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2018年2月6日(火)
高村副総裁に問う改憲

ゲスト

高村正彦
自由民主党副総裁 元外務大臣
三浦瑠麗
国際政治学者

『自衛隊明記』vs『2項削除』
竹内キャスター
「昨年の衆院選を機に議員を引退され、現在は副総裁を務めています、自民党の重鎮、高村正彦さんを迎えて、議論が割れている憲法9条改正、安全保障、安倍外交の課題について話を聞いていきます。昨年の12月、自民党が発表した『論点整理』の内容をあらためて見ておきます。憲法9条の第1項は『戦争放棄』、2項に『戦力不保持・交戦権の否認』が定めてありますが。安倍総理は、自民党総裁として昨年5月にこの1項・2項を維持したまま自衛隊を明記する案を提示しました。一方、石破元幹事長らは、2項を削除し、自衛隊の性格・目的を明確化することを主張しました。年末に自民党が発表した『論点整理』では、この2つの案が併記されています。高村さん、現在、党内ではどちらが主流となっていますか?」
高村氏
「数が多いというだけで言えば、1・2項を維持したまま自衛隊を明記の方が多いと私は感じています。ただ、2項を削除するということに本質的に反対の人は、自民党の中にそんなに多くないですよ」
反町キャスター
「スッキリするという意見は多いですよね?」
高村氏
「多いけれども…」
反町キャスター
「情緒的な言葉で言っちゃいけないのでしょうけれども、すみません…」
高村氏
「多いけれども、同時に、それでは現実的に通らないでしょうと。それは、1つは、国会の3分の2で発議ができないでしょう。具体的に言えば、公明党が乗ってきませんねと。仮にそのことを置いておいても国民投票がとても無理ではないですか、2項削除ということだと。スッキリはするのだけれど、そういう意見が、私が感じているところでは多数だと思います」
反町キャスター
「高村さん自身としては、安倍案・石破案という言い方よりも、1・2項を維持するのが良いのか、2項を削除した方が良いのか、どちらの方が…?」
高村氏
「結論的には実現可能という意味で、1・2項を維持するということだと思います」
反町キャスター
「中身についてはどういうふうに?」
高村氏
「実は37年前、私が初めて衆議院議員になった時に、ある新聞から9条についてどう考えるかと聞かれて、1項の平和主義を堅持すると、そのうえで自衛隊を明記する、で、『機は熟さず』と」
反町キャスター
「37年前に?」
高村氏
「37年前に『機は熟さず』と、こう答えたんです。それで37年間、機が熟さないままきたんです」
反町キャスター
「なるほど」
高村氏
「それは私が当選してから37年で、もっと前から言えば70年間、機が熟さない、できたんですよ」
反町キャスター
「機が熟さないというのは本来あるべき状況になっていないということですよね?機が熟するというのは、つまり、良いタイミングで、良い内容で、勝負できる状況になったことを機が熟すことだとすれば…」
高村氏
「機が熟するというのは、うーん、現在、機が熟しつつあると私は思っているんですよ」
反町キャスター
「では、別に急がなくても…」
高村氏
「いやいや。なぜ機が熟しつつあるかと言えば、これまで憲法改正に熱心な人というのはたくさんいたわけですよ」
反町キャスター
「はい、いました」
高村氏
「鳩山一郎首相、岸信介首相、中曾根康弘首相、いずれも総理大臣になった時に、自民党総裁として政治スケジュールに載せなかったんですよ。初めて政治スケジュールに載せようとしたのが安倍さんです」
反町キャスター
「そうですね」
高村氏
「初めて、自分の、自民党総裁としての願望、スケジュールを言ったと。それと同時に、これまで自民党の中で論議された中で最も抑制的な案…」
反町キャスター
「はい」
高村氏
「1・2項維持、最も抑制的な案です。これを示したと。だから、世の中の考え方の移り変わりが少しずつあったのと、それと同時に『1項・2項を維持し自衛隊を明記』という最も抑制的な案を出したことによって、初めて機が熟するかもしれないと、こういう状態になってきたんですよ」
反町キャスター
「でも、現在、高村さんが言われた『機が熟する』というのは、つまり、中身よりも憲法改正という、その果実の方を言っていますよね?」
高村氏
「いや、中身と言っても、中身と言ってもいろいろあるんですよ」
反町キャスター
「はい、どうぞ…」
高村氏
「何の意味もないのだったら、自衛隊を明記しても何の意味もないのだったら…」
反町キャスター
「いや、僕はそこまで言いません」
高村氏
「意味がないのだったら、それはそういう誹りを受けてもしょうがないですよね」
反町キャスター
「でも、もうちょっと待てば、もっと美味しい実がなるのではないかという、そういう話にはならないのですか?」
高村氏
「ならないと思いますね」
反町キャスター
「それは、要するに、現在、自公で3分の2を持っているという、これはもしかしたらここ数十年の間の最初で最後のチャンスかもしれないと思っています?」
高村氏
「いや、数十年の間で最初で最後というわけではないかもしれないけれども、少なくとも団塊の世代ぐらいの、要するに、2項を含めて憲法9条があったから日本はずっと平和だったのだという、空想的平和主義者と言いますか、そういう信仰に近い考え方を持っている人達が少し考えを変えてくれるか、あるいはそうでない人達が増えてくるのか、そうしないとなかなか理想的な形の憲法改正はできないのだろうと」
反町キャスター
「三浦さん、ここまでの話はいかがですか?」
三浦氏
「『機は熟さず』という、その言葉を、私なりに解釈したとすれば、それは政治家で見たとしたら、それは国民が支持するかどうかですが、普通に日本国として見た場合には、日本人が軍を持つ覚悟や、そのリスクや、あらゆるものをちゃんと理解していますかという理解度の問題ですよ」
反町キャスター
「なるほど」
三浦氏
「そうすると、たぶん理解度は、理解度がたぶん各段に上がったのが、ここ数年ですよ、安倍政権第2次以降ですよ。それは何かと言ったら、つまるところ、北朝鮮危機ですよね。それに加えてアメリカの内向き化、撤退傾向というものがあって、中国の軍拡というのがあって。ようやく皆が頭の中にキックインしてきたところですよ。だからこそ、ここで必要なのは政治的に可能な範囲だけではなく、軍を持つということは、それが可能な範囲がどうか、どこまでできるかに関わらず、どういう精神で臨めばいいですかということであって。軍を持つ、ちゃんと覚悟を備えたら、2項を削除することも将来的に可能だと私は思いますよ」
反町キャスター
「なるほど」
三浦氏
「でも、それがない中で、では、2項を削除した時に日本国民はこれまでこれだけいい加減に憲法9条を解釈してきて、9条1項の崇高な理念を理解できるのか。これは徹頭徹尾、自衛戦争以外の戦争を禁ずるという国際法を二重に、敢えて憲法において宣言しているわけですよ。なぜかと言ったら自衛戦争はここまでだという解釈を各国が広げてきたから、日本は、それは広げませんよということを敢えて確認しているわけではないですか」
反町キャスター
「なるほど」
三浦氏
「だからこそ、安保法制の時にも、その新3要件の解釈というのは、たとえば、外交とか、いろいろな手段を尽くしてからにしましょうとか、あるいは釣り合いのとれた報復に留めようという、ちょっと殴られただけで殺しませんという理念が書いてあるわけではないですか。それをたぶん日本人は議論をまだしていないですよ」
反町キャスター
「ほお」
三浦氏
「だから、私は、1項・2項維持か、2項削除かという違いは重要だと思いますが、大元の段階としての、自衛隊を明記する、すなわち軍を持つことを自覚するということはどういうことかという議論が必要で、そのためにたぶんようやく機がそろそろ熟してきた頃なのだろうなと思っています」
反町キャスター
「高村さん、自衛隊という戦力、戦力と言っちゃいけないのかな、戦力ですよね、実力部隊・実力組織です。それを持つかどうかという議論、持つべきかという議論、持つことによってどういうことが起きるのかという議論というのは、日本ではまだ足りないですか?」
高村氏
「一般国民が理解していないという意味では、足りないでしょう」
反町キャスター
「でも、感じるためには、議論ではなくて…、危ないな、何と言ったらいいのだろう…、ねえ、わかるでしょうと言っていること?」
三浦氏
「いや…」
反町キャスター
「要するに、実戦がなければ、感じないのではないのですか?それと、要するに、机上の議論で、では、我々は自衛隊という実力組織を持った方がいいのですか、どうなのですかなんて、こういう議論をしていても、まわるだけでしょう?そこはどう感じますか?」
高村氏
「いや、だから、それは少しずつわかってくるのではないですか。それは『言論は虚しい』という言葉を知っています?」
反町キャスター
「いや、だから、尽きるところ、そこにいっちゃうんですよ」
高村氏
「うん、『言論は虚しい』と、これは、私はそんな言葉を知っていたわけではないけれども、たまたま1月21日、テレビで『西部邁ゼミナール』というのを聞いていて、西部さんが何度も繰り返して、これは西部さんの言葉ではなくて、福田恆存(こうそん)、福田恆存(つねあり)さんの言葉として紹介しているのだけれど、これを何度も何度も言っている。西部さんが紹介していたのは、若い学生が来て『言論は虚しくありません。最近は先生の言うことを理解してくれる人達がたくさん、私達の仲間でも出てきました』。それは自分の言論で理解したのではなく、世の中が変わってきたから理解したにすぎないのだと、こういうことを言っていたんです。だけど、それは直接、福田恆存さんの言で理解したのではなくても、いろいろな人が同じようなことを言って、世の中がだんだん変わってきたという意味では、言論は虚しくはないと、私は思うのですけれども」

憲法9条と集団的自衛権
竹内キャスター
「憲法9条と自衛権について聞いていきます。安倍総理は、先月31日の衆議院予算委員会で、『2項を変えることになれば、フルスペックの集団的自衛権の行使を認めることが可能になる。2項をそのまま残すという私の提案では、2項の制限がかかる』と述べました。それを受けて石破元幹事長は『2項を変えたとしても、集団的自衛権をフルスペックで行使して何でもやりますということを、党として決めたことはない』と発言がありました。高村さん、ここに出てくる『フルスペックの集団的自衛権』とは、具体的にはどういったことを指すのでしょうか?」
高村氏
「たとえば、アメリカがキューバから攻められて日本の自衛隊がアメリカを守りにいくというのはフルスペックの集団的自衛権になります。自国防衛のためでない集団的自衛権も行使できるということだから。安倍総裁が言っていることは正しいですよ。憲法というのは、その憲法でつくったら、その憲法の下で、将来とも制約するということですから。石破さんが言っているのも、たぶんそうなのだと思いますよ。『集団的自衛権をフルスペックで行使して何でもやりますということを、党として決めてことはない』。だけど、そうなのだけれども、たとえば、24年草案をつくったとしたら、将来、党としてそういうことを法律レベルでやることは可能になりますよね、党としてではなくて。だから、憲法というものは一定の制約をすることですから、憲法を改正するか、しないかということで言えば、安倍さんが言っていることは正しいですよ。石破さんが言っていることも間違いではない。だから、この2つは矛盾しないです」
反町キャスター
「そもそもの大前提ですが、9条の改正の論議を進める中で、9条改正を進める中で、集団的自衛権に対する歯止めというのを解き放った方がいいかどうか、フルスペックの集団的自衛権を日本が持つべきなのかどうかという議論もしたうえで、9条改正の議論に入るべきなのかどうか?そこの部分というのはどう感じていますか?」
高村氏
「いや、だから、その議論を始めちゃうと、2項を削除という話になってくるので、先ほどから言っているように、実現可能でなくなるというのが、私の…」
反町キャスター
「では、集団的自衛権のフルスペックが日本にとって是か、非かという話ではなくて、実現可能性のところで、それは捨象されちゃうわけですね?」
高村氏
「そうです」
反町キャスター
「そういうことなのですか?」
高村氏
「それと、もう1つ言えば、現在ただちにフルスペックのものを持たなければ、日本の平和と安全が維持できないということではないと。日本の平和と安全の維持、あと10年、20年はできるものを平和安全法制でつくった、そういう自負があるから、何がなんでも、フルスペックのものができるような憲法にしなければいけないということではないと。そうだとすれば、少なくとも自衛隊が違憲だと。間違いなく合憲だと憲法学者の2割しか言わないという、そういう文言は…、子供達の教科書にそう書いてあって、子供達がそれを読んでどう思うかと考えたら、これは教育上、この憲法に対する信頼をなくしますよね。だから、自衛隊が合憲だと読めるような憲法、文言にした方がいいのではないですかと言ったら、それに対して、野党の人で、野党のしかるべき人ですよ、『自衛隊が合憲というのは定着しています』、定着しているのなら、書くことに反対する必要もまったくないではないですか。定着していることに文言を合わせるのが立憲主義の原点ではないですか、そう思いません?」
反町キャスター
「なるほど…」
高村氏
「思いません?」
三浦氏
「フフフ…」
高村氏
「ねえ?」
反町キャスター
「そうすると、高村さん、憲法というのは、この10年、20年よりもっと長いスタンスで国の拠りどころになるものだとした場合に、僕はそう思っているのですが、日米安保の片務性とか、いわゆる基地を提供する代わりに守ってちょうだいという、そういうロジックではなくて、では、日米関係…、非常に極端な意見を聞こうと思っているのですけれども…」
高村氏
「いや、極端ではないでしょう、それを言う人、よくいますから」
反町キャスター
「ですよね?日米関係は、安全保障面においてもイコールパートナーを目指すものだという前提に立った時には、では、フルスペックの集団的自衛権というのも視野に入れた憲法改正論議というのは、あってもいいのだけれど、実現可能性がないから、現在はフタをすると、こういう理解でいいのですか?」
高村氏
「うん、それでいいですけれど。ただ、現在の日米同盟が片務条約ではないですよね」
反町キャスター
「なるほど」
高村氏
「だって、何かお菓子ください、お金出すと、違うもの出すのだって、片務条約ではないでしょう?」
反町キャスター
「ごめんなさい、頭が悪くて、たとえが…」
高村氏
「いや、いや…」
反町キャスター
「三浦さん、どういう意味ですか?」
三浦氏
「あの…」
高村氏
「いや、だから、向こうは日本を守りますよと、日本は基地を提供しますよと、それは日本を守るためだけに提供するのではなくて、極東、あるいはさらに広いところを守るために提供しますよと言うのだから、片務ではないでしょう。お互いが義務を負っているでしょう」
反町キャスター
「なるほど。向こうは向こうで日本を守る以外にもメリットはあると」
高村氏
「そう。だから、日本は守ってもらいたいから、守ってねと言っている。向こうは基地を提供してもらいたいから、基地提供してねと。契約とはたいていそんなものですよ。違う…、お互い違うものを提供するのが契約、契約ですよ」
反町キャスター
「なるほど。同じものを提供し合う…」
高村氏
「…ものもあるけれども、そうでないものもある。現実に、先ほど言った、アメリカがキューバから攻められた時に、日本の自衛隊に守りに来てもらいたいと思うと思います?」
反町キャスター
「それは50年後どうなっているかは…。キューバはちょっと遠いけれど、たとえば、南シナ海とか?」
高村氏
「いや、いや…」
反町キャスター
「いろいろな形で想定がある。僕は別になってほしいと思っているわけではないですよ…」
高村氏
「…いや、それで、要するに、トランプさんが『アメリカは日本を守るけれど、日本はアメリカを守らない、不公平だ』と言ったではないですか?」
反町キャスター
「言った、言いました」
高村氏
「だけど、平和安全法制で、日本もアメリカを、一部と言え、守るようにしたんですよ」
反町キャスター
「なるほど」
高村氏
「したんですよ。これは、10年、20年は、これでアメリカが同盟の義務を果たすようにつなぎとめることはできたと」
反町キャスター
「高村さんに聞きたいのは、この9条の2…、先ほどの総理と石破さんの発言にも絡んでくるのですけれども、この2項があることによって…」
高村氏
「うん…」
反町キャスター
「安倍さんが言っているのはこの2項があることがフルスペックの集団的自衛権に対する歯止めになると総理は言っていますよ」
高村氏
「うん、なります」
反町キャスター
「なるのですか?」
高村氏
「なる」
反町キャスター
「それは3項に自衛隊をどういうふうに書くかという…」
高村氏
「いや、それによっても変わってきますけれども」
反町キャスター
「自衛隊の書きぶりの方がもっと大切であって…」
高村氏
「だから、普通の書き方であれば、普通の書き方であれば歯止めになるんですよ」
反町キャスター
「でも、3項の書きぶりによるのでしょう?」
高村氏
「だから、3項で特別、たとえば、平和安全法制の、これまでできたものはできるみたいなことを書かない限り、書かない限り、普通、単に『自衛隊が必要最小限度の実力組織だとして、自衛隊を置く』とか、国会のコントロールみたいのを書いたり、そういうことを書いただけだったら、2項を残す以上、歯止めは残るんですよ」
反町キャスター
「敢えて僕はそこで聞きたいのは、3項の書きぶりによってフルスペックの集団的自衛権に関する許容度が変わってくるということはたぶん皆、認める部分であるにも関わらず、総理はあの時の国会答弁では『2項をそのまま残すという私の提案では2項の制限がかかる』と、フルスペックにはならないと言っているのは、これは発言としてフライングではないか…?」
高村氏
「いやいや…、そうではない」
反町キャスター
「違うのですか?」
高村氏
「全くフライングではないです」
反町キャスター
「フライングではない?」
高村氏
「まったく。ただ、3項に、3項であろうと、9条の2であろうが、そこに、わざわざフルスペックのが、できるみたいなことを書かない限り…」
反町キャスター
「書かなければ?」
高村氏
「書かない限り、残りますよ」
反町キャスター
「そうすると、では、今度、高村さんの得意な公明党、北側さんはこういうことを言っています。『自衛隊明記は書き方次第であって、フルスペックの集団的自衛権が認められるような書き方ではダメだ』と、これは3項の話ですよ」
高村氏
「うん」
反町キャスター
「公明党の北側さんは、これから先、9条に関して高村さんのカウンターパートとなって、いろいろ話をしていく方…」
高村氏
「うん、実は…」
反町キャスター
「この公明党の懸念に対しては、どう答えますか?」
高村氏
「だから、そういうような書き方はしませんよと答えます」
反町キャスター
「それで終わりですか?」
高村氏
「それで終わり。書き方はしませんよと言って現実に書いたものを示すわけですよ」
三浦氏
「それはおそらく『前項の規定によらず』ということを入れないということですよね。『前項の規定によらず』と言うと前項を無視したり、無力化しているように読めますから。だから、つまり、2項を無力化しない形であれば、私もその通りだと思います。ただ、それは政府解釈としての2項解釈をとる以上、そうせざるを得ないということで。ただ、学者の見地からすると集団的自衛権をアメリカに対して使ってあげる、つまり、アメリカを守ってあげるというのは、日本国憲法が想定していないだけですよ、禁じているわけではないです。ただ、想定していないですよね、敗戦国としてスタートして軍政の下にあるわけですから」
反町キャスター
「たまたま、建つけが?」
三浦氏
「はい。だから、後方支援は別として、本当に戦闘部隊でアメリカを助けるようなことは、この憲法は想定していないだけですよ。だから、ある種、2項を普通に読むと、『戦力を保持しない』『交戦権はこれを認めない』ということを考えた時に、必要最小限度というものを導き出すもの自体が無理筋な解釈を一生懸命やって、しているわけですよ。だから、そこが、集団的自衛権を限定的にしか認められないというのは、2項を苦しく解釈するうえで出てきた話であって、集団的自衛権を限定的に行使容認するような憲法であると普通に読めるわけではないですよ」
高村氏
「普通に読んだら、個別的自衛権でもダメなのは…」
三浦氏
「フフフ…、ダメなの…、はい」
高村氏
「個別的自衛権でもダメなのが憲法です。それを我々は…」
反町キャスター
「スッキリさせたいのですよね?」
高村氏
「砂川判決によって…。スッキリさせたいというのではない」
反町キャスター
「違うんですね」
高村氏
「現在の解釈、国の存立を全うするため必要な自衛の措置はできる、その限りで、9条2項は文言通り読まなくていいという判決ですよ」
反町キャスター
「憲法の空文化、死文化を進める最高裁判決だったという理解でいいのですか?」
高村氏
「そう」
三浦氏
「そうですよね」
高村氏
「空文化と言うよりも…」
反町キャスター
「棚上げみたいなね?」
高村氏
「2項を単独で読むからそうなので、前文の平和的生存権を合わせて読めば、主権国家として当然であると、こう言っているわけですよ」

『9条改正』と文民統制
竹内キャスター
「9条を改正するにあたって、自衛隊に対するシビリアンコントロールに関しても、新たに憲法に盛り込むべきという意見もあるのですが、高村さんはこの点に関してはどのように考えていますか?」
高村氏
「うん?」
反町キャスター
「シビリアンコントロールを憲法に盛り込むか、書き込むかどうか?」
高村氏
「ああ、盛り込んでいいのではないですか、何らかの意味で盛り込む。まったく盛り込…、これまで書いていないというのはなぜかと言ったら、自衛隊が書いてないから盛り込みようがないという話です」
反町キャスター
「なるほど、あっ、では、3項に合わせて書き込むものなのですか?」
高村氏
「そう、3項にするか、9条の2にするか、私は9条の2の方がわかりやすいかな。論理的・理論的にはどっちでもいいんだよ、同じだから、どっちでもいいのだけれど、9条の2にした方がわかりやすいかなとは思っている」
反町キャスター
「そうすると、高村さんがイメージする、9条の、いわゆる3に自衛隊の明文化をしたうえで…」
高村氏
「9条の2の1項で自衛隊の明文化、どう書くかは別として、それは『内閣の首長たる内閣総理大臣を最高指揮官とする』というような書き方、内閣との関係と、それから、国会との関係を書くのがいいのではないかなと。これはまだあまり議論していません」
反町キャスター
「これからですか?」
高村氏
「はい、あまり議論していないけれども、ちょっと言う人がいて、それに対して反対だという意見はまったく出ていないと思います」
反町キャスター
「では、シビリアンコントロールは今の表現の中に盛り込まれているという理解でよろしいのですか?」
高村氏
「何らかの形で盛り込みます」
反町キャスター
「なるほど」
高村氏
「それは、内閣との関係と、内閣総理大臣を最高指揮官とすることと、それから、国会のコントロールを何らかの形で書き込むということはいいのではないですか?」
反町キャスター
「ここの部分というのは、文言をつくるうえで最も大切な部分になっていくのですか?」
高村氏
「いや、ごく簡単なものをつくる」
反町キャスター
「そんなに難しくは?」
高村氏
「そんなに…」
反町キャスター
「いじりまわすような話ではない?」
高村氏
「そんなにゴテゴテ書く…、日本の憲法はごく簡単に皆、書いてありますからね」
反町キャスター
「なるほど」
高村氏
「他との均衡になる程度に。たとえば、だけれども、その通り書かれないと思うけれども、『自衛隊が武力行使をする場合は、法律の定めるところにより国会の承認を得るものとする』みたいなもの。たとえば、もうちょっと、そういう立法の専門家にすれば、もっと良い文言で書いてくれる、書くと思うけれども…」
反町キャスター
「それは、アメリカにおける開戦権みたいな話ですか?」
高村氏
「…」
反町キャスター
「大統領が初動はできるけれども、ある程度いったところで必ず議会の承認を得なくてはいけないという、そんなイメージですか?」
高村氏
「うん、だから、あまり詳しく書く必要はないのだけれども。国会…、『法律の定めるところにより国会の承認を得るものとする』と、そんな簡単な書き方でしょう」
反町キャスター
「シビリアンコントロールに関係するのかな、要するに、防衛省と自衛隊の関係において、自衛隊を憲法に明文化することによって、これはある防衛大臣経験者の方から聞いたのですけれども…」
高村氏
「うん、小池百合子さんでしょう?」
反町キャスター
「いやあ、その人もいたけれども、別の人も言っていたのですけれども。要するに、憲法の中に自衛隊という言葉が入ります、防衛省という言葉は入りませんと。憲法の中に自衛隊という言葉があることがすごく自衛隊の存在価値というか、『上位概念』という言葉をすごく使われるのですが、上にあって。あたかも自衛隊という巨大組織の中の1部が防衛省であるかのような形になるのではないかという。この懸念というのは良い筋の話ですか、どうでもいい話なのですか?」
高村氏
「どうでもいい話ですね」
反町キャスター
「あっ、どうでもいい?」
高村氏
「どうでもいいの。それは、たぶんその方が勘違いしているのだと思うけれども、一般の法律より憲法が上位にある、上にある憲法に書かれているから、こっちの方が上位だというのは全然、論理必然性がないですよ」
反町キャスター
「そういうものでもないのですか?」
高村氏
「全然、論理必然性がないでしょう?そう勘違いする人がいるかもしれない…」
反町キャスター
「わからないから…」
三浦氏
「どっちでもいいではなく、もうちょっと上品でなく言うと、間違っていますね」
反町キャスター
「ああ、そうですか」
三浦氏
「ええ、そういう考え方が安保法制を容認する派の憲法学者にも、かなり優秀な方にも存在することは承知しております。ただ、その考え方というのは日本国憲法のみに関して考えると、そうなるかもしれないけれども、軍ということが日本国憲法を制定して以来は想定されていないですね。基本的に、アメリカ人がこの憲法をもともと書いたわけですし、そういうことからすると軍というものを持つという概念は民主国家には当然あるわけですよ、イギリスだって、アメリカだって。そこにおいて、軍というのは消防署でもないし、国土交通省でもないです。国土交通省を書かない理由は皆、わかるではないですか。でも、自衛隊を書くのは国土交通省を書くのと同じくらい馬鹿らしいと誰も思わないわけです。それは皆の心の中で自衛隊は軍だって知っているからです。軍をなぜ書くかというと、2つ理由があります。1つは、暴力を集中させて、武器・弾薬を多く与えて、集中するわけです。そうすると、そういう実力組織を民主的にシビリアンがコントロールする必要が生じる。もう1つは、これはカント的な世界観ですけれども、1部の人にだけ戦争に行けと、民主的正当性からして命令するわけですよね。と言うことは、少数者に多数者が専制をしてしまう、つまり、意見を押しつけてしまって、結果的に命さえも失うかもしれないようなことを押しつける。しかも、シビリアンコントロール下で軍人は自由に発言ができないです。そうすると、たとえば、意見を表明するとシビリアンコントロール違反だと言われる。そういう市民的な権利をある程度、制限された存在を特別に置くという制度です。だからこそ、軍というものを持つというのは民主国家において、軍人の権限の観点からも、あるいは暴力の管理の観点からも、非常に建つけが重要です。それは、その三権、つまり、行政・立法・司法が最終的に責任を持つ存在でなければいけない。行政は基本的にはあらゆる、たとえば、組織であるとか、戦争をする場合には命令であるというものを、ラインとして、縦の統制ラインをつくる。立法の方は、伝統的に行政というのはイギリスのパターンでいくと国王がトップなわけですから、国王が戦争をやめる時には、誰か1人がやめますと言わなければいけない。ただ、常に国王の行動を管理しよう、監視しようと議会が出てきたわけです。だから、いわゆる議院内閣制の歴史、イギリスの歴史を参考にする限りは、議会、つまり、国会は監視をする形で、特に重要な決断である宣戦布告の時、あるいは戦争をやめる時、あるいは何か戦争で不祥事が起きちゃった時、それを行政府が隠そうとした時には、介入はする必要がありますね。憲法と法律と慣習、世の中にはありますけれど、どれを憲法事項にして、どれを法律にして、どれを慣習で解決するかというのは、これはキチッと分けなければいけないです」
反町キャスター
「それには上下関係がないのですか?」
三浦氏
「上下関係という中で言うよりもどちらかと言うと、骨格的な話と、法律のようにその時々の状況によって変える問題と、あと法律ではなくて慣習によって阻まれている部分があります。例を挙げるとすると、現在、日本の慣習で自衛隊の扱いがおかしい部分というのは国会に制服が出て答弁をしないですよね。だから、伝言ゲームになるわけですよ。稲田さんの問題が聞きたい、稲田さんは文官の人に聞く、文官の人が行って、武官に聞いてまた帰ってくる。この伝言ゲームでは、国会の人達が得るべき知識も情報も十分には得られないですよ。だからこそ、軍人を、たとえば、委員会に出して答弁させたりするということは各国ではやっている話ではあって本来、軍人を守るためにも必要なことです。それは慣習ですよ。だから、法律で禁じてないのに、なぜか実現しない部分、と言うようにいろいろ考えていくと、戦時に、たとえば、不祥事が起きましたという時には、法律で国会がきちんと調査をするようなことは決めたらいい。ただ、憲法が現在、お題ですから。憲法に関して言うと、先ほど、高村さんがおっしゃったように国会の武力行使の時の承認、これは、現在は法律で決まっていますよね。それは内閣の下に自衛隊を置くとなると均衡上、国会の武力行使の承認というのも憲法事項にした方が三権の釣り合いはとれます」
反町キャスター
「その話で言うと…、最初の話にちょっと戻るのだけれども、自衛隊と防衛省の関係が、憲法が自衛隊に書かれることによって、上下関係やら何やらかんやらというのが間違っていると言った…」
三浦氏
「間違っている。なぜかと言うと…」
反町キャスター
「間違っていると言いながら、そういうことを言う人がいるということは、この2人の間では、そんなものは間違っていると言っても…」
高村氏
「だって…」
反町キャスター
「議論として、それがまだ論議として決着ついていないのではないの?」
三浦氏
「そうです。でも…」
反町キャスター
「でしょう?」
三浦氏
「でも、たとえば、一般の人に聞いた時、自衛隊員と自衛官、どっちが何ですか?と言ったら、絶対答えられないですよ」
反町キャスター
「なるほど」
三浦氏
「自衛隊員というのはすごく広い概念ですね。だから、文官の人もいるし、防衛大学校の先生だって自衛隊員です。それはたまたまです、美術か何かを教えていて、防衛大に赴任したら自衛隊員です。よくわからないですよね。だから、軍人さんである自衛官と、自衛隊員というのは違うわけで。軍人さんこそコントロールしなければいけないわけだから、それを特に憲法に書くというのはおかしい話ではないです。だって、全然、専門が違うわけですよね」
反町キャスター
「現在、自衛隊の話をしているのであって自衛隊員と自衛官の話をしているのではないですよ?」
三浦氏
「いや、防衛省と言った時には、防衛省の中には自衛隊員や自衛官がいますよね?」
反町キャスター
「はい」
三浦氏
「その時に、防衛省の中で、たとえば、どう統制を施しますかと言った時、常にこれまで日本では、トップに、もちろん、大臣はいるわけですけれども、その下に、いわゆる内局という背広を着た人達がいて、ちょっと前まではこの人達が完全に優位に立って、その下で制服を管理していたんです」
反町キャスター
「ちょっと表を見た方がいいのかな?」
三浦氏
「そうですね」
反町キャスター
「こういう感じですね。はい、この左側の表ですね?」
三浦氏
「この表があって。いわゆる先進国の、アメリカですね、国防総省という、これまでは海軍省・陸軍省みたいになっていたのが、海軍省・陸軍省を統一し、皆で国防総省という組織をつくりましょうという段になった時に、どういう組織図が1番、シビリアンコントロール上いいのだろうかという議論があって。これは確立した均衡型という、右側の型の方がいいのだということになっているわけです。なぜかと言うと、専門というものが違いますと、軍政を扱うような背広組と、軍令を扱うような制服組は違いますと。その中で切磋琢磨しながら、時々、人員も交流しながらやっていきましょうと。どういうことかと言うと、セカンドオピニオンが聞けるということです」
反町キャスター
「なるほど」
三浦氏
「2つ内閣から伸びていますよね。この黄色い線が伸びているということは、さまざまな意見がキチッと上に伝わりやすいということですね」
反町キャスター
「ふーん」
三浦氏
「専門も分かれているから軍政によって軍令が押しつけられるというような状態も生じないし、そうすると、たとえば、大臣が全て次官からしか意見を聞けなかった場合、統幕長が何を言っているかがうまく伝わらない場合がありますよね?」
反町キャスター
「ちょっと待って、この話は、高村さんに聞いた方がいい。高村さん、防衛大臣を務めた経験からいうと、均衡型の方が大臣としての仕事はやりやすいだろうと感じますか?実際の実務はこういう形になっていなかったのですか?」
高村氏
「なってないこともないのではないかな。私は次官から聞くこともあれば、そうではない統幕長から聞くこともあったし…」
反町キャスター
「そうすると、建つけ上はこうなっているのだけど、実態はこうなっていたという話になるのですか?」
高村氏
「うん、それはオンとオフの関係ではなくて、こっち側からだんだんそっち側に移行する過程…」
三浦氏
「そうです」
反町キャスター
「あっ、現在、こういう移行の過程にあるのですか?」
三浦氏
「そうです、はい。それはおっしゃる通りです。つまり、有名な廣瀬克哉さんという行政学者が、日本は政軍関係の研究者はほとんどいなかったものですから、政官関係を勉強しながら書かれた本があるんですよ。この中で『文官優位システム』というような言葉ができて、それは自衛隊の中で知らない人はいない単語ですね。つまり、文官の方が常に武官より偉いという垂直型の警察型の組織から、均衡型の軍の、普通のアメリカやら、イギリスがとるような形に日本は移行しようという過程で、中谷さんが防衛大臣だった時に文官優位システムを一部あらためたんですよね」
反町キャスター
「なるほど」
三浦氏
「その時に国会の答弁でもおっしゃったのは、要は、権力というのは均衡が必要ではないですか。いろいろなセカンドオピニオンとか、政策のオルタナティブというものを考えた時に、キチッと競争したりという、そのバランスの話をおっしゃっているんです。ただ、あまりうまく伝わらなく、何か文官優位システムをあらためてしまうと、ちょっと自衛隊が暴走するのではないか、みたいな意見が野党からたくさん出ていました。私が申し上げたいのは、要は、日本人はこういう基礎的なことすら自分達がこれまでやってきたしきたり、1945年以降のでしかないしきたりを後生大事に考えていて、他国の例を見ようとしないですよ。でも、普通に考えて、各国、先進各国、民主主義国が1番増えたのは1945年以降ですよね」
反町キャスター
「なるほど」
三浦氏
「皆、民主化をそのあとにしているわけですよ。そのあと国防省とか、国防総省をつくっているわけなので、そこの経験をまるで見ずして、自分達だけで独自のシステムがつくれて、使ったこともない、たいして実戦に使ったこともない自衛隊をそれでうまくシビリアンコントロールできるのだという考え方自体がすごく独善的な史観ですよ」

米国『新核戦略』と日本
竹内キャスター
「ここからは外務大臣も務められた高村さんに安倍外交の課題について聞いていきます。トランプ政権は今月2日、今後5年から10年の核政策の指針なるNPR、核態勢の見直しを発表しました。ポイントがこちらです。『核使用は核以外の戦略的攻撃を受けた場合も含む』『低爆発力の小型核の導入』『海洋発射型の核巡航ミサイルを研究開発』ということですが、高村さん、この核戦略の見直しをどのように受け止めていますか?」
高村氏
「現在、たとえば、わが国のことで言うと、日本を取り巻く安全保障上の環境というかな、戦略環境は非常に厳しくなっていますね。北朝鮮がミサイル、日本を全部射程に入れたミサイル、200発持っているのか、300発持っているのかはよく知らないけれども、そのくらい持っていますよね。そこに核でなくたって、生物系兵器、化学兵器を積むことができるんですよ。核でなくても大量破壊兵器、積めるんですよ。そういうものを日本が攻撃された場合に、絶対に北朝鮮が核を使っていない限り、アメリカは核を使って反撃をしませんよというよりも、場合によったら、やることはあり得るべしと言ってもらった方が、日本が攻撃されることに対する抑止力にはなりますよね」
反町キャスター
「なるほど」
高村氏
「それは大変ありがたい話。基本的に、私はいいのではないかなと思っています」
反町キャスター
「これも日本の安全保障に対する本音と建前みたいな話になってくるのですけれども…」
高村氏
「あまり人間の、日本人の命と暮らしを守るという、その本音には、しかるべき立場にある人達は忠実になってもらわないと困る」
反町キャスター
「そうすると、たとえば、唯一の被爆国で、核廃絶に向けた動きが云々かんぬんという、あの議論というのと、今回のアメリカの核態勢の見直しに対して、日本政府が、河野さんがいち早くこういう『高く評価する』という話をされましたけれども。もう本当に建前と本音の話ですよ。唯一の被爆国として云々かんぬんという議論、核廃絶に向けた日本の立ち位置とか、国際的なそういう義務みたいなものがあるかもしれません、期待もあるかもしれません、ICANの人達もそういうことですよ。それと河野さんの立場、高村さんの意見、これを我々はどのように咀嚼して飲み込んでいったらいいですか?」
高村氏
「だから、河野さんは現在、総理大臣、防衛大臣と共に他国からの攻撃に対して、日本人の命と暮らしを守らなければいけない立場の人なので、そういう人が攻撃を受けることに対する抑止力を強めてもらうという、そのことを評価するというのは当たり前だと思いますよ」
反町キャスター
「なるほど」
高村氏
「当たり前だと思いますよ。それと、それとは別に、究極の長い歴史というのがあるのだから、それはそれで別にこれをやったから『私はICANが不愉快に思う』なんて言ったことがないでしょう?」
反町キャスター
「そこまでは…」
高村氏
「だから、それとそれは別のことだからね」
反町キャスター
「別ですね?」
高村氏
「うん、別ですよ。それとそれは両立…、短期的には両立しないことだけど」
反町キャスター
「そこです」
高村氏
「短期的に現在、日本人の命と暮らしを守る立場にある河野さん、長い目で理想を追求するICAN、両立するんですよ」

高村正彦 自由民主党副総裁の提言 『誰でも自衛隊合憲と読める文言を実現可能な範囲で』
高村氏
「『誰でも自衛隊合憲と読める文言を実現可能な範囲で』。この前段部分は、自衛隊は合憲だというのが定着しているよと言いつつ、そこの文言とのギャップを埋めようとしない人達が本当に立憲主義者なのかなという疑問も持っています。『実現可能な範囲で』というのは2項削除という理想論に固執する人達に対して申し上げている、こういうことです」

国際政治学者 三浦瑠麗氏の提言 『先進民主主義国の戦後の経験に学ぶ』
三浦氏
「『先進民主主義国の戦後の経験に学ぶ』と書きましたけれども。日本だけが独自の隘路をたどってはいけないと。それこそ戦前の教訓ですので。シビリアンコントロール、成文改憲の基礎から理解したうえで自衛隊というものを憲法に明記して、それを持つ覚悟を養っていこうということです」