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2018年2月9日(金)
『平昌五輪外交』検証 北朝鮮の狙いはどこに

ゲスト

山本一太
自由民主党政務調査会長代理 参議院議員
武藤正敏
元駐韓国特命全権大使
木宮正史
東京大学大学院総合文化研究科教授

どうなる? 『慰安婦合意』
竹内キャスター
「いよいよ平昌オリンピックが始まりましたが、開会式に出席するため韓国を訪れている安倍総理は今日午後、文在寅大統領と首脳会談を行いました。日韓首脳会談の最新情報を伝えるとともに各国の首脳が平昌オリンピックを機会にどのような外交を繰り広げるのか、緊急検証します。日韓合意について聞いていきますが、安倍総理は文大統領に慰安婦問題に関する日韓合意について日本の立場を明確かつ詳細に伝えたとしたうえで『日韓合意は最終的かつ不可逆的に解決したとの合意であり、国と国との約束は2国間関係の基盤である。私と文大統領で未来志向の日韓関係をつくりあげていかなければならない。その認識を共有した』と述べましたが。山本さん、安倍総理と文大統領との間でどこまで話が詰められたと見るべきでようか?」
山本議員
「この『日韓合意は最終的かつ不可逆的に解決したとの合意』というのがありますよね。これは文在寅大統領も…、武藤大使の方からお話があると思いますが、文在寅大統領は破棄しないと、合意は破棄しない、再交渉はしない、というようにおっしゃっていますが、韓国のメディアは当時、ずっと実質的な破棄と報道していましたし、韓国国民の多くは、私の友人も含めて、日韓合意は事実上破棄されたと。少なくとも、この『日韓合意は最終的かつ不可逆的に解決した合意』だということについては、これは有名無実化したということは間違いないと思います」
反町キャスター
「韓国の大統領府の日韓首脳会談後の韓国側の発表です。韓国側の発表はこういう、まず慰安婦のところだけ先に抜き出しました」
山本議員
「ああ、はい」
反町キャスター
「慰安婦に関しては、大統領府の発表では、文大統領の発言として『元慰安婦や韓国国民が合意を受け入れられず問題は解決できていない。政府間の交渉で解決されるものではない。解決のためには被害者の名誉と尊厳を回復して心の傷を治癒できるよう両国政府が努力し続けなければならないだろう』。文大統領は日韓首脳会談において、こういう発言を総理に向けて話したと、青瓦台が発表しているんですよ。『最終的、不可逆的に解決した』という安倍総理の発言に対して1番上の部分、『元慰安婦や韓国国民が合意を受け入れられず、問題は解決できていない』。まずここから既に認識が違うというのは、この首脳会談はいったい何だったのかという、そこも含めて、あらためて聞きます、どう感じますか?」
山本議員
「今回、総理が行かれた、30分だと思ったのが少なくとも1時間やった。これからいろいろ、2人のご専門家から話が出るかもしれませんが、平昌オリンピックに向けた流れの中で、金正恩委員長の外交攻勢がある意味、見事に成果を上げている、韓国がこれだけ翻弄されている状況を見ると、今回、安倍総理が行って、釘を刺すということは必要だったのではないかという感じすらします」
反町キャスター
「なるほど。武藤さん、総理の、ここにあるような終了後のぶら下がり、それと青瓦台が発表した文大統領の会談における発言。これは矛盾していると見るべきか、これはこれで是とするべきなのか?」
武藤氏
「大統領に会ってキチッと安倍総理の立場を言わなかったら、韓国側は、日本はもう黙認したのだなということを言うだろうし、国際的にもそういう感じが出ちゃうので。安倍総理がキチッと言われたということは、これは非常に良かったと思います」
反町キャスター
「日韓合意というのは岸田さんと向こうの尹外務大臣でしたか、やった時に、これは2015年12月28日の骨子ですよね。『最終的かつ不可逆的な解決を確認しました』『今後、国際社会での本問題の非難・批判を控えます』。あと10億円の問題だとか、いろいろ解決に努力するとか、こういう話があったんですよね」
木宮教授
「はい」
反町キャスター
「この状況から見た時に今日のこの韓国側の発言というのは、後退していると僕には見える。これは後退しているのですか?していないのですか?ないしは日本がさらに姿勢を強化、硬化させているのか。どちらが変わっているのか、両方共変わっていないのかというところを、ここをまず率直な感想を」
木宮教授
「その韓国側の発表というのは、ある意味では事実だと思うんです。要するに、国民と言うか、当事者、それから、運動団体は、要するに、それを受け入れていないと、納得していないと、それは。それから、『政府間の交渉で解決されるものではない』というのも若干、政府の責任を、若干、放棄しているところがあると思いますけれども、しかしながら、それは事実だと…」
反町キャスター
「大統領が言う発言ではないですよね?」
木宮教授
「うん。ただ、私はこの合意については、要するに、かなり韓国側に相当の、ある意味では誤解があるわけです。つまり、日本の責任を認めているわけだし、それから、日本は謝罪をしている、総理大臣の名前で謝罪をしていると。ところが、韓国に行くと、この合意というのはそれこそ最終的・不可逆的な解決を約束させていると、しかも、当事者の許可なく、そういうことをさせていると。だから、認められないと。文在寅大統領もそれをある種、受けているわけですけれども。ただ、私は、政府間の問題としては、これは尊重するべき問題であると、それは文在寅政権もこれは認めざるを得ないと思うんですね。ただ、韓国の国内のさまざまな動き、それこそ運動団体とか、当事者とか、そこまではちょっと拘束できるものではおそらくないのだろうなと思います」
反町キャスター
「そうすると、この文大統領の発言は、日韓関係の2国間問題としては解決できていないと言っているのと違って、国内問題としては解決できていないと内情を吐露したという見方もしようと思えばできるのですか?」
木宮教授
「そうですね、私はどちらかと言うと、そういう側面…、私は…」
反町キャスター
「ああ、なるほど。上の部分は、国内問題としてまだ解決できていないのだけれども、しかも、2国間の問題としては交渉で解決するものではないのだけれども…」
木宮教授
「うん」
反町キャスター
「できれば、努力してほしいよねという…」
木宮教授
「うん。だから…」
反町キャスター
「そう読むとイメージが変わってくる」
木宮教授
「私はそういうふうに実は解釈しているんです。要するに、今回の合意というのは、韓国は破棄・再交渉は要求していないと。それから、日本に対して何をしろという要求もしていない、要するに、期待をしているわけですね。そうすると、日本政府がもちろん、日本の立場をしっかりと…話したうえで、日本自身が何か新しい行動をとる必要はまったくないと思うんですね」
反町キャスター
「なるほど」
木宮教授
「むしろ韓国がこれ以上、現状変更的な要求をしてきたら、その場合に何かをすればいいと思うんですね」
反町キャスター
「これは変わっていないですね? 2015年12月28日からこの経緯…」
木宮教授
「要するに、韓国政府としてはおそらく変わっていると思ってはいないと思います」
反町キャスター
「いかがですか?」
武藤氏
「1番重要なポイントは、慰安婦の問題について、これまで韓国政府は、朴大統領になる前ですよ、話をしていたのは韓国挺身隊問題対策協議会とナヌムの家に住んでいる人達だけだったんですよ」
反町キャスター
「なるほど」
武藤氏
「朴大統領は全ての慰安婦の人と接触したわけですよ。だから、あの合意を7割の人が受け入れたわけですよ」
反町キャスター
「そうですね」
武藤氏
「ね?ところが、文大統領は国民が受け入れていないものはダメだという言い方をしていますでしょう。これは誰が受け入れていないかと言うと、ナヌムの家と挺対協の人達ですよ」
反町キャスター
「なるほど」
武藤氏
「だって、7割の人達が受け入れているんですよ。それをキチッとこれは韓国政府がそれを説明すれば、国民だって納得しますよ」
反町キャスター
「ただ、韓国国民の世論として、こうした、この日韓合意の解決の方法を、韓国の中の世論調査をかけると、これを支持する人は少ないですよね?それを見て、こういう発言をしている…、はい、どうぞ…」
武藤氏
「いや、あれは挺対協が20年間、雨の日も、雪の日も、大使館の前でデモをしたでしょう?」
反町キャスター
「やっていた」
武藤氏
「もう得たぶっているんですよ」
反町キャスター
「何ぶっている?」
武藤氏
「得たぶっている。要するに、あの人達に対して、疑問を呈するとか、あの人はおかしいということは誰も言えないですよ」
反町キャスター
「ああ、なるほど」
武藤氏
「言うと、叩かれるわけですよ」
反町キャスター
「なるほど。ある意味、権威と化しているわけですね?」
武藤氏
「だから、朴大統領はそれを抑えて日韓双方が折り合えるところはどこかというところを探って、あの合意をつくったわけですよ」
反町キャスター
「はい」
武藤氏
「それをまた蒸し返したら治まらなくなるんですよ。そういう政治の流れというものを文大統領はキチッと理解していないということだと」

どうなる? 北朝鮮包囲網
竹内キャスター
「北朝鮮問題について、安倍総理は『対話のための対話には意味がない。そのことを文大統領に申し上げた』としたうえで『北朝鮮に制裁を変更させるよう、国連安保理の制裁を全ての紙国が順守し、圧力を最大限まで高めていく必要がある。日米で完全に一致した確固たる方針を文大統領と改めて確認した』と述べています」
反町キャスター
「武藤さん、今の安倍総理の発言、日韓首脳会談後の発言は先ほど紹介した通りなのですが、一方、文大統領、青瓦台の発表なのですけれども、青瓦台の発表では、文大統領は日韓首脳会談においてこういう発言をしたと紹介されています。『南北対話が非核化を揺るがしたり、国際社会の足並みを乱すというのは取り越し苦労に過ぎない。南北の関係改善と対話は結果的に非核化につながらなければならない。このような雰囲気を生かせるよう、日本も対話に積極的に取り組むことを願う』と、こういう話をしていると青瓦台が発表している。安倍総理は先ほど、ここにもあるように『圧力を最大限まで高めていくことを確認した』と。これはどういうことなのですか?」
武藤氏
「韓国が現在、1番心配していることは、朝鮮半島で戦争が起きると、大変大きな犠牲が韓国国民の間に生じてしまうと、これだけは是非とも避けたい。そこはよくわかるんですよね」
反町キャスター
「なるほど」
武藤氏
「当然、そうだと思うんですよね。ただ、今回、北朝鮮は、戦術は変えてきたんですよ。戦略は変えていないですよ、核・ミサイルを開発するという」
反町キャスター
「なるほど」
武藤氏
「戦術をどう変えたかと言うと、これまでは核・ミサイルが開発されれば、アメリカはそれを恐れて自分達に手を出さないだろう、制裁を和らげてくれるだろうと思っていたわけですけれども、まったくそうはならないで、核・ミサイルが開発されればされるほど、制裁が強化されているわけでしょう。それから、最近よくニュースやメディアを賑わせているのは、金正恩委員長がお父さんの金正日氏から引き継いだ統治資金が枯渇してきているというんですよ」
反町キャスター
「なるほど」
武藤氏
「そうすると、今後、北朝鮮を統治するために金正恩委員長としてはすごく大変な思いをするわけですよ。だから、何とかして制裁を緩和させたい」
反町キャスター
「北は?」
武藤氏
「かつアメリカも非常に強硬になってきている、いつ攻撃されるかわからない。そうすると、これを守る盾が必要だと、それを韓国だと思っているわけですよ」
反町キャスター
「そう思われている…、すみません、この文大統領の発言に戻りたいのですけれども、その盾にされていることを知っていれば、たとえば、『日本も対話に積極的に取り組むことを願う』『国際社会の足並みを乱すということは取り越し苦労に過ぎない』というのは、この文大統領の発言はどう読めばいいのですか?」
武藤氏
「それは、文大統領はそう思っているかもしれませんけれど、私どもはまったくそう思っていない」
反町キャスター
「これは…、はい、どうぞ」
武藤氏
「要するに、北朝鮮は生き残るかどうかという戦いをしているんですよ。その時に、韓国は北朝鮮にオリンピックに出てきてもらいたいという立場で、交渉したら、いいように操られるに決まっているではないですか」
反町キャスター
「なるほど。そういう、先ほどの武藤さんの言われた北朝鮮の状況とか、アメリカの姿勢というのをわかっていれば、こういう発言は出ないはずだという意味で言っているのですか?わかっていないから、こういうことを言うんだよと聞こえます」
武藤氏
「いや、わかっていても…」
反町キャスター
「わかっていても言う?」
武藤氏
「対話ということは言うでしょうね。制裁というのはあくまでも対話に導き出すためのものであって、問題は対話で解決しなくてはいけないと、これは彼の一貫した方針ですから。だけど、対話によって問題が解決するのだったら、我々はこんな議論する必要はまったくないですよ」
反町キャスター
「木宮さん、どう感じますか?この文大統領の発言、まずこの文大統領の発言と、総理の先ほどの会談終了後のぶら下がり、どう読んでも食い違っているように僕には読めるのですけれども…」
木宮教授
「だから、もちろん、韓国と日本の対北朝鮮政策は、違いがあると思います。それは厳然たる事実だと思います、ただ、私は現在の出てきた議論の、たとえば、韓国が北朝鮮ペースでもうやられっぱなしだということは、ちょっと違うのではないかなと思うんですね。韓国は韓国なりに現状において、先ほど武藤大使の方から、戦争を避けたいと、そういうことをまずはもちろん、非核化という目標は韓国も十二分に持っているわけですが、その現状として、いわゆる戦争を避けて平和を確保したい、そのためにオリンピックの期間だけでも、平和を維持することができるためには、北に参加させることが重要だと思っていると思うんですね。それから、よく韓国が北朝鮮にうまく乗せられて、制裁が穴を開けられるのではないかという、そういうことを聞くわけですが、ただ、対話することと、その制裁網に穴が開くということとは必ずしもイコールではないと思うんです。制裁網に穴が開くということは、それこそ韓国が北朝鮮にジャブジャブ、ジャブジャブと経済協力をすると、そういうことですけれども、私は、韓国はオリンピックの間の期間、平和を保つためにある程度の譲歩をするかもしれないけれども、それを過ぎた場合には、核・ミサイル問題抜きで、南北関係で北に対して何らかの積極的な前向きなことをするというのは、韓国の国内においても認められないです。それから、国際社会でも認められないと思うんですね」

韓国・融和政策の是非 日米との温度差は?
反町キャスター
「だったら、ここにあるみたいに『日本も対話に積極的に取り組むことを願う』とか、普通、言わないのではないですか?」
木宮教授
「要するに、韓国は、南北対話を何とか米朝対話、それから、場合によっては日朝対話にもつなげて、要するに、韓国のポジションというのは、北朝鮮を国際社会の中に取り込むことによって、北朝鮮をコントロールすると、そういうことのためには韓国としては日本やアメリカの協力が必要だと、そういう、いわゆるポジションだと思うんですね。ちょうど2000年前後に、金大中政権の時に、まさに日米韓が一致して北朝鮮に対する寛容政策をとったと。ただ、その時には確かに北朝鮮は核・ミサイル開発をある程度潜在化していたので、それが可能だったとは思うんですけれども。現在、まさにその時期と同じようなことを、文在寅政権としては考えているという側面があるかとは思います」
山本議員
「木宮先生は北朝鮮に一方的に乗せられているのではないとおっしゃっているので、それは1つの見方かもしれませんけれども。私から見ると、金正恩委員長は十二分に文在寅大統領の立場をわかっているわけですよ、弱みがわかっているわけですよ。トランプ大統領は来ない、中国はずっとじらしながらも、チャイナ7のランクの1番下の人にしたわけですよ。あれだけ習金平国家主席に来てほしいと言ったのに。それで、安倍総理も来ないかもしれない、もちろん、プーチンさんも来ない。そういう中で、オリンピックはとにかく成功させなければいけない。これは木宮先生の方がよくご存知ですけれども、民族派の大統領として、基本的には民族自決と言うか、とにかく朝鮮半島の問題は自分達で決めるという、そういうDNAの中で誕生した政権であって…」
武藤氏
「ハハハハ…」
山本議員
「悲願は南北首脳会談に決まっているわけですよ、文在寅大統領にとっては」
反町キャスター
「なるほど、はい」
山本議員
「そういうことも全部、金正恩委員長はわかったうえでしかけてきているわけですよ。このオリンピックを成功させて、政治基盤を固めて、6月の地方統一選挙、勝利に導かなければいけない。そういう条件の下で呼び込んだら、それは北朝鮮に翻弄されるのはしょうがないのではないか」
反町キャスター
「山本さん、敢えて建前的な質問をさせていただくと、今回の文大統領の行動は、オリンピックの政治利用と言っていいですよね?」
山本議員
「いや…」
反町キャスター
「もし本当にそうだとしたら、実にけしからんと思う。その件に関してはどう感じますか?」
山本議員
「いやいや、反町さん、自民党の中でもいろいろな意見があって、わかって言っているのかもしれませんが、平和の祭典、スポーツの祭典と政治を絡めてはいけないと、これはあり得ないじゃないですか。こんなナイーブな話、あり得ないですよね」
反町キャスター
「うん」
山本議員
「だって、今回、IOC(国際オリンピック委員会)だって、ある意味で言ったら、北朝鮮の宣伝、もしかしたら時間稼ぎ、プラス、イメージアップに貢献しているわけですよ、例外を認めたのだから。これは文大統領がオリンピックを利用しているのではないか、政治利用しているのではないか、と責めること自体が間違っていて。オリンピックは政治から切り離せないということだと思います」
反町キャスター
「なるほど、その前提で考えた方がいい?」
山本議員
「だって、北朝鮮はまさにこのオリンピックを活用して主役の座を奪っているわけですよね。現在の韓国の報道の過熱ぶりを見てくださいよ」
反町キャスター
「はい。武藤さん、今回の日韓首脳会談、評価できるか、できないか、そこだけ聞たきいです、どうですか?」
武藤氏
「だから、『足並みを乱すというのは取り越し苦労に過ぎない』と言うでしょう。僕は、文在寅大統領、結構、気にしているのだろうと思うんですよ」
反町キャスター
「言われることに?」
武藤氏
「言われることに。だから、こういう言い方をしているのだろう。だから、総理が行って、キチッと言われたというのは、私は非常に良かったと思います、結果は」
反町キャスター
「食い違いが表面化した形になっても釘を刺している意味はある?」
武藤氏
「釘を刺している意味はあると」
反町キャスター
「その釘は効果はあるのですか?向こうは、違うと言っているところに釘を刺して…、ごめんなさい」
武藤氏
「文在寅大統領はあまり効果はないと思いますけど、でも、彼は非常に気にしているところで、グサッと言ったっていうことは、これは良かったんじゃないですか?」
反町キャスター
「なるほど。木宮さん、いかがですか?日韓首脳会談は意味があったんですか、今回?」
木宮教授
「もちろん、韓国にとって米韓同盟が安全保障の基軸ですね。そういう意味で言えば、アメリカとの関係、アメリカが韓国の北朝鮮政策に対してどういう見方をするのかということは非常に気にしていると思うんです。さらに現在の日米関係、特にトランプ・安倍の関係というのは非常に密接なわけだし、それから、実際に今回はペンスさんが日本に来て、韓国に行ったわけですね。そこで、要するに、安倍さんとペンスさんの間でまずかなり意見を詰めたわけですね。その意味で言えば、韓国にとってみればアメリカ、特に日米との関係ということを考えて、そうした日米に理解される形で南北関係を進めていきたいと、これが韓国のベストだと思うんですね。もちろん、そこが果たして本当に日米と韓国のそういう思惑が一致するかどうかというのは非常にまだ不透明なところがあって、私はこれから、要するに、オリンピック以後どうなるかということが韓国の対北朝鮮政策と日米の対北朝鮮政策に、ある種、乖離しているのか、折り合いがつくのかというところが問題だと思います」

首脳らレセプション 文大統領の挨拶
反町キャスター
「レセプションの席、これだけ同じ人達が、レセプションの会場で同じテーブルにつくという事前の情報があったのですけれども、どうやら確定ではないのですけれども、我々が聞いているところでは、ペンス副大統領は欠席されたようです。ペンス副大統領が欠席する中で、少なくともレセプションのメインテーブル、安倍総理と国連のグテーレス事務総長を挟んだ反対側に北朝鮮のナンバー2の金永南さんが座り、バッハ会長がいて、大統領がいて、ペンス副大統領は欠席したのだけれども、ドイツの大統領とか、中国のチャイナ7の7番目…。このメインテーブルのアレンジ?これは当然アレンジするとしたら、主宰はだって、今回は文大統領…」
武藤氏
「文大統領が主宰…」
反町キャスター
「文大統領のこのテーブルのアレンジ、どう見ていますか?」
武藤氏
「こういう時の原則は偉い人が多いし、皆、俺が、俺がと思っている人達が来ているわけですよ。だから、なるべく文句を言われないような、席にするというのが大原則なのだろうと思うんですよね」
反町キャスター
「なるほど」
武藤氏
「今回の場合、こういうアレンジメントだったらあまり文句を言わないのだろうとは思うのだけれども、ただ、ペンス副大統領は3者でもって写真を撮って、それから、いなくなっちゃったわけですよね」
反町キャスター
「なるほど」
武藤氏
「そこでペンス副大統領のお気持ちはそこに表れているような気がしてしょうがないのですけれども。私は、そこは知りませんけれども」
反町キャスター
「なるほど。ただ、たとえば、政治的な意図としてこういう時、外務省的な儀典やらプロトコールのセンスからいく時にトップの皆さんを1つのメインテーブルに座らせるにしても、金永南さん…、北朝鮮と安倍総理を間に1人、しかも、国連の事務総長を挟んで座らせる。これは何か政治的な意図は…?」
武藤氏
「あるのでしょうね…」
反町キャスター
「どういう狙いが?」
武藤氏
「いや、国連事務総長を間に入れて、あまり直接行かないようにしたということもあるでしょうし、間をとりもってもらいたいということもあるかもしれませんし、何かあるような感じはしますね。そこはいろいろ考えたのではないですか?」
反町キャスター
「木宮さん、いかがですか?これをどう感じますか、この座り方?」
木宮教授
「今回、ロシアが参加していないので、アレですけれども、このデーブルは、まさに6者協議みたいな感じだと思うんですね」
反町キャスター
「オッ?」
木宮教授
「韓国は6者協議のようなものをもう1回、復活させたいということは考えていることの表れなのかなという気はいたしました、これを見て」
反町キャスター
「なるほど。ただ、フジテレビ報道部の取材によると安倍さんと金永南さんがこの位置で会話をしたのかどうかというのがウワッと気になる中で、どうやら5分ほど言葉のやりとりがあったのではないかと」
木宮教授
「うん」
反町キャスター
「内容はまったくわからないのですけれども」
木宮教授
「うん、うん」
反町キャスター
「そういう形における、パーティーとか、レセプションの場合における言葉のやりとりは何か政治的な意味を持つ可能性がありますか?」
木宮教授
「ちょっとそれは私もわかりませんけれども。ただ、要するに、安倍さんは、日朝関係に関しては失敗しましたけれども、ストックホルム合意もやりましたし、日朝は何とか自分の力でやりたいという想いが非常に強い方だと思うんですね。そういう意味で言えば、金永南さんを無視するのではなくて、ここで挨拶ぐらいはしておくということは、儀礼上、非常に重要なことではないかなと思います」
山本議員
「まず私が感じるのは、元大使がおっしゃったように、こういう時は偉い人が多いから文句のない配置にすると言ったのですけれど。こういう言い方は正しいかどうかわからないですけれども、そんなに偉い人多くないのだと思うんです。偉い人という定義はともかくとして、たとえば、いやいや、皆、ここにいる人達が偉い、偉くないというのではなくて、たとえば、ここにロシアのプーチン大統領とか、あるいは習近平さんとか、あるいはG7の首脳が来ていたら、1つのテーブルをつくるのに苦労をすると思うんですね。でも、今回、別にドイツの大統領が、格が低いとは言いませんよ、だけど、いわゆる首脳、G7の首脳で来ているのは総理だけです。私が見る限りではリストを見たら首相で来ているのはノルウェー、リヒテンシュタイン、フィンランド、それから、カナダの、どこだったかな。オランダのルッテ首相が来ていたかな。そのくらいです。だから、ある意味で言うと、首脳レベルの人は文大統領が考えているような、ペンス副大統領は来たのですけれど、そんなに多くの、G7を含めて、首脳が来なかったというのをちょっと思ったのと。それと、元大使がおっしゃったようにペンスさんが欠席したわけでしょう。もちろん、副大統領がレセプションに欠席する、そこはある意味で言うと、報道もされるわけではないですか?」
反町キャスター
「そうですね」
山本議員
「当然、意図的に出なかったのだと思います、席次をして。思い出したのですけれども、確かアメリカの政府の方から、韓国政府に対して、写真の撮り方は気をつけてくれという、確か申し入れをしているんですよ」
反町キャスター
「どういうことですか?」
山本議員
「つまり、だから、写り方、撮り方、ちょっと気をつけてくれみたいなことを、確か言っていたと思うんですね、アメリカ政府の方から韓国政府に対して。それは、たとえば、トランプ大統領が訪韓した時、下打ち合わせもなく慰安婦の人と会わされたりして、あまりそういう予想をできないことを避けたと言われているのですけれども。だから、少なくとも今回、ペンス副大統領が来た目的ははっきりしていて、本人も言っているように。オリンピックを北朝鮮の宣伝にハイジャックされないということなのだから。ある意味で言うと、これは一緒にここで写真を撮られるということを嫌がったのだと思います。私の、これは想像ですけれども」
反町キャスター
「たとえば、ペンス副大統領の欠席の理由として、万景峰92とか、さまざまなところにおいて韓国が北朝鮮に便宜供与し続けていると。さらに言えば、あとで話を聞きますけれども、どうやら10日のお昼に、金与正さんとか、金永南さんと、文大統領がランチをとるのではないかと。そういう状況・情報を聞いた時、ペンス副大統領としては、これは文大統領主宰のレセプションには出ないということがアメリカの意思を韓国にキチッと伝えることになるという、こういう判断だと感じますか?」
山本議員
「たぶん公式な発表で言うと、何か別の理由が出てくるかもしれませんが」
反町キャスター
「そうでしょう」
山本議員
「反町さんの言ったことは十分考えられますね。本当にいろいろなことを戦略的に考えてやるから、ましてや副大統領がレセプションに出るか、出ないかというのは、すごく大きい話なので。ただ、この配置を見ると、木宮先生がおっしゃったように、心理的に何となく、だって、このオリンピックをうまく米朝対話にも結びつけたい、よく言う、ダブルフリーズ&2トラックみたいな形で、何とかしたいという、もしかしたら想いが出ているのかなという気はしますね」

金与正氏訪韓の意味
竹内キャスター
「北朝鮮の平昌オリンピックにおける外交のポイントをまとめました、金永南氏、金与正氏ら北朝鮮高官の訪韓、美女応援団の派遣、芸術団万景峰92で韓国入りということなのですが。まずは金永南氏、金与正氏の訪韓から見ていきたいと思います。現在行われています平昌オリンピックの開会式には北朝鮮から金永南・最高人民会議常任委員長と金正恩委員長の妹である金与正氏が参加しています。金与正氏は金委員長が最も信頼する1人と言われています。武藤さん、金与正氏が韓国に来た背景、狙いをどのように見ていますか?」
武藤氏
「韓国の人達が1番期待しているのが金与正さんだったということを考慮したのだろうと思いますね。最初からずっと金与正さんが来るのではないかという声が上がっていたでしょう。韓国が1番期待した人ですよね。北朝鮮は、先ほども申し上げたように、自分達の生き残りをかけて、今度のこの外交攻勢をかけているわけですから、1番効果的な姿をつくりあげるということがあるのではないでしょうか。最初から決まっていたかどうかということを言われる方が…、そこはわかりません。だけど、1番効果的だったと思ったということは事実だと思います」
反町キャスター
「彼女、金与正さんというのは、実際の政治的なパワーはどのくらいのものだと見ていますか?」
武藤氏
「金正恩委員長に本心を喋れる人は彼女ぐらいしかいないのではないでしょうか。他の人達はいつ粛清されるかわからないですから」
反町キャスター
「なるほど。その意味で言うと、今回の北朝鮮の高位訪韓団…2トップ、金永南さんは政治上のナンバー2、金与正さんは妹、この2人の力関係、位置関係というのはどう見ているのですか?」
武藤氏
「金永南さんが金与正さんにすごく気を遣っているのではないでしょうかね」
反町キャスター
「ほお…。事実上の今回の訪韓団のナンバー1は与正さんだと?」
武藤氏
「だと思いますよ」
反町キャスター
「なるほど。木宮さん、いかがですか?」
木宮教授
「非常に面白かったのは、いわゆる空港から駅で、要するに、序列から言えば金永南さんの方が上なのだけれども、金永南さんが金与正さんに対して、要するに、座席に先にお座りくださいと、そういうところがもうテレビでも…」
反町キャスター
「そうですか」
木宮教授
「いかに金与正さんという人を金永南さんがすごく立てているかということの表れかなと思いますね」
反町キャスター
「山本さんは、金与正さん、金永南さん、この2トップ、北朝鮮からの使者、どう見ていますか?」
山本議員
「私は注目するのは金与正さんに期待される役割、つまり、韓国側はある意味で言うと、金正恩委員長の特使みたいな形で捉えているのではないかと思うんですよね。実際のところはよくわかりませんが、巷間が伝えられるところによれば、文大統領はこの代表団の幹部の人達と会った時に、金与正さんがもしかしたら金正恩委員長のメッセージを携えてくるのではないかと。そのメッセージが本当に、たとえば、携えてくるとすれば、その中身はすごく気になりますね。当然、米韓関係を離反させるとか、北の方に近づけていくという、何かプロポーザルみたいなものに違いないので。ある意味、実質的な特使として、こういう親書みたいなものを文在寅大統領に渡すかどうか、その中身が何かというのは注目しなければいけないと思います」
武藤氏
「あるいは金与正さんを派遣した1つの意味として、自分達は韓国と対話をする用意がある、韓国とうまくやっていきたいという意味が込められているかもしれません」
反町キャスター
「南北をやるということですか?」
武藤氏
「うーん、いやいや、南北をやるということは、要するに、核・ミサイルの…」
反町キャスター
「首脳会談」
武藤氏
「いや、そこまでいくかはわからないですけれど。核・ミサイルの開発をやめるつもりはまったくないのだけれども、とにかく韓国をうまく使いたいということだと思います」
反町キャスター
「そうした中、明日ですよね、文大統領と金永南氏・金与正氏のランチがある。このランチをどう見ています?どんな昼飯になるのですか、この昼飯会は?」
武藤氏
「…どうなるのでしょうね」
反町キャスター
「表立ってはオリンピック成功に向けて、何かかんかというキレイごとだけの発表になる…」
武藤氏
「そんなことじゃないと思いますよね」
反町キャスター
「ですよね?」
武藤氏
「ええ」
木宮教授
「何か発表というものがあるのですか?」
反町キャスター
「いや、僕らはまだその情報を聞いていませんけれども…」
木宮教授
「あまり、要するに、ランチなので、会見…会談ではないので、そういうものはちょっと考えにくいと思うのですが」
反町キャスター
「おそらくこの場しか、文大統領と金与正さん、文大統領と金永南さんが直接言葉を交わす場というのがしっかりとないのではないかと」
木宮教授
「そうですね。それは、だから、要するに、代表団として青瓦台に迎えて会談をするということだと思います」
武藤氏
「だから、北側のメッセージとしては、米朝の対話をしたいのだとか、いろいろ言ってくるのだろうと思うんですよ。韓国を日米から離間させるためのことを。それを金与正さんが伝えるということになると、金正恩委員長の考え方がそこに入ってくるということになってきますから」
反町キャスター
「ですよね?」
武藤氏
「だから、明日の会談というのはあまり表に出てこないかもしれませんけれども」
反町キャスター
「中身が?」
武藤氏
「中身が。でも…」
反町キャスター
「でも、文大統領はペンス副大統領と会って、安倍総理と会談をしても、それぞれ本人、文大統領本人や青瓦台からそういう情報は出ないけれど、アメリカサイドや日本サイドから最大限の圧力を北にかけるということで合意した、確認したと出ているわけではないですか。会えば、本当に合意しているのならば、当然、文大統領は与正さんや永南さんに対して、核開発やめろよと、ミサイルを放棄しろよと言う、言うわけはないですか?」
武藤氏
「だって、北朝鮮は、核・ミサイルは我が同胞に向けられたものではありません、アメリカに対して向けられたものと…、黙って受け入れているんですよ。こんなの受け入れられないと言うべきでしょう、その場で」
反町キャスター
「なるほど」
武藤氏
「それから、例の、昨日の軍の創建記念日」
反町キャスター
「パレード」
武藤氏
「敢えて変えて、パレードをやったわけでしょう。なぜこんなことやるのかと。オリンピックの前日に、やめてくれ、と言うべきでしょう。一言もいっていないでしょう」
反町キャスター
「言っていない」
武藤氏
「これが問題ですよ。だから、金与正さん、の前ではっきり言うと僕は思わない」
反町キャスター
「山本さん、明日のランチで文大統領は何を話すと思いますか?」
山本議員
「うーん、文大統領が何を話すのかよくわかりません。普通は…」
反町キャスター
「でも、僕らが期待するようなことを言ってくれると期待しますか?」
山本議員
「普通は、核開発はあなたの国のためになりませんよと、このオリンピックは協力したけれども、つまり、いろいろなことをやったとしても日米韓の連携は崩れませんよということはちゃんと言ってほしいと思いますが。それを言っていただけるかどうかはよくわからない。ただ、先ほど、木宮先生にお聞きしたら、CNNは、この金与正さんは、北への招待状を持ってくるのではないかと、南北首脳会談を提案をするのではないかと、どうも言っているメディアもあるらしくて」
反町キャスター
「へえ…」
山本議員
「それも武藤大使がおっしゃったように、もしかしたら機微な話だから外に出るのかどうかわからないですよね。ただ今回、何となく私は、日韓慰安婦合意についても、文在寅大統領が立場を変えていないという感じですけれども、ちょっと踏み込んでいる気がするんですね」
反町キャスター
「なるほど」
山本議員
「ここにきて急に韓国…、いわゆる北朝鮮が非核化とはっきり言わないにも関わらず米朝協議をしようとしているという背景に、昨今言われている、武藤大使もこの間、講演でおっしゃっていた『ブラッディ・ノーズ』(鼻血作戦)があるではないですか?」
反町キャスター
「はい…」
山本議員
「これは今日、絶対に話したかったのですけれども、例の私の母校のジョージタウンの大学の先生もやっていた、ピクター・チャがいるではないですか、現在、CSISの朝鮮半島問題部長、昔、確かブッシュ政権の時のアジア部長ですよ。そのビクター・チャが内定していたのに…」
反町キャスター
「外されました」
山本議員
「駐韓米国大使に外された。その裏にこれがあるということを、ワシントン・ポストがすっぱ抜いたか、実際にビクター・チャがリークしたのかわかりませんけれども。でも、これに異論を唱えたから自分は外されたみたいなことを言っているということは、逆に言うと、こういう計画があるのはわかっていたけれど、明らかにあるということですよね。ある意味で言うと、こういうものを外に何か暴露するために使ったのではないかと思えば、先ほどお話のあった韓国が最も避けたいのは軍事行動、日本にとってもよくないのですが、こういうものがもしかしたら背景にあって、何か文大統領は焦っているような気がして。だから、『ブラッディ・ノーズ』の話というのは相当注意深く見ていかなければいけない気がするんですね」
反町キャスター
「鼻血作戦というのは、僕の理解が間違っていたら、ごめんなさい。要するに、核施設とか、主要な施設を攻撃するのではなくて、そうでないところに何かピンポイントで攻撃を与えて、相手に衝撃を与える。1発、鼻先をバンッと叩いてプッと出て、相手がひるむという、そういう作戦だと理解してよろしいのですか?」
山本議員
「はい、そうです。つまり、全面戦争をやる気はないけど、ちょっとほっぺたをひっぱたいて、衝撃を与えて、懲罰的に相手をビビらせる、簡単に言えばそういうことですよね」
反町キャスター
「なるほど。いかがですか、山本さんの…」
木宮教授
「まさにそうだと思うんですね。アメリカとしてはそういう軍事オプションの行使ということを常に言っているわけだけれども、どうもなかなか、でも、韓国、場合によっては日本もそれは困るということで、なかなかこれが現実化できないということで。ただ、北朝鮮に対しては軍事的オプションというものを含めた圧力をかけないと効かないと、その一環として、たぶんこれが出てきたと思うので。ある意味では、リークなのかもわかりませんけれど。ただ、問題はもちろん、軍事的オプションの行使というものが圧力の手段としてそれを利用するということは必要だと思うのだけれど、ただ、『ブラッディ・ノーズ』ももしそれが本当に北朝鮮が部分的なものであって、本格的な反撃をしないと、ただ単に衝撃を受けるだけだ、ビビるだけだ、ということであればもちろん、それは成功なのだけれども、場合によって、北朝鮮が果たしてそう受け取るかどうかという、これは非常に不透明なわけですね。そうすると、『ブラッディ・ノーズ』に関してはアメリカでも、たとえば、韓国でもかなり効果がないのになぜこういうのが出てくるのだというような、ちょっと反応が強いわけですね」
反町キャスター
「なるほど。武藤さん、鼻血の話ではなくて、先ほどのもう1つ前の話を聞きたいのですけれど、今回、たとえば、金与正さんや金永南さんが文大統領に対して、平壌に来てください、南北首脳会談をやりませんかと、そういう招待状を持ってくる…」
武藤氏
「可能性はあると思いますね」
反町キャスター
「ありますか?」
武藤氏
「ええ…」
反町キャスター
「もらったら、文大統領は喜ぶのですか?」
武藤氏
「だから、ペンス副大統領は、あのレセプションに行かなかったのではないかと思うんですよ」
反町キャスター
「ほお…。そういう場にはことごとく絡みたくない?」
武藤氏
「絡みたく…。要するに、米朝の対話なんてしませんよと。あなたがた、北に振りまわされるのではありませんよということを言いたかったのだろうと思うんです。このブラッディ作戦、『ブラッディ・ノーズ』は非常に危険だと思うんですよ。金正恩委員長はこれまで国内でもってすごく多くの人を処刑し、1990年代に何十万人という人が死んでも、なおかつ核・ミサイルを続けてきたわけでしょう」
反町キャスター
「なるほど」
武藤氏
「これで、鼻をぶっ叩かれて、何もしなかったら国内的にもたないですよ」
反町キャスター
「なるほど」
武藤氏
「だから、非常に危ない作戦だと思います。仮に軍事オプションをやるのだったら徹底的に叩く以外ないだろうと思います」

山本一太 自由民主党政務調査会長代理の提言 『圧力路線を主導』
山本議員
「すごくシンプルに言うと、圧力路線を主導する。河野大臣がこの点についてはかなり活躍していますけれども、微笑み外交に現在、向き合う時ではない。現在は制裁を解除する時ではないと。ここをしっかりと圧力をかけて、向こう側から非核化の意思をはっきりさせて、具体的な行動も約束させたうえで、対話に持っていく。そういう意味で言うと、総理もそうですけれども、この圧力路線をしっかりとっていくということを日本が主導していくべきだと思います」

武藤正敏 元駐韓国特命全権大使の提言 『北朝鮮を変える』
武藤氏
「『北朝鮮を変える』、若干、物騒なのですけれども、要するに、金正恩体制では核・ミサイルをやめないですよね。核・ミサイルをやめてくれないと日本にとってすごく脅威ですよ。だから、これを、どうやって金正恩体制を変えていくかということを、そろそろ日本でも真剣に議論しなければいけない時期に来ているのではないでしょうか」

木宮正史 東京大学大学院総合文化研究科教授の提言 『効果的制裁と出口戦略準備』
木宮教授
「効果的制裁と出口戦略の準備ということですね。今日はあまり話が出ませんでしたけれども、効果的な制裁のためには、日米韓だけでは私は不十分だと思うんですね。中露の積極的な参加というものが必要であると。ただ、これは中露に一方的に求めるのではなく、日米韓が中露を説得して、中露のコストを負担し、さらには中露に利益を与えるような形で制裁に参加させるということが1つ必要だと思います。制裁だけで北朝鮮が変わるとは思いません。そういう意味で言えば、制裁によって北朝鮮を追い込んだうえで、北朝鮮にこのまま核を抱えて非常にジリ貧に陥るのか、核を放棄して生き残るのかということの選択を迫る、そういう出口戦略を準備しておくということが必要だと思います」