも厳しい原発の規制基準ができたため、原発の再稼働が進まず、直近の2016年度のデータでは原子力が2%となって、再エネが15%、火力が83%となっています。前回2014年に出されたエネルギー基本計画に基づく2030年度の政府が目指す目標値は、再生可能エネルギーが22%から24%、原子力が20%から22%、火力が56%となっています。今回出されたエネルギー基本計画の改定案でもまったく同じ、再エネが22%から24%、原子力が20%から22%、火力が56%となっています。逢坂さん、今回のこの改定案と、2014年に出された案がほぼ同じ、まったく変わらないという、これを見ていかがでしょうか?」
逢坂議員
「現在のエネルギー基本計画のポイントは、原子力どうするかということと、再生エネルギーをどうするかということだと思うんですね。再生エネルギーに関して言うならば、この2014年からこの2018年までの4年間で、環境は大きく変わっていると思います。日本での価格の議論はとりあわず脇に置くとしても、世界的に見ると再生可能エネルギーの価格は相当大幅に下がっている。それから、時間があれば後に説明しますけれど、再生可能エネルギーの、不安定なエネルギーだと言われていたものが必ずしもかつてほど不安定ではない状況になってきているということで、再エネを利活用するインセンティブが非常に高まっているということですね。一方で、原子力発電所ですが、たとえば、2014年当時、日本で言われていたのは原子力発電所1基つくるの4000億円余りと言われていた。ところが現在、たとえば、イギリスでつくっている原発を見ると、一兆数千億円、1兆4000億円、1兆5000億円かかるという状況になっていて、原子力の電力が安い、安いと言っていたのがどうもそうではないと。原子力の電力が、単価が高止まりしていく、高くなっていく方向になっているというのは…」
松山キャスター
「安全対策とかで経費が…」
逢坂議員
「ええ、様々なものを含めてですね。だから、そういったことを考えてみると、この4年間のこういう大きな変化は他にもありますけれども、それを踏まえると、2030年の目標が再エネも原子力も同じだというのはいかがなものかなという感じがしますね」
松山キャスター
「片山さんはどうですか? 4年間経ってまったく比率が変わっていないというのは?」
片山議員
「自民党の中の議論としては、本当にやっとベクトルを変えて、私は再生可能エネルギー拡大委員長なので、もう3年目ですけれども。そこではっきりと主力電源化を半年くらい前までから言ってきたら主力電源にやっと政府の方で指定を出してきてくれたと。この目標についても、与党ですからエビデンスベースでキチッとできないといけないねと。その前提としては、日本のエネルギー、電力料金、産業料金は高いです。これからは何でも電気料金の国際競争になりますから。エネルギーとして電力が高い国には最先端立地ができなくなりますから、そういうことを考えると、まだ下げてもフィットは18円、風力20円というところを、2030年に7円、8円、9円にしようという目標まで初めて設定して。数年前にやったらあり得ないところまで世界の潮流を見て、再生エネルギー・自然エネルギーを主力にしていこうというところまでは持ってきましたけれども。敢えてパーセンテージを変えるとは言わなかったのですけれども、仮に現在その数字を見ていただくと、再エネが22%から24%、原子力が20%から22%、火力、つまり、CO2(二酸化炭素)を出す56%、これを増やすということは我々がパリ協定等でいろいろお約束しているCO2の削減ができなく、危うくなるということでこれは絶対やらない。2030年は絶対に目標を厳守し、2050年マイナス80%をやるという前提の初めの年として、仮にいろいろなことで原子力がそれに達しなかった場合は、それは全部、再エネが当然カバーするわけで、この22%、24%は上限ではないよ、目標の前倒しもあるよということを自民党としてはっきり決定しているので。その状況で誰も反対が出なかったですから、かなり変わったと思うのですが、克服しなければいけないところとしては、送電線とか、安定性の問題、蓄電池をどうするか。つまり、揚水もいいし、水素にするのもいいけれども、水素もまだコストが高いから急激にやらなければいけないとか、ありとあらゆる可能性を全部詰めて、コストを全分野きっちりと下げていこうと」
松山キャスター
「今回のエネルギー基本計画、基本的には経済産業省を中心にまとめていると思うのですけれども」
片山議員
「そうですね」
松山キャスター
「一方で、同じ霞が関でも、たとえば、環境省とか、外務省とかからは再生エネルギーの比率はもっと上げられるのではないかという意見も出ていたという話を聞きますけれども、それを今回の計画の中に盛り込むというのは、現在の段階では難しいのですか?」
片山議員
「難しいと言うか、その数字を墨守することを目標にしても、たとえば、よく脱原発派の方が4割とおっしゃる。これは現在の再エネ・原子力の目標のカーボンフリーのところを全部、原子力をなくしてしまうということになると、現在のペースで行っても再エネ賦課金が2兆円、皆様の上に乗っかっておりますので。それが倍以上になって年間の電気代がご家庭で1万円プラスになっているものが、2万円とか、3万円とかになる世界はつくりたくないですね。ですから、我々が強調したいのは、我々は低コストで、安全で低コストで効率の高い再エネをつくりたいと。それにプロが入ってほしいということで。初めて自民党としては、電力会社を全部入れて、電力会社に主体的に再エネに取り組んでもらおうということをやって。電力会社も納得のうえに再生エネルギーを主力電源化すると初めて決めたという、この意義は強調できると思うんですね。そのうえで現在の先進国の平均の再生エネルギーは24%で、我が国が現在15%から16%ですから、2030年に無理せずに電気料金を皆様に押しつけることなくやっていくと、確実に達成できるのはこのぐらいかなと言うのですけれども。上限ではないから、仮にそれが30%になったとして別にカーボンフリーが上達していくだけなのでいいだろうという意味で。再エネに、自然エネに、あるいは2次エネルギーとしての水素を含めて、大きく舵を切ったというのは自民党としては画期的なことだと我々は自負しております」
松山キャスター
「竹内さんは今回の改定案どう見ていますか?」
竹内氏
「そもそも皆様がエネルギー基本計画というものの位置づけというもの、これが大きく自由化によって変わったということを意識しておられないなとおうかがいしていて思ったんですね」
松山キャスター
「電力の自由化?」
竹内氏
「電力の自由化をしていますので、確かにビジョンとして示していますけれども、これはある意味、これを強制する、強制力というのが自由化をしているのでないんですね」
片山議員
「自由化ですから、うん」
竹内氏
「その22%から24%が低いという、再生可能エネルギーが、低いというようなご意見もきっとあるのでしょうけれども。確かに私も、逢坂先生がおっしゃる通り、海外では…、ちょっと日本で高止まりしているという、これはむしろ逆に現在、議論しなければいけない話ですけれども。再生可能エネルギーのこのパーセンテージは、むしろ再生可能エネルギーのコストが高かった、前回、決めた時の高かった時のコスト制約で決めたパーセンテージですので、安くなってくれさえすれば、これが増えていくことは、これは当然自然に起こる話なんです」
片山議員
「そう、経済原理で必ずそうなりますね」
竹内氏
「片山先生が主力電源化ということをすごく強調しておっしゃっていたのですが、ポイントは『経済的に自立した』という言葉がついたということ」
片山議員
「うん」
竹内氏
「主力と言うからには、これまで再生可能エネルギーがある意味で、おまけと言ったら失礼なのですけれども、パーセンテージが少ない時には…」
逢坂議員
「そうです…」
竹内氏
「…高くても、それを一生懸命、補助して主力化しましょうというのは、これは良かったのですけれども。逆に言うと主力になるということは安くなってもらわなければいけないですね」
逢坂議員
「そうです」
片山議員
「フィットにいつまでも頼り続けられるのは」
竹内氏
「そうなんです。補助金…ということは良くない」
逢坂議員
「補助金とか、見直ししなければいけないですよ」
竹内氏
「はい」
竹内キャスター
「ここで現在の原発の稼働状況がどうなっているのか見ていきたいと思います。日本の商業用原発は60基ありますが、福島第1原発の事故を受けて策定された新規制基準に合格したのが14基、そのうち8基が再稼働しています。現在、審査中のものが12基、未申請のものが16基、既に廃炉が決定しているものが18基となっています」
松山キャスター
「竹内さん、どうですか? 再稼働がそれほど進んでいない状況というのは、一方で見ると、電力会社から見ても、原発というものが昔みたいに低コストとは必ずしも言えないものになっていって、電力会社としても、再稼働を積極的にやれる状況にはないという背景もあるのですか?」
竹内氏
「いえ、まず原発のコストを考える時には、既存の原子力発電所が安全対策投資がかかりますけれど、再稼働する時と、新設、新規に建てる場合とのコスト、これは明確に分けないといけないと。既設のもともとあるものを。安全対策投資にもよりますけれど、再稼働する時というのは基本的に圧倒的に競争力を持ちます」
片山議員
「…償却もしているし」
竹内氏
「関西電力さんが5%ぐらい値下げをするというのを発表されましたけれど、大飯原発が動き出すというようなメリットを消費者に還元するというようなところであろうと思います。ただ、再稼働が進まなかったということは、まず規制委員会の人手が足りないということと、再稼働の問題というのは、政治の影響をある意味受けないようにするために、高度に独立した専門家集団である規制委員会というのを一応立ち上げたというようなところで。必要性がとか、政治状況がとか、ということに一切左右されずに安全性を確認しながら再稼働していくということが前提になっている。さらにサイトの中、発電所の中の安全対策は進めるけれども、それでも事故が起きた時ということに備える。それは避難計画であったりとか、原子力の損害賠償制度であったりとか、そういったところは、国・自治体ですね。そういったところに対してきちんと国が手当をしていくということが現在、求められていて、その信頼関係というようなところを、もうちょっと時間をかけてやっていく必要があるということなのだろうと思います」
松山キャスター
「片山さん、原発の稼働状況を見て…。先ほど、最初に見たエネルギー基本計画での原発比率の目標値というのが20%から22%ということでしたけれど、それをクリアするためには、一説には、現在、実際に動いている原発、8基再稼働済みとありますけれども、実際には、その原発が30基程度必要だと言われていますけれども。現在、合格しているものと、審査中のものを含めても、26基ぐらいにしかならないと、30基にはならないということですけれども。目標値クリアするためにどういう方策が考えられるのですか?」
片山議員
「2つの側面があって。これは確かこの間、共産党さんかもしれない、立憲民主さんか、国会で世耕大臣に類似の質問が出た時にオフィシャルにお答えになっているのは、この2030年における数字というのは、その時点で耐用年数というか、エスペランスを40年としているわけですから、40年に達してないものが稼働ということになった場合ですね。その時点で、比較的新しい、比較的新しい原発ばかりですね。それが稼働して、8割ぐらいの稼働率ということで計算すると、それだけで17%の電力にはなるはずと。100のうちの17。それでさらに延長ができる一定割合のものを延長したら、26%ぐらいまでいくから、実現は可能な数字だという答えで。そのうちには、要するに、ミックスがどうなるのかはわからないですね。つまり、1つ、1つについて、地元の理解があるから、それは上から押しつけたり、予定で設定したりしていないですよ。ですから、想定としてあり得るというわけで、こうなってくれと命令できるものはないというのは、この現状でございます」
松山キャスター
「逢坂さんはこの再稼働についてはどういう見解を持っていますか?」
逢坂議員
「これから先も原子力発電所を使い続けられるかというところが1つの大きなポイントだと思っていまして。使用済み核燃料の問題。処理できない使用済み核燃料が、現在、1万8000トンあります。それから、準国産エネルギーだと言って原発をやってきたけれども、核燃料サイクルも事実上頓挫をしていると。それから、再稼働にあたって規制強化するためにコストがまた相当かさむ。そういったことを諸々考えてみると原発を使うという選択肢そのものが妥当なのかという議論は、私は丁寧にしておく必要がある。我々はそこで原発を使い続けるということは、もうこれは不可能だろうという判断ですね」
片山議員
「うん」
逢坂議員
「それから、私は、日本で問題なの避難計画だと思います。アメリカの原子力規制委員会のように、日本では十分に機能する避難計画、アメリカでは避難計画がちゃんとしていなければ原発を稼働させてはいけないというルールがあるわけです。日本にはそのルールがないわけです。その中で日本のこれまで60基余りの原発をつくってきているわけですから。もう1回、本当に避難計画が機能するのかどうかということを見極めて、地元の理解以前に、避難計画がつくれないとするならば、稼働はできないのだということも、しっかり踏まえなければいけないと思うんですね」
片山議員
「うん、そこは我々もわかります」
逢坂議員
「私の住んでいる函館は、目の前に大間原発ができている。距離が20㎞しか離れていない。それで海峡ですから遮蔽物が何もないんですよ。北風が吹くことが多いですから、当然、函館方面に被害が来る可能性があるわけですね。人口は約30万。北へ逃げる道は1本しかない。政府にどんなにお手伝いしますと言っていただいたところで、北へ逃げる道が一気に5本になるはずもないですし、だから、そういう意味で言うと、そういう条件の整わないところは、そもそも稼働できないということだと思うんですよね」

どうする?使用済み核燃料問題
竹内キャスター
「現在、使用済み核燃料ですが、それをどうするかという、解決策がなかなか見つけられないという状況が続いていると思うのですけれど。現在、日本には核燃料、使用済み核燃料はどれくらいあるのでしょうか?」
竹内氏
「先ほど、逢坂先生がおっしゃったように、1万8000トン分ぐらいはあります。ただ、先ほど、逢坂先生がおっしゃったように解決できないとおっしゃったのですけれど。技術的にできないということと政治的に解決できないということとは分けて考えなければならないと。要は、原子力発電所というもののつくった電気の恩恵には皆があずかってきて、廃棄の場所というのは、1国に1か所ですよね。なぜ我が町だけ、ということになるので、どうしても政治的なコンセンサスがとりづらいというところの問題でありますので。技術的にはほぼ国際的に地層処分という形で地中に埋めるというようなことになってきている。ただ、その場所を決めるというのが非常に難しいというのは事実です。ただ、これは私の本当に勝手な私見ですけれど、現在なぜ1国に1か所つくらなければいけないかと言うと、条約で、出した国が責任を持って自分の国の中で処分しましょうということがあるのですが。実は国境なんて容易に変わり得るものですね。東欧の国ですと小っちゃい国ごとに1か所につくるという議論ではなくて、何か国かアライアンスで、ここに決めようというような動きも模索をしていると。そういった国際的な動きはこれから出てくるというようなことを待ちつつ、国内に一生懸命、基本的な姿勢として探すというようなこと、というようなこともあり得るのかなというようなところは思っています」
松山キャスター
「実際ヨーロッパでそういう動きが現実的に実施に移されているところというのはあるのですか?」
竹内氏
「実施にはまだ至っていない。複数か国で、というようなことの議論は始まっています。これと再稼働の是非の問題を結びつけるというようなことも、ちょっと是非論なところがありまして。100万キロの原子力発電所が1年間、再稼働して出る廃棄物、ガラス固化体にして9本分ぐらいなんですね。そうすると、縦に埋めますので…」
松山キャスター
「どのぐらいなのですか?」
竹内氏
「畳4畳分ぐらいの…」
松山キャスター
「畳4畳?」
竹内氏
「うん。深さはもちろん、ありますけれど、…ぐらいのスペースの分が増えると。いや、もちろん、これまでの分があるから多少増えてもいいでしょうというようなことを申し上げるわけではないのですが…」
松山キャスター
「それは原発1基に、1年間でということですね?」
竹内氏
「1基に1年間で、はい。100万キロの。ただ、ちょっとボリューム感は持つ必要があって。原理原則的に少しでも増やすべきではないのだというところを追求することによって出るリスクというようなところも含めて、総合的に考える必要があるかなとは思います」
松山キャスター
「逢坂さんは、この使用済み核燃料の最終処分場、なかなか決まらない状況ですけれども、これについてはどう考えていますか?」
逢坂議員
「結論から言うと、簡単ではないですね。問題をずっと先送りしてきて、現在、青森県の皆さんに一時保管してもらっている。でも、行き先が決まらない、でも、発電を続けてきた。この責任は重いと思うんですよ。それから、確かに、地層処分というのは1つの方法ではあるのですけれども、日本の地理的な状況、地質的・地形的状況を考えた時に、安定的で、しかも、地下水の入らないようなところが日本にあるのかということを考えると、なかなか難しいことだと。たとえば、北海道でも、地層処分の研究をずっとやってきていますけれども、あそことても適地と言い難いと私も思うんですね。だから、日本では本当にこれ以上、使用済み核燃料を増やすことをまず避けるというのが第一歩だと私は思いますね」
松山キャスター
「逢坂さんが言った核燃料サイクル…、基本計画の中では、まだ一応そのもの自体は推進するという前提になっていると思うのですけれど。一方、もんじゅについては既に廃炉が決まっているということで」
片山議員
「そうですね」
松山キャスター
「事実上、かなり困難な状況になってきていると思うのですけれども。これに対するスタンスというのはどういう方向に?」
片山議員
「これは現在、原発をやめるか、当面一定の範囲を極めて厳しい条件のもとで続けるかということ。これで2万5000本、ガラス固化体があるわけです、既に。その状況の中ではこれは政争の具にする話ではなくて…昨年は地図的なものをお出ししたりして、慎重に慎重に話をしております。それから、もんじゅについては我が党の中でも本当に議論がありますよ。これはもちろん、技術的なこともあるのですが、どういう主体に任せるべきなのか、この問題はということも非常にあって。電力を発電するということを日本は民間経済行動としてやっているわけですから、ああいう研究だけのところでよかったのかという意見も非常に出てきていて。そういった部分を含めて、うまくまわるシステムで、研究というか、実証に当たる部分ができるのかという部分を、これは政治としてもキチッとチェックしてやっていかなければいけないと。その方法も問題ですが、主体はさらに問題という意識で取り組んでおります」

野党4党が国会提出 『原発ゼロ法案』を検証
竹内キャスター
「立憲民主党など野党4党は、今年の3月に国会にいわゆる『原発ゼロ法案』を提出しました。その主なの内容がこちらです。『法施行後5年以内に全ての原発の運転停止』、『2030年までに再エネ供給率を40%以上に』『2030年までに電気の需要量30%削減』となっていますが、逢坂さん、この法案を3月に提出したということなのですが、その理由は?」
逢坂議員
「原発ゼロが無責任だという言い方をしている方もいらっしゃるようですけど、我々は原発を使い続けることのリスク、それをそのまま脇に置いたまま原発を使うということの責任ということも大きいと思っています。そういう中で世界のトレンド、あるいはこの間3・11以降、日本で事実上原発による電力というのはさほど使われてないわけですね、使わない現実があったわけですね。そういうことも考えて、あるいは国民世論、原発というのは、これはダメですねというような、そういう世論も非常に強いと。そういう声も踏まえて、今回、原発ゼロ法案を国会に出させていただきました。それでこれをやるにあたって、全国の約20か所でタウンミーティングも開いて、2000人以上の方にもご参加いただいて、この法案を現在やっているわけです。ただ、残念ながら、国会では与党の皆さんにご理解いただけなくて、委員会の審議には至っていないですけれども。まずこれを出発点にして、議論を様々させていただきたいな、そう思っています」
松山キャスター
「この内容の中で、2030年までに電気の需要量30%削減とありますが」
逢坂議員
「はい」
松山キャスター
「これはかなり野心的な目標だと思うのですけれども」
逢坂議員
「そうですね」
松山キャスター
「いわゆる省エネをはかる、30%削減する省エネをはかる、どう実現を?」
逢坂議員
「たとえば、オイルショックの時に随分と努力をして省エネルギーが進んだと承知をしていますけれども、それ以降なかなか進んでいない。そこが1つ、高みを超えて、それでストップしているという現実があると思うんです。特に民生部門は随分がんばったと思いますけれども、産業部門についてはまだまだ余地があるのではないかと思っておりますので。首を横に振られました竹内先生、首を横に振られましたけれども…」
竹内氏
「逆ですね」
逢坂議員
「そういったことも含めて、これからしっかり検討していきたいと思います」
松山キャスター
「竹内さんは、この案をどう見ていますか?」
竹内氏
「まず法施行後5年以内にて停止ということですけれども、現在、先ほど、冒頭に電源構成を示していただきましたけれども、再生可能エネルギー15%でした。その半分は、半分以上は水力ですね、大型の水力です。ですから、皆さんがイメージする太陽光や風力というのは現在だいたい電気の7%か8%ぐらい。と言うことは、それを全部、原子力を止めるということは8割以上を火力にする、海外から依存してくる火力、温暖化を促進するガスを出してしまう火力を焚くということなので、そのことのリスクをきちんと考えないといけない。この40%以上にという、2030年の。こちらもこれまで2012年に再生可能エネルギーの全量で固定の価格で買い取るという制度を入れてから国民が払った再エネ応援のためのコストというのはだいたい10兆円になっているわけですね。これを2030年まで40%、確かにコスト削減…、冒頭お話した通り進んでいますけれども、どこまでお金をかけられるのか。省エネというところも、実は電気の需要ということで言うと、温暖化対策を進めるためには、たとえば、ガソリン車を電気自動車にするといったような形で電気の需要自体は増えていく可能性があるんですね。先ほど、電力の需要というのは民生部門ががんばったとあったのですけれど、それはちょっと数字的には逆で。産業部門はちょっとこれまでオイルショック以降、減らしてきたのですけれども、CO2、あるいはエネルギー消費量というところで増えてしまっているのは、家庭、業務用のビルといったようなところが増えてしまっている。ここを何とかしないといけないですが、ガバナンスができないですね。要は、人々の生活の中から出てくるところなので、ガバナンスが非常にしづらいところの温暖化対策をしなければいけないというところで、いずれも非常に難しいことは間違いがないかなと思います」
松山キャスター
「片山さんは野党が提出した法案、事実上、今回、国会会期末になってしまうと廃案になってしまうということになると思うのですけれども」
片山議員
「原発ゼロは現実ゼロになるのかなということを考えると、私は総論として言えば、現在ある原発、つまり、本当に稼働しているものですから、相当コストが安いものを使いながら、日本のエネルギー政策、戦略を多様に、安全に次の世代の越原発に変えていくという方が現実的だと思っているので。なぜそこにこだわるのかなというのがありますが。再エネを使って、カーボンフリー電源を使って、それでもマイナス26%はギリギリなんですよ。省エネについては積み上げをセクター別にやっていったんですね、エネルギー基本計画をつくる時に。それで相当、細かく積み上げて、マイナス17%という、まるで石油が、いわゆるオイルショックの時にやったような、ほしがりません何とかまでは、の時にやったようなところで、やっとこの数字をつくったんですよ、マイナス26%。それは、およそ電球は全部LEDにすると。話していたように、このライトは照明的にLED無理だよねとか。ご家庭でもLEDがいくら下がったって、お好きでない方もいるだろうし、高い。考えると、それまで全部やってもマイナス17%なのに、その倍の雑巾を絞るということが積み上げでどうやってできるのかなというのを考えると、そこが、原発ゼロが現実ゼロなのかなと。それを政争の具にしてガチンコするよりは、よくお互いに知恵を出し合って…」
逢坂議員
「そうそう」
片山議員
「次世代の越原発に行こうではないかというのが、良くないですか?」
逢坂議員
「だから、これから具体的な…」
片山議員
「ええ」
逢坂議員
「…データを基にして議論をすればいいと思うんですよ。それでエネルギーの問題については必ずしもこれまでデータが明らかでないものがあった。たとえば、原子力のコストの問題も、どうして10円程度なのかといった議論も、国会でいくらやってもそれもはっきりしないところもあるんです。だから、そういうことも専門家も入れてしっかり議論したらいいと思いますよ」

再生可能エネルギーの課題
松山キャスター
「まさに、脱原発の流れの中で1番注目されるのは再生可能エネルギーだと思うのですけれども…」
片山議員
「そうなんですよ」
竹内キャスター
「では、再生可能エネルギー拡大への課題について見ていきたいと思います。まず発電コスト、送配電の制約ということなのですが。ここで電源別の発電コストをあらためて見ておきますと、原子力が先ほどから話が上がっていますが、10.1円からということで。再エネは風力が21.6円、太陽光が24.2円と、再エネが高いという状況ですが。竹内さん、これはどうしてなのでしょうか?」
竹内氏
「この見通しを、この試算したのが、まず数年前だということ。本当にここ5年ぐらいで、世界的に太陽光・風力の値段というのは劇的に下がりました。ただ、どうしても、それでも、コストが若干高いというのは生み出す電気がどうしても小っちゃいというようなことで。たぶん原子力は、皆さん、イメージと違うというのは生み出す電気が莫大なので、かかるコストが大きくても、生み出す電気1キロワットあたりに直すと安くなるというところで。あと再生可能エネルギーで注意しなければいけないのは、私、先々週、ドイツにも行って、いろいろとヒアリングをしてきたのですけれども、要は、太陽光発電所1か所、風力発電所1か所、建てるコストだけを見ればいいのではなくて、うまく使いこなしていくために、たとえば、送電線であったり、蓄電技術であったり、そういったことを併せてやっていかなければいけない。全体コストで消費者負担というものは構成されるので。これ1個、1個の比較というのをやることの限界というのが現在、海外では言われ始めているところであります」

『再エネ』の課題・送配電の制約
竹内キャスター
「竹内さん、この送配電の制約、これはどういったものでしょうか?」
竹内氏
「当然、電気はつくったら送らないと意味がありません。ただ、再生可能エネルギーが入りやすい場所というのは基本的に土地が安く、基本的に人があまり住んでいないところというところですので、送電線…」
松山キャスター
「郊外になる…」
竹内氏
「そうです。郊外がどうしても多くなるというようなことですので。そういったところは基本的に送配電網、要は、電線というのは脆弱なところなんですね。そこに再生可能エネルギーがバーッと入ってしまったと。これ以上入るとすると増強しないと受け入れられないというような状況がいろいろな場所で生じてきていまして。ただ、増強するというのは送配電のコストは見逃されがちなのですが、山がちの日本でのこれだけの送配電網を維持するのはコストがかかりますし、時間もかかる問題ですので。現在議論されているのは、現在ある送電線に何とかつなげてしまって、つなげたあとに時々発電をやめてもらうかもしれないけれども。要は、稼働率が下がるかもしれないけれども、とりあえずつなげるだけはやりましょうかというような形の議論がされているようなところです」
松山キャスター
「片山さん、送配電の問題については政府与党の中でどういった検討がなされているのですか?」
片山議員
「我々が再エネ委員会で最初に指摘したんですね。北海道が先だと思いましたけれども。改正する前のフィットの接続の問題だと、結局ある順番のところでピシッと切られちゃって、あれ、これ違うのではないの、ということが出てきた時に、よく言われるのはその全体のうちの2割か3割しか電流が流れていないではないかと。まず見える化したうえで、本来空いているところの、緊急用のところを、一定部分を使っていこうよという方向に変えていくんですよ。そうして、それを我々は9電力で、沖縄はちょっと別なので、全部、送配電線、送電線のところの見える化、空き容量化をさせてやりましたら、つい2か月前までは空き容量なしの赤が多かったのが、ほぼ全電力会社エリアで黒になったので。あっ、やれば目に見えて違うなと。そこは日本版コネクト&マネージの導入に向けて相当がんばったと思いますけれども。あとはこの空きの部分を、どう考えるかということですよ」
松山キャスター
「緊急時用に確保している空きの部分ですね?」
片山議員
「ええ。それをこれまでこうだったものを半分使えるようになったわけですが。あと国際連系線がユーロではあるんですよ。ですから、IAEA(国際原子力機関)でも、IAでも、ヨーロッパベースでの大陸ベースでものが考えられるんです。ですから、国際連系線でやりとりできるパーツがどのくらいか、日本はゼロだし。実際に先々そういう構想を持っておられる方がいらっしゃいますよ。私もユーラシアという概念で、それこそ北朝鮮が完全に民主国家になった時に、あのところを全部、超電導で敷いて、モンゴルの奥地で、風力発電で、1円で発電して、これを持ってきたらどうですかと言うロシアのトップの方。韓国の文大統領も、いいですね、それは、とおっしゃっていて。安倍総理は沈黙しておられましたけれども。我が国にはまず電力を輸出入するという概念自体がないし…」
松山キャスター
「ないですね」
片山議員
「これは私、経済界のトップの方、皆と行ったのですけれど、いいのかなという方が多いですよ。それはそもそもそういう状況…」
松山キャスター
「島国の日本でもできるのですか、物理的に?」
片山議員
「物理的問題とコストの問題はまずありますね、海底の電線。と同時に我が国はEU(欧州連合)と違ってNATO(北大西洋条約機構)の同じ安全保障機構の傘下にないわけですよ。これから北朝鮮の情勢の緊張緩和が行われたとしても北東アジアに安全保障機構はありません、あちらはあります。だから、安心して、ドイツとフランスという何度も戦った国ですが、お互いに融通をして、ドイツがいろいろある程度、変動問題で動けるのはお隣のフランスから原子力を入れています。そういう状況がまったく違うということがあります」
松山キャスター
「1点、先ほどの日本版コネクト&マネージという図面がありましたけど、これは、要するに、太陽光とか、風力は現在、緊急時用に確保している部分以外のところで運用されていると?」
片山議員
「そうですね」
松山キャスター
「それをエネルギーの供給に波があるから、その波の部分も換算して、もっと少ない容量で送れるという」
片山議員
「はい、そういうことですね」
松山キャスター
「もっと空き容量を増やすと?」
片山議員
「だから、空き容量をギリギリまでやろうという努力を買って出たというか、そういう状況になったということ自体も、今や、電力の自由化、完全にパラダイム変化が起こる中で、再生可能エネルギー、自然エネルギー、それから、第2世代のエネルギーも含めて、新しい分野をやっていこうという電力会社の意欲も少し掻き立てられてきて、そういう部分のチェンジもあったと思いますよ」
逢坂議員
「アレですよ。送電線は変わらざるを得ないのは、これは事実で。これまでの電力の発電の方法とシフトしていくわけですから。だから、ドイツを見ても送電線の問題は実は結構悩んでいて。電力を多く使うのは南の地域で、再生可能エネルギーをたくさんつくってくれるのは北の地域と。だから、縦の送電線が必ずしも十分ではないということがドイツにはあるわけですね。だから、そういう苦労は、日本もやらなければいけないと。でも、そのためにも丁寧な議論が必要で…」
片山議員
「ええ、そうなんですよ」
逢坂議員
「再生可能エネルギーを拡大するというのは、たぶん与党も野党もなくって、そっちはほぼ一緒ですよ。だから、その議論はもっとやったらいいと思う」
松山キャスター
「よく聞くのは再生可能エネルギーをせっかく発電したとしても、それを送電するうえで、電力会社とか、いろいろと送電設備を持っているところが、再生可能エネルギーを優先的に入れてくれないとか…」
逢坂議員
「うん」
松山キャスター
「排除しているみたいな話がありますよね」
逢坂議員
「そうそう」
松山キャスター
「実態としてあるのですか?」
片山議員
「現在は本当に機械的に順番ですから。ただ、一部はとにかく再エネに一直線にいくためには優先接続をというところもありますが。それはコスト面を考えると我が国はそういう考えはとっていないですから、そこは平等に機械的にやっているんですね。我々が考えなければいけないのは、たとえば、来年になると、補助措置というか、支援措置が始まって10年経った太陽光パネルのご家庭版が160万世帯浮いてくるんです。それをどうアグリゲートして使っていくかというのは、そこでまた少し再エネのパラダイムは違うと思うのですが。もちろん、それがまるで大きな、EMSのようになって、電力会社が事実上コントロールして、そういう使い方もあるでしょうけれど、自立化する、コミュニティーで全部。その延長線上には、地方の都市中で、エネルギーの自立化を地域、いわゆる創生でやってみようと。これは、私達はすごく支援していて、それはまさに農家の安定収入も…、これは中国が先にやっているし、ドイツはもっとうまくやっていますけれども。糞尿とか、し尿とか、出てきたもの、それから、人間の下水、全部メタン化すると。それから、熱も使う、地中熱を使うということで、そのコミュニティー全体があたかも大きな1つの電力システムのようになると。ですから、そこは大規模容量の高圧線が切れちゃっても、そこは自立をしている。そういう形で日本版シュタットベルケ。これは地域にとって希望が持てる再エネの使い方、特に切れちゃったあとのものとかも、そういう利用はあるかなと」
逢坂議員
「あと国際連係線の話をされていましたけれども、確かに国際連系線、それは範囲が広くなるとバッファー機能が高まりますので、それは利便性が高まるという感じはします」
竹内氏
「ただ…」
逢坂議員
「ただ一方で、私は、ヨーロッパを歩いていて、ヨーロッパの人に言われたのは、日本は島国でいいねと。各国間の調整がなくて、結構、各国間の調整が煩瑣なのだと。だから、そう思うと、島国で完結した電力システムをつくるということも1つの道だよということは、これは考え方として私はあると思いますね。それと…」
片山議員
「そうなんです。それが安全保障にもなる」
逢坂議員
「もう1つ。先ほど片山先生がドイツはフランスから原発の電力を買っているんだと。確かにそれは季節によってはそういうこともあるけれども。ドイツはネットでは1年を通して見ると、現在は電力の輸出国であるということを…」
片山議員
「うん、売り始めていますよね」
逢坂議員
「これはドイツの国会議員もこの間、来られましたけれども。皆さん、勘違いしているだろうということを言われて、それは確かに事実なのだなということですね」
松山キャスター
「竹内さん、どうですか?」
竹内氏
「この議論の中に、リスクというものをきちんと考えるということがすごく必要だなということは思いました。国際連系線もおっしゃっていただいたように、ヨーロッパはロシアにどうしても依存している天然ガスとか、そこに対する恐怖感ももちろん、あります。便利ではありますけれども、相当のコストをかけて、これから電化がどれぐらい進むかにもよりますけれども、人口減少して国内の送電網を確保するのも大変なのに、海底に送電ケーブルをつないで、つないだ先はロシアか、中国か、北朝鮮、韓国かという状態にしますかというところ。コネクト&マネージという国内の送電線の活用。これは喫緊の、再生可能エネルギー事業を進めるためにはやるべきだとは思います。ただこれも緊急時用に確保していたという空き容量はこれまで無駄に空けていたわけではなくて、リスクを大きくとらない、電線に2本通しておいて、1本切れても1本大丈夫という状態にしておくと。もちろん、デジタル化などによってノウハウも蓄積されてきていますので、リスクの幅を見る部分というのが昔よりも少なくなってきているというのも事実です。これからもっともっと少なくしていかなければいけないのも事実ですが、そのリスクは上げているということは国民の皆さんには理解していただかないといけない点だと。これが政治の責任として伝えなければいけないことではないかなと思います」

片山さつき 自由民主党政務調査会長代理の提言:『三兎を追う!』
片山議員
「敢えて三兎を追う。つまり、デカップリングということが主力になっただけでも、今回、私は再エネ委員長として嬉しいんですよ。つまり、再エネを入れればいいという、42円の時ではなくて、経済成長をしながら、コストを下げた再生エネルギー・自然エネルギー、それが世界の潮流になって日本もそれにキャッチアップするしかないということに加えて、エネルギーは国の公共インフラの最たるもので安全保障ですから、キチッと我が国の中で何があってもきちんとした電力を安全にお届けしなければいけないという意味で、三兎を敢えて追うと。さらに、これに加えて地域で、先ほど、北海道の話をしたのですけれども、新潟もバイオマス、洋上風力、地中熱、それから、雪も活かしたらそれこそ地域的な再エネによる地域おこしというのができるんですね。そういう意味で、課題は多いけれども、とても希望も持てる部分がエネルギーです。敢えて三兎を追う」

逢坂誠二 立憲民主党政務調査会長代理の提言:『抜本的見直し』
逢坂議員
「今日のテーマは、エネルギー基本計画ということでありますけれども、現在、政府がつくろうとしているエネルギー基本計画は2010年の骨格をそのまま延長したというようなものだと思います。でも、エネルギーを取り巻く情勢というのはこの4年間の間に相当大きく変化しているわけですので、パラダイムシフト、抜本的な見直しをするということが私は必要だと思います。再生可能エネルギーをもっともっと前面に押し出すということ。それから、原発をどうやってフェードアウトしていくかですね。そのことをもっと積極的に考える必要があると思っています。それから、電力を中央集権的に、誰か国民のわからないところで決めていくというものではなく、分散型の電力になってきているわけですので、地域で選択できるというようなこと、それは先ほど、片山先生が言ったことにも通じますけれども、それが地域の経済を支えるまた原動力の1つにもなっていくのだと思っていますので。そんなことで、エネルギー基本計画の抜本的見直しということですね」

竹内純子 国際環境経済研究所理事・主席研究員の提言:『Visionと現実』
竹内氏
「私の方からは『Visonと現実』ということで書かせていただきました。ビジョンは示さなければいけないと。これは、エネルギーは本当に国の基盤のインフラ、基盤中の基盤ですので。しかも、整理をするのに非常に長い時間がかかる。長期的なビジョンを示さなければいけない。ただし、現実も踏まえなければいけないということです。原子力について申し上げると、その技術を手放すのはある意味いつでもできるというようなこと。かつ現在、日本は自由化をしていますので、正直、原子力を現在、たとえば、電力会社がやりたがっていると思っておられる方、視聴者の中にも多いかもしれませんけど、むしろ福島の事故で、最も原子力というものを経営から切り離したいと思っているのは、各地の電力会社ではないかなと」
逢坂議員
「その通り」
竹内氏
「ますます自由化すると、事業者というのは短期的な投資回収に走りますので、ああやって長期に大規模な投資をして、その結果、国民に安い電気を供給できたとしても、投資回収に長い期間がかかるということにチャレンジする事業者というのは、基本的にはいなくなるんですね。なので現在、日本は緩やかに脱原発に向かっていると」
松山キャスター
「自然淘汰でそうなっている?」
竹内氏
「はい、ということなので。それを現在やりますか。それとも状況を見ながら、たとえば、化石燃料のガソリン価格も上がっている、変動あります、再生可能エネルギーは下がってきた。そういう状況を踏まえながら、いつやりますか、という方向性と現実というところかなと思います」