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2018年4月30日(月)
検証『南北首脳会談』 金委員長の核心を読む

ゲスト

李柄輝
朝鮮大学校准教授
朴正鎮
津田塾大学国際関係学科准教授
礒﨑敦仁
慶應義塾大学准教授

北朝鮮と韓国それぞれの思いは…
竹内キャスター
「先週の金曜日、世界が注目する中で行われた南北首脳会談。北朝鮮の金正恩委員長と韓国の文在寅大統領の親密な様子の裏側には双方のどんな想いや狙いが秘められているのか。朝鮮半島の非核化と今年中の終戦宣言を柱にした板門店宣言は、緊迫する朝鮮半島情勢に今後どんな変化をもたらすのか。北朝鮮・韓国双方の内情に通じている専門家の皆さんと核問題と朝鮮半島情勢の行方を検証します。今回の南北首脳会談で合意された板門店宣言を見ていきたいと思います。大きな柱が3つあります。まずは1つ目、分断された民族の血脈をつなぎ、共同の繁栄と自主統一の未来を早めていく。朝鮮半島の軍事的緊張状態を緩和し、戦争の危険を解消するため共同で努力。非正常な休戦状態を終息させ、恒久的で強固な平和体制を構築する、というものですが、この詳しい内容は後ほど聞いていきますが、李さん、大きく見てこの板門店宣言をどのよう見ていますか?」
李准教授
「今年は朝鮮半島に2つの政府が出現して70周年を迎えるのですけれど、この70年の間、とりわけ2000年代以降の2つの首脳会談、歴史的に積み重ねてきた南北間の合意というものがトータルにここに明記されております。これまでの合意という中でゼロサムであった南北関係というのは、平和的に統一しようと。しかも、統一の最終形態は緩やかな連邦制統一という点については既に合意を見出しておりますし、また、そこに至るロードマップについては経済文化交流を深めながら信頼を築く。その信頼に依拠して対立を解消する。信頼と対立解消という2つの軸をもって、連邦制統一に向かっていく。そういう問題が今一度、今回の内容に明記されました。ただ、前回と違うのは今回、金委員長が『失われた10年』という言葉を使いましたけれど、なぜこれまで前に行けなかったのか、これは朝鮮半島情勢を根底から規定している、朝鮮戦争の継続、すなわち停戦体制ですよね。つまり、この停戦体制、その本質というのは朝米の軍事対立ですから、それを解かなければ南北和解、統一のプロセスも前に進まない。なので、今回は控えた朝米会談の前章となって、この前章としては素晴らしい章となって、次の章につなぐことに成功したと思いますね」
松山キャスター
「南北首脳会談の最初の会談の冒頭に、金正恩委員長がカメラの前で喋っていた内容が僕は非常に印象的だなと思ったのですけれど。これまで素晴らしい文書や合意があったけれども、それが実行されなければ失望するものになってしまうという言い方がありました。今回の南北首脳会談で発表する合意内容についてはきちんと前に進めるものにしたいという意志があそこに表れていたと?」
李准教授
「両首脳ともその意志は強く、今回の会談を通じて世界に示したと思いますね」
竹内キャスター
「朴さんはいかがでしょうか?」
朴准教授
「何より期待していた非核化という言葉、これが鮮明に表れて、安心しているし、嬉しく思います。何より南北首脳会談で3回目ですけれど、首脳会談で非核化という言葉が合意されたのは今回が初めてですし、またこれから非核化に向けての両首脳の意志、それから、何より後続措置がかなり具体的に表れているので、その点はかなり評価できるのではないかなと思っております」
松山キャスター
「一方で、共同声明の中で、完全な非核化、朝鮮半島の完全な非核化という話はありましたけれども、1番、日本やアメリカからすると、非核化という問題が真っ先に最優先課題として出てくるという期待が若干あったと思うのですが、トータルで見るとどちらかと言うと、南北の統一という方に重点が置かれていたという印象はあると思うのですが。そのあたりはどう見ていますか?」
朴准教授
「そういう印象は確かにありますね。ただし、少なくとも韓国政府はこの度の板門店宣言を統一政策の結果としては見ていないです。あくまで平和を求めている。すなわちある意味、外交政策という側面で現在の政策を推進しているわけで、そういった意味で何より韓国の安全保障から大事であって、そのための平和的な条件を整える。そういう意味からすると、非核化ということが明示された、その意義は非常に高いですよね」
松山キャスター
「では、文言が1文でも入ったということは非常に素晴らしい?」
朴准教授
「そうですね」
松山キャスター
「大きな前進になったということですね?」
朴准教授
「はい」
竹内キャスター
「礒﨑さん、トータルで見て南北どちらの意向が働いていると思いますか?」
礒﨑准教授
「正直に申し上げて南の意向かなと。つまり、北が本当は南北でほしかった、南北でやるべき経済協力に関する部分、特に前回の首脳会談で盧武鉉大統領と金正日国防委員長の間で決められた共同文書というのは白頭山観光ですね、白頭山(ペクトゥサン)という山に、ソウルから直行便を出して韓国人の観光客を送りますよとか、韓国が北朝鮮に経済協力する事項がたくさん並んでいたんですね、今回はそれを再確認するという一言で終わっていて、具体的に新しいプロジェクトですとか、経済制裁がかかっている状況で難しいですから、それは入ってこない。そういう意味では、米朝首脳会談に向けた前哨戦として非核化の方向性を確認するという、平和をアピールする、アメリカに対して本気度を見せるというところに終始したように思うんですね。先ほど、松山さんがおっしゃっていた統一のことに関して申し上げるならば、統一を謳ってはいるわけですけれども、実際に起きていることは、統一という、統一に向かった道ではなく、むしろ逆ですよね。朝鮮半島の人々は統一を将来的にはやりたいと考えていますけれども、実際に起きていることはお互いの体制を認め合って共存していくという、戦争を避けて平和共存の道ですよね。それはある意味、言葉として分断の固定化というものが進んでしまうかもしれない、そういう状況にあるように思います」
松山キャスター
「李さん、どう受け止めます?礒﨑さんの見解だと統一ということよりも、どちらかと言うと、お互いの体制を認め合うということに重点が置かれていたという見方なのですけれども」
李准教授
「そうですね。これまで、ですから、統一の、南北関係の長い歴史を見ますと、双方を認めないという体制でしたわけですから。しかし、それが、お互いに認め合い、今現在においては緩やかな連邦制、つまり、現在のDPRK(北朝鮮)と大韓民国の枠をいったん認めて、それをつなぐような統一連邦政府、しかも、権限の小さい政府をつくろうと、それが現在の統一ですので。平和共存の中で統一を目指すと、そういう意味では、素晴らしい内容が入ったと思いますね」

半島非核化と南北融和の先行き
竹内キャスター
「ここから非核化について話を聞いていきます。非核化について『完全な非核化を通じて核のない朝鮮半島を実現するという共通の目標を確認した』とありますが。表現は『北朝鮮の非核化』ではなく『朝鮮半島の非核化』となっています。この宣言の意味合いについて、礒﨑さんはどのように分析されていますか?」
礒﨑准教授
「朝鮮半島の非核化というのは解釈が非常に難しいですね。つまり、在韓米軍の撤収という昔ながらの主張がそのまま入っているのか、その部分について今回は一連の流れでおそらく目をつぶるだろうと考えられているわけで。ある意味、意地悪な見方をすると、朝鮮半島全体ではないかとか、目標を確認しただけではないか、いくらでも意地悪な見方はできるのですが、しかし、両首脳がきちんと『完全な』ということを入れて、非核国、核を持っていない韓国に対してこの話をしたというのは、ポイントであったように思うんですね。本来、北朝鮮側のスタンスとしては、核問題というのは核保有国であるアメリカと交渉すべきものであって韓国はちょっと後まわしだと言うか、あなた達と話す問題ではないよ、という主張が長く続いていた時期がありましたから。そういう意味では、北朝鮮側が文在寅政権にベタ惚れしたというか、文在寅政権・韓国国民の関心を買うために思いっきり譲歩した部分の1部かもしれませんね」
松山キャスター
「李先生はこれをどう見ていますか?」
李准教授
「これは、度々引用しますが、一昨年7月6日の朝鮮政府声明ですね。ここで朝鮮の目指す非核化とは何かということを一応定義してるわけなんですよ。と言うのは、1958年にアメリカに持ち込まれた戦術核、これは、父親のブッシュ政権の時代に撤収が行われて、盧泰愚大統領が核不在宣言をしました。しかし、その後、韓国側に対する検証がないので、その検証が必要であるという立場が1つ。現在、礒﨑先生がおっしゃったように韓国の国内に核がないとすれば、外から持ち込まれる核をどこまで線引きして非核化のカテゴリーに含めるのかという点については今後吟味する必要があるのですが。ただ、言っているのは戦略資産、つまり、空母とか、戦闘機をもって領空・領海、ここには持ち込まない、そういう点については現在の時点でもきっちりと言っているわけですね。だから、北の放棄だけではなくて、南の検証及び戦略資産の持ち込み禁止、そういうものを含んでいる概念と思われますね」

金正恩×トランプ会談への布石
松山キャスター
「非核化に関連して韓国大統領府が会談から2日経って発表した内容なのですが、南北首脳会談での金正恩委員長の発言として次のような内容が発表になりました。金正恩委員長が『私が、韓国や太平洋上で核を使用したり、米国に向けたりする人間ではないということが対話をすればわかるだろう』ということを言ったと。また、『アメリカ側と頻繁に会って信頼が構築され、朝鮮戦争の終戦と不可侵を約束するなら核は不要になる』という発言もあったと。5月中に核実験場、…豊渓里の核実験場ですね、核実験場は廃棄し、米韓に公開するということを言ったということなのですけれど。今回、会談の内容も含め、北朝鮮ではその会談の内容が遅れて発表になっていたという事情はありますけれども。李さん、たとえば、韓国は生中継をそのままバーッと流せるけれども、北朝鮮ではどうしても時間差を使って国内に流さなければいけない、このへんの事情というのはどういうことがあるのですか?」
李准教授
「今回の件に限らず、主なニュースというのは必ず1日遅れでしっかりと編集をして、トラブル等がないように確認したうえで流すというのが、これは原則で慣例ですので。今回に関してはその点にはあまり深い意味はないと思いますね」
松山キャスター
「そのへんはこれまでの慣習通りに時間差を置いて?」
李准教授
「そうですね」
松山キャスター
「実際に韓国大統領府側が発表したこの金正恩委員長の発言ですけれど、文字通りこのように発言したとしたら、かなり大きな、これまではあまり明らかになっていなかった、米朝首脳会談に向けた北朝鮮の方針がかなりクリアに示されているという気がするのですけれども。特に『朝鮮戦争の終戦と不可侵が約束されれば、核は不要になる』。これは1つの解決の道筋を示しているかのように見えるのですけれども、これ自体をどう見ていますか?」
李准教授
「このように最高指導者の言葉として、比較的リアリティをもって紹介されるのは初めてかもしれませんけれど、ただ、これは一貫して朝鮮の論調はこのロジックですね。つまり、朝鮮がなぜ核武装しなければならなかったのか、これは世界最大の核保有国であるアメリカといまだ交戦関係にあり、しかも、冷戦が終結したあと平壌も一応はモスクワの傘の方に入って、傘に入っていたのですが、ソ連が崩壊したのち、核の傘を失う。しかし、アメリカに核で2000年以降は先制攻撃の対象にターゲットとして名指しをされる。そういう状況の中どうやって2500万人の命を守るのか。これは全ての国の非核化か、もしくは自らの核武装化と、こういう選択をしてきた中で核武装に至ったわけですから、その原因を取り除けば核武装そのものが必要なくなるという、そういう説明はこれまでも一貫して行ってきました」
松山キャスター
「礒﨑さん、韓国大統領府が発表した、金正恩委員長の発言とされた、特に『朝鮮戦争の終結と不可侵な約束されたら核は不要になる』と発言をしたとされるのですけれども、この発言をどう見ていますか?」
礒﨑准教授
「韓国側が発表した内容というのは、北朝鮮が発表してもよいという範疇の中でのものですので」
松山キャスター
「2日間経ってからこの内容を発表するということは北朝鮮との間ですり合わせをしてから?」
礒﨑准教授
「その間にすり合わせをしたか、当日すり合わせをしたのかはわかりませんけれども、北がゴーサインを発表しないとこれは発表しないですね。しかし、李柄輝先生がおっしゃる通り、確かに論理としては、なぜ核を持たなければはいけないのかというのを北朝鮮側は非常に論理を積み上げて説明してきたと。ただ、それはあまりにも日本側の価値観と違うと言いますか、北朝鮮に関心を持っていてもそこまで北朝鮮の論理を知ろうとはなかなかいかなくて、それで理解が知れない。しかも、平和のために持つということをずっと言っているのですけれども、平和のために持つのに、なぜここまで核実験をし、ミサイル実験をし、そのミサイルが日本の上空を飛んでいくのか、それはどうしても日本国民全体としては感情論になるし、北朝鮮に対する怒りというものが先に来てしまうわけですね。しかし、この対話の局面になると、対応の局面になったからこそ、本当は北朝鮮が何を考えているのかということを知ってから議論するというのは非常に大切なことだと思いますね。韓国はそれをしようとした。文在寅大統領はそれをしようとして金正恩委員長のメンツを潰さないように圧力をかけながら、しかし、対話が重要だということを言い続けた。それを北側はきちんと見て、一気に韓国に対話をしかけてきたということになりますね」
松山キャスター
「この発言内容を韓国ではこうやって発表したということは、これ自体が北朝鮮から韓国を通じてアメリカに対するメッセージを送っていると見ていますか?」
礒﨑准教授
「一連の今回の流れというのは、韓国の特使を通じてアメリカにメッセージを投げる、今回も同じ。しかし、韓国側が言っていることが本当かというのは、アメリカは少し疑問に思っているようですね。だからこそポンペオ氏をきちんと平壌に派遣して、韓国側からこう聞いたけれど、それは本当なのかという確認作業する、これは今後の米朝間で続くと思います」
松山キャスター
「アメリカのトランプ大統領が、今回の南北会談を受け、こういう発言をしているのですけれども。『南北が朝鮮半島の完全な非核化という目標を表明したことに勇気づけられた』、『米朝間の協議はうまく進んでいる。何か劇的なことが起こるかもしれない』、『過去の政権の過ちは繰り返さない。最大限の圧力は非核化まで続く』ということを言っているのですけれども。ここで言う『朝鮮半島の完全な非核化』という表現をトランプ大統領も使っているのですけれども。李さん、たとえば、北朝鮮・韓国共に今回共同声明に盛り込んだ『朝鮮半島の非核化』というのと、トランプ大統領が発言している『朝鮮半島の完全な非核化』、完全に同義語として使っていると感じますか?」
李准教授
「うーん、それはよくわかりませんけれども。ただ、ポンペオCIA(中央情報局)新長官が平壌に行って、金委員長と直接会っておりますので、そのへんのすり合わせはある程度行われていると思いますね。ポンペオ氏の訪朝以降に、トランプ大統領からこのような発言が出てくるようになりましたので、そのへんのすり合わせは事前にやっている可能性は高いと思います」
松山キャスター
「だとすると、在韓米軍も含めた非核化ということで、トランプ大統領がひょっとしたら考えているかもしれないというニュアンスにもとれるのですが」
李准教授
「ただ、朝鮮側が、在韓米軍が核の使用権を握っているので撤収せよ、ということを一昨年、声明の中で言っているのですけれども。ただ同時に、金日成主席、金正日総書記の時代から、平和維持軍としての性質を帯びるならば当面、韓国に米軍の駐留を認めると、こういうことを言っているわけですから。これこそ今後、交渉の俎上に上がって議論される問題ではないかと思いますね。駐韓米軍も、また、米韓合同軍事演習も、存在そのものよりも、それが北に向けてアグレッシブに向かってくる、ここを問題視しているわけであって、そうでなければ別にいてもいいという、そういう立場ですね、一貫して」
松山キャスター
「在韓米軍がある程度残っていることは、決してバランスをとるうえで悪いものではないという考えを持っていたりする?」
李准教授
「アメリカ軍がアジアにいる。ただし、北と敵対的ではない軍隊、ここが大事なポイントだと思いますね」
松山キャスター
「朴さんはどのように見ていますか?」
朴准教授
「実際、終戦と不可侵があれば核が必要ないということは、確かにアメリカに向けたメッセージだと思うのですけれども。たとえば、終戦と不可侵、平和協定になると、実際、駐韓米軍そのものではなく、国連の司令部の問題がありますね。結局、韓国にある国連司令部、それは米韓の司令部でもあり、駐韓米軍でもありますね。結局、平和協定になると、在韓米軍問題は基本的に北朝鮮からしても、かなり柔軟性を持つ可能性が非常に高いと考えるのが韓国の立場であります。北朝鮮が望むのはおそらくアメリカが望むことが北朝鮮の完全に不可逆で検証可能な非核化であれば、北朝鮮は完全な不可逆で検証可能な体制保証だと思います。その点からすると、今回の終戦と不可侵があれば核が必要ない、それは北朝鮮側が言っている体制保証をある程度提起していると思いますね」

朝鮮戦争『終戦』の真相は…
松山キャスター
「これが、朝鮮戦争の休戦協定の内容ですけれども。1953年に結ばれたもので、もともと休戦協定締結後3か月以内に朝鮮半島に駐留する全ての第3国の軍隊は朝鮮半島から撤退するとなっていたのですけれども、その一方で、その直後、1953年10月にはアメリカと韓国の間で相互防衛条約というのが結ばれ、アメリカの陸空海軍を相互の合意によって韓国の領域内及びその付近に配備する、この条約は無期限に効力を有するという条約が結ばれたと。若干、休戦協定の内容と、米韓で米韓同盟が結ばれて在韓米軍が配備されたという逆の動きのようにも見えるのですけれども。李さん、当時、たとえば、北朝鮮側から見ると、若干、アメリカ側に約束が違うのではないかという思いがあったのではないかと思うのですが、そのあたりをどう見ていますか?」
李准教授
「まず日本のテレビでこういう議論が行われるということが画期的ですけれど。これはまずここに書いてある通り撃ち方やめの休戦・停戦協定が3軍の間で結ばれました。これは軍の約束ですから、この軍の帰属する政府に対して、この戦争が中途半端な状態で終わってしまったので、だから、朝鮮の問題を今後どうするのか話し合う政府間会合を軍の司令官が呼びかける、こんな内容になってるんですね。実際、1954年の4月にスイスのジュネーブで、その会合が持たれました、ソ連も含めて。しかし、これは平行線のうちに終わってしまい、すると、せっかくこの規定された会合を使って、朝鮮の統一の問題に対する手だてを立てられなかったと。そうすると、解決策を見いだせないまま、この協定というものは、協定というものは永遠に続くことになるわけですね、休戦協定が。今年65年目ですよね。まずはそこに至って現在を迎えるということと、ここに書いてある第3国の軍隊はというのは、国連軍が編成されているのがこれは16か国なのですが、これは全て撤収するという話ですよ。ただ、国連軍はこの停戦協定の遵守の責任を負いながら、停戦協定の一方の執行者として韓国に残るわけなのですが、この国連軍司令部、その下の本体は駐韓米軍ですよ。そういう意味で、アメリカは残ったと。ただ、この停戦協定とは別の条約に応じ、この韓国にある米軍と韓国が防衛義務に関するこの条約を結ぶわけですよ。これは朝鮮側からすると当然ながら休戦協定違反ですね。さらにその数年後にはアメリカが核兵器を持ち込むわけですから、朝鮮側はすっとアメリカが停戦協定を破っているという姿勢で見つめてきました。ただ、この条約をなぜ結んだのか、この直接の原因を言いますと、李承晩、当時の韓国大統領が最後まで休戦・停戦に反対したわけです」
松山キャスター
「38度線を固定化したくないこともあって?」
李准教授
「そうです。この統一の機会を逃したくなくない。最後まで武力で戦って共産主義者を追い出し、大韓民国の下に朝鮮半島を統一すると。その野望を捨てたくないいうことで、これは、アメリカはクーデター計画まで検討したと言われています。最終的にはアメリカが李承晩をなだめるため李承晩の要望した停戦後のこの条約を結ぶということでこれが結ばれたわけですね。国連軍はこちらに依拠して、韓国にあり、駐韓米軍がこちらに寄与して、韓国にあるわけです。ただ、体は同じです、ほぼ。そこは少し認識が難しい状況ですね」
松山キャスター
「その理論からすると、仮に今回の南北首脳会談で話し合われたような、終戦宣言から始まって、その先に見ている平和協定締結というところまで行ったとして、その場合に、まず配備が解除されるべきなのは国連軍ということになりますよね?」
李准教授
「そうですよね」
松山キャスター
「その段階でも必要に応じて安全保障環境で必要だという認識が韓国とアメリカとの間で仮にあったとしたら、まだ在韓米軍は十分残る余地があると見てとれると思うのですけれども」
李准教授
「法理的にはそうですよね。ただ、停戦協定を平和協定に変えるわけですから、停戦協定の失効、効力を失えば、この停戦協定を遵守する義務の持つ国連軍司令部は解体されるわけですよ。そうすると、国連軍司令部と日本政府の間に1954年に交わされた国連軍の日本基地使用に関する地位協定…」
松山キャスター
「地位協定がありますね」
李准教授
「これは国連軍がなくなれば、90日間以内に無効になるわけですから。現在、横田基地にある国連後方司令部、これもなくなるわけです。つまり、日韓をまたぐ国連軍編成というものが朝鮮戦争の終結とともになくなってしまい、日米同盟と日韓同盟というアメリカの2本の同盟だけがここに残るわけですね。それはアメリカ側からすると、アメリカはなぜこの国連軍司令部をずっと残してきたか、この2本の同盟をつなぐハブとして、つまり、多国間軍事同盟、ヨーロッパにあるNATO(北大西洋条約機構)のようなものをここに期待してたわけですが、そういう構想は頓挫せざるを得ないわけですから。これはアメリカの軍部強硬派や、もしくは軍産複合体が朝鮮戦争終結プロセスに対して承服するであろうかということは、私は少し憂慮しておりますね」
松山キャスター
「朴さん、どのように見ていますか?国連の今後のあり方を、平和協定でもかなり状況が変わってくると思うのですけれども」
朴准教授
「先ほど、李先生から詳しく説明がされましたけれども。整理すると、現在、韓国には国連司令部があって、米韓連合司令部があって、駐韓米軍司令部がありますが、同じものです。そういった意味で、もしかして平和協定が結ばれると国連軍…、朝鮮戦争に関わるのは国連軍しかないですので、国連軍の解体が必至ですけれど。だからと言って、駐韓米軍が動くわけではないわけですから。問題は、平和協定の締結後、駐韓米軍の役割・意義・性格をどのように与えるのか。結局、米朝間の敵対関係がなくなるので、論理上、駐韓米軍の駐屯があり得る話になるんですよね。そこを北朝鮮が見ていると、韓国政府は理解しているし、実際に交渉や会談が進む中では、北朝鮮は駐韓米軍撤退をそれほど強く求めてきていないということも事実でありますね」
松山キャスター
「今回行われた、たとえば、米韓合同軍事演習の前には、金正恩委員長が『従来通りの米韓合同軍事演習だったらそれは許容するする』という発言をしたという報道もありましたけれども。そういうところからもある程度、北朝鮮から見ても在韓米軍が当面残ることにはそれほど抵抗はないと見ている?」
朴准教授
「そうですね。先ほどの米韓連合司令部の話もしましたが、既にそこのお話は戦時作戦権を韓国側が取り戻すと、それも実質上近いうちに、なくなる運命であります。そういった意味からすると、我々が想像した以上に在韓米軍の話は結構柔軟に進む可能性も非常に高いところもあるんですね」
松山キャスター
「礒﨑さん、どのように見ていますか?」
礒﨑准教授
「私も勉強になりました。大きな目的のために小さなものに目つぶるということですよね、北朝鮮。今回も平壌時間という北が一方的に定めた日帝時代に変えられてしまったという時間を、日本と同じ時間を30分違った平壌時間をつくったばかりで、まだ3年ほどですか、これを戻しますよという金正恩委員長の南北首脳会談での一言をもとに、あっという間に政令が発表されて5月5日に戻ってしまった、小さな話なわけですよね。大きな、つまり、現在は韓国と関係を改善するために信頼を構築していく、韓国の関心を買い、韓国と今後、経済協力していく段階において同じ時間の方がやりやすいという側面もあってやったのでしょうけれども。ちょっと次元が違ったのかもしれませんけれども、現在、北が目指してるものというのはアメリカから安全の保証を取りつけるという、それに尽きるわけですよ。体制を保存する、現在の体制を維持していくためにどうすればいいか、対外的にはアメリカからの脅威から守る、対内的に経済発展もしていきたい。これを両立するための策としての米朝首脳会談があり、その手前に南北首脳会談があると。そういう順番に考えていった時に目をつぶれるところは目をつぶっていくことになるのでしょうね。大きく踏み込む準備をしているのかもしれません」

日朝関係と拉致問題解決の道筋
竹内キャスター
「昨日、韓国の文在寅大統領と電話会談を行った安倍総理は、その内容についてこのように発表しました。南北首脳会談で文大統領が、総理も北朝鮮と対話する意思があり、過去の清算の基盤となる日朝国交正常化を望んでいると伝え、拉致問題にも触れたところ、金委員長からはいつでも日本と対話する用意があるとの返答がありました。この報告を受け、安倍総理は『北朝鮮との対話の機会をつくり必要なら助けを求める』と発言します。文大統領は『日朝間の橋渡しを喜んで行う』と今後の協力に快諾をもらったということなのですが。米朝会談でも、トランプ大統領から議題に乗せられる予定の拉致問題なのですが、礒﨑さんは今後の構想についてどのような見通しを持っていますか?」
礒﨑准教授
「うーん、日朝間ですよね。現在、朝鮮半島が動いているのはサミット外交ですね。特徴は、つまり、当局者級会談、長官級会談を積み上げてくのではなくて一気に首脳外交で物事が動いている」
松山キャスター
「トップ同士で、ですね?」
礒﨑准教授
「そうです。金正日国防委員長の時代から、トップダウンの政治ですから、そうせざるを得ない。日本と北朝鮮との間の懸案事項、拉致問題、日本人妻問題、様々な問題を本気で解決しようとするのであれば、最終的には日朝首脳会談というものが必要になってくるわけで。これは1つ今回、文在寅大統領を介したことで環境が整ってきているわけです。しかし、これは議論のしどころだと思いますが、日本の政権の支持率が決して高くない、低い状況にあると。これは北朝鮮側から足元を見られてしまう可能性というのは考えておかないといけない。対話は必要です、対話・外交が必要で、常に真摯な態度でお互いに向き合う必要があるということは発信し続けなければいけない。つまり、2002年の日朝平壌宣言と、その後、2014年ですか、ストックホルム合意、この2つについて履行の意思を確認し、日本側としてもそれに真摯に向き合って曲げずにやっていくのだということは示し続けなければいけないですけれども。タイミングを諮るのは非常に難しいですよね。1点。この文在寅大統領に拉致をきちんと見てくれとお願いしてきたことが、きちんと言ってくれたというのは、日本としては感謝すべき。日本側はきちんと安倍首相が感謝されていますけれど、問題ですよね、つまり、南北首脳会談で行われる議題でないものを日本として韓国にお願いしたら、それをきちんと言ってくれて、メッセージが金正恩委員長から伝わってきたという形になって。必ずしもやってはくれないですよ。前回の盧武鉉大統領の時にも日本は強く拉致問題について提起してくれとメッセージを送っているわけですけれども、実際、盧武鉉大統領と金正日国防委員長の間で行われた会談録というのがリークされて、フタを開けて見ると、日本がそんなことを言っているけれど、別にそんな強い主張ではないけれどもという、非常に日本側の意図が伝わっていないところがあったわけですけれども。今回はちゃんとやってくれたというところで、これはトランプ大統領に対してもきちんとそれをやってもらうということを、日本の国益を滑り込ませるということが必要な一方で、議題が多くなれば多くなるほど実現の可能性が少なくなってしまうというところにも配慮しながらやらざるを得ないので。まわりくどいですけれど、結局は日本の外交でやってかないといけない問題だということを申し上げたかった次第ですね」
松山キャスター
「今回、金正恩委員長が、日本との対話に前向きだ、と発言したと出てきているわけですけれども。その背景にはもちろん、日朝間で会談をやるためには、日本には拉致問題があるので、ある程度その進展が見込めないとなかなかできないという部分もあると思うのですけれども。その先に北朝鮮としては日本からの経済支援みたいなものを当然見越して、そういう発言をされている?」
礒﨑准教授
「いや、そこまで私は至っていないと思いますね。文在寅大統領がきちんとメッセージを伝えたことに対して、拉致について解決の用意があるではなく、それは対話する用意があるよと言っているにすぎないわけです。そこまで踏み込んだ大きなプラン、2000年から2002年に3年にかけてやられたような外交戦、大きなプランがあって、経済を何とか建設したいという具体的なものがあって、日本からの資金が必要だから日朝首脳会談をやったという2000年以来の動きとちょっと違いますね。2000年の南北首脳会談、中朝首脳会談、露朝会談、オルブライト国務長官の訪朝というのがあった時に、2000年に実は日本と北朝鮮は国交正常化交渉をしているではないですか。その動きがまったくない中で、突然、日本側が対話を模索するというのは、もちろん、水面下ではやっているのでしょうけれど、危険な側面もあるということですね。人命がかかっているので急がなくてはならないのですけれども、そのへんのバランスが非常に難しい」
松山キャスター
「李さん、こちら日朝平壌宣言とストックホルム合意についてちょっとまとめたのですけれど、最近、安倍総理が結構、北朝鮮問題に関連してよく日朝平壌宣言を引き合いに出して語ることが多いのですけれども。ある意味、北朝鮮に対する一種シグナルみたいなものを送っているのかなと思うのですが、日本としては当然、譲れない拉致問題というのがあって、そこで何とか進展がはかれれば、その先に無償資金協力とか、経済支援があるということを思い起こさせるために繰り返し言っているのかなという気もするのですけれども、今回、金正恩委員長が日本との対話に応じる用意があるという趣旨の発言をしたということですけれども、どういう思惑があると思われますか?」
李准教授
「まず朝米が終わったあと、朝鮮戦争の終結までは4者でやる。そのあとは非核化プロセスと戦争終結のプロセスは、比較化が長期になりますので。朝米間の保証人として他の4者、こういう形で2対4という形で6者をつくっていくわけですから。ロシアが入ろうと思えば必ずバランス上、日本も入らないとダメだと、日本が蚊帳の外では実はよくないわけですね。また、安倍総理が最近、平壌宣言に言及していると。しかも、平壌宣言の拉致の問題だけではなく、過去の清算までも口にしている。これは良い材料として朝鮮側も好意を持っていると思うんですね。拉致問題は一応、平壌宣言で決着済みという立場なのですが、ただ、ストックホルム合意で、決着済みだけれども、拉致問題解決に対しての朝鮮側の努力を日本が認めたので評価し、これまでの立場もあるけれど、再調査ということで再調査が始まり、日本側は朝鮮総連幹部の渡航禁止などの1部制裁を解除したわけです。私はまずここに立ち戻るべきだと思いますね、ストックホルム合意に。それと同時に朝米首脳会談が終わったあとに動くのではなくて、こうすると、またアメリカ追随外交という印象を与えますので、朝米がある前、たとえば、日中韓の3者首脳会談というのが東京…、日本でありますよね。あのタイミングでも何か調整に向けたトータルな安倍総理の発信…」
松山キャスター
「提案みたいものですか?」
李准教授
「提案。圧力一辺倒をチェンジするという強い重みのあるメッセージを発するのが私は有効であると思いますね」
松山キャスター
「圧力については、アメリカも含め、日本とアメリカの首脳会談をやると、いまだに最大限の圧力を引き続き継続するということを言っていますけれども」
李准教授
「はい、そうですね」
松山キャスター
「北朝鮮のメディアは、いまだに日本はそういうことを言い続けているということを批判するようなトーンがまだ変わっていないところがありますけれども…」
李准教授
「そうです」
松山キャスター
「たとえば、今回、安倍総理が、日朝平壌宣言をチラチラと出すようになっているということは、シグナルとして北朝鮮には、圧力もそうだけれども、それ以外の部分で将来を見越した協力関係というところも発信していると受け止めている可能性はありますか?」
李准教授
「経済協力?」
松山キャスター
「経済協力」
李准教授
「それはもちろん、入っていますし、何せ6者でモノが進んでいくと、最終的には核に代わる安全装置としてはインフラ投資などの話に必ずなっていきますので。それだけの資金は、これはおそらくアメリカが日本に出させると、そういう構図になると思うんですね。それも見越して日朝平壌宣言であれが明記されているわけですから。だから、そういうのは念頭にあるのですけれども、ただ、現在、日本だけが外れているというのはバランス的には良くないと。安倍総理が少し大胆に朝鮮向けに対する1つのメッセージをこの5月頭頃に発表するのがいいと思いますね」
松山キャスター
「もう1つの大きいヤマとして米朝首脳会談でトランプ大統領に何とか拉致を提起してくれと安倍総理は言って、提起すると約束をしたということになってますが、その米朝首脳会談の席で、金正恩委員長の方から日本の拉致問題で、たとえば、こういう点であれば進展が諮られるかもしれない、みたいなヒントみたいなのが出される可能性というのはどれぐらいあるのですか?」
李准教授
「うーん、韓国やアメリカを迂回しての交渉と言うよりも直接ダイレクトに…」
松山キャスター
「日朝でやらないと、そこはダメだと?」
李准教授
「そうです。韓国も、アメリカも、アメリカのポンペオ氏は今回、朝米会談はアメリカ本土に届くようになった朝鮮の核の脅威を取り除くのがプライオリティ第1位と言っているんですよね。ここと拉致を引っかけた場合に、トランプさんが一歩踏み出して何か行動を起こすか、それはおそらくあり得ない話なので。拉致問題という点については、日本の総理が、北朝鮮と向き合って話し合うべきですよ。北朝鮮側からしてもおそらく難しい事情をたくさん抱えておりますので、非常にセンシティブな問題ですけれど。ただ、首脳同士が話し合わなければならないと私は思います」
松山キャスター
「朴さん、韓国の立場から見て、なかなか日本の、日朝間の問題を出すというのは異例だと思うのですけれども、そういう日本に対するある程度配慮というのか、今後日本も含めた枠組みで北朝鮮問題をやっていこうという意思の表れだということなのですかね?」
朴准教授
「そうですね。配慮と言うよりは、振り返ってみると、第1次北朝鮮核危機、北朝鮮がNPT(核兵器不拡散条約)脱退直前まであったのが日朝国交正常化本会談でした。すなわち北朝鮮がNPT脱退を通じて、核のカード使い始めたこと自体が、韓国は旧ソ連、中国と国交正常化するのに引き換えて、北朝鮮はアメリカと、日本も…。結局、北朝鮮の核問題の最終的な解決おいては日本が非常に高い位置を占めています。ただし、現在の展開からすると、これまで6か国協議という枠組みがありましたが、これからはおそらく4者間の動きがメインになりながら、並行する可能性があると思うのですが、いずれにせよ日本からするとできるだけ早く日朝間の双務的な関係を復活させないと、日本は確かに北朝鮮の脅威に対して確固たる姿勢を見せましたけれど、平和に向けた選択、非常に難しいですね。ある意味、協議に向けての連帯は大切かもしれません、受動的に。でも、平和に向けた動きに対してはいろいろな状況、それから、複雑な展開があると思います。できる限り早く日本は北朝鮮と双務的な関係を復活し、何よりストックホルム合意の話もありましたけれども、拉致問題が大事ですよ。拉致問題が大事、解決するためには、これまでのむしろ拉致問題だけの日朝関係ではなくて、日朝国交正常化本会談、これは2002年に12回で終わりました。13回目の日朝国交正常化本会談をできるだけ早く再開するのが急務だと思います」

李柄輝 朝鮮大学校准教授の提言:『安倍総理の朝鮮学校訪問 朝・日民間交流』
李准教授
「2つ提案させていただきたいと思います。日本が朝鮮に対して制裁を強化する流れの中で、文科省が地方自治体に朝鮮学校に対する補助金を停止する通達を出しました。安倍総理が、たとえば、平壌に行く前にでも必ず朝鮮学校を訪問され、朝鮮学校に対する処遇を改善していただきたい。もう1つは、朝・日の民間交流、とりわけ若い人間達の訪朝・訪日、この交換交流というものを積極的に推進していただきたいと思います」

朴正鎮 津田塾大学国際関係学科准教授の提言:『日本で米朝首脳会談を。』
朴准教授
「先ほど、朝鮮の中で日本の存在感を高めてほしいと話をしました。これは、実現可能性と関係ありません。米朝首脳会談を日本で行う、そういう発想と提案、それを通じて日韓の連携、そのあと日朝間の動き、そういう想像力が現在は乏しいかと思います。是非、そういった発想から日本のこれからも、日朝関係を考えてほしいところですね」

礒﨑敦仁 慶應義塾大学准教授の提言:『日本も外交戦に』
礒﨑准教授
「日本は外交戦に加わるべきであると思います。対話はどんなに理不尽で、不愉快な思いをしたとしても、やらないと物事が前に進まないというのは特に現在の局面で言える。拉致問題ももちろん、ですけれども、それ以外にも日本人にたくさんいるわけです。日本国籍を持っている日本人配偶者の問題とか、数千人もいるわけで、そういった人達、日本人を、人権を守る、人命・生命と権利を守るという、そういうことのためにも外交に加わっていただきたいと思います」
松山キャスター
「若干、出遅れているという感は否めない?」
礒﨑准教授
「現在の日本の政権は自ら引いているわけですけれど。しかし、変えることはできると思います、局面に応じて」