プライムニュース 毎週月曜~金曜よる8:00~9:55(生放送)

テキストアーカイブ

2018年2月26日(月)
攻防激化!働き方改革 『データ誤用』の波紋

ゲスト

牧原秀樹
厚生労働副大臣
山井和則
希望の党衆議院議員
島田陽一
早稲田大学大学院法務研究科教授 副総長

検証『裁量労働』めぐる争点
竹内キャスター
「安倍総理が今国会の最重要課題と掲げている『働き方改革』ですが、その中の裁量労働制をめぐり、国会が揺れています。政府答弁の根拠とされていたデータが不適切だったことが明らかになったことに続き、今日行われた予算委員会の集中審議でも新たなデータ不備が判明しました。働き方改革をめぐる国会議論の行方、法案の提出はどうなるのか、じっくりと聞いていきます。裁量労働制とはいったいどういうものなのか、あらためて見ていきます。裁量労働制とは働く時間や仕事の進め方は働き手の裁量、労使間の合意によってあらかじめ働いたとみなす時間を定め、それより短くても長くても賃金には反映されないというものです。現時点では、専門業務型としてクリエイティブ職など専門業種19種、企画・業務型として、企画・立案業務のホワイトカラーなどに適用されています。働き方改革はこの裁量労働制の適用範囲の拡大が盛り込まれていまして、国会で議論が進められてきました。先月行われました衆議院予算委員会で安倍総理は『平均的な方で比べれば、裁量労働制で働く方の労働時間の長さは一般労働者より短いというデータもある』と答弁しました。ですが、この答弁のもととなっていた厚労省のデータに不備があったことが後に明らかとなり、総理は答弁を撤回、謝罪しました。その労働時間に関する比較データですが、もとになったのは2013年度の『労働時間等総合実態調査』というものです。裁量労働制で働く人については1日の労働時間について質問し、9時間16分、一般の労働者については1か月で最も長い残業の1時間37分に法定労働時間の8時間を足して9時間37分となっていました。総理がもとにしたこのデータについてどう思われますか?」
山井議員
「私はもう怒り心頭に達しています。それを見てもらったらわかりますように、裁量労働制の人は1か月の中の1日の平均の労働時間を出しているんです。これは当たり前ですよね。一般の労働者は1か月で1番残業した日を選んでいるんですよ。比較したら、一般の人の方が長いに決まっているではないですか。小学生でもわかるではないですか。これを単純なミスと言うけれども、私は絶対にそんなことはあり得ないと思います。結論から言いますとこれまで厚労省の外郭団体である労働政策研究機構とか、他の民間の調査では、全て裁量労働制の方が労働時間は長くなっているんです。裁量労働制の方が、労働時間が長いというのは常識なんです。結論としては、安倍総理は裁量労働制の拡大をやりたい、やりたいと言っていて、とにかく裁量労働制の方が、労働時間が短いというようなデータはないのかというような議論になっていたのではないかと思いますよ。その中で、総理の思いを忖度して、こういう嘘のデータを捏造したと。単純ミスのはずがない。あり得ないですよ」
反町キャスター
「それは、ごめんなさい、根拠はないですよね?単純ミスでない、意図的な改ざんであるという根拠は、あるのですか、ないのですか?」
山井議員
「そこを見てください。比較で片一方は1か月の平均、片一方は1か月で1番長い時間、高校生でもこんな比較はしませんよ」
反町キャスター
「まあ、そうですよね」
山井議員
「さらに…」
反町キャスター
「でも、あまりに見え見えだから」
山井議員
「それに、もう1つ言います、このデータによると、1日の残業時間は1時間37分、でも、同じ調査で、同じ人で、1週間2時間47分」
反町キャスター
「そう、それもおかしいですよ」
山井議員
「1か月で8時間。普通だったら、1日1時間37分だったら、1週間だったら、6時間ぐらいではないですか。2時間です。これはこの表を見ておかしいと思いませんか?」
反町キャスター
「おかしいとは絶対に思う」
山井議員
「絶対に思うはずですよ」
反町キャスター
「ただ、それが意図的なものか、ケアレスミスかというところで、牧原さん、どうなのですか?山井さんはケアレスミスではない、官邸の意向を推し量った忖度による捏造だという趣旨の発言をされている。ここはどうなのですか?」
牧原議員
「もともとこういう比較の数字というのは出ていないですよね、労政審とかに。要するに、比較したような形では。それが、当時の民主党の皆様の部門会議で初めて1日あたりを出せという要求があったかどうかというのがまずちょっとわからないですけれど。そういうご理解、理解に基づいて厚生労働省で出したと。結果、21分、裁量労働制の方が短く見えるとなっています。このことを、こういうふうに単純比較にしたことについては、明らかに不適切であって、これについては我々としても謝罪し、撤回をさせていただいているということです。これはもともとこの聞き方によって聞いたものを、とにかく書いて、そのまま集計して出しております。なので、たとえば、この1日の時間外の最長労働時間と聞かれますと、たとえば、反町さんも徹夜とかしたことないですか?」
反町キャスター
「昔、やっていましたけれども」
牧原議員
「ええ、私も徹夜があるので。そうすると、単純に本当は1日と聞かれているのだけれども、最長の残業時間はいくらだと言うと、徹夜を2回したから、30時間ですと答えちゃう。その月の最長のものですから、答えている可能性が一応あります。そのあと、たとえば、お前、あとは休め、と言われて、週40時間で見た時には、それを超えていないと、聞いた方が判断をして、週で見ると、それは残業時間がない。月も、そのあと、その人を休ませて、週40時間で残業時間の枠を見た時には残業をしていない、こう判断された可能性もあります。それから…」
反町キャスター
「ごめんなさい、そうすると…、その説明を聞いていると、9時間37分というのは、もしかしたら正しいかもしれないという説明を一生懸命されています?」
牧原議員
「正しいかどうかっていうのは…」
反町キャスター
「9.16と9.37のこの比較…、それぞれの数字はもうここの部分ではこのデータは間違いですとは、まだ厚労省としては言い切っていないですよね?」
牧原議員
「そうです。ですから…」
反町キャスター
「もしかしたら、9時間16分というのは正しいかもしれない?」
牧原議員
「9時間16分の方は最長のものという聞き方をしていませんので、山井先生の指摘もあって、あまりに短いのがあるではないかという指摘を受けていますので。これについては、たとえば、そもそも言った人が間違えたか、聞き取りで間違えたか、データで誤入力されたのか、ということについて指摘された部分について確認をさせていただいております」
反町キャスター
「どこが間違いだったのかを調べているというところですね?」
牧原議員
「そうです」
反町キャスター
「山井さんの言われた忖度による数字の捏造だという、この点に関してはいかがなのですか?」
牧原議員
「そんなことはないと我々は考えております」
反町キャスター
「もう1つ、牧原さん、データがないと言っていたのが、厚労省の地下から見つかったという、あれはいったい何なのですか?」
牧原議員
「ない、と言ったわけではなくて。当時、大臣が聞かれて、一応、事務方からはないという報告を受けていると。これは具体的には、それぞれの労基署のところにはどうも書類…、書箱とかを開けてみたけれどもないという話だったわけですね。それが地下の書庫に、念のため調べてみたら、あったということでありまして。もともと我々は原票に基づくものをデータ化しておりまして、そのデータは何ページにもなるのですけれども、それは予算委員会を通じて野党の皆様にも。もちろん、個々の企業名は出ないようにしていますけれども、それを出しているわけで。そのデータがあれば、基本的には記録…」
反町キャスター
「原票はもう要らないはずだと?」
牧原議員
「要らないはずだという前提に立っていたということですね」

不適切データで看板政策は…
反町キャスター
「山井さん、厚労省に行って、データの原票、原本が、箱がいっぱい並べられている前で話されたのを僕らも見たのですけれども。あれはどういう経緯で厚労省に行ったのか、経緯、見たものは何だったのか、そこを話していただけますか?」
山井議員
「金曜日に32箱、段ボールに記録表を、1万社分があると聞いたので、是非、見せていただきたいということで、厚労省にアポをとって行きまして。それで地下2階の倉庫に案内していただいて、もともとあった場所に。ただし、もうそこにはありませんと、18階の労働基準局の部屋にあります、と言うことで、18階の部屋に行って、そこで見せていただいたのが、この32箱ですね。ここに1万社分の今回の記録表の原本がありました。チラッとですけれども、中身も見せていただきました。ここに入っているんです。それで、私達は本当にびっくりしたのは、あるではないですか、原票が…」
反町キャスター
「ない、と言っていたのが、はい…」
山井議員
「このデータが9時間16分と9時間37分がおかしいと言い出したのは、1月31日の長妻さんの質疑ですよ。それで担当課長は翌日の2月1日に、あっ、これは確かにおかしいと、1か月の平均と1か月の最長の比較がおかしいわと気づいたのに、そのことを国会で認めたのが2月19日。つまり、19日間も隠蔽をしたんですね。それで、私達に見せてもらえたのが先週ということで。先ほど言ったように、安倍総理官邸がとにかく裁量労働制拡大をやりたいと、そういう思いを持っている中で、何かの出来心で裁量労働制の方が、労働時間が短いというデータをちょっと加工して、おかしいですよ、おかしいけれども、担当者がつくっちゃった。おまけにそのミスに野党の追及で気づいたけれども、すぐにこの段ボール箱を出したら、それこそ大問題になるから予算委員会が終わる頃まで、とにかくこれを隠しておこうというふうにしか思えないですね」
牧原議員
「あったことについては、実は我々に知らされる前に民主党…、ごめんなさい、どっちかの部門会議で、野党の皆様の部門会議で、ありましたと答えて、我々も後づけで聞いたのですけれども、そのぐらい…」
反町キャスター
「えっ?それは何かおかしくないですか?」
牧原議員
「まあ、おかしい…」
反町キャスター
「そういうものなのですか?」
牧原議員
「いやいや…」
反町キャスター
「役所のルールとして、これは山井さんにも聞きたいぐらいで、えっ?普通、先に、たとえば、政務三役とか、政府に対して厚労省の方から、いや、ありましたと報告があって、それで対応を協議するとは、僕は言いませんけれども、順番、どうぞ…」
牧原議員
「大臣についての順番はわかりませんが、私はとにかく今日、部門会議であったということを…、ちょうどたぶん時間が重なったと思いますけれども、あったということで、あとでほら聞かれたのにわからないと答えたらアレなので、その時にたぶんすぐ答えたということですし、今回、異例ですね。とにかく予算委員会でこの資料をどうするかという協議を、かなり筆頭間で、理事会で慎重にやっているところを、予算委員会の方ではない人達がテレビカメラを大量に連れて来て、また、箱まで見せるというのは、かなり異例な対応です」
反町キャスター
「なぜ厚労省は見せたのですか?」
牧原議員
「いや、それはちょっと…」
反町キャスター
「見せないという、見せないとは言わないけれど、物事の段取りがあるのではないかという、そういうことを言う人もいますよね?」
牧原議員
「いや、私は結果論からして本当にそう思いますし。このことについては重大な抗議を申し入れたいし、場合に…」
反町キャスター
「ごめんなさい、厚労副大臣が厚労省に抗議するという意味ですか?」
牧原議員
「いやいや、違います。これはそういうふうに…」
反町キャスター
「要求をした野党に対して?」
牧原議員
「ええ、そうです。つまり…」
反町キャスター
「いやいや、野党は要求するのが普通だと思いますよ」
牧原議員
「いや、要するに、予算委員会の理事会でこの資料をどうするかと言って、この日の朝、黒塗りの資料を出して、提出しているわけですね。それについて野党側の皆様が検討するという状況にあって。今日も大臣が予算委員会で、この資料のデータ等については予算委員会の方でとにかく処理について決めているという中で、こういうことがあったということで、本当にどうなのだろうかと思わざるを得ません」
反町キャスター
「島田さん、このデータ管理のあり方、どう感じになりますか?」
島田教授
「正直言えば、ビックリしたというか」
反町キャスター
「そうですよね」
島田教授
「まさか、と思っています」
反町キャスター
「それ以上、言いようがないですよね?」
島田教授
「はい」
反町キャスター
「そこの部分というところの改善策の話はまだ出てきていないですよね?それどころの話ではないですよね、まだ」
牧原議員
「いや、正直、とにかくこれは出てきたので、すぐ野党の皆様にお知らせすると。今回は異例の対応ですが、外側から中に入っているのが本当にデータかというご指摘があったので、それも現場の判断で見せたということでして。隠すような意図はまったくありません」
竹内キャスター
「データの比較を見てみますと、どちらの働き方でも9時間以上働いているというのが日常化しているという、この点についての議論と言いますか、そういった話は出ていないのでしょうか?」
牧原議員
「ええ、ここはまさに、これは一般の方も残業しているし、裁量制の方も残業をしているということなので、今回、要するに、長時間のものについてはまず罰則付きの規制を入れるということですね。裁量労働制も、たとえば、見なしの時間をオーバーして働かせているということがわかれば、見なしであることが、そもそも主張が認められなくなるので、同じように上限規制がかかって、それだけ働かせていれば、罰則を適用すると。労働基準監督署としても、今回まさに省令で、そうした指導権限を位置づけて、強化していきたい、こう思っています」

どうなる?長時間労働の是正
反町キャスター
「山井さん、この問題というのは、竹内さんが言ったみたいな労働時間の問題にどう持っていくのか、持っていかずにデータの間違いというところを徹底的に攻めていった先にどういうゴールを目指しているのかというのを話していただけますか?」
山井議員
「私は民主党政権で長妻大臣のもと政務官をやっていました。スキャンダルもありました。私達の鉄則は悪い情報こそ早く政務三役に上げてこい、私達が知ったことはその日のうちにマスコミに公開する、悪かったことはごめんなさいと謝る、そういう方針を貫きましたよ。野党から追及され、マスコミに調査されて、ごめんなさいと、いろいろなものが暴かれる、これは非常に恥ずかしいことだと。しかし、今回、なぜこれが3週間も見せてもらえなかったのか。なぜ私達が厚生労働省に行かないと見せてもらえなかったのか。これがあるとわかった時に、厚生労働省が堂々と調査原本が見つかりましたと、自主的に出すべきだと思うんですよ。なぜ…、私も声を大にして毎日追及していますけれども、データや精査するデータを出さない、これも見せてくれない、見せろ、見せない、答えろ、答えないで、1週間、2週間、3週間が経っていく。あとで聞いたら、3週間前からこれがあることはわかっていましたと。この隠蔽体質はあまりにも私は酷すぎると思いますよ。ですから、済んだことはしょうがないけれども、今後はとにかく、政務三役が把握されたことはすぐ発表してほしい。この段ボール箱の、外を見ても…」
反町キャスター
「ごめんなさい、先ほどの牧原さんの話だと、野党の部門会議の方に先に言って、あとからあったということを、報告を受けたと」
牧原議員
「ええ、全然、隠蔽していません、そのことは」
反町キャスター
「そこはそうではなくて、知っていたのだと…」
山井議員
「いえ、箱が32箱あるということは、私達が行く前には公開されていなかったんですね。なぜなら、この32箱の1番下のデータによって裁量労働制の拡大が決められたわけですから、これがもとですから。国民の働き方の原点がここにあるのだから、国民はどういう箱に入っているのかということを私は見る権利があると思いますよ、箱によって、裁量労働制の拡大を安倍総理までが答弁して進めようとしたのですから。これは情報公開して当然だと私は思います」
牧原議員
「我々は、この段ボールの話は見つかってすぐ、そういう意味では、知らせたわけですし、これを隠そうとも全然思っていませんし、そのことについては予算委員会で当日の朝に、これをどうするかという議論がまさに理事会で協議をされていたので、本来なら、そちらでどうするかということを我々は受けて、指示を受けるべきですけれども、先生達が来られて見せろと言うので、異例ですけれども、その外側から見せたということなので。これ自体、まさに隠蔽する意図がまったくない状況であると。ただし、このことについては異例の手続きなので、少し抗議の意図を我々としては持っていきたいと思っています」
反町キャスター
「野党に対する抗議ですね、それは?」
牧原議員
「要するに、テレビカメラを大量に連れて来て、本来入ってはいけないエリアとかに入ったりですね。それから、段ボールを見るというのも、外からという話であったのに、中まで見ちゃったとか。こういうようなことについて、我々としては当日、大臣がずっと厚生労働の分科会にいまして、大臣の決裁がまったくとれない状況だったわけですね。かなり現場では相当な、威圧的なというのはどこまで表現するかわかりませんけれど、少なくとも現場の職員は、大臣の言ったことを上まわってしまうけれども、このまま拒否をしたら、怖いと、辛いと。これは受け手の問題ですから。そう考えてやってしまったということなので」
反町キャスター
「厚労省の事務方が、大臣や副大臣の決裁というか、許可を得ずして、野党に対して、そういう取材機会を、ないしは見せる判断をしたというのは、国対の判断だったのではないのですか?」
牧原議員
「国対の判断ではありません」
反町キャスター
「国対が、いい、見せろ…」
牧原議員
「いやいや」
反町キャスター
「そういうことではなくて?」
牧原議員
「ええ。国対も予算委員会もビックリです」

『自由な働き方』労使の現実は…
竹内キャスター
「ここからは、裁量労働制の実情について聞いていきます。裁量労働制では労使間であらかじめ『みなし』の労働時間が決められるわけですが、既に導入されている専門業務型を例に、実際の労働時間と比較して見ていきたいと思います。こちらが、みなし時間で、こちらが実際の労働時間のグラフです。製造業の新商品開発につきまして、みなし時間の平均8.5時間ですが、実際の時間を見てみますと、69%の人が9時間以上働いています。情報処理・システム分析につきましては、みなし時間の平均は8.6時間ですが、実際の労働時間は9時間以上働く人が68%、実労働時間の方が長い人の割合が高くなっています。デザイナーについては、みなし時間の8.8時間を超えて、9時間以上働いている人が7割を超えているということです。みなし時間と実労働時間の開きについて、牧原さん、どう思われますか?」
牧原議員
「私も実は弁護士で、まさに裁量労働で働いていましたけれども。労働時間が縛られないと、たとえば、本来はある案件をやるのにもう終わったと、しかし、その案件に足して、もっともっと関連の資料を読みたいとか、そういう意欲的な場合もあるんですね。ですから、必然的に時間に縛られていないということによって、特に意欲がある場合は長くなるということはあると思います。ただ、あまりこれが長いということが、要するに、労働者側の意図に反して行われている場合というのは、みなしということを認めないということになりますので。そういうことは厳しくチェックしていきたいと思っています」
竹内キャスター
「山井さんはどうですか、この開きについて?」
山井議員
「深刻ですね。だから、若者を中心に『残業代ゼロ制度』、『定額働かせ放題』と言われてしまうんですよ。ここにデータがありますけれども、約半数がみなし労働時間は8時間、つまり、8時間…」
反町キャスター
「裁量労働制で?」
山井議員
「そう。8時間働いたとみなしているのに、9時、10時まで残業をさせられたら、結局、単なる残業代不払いではないか。それで、かつ8割は9時間ですよ、9時間以下ですよ、みなし労働時間。と言うことは、経営側からすれば、裁量労働制にすれば、ほとんど残業代を払わずに10時、12時まで働かせることができると。そういう非常に危険な制度だと思います」
竹内キャスター
「島田さんは、こうした開きが生まれるのはなぜだと思われますか?」
島田教授
「まず専門業務型の場合は36協定と同じような労使協定によって導入ができるので、それは労使が合意をしている。あるいは企画業務型の場合は労使委員会というのを別につくって、5分の4の賛成、ですから、労働者側が3分の2を、賛成をしているということが、全体としてなるわけですね。ところが、それが実体としてズレているということは、そこが機能していないのだろうと考えざるを得ないので。ここをちゃんと実態と合うような形で、みなし労働時間を決めるということが1つのポイントになるのではないかなと思います」
反町キャスター
「実際の決まり方は、労使の合意と言いましたけれども…」
島田教授
「はい」
反町キャスター
「労働組合がある場合とない場合、経営側とどう決めていくのか。裁量労働制になる前の、タイムカードとかを見て、あなたはだいたい平均すると10時間働いているから、10時間ね、みたいな、そんな決め方?」
島田教授
「…というのをキチッとしているかどうか、これはそれぞれにあるので、そこを精査していかないといけないと思いますね」
反町キャスター
「実態においては、経営側と労働側とどちらが強いのか?ここですよ」
島田教授
「そうですね」
反町キャスター
「どう見ていますか?」
島田教授
「特に過半数の労働組合がない場合は、過半数代表者ということになるのですけれども。誰が選任されているのかということになると、非常に割と集団的に決められるというか、一応の手続きは踏みますけれど、1人が会社と対峙をするという格好になりますので、なかなかうまい決め方ができないという危険性は持っていると思いますね。これに対して、本当は過半数組合の場合は、本来キチッと、そこで議論をして、適正な時間を決めていくということがあった方がいいと思うのですが、残念ながら、現在ある調査でも、どういう決まり方をしているのか、つまり、過半数組合のある職場なのか、そうではないのかというのは残念ながらデータがないものですから、何とも言えないのですけれども。そこが、過半数組合が機能しているのか、どうなのかというのはこれからポイントとして考えていかなければいけないことではないかと思うんですね」

『みなし時間』と『残業の現実』
反町キャスター
「みなし労働時間の決め方が、フェアかどうかという話です、はっきり言っちゃえば」
島田教授
「そうです。それから、もう1つは、いわゆる、みなし、裁量労働制に入った場合の1つのポイントというのは、賃金のあり方が労働時間から切り離されて成果主義的にいくわけですね。この成果主義をとった時に、労働時間が短くなるのか、長くなるのかということについては、これは業務によって相当な違いがあるんです。そこの特性を少し見ていかないということで。これについては労務管理、現在、ヒューマンリレーションと言うのでしょうか、そういう方の研究というのは、それなりに蓄積があって、いろいろなデータがあって、単純に長くなるというわけでもないけれども、短くなるわけでもないという。成果主義の組み方を考えるとか、さまざまなことをやらないと、本当に効率が良く働ける制度として機能しない。そうでないと、下手をすると長時間労働を生んでしまうという、そういう危険性を持っている」
反町キャスター
「山井さん、いかがですか?みなし時間の決め方がフェアなのかどうかというここの議論、どう見ていますか?」
山井議員
「いや、しっかりした労働組合があるところはいいですけれども、そうでないところはアンフェアですね。実際、私が先々週、会った女性の方の職場は、30代の女性、みなし労働時間は8時間、つまり、残業はないということで…。ところが、毎晩12時まで残業、月の平均が100時間残業。とうとう昨年の11月、夜中12時に意識不明で倒れて、救急車で運ばれたと。それで残業代を払ってくださいと言ったら、初めて、いや、あなたは裁量労働制なんですよ、と言われて、本人は、いや、私はそんなのは知りませんでしたと。聞いてみたら、社員全員、裁量労働制にしてありますと。こういうケースも…」
反町キャスター
「その会社は労働組合があるのですか?」
山井議員
「ないですね」
反町キャスター
「ない?」
山井議員
「はい」
反町キャスター
「会社の規模としては何人ぐらいの規模なのですか?」
山井議員
「小さいところです。だから、こういう特に中小のところでは、裁量労働制は一歩間違うと無法地帯になってしまって。結局、そうするとですよ、契約社員の方や最低賃金の方さえ裁量労働制になって、その結果、残業が増えると、時給で割ったら最低賃金を割ってしまうんです。これも国会で私、質問しましたけれど、裁量労働制で、時給換算で最低賃金を割っても違法ではないというのが出てきているんですね。昨日もエキタスという若者の団体が、残業するのだったら残業代を払ってくれというデモをされたのですけれども、今回、裁量労働制が拡大されたら年収要件と年齢要件がないので、真面目な若者が残業代なしで晩まで働かせられる、そういうリスクがあると思うんですね」
反町キャスター
「そこの部分は、牧原さんはどう見ているのですか?裁量労働制の現状の運用の問題点、どう感じているのですか?」
牧原議員
「そこはちゃんとやっているところがほとんどだと思うんです。でなければ…」
反町キャスター
「ほとんどか、どうか、まあ、まあ…」
牧原議員
「要するに、JILPT(労働政策研究・研修機構)の調査で、これは満足しているという人が、特に企画の場合は8割近いわけですね」
反町キャスター
「なるほど」
牧原議員
「その中では、効率よく働けるようになったとか。それから、2割ぐらいの人が前より短くなったというような調査が一応あります。ただ、企業の中においては、これは裁量労働制だけではなく、他の制度の悪用も含め、非常に従業員の方を過労させ、みなしという…、ごめんなさい、裁量労働制を悪用して本来はやるべきではないのにやっている例もある。ただ、先ほどの場合で言えば、個々の同意が本当は条件になっているわけですけれども。その同意をたぶん、わからない形でやっている可能性があるわけですね。こういうものは徹底的に取り締まらなければいけない」
竹内キャスター
「加藤厚労大臣は『労基署の体制は限られているが、情報をもとに定期監督したところ、66.8%の事業所で法律違反があった』ので、監督官の増員などの体制強化をはかったり、違反した企業名の公表やOB・民間業者の活用も検討すると言及しています。具体的に、こちらはどのような取り組みが行われるのでしょうか?」
牧原議員
「もちろん、労基署の基準監督課の人数を増やすと」
反町キャスター
「現在、3000人ですよね?」
牧原議員
「ええ」
反町キャスター
「それで全国の企業の監視はできるわけがないですよね?」
牧原議員
「はい。それで増員の要求はしていますけれども、同時に、あそこにありますようにOB、ベテランの方を活用したりとか、あと一部、資料のチェックみたいな手続き的なところは民間の方も活用するようなことを検討し、全体として体制をきちんとしていきたい、こういうことを大臣がおっしゃったということですね」
反町キャスター
「山井さん、いかがですか?この加藤大臣の発言をどう感じますか?」
山井議員
「うーん、残念ながら、それほど実効性はないのではないかなと思いますが。ただ、私が言いたいのは、指導監督強化は大賛成です。まずそれをやって適正化してから、拡大するかどうかを決めてほしい。なぜならば今日もここに資料を持っていますけれども、ハローワークのホームページを見たら、裁量労働制は検索したらいっぱい出てくるんです」
反町キャスター
「ほお」
山井議員
「それは契約社員、最低賃金、新入社員1年目から裁量労働…」
反町キャスター
「それはおかしいですよね?」
島田教授
「おかしいです」
山井議員
「禁止されている営業にも裁量労働。おかしいでしょう?何で新入社員に裁量があるのですか。何で契約社員に裁量があるのですか。なぜ最賃で働く低所得の若者に裁量があるのですか。言い方は悪いけれど、ブラック企業的な無法地帯になりかかっているんですよ。ホームページ、ハローワークのホームページでいっぱい検索にひっかかりますよ。営業は現在、認められていません、裁量労働は。にもかかわらず営業、裁量労働、求人、いっぱい出ています」
反町キャスター
「ハローワークがそんな違法な求人票を載せているということですか?」
山井議員
「そうです。だから…」
反町キャスター
「では、ハローワークはその選別能力はないのですか?」
山井議員
「そうです。だから、はっきり言って、ハローワークがまずはチェックしないとダメです。まずは最低限それぐらいのことをして、ブラック企業に悪用されている裁量労働制を、それこそ労働組合のないところはムチャクチャな状態になっているんですよ。それで若者が晩まで働かされて、それで体を潰しちゃって、そういう悲惨な事例が現在、続発しているんですよ。まずは規制を強化し、そういう酷いブラック企業が悪用している例をまずはなくす。そのあと裁量労働制を拡大するかどうかという議論をすべきだと思うんですね」
反町キャスター
「島田さん、いかがですか?」
島田教授
「私もちょっとビックリしたのですけれども。仮にそうであれば、国民が信頼した就職情報に、違法なものがあるというのは、これは取り締まっていただかないと話にならないですね」
反町キャスター
「一方、労基署だけでカバーできるのか?加藤大臣は今日、この他にもいろいろ指摘されたのかもしれないですけれども、労基署、いわゆる監督官庁、監督する側だけの監視だけで、裁量労働制をめぐる歪みやひずみが除去できるのかどうか、ここはいかがですか?」
島田教授
「たとえば、世の中に犯罪があった時に、警察官を増やすだけでなくなるかというと、そうではなくて。たとえば、住民の自治とか、そういう地域社会をキチッとしていくとか、そういうことが必要だと思うんですね。もちろん、こうした態勢がとれるのであれば、結構だと思うのですけれども、それと同時に、この場合は職場ですよね、企業がそういうようなことのないような、労使の実質的な取り組み、特に労働時間については、日本人の場合、長時間働くということに対してあまり抵抗感がない。あるいは年休制度も」
反町キャスター
「いや、でも、残業代が出ないと言ったら、かなり抵抗感が…」
島田教授
「いや、だけど…、残業代が出ないというのはそうだと…。これは区別した方がいいと思うのですけれども、残業代が出れば、長時間でいいのかというと、健康問題はそうではないと思いますので。そうしたことを考えていくと、まず労使が本当にこの働き方を変えていく、あるいはこれを変えないと現在のダイバーシティの社会とか、あるいは生産性の向上につながらないのだという、こういう企業をつくっていかなければいけないんだと思うんですね。そのためには、過半数を持っている、連合さんなんかの大企業の組合が、まず先頭に立ってパフォーマンスを、良いのを示していっていただきたい。労働組合の手の届かないようなところは、山井先生がおっしゃったように徹底的に管理をしていくと」

『勤務間インターバル制度』とは
竹内キャスター
「山井さん、希望の党はこちらの『勤務間インターバル制度』の導入を盛り込むべきだということを言っていますが、具体的にこれはどういう制度で、なぜ盛り込むべきなのでしょうか?」
山井議員
「それは、希望の党のみならず、立憲民主党も民主党も私達も皆、これは強く導入を言っています。なぜならば過労死をなくす切り札と言われているんです。たとえば、EU(欧州連合)、ヨーロッパでは11時間のインターバルというのが決められているんです」
反町キャスター
「退社から出社までの間?」
山井議員
「そうです。そういうことは、今日は遅くなって、夜中12時まで仕事をしたら、翌日は朝9時ではなくて、11時に出てきたらいいよと。これは非常に有効なので、是非これを普及させたいなと思います」
反町キャスター
「これは、僕らのスタッフの間でも話が出たのですけれども、追い込みの、年末の、わかるでしょう、言わんとしているところは?年末で、たとえば、運送業の人とか、デパートとか、歳末大売り出しの時にこれをやったら1発でアウトだよねという、そのへんの融通は効かないものなのですか?」
山井議員
「これは基本的に議論を突き詰めていくと、人を雇わないとダメだよねというところに行き着きます」
反町キャスター
「そういうことですよね?」
山井議員
「そうなんです」
反町キャスター
「なるほど。牧原さん、このインターバル制度については、どう感じているのですか?」
牧原議員
「これは、えーっと、たとえば、先ほどの裁量労働制で健康確保措置の中でも、今度これを1つの措置として入れるということを考えておりますし、それから、法律でも努力義務化します。なので、過労死を防止するためには有効であると思っています。ただ、現状導入してある企業が2%ぐらいでありますし、それをいきなり義務化すると一気に大変なこと、まさに反町さんがおっしゃったような現実の不都合もありますので。我々としては、この努力義務をやり、就業規則等でこれを導入した企業については助成をするという形で、後押しをドンドンしていって、将来的には、現実の実務を見ながら制度化していくということは考えられるのではないかと思います」
反町キャスター
「それは、制度としての効果は認めてはいるものの、現在の日本の社会を見ると、いきなり法制化で罰則規定をつけたりするのは、時期尚早であると、段階的にと。そういう趣旨の話でよろしいですか?」
牧原議員
「そういうことです」
反町キャスター
「インターバル制度については今日、一部報道で希望と民進が共同提案でいくという記事が出ていましたけれど、これは2党の間だけでの共通項なのですか?」
山井議員
「いえ、立憲民主党もインターバル規制を入れると強く言っています」
反町キャスター
「維新を除いた6党で、国会での共同行動が見えているのですけれども、残りの3党、自由、社民、共産、その3党はインターバル制度についてはどうなのですか?」
山井議員
「もちろん、大賛成です」
反町キャスター
「乗る?」
山井議員
「乗る…」
反町キャスター
「これは6党の共同修正要求になる可能性はありますか?」
山井議員
「いや、そこは、ちょっと先ほどの…」
反町キャスター
「なぜダメなの?」
山井議員
「いや、まだその議論が始まっていないので。ただ、少なくとも立憲と希望と民進は共同歩調をとると思います」
反町キャスター
「島田さん、インターバル制度についてはどう評価されていますか?」
島田教授
「このインターバル規制の制度というのは、逆に言うと、1日の労働時間の絶対的な上限時間を決めるということですね。これはすごく大事なことで。1日と1週の、上限時間を決めるべきだと思っていまして。その1つの柱として、インターバル規制が必要だと。これが定型的な働き方ではなくて、変形性をとった場合でもインターバル規制は重要だと。現在、だいたい平均の通勤時間が、東京の場合、1時間ちょっとだと言われていますから、通勤時間が2時間、たとえば、半として考えていくと11時間ということになりますと、8時間半ぐらい、残ると。寝る時間とあと生活だと。こう考えると11時間というのがそれほど無理な数字ではないのだろうとは思います。ただ、EUも結構、適用除外、等々という柔軟な仕組みは持っていますので、そういうのを参考にしながら、1日の絶対的な上限時間の必要性というのは非常に高いので、確かに従来の考え方でやると2%程度のいきなり法制化というのはなかなかない考え方でしょうけれども、いろいろ段階を踏んで、実現をしていくことについて思い切って踏み切っていただきたいなと思っています」

国民が求める『働き方』は…
反町キャスター
「国会なのですけれども、牧原さん、働き方改革は8法案、一括でドンという形になっているのですけれども、これはいくつか、今回、裁量労働制のことも問題になったので、裁量労働制を落として7つで勝負するとか、高プロも落として6つで勝負するとか、そういうアイデアというのは今のところまったくないのですか?」
牧原議員
「少なくとも政府の立場については今日、安倍総理も答弁されていましたけど、労政審という手続きを経て、それを政府が法案化をして、与党に審議をいただいてというプロセスは、これは別に働き方改革法案に限らず必ずそういうプロセスを経ます。なので、そうした重大な決断については、今のところは政府としてはなくて、まずは労政審から答申をいただいたものを、建議をいただいたものを、きちんとして政府として速やかに成立をはかっていきたいのは基本的立場です」
反町キャスター
「8本の法案を分けると労働時間の上限を制限する法案が6つぐらいあるとして、残りの2つの高プロと裁量労働制、これは上限規制の部分というのは労働組合の意向を汲んだもの、高プロと裁量労働制というのは、財界・経営側の意向を汲んだものという色分けを非常にわかりやすく、雑な言い方ですよ、そう言う人が結構多くて、そう思っているのですけれども、自民党にしてみたら裁量労働制と高プロを外して、残りの6本でというのは、これは枝野さんが要求しているので、それに自民党が乗るのは僕は無理だと思ってはいるのだけれども。でも、副大臣という立場ではなくて、ちょっと広い立場で、党とか、選挙とか、下品な言い方ですけれども、考えた時に、どっちを向いて仕事をするのかということを考えると、経営側とか、財界の意向ではなく、ここで、6本で、もし自民党が勝負したら、もしかしたら大多数の圧倒的な数の労働者、未組織労働者も含め、自民党、ああ、なんだよ、考えてくれているんだなという、そういうチャンスかなという気も僕はちょっとしているのですけれども、これは尋ねるのは難しいですよね?副大臣の方にそれはどうですかと」
牧原議員
「うーん、総理のこの働き方改革の思いはまず1憶総活躍からきていますので、いろいろな立場の方が多様な働き方を選択できるというのが非常に重要だと思うんです。そういう意味では、高プロも、裁量労働制も、危険を指摘されていることは重々、理解をしたうえ、労政審も議論をして、健康確保措置とかを義務づけをすると、こうやっているわけです。その中において、これは本人の同意が要件ですから、高プロも、裁量労働制も。ですから、労使が考えたり、あるいは年収要件とか、高プロの場合はありますけれども、最後、本人として、こういう働き方を自分はいいよ、是非やりたいと、時間に縛られたり、何時出社だとか、そういうことに縛られないで、午前中、自分はジムで泳いで、午後から働きたいという方もいるでしょう。そういうようなさまざまなニーズに応えていく選択権として広げていく意味で、しかも、創造、クリエイティブな仕事に合っていると言われていますので、ますますそういうのが必要な時代、私はオプションとして用意するのは重要ではないかと思っています」
反町キャスター
「山井さん、野党はどういう今後の国会戦略になるのですか?8本を一括廃案と言うか、提出撤回を求めていくのはわかりますけれど、そのあと共同提案ないしは対案の提示というのはどう我々は待っていればいいのですか?それとも、基本的に止めるところにまず全力を傾注して終わるのですか?」
山井議員
「もちろん、対案の作業は各党でやっていますが、1番重要なのは、枝野さんもおっしゃったように高度プロフェッショナルと裁量労働制の拡大だけは今回断念してくれと。これはやったら確実に人が死にますからね。既に高度プロフェッショナルや裁量労働制のような制度で、過労死が続出しているんですよ。私は毎日、ご遺族の方々とも話を聞いていますけれども。既に人が大量に亡くなっているんですよ。人が死ぬのが明らかな制度を働き方改革と言って強行するのは、無理筋だと思います。ですから、裁量労働制と高度プロフェッショナルさえ削除してもらったら、本当に建設的な前向きな議論ができると思うんですね」

島田陽一 早稲田大学大学院法務研究科教授の提言 『労使の自主的な改革を促進する法の仕組みを』
島田教授
「この問題は先ほども申し上げましたように、労使が自主的に、職場の働き方を変えていくということに踏み切らないと、国の規制強化だけでは実現しないだろうと。それを労使に委ねるのではなくて、促進するような仕組みを是非、今回の議論の中でそこがあまり入ってきていないようにも思いますので、これを是非、規制強化だけではなくて、入れていただきたいなと思って、こういう提言をさせていただきました」

山井和則 希望の党衆議院議員の提言 『残業代をきっちり払い 過労死ゼロに!!』
山井議員
「『残業代をきっちり払い、過労死ゼロに』。つまり、残業代をきっちり払っていたら、12時、1時まで連日働かせられなくなるんですよ」
反町キャスター
「企業が?」
山井議員
「企業が。そういう意味で、過労死ゼロの最大の歯止めは残業代です。だから、残業代を払わない裁量労働制の拡大とか、高度プロフェッショナルは、過労死を増やしてしまうと、そういう危機感を持っています」

牧原秀樹 厚生労働副大臣の提言 『健康確保を大前提に多様な働き方を可能に』
牧原議員
「『健康の確保を前提に多様な働き方を可能に』、ということでございます。ですから、大前提は健康の確保、そのうえでこれからいろいろな多様な時代、複雑化している時代になって、あるいは少子化・高齢化になって全ての方が、自分の個性や能力を最大限発揮できる多様な働き方を政府としてちゃんとできるようにしていくべきだと思います」