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2018年3月13日(火)
小泉元首相が生出演!原発ゼロ ▽ 財務省文書

ゲスト

小泉純一郎
元内閣総理大臣 原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟顧問(前半)
片山さつき
自由民主党政務調査会長代理(後半)
逢坂誠二
立憲民主党政務調査会長代理(後半)

小泉元首相に聞く 『財務省書き換え問題』
竹内キャスター
「日本のエネルギー政策を一変させた東日本大震災から7年。今月7日、小泉元総理が記者会見を開き、あらためて原発の即時停止と再生可能エネルギーへの転換を訴えました。そこで小泉元総理を迎えて、日本のエネルギー政策についてじっくりと聞いていきます」
反町キャスター
「プライムニュース、9年やってきましたけれど、小泉さんを迎えるのは今日が初めてです。今、話を聞いたら、総理を辞められたあと、生でテレビに出演されるのが初めてということで、大変、我々、高揚しているのですけれども。その総理を迎えて、今日聞くこと、日本のエネルギー政策です。原発、我々は原子力発電というものと、原子力というものとどう向き合っていったらいいのか?小泉さんが総理を辞めたあと、ずっとこのテーマ、シングルイシューで、ずっと世論に対して働きかけてこられた、その想いを今日はじっくりと聞いていきたい、そのように思っています。小泉さん、原発の話にいく前に、財務省の文書改ざん問題、これはなかなか僕らとしても、役所の中の役所と言われた財務省でこういうことが起きる。衝撃を受けているのですけれど、どう感じていますか?」
小泉元首相
「あり得ないことが起こったということで。私もビックリしていますけれど。あれは佐川国税庁長官、辞任しましたけれども、残っていないと、文書は、理財局長の時は言っていたんですよね」
反町キャスター
「言われました」
小泉元首相
「そして、国税庁長官になって記者会見を1度もしていない」
反町キャスター
「していないです」
小泉元首相
「メディアに顔を出さないで、逃げまわっている」
反町キャスター
「そうですね」
小泉元首相
「これ自体を見て、これは酷いなと思っていた時に、安倍総理も、麻生財務大臣もこの人事、おかしいのではないのかという質問に『適材適所の人事です』と言い切ったよ。これには呆れたね。ここまで行っちゃったのは、総理が『私や妻が…森友学園…関係あったら、総理も国会議員も辞めます』と言って…」
反町キャスター
「言われました」
小泉元首相
「この発言が、財務省の官僚に対して、これは大変なことだなと。関係していることを知っているからね。総理の答弁にあわさなければいかんというので、この改ざんが始まったと私は見ているんだ。忖度したんだよ」
反町キャスター
「なるほど」
小泉元首相
「総理は、関係ない、と言っているのだから、関係あるような書類は全部変えなければいかんと思ったのではないかなと、私は想像しているのだけどね」

小泉元首相に聞く 『北朝鮮問題』
反町キャスター
「米朝協議、ないしは北朝鮮をめぐる情勢が、非常に現在、急テンポで進んでいますけれども、どんな思いで見ていますか?」
小泉元首相
「これはトランプ大統領の何をしでかすかわからない、選択肢全てテーブルに乗っていると。と言うことは、場合によっては武力攻撃もあり得ると。これに北朝鮮の金正恩委員長、恐怖を感じたのではないか。圧力が効いたんだよ」
反町キャスター
「なるほど」
小泉元首相
「これは事によるとやりかねないと、真剣に考えたと思うね」
反町キャスター
「僕が現場の記者をやっている時、2002年の日朝平壌宣言、取材させていただきました」
小泉元首相
「うん」
反町キャスター
「9月の17日です。2002年の日朝平壌宣言、小泉総理と金正日総書記の間での日朝平壌宣言、ポイントは拉致の解決、過去の清算、国交正常化です」
小泉元首相
「うん」
反町キャスター
「それと在日朝鮮人に対する便宜をはかる等々の話もありました」
小泉元首相
「うん」
反町キャスター
「その日朝平壌宣言が現在、どういう状況になっていると感じますか?その精神はまだ日朝間に生きていますか?」
小泉元首相
「いや、もう金正日、将軍様、将軍様と言われていたけれども、亡くなったから、それはご破算になっちゃった感じだね」
反町キャスター
「ほお」
小泉元首相
「うん。だから、全然、会談に応じなかったでしょう、現在の若い委員長は」
反町キャスター
「はい」
小泉元首相
「しかし、ここで真剣に心配しだすと思うよ。このままいってはまずいなと」
反町キャスター
「それは、日朝平壌宣をとりまとめたお立場としてはちょっと残念だという気持ちになるものなのですか?」
小泉元首相
「いや、話し合いをしなければわからないし、今回話し合いの機会を設けたわけだから、当然、日本が絡んできますよ」
反町キャスター
「最後、その点です。対話と圧力のバランス、ここがわからないんですよ、北朝鮮に対して。どうあるべきだと感じますか?」
小泉元首相
「圧力があったから、対話に応じてきたんですよ」
反町キャスター
「なるほど」
小泉元首相
「対話だけでは全然乗ってこないよ。だから、圧力が効いたんです。あとはこれからです」
反町キャスター
「日本も、これから北朝鮮との対話に踏み出していくべきということになりますか?」
小泉元首相
「当然、対話をしなければ…」
反町キャスター
「拉致の問題とか」
小泉元首相
「拉致もあるし、いろいろな問題があるから。対話をしないとどういう問題があるか、わからないのだから」
反町キャスター
「では、安倍総理から、小泉さん、私、北朝鮮をどうしたらいいですかという、もし質問があったら、平壌行けと言いますか?」
小泉元首相
「いやいや、それは行けと言ったって、相手があるから」
反町キャスター
「そうですね」
小泉元首相
「それはもう総理にしかわからない情報が入っていますよ」

原発ゼロと再エネの未来
竹内キャスター
「現在の原発の状況を確認していきます。日本の原子力発電所の原子炉は計57基あります。そのうち、既に廃炉が決定しているのが17基、再稼働に向け原子力規制委員会が2012年に策定した新規制基準に合格した原子炉14基、申請中が11基、申請を見合わせているのが15基です。合格した14基のうち、再稼働したのは関西電力の高浜発電所の2基と、九州電力の川内原発2基、四国電力の伊方発電所の1基、合計で5基となっています。再稼働が近い原発は関西電力の大飯発電所3号機が明日にも再稼働を発表し、九州電力の玄海原発3号機と4号機もおのおの3月と5月に再稼働を予定しています。政府は規制を強化したうえで、原発を重要なベースロード電源と位置づけて再稼働を推進してきました。小泉さん、この現状をどう見ていますか?」
小泉元首相
「これはまったくこれまでの推進の話や経産省がやっていたこと、全部、嘘だったよ。絶対安全、嘘だったではないか。スリーマイル、チェルノブイリ、日本は違うと、多重防護体制ですと。メルトダウンしても放射能を拡散させません、それが多重防護体制。安全ではなかったことが証明された。コストが安いというのは1番コストがかかるんですよ。まず立地するのにOKした地域に多額の交付金を与えなければいけない、これは税金」
反町キャスター
「そうですね」
小泉元首相
「それから、『もんじゅ』にしても、原発で出た核の廃棄物を『もんじゅ』で何か処理すれば、この廃棄物、ゴミがまた燃料として使える、核燃サイクル。それで福井に『もんじゅ』をつくったと。夢の原子炉だと、永遠のエネルギーだと。それが1985年に着工して10年で完成した、完成した途端、故障、30年間、ようやくダメだと結論が出た。廃炉、30年間、1兆1000億円、税金がかかっているんだよ。これはコストに入っていない。現在、廃炉なのだけれども、1日、毎日5000万円、維持管理費がかかっていると。これも税金。こんなのコストに入っていないのだから。それでこれから30年後に、20%から22%の原発の基幹電源、ベースロード電源、基本的なエネルギーとして、エネルギーミックスというのかな、いろいろな、さまざまな自然エネルギーとか、火力発電を混ぜて20%程度の原発の電源を維持すると言っているけれども、できるわけないよ」

原発ゼロ法案の意義
竹内キャスター
「小泉さんは今年1月10日に全ての原発の即時停止及び自然エネルギーへの全面転換の促進に関する基本法案の骨子を発表しています。主な中身がこちらです。『運転されている原発を直ちに停止』『核燃料サイクル事業から撤退し、再処理工場の施設は廃止』『原発事業の輸出を中止し、地球上の原発全廃の必要性を世界に発信』『太陽光、風力、水力、地熱など自然エネルギーの電力比率目標を、2030年までに50%以上、50年までに100%とする』というものです。小泉さん、これを発表された狙いは?」
小泉元首相
「やればできるから。現に7年間、原発ゼロなんて無責任だなんて言われたけれど、ほとんどゼロで、停電1日もないのだから、北海道から九州まで。やればできるのにどうしてやらないのかと。よく自然エネルギーはコスト高いと言うけれど、ますます太陽光にしても、風力にしても、水力にしても、コストが下がっていっている。だから、もし政府が原発ゼロを決めて、識者・ジャーナリスト、有識者を集めて、どういう方法でできるかというのをつくって、知恵を出せば、30年で50%、現在は15%ですから、十分可能だし、現にドイツでも、スペインでも、自然エネルギー30%でやったヤツにすれば、まだそんな年数は経っていないけれど、日本は15%程度…。だから、日本だったら、官民を挙げて協力しますよ。企業も。方針を出せば。決して不可能な話ではないと」
反町キャスター
「スペインとか、ドイツにおいては、でも、結果的にソーラーパネルのさまざまなトラブルが起きたり、電気料金が高騰したり。ドイツにおいては住民が、電気料金が高いのでやめてくれという、太陽エネルギーに対する反対運動もあったかのように僕らは聞いているのですけれども。そういうのはどのように考えていますか?」
小泉元首相
「それを言うとドイツは笑うよ。まだそんなこと言っているのかと。この前、シュレーダー元首相が来て、日本ではこういう、…今の話、まだそんなことを日本人は言っているのかと」
反町キャスター
「もう違うのですか?」
小泉元首相
「もう違う」
反町キャスター
「すみません」
小泉元首相
「皆、協力している。1部はある」
反町キャスター
「はい」
小泉元首相
「フランスが原発大国だから、フランスから輸入しているからやっていけるのだと。日本は海に囲まれて、そんな融通してくれる…」
反町キャスター
「まさにその話…」
小泉元首相
「そういう話、とんでもない」
反町キャスター
「すみません」
小泉元首相
「シュレーダー元首相はフランスから近いところは入れたので。現在、輸出しているよと、ドイツは自然エネルギーで」
反町キャスター
「なるほど」
小泉元首相
「安くて近いからその部分は輸入しているだけであって、なくたってやっていけるよと、笑っていたよ」
反町キャスター
「失礼しました。その意味で言うと、2050年で100%という、再生可能エネルギーで、風力・火力・水力等々で100%。あくまでもこれは政治的な目標だろうとは思うのですけれども」
小泉元首相
「うん」
反町キャスター
「100%と言うのは、かなり思い切った目標数値を設定されていると思うのですけれども、それぐらいの心意気でいけという?」
小泉元首相
「もちろん、30年で50%、50年で100%、政府が方針を出せば不可能ではないですよ」
反町キャスター
「うん…」
小泉元首相
「だって、水力なんて現在ほとんど利用されていない。ダムをつくった専門官の、竹村公太郎さんという人がいるのよ。日本の水力発電というのは、すごく良いダムをたくさん持っているのだと。それは治水に用立てられるのだけれども、その水は発電の利水にほとんど使われていないと。これを現在、多目的ダムを大きなのをつくっちゃったから、もうつくる必要はないけれども、これまであったダムなどを利用すれば、水力発電だけで30%の、原発がこれまで供給した電気は十分可能だと。利用されていないのだと。むしろ原発推進勢力が、太陽光とか、そういう他のエネルギーをやるのを妨害しているのだと、私もそう思うね」

『原発ゼロ』への想い
竹内キャスター
「小泉さんが原発ゼロにすべきだという発言をし始めたのが、東日本大震災から2年経った2013年だったということなのですが、総理時代は原発を推進する立場だったのが原発ゼロを訴えるようになった、その理由を教えていただけますか?」
小泉元首相
「それは、2009年に私、政界を引退したんです。総理を辞めたのが2006年だったでしょう。そのあと事故が起こったの、2011年」
反町キャスター
「はい」
小泉元首相
「時間もあったから、あら、日本の原発は安全と言っていたではないかと、疑問を持ってきて勉強を始めた、原発の。どういう経緯で日本が導入したか、世界の原発の状況はどうなのか。スリーマイルとか、チェルノブイリ事故を起こしているけれども、日本はどうなのかと、いろいろ勉強をしていくうちに原発はやはり安全ではないなと。先ほど、最初に出たけれども、コストも安くないなと。それから、永遠のクリーンエネルギー、CO2(二酸化炭素)を出さないからクリーンエネルギーと言うけれども、もっと危ないのを、廃棄物とか、いろいろな毒性の放射能を出しているではないかと。それが、あやまちがわかったんだよ。しかし、確かに総理の時は、日本は資源がないから、油だってドンドン上がっていきますよ、油を輸入しないと経済成長できないと、資源がなかったら。そんな自然エネルギーなんて不安定でしょうがないですよ、と言うので、自前のエネルギー、原発が必要だということで発展してきたんです、という論理を受け入れていたんだね。でも、勉強をしてみたら、あの事故の前に、原発は危険だ、と言う市民とか、学者がいっぱいいたのに気づいたよ、本を読んで。このトイレなきマンションと言われた、世界に、原発のゴミ、どこも処分場がない。たった1つ、フィンランドにつくっている。それをオンカロと現在、言っている。そこを見てみようと行ったんだよ。ヘルシンキ空港を降りて、飛行機、ジェット機に乗り換えて1時間、沿岸、そこで船で10分か15分行って、島が、岩盤でできている島、その島を掘って、400メートルぐらい地下までマイクロバスで、螺旋形で降りて、地下400メートルぐらいの地下に2キロ四方の広場をつくっているの、2000メーター四方。そこにフィンランドの原発、4基あるんだよ、この核の廃棄物を埋めるのだと。頑丈な円筒形の筒をつくって、この2キロ四方の広場、ここに埋めて閉じるんですと。しかし、10万年間、掘り出してはいけない廃棄物なんだよ」
反町キャスター
「なるほど」
小泉元首相
「10万年。400メートル地下で、もうできているではないですか、と言ったら、案内人に、説明してくれる人に。そうしたら壁を見ろと言うの、壁を。ちょっと湿気っているでしょうと。この湿気が水となって浸すのはどうなのか、千年、万年経つとこの湿気が水に変わらないか、この調査が、審査があと残っていると言っていたよ。水が出てきたら、また漏れるおそれがあるから」
反町キャスター
「なるほど」
小泉元首相
「そういう頑丈な、オンカロ、処分場、核のゴミの処分場が、たった1つ。しかも、岩盤で上から下までできているので。地震もない、火山もない。そういうところにできるのだけれども、そのオンカロでも2基分の核のゴミの容量しかないと言うんだよ」
反町キャスター
「ほお」
小泉元首相
「4基ある、あと2基はまだ決まっていない。世界1か所でしょう。日本で翻って、これまで50基ぐらいあった原発のゴミが貯まっている。処分場まだ1つもないね。そういう10万年保管するところは1つもない。これどうするのだと。再稼働すればまた増える。中間貯蔵施設を50年か、100年もつ中間貯蔵施設をつくるのでも大変だよ。自治体がOKしないから。そういうのを考えて、これからこの日本では無理だなと。費用も莫大だし、そういうことからこれは過ちだったと、推進しているのが。過ちを改めざる、これを過ちだよ。『過ちを改むるに憚れること勿れ』という言葉を思い出し、反省を兼ねて、総理の時に推進してきたのだけれども、申し訳ないと、反省を込めて、そのためにも自然エネルギーでやっていけるのだと、その運動を展開しようと思って現在やっているんです」
反町キャスター
「政治家の現役だった時には総選挙もやり、総理もやり、郵政民営化も果たし、もうほぼ政治家としての目標というのは全て果たされたのかなと僕は思っていたのですけれども」
小泉元首相
「うん」
反町キャスター
「この原発はやり残したこと…。あっ、そうか、総理を辞めたあと…」
小泉元首相
「辞めた…」
反町キャスター
「国会議員を辞めたあと、気がついた?」
小泉元首相
「想定外の。こんな事故、起こってもらったら日本で、日本は大丈夫だと言ったって。当時スリーマイル、チェルノブイリが起こったあと、日本も危ないのではないかという議論があったの。ところが、当時の専門家、名前は言っちゃ悪いから…、日本の原発は多重防護体制ですと。チェルノブイリとは違って、メルトダウンを起こしても多重防護体制だから放射能は拡散しませんと。それが多重防護体制も吹っ飛んじゃったんです。拡散したでしょう。だから、そういう専門家が、原発が安全かどうかという議論をするのは本質的な問題ではないと。日本の原発は何があっても安全だと考えるのが重要だと言っているのだから、専門家が」
反町キャスター
「なるほど」
小泉元首相
「そういうことでやっていたのだけど、それは違った。だから、この過ちを率直に認めなければいかん。反省を込めて。もう余計なことはしないと思ったのだけれど、これだけはやらなければいかん、原発ゼロ運動だけはやらなければいかんと思って、現在やっているんだよ」

小泉純一郎 元内閣総理大臣の提言 『原発ゼロで日本は発展できる、資源の乏しい国から資源大国になる』
小泉元首相
「原発ゼロで日本は発展できる。今や資源の乏しい国から資源大国になると。それは自然…、資源大国、資源。太陽にしても、風にしても、水力にしても、地熱にしても、資源ですよ。日本に資源は眠っているんですよ、活用していないだけ。資源大国ではないですか。そういう国づくりが始まる、いいではないですか」
(後半)
検証!財務省書き換え問題 調査結果と合同ヒアリング
竹内キャスター
「ここからは森友学園の国有地売却の決裁文書に関する問題について聞いていきます。昨日、財務省は調査報告を国会に提出しました。主なポイントが『14件の決裁文書の書き換えがあった』『財務省理財局で書き換えた、当時の局長は佐川氏』『森友問題が浮上後の2017年2月下旬から4月に書き換え』『鴻池元防災大臣ら4人の政治家と安倍昭恵総理夫人の名前と発言を削除した』『"本件の特殊性" "特例的な内容"などの文書を削除した』というものなのですが。今日も野党6党が財務省に合同ヒアリングを行っています。逢坂さんも参加されたということなのですが、今日、新たにわかったことは何かありましたでしょうか?」
逢坂議員
「今日の段階では、新たにわかったというのは特になかったかと思うのですが。それだけ財務省の方も口が重いというか改ざん、あるいは隠蔽を明らかにしたにも関わらず、まだ本当のことを言っていないという感じですね。私、その前にひとこと言いたいのですが、以前、このプライムニュースに出演した時に、視聴者の皆さんからのメールで、まだモリカケ問題をやるのですかという問いかけを私にされて、あの時、私は、このモリカケ問題というのは単なるスキャンダルではないのだと、民主主義の根幹に関わる問題であり、議会政治も揺るがすような問題なのだから、だから、やるのだという話をしたら、ネット上で、それは問題のすり替えだとか、とんでもないとかいう批判が結構きたんですね。でも、結果的に、これは民主主義の根幹を揺るがすようなことです。これはPKO(国際連合平和維持活動)の日報問題もそうですし、あるいは今回の裁量労働制のデータ問題もそうですし、いずれも公文書やデータの信ぴょう性というところに端を発しているわけで。日本の行政に現在、この問題というのは非常に強固に巣くっているというのか、土台を揺るがすようなことになっている。その代表例が森友問題だということをあらためて感ずるんです」

『いつ?誰が?なぜ?』 決済文書 書き換えの背景
竹内キャスター
「佐川氏の主な国会答弁と、書き換え前、書き換え後、それぞれ載せているのですが。事前の価格交渉について『価格について、こちらから提示したこともないし、いくらで買いたいと言ったこともない』という答弁が、『価格提示を行うこととした』、書き換え前ですね、という文言が削除されていました。国会議員の関与について『不当な働きかけは一切ない』と答弁したのですが、鴻池元防災大臣や平沼元経済産業大臣、鳩山元総務大臣らの秘書から、照会や相談があったとの記載がありました。書き換え後は削除されています。総理夫人の関与に関して『総理夫人の話や幼稚園の訪問については学園のホームページに載っていたそうだ。そういうものを見た担当者もいたのかもしれないが、具体的な内容については存じていない』と答弁していましたが、書き換え前の文書では『学園から安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは"いい土地ですから前に進めてください"とのお言葉をいただいたと発言があった』という文章が削除されていました。逢坂さん、通常の流れですと、この決裁文書を元に答弁が行われると思いますが」
逢坂議員
「そう。本来は決裁した文書に基づいて答弁を行うんです。今回、でも、改ざんや隠蔽した理由は何かと問うと、答弁が先にあって、答弁は今日の野党の調査チームでも言われたのですが、答弁は間違っていないのだという発言をするわけです。あたかもその答弁に疑念が生じないように公文書を改ざん・隠蔽したと、こういうことですね。とんでもない話なんですよ。だから、答弁は全て正しいと。だから、それに不突合な、そういう言葉は使いませんでしたけれども、わかりやすく言うとそういうこと。そういう、公文書を書き直している、改ざんしている、あるいは隠しているということですから。これは通常では考えられない、とんでもないことだと、そう思いますよ」
反町キャスター
「片山さん、財務省の出身で、こういう書き換えというのは、どうなの、あり得る?いや、片山さんが役所におられた時、ありませんよね、こんなこと?」
片山議員
「一般論として、1度決済したものを差し換えるということは、ほとんどしませんね。それだけ詰めて物事を判断する役所だし、残念に思いますのは、いろいろな点が指摘されましたけれど、法令に照らして適正と言える売却をしたと言っているわけですから、そうであれば書き換え前のバージョンであったって、これが別に表に出て何の不都合があったのかなと。ないと思いますよ。それは、OB、次官経験者も含め、別にいいのではないのと、出しておいてもと。私どもは、この件について財務省の担当者を呼んで詰問するというようなPT(プロジェクトチーム)を持っていませんので、今日の逢坂さんのご質問とお答えはその場で聞いておりませんが、仮に本当にそういうQ&Aがあったのだとすると、要は『価格の提示がない』というファクトが違うということですか?」
反町キャスター
「そこですよね、うん。それは、だから、『提示していない』と佐川さんが言ってしまった以上、それに合わせて調整していったのかという、こういう話になってしまうんですよね?」
片山議員
「そうならば、要するに、どちらかが間違っているということになって、この箇所だけはおそらくそうなのですね、きっと。他のところは、確かにある程度、訂正的なものかもしれませんが。要するに、価格提示をしたのか、しないのかという、そこまで言っているのですか?ただ、私は、財務省からそういうことは聞いていないです」
反町キャスター
「逢坂さん、このへんの内容の変更、改ざんと我々は言っているのですが、この背景をどう見ているのですか?」
逢坂議員
「これは1番大きいのは、総理だと思うんですよ」
反町キャスター
「総理?」
逢坂議員
「はい」
反町キャスター
「総理が改ざんを指示した?」
逢坂議員
「総理が…、そうではなく、改ざんを指示したかどうかは、それはわかりません。昨年の2月に国会の答弁で、総理が『私や妻が関係していれば、総理も国会議員も辞める』という発言をしたわけですよ。この発言は、実はすごく大きくて。こういう発言をされると、その組織の中の人間はどうするかと。いや、これはやばいぞと。総理があんな発言をしたのであれば、たとえば、もし自分の何かの発言が、関与しているかのようなことを匂わせるようなことを言ってしまえば、総理が辞めることのトリガーを引いてしまう。だとしたら、それについては慎重でいこう、慎重でいこう、組織というのはそうなるものです」
反町キャスター
「なるほど」
逢坂議員
「だから、実はトップというのは、こういう発言をしてはいけないんです。自分の進退をかけるようなことを条件にしちゃったわけですから、それに触れるようなことはなるべく近寄らないという、そういう私はバイアスがかかると思うんですね。それが1つの原因だと思いますよ。だから、実際に価格を提示しているかどうかは別にしても、とにかくそこにはなるべく近寄らないと。少しでも昭恵さんが関与していると匂うような節のあるものは出さないと、そういう動きになっていく。だから、これを忖度と言うかどうかはわかりませんけれども、そういう動きに組織がなっていったというのが1つあると思います」
反町キャスター
「片山さん、いかがですか?」
片山議員
「そこまで想像をたくましくしておりませんし、この件については、籠池さんご夫妻という方が大変、アウトスポークンな方で、一時は本当にいろいろな情報がワイドショーから何から出ていて、それは確かに2月ぐらいにも相当出ていて。その時点で首相夫人と名誉校長のことも含めて、全部出ていて。そのうえで総理はおっしゃっているわけですよ。ですから、絶対にご自信がおありになると。確かに名誉校長を受けられたのかもしれないけれど、それ以外の接点は一切ないと、他のことも全て否定され。この間も役員会で『関与している』と籠池氏が言った発言について確認したところ、まったくそういうことはないということで、そのスタンスは一切、お変わりになっていらっしゃらないので、そういうことは官僚達もわかるわけですよ」
反町キャスター
「なるほど」
片山議員
「しかも、非常にいろいろな交友関係をひけらかすタイプの方、政治家についてもいろいろ使うタイプの方が買い手さんでいらしたということですから。もともとそれに動かされて決断したということであれば、そもそも決裁なんかできない、そもそも契約できないですよ」
反町キャスター
「なるほど」
片山議員
「あまりに禍根を残すから。だから、そうではない、と言えるということで、これを全部書いたうえで決裁したということでしょう」
反町キャスター
「そこを無理やり押し込んでいかざるを得なかった背景に、総理の言葉や強い政権というものがあるのではないかというのが野党の指摘だと思うのですけれども、片山さん、そこの部分は財務省がそんなところに忖度する組織かどうか、組織論になってしまうんですよ」
片山議員
「うーん、行政というのはどこまでいっても、最後は個々の行政官の良心とか、裁量なんですよ。それがAI(人工知能)で判断せず、人間が行政をやっているということである以上は。ですから、同じ立場にいても、別の局長がこういう指示をするかどうかは、私はわからないと思いますが。それを、今後の反省も含めて、なぜそういう判断に至って、どうしてということは国民の皆様にもわかるように。それから、院の権威が傷つけられたわけですよね、存在している文書を全部出してこなかったということで。そこも含めて、説明をしてもらうことの方が、明日に活きるというか、財務省に対しては非常に批判が厳しいです。私も厳しいことを申します。出身だからこそ申します。ただ13年経ってだいぶ変わってしまったところがあるのだろうなというのは、今回の件を見て残念だし。でも、だからと言って、財務省は制度官庁で、しかも、日々の国庫繰りを所管していますから、ここがおかしくなったら国はおかしくなります。出直して再チャレンジしていただかないとどうにもならないですね。そのことを踏まえながら、私どもは見ているわけです」
逢坂議員
「出直すにしても、なぜ今回のようなことが起きたのかということをキチッとしておかないと、それは出直すことができないと思いますよ」
片山議員
「うん、それは解明が大事ですよね」
逢坂議員
「先ほど、片山先生が私のことを、想像力をたくましく、というようなことを言いましたけれども、想像力の問題ではないです。組織のトップがこんな条件になったら自分は辞めるのだと言えば、組織というのは、それは緊張感が走りますよ」
反町キャスター
「なるほど」
逢坂議員
「組織のトップというのは、そういうことは言ってはいけないんです。でも、言ってはいけないことを私は言ったと思いますよ。だから、これが1つのトリガーになっていると思います。この答弁、2月17日ですね。それで公文書の改ざん、隠蔽が行われるようになったもの、2月の17日を境にとは言いませんが、そこから以降ですよ。だから、私は、総理のこの発言の重さというのをあらためてもう1回チェックをしてみる必要があると思いますね」

決裁文書 書き換えの背景
反町キャスター
「さまざまなことが書かれている中で、気になるところがこの1番下の部分です。昭恵夫人を現地に案内し、夫人からは『いい土地ですから前に進めてください』との言葉をいただいたとの発言が、学園側からあったという、この書きぶりですけれども。逢坂さん、これは本当に昭恵さんがこう言っていたら、総理の『私や妻が関係していたということになれば、総理も国会議員も辞める』という言葉、まさにど真ん中に抵触しちゃうのですけれども」
逢坂議員
「はい」
反町キャスター
「ただ、これは、あくまでも学園側が財務省に対して言っているだけであって…」
逢坂議員
「そうです」
反町キャスター
「まったく裏のとれている情報ではないですよね?」
逢坂議員
「はい。これは、だから、間接話法ですから、本人が直接言っていませんので、伝聞を伝えているだけだから、この言葉ですぐ、これは関係していた、と言うのは、それは早すぎる判断だと思います」
片山議員
「うん」
逢坂議員
「でも、こういう言葉があるから国会に来ていただいて、昭恵さんにきっちりと証言をしてもらいたい。本当に言っているのですか、言っていないのですか、ここまで、要するに、森友学園の理事長が言っているわけですから」
反町キャスター
「なるほど」
逢坂議員
「だからこそ、昭恵さんに来てもらって、はっきり言ってもらうことが大事だと私は思うんですよ。ところが、国会の場とかではまったく言わずに、場外で、たとえば、九州の、ご自身が個人的かどうかはわかりませんけれども、行かれたイベントの場で『私は何にも関与していない、私が真実を知りたい』と言うから、それはちょっとおかしいのではないですかという思いになるわけですよ」
反町キャスター
「片山さん、いかがですか?」
片山議員
「この財務省のその書き換えが発覚したあとの役員会で、総理が首相夫人にも直接強く確認したけれど、そういうことは一切ないと。それから、国民の皆様に対して、非常に今回、行政のトップとして申し訳ないという思いと、それから、役員、党側にもご迷惑をかけたという話があって。普通、こういう発言をなさいますかね、そこの土地に行って、不動産屋さんみたいですよね、」
反町キャスター
「そうですね」
片山議員
「普通、自然にあまり出ない発言かなと思いますが」
逢坂議員
「ですから、こういう言葉が確かに一般的には出づらい言葉ではないかと私も思うんですよ」
片山議員
「ええ」
逢坂議員
「だから、それをはっきりさせるためには、ご本人に話を聞いた方がいいし、特に大事なのは、この問題の橋渡しをやっていた谷さんという、総理夫人付の方ですね。その方に具体的に事情はどうだったのかを聞けば…」
反町キャスター
「現在、イタリア…」
逢坂議員
「イタリアに行かれているので。ですから、そういう方にも来ていただいて、ちゃんと話をすれば、済むことですよ。1年もこんなに議論をする必要のないことですよ。関わった当事者がありのままに喋っていただければ、ああ、大丈夫ですね、となるのか、いや、この点は問題でしたねとなるのか、情報公開すればそれで済むことなので。それをずっと隠す、隠す、最後には公文書の改ざんや隠蔽があるから、より疑念が深まっていくわけですよ」

国会戦略とあるべき議論
反町キャスター
「自民党は、昭恵夫人と、佐川氏の証人喚問については、ずっとこれは拒否をされていますよね、片山さん?」
片山議員
「いや、これはまさに年度末を迎えて、国会対策上の議論になっていて。今日も参議院の役員会…」
逢坂議員
「国会対策上ではない、1年間ずっと求めているんですよ」
片山議員
「いやいや、まあまあ。ちょうど今日のお話をされていて、参議院の役員委員会で国対委員長の方から、決して自民党はこの問題について逃げていなくて、しっかりと真相を知りたいと。だって、我々だってこれをドサッと渡されたのは野党の理事さんよりたぶんあとですよ」
反町キャスター
「なるほど」
片山議員
「その前日は、だって、ウチの、要するに、書き換えがありましたよ、というこの説明、文書ですよ」
逢坂議員
「これですか?」
片山議員
「いや、それと、あとその本体のコピーもありましたけれども。ですから、何なのこれはということから始まって、憤りは野党と同じか、それ以上に強いですから。それから、ハウスの権威を傷つけたという問題もあるので決して逃げていないですけれども、あとは国会対策上の、まさに大事な財政関係法も抱えておりますし、税法が通らなかったら、これは国民生活に多大な影響も与えるので、いろいろな中での国会はあると思います」
逢坂議員
「いや、それは同感ですよ。我々も予算の審議もしたいし、税法の議論もしたいですよ。ただ、これほどの問題があったのに何もなかったかのように、そちらの議論だけやりましょうということにはならないので。そこまで言うのだったら、特別委員会をつくるとか、あるいはキチッと証人喚問をする場を設けるから、その代わりちゃんと議論はしましょうねと言うのだったら、それはいくらでも乗りますよ」
反町キャスター
「野党が、この問題を通して狙っていること、政治的な思惑やら何やらいろいろあるという前提で全部ひっくるめて聞くと。たとえば、麻生さんの辞任を狙っているとか、内閣支持率の低下を狙っているとか、倒閣を狙っているとか、いろいろとそういう政治的な思惑もあるのでしょうけれど。一方、真相究明を徹底的にやる、そのうえで、たとえば、公文書の管理であるとか、政と官の関係であるとか、そういうものについてのキチッとしたルールをつくる。これは、一緒ではなくて、たぶん運動論として途中から変わっていきますよ」
片山議員
「うん」
反町キャスター
「ただ、現在の野党の動きを見ていると、どうやらいわゆる前者の部分、いわゆる野党的な、自民党攻撃に主眼が置かれていて…、僕が言ったような、公文書管理とか、政と官のルールというものを、たとえば、第三者機関なり、合同委員会でも結構です。そういったものをやろうという提案は、野党の方から僕はあまり感じられないのですけれども、そこはどう見たら?」
逢坂議員
「まったくそのご指摘は正しい指摘で。正しいというのは総合的に見て。今日、実は我が党で両院議員総会というのがあったんですね。そこで私、発言したんです。今回の問題は、たとえば、財務大臣をクビにするとか、総理を引きずり降ろすとか、総辞職をするとか、そういうことではないのだと。それよりも先の、日本の民主主義をどうするかとか、日本の議会政治をどうするかとか、あるいは公務員の信頼をどうするかとか、そういう大きなことがあるのだ。だから、真っ当な政治や真っ当な民主主義をとり戻すことが大きな目的なのだと。もちろん、そのプロセスの中で財務大臣をどうするかとか、総辞職をしたらいいとか、そういう話は出ますよ、これは政治のせめぎ合いですから。でも、本丸はどこだと言ったら、反町さんが言った、公文書管理をどうするかとか、民主主義をどうするかとか、そのことなのだということを、今日はカメラの前で言わせていただきました」
反町キャスター
「反応はどうですか?立憲の皆さんはどちらかと言うと、戦闘モードの方が強いのではないのですか?」
片山議員
「うーん」
逢坂議員
「いや、それは与野党の闘いですから、それは戦闘モードなくしてこんなことはあり得ませんよ」
反町キャスター
「そうなのですけれどね…」
逢坂議員
「でも、戦闘モードの陰で、本丸はこっちだという認識を、少なくとも我が党の議員は持っていると思いますよ。あらためて今日、そのことを私自身が念押しをさせていただきました」
片山議員
「うん」
逢坂議員
「実は私、モリカケPTの座長なんですね、党内の」
片山議員
「そういうものがおありになるのですか」
逢坂議員
「モリカケPTの座長なのですが、その時に、私は繰り返し言っている。これはスキャンダルではないのだ、スキャンダルの側面もあるけれど、本質はプライムニュースでも言わせていただいた通り、民主主義の根幹に関わる問題なのだということを繰り返し言っているんですよ。だから、先ほどの反町さんのご指摘は、戦闘モードもあるけれども、大きな目標に向かっているというのは、私はまったく気持ちを一緒にします」
反町キャスター
「それを与野で話し合うテーブルというのは野党から提案するものではないのですか?与党から言ってくるまで待っている、与党が何にも言わないというふうにバーンと闘い続ける方が…」
逢坂議員
「それは…」
反町キャスター
「…まさに国会対策的な話なのですけれども」
逢坂議員
「国会対策的な話なので、どっちがどう言うかというのはなかなかタイミングが難しいと思いますよ。でも、私や片山さんが、そういうことで同じ方向を向けるよねとなる、そうなればまた、少しずつ波及していくかもしれないし、このプライムニュースを見たあとに、どなたか与党の方が、あるいは野党の方が何かを言ってくるかもしれないし、大きな目的はそこですよ」