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2018年2月13日(火)
総検証『働き方改革』 『同一労働同一賃金』

ゲスト

田村憲久
自由民主党政務調査会長代理 元厚生労働大臣
山井和則
希望の党衆議院議員 元厚生労働大臣政務官
田村智子
日本共産党副委員長
中島厚志
独立行政法人経済産業研究所理事長

『同一労働同一賃金』
竹内キャスター
「安倍総理が、今国会の最重要課題に掲げている働き方改革、プライムニュースでは昨日から3日間にわたって徹底検証しています。第2弾となる今夜は、安倍政権が非正規の処遇改善を目指して取り組む同一労働同一賃金を取り上げます。同一労働同一賃金はどこまで実効性があり、企業や日本経済にどんな影響を与えるのか、与野党の論客を迎え、徹底的に議論します。先週末、FNNが行った世論調査によりますと安倍政権の働き方改革に期待するのは43.7%、期待しないが51.1%。同一労働同一賃金に賛成が64.6%、反対が28.2%、という結果になっています。自民党の田村さん、この結果をどう受け止めますか?」
田村政調会長代理
「うーん、言葉的に同一労働同一賃金と聞いて、それは反対と言う人は少ないと思いますよね。特に我々の同一労働同一賃金、これが何を目指すかと言うと、正規と非正規という意味で、同じ企業の場合には同じ労働ならば同じ賃金にしようということですから、少なくとも非正規で働かれる方々は、正規に比べて待遇が悪いのだという意識を持っておられる方がおられるので、そこが同じになるのならばイメージとして良いのではないのという結果が、これなのだろうと思います。ただ、これから議論になると思いますけれども、同一労働とはどういうものなのという議論をしっかりやっていかないと、あとになって同一労働だと思っていたのに違っていたという話になるといけませんから。そういう議論をしっかりとこれからやっていく必要があると思います」
反町キャスター
「山井さん、いかがですか、この世論調査?」
山井議員
「一言で言えば、看板倒れではないかなと思いますね」
反町キャスター
「野党の言っている同一労働同一賃金と安倍総理の言っている同一労働同一賃金というのは、看板が似て非なるものみたいな、看板は同じだけれど、中身が全然違う?」
山井議員
「そもそも均衡待遇、均等待遇というのをやるべきだということを言ったら、2012年の労働契約法で、労働契約法20条というのは民主党政権でつくったものですから、方向性は同じです、ただ、今回は実効性が非常に少ない、残念ながら。だから、そういう意味では、同一労働同一賃金をやる、やると言ったら、期待したけれど、ほとんどの人の待遇は上がらないという結果になる可能性が高いと思いますね」
反町キャスター
「共産党の田村さんはいかがですか?この世論調査をどう感じますか?」
田村議員
「期待が大きいというのはその通りだと思います。今回、正規・非正規で同一労働同一賃金、これはもちろん、やるべきですけれど、歴史的に、男女賃金格差の問題に対して、同一労働同一賃金で女性達は裁判にまで訴えてでも戦ってきたわけですよ。ですから、65%近い方々の中には、非正規の方だけではないと思いますよ。長年、同じ会社で働いてきて、同期入社の男性と比べて自分の賃金は半分ぐらいだと、6割、7割だと、こういう方々も同一労働同一賃金という、こういう政策が本当に行われるのだったらという思いをすごく思っていると思いますよ」
反町キャスター
「では、正規・非正規の関係ではなく、このアレというのはジェンダーの問題でもあると?」
田村議員
「…と思いますね。非正規労働者の中に女性の割合が非常に高いということを含めて考えてみても、本当にこれで長年戦われてきた男女賃金格差の問題が是正するのかどうかというのは、1つ鋭く問われなければならない論点だと思います」
反町キャスター
「田村さん、1つだけ。現在の男女の賃金格差の話というのは、今回、政府が出そうとしている8法案の中に入っていますか?」
田村議員
「何もない…」
田村政調会長代理
「事実上は今回の中には入っていませんが…」
田村議員
「ない」
反町キャスター
「それは何か見送った理由があるのですか?」
田村政調会長代理
「いや、そうではなくて、結果的にそれが是正されることは起こると思います。男性と女性もまったく同じ職務の内容であって、人材活用の仕組みが同じであって、その他の事情等々は考慮しますけれども、同じだったら、最終的に同じになるのだろうなと。つまり、非正規という物差しを合わせて、男女間のいろいろな差というものが出てくると言うか、露呈しますからね。それが見える化するので、ある程度、是正には向かっていくだろうなと思います」

政府が目指す制度とは?
竹内キャスター
「政府は一昨年の12月、同一労働同一賃金のガイドライン案を発表しています。目的として『同一労働同一賃金は、いわゆる正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消を目指すものである』と書かれています。ここで言う、正規雇用労働者は無期雇用フルタイム労働者。非正規雇用労働者は、有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者を差しているということなのですが。自民党の田村さん、なぜ今、この同一労働同一賃金の実現なのでしょうか?」
田村政調会長代理
「女性と男性の差という話もありましたが、もともと非正規・パートタイムという働き方は女性が多かった働き方で、最近は男性もかなり増えてきたのは事実でありますけれど、どうしても非正規と正規の差があると言われていまして。もちろん、日本は6割弱ぐらい、正規に対して非正規がというような、そういう数字もあるのですが、それも中身をいろいろと精査してみなければわからないですけれど、いわゆるヨーロッパは7割、8割ということですから、日本は非正規と正規の差があまりにもありすぎるのではないか。ならば、その是正のためには何が必要か。同一労働同一賃金、同じ労働ならば、同じ賃金にすれば、そこの差が埋まっていくのではないかということでありますから。非正規が増えているからこそ今必要な、これは政策だと我々も考えているわけです」
反町キャスター
「中島さん、実態として、日本における非正規労働者の賃金水準というのは、国際比較をした時に、そんなに低いものなのですか?」
中島氏
「日本の、非正規労働者の賃金なのですけれども、主要国に比べると低いですね。全体として見ると他が7割、8割というのが、正規労働者を100とした時の非正規労働者の賃金であったりするのですが、日本は6割弱ということになっていますね」
反町キャスター
「なぜ日本は低いのですか?」
中島氏
「これはいくつも理由があって。1つは先ほど来、お話があるように、非正規労働者に女性が多い。しかも、近年、人手不足もあって、非正規労働者というのは必ずしも減っていないですね。全体としても減っていないです。37%台ぐらいで高止まりしているというのが現状で、人手不足の中、むしろ非正規労働者に中高年の女性の方が出てきている。女性の働き方が、要するに、活躍にはなるのですが、ただ、賃金水準は先ほど来ありますように低いというのがあったり、あるいは若者、高齢者が非正規に多いというのも格差になっているんですね。ただ、一方で、これはいろいろな実証研究の結果でもあるのですが、生産性で見てみると、そんなに不当ではないのだという、正規労働者の生産性に対して、非正規労働者の生産性は現在、お示しした6割ぐらいの水準に…」
反町キャスター
「あっ、そんなものなのですか?」
中島氏
「ええ」
反町キャスター
「生産性が正規と非正規では違うのですか?」
中島氏
「違うんですね。それは時間あたりですから、別に時間の違いがあるというのを別にして。ただ、それは結構、説明できるところがあって。1つは、経験の差であるとか、歳の差であるとか、学歴の差であるとか、そういうものの蓄積を除外すると、差は随分縮まる。欧米並みに賃金の差で見ても、欧米並みの賃金差に落ち着くという研究結果も多いですね」
反町キャスター
「どういうことなのですか?日本における正規社員とパートタイム労働者の賃金水準の格差というのは妥当なものと見ていいのか、ないしは欧米と並ぶために、学歴とか、経験という要素を除外した場合は並んでくるということであれば、日本の56.6%というのが、不当な賃金水準なのか、妥当な賃金水準なのか、ここはどう見ていますか?」
中島氏
「そこはそもそも論になるのですけれども。なぜこんなに正規に対しての非正規労働者の方々の生産性が低いのかと、そこですね。それは企業からの期待というのものが、必ずしも高くなかったり、ですから、必ずしも生産性が高くないということの仕事を依頼するということもありますし。また、経験がなかなか、非正規で固定する方々というのは積み上がってこない、専門性が積み上がってこないんですね。ですから、教育、職業訓練みたいなものが積み上がらないので、いわゆる人的資源としての能力というのも正規に比べると開発されにくいとか、そういう差が出てくるわけですね。ですから、この差は妥当だということではなく、非正規の方々についてもより蓄積ができるような、自分をもっと高めることができるような場を与えていく、そういうことも前提として必要だということ」
反町キャスター
「田村さんはいかがですか?56.6%の評価…」
田村議員
「生産性を何で測っているのかなと、ちょっとよくわからないのですけれども。いや、残業ができるということで言えば、正社員の方が…」
反町キャスター
「そういう意味ではないでしょう?」
中島氏
「いやいや、時間あたりの…」
田村議員
「そういうことではない…。ただ、私達が聞いているのでも、繰り返しの雇用契約をやってきた、そういう非正規の方が新入社員を教育しているという事例はいっぱいありますよ」
反町キャスター
「なるほど」
田村議員
「私が国会でかつて取り上げた、日産の非正規の女性達も、新入社員を教えてあげるという、こういう仕事をしている方がいっぱいいるので。だから、一概には言えないのではないかなと思うのと、それから、同一労働同一賃金の問題での裁判例では丸子警報機のパートの26人だかの方々が裁判で戦って、これは和解していますけれど、1999年にその時は、長野地裁は正社員との比較で8割以下のものは公序良俗に反すると…」
反町キャスター
「ほお」
田村議員
「…という判決を下したわけですよ」
反町キャスター
「なるほど。それは同じ仕事をしている場合ですよね?」
田村議員
「同じ仕事です」
反町キャスター
「同じ仕事をしている場合、その前提がちょっと微妙ですよね?」
中島氏
「はい」
田村議員
「ラインでの働き方ですから、おそらく…」
反町キャスター
「ラインで、生産ラインで働く限りにおいては?」
田村議員
「そうです、そうです。で、裁判官の方も現場まで行って、実際に働いている姿も見て、経験も積んでいるこの方々が、正社員の方とこんなに格差があるのはおかしいという判決を出すのですけれども。これは東京高裁まで行って結局、東京高裁では日給制から月給制に変えるような和解になっているんですよ、ほぼ正社員化、賞与を含め、格差をなくすというところまでの和解を1999年にやっているんですよ。同一労働同一賃金と言ったら、なぜこういうのを踏まえないのだということは思います。戦って勝ちとった判例です」
反町キャスター
「なるほど。田村さん、いかがですか?この生産性の違いがあるという中島さんの説明…」
田村政調会長代理
「生産性は全体を見て、たぶん対象者の中で比べて、こういう数字が出てきているので個々は違うと思います。共産党の田村先生がおっしゃったみたいに個々の事例では職務の内容は一緒だと。それから、職務の内容を変えたりだとか、それから、配置の転換の範囲もあまり変わらないと。さらにその他の事情も含めて同じならば、同じだというのは当然、裁判で結論が出ればその通りになると思いますけれど。職務内容がそもそもどうなのだと言うと、職務の内容というのは、業務内容と責任に分類されるんですよね。業務の内容は何かと言うと、作業の内容、それから、知識や熟練みたいなものに分類されるわけですよ。ただ、そう思うと、やっていることが同じように見えても知識や経験が違っていて、つくる能力は仮に同じものを、たくさんある方は当然違うし。責任という部分で、それを何個つくりなさいというノルマがかかっていれば、違うわけなので。職務の内容自体がそういうように分類して、因数分解して本当に一緒なのかということを比べなければいけません。それから、もう1つは人材活用の仕組みというような配置が変わったりだとか、転勤があったりだとか、これは無限定に近いような働き方と限定されている働き方は違うわけですね。そういうものに関しても違いがあれば、ある程度の賃金の違いというものは、これは認めざるを得ないでしょうし、さらには結果としてきたアウトプットですよね。業績だとか、成果みたいなものが最終的に違っていれば、それも評価の違いに出てくるので。そういうものをとにかく因数分解をちゃんとして、あなたと彼とは、こういう理由だから、これぐらい賃金が違うのですよ、ということを、違う場合には説明しなければいけないし、一緒なら同じものを払わないと、これはダメだという話ですから。ちゃんと説明することが必要だと思う」

『同一労働』とは?
反町キャスター
「『同一労働同一賃金ガイドライン案』というものがあります。この中にこういう書き方、書きぶりがあるのですけれど。『同一の企業・団体における正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差を是正することを目的としている』と、こう書いてあるのですけれども。田村さん、ガイドラインということは、拘束力はないけれど、1つの目安としてそれぞれの現場において守ってくださいと、そういう趣旨ですよね?」
田村政調会長代理
「考え方ですよね。ですから、不合理な待遇差を是正することを目的としていますから、先ほども申し上げましたけれど、合理的と不合理とどう違うのだっていう議論もあるのですが、ちゃんとした説明がつかなければ、待遇差を設けてはいけないということですので。細かく、それを説明していくということが大事だと思いますね」
反町キャスター
「これは不合理な待遇差ということは合理的な待遇差ならいいみたいな、先ほどの話ですよね?」
田村政調会長代理
「ですから…」
反町キャスター
「経験とか、職責とか…」
田村政調会長代理
「そうです。たとえば、職務の内容とか、それから、職務の内容が変わることもありますし、それから、配置の転換もありますが、その範囲というものが本当にどうなのだという話ですよね。限定されているのか、無限定に近いような働き方なのかということ。その他の事情というのは、労使はいろいろな決め事もあるのですけれども、先ほど言いました、成果だとか、それから、業績、こういうものも含めて、こういうものが客観的で、また、具体的な、そういうものに照らして、実態に照らして、これは説明がつくなというもの以外は、同じ賃金にしなければいけないということですね」
山井議員
「これは実効性が非常に低いですよ。その理由は、たとえば、裁判になった時も、不合理な差別だということを労働者側が立証せざるを得ないですよ、この書き方だと。そうなると、労働者側が立証することはほぼ無理ですよ。実際に待遇差が合理的かどうかの立証責任を事業主側が負うという形にしないと、今日も弁護士さんと議論をしたのですが、この書きぶりではこれまで待遇差があるということでやっていた裁判で、これまで負けていた裁判が今回、法律が成立したからと言って勝てるというような例はほとんどないと言うんですよね。それでは実効性が乏しいわけですから、基本的には格差は禁止するのだと、それで例外的に合理的なものしか認めずに合理的かどうかは、もし裁判になった時には、事業主の側が証明せねばならないと、そこまで踏み込まないと同一労働同一賃金というのは、私は看板倒れに終わると思います」
反町キャスター
「その内容も含めて、ちょっと先に材料を説明させてください」
竹内キャスター
「そもそも何をもって同一労働とするのか、その判断基準なのですが、職務内容、人材活用の仕組み、その他の事情で判断するとしています。職務内容は、従事している仕事や担っている責任の重さ、人材活用の仕組みは転勤・配置変更・異動の範囲、これらが同様の場合は『均等待遇』、異なる場合が『均衡待遇』を認める内容となっているのですが、共産党の田村さん、この内容を見ていかがでしょうか?」
田村議員
「そこが、だから、人材活用の仕組みというのが将来、転勤するかもしれない」
反町キャスター
「これからのね?」
田村議員
「これからの。それで、結婚するかしないか、子供を持つかどうかは、本人とその家族が決めることであって、会社が決めることではないですよ。だから、将来性までもって、人材活用の仕組みで格差を設けていいと、これはおかしいということ。そもそも、だから、日本は職能給だと、その能力という中にバリバリ残業をやりますよと、ボロボロになっても働きますよと言われれば、それから、単身赴任も、たとえ、幼子がいようとも、単身赴任もやりますよと、こういうのまで能力と見なしてしまうのかという問題ですよね。働き方改革と言うのだったら、現在、これだけ長時間労働の是正も必要だと、それから、家庭と仕事の両立で支援が必要なのだと言う時に、そのことをもってして基本給そのものの格差まで認めるということ自体を見直さなければ、本当の働き方改革にならないのではないでしょうか」
反町キャスター
「そこまで踏み込まなければダメだと?そうすると、共産党の田村さん、一応、確認させてください。共産党の田村さん的には、均等か、均衡かということになると、職務内容とか、活用の仕組み等々も全部考えたうえで、そこも全部含めて、イコール・フッティング、同じ条件である均等待遇でなければ、働き方改革になり得ない、そういうことでよろしいのですか?」
田村議員
「そうですよね、本当に。同じ仕事ならば同じ仕事」
反町キャスター
「山井さんも、均等、均衡で言うと、均等待遇でなければ、働き方改革にならない、こういう理解でよろしいのですか?」
山井議員
「そうです。この表でいくと、現状とほとんど変わりませんから。なぜこんな差があるのですかと言ったら、あなたは転勤できませんよねとか。それとか、たとえば、職務内容が同じでも担っている責任の重さが違うと、こんなことを言いだしたら、いくらでも、同じ仕事をしているかもしれないけれども、責任は向こうの方の方が多いですとか。そういう曖昧な、抽象的なことではなくて、本気で同一労働同一賃金をやるのであれば、転勤の問題とか、責任の重さとかは、そういうところはあまり問わないということぐらいにしないと…」
反町キャスター
「それを企業に求めるんですね?そこで人材査定、人事査定をするなよと?」
山井議員
「とにかく基本給などにおいては」
反町キャスター
「そこですね?」
山井議員
「そうしないと…」
田村議員
「基本給…」
山井議員
「そうしないと、今回この法律が成立しても、現状とほとんど変わりませんよ」
反町キャスター
「田村さん、いかがですか?」
田村政調会長代理
「変わりますよね」
反町キャスター
「自民党は、ワーディング的に言うと、均衡待遇になるのですか?」
田村政調会長代理
「もともとは均衡待遇だったんです。均等待遇というのは、先ほども言いました、同一労働、だから、同一賃金なのだという話なのですが。そもそも同一労働というものがどういうものなのだと言うと、まったく同じものはないですよね。だから、これぐらいの幅の中で、同一労働、これが同一賃金なのだというような考え方ですから。均等待遇というのは均衡待遇の一部なのだと理解しているんです」
反町キャスター
「うん?」
田村政調会長代理
「均衡待遇というのがあって、その中の一部、均等、まったく同じところがある、これが均等である」
反町キャスター
「だんだん条件を狭めていってね?」
田村議員
「そう、そうです。ですから、その時に違う場合は、先ほども言ったような、ちゃんと説明がつかないといけない。説明がつくというのは、違うよという説明ではないですよ。これがこれだけ違うから、これぐらいの待遇が違うのだよということをちゃんと説明できなければいけない」
反町キャスター
「合理的な説明ができるか、できないかというのは誰が決めるのですか?」
田村政調会長代理
「それは企業ですよね、説明をするのは」
反町キャスター
「うーん」
田村政調会長代理
「説明するのは。でも、お互いの納得感がなければ、そこは合意が得られないでしょうね」
反町キャスター
「なるほど」
田村政調会長代理
「そこでお互いの合意がなければ、それは司法の場に行って、司法の場で決める。先ほど言われましたけれども、どちらが証明する責任があるかというのは、それは、これは両方ともで、裁判では当たり前の話で。どちらも証明する責任があるので、企業側からしてみれば不合理な待遇でないという証明をしなければいけないですよ」
反町キャスター
「なるほど」
田村政調会長代理
「だから、企業にはそういう責任がある。ただし、情報はどちらかと言うと、労働者の方が、情報量が弱いですから」
反町キャスター
「少ないです」
田村政調会長代理
「それは企業にちゃんと出させる必要がありますから。これは裁判の以前でも企業は求められれば、私はなぜあの人と待遇が違うのと言われれば、あの人自体の個人の情報は出せないにしても、あの人とだいたい同じ一群の待遇はこういう状況で、こういう理由だから、違うんですよという説明をしなければいけないという義務があるんですよね」
反町キャスター
「山井さん、いかがですか?田村さんの話をどう感じます?」
山井議員
「それであれば、そういうような法律の書き方にしないとダメで。現在の法律だったら、労働者が証明しないとダメなことになっているわけです。さらに…」
反町キャスター
「あっ、そうなのですか?違う?」
山井議員
「…さらに、根本的な問題は、私はこんなになぜ賃金が少ないのですか、残業代が少ないのですか、あるいはボーナスが少ないのですか、と言うことを、非正規の人はそもそもほとんど言えないですよ。なぜかと言うと文句があるのだったら、1年契約の契約だから雇い止めしますよと、何か言えば、クビになるリスクが高いわけですよ。だから、怖くて言えないわけですよ。だから、相当、非正規の人を守る内容の法案にしないと対等では、こういうことでは、先ほども言いましたように、なぜこんなに差があるのですか。あなた、転勤できないではないのとか、あなた、責任がすごく軽いではないか、これでは現在よりも進歩はないですよね。だから、そこはもっと明確に立証責任のことに関しても書き込まないとダメだし、そもそも非正規の人は訴訟できないです。訴訟をやっていたら生活できないし。繰り返し言いますけれども、賃金を上げて、と言えば、雇い止めになるリスクもあるんです。だから、そのことに関して今の書きぶりでは弱すぎると思いますね」
反町キャスター
「印象論でしか僕は言えないのですけれども、この与野党の話を聞いていると、どうやら弱者に対する配慮、それの厚みの違いかなという印象で僕は聞いているのですけれども。そこはどう感じますか?」
中島氏
「働き方改革自体が、いわゆる働いている人達に多様な働き方、しかも、それに応じた成果をキチッと出していこうという、企業側にもそういう責任を求めるとこういう話ですね。ですから、今のお話だと、いろいろな区分けがあり得るのですけれども、たとえば、本当に少し差があっても、だけども、正社員だと同じ仕事ができる、その代わり、その差というのは何かと言うと、同じ地域にいて転勤ができないのだという方については限定正社員というやり方も。これは、いろいろなアンケートだと不満度は少ないという、効果もあるんですね」
反町キャスター
「ある意味、納得して限定正社員ですからね?」
中島氏
「そうです。大事なところはまさに納得してということ。それがわかったうえで、そういう職種に入っている。やや職務給に近いですね。それとあと皆さん、仮に非正規であっても、そこで一生懸命がんばって成果をあげていこう、そういう方々も多いわけですから。そういう方々について、企業は、もっとその人達に経験をつけさせる、職業訓練をしっかりやっていくといった、そういう責任も持っていただく必要があるわけですね」
反町キャスター
「現在、企業は人材育成とか、人材教育に対して、かつてのような熱意が薄くなっている」
中島氏
「ないです」
反町キャスター
「ない…」
中島氏
「すごく教育費、いわゆる企業としての、人材教育費が落ち込んでいるんです。それは事実ですね。ただ、それはいいという話では決してなく、それは正社員についても当然ですし、これまで、かつてのように出したりすれば、もっとこれからは、さらに人材育成を心がけなくてはいけない。非正規でも同じですね」
反町キャスター
「それは企業がやる話なのですか?人材育成の話というのは、だって、これから政府が旗を振って労働市場の流動化と言っている間に…」
中島氏
「両方ですね」
反町キャスター
「国がやる話なのか、それとも…」
中島氏
「国もやる話だし、それから、企業もかつてに比べるとそういう、いわゆる訓練だとか、そういうための費用を落としているんです、すごく落としているんですね。ですから、そこのところは人材育成というのが、企業の将来を握っているわけですから、どのようにそれを力にしていくかということをやっていかなければいけない。まさにそういう意味では、人に対しての期待ですね、どれだけの、先ほどの生産性はわかりにくいということではあるのですけれど、どれだけのアウトプットを出す人を育てるか、もっと出せる優秀な人を育てていくかというのは、正規だけではなくて、非正規も同じですね」

派遣労働者は?
竹内キャスター
「派遣労働者の待遇につきまして『派遣先の労働者との均等・均衡待遇』、『一定の要件を満たす労使協定による待遇』、この『一定の要件』というのは、同種業務の一般労働者の平均賃金と同等以上などとされていまして、この2つのいずれかを確保することを義務化するとしています。自民党の田村さん、この派遣労働者の待遇なのですが、非正規労働者とは違う待遇の決め方も認めようというような内容ですね?」
田村政調会長代理
「難しいですよ、だって、派遣…」
反町キャスター
「違いがよくわからない」
田村政調会長代理
「派遣というのは、派遣元と雇用関係を結んで、派遣先に派遣されるわけですよね。そこの労働者の方と均等待遇に近いようなことをやらなければいけない、均等待遇ですね。そうなると、そこで働いている方々の賃金水準がどういうものかというものも派遣元にも出してもらわないといけない。それは出す義務をつけるのですけれども。それに合わせて払うということになるのでしょうけれども。それだと派遣先は同じ仕事をやっていても、産業界で同じ賃金ではないですから、A 社とB社で、本来、職務が同じだよねという状況なのにA社とB社が2割、給料が違うと。すると安いところに行ったからと言って、安い派遣先の賃金でやっていたのでは可哀そうですよね。逆に、高いところへ行ったら得だけれど、今度、安いところに行かされちゃったら、なんだ、これはという話になる。だから、その下の方の、一定の要件、労使協定を結んで、過半数以上を代表する労働者と労使協定を結べば、それは一般の、そこに書いてある、同種業務の一般労働者の平均賃金と同等以上でやってもいいです、つまり、派遣先と違っていたとしてもいいですよということをやったというのは派遣労働者の方々の安定性を考えると、そういうところが現実的な話なのかなという中で、下の項目を入れて、これを同一労働同一賃金と見なすというような形にしたわけですね」
反町キャスター
「なかなかよくわからない部分がありまして、たとえば、フジテレビにディレクターがいるとしましょう。フジテレビのディレクターが月収30万円だとしますよね?」
田村政調会長代理
「ええ」
反町キャスター
「派遣会社からディレクターが派遣されてきて、その人が派遣会社からいくらもらうのか、こんな話になった時に、フジテレビのディレクターが30万円もらっていたら、派遣会社から派遣されているディレクターも手取り30万円という意味なのですか?それとも派遣会社に対してフジテレビが30万円払えという意味なのですか?」
田村政調会長代理
「それは同じ待遇、本人が同じ待遇です」
反町キャスター
「本人の手取りが30万円になるようにする?」
田村政調会長代理
「そうです」
反町キャスター
「派遣会社は当然フジテレビから派遣会社に払われたところから、派遣会社の手数料分を取って本人に渡す」
田村政調会長代理
「そうです」
反町キャスター
「と言うことは、フジテレビとしては、この社員ディレクターには30万円だけれど、派遣ディレクターに対しては、35万円とか、40万円払わなくてはいけない?」
田村政調会長代理
「派遣はもう普通にそうなっています」
田村議員
「あり得ないよね、あり得ないよね…」
田村政調会長代理
「いや、普通に今そうなっていますから。派遣というのはいろいろな派遣がありますよ、登録型派遣から、本当に専門職の派遣。専門職の派遣というのは、要するに、有期というリスクを抱える、企業からしてみれば、有期というメリットがある、だから、高くて当たり前です、それは」
反町キャスター
「いかがですか?」
山井議員
「いや、まさにその通りですよ。つまり、ですから、割高になるはずですよ、フジテレビさんのディレクターさんと外のディレクターさんが一緒の手取りということは派遣会社にマージンが入るわけだから割高になるんですよ。つまり、結論としては、同じ仕事だったら派遣にそもそも頼むのがおかしいですよという話になってくるんです、これを実現したら」
田村政調会長代理
「そうではなくて、もともと派遣というのは、有期ですから。業務には閑繁がありますから、そういうところの代替ですよね。ですから、企業にしてみれば、急に番組をいっぱいつくらなければいけない、その中でディレクターが必要だ…」
反町キャスター
「そうか、臨時雇いだから割高でしょうがない?」
田村政調会長代理
「そうです。だから、その分の企業はメリットの分だけは高いものを払ってもいいという、これが本来の派遣。一方で、デフレ時に登録型派遣の方々が本当に安い、ムチャクチャな使われ方をしたという大きな問題があったのも事実です。ですから、そういうところも現在、派遣も法律を変えて、そういうことができないような形で、ドンドン改正をして、それを進めているという流れはあるんですよね」
田村議員
「もしその通りなら…」
山井議員
「…根本的に、田村さんは結局、臨時的と言ったけれども、その通りで、本来、短期的・臨時的だから派遣を雇っているのに現在、世の中を見まわしてみたら、臨時的・一時的ではない、5年、10年ある仕事に派遣を使っているというのはおかしいですよねと。それだったら、きっちりと均等・均衡待遇にしないとダメですよというのが、今回の趣旨ですよね」
田村議員
「臨時的・一時的だとおっしゃるのだったら、もうそれに限定するべきですよ、派遣を臨時的・一時的業務と。あるいは、もし、その下の方の、同種業務の一般労働者の平均賃金と同等以上、確かに専門職、もともとの派遣は専門職でしたから、その会社の中の業務ではなかなかやり切れない、専門的なところを外から呼んできて、労働者にやってもらうと。たとえば、国際会議がありますと、その期間、通訳のお仕事をしてもらいたいのだと、そういう時に、そういう専門的な知識・能力を持つ方を派遣労働者として受け入れると。そうすれば、同種業務の一般労働者の平均賃金、その通訳の方がどういう賃金かと。だから、そう考えると、もし本当に派遣労働で同一労働同一賃金をやろうと思えば、出発点である専門業務に限る、それから、臨時的・一時的と限る。現在の法改正によって、たとえば、3年契約で、その人を3年以上働かせられないから辞めさせますと、そうしたら別の人を受け入れていいですよみたいなことまでやっちゃったから、だから、全然、臨時的・一時的業務ではないです。企業にとっては人件費を抑えるために派遣労働者を入れてくる、だから、マージンも…」
反町キャスター
「派遣労働者に対する位置づけというのが違うのではないかと?」
田村議員
「そう、位置づけを明確にしないと無理ですよ」
田村政調会長代理
「そもそも派遣法を改正しましたから、3年経てば…」
田村議員
「入れ替えて…」
田村政調会長代理
「それまでは係を変えればよかったんです、その人を使うの。でも、それはもうダメにしましたから、入れ替えるのはいいのですけれども、今度、一方で、例の無期雇用転換という、民主党さんがつくられて、今、逆にそれが雇い止めになるのではないかと自ら心配されていますけれども、その法律がいよいよ施行になるのですが。派遣だって5年経てば無期雇用ですから。ですから、安定した職種に変わっていくので、派遣労働者としての発言権と言いますか、立場は強くなってくると思いますから、その意味では、そういうことも踏まえ、これまで派遣法も変えてきているし、それから、民主党政権の中において有期雇用の無期転換ルールというのも変えてきていますから、そういうものがいろいろな合わせ技の中でこれはやってきているんです。しかも、同種業務の一般労働者の平均賃金と同等にしなければいけないのですから、ということはその分だけ派遣労働者は現在よりか、もし現在より待遇が向こうの働いている先だとか、同種業務の方々よりも低い方々がおられたとすれば、それは同等以上ですから必ず良くなっていくという話であります」
反町キャスター
「それは誰が戦ってくれるのですか?」
田村議員
「そうですよね、誰が…」
反町キャスター
「その派遣労働者、フジテレビに派遣されている…、あまりウチの会社ばかり言うのも誤解を生むのだけれど、派遣労働者が派遣されている先の同じ仕事をしている人と、自分の給料、比較をするための情報というのは?」
田村政調会長代理
「情報は出さなければいけないです」
反町キャスター
「出さなければいけないという建つけになっていくのですか?」
田村政調会長代理
「出さなければいけない、そうです、これは義務です」
反町キャスター
「派遣労働者が、派遣先の人事部なり、総務なりに対し、私と同じ仕事をしているあの人はいくらなのですかと聞く…」
田村政調会長代理
「というよりか、たぶんそれは派遣元の方が得た情報をもとに、それを伝えるという話になると思いますけれども。個別情報というよりかはその人と同じ一群の水準はこれぐらいですということを伝えるという話になると思います」
反町キャスター
「では、派遣労働者は派遣元である人材派遣会社に対して、私が行っている会社の平均賃金、私と同じ仕事をしている平均賃金はいくらなのですかと聞く権利もあれば、派遣元の派遣会社というのは…」
田村政調会長代理
「そうです」
反町キャスター
「派遣先の会社に聞く権利もある…?」
田村政調会長代理
「そう、出さなければいけない、そうです」
山井議員
「ところが、今の話は1番目の、派遣先の労働者との均等・均衡待遇なのですが、残念ながら、これはほとんど今回、実現できないのではないかと言われていて」
反町キャスター
「なぜ?」
山井議員
「実際は2番目の抜け穴…」
田村政調会長代理
「抜け穴…」
山井議員
「こちらの一定の要件の方でやっちゃうから残念ながら、先ほど言ったように、派遣先のフジテレビのディレクターさんと、派遣されてきているディレクターさんが同一賃金になるということは今回、実効性が非常に低いですよ」
反町キャスター
「下の方は、なぜこれが抜け穴になるのですか?」
山井議員
「結局、派遣先と派遣している人の賃金をイコールにしなくていいということです」
反町キャスター
「同種業務の一般労働者の平均賃金と同等以上?」
山井議員
「たとえば、ある派遣会社から、フジテレビさんと他のテレビ局に行っている場合は、その2人が同じ給料だったら、派遣先とは同じ給料でなくていいという…」
田村政調会長代理
「違う。実際、たとえば…」
山井議員
「いや、そういうことですよ」
田村政調会長代理
「賃金構造基本統計調査なんてありますから、そういうもので、どれぐらいの水準だとわかりますから。その水準以上でなければいけない、という話になるんですね。ですから、何か低い同士で同じだったら、いいみたいな、言われ方をしましたが、世間の相場観以上でなければならないという話です。ただ、その時に、大企業で儲かっているところのディレクターさんと、そうではないところのディレクターさんと、大手でも儲かっているところ、儲かっていないところがありますよね。そこで違うことというのは、それはあり得ます。同等水準ですから。だから、そういう意味からすると決して何か低く抑えられて、A社に行っている人も、B社に行っている人も、派遣元が不当に低く抑えて使おうなんていうことはできないというルールになっていますから」

正規・非正規の『職務分離』
竹内キャスター
「企業側は、同一労働同一賃金による人件費の増加を避けるため、正規・非正規が異なった仕事をする、職務分離を進めて、同一労働にならないようにするのではないかという懸念の声もあります」
反町キャスター
「山井さん、いかがですか?職務分離の可能性、あると思います?ないと思いますか?」
山井議員
「いや、逆に職務分離になってしまうと、問題で、逆に正社員の人はより重い仕事に負荷をかけないとダメだということになっちゃって、現在の正社員の人がより残業が増えちゃって、今度、過労死しちゃう危険性も出てきかねないわけですから。そういう意味では、そういうことは非常に問題だと思いますね」
反町キャスター
「共産党の田村さんは職務分離の可能性ということについて?」
田村議員
「あると思いますね」
反町キャスター
「ある?」
田村議員
「うん、だから、現在でも、たとえば、先ほどの有期雇用の方々は本来だったら3年超えるような契約を反復更新、何回も何回も契約をしていったら、これはもう裁判の判例で無期雇用とみなすということがあるわけですよ。そうすると、企業の側は、そういう期待権を発生させないために、あなたの職務はこうですよと、これ以上のことをやらないでくださいねという、わざわざ、あなたは有期なのだと期待権を持たせない。たとえ裁判に訴えられても無期転換ができないような、無期転換というか、無期雇用にならないようなことを現にやっているわけですよ、現に。これまでだって企業は一般職と総合職で明確に職務分離というのを、多くは女性に対して行ってきたわけです。だいたい、一般職だと、そうですね、30代半ばぐらいで止まっちゃったりするんですね、もう昇給がいかなくなっちゃう。だから、ドンドン賃金格差が増えていっちゃう。そこは完全な職務分離を持ち込んだわけですよね。それは持ち込んだ動機は何かと言ったら男女雇用機会均等法ができたからですよ。雇う時に差別してはいけないと」
反町キャスター
「それは男女の間ではいろいろ問題があるのでしょうけれども、男女ではなくて、1人1人の働き方とか、生き方を決めるにあたって…」
田村議員
「うん」
反町キャスター
「たとえば、限定正社員みたいなイメージですよ。僕はもう昇進は結構です、その代わり転勤は嫌ですと。そういう人生の設計、就職の仕方を選ぶ選択肢というのを、これも否定されるのですか?」
田村議員
「と言うか、転勤すれば良い働き手になるのかということだって見直す必要はあると思いますよ。たとえば…」
反町キャスター
「企業の人事査定の方法にまで介入していかなくてはいけなくなる?」
田村議員
「そこで本当に合理的な理屈が立つのですかと。だから、働く場所が変わったって、仕事の中身が変わらないかもしれない。そういう職業はいっぱいあります。取り上げた1つは、診療報酬支払機構というのを取り上げたのですけれど、病院に対して上がってくる請求をチエックして支払いを確定する、これは都道府県、全部一緒ですよ、基準も一緒、やり方も一緒。だけど、転勤するか、しないかで、給料の格差というのはすさまじいものになっていくわけですよ。果たしてこれに本当に合理的な理屈が立つのですかということだって、問われなければならないと思います。もちろん、転勤をすることで、生活が2重になるからと…」
反町キャスター
「中島さん、ここまでの…、なかなか踏み込めないと僕は思うのですが、どう感じます?」
中島氏
「いや、欧米の、ヨーロッパの事例を見ると、おっしゃられたように、無限定で、幹部候補で、その中から社長も出てくるかもしれないと、こういう人達は1割ぐらいですね」
反町キャスター
「全体の?」
中島氏
「ええ。ところが、日本は、全員幹部候補だと言いながら、ほとんどの方がもちろん、社長にはならないわけですね。ですから、企業としても、働き方というか、職務として、どういう人達が、どのぐらいの割合で必要かというのは、日本の場合にはもっと決めなくてはいけないというのはあると思いますね」
反町キャスター
「それは、採用時においてはっきり枠を分けてもいいのではないかと?わかりやすく?」
中島氏
「そうです」
反町キャスター
「あなたは幹部候補生ね、あなたは違うのだよという、そういう分け方をした方がいい?」
中島氏
「幹部候補の場合には、無限定かどうかは別にしても遠くは海外にも行く、いろいろな職種もまわる、スピードも速い、その代わり責任がすごく重いという、そういう人達というのは、9割とか、7割はいらないですよね。ですから、それは、ヨーロッパの例で、私は詳しいのですけれども、その例で見る限りは、だいたい1割ですね、基本的には1割ぐらいですね」
反町キャスター
「それは企業から見たら合理的かもしれないですけれども、社会全体として見たら、給与も含めて、格差の拡大にはつながらないのですか?」
中島氏
「まさにそこが…」
反町キャスター
「圧倒的なエリートと、それ以外の普通の大多数の人々達…」
中島氏
「エリートというのをどう定義するかだと思うんですね。ですから、社長になるかもしれない人というのは、それはエリートかもしれません。だけれど、たとえば、経理とか、1つの専門的な業務で、まさに職務給でずっと知識を積み重ねて、本当にトップに上がる人、これはこれでエリートですよね。ですから、それは全員に社長になれるかもしれない、がんばれと言う中で結局、振り分けてしまうという組織がいいか、それとも、ヨーロッパみたいに、それなりの職種があって、企業としてはこういう人材がこういう割合で必要という中で、そこで良い人材を育てる、ないしはとってくるという形をとるのがいいかですね。そこの選択というのが働き方改革の中でも、企業には問われる面はあると思いますよね」
田村政調会長代理
「企業がズルく使っちゃいすぎちゃったんですよ」
反町キャスター
「何を?」
田村政調会長代理
「いや、人を」
反町キャスター
「ああ、夢を持たせて、入社させて…」
田村政調会長代理
「昔は皆、上にいける可能性があったのですけど、もうそうではないですから。働き方改革なのですから。そういうところをちゃんと言わないと」
反町キャスター
「そういうのは自民党がしっかり、大企業とか、他の企業の経営者に対して、変な夢を持たせて人を集めるなという、そういう指示?そういう意味ですよね、今の話は?」
田村政調会長代理
「ただ、問題は、これまでの人生設計を変えなければいけないということが出てくるので、ここをどうするかというのが非常に、言うのは簡単だけれど、変えるのは難しい」

田村憲久 自由民主党政務調査会長代理の提言 『労使の納得』
田村政調会長代理
「労使の納得ですね。先ほどお話がありましたけれども、納得をしっかりしないと、同一労働同一賃金だ、合理的な説明がつくのだと言ったってダメなので。労使間で説明をしっかりお互いにしながら、納得がそれぞれできるということが重要だと思います」

山井和則 希望の党衆議院議員の提言 『望めば正社員になれるように!!』
山井議員
「『望めば正社員になれるように』と。つまり、大前提は、同一労働同一賃金、以前の問題として、契約社員や派遣の方がドンドン雇い止めでクビになっていっているという現状があるわけですね。そういう意味では、同一労働同一賃金も重要だけれども、大前提として無期雇用、望めば正社員になれる、そういう社会をつくっていく必要があると思います、望めば」

田村智子 日本共産党副委員長の提言 『女性たちの闘いに学べ!』
田村議員
「『女性達の闘いに学べ』ということで。賃金格差是正のための裁判までやって戦った、労働組合に入って戦った、これはいっぱいあるんですよ。その運動と、その成果をちゃんと踏まえた改革提言をしなければ、本当に賃金格差、同一労働同一賃金の道は開けないと思いますので。是非、女性達の戦いに今1度、政府も学んでほしいと思います」

中島厚志 独立行政法人経済産業研究所理事長の提言 『生産性向上と併進』
中島氏
「『生産性向上と併進』ですね。社員の待遇を上げるというためには企業も収益力を上げなければいけない。そうしなければ、どうしても十分に対応できない企業が出てきてしまうということになりますから。これはまさに併進をする、企業が収益力を上げる、生産性を上げて、それを社員に還元する、これが大事だと思います」