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2018年3月5日(月)
習近平政権任期延長へ 『巨竜の狙い』を読む

ゲスト

宇都隆史
自由民主党国防部会長代理
宮家邦彦
キヤノングローバル戦略研究所研究主幹
朱建榮
東洋学園大学教授
平井久志
共同通信社客員論説委員(冒頭)

韓国特使団『北朝鮮』へ 金正恩委員長『初会談の真意』
竹内キャスター
「今日から日本の国会にあたる中国の全国人民代表会議、『全人代』が、およそ2週間の予定で始まりました。注目されているのは、習近平国家主席の任期10年を事実上無期限とする憲法改正の動き。2期目に入ったばかりで残り5年の任期がありながら、長期政権を目指す背景にはどんな狙いがあるのか。政治・経済・安全保障、アメリカとの関係などを多角的に検証し、日本の対中戦略を考えます」
平井氏
「金与正さんが来た時に、文在寅大統領が段階的な方法論についても話をしたということが言われているんですね。ですから、おそらく内部までは公表されていませんが、それを話したのはおそらく凍結のような段階を踏んで非核化にいくという、そういう方法論についてまで、ある種のサジェスチョンをしているのではないかという、それを持って帰ったということがあると思うんですね。それと今日の、行かれた、鄭義溶さんがソウル出発する時の言葉が非常に面白いですね。朝鮮半島の非核化という…」
反町キャスター
「ちょっと用意しました、これですね?」
平井氏
「ええ。『北朝鮮に朝鮮半島の非核化と恒久的な平和実現を目指す文大統領の確固たる意志を明確に伝える』と。ですから、非核化に言及するということは非常に明確に言って、出ているわけです。ですから、事前におそらく北朝鮮側にある程度、伝わっているのではないのかということと、『北朝鮮の非核』ではないですよね、『朝鮮半島の非核化』。これは似たように思いますけれども、結構、ワーディングで意味が違ってくるので…」
反町キャスター
「だって、韓国に在韓米軍は核兵器を持ち込んでいませんよね?」
平井氏
「ですから、実際は韓国に核はないのですけれど、北はあるかどうかわからない」
反町キャスター
「あるように言っている?」
平井氏
「だから、自分達が査察をしない限り、わからないと言っているんですね」
反町キャスター
「では、相互査察というオファーもやるのですか?」
平井氏
「それは以前やったことがあります」
反町キャスター
「えっ、在韓米軍の基地に核があるのかどうか?」
平井氏
「ですから、それは査察をさせろという要求を…」
反町キャスター
「あっ、向こうが?」
平井氏
「ええ、ずっと言っていることです。米朝協議に入る方法論として最初の、おそらくゲートは核実験とミサイル発射をとりあえず中断するという、モラトリアムみたいな考え方、その次は、アメリカは何らかの形で非核化へのコミットということがない限り正式の、予備的会談はあっても、正式の会談はできないでしょうから、そうすると、この言葉をうまく使うということで歩み寄りがひょっとしたらあるかもしれない。そこまで今回、下りてくるかどうかですね」
反町キャスター
「着いた訪朝団を、まず金正恩委員長が会談し、接見なり何なり、意見交換の場がまずあり、そのあと晩餐会にも一緒に行っている」
平井氏
「うん」
反町キャスター
「金委員長主宰の晩餐会なのでしょう。異例の厚遇と見ていいか、ないしはそういう意見交換の時間がいくつもいくつもある中でどういう発言を彼がするのかという、そのへんの見立てをどう見ていますか?」
平井氏
「ですから、ここでおそらく早く南北首脳会談をやろうというアプローチは積極的にかけてくるのでしょうね」
反町キャスター
「なるほど」
平井氏
「しかし、それは南側としては条件がないとできないということになりますから。そこでおそらく非核化の問題が出てくる。その非核化への言及をどういうワーディングを使って、どのレベルまでやってくるかということが今晩の焦点になってくると思います」
反町キャスター
「うーん、それは、でも、向こうに行った訪朝団が、たとえば、今日の夕方の段階で金正恩委員長から言われたことはこうで、晩餐会で言われたことはこうでというのを、彼らは通信手段を持っていて、青瓦台に報告して、それをもって向こうにいる間に何らかの形で反応するという、そのやり方はできないですよね?」
平井氏
「交渉はできないでしょうね」
反町キャスター
「交渉はできませんよね?」
平井氏
「ある種のメッセンジャーの役割で…」
反町キャスター
「受けるだけですよね?」
平井氏
「…止まると思いますね」
反町キャスター
「だから、一義的に向こうに行く前に手に入れてある材料を相手にあて、それに対する相手の反応をキチッとテイクノートして、それをきれいに全部持って帰るという、その一往復で終わって、そのあともう1回、ソウルから別の情報を得て、もう1回あて直すという、その作業までは今回いきませんよね?」
平井氏
「だから、交渉というレベルで今回の協議がいくとはちょっと思えないですね。金正恩さんの真意把握、非核化に対してどの程度のスタンスを持っているのかということを把握して、本国はもちろん、ですけれども、それをトランプさんに伝えるということがもう1つ大きな役割なわけですから」
反町キャスター
「なるほど」
平井氏
「だから、普通に、たぶん順番をどうするかという問題がもともとあったんですね。アメリカに行って、北に行くべきだという議論もあったのですけれど、こういう選択をした大きな背景は、金正恩さんに会って、そこで掴んだ情報をアメリカにすぐに持っていきますと。そうすれば、トランプさんがおそらく会えるだろうと。そこですり合わせをして、おそらく韓国としては、北に対しても米朝協議をやりなさい、アメリカに対してもやってほしいという仲介の役割をしたいという思惑があるのだろうと思うんですね」

習近平『永続政権』の野望
竹内キャスター
「1982年に定められた憲法の第79条第3項です。『国家主席、副主席は全人代によって選出・罷免される。任期は、全人代と同一、毎期5年とする。2期を超えて連続で就任することはできない』というものなのですが。今回の憲法改正案はこの1行を削除して事実上無期限とすると言われています。朱さんは先週まで中国を訪問されていたということなのですが、現地の様子、あと国民の反応はいかがでしたか?」
朱教授
「農村と都市、両方まわったのですけれども、一般の庶民は経済が安定し、生活が良くなれば、指導者の任期が長くなっていっても、それは構わない。それは正直言って、大半の人の反応です。ただ、知識人の多くはせっかくできたそのルールを取り外してなのかと、それは教師や、いろいろなジャーナリストとか、ネットやいろいろなことを通じて不満を、あるいは疑念を表す人は、それは結構いると思います」
反町キャスター
「その部分で言うと、でも、今回の憲法改正案というのは、この『2期を超えて連続で就任することはできない』というものを削除する提案というのは、全人代にかかるという時点で不成立ということはなくて、100%通るということで、これはよろしいのですよね?」
朱教授
「ええ。中国共産党の中央全会で既にその提案ということはまとめて出すので、全人代で通るのは間違いないですので。党中央指導部内では、これはもう基本的にはまとまったと考えていいと思います」
反町キャスター
「宮家さんは、今回、まったく、当然、出てこないですけれども、憲法改正案を全人代にかけること、このこと自体についてはどう感じているのですか?」
宮家氏
「おそらく今から考えれば、この憲法改正も含めて、権力の集中をしている時に、それから、いろいろな、いわゆる腐敗分子を弾圧する時も含めて、それは全部、この目的のためにやっていたとなれば説明がつきますね。そうすれば、反対が出るわけがないわけで。反対するような人は、そこはそもそもいなくなっちゃうわけだから。むしろ、朱さんにうかがいたいぐらいですけれども、なぜこれをやるんだと?よく聞かれるのは文革の時の毛沢東さんと同じだと言う人がいる。私は違うと思っているんですよ。なぜかと言うと、あの時には、大躍進をやって、毛沢東さんはどうも調子悪くなっちゃって、政治的にも力が落ちちゃって、劉少奇さんも含めた力のある人達が出てきたところで、彼は、むしろ権力闘争として紅衛兵を使い、文化大革命をやって、権力を奪取する、それをやろうとしたという、ある意味で追い詰められた毛沢東さんがいたと思うんですよ。だけど、今回の習さんは追い詰められていないですよ。権力闘争はもちろん、権力闘争には違いないけれども、もっと何らかの目的がなかったらできないと思うんですね。その目的は何かと言うと、私の理解では、これだけ集団指導体制になったら、それはいいかもしれないけれど、いろいろな利権が残っちゃった。何をやっても全然、皆が自分の利益をグッと守って、ものを持ったら動かない。しかし、中国の経済を、社会を変えようとするのだったら、改革するのだったら、どうしてもある程度、自由化もしなければいけない時もあるかもしれない。国有企業もちゃんとやらなければ、改革しなければいけないわけですよね。その時には、権力はある程度集中しないとできない。少なくとも中国共産党の指導というものをこれからも維持するためには、ある程度の権力集中が必要だと習さんが思ったのではないのですか」
朱教授
「いや、いつも宮家さんとは意見の対立が多いのですけれども…」
反町キャスター
「ここは一致する?」
朱教授
「…近いですね」
宮家氏
「いつもと同じだけれども」
朱教授
「…そうですか。まず第1に、おっしゃるように、文化大革命の状況と違うと。当時は毛沢東の晩年には、中国の首脳部はほとんど高齢者、建国世代だったのですけれど、そういうような時に対して、年齢の、この任期制を導入して、若返り化させるというのはわかるのですけれども。もちろん、1つの遺産・財産として、いろいろルール・制度化していくということですね。ただ、現時点で何なのかと、常識的に考えていっても、既に核心という地位が確立されているし、ただ、自分を権威づけるために何かするという必要はないわけですね。それについて今おっしゃったことを、私はちょうど台湾の聯合報系の世界新聞報で、そういう社説というのが、非常に似たような話が出ているのですけど。要するに、習近平さんはこれまでの5年間、あるいはこれまで30年間、中国の改革というのは外堀を埋める形でいろいろ改革をやってきた。しかし、これから中国の社会・経済を躍進させるには、残りは1番難しいこと、どういうことかと言うと、1つは金融体制、金融分野を中心とする既得権益、その背後にあるのは、実は太子党です。太子党の人達が、皆つながっているので」
反町キャスター
「太子党というのは、中国の実力者の子供・子弟、関係者の人達…」
朱教授
「うん、そうですね」
反町キャスター
「その人達がそれぞれにキチッと既得権力を持って、中国の政府でそれなりの良いポジションを皆さん、持っている?」
朱教授
「そうですね。最近は、鄧小平ファミリーの一員でもあった呉小暉という『安邦』という大きな企業でアメリカからガンガン不動産を買った、その企業のトップも取り調べ。海南航空に対する調査も入る。明らかに、太子党に対してメスを入れたと。それに対して、台湾の新聞の社説が言うのには、おそらく特権とつながって、習近平の改革に対して妨害・阻害する最大の勢力は、この『赤い貴族』及び『資本の怪獣』。しかし、それを打破するにはもう権力を再度集中して、有無を言わさずに、これから5年間ないし、もう少し長くやらざるを得ないと。そのようなことはある意味で首脳部内でも、あるいは長老でも、一定の理解があると」
宇都議員
「朱さんと宮家先生のお話を聞きながら、私もこれがどうこの先につながるのかなと関心があるわけですけれども、香港とか、台湾がこれをどのように捉えているのかという話。それから、先ほど、経済が続けば、民衆の皆さんはあまり関心ないとは朱さんは言われましたけれども、ネットの中では随分違う反応が出てきていますね。ですから、経済であったり、いろいろな物事がうまく、ある程度、オーバーラップされている時、隠されている時は、ある程度、うまくいくのでしょうけれど、逆にこれは諸刃の剣となって大きく習政権に突き刺さってくるのではないかと私は見ています」

一強独裁に揺れる国際社会
竹内キャスター
「ここから習近平体制2期目の対外政策について聞いていきます。中国の現行憲法では、前文で対外政策について5つの原則を明記しています。『主権・領土保全の相互尊重』『相互不可侵』『相互の内政不干渉』『平等互恵』『平和共存』というものなのですが、今回の憲法改正では『平和発展の道筋・Win-Winの開放戦略を堅持する』という趣旨の文言が新たに書き加えられます」
宇都議員
「相互尊重と言いますけれども、領土保全の相互尊重、南シナ海、尖閣にしてもそうですし、平等互恵だって、一方的な援助をして自分達のものにしてきていますし、内政不干渉にしても歴史問題も含めてですから。この5原則は、朱さん、誰向けですか?」
朱教授
「中国の立場に立ってみれば、自分の領土やいろいろな主権というのはドンドンと他の国に侵されてきたと。しかし、それでも、たとえば、中国、陸上の国境で、全部で15か国あるのですけれど、現在の世界で見れば、その中に、残りはほぼインド、ブータンがちょっと、一部ペンディングですけれども、ここまで、ベトナムと国境戦争までやったところを、現在、完全に解決した。そういうところは互いに譲り合うというようなところがなければ解決できなかった。他の国がこれまでの30年、50年、このような複数の国と次々と国境問題を解決した前例があるか。日本も実際には周辺諸国と全部、領土問題を抱えてしまっていると。そういう意味で、ただ中国はこれが悪いということではないと思います。内政不干渉ということが、日中はいろいろ歴史問題はさて置き、現在その点は逆に中国で問われているんです。一部の独裁体制のようなことに対しても内政不干渉で結局そのまま黙認していいのかと」
反町キャスター
「それは北朝鮮の話?」
朱教授
「北朝鮮も…」
反町キャスター
「まさか日本に対してその表現はないですよね?」
朱教授
「ええ。北朝鮮とアフリカの一部の独裁国家」
反町キャスター
「アフリカの一部の独裁国家は中国からしてみたらすごくいいお客さんなのではないのですか?」
朱教授
「いや、ですから、そのようなことをこれまで、いろいろ経済支援をしてきた。しかし、いろいろ批判を受けると、中国は、さすがに独裁は一部、この間、南アフリカの、ジンバブエとか、ザンビアとか、そういうところの独裁体制に対して国際社会とある程度協調してやると。先ほど、おっしゃった北朝鮮問題はまさにこれまでの中国だったら、北朝鮮がそういうことを、これは内政だからと。そこの部分を含めて、受け継ぐべきところは受け継ぐべきですけれども、21世紀の世界で、1つはWin‐Winということと、中国としても果たすべき責任は果たすと、そこのところがまずここで決めつけて悪いと言うより、これからそれに沿って一緒にルールをつくってやっていこうというところを前向きに受け止めるべきではないかなと思うんです」
反町キャスター
「宮家さん、どう見ればいいのですか?」
宮家氏
「だんだん意見が違ってきましたね…。先週のニューヨーク・タイムズにすごく面白い記事があって、スティーブ・バノンっていましたよね、もう失脚しましたけれども、彼が外交評議会で、アメリカの、…に呼ばれたんですよ。それで、バノンさんというのは、もともとどちらかと言うと、内向きの反中のイメージではないですか。だけども、そこで呼ばれて、どうなったかと言うと、呼んだ学者達が、何を言ったかと言うと、バノンさん、もっと厳しくやれよ中国に、と言ったというんですね。そのあとバノンさん、その記事によると、バノン氏はまさに感想を述べて、いやあ、アメリカのエリートも変わったな、と言ったというんです。これは非常に大事な記事だと思っていて。確かにワシントンのアメリカのエリートが中国に対する考え方を大きく変えつつある。これまでは中国と仲良くしなければいけないという声が前にあったのだけれども、それがガーッと減っていると。バノンさんが1番驚くぐらいですから、中国に対してあんな厳しい…」
反町キャスター
「なるほど」
宮家氏
「ええ。そういうのを見ていると、ここにある『平和発展の道筋』、これはいいとして、『Win-Winの開放戦略』、要するに、トランプさんは内向きなのでしょう、保護主義なのでしょうと、ねえ、アメリカはそうかもしれないけれども、我々はもっと国際標準をつくりますよ、自由ですよ、オープンですよという非常に面白いメッセージを入れているなと感じました」
反町キャスター
「なるほど」

止まらぬ巨竜の『軍事戦略』
宮家氏
「もう1つ、軍のことをちょっと申し上げたいのですけれど。今回8.1%と言っていましたよね?」
反町キャスター
「防衛費、はい」
宮家氏
「これまで私の理解が間違っていなければ、中国の軍事費というのは、基本的に中国の経済成長率というものを基準にして増やしてきたんですと、こう説明してきたはずです。ところが、今回のヤツは間違いなく6.5%しかいっていないわけですから、これまでとは違って、増やしているんですよ、意図的に。なぜ増やしているかと言ったら、当然、アメリカが増やしたからですと私は見ますけれども、どうでしょうか?」
朱教授
「いや、それは違います。中国は、1980年代の後半から連続20年余り、国防費・軍事費は2ケタ台の伸びをしたんです」
反町キャスター
「ずっと増えていますよね?」
朱教授
「それに対して、経済成長が10%を超えたのはわずか2、3年。それは主に中国の国家予算、税収に合わせたものです。この国家の予算というのは現在、毎年だいたい10%ぐらい伸びているんです、税収が増えているので。成長率ではなくて、税収というところですね。強いて日本と比較すれば、日本も高度成長期に1961年から連続19年間、防衛費は2ケタ台の成長、伸びだったんです、1年を除いて。ですから、そこの部分は経済の躍進する時期のことが、軍事費だけを見て、これは脅威だと言うより、1つは中身。もう1つはこれからの国際協調、互いに信頼をつくるということが大事なわけですね」
宮家氏
「いや、脅威だと私は言っているわけではないけれども、中国の軍事費の使い方というのは明らかにアメリカに対する反作用として出てきているものがあって。アメリカはもちろん、でっかい国ですから軍事費も大きいですけれど、中国も先ほど、おっしゃったように、10%の投資がまさに現在、果実を収穫している時期ですよね。回収ラインにボンボン入っている。それを考えると、この状況というのは、いや、どうしても対外5原則は、それはそうなのかもしれないけれども、アメリカは超大国としてちょっと峠が見えましたね、弱体化しましたね、その真空を中国が埋めるべきですよね。中国はおそらく国際標準なり、国際的ないくつかの約束事を自分達でつくりますよと。こういう方向にどうも動いているような気がしてならないです」
朱教授
「私は、それはちょっと違うと思います」
反町キャスター
「違う?」
朱教授
「第1に、中国の軍事費だけをとりあげてでも、まさにおっしゃるように…」
反町キャスター
「ごめんなさい、軍事費だけではなくて」
朱教授
「ええ」
反町キャスター
「この問題で、宮家さんが指摘されたのは習近平さんの手によって付け加えられるであろう5原則の、6原則目、『平和発展の道筋・Win-Winの開放戦略』をこれから我々は堅持しますよという、背景には明らかにアメリカに対する対抗意識がはっきり出ている。新たな世界のパクス・シノアとは言わないけれども、そういうものを目指している国としての思いがここに出ているのではないですかという、そこはどうなのですか?」
朱教授
「それが第1、中国は、習近平さんの、党大会での1つの発言というのは、西側、特にアメリカで物議を呼んだのですけれども、我々は限りなく、歴史上の、初めて世界の中心に近づいていると。ということは、あと10年で、GDP(国内総生産)でアメリカに追いつくということを中国はかなり自信を持って見ているわけですね。これが1つ。ですけれども、しかし、このような表現が決して中国は別の体系はつくらないということで、平和で発展をしていくということは、逆に、このようにアメリカに近づいた段階で、アメリカは絶対に容認はしないのだと、もっと中国に対して妨害してくるのだと。ですから、軍事力の発展が軍事費に表れるというより、中国は現在いろいろなハイテクの武器もいろいろ開発をしているので、ですから、これからの5年、10年は、アメリカは、あの手この手を使って中国を包囲してくる、イジメにやってくると。現在、経済は始まっているのですけれど。全般的に第1、アメリカと一緒にWin-Win、相互依存関係をつくり、アメリカの国債を中国が1番買う、そうすると、中国だけを敵にまわすことができないようにする。一方、万が一やられる場合には、中国はハイテクの武器を持って、簡単にアメリカにやられないようにすると。そういう意味で、この警戒感からですよ」
反町キャスター
「中国は、アメリカという国を、アメリカは、要するに、非常に寛容な国、世界のリーダーという立場は、見せかけはしているけれども、近づいてくるライバルの国は徹底的にやっつける国だと見ているわけですね?」
朱教授
「そう、ええ、先ほども…」
宮家氏
「私が言っていることと同じですよ」
朱教授
「ええ、アメリカ国内には焦り…」
反町キャスター
「日本に対してもそういう態度をとったと、アメリカはそういう国だと。ナンバー2を徹底的にやっつける国だと中国は見ている、それでいいのですか?ライバルは徹底的にやっつける?」
朱教授
「その通りです」

トランプ政権『通商戦略』の狙い
竹内キャスター
「先週、トランプ政権が新たな通商政策の方針を打ち出しました。それが安価な製品のアメリカ国内への流入が国家安全保障上の脅威となっているとして、通商拡大法232条に基づきまして鉄鋼が25%、アルミニウム10%の関税を検討する。トランプ大統領はツイッターで『アメリカは貿易で巨額の損失を被っている。貿易戦争は良いことであり、しかも、楽勝だ』と発信しました。宮家さんはアメリカの通商戦略をどのように評価されていますか?」
宮家氏
「なんだ、これ?というヤツですね」
反町キャスター
「ハハハ…」
宮家氏
「まずWTO(世界貿易機関)で確かにそれは、安全保障条項というのはありますから、拡大通商法232を使うというのは、だけれど、それは禁じ手でしょう、常識的に考えて。もしこういうようなダンピングがある、もしくはいろいろな不正な、不公正貿易があるのであれば、他にもルールがあるのだけれども。このWTOの安全保障条項でやれば、必ず、おそらくパネルで負けますよ。勝てないと思う。それでそれは当然、だからこそ皆、報復をやろうとしていて、これは泥仕合になりますよね」
反町キャスター
「なるほど」
宮家氏
「なぜそんなバカなことをやっているかと言うと、よくわかりません。あの政権の中で誰が現在、力をつけて、やっているかはわからないけれど、もしかしたらピーター・ナヴァロという人がいまして、あの人が今度、大統領補佐官になるというから、昨日もCNNで相当大きなことを言っていましたよ」
反町キャスター
「そうですか」
宮家氏
「ですから状況は若干変わったのかもしれない。だけど、このやり方は、決してうまくいきません。WTOをああいう形で、安全保障条項を濫用して、本来あるべき姿からドンドン乖離させるというのは結局、アメリカにとって、中国を本当にターゲットにしたいのであれば、別の方法があったと思うのですけれども。アメリカのトランプ政権の内部でも相当の反対意見があったというように聞いていますから。どうでしょう、国内政治的に11月の中間選挙向けのリップサービスの部分があると思います。どこまでやれるか、現在のところは例外なしに全輸出国を対象にすると言うんだけれども、そんなことが本当にできるのだろうか。私も、WTOの交渉官をやったことがあるから、こんなのまるでダメですよ」
反町キャスター
「やったら、負ける?」
宮家氏
「負けると思う。勝てないと思う」

両首脳の思惑&日本への波紋
竹内キャスター
「宇都さんは今回、この関税措置がもし実行された場合、日本の産業界への影響をどのように考えていますか?」
宇都議員
「日本に対して影響がゼロではないのでしょうけれども。アメリカにとって、逆にプラスにもならない、アメリカもかなりのマイナスになるのではないですかという話と、まさに宮家さんがおっしゃったように、これは禁じ手ですね。だから、一方で、中国に対して世界のルールを守れと言っていて、自分達でこういう微妙なバランスで保たれている秩序を、禁じ手を使って、本当にやるかどうかもわからないですけれど、そんなことをやっていたら、中国とやっていることが変わらないではないかという話で、逆に日米でしっかりとこの世界の価値観を守っていこうという、この体制にヒビが入ることの方が、日本にとっての影響が大きいような気がしますよね。経済的な影響も」
反町キャスター
「宮家さん、今回、鉄とアルミニウムに関してこういう関税措置をすると決めたトランプ大統領の判断を、国内対策ということを言いましたけれども、その前のブロックでやっていた、要するに、2番叩きとしての中国叩きという狙いもあるのか、国内政策という選挙狙いというのもあるのか。アメリカ国民がこの政策を支持するような現在のアメリカ国内の雰囲気はそういうものなのか、トランプさん、よくやったと…」
宮家氏
「それは、トランプさんに投票したかなりの部分はよくやったと思っていると思うんです。これまでだって、トランプさんが大統領になってからですよ、意外と貿易問題については我慢をしてきたではないですか。なんだかんだ言って、あれでも我慢していた方ですよ。だけども、選挙が近づいたからでしょうか、随分、仮面を被っていた、猫を被っていたのが、どうも本音が出てきたような感じがする。それから、もう1つは、中国に対して本当にやろうと思った時に、本当の1丁目1番地はどこかと言うと知的財産権ですよね。知的財産権は、本当は中国が相当ムチャクチャ、無理をやっていますから、これは『スーパー301』の世界で。でも、それもだし、WTO上、どうやって説明するのだというのはあるから、難しいことではあるけれども。本当の中国との関係でトランプさんがやりたいのはそっちの方ではないかと思っています。その時は、中国は相当な痛手がきますよ」
反町キャスター
「ただ、ごめんなさい、鉄とアルミニウムの関税措置、アメリカへの輸入を絞るということが、アメリカの国民にとって良いこと…、生活においてですよ、では、これによってアメリカ国内の鉄鋼業が活性化するのか?」
宮家氏
「しないですよ」
反町キャスター
「生産が、GDPが膨らむのか?どう見ていますか?」
宮家氏
「うん、そういうのは気にしないのではないですか?」
反町キャスター
「えっ?」
宮家氏
「うん。だって、選挙に勝てばいいのだもの、はっきり言えば」
反町キャスター
「国民にしてみたら輸入の鉄鋼やアルミニウムを閉じたら生活が苦しくなる」
宮家氏
「この人は苦しくなったら、あの手この手で次々と新しい局面をつくっていって、目くらましをやって、メチャクチャやって、悪いけれども、その後、何か月かしたらもう忘れちゃうわけだから」
宇都議員
「ハッハ…」
宮家氏
「それで現在、その日暮らしの自転車操業をやっているわけでしょう」
反町キャスター
「なるほど」
宮家氏
「ですから、そういう意味では、彼は相変わらずだなと」
反町キャスター
「朱さん、中国外務省の副報道局長はこういう会見を2日にしています。アメリカの鉄とアルミの関税措置に関して『自国の利益のために他国に損害を押しつけるべきではない。もし各国がアメリカのようなやり方を模倣すれば、疑いなく国際貿易秩序に重大な影響を与える』と。かっこいいなと思うのですけれども。これは中国の外務省としては現在、チャンスだと…」
朱教授
「うん」
反町キャスター
「アメリカの不正ぶりを国際的にアピールするチャンスだ、こう思っている?」
朱教授
「これは、表現そのものは地球温暖化の問題を含めて、中国は世界に協力するのだというところを意識しながら、一方、その背後には、アメリカがそれをやるなら我々も報復するから、合わせてすると、国際貿易秩序にどうなのかという意味で、アメリカに対する警告でもあると思います」
宮家氏
「でも、中国も国際貿易秩序と言うのだったら、自由化しなよ、ちゃんと」
反町キャスター
「ここ…」
宇都議員
「知財も含めてですよね」
宮家氏
「うん、知財も含めて」
朱教授
「いや、ここ数年は…」
宮家氏
「サイバーで盗るのをやめなさいよと」
朱教授
「いや、あの…」
宮家氏
「もっとルールに基づいてちゃんとやらなかったら、結局、長い目で見たら損をしますよという」
朱教授
「いや、WTOに加盟してからの中国は、この15年の間に、中国がどれぐらい変わったのかというところは…」
宮家氏
「あまり変わっていないですよ」
朱教授
「いやいや…」
宮家氏
「いや、WTOに入る時に相当な保護的な措置があって、それをいまだに放棄していないではないですか?」
朱教授
「いや、それは守ってきたし、それから、何よりも…」
宮家氏
「では、それをまず自由化したらどうですか?」
朱教授
「全部、訴えられたものは、もしWTOで敗訴したら全部守っている。他に異例はないです」
宮家氏
「当たり前ですよ、WTOなのですから」
朱教授
「ですから、それを守ってきたということですよ」
宮家氏
「当たり前ですよ」
宇都議員
「敗訴する前に?」
宮家氏
「うん」
朱教授
「しかし、アメリカが現在、WTOのルールを守らなくて、自分がやるんだというようなところを批判せずに、中国のこれは全然違うんですよ」
宮家氏
「いや、僕は批判していますよ、WTOに…」
朱教授
「うん、これはもう両者ともに」

米中『新時代』のパワーゲーム
反町キャスター
「宇都さん、アメリカはアメリカでトランプ大統領みたいな感じだし、中国は中国でここぞとばかりに過去の自分達ないし現在の自分達の、悪行とは言いませんよ、いろいろなことを隠して、我々が新しい世界のために新しいルールメイキングをするのだ、みたいな話になっている中で、誰を信じてついていったらいいかわからなくなってしまうのですけれども」
宇都議員
「先ほど、WTOもありましたけれども、国際秩序のそういう機関を中心にしながら、国連を中心にしながら、誰かがリードをしていかなければいけないと言った時に、政治的に安定している日本あたりがしっかり旗を振って秩序を守る方向につなげていかなければいけないのだろうと思いますよね」
反町キャスター
「宮家さん、いかがですか?」
宮家氏
「その通りでしょう」
反町キャスター
「それで言うと、安倍さん、総理がやるべきことは、トランプ大統領に対して、鉄とか、アルミとか、そういうのはちょっと…と、でも、それはそういうことを言っても聞いてくれる人なのか」
宮家氏
「だから、彼らとしては政治的なインパクトを考えたら、まずは例外なしということでしょう、免除なしでしょう。だけど、そのあとナヴァロさんは将来の免除の可能性についても言及していますから。それは、日本はそもそも同盟国に対して安全保障条項を使えるわけがないのだから」
反町キャスター
「なるほど」
宮家氏
「それは徐々に徐々に変わってくると思います。ですから、インパクトは、彼らは与えたい、国内政治のため。でも、実際に止めたいのは中国からのものですから。そこはうまく直していくようになると思います」
反町キャスター
「この間、その話が出た時に…、アメリカが言う、今回の通商拡大法232条の、安全保障という言葉。安全保障の意味が違うのではないか、日本とアメリカで、という話がちょっと出たんですよ、ここで言っている、トランプ大統領が通商拡大法232条、アルミと鉄の輸入制限によって守りたいものは安全保障と言っても、アメリカの鉄鋼産業だったり、アルミニウム産業、そういう製造業がダメージを受けることによる全体としての国防産業への影響を懸念しているのであって、安全保障上、たとえば、鉄や、アルミの輸入によってアメリカの安全保障、ミサイルが飛んでくるとか、本当の純粋な安全保障上の脅威だという、この言葉の意味が違うのではないか、そこはどうですか?」
宮家氏
「違うというか、ナヴァロ氏が昨日、言っていたのは、要するに、ナショナル・セキュリティーとエコノミック・セキュリティーとの並列で説明しているんですよ」
反町キャスター
「ああ、なるほど」
宮家氏
「うん。でも、違うだろうと?エコノミック・セキュリティーはどこにもWTOに書いていないのですから」
宇都議員
「フフフ…」
宮家氏
「ですから、そこはうまく説明をはぐらかしていると思う。うまく説明していると思う」
反町キャスター
「エコノミック・セキュリティーとナショナル・セキュリティーの部分というのを、ほぼ同じような…」
宮家氏
「ふわんふわんにして」
反町キャスター
「ふわんふわんにすることによって今回のこの法律の建つけをよくしているんですね?」
宮家氏
「正当化しようとしているのだと思います」
朱教授
「それが、日本がこれで免れるんだと、そのような議論ではなくて、現在、宇都さんが提起されたように、そのようなことに対して、日本がリーダーシップをとって、ルールを守っていくのだと、建設的に。私はある意味で、日本はアジアの中で1番早く先進国の仲間入りをし、自信があることは1番わかっている。一方で、アジアの国としてアジアのこともわかっていると。そういう意味で、今こそこの両者の間に、いろいろ架け橋をして、中国はもっと国際ルールを理解して対応するようにと、アメリカはあまり勝手にするなと、そのようなことを、ただ、アメリカ側に立って何かをするのではなくて、もう少し日本の存在そのものを、国際秩序を守るという意味で、今こそもっと旗を上げて活躍する、ではないですか?」
宇都議員
「うん」

日本が取るべき『対中姿勢』は
竹内キャスター
「宇都さん、今回の全人代で習近平国家主席の政権基盤がしっかりと固まった場合、日中関係にどんな影響が出てくると思われますか?」
宇都議員
「うん、大きな影響が何かドラスティックに変わるというのではなくて、現在、習近平さんが進めようとしていることがより顕在化して、確実に積み上がっていくということなのでしょうから。我が国としては日米同盟基調とこれまでも言ってきたわけですし、また、1対1で考えずに、現在、インド太平洋戦略という話もしていますけれども、同盟、準同盟国等であるオーストラリア、あるいはインド、あるいは欧州諸国と連携しながら、秩序を守る方向に、また、守らせる方向に力を使っていく、そういう世界との向き合い方、中国との向き合い方というのをより我々が、積極性をもって、主体性をもってやっていく必要が出てくるのだろうなと思っています」
反町キャスター
「宮家さん、10年続くであろう、もしかしたらもっと続くかもしれない」
宮家氏
「もっと続きますよ」
反町キャスター
「そう考えた時に、こちらの国から何かやろうと思ったって、習政権、除去はできないわけですよ、大変なことをしない限り」
宮家氏
「うん、それは大変なことですね」
反町キャスター
「そうすると、ここに10年いると考えた時、もしかしたら、ここにあるものをそこにあるものとして認めたうえで日中関係を良くしていくチャンスになるかどうか、そこはどう見ますか?」
宮家氏
「我慢比べですよね。要するに、中国と喧嘩しようと言っていないからね。言っておきますけれど。我々は中国がこの地域の国際社会の一員として責任ある役割を果たしてくれるのであれば、大歓迎ですよ。ただ、もしこの地域の現状を変えようとして、しかも、それは武力で変えようとするのであれば、それは違うでしょうと。従って、中国とは常に対話をしながら、必要に応じて抑止をする。これは北朝鮮の言葉と同じなのだけれども。そういう時代におそらく入ってくると思います。中国がちゃんと国際的な役割を果たすのであれば、我々はそれを排除するつもりはないし、受け入れればいいと思うんです。ただ、そうならないと思うので…」
反町キャスター
「経済的なこととか、技術的なことで日本に対して期待する部分が中国にあるとよく言われるではないですか?」
宮家氏
「ありますよ」
反町キャスター
「それに対して応えるべきなのか、応えることも、それも政治的な、たとえば、南シナ海におけるさまざまな動きとのツールとして捉えるべきなのか?」
宮家氏
「だけど、それはマクロではそうかもしれないけれども、個々の企業にとっては、それはどれがいいか…」
反町キャスター
「チャンスですよね?」
宮家氏
「チャンスかもしれないし、もしかしたら、毒饅頭かもしれないという。そこをうまく考えていかないと、どの技術をどのような形で出して、どのような投資をするかというのは1個1個全部違うから、一概には言えないと思う」
反町キャスター
「日本の場合に、国がそれぞれの企業にゴー・ストップをかけられない、ですよね?」
宮家氏
「かけられません」
反町キャスター
「中国は受け入れるか、受け入れないか。国全体でバーンと決められるわけではないですか?」
宮家氏
「うん、そうです」
反町キャスター
「この違いが…」
宮家氏
「昔からそうではないですか。だって、中国に1番言っても意味のないことは、政経分離でやりましょうと。政経分離なんてできないでしょう、中国の人は。政治と経済は一体だから、全ては政治なのだから。その意味で、そこは政経一体だと思って付き合っていかないと、投資していかないと、大失敗する」
反町キャスター
「朱さんは、たとえば、10年、15年、習近平政権が今後続くと仮定した場合、10年、15年続く習近平政権は日本との関係をどうしようと思うのですか?」
朱教授
「既にここ1、2年、安倍首相と習近平主席の間に、いろいろ割に良い会談をし、今年から来年にかけて相互訪問、できれば第5の共同文書をつくろうというような話までいろいろ出ているので。こういうような長期政権、互いに、日本もある意味で、長期政権なので、長期、将来を見越した、これからの日中関係をつくるというところ、互いにそのことを考えないといけない。習近平さんはそういう意味で、相当の目がアメリカに向いている、それは事実です。それによって今度は逆にこれまでのように日本を完全にライバル視・敵視というところから、実は現在、なるべく日本と、外交的にもそうですし、中国の経済、社会の転換では日本から学ぶものもあるので現在、中国社会全体の目線は日本ともうちょっと仲良くしようというところに向いているのは間違いないです。そういう意味で、日本もアメリカの国力、現在、相当もがいているのですけれども、低下し始めていること、中国はいろいろな問題というのはたくさんあるのですけれども、しかし、成長は見える、将来が、それが成長していくということ。それから、もう1つは、技術、AI(人工知能)を含めて、ドンドンと変わっている、そのような将来に向けたいろいろな可能性というところをとり込んで、日本外交をすべきだと。ただのこれまでの延長だけでは、将来に対して常に受け身になってしまうということが、互いに、未来を見越して、見込んで、対応していくというところが、日中はそれぞれ互いに懸念があるので、そこは率直に対話をして、信頼関係をつくっていくことも大事ではないか」

宮家邦彦 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の提言 『日本は国際的大義に付くべし』
宮家氏
「『日本は国際的大義に付くべし』と書きました。要するに、日本は戦後、ずっと普遍的な価値、自由で、民主で、市場経済でやってきたわけですよ。これを中国にも理解してもらいたいし、そのためには我々、アメリカがチョロチョロ、ドロドロッとしている時には大義を日本が維持しなければいけないと思っています」

朱建榮 東洋学園大学教授の提言 『サプライチェーンの分業』
朱教授
「これまでの10年、20年、日中が、たとえば、高速鉄道、新幹線、他の国で過酷な、熾烈な、そのような過剰な競争をするより、これからは他の国でも、日中でも、サプライ、経済、製造、いろいろなところで、分野で協力しあって分業してやっていく、そのようなこともできるのではないかなと思います」

宇都隆史 自由民主党国防部会長代理の提言 『日本として備えを急げ 我が憲法に自衛権の明記を!』
宇都議員
「『日本として備えを急げ 我が憲法に自衛権の明記を』ということで。他を変えるよりも、他所の憲法が変わった、変わったと言っているのではなくて、自分達の足元を見て、自分達もできる備えをきっちりやっていけと、そういうことだろうと思います」