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2018年2月5日(月)
基地問題と日本の安保 『辺野古移設』民意は

ゲスト

萩生田光一
自由民主党幹事長代行 衆議院議員
山下芳生
日本共産党副委員長 参議院議員
伊波洋一
参議院議員 元宜野湾市長
ロバートD.エルドリッヂ
元在沖縄米海兵隊政務外交部次長

沖縄が示した『民意』は? どうなる?普天間基地移設
竹内キャスター
「昨日、投開票が行われた沖縄・名護市長選、結果は自公・維新の推薦を受けた新人・渡具知武豊氏が現職を破って勝利しました。普天間基地の移設先、辺野古がある名護市での選挙戦は移設反対派と容認派の一騎打ちとなっていました。容認派勝利という今回の選挙結果を受けて、今後、与野党はどう動くのか、普天間移設問題の行方はどうなるのか。沖縄と米軍基地の今後について議論します。自民・公明・維新の推薦を受けました、市議出身の新人・渡具知氏が2万0389票、対して、民進・共産をはじめとする野党が推した現職・稲嶺氏が1万6931票でした。まず萩生田さん、今回の選挙結果をどのように受け止めていますか?」
萩生田議員
「おかげさまで我が党を含め、与党が推薦した渡具知さんが当選できたことは大変ありがたかったなと、よかったなと思っております。辺野古の基地の容認は渡具知候補は一定の理解はしていますけれども、では、渡具知新市長に投票した方が基地問題について両手離しで全てを容認するのだということではないということは我々も重く受け止めて、これからも地元のさまざまな課題に寄り添って対応していきたいな、そんな気持ちでおります」
竹内キャスター
「山下さん、共産党推薦の現職が敗れたということなのですが」
山下議員
「稲嶺進市長が勝利できなかったことは本当に残念です。稲嶺候補、それから、オール沖縄の皆さん、全国から支援をいただいた皆さんには敬意を表したいと思います。この結果をどう見るか、見方の問題なのですが。私は、大事なのはこの結果をもって名護市民の皆さんが辺野古の新基地建設を受け入れたと見ることはできないと思います。理由は2つありまして。自民・公明推薦の渡具知候補は選挙戦を通じて、辺野古の問題を一言も言わなかったということが第1です」
反町キャスター
「なるほど」
山下議員
「それから、もう1つは、同時にこの選挙戦の出口調査で市民の皆さんの意向を辺野古の問題で聞いたら、どの調査でも反対が6割以上ありまして、賛成は3割ないんですね。ですから、この結果を見て基地を市民が受け入れたと言うことはできない、これは非常に大事にことだと思います」
反町キャスター
「でも、たとえば、地域振興とか、治安の問題とか、他もあるかもしれません、いろいろなことを考えた時に有権者はそれぞれ悩んで、現在、名護にとって1番重要なもの、プライオリティの高いものは何なのかと思った時に、それを委ねるのは稲嶺さんではなくて、今度の新しい市長なのだとう、そういう選択かどうかという、そこの点についてはいかがですか?」
山下議員
「ですから、辺野古の新基地について聞けば、今なおです、名護市民の皆さんは6割、7割は反対ですよ。しかし、選挙戦全体を通じて、辺野古が焦点にならなかったと、なり得なかった、残念ながらそういう選挙戦になっちゃったと、争点にすることに、しきれなかったと」
反町キャスター
「なるほど」

辺野古『新基地』と地域経済
竹内キャスター
「続いて、伊波さん、現職の市長が支持されなかったという現状ですが、この理由をどのように見ていますか?」
伊波議員
「今回の1番の勝利の要因は公明党県本が支持をしたことだと思います。そういう意味では、支持団体、公明党の支持団体がかなりテコ入れをしたことがつながったと思います。その際にあたって政策協定をしているんですね。政策協定の中には沖縄の海兵隊の国外、県外への撤退というのは合意の中に入っていますし、公明党沖縄県本は基本的に辺野古反対ですよ、ね。つまり、ですから、辺野古反対をしっかり主張しつつ、片一方の政党は公明党として、それで学会、あるいは公明党支持者を説得して、要するに、経済振興をしているこの渡具知候補を応援させたということが言えると思いますね。そういう意味では、だから、出口調査でも名護市の市民、渡具知さんを応援した人も反対だということは結構いるし。だから、自民党との関係で渡具知さんが当選を問われて、何と言っているかと言うと、私らを支持したのは、推薦したのは自民党だけではないのだと、公明や維新もいて、それは自民党の辺野古移設をそのまま受け入れるということではないのだというようなニュアンスで語って、現在はいますね。だから、この選挙は辺野古を審判する選挙ではなかったことは確かだと思います」
竹内キャスター
「エルドリッヂさんは、今回の結果、アメリカ側としてどのように見ていますか?」
エルドリッヂ氏
「アメリカ側としては、ちょっと答えられないですけれども、立場上的に。だけど個人的に、もう20年以上、沖縄の政治を分析してきた人間からすると、正直、今回の結果は非常にビックリしました」
反町キャスター
「ビックリした?」
エルドリッヂ氏
「その理由は近年、沖縄の保守系がバラバラでお互いに関係が悪い傾向もあったり、4年前の名護の市長選は大変な惨敗だったんですけれども。ですので、今回、協力できるのかがちょっと微妙だったと思う、私から見れば。でも、見事に協力をして、圧勝をしたということが言えると思うのですけれども。でも、これが政府を評価した票ではないと思う。つまり、現職に対する不満が市民の中にあって、あまり実績がない。8年間を通してあまり実績がなくて、反対ばかりの市長さんだったみたい。若い人達がかなり動いていたということを感じています」
反町キャスター
「いくつかポイントが出たので皆さんに聞いていきたいのですけれども。萩生田さん、争点隠しだと野党の皆さんは言います。これはどういうふうに…、現地にも何度も入られた立場からすると、自民党・与党候補側の人間として、渡具知陣営として、と言った方がいいかもしれない、としては争点隠しをしたのですか、今回は?」
萩生田議員
「先ほども申し上げた通り、この渡具知さんが当選したことで全ての皆さんが基地の容認をしたとは私達は思っていません。当然、基地に関しては、新しい滑走路ができることに対して、いい思いをしていない市民の皆さんもいらっしゃいました。ただ、私は今回も2回入りましたし、4年前も筆頭副幹事長として沖縄・名護にお邪魔していますけれども、明らかに市民の皆さんの関心は、この基地問題だけで、市政が、言うなら分断されるというのは飽き飽きしたと。それよりも具体的な政策を前に進めてほしいというのが多くの名護市民の皆さんの声でした。稲嶺さんはもともと教育長でいらっしゃいましたから、教育行政にきっと高い見識を持っているのだろうと、きっと子供達の教育などに力を入れてくれるのだろうと、こう思っていたのがなかなかそういう方向にいかなかった。あるいはスポーツ行政にも非常に詳しいはずだと思ったのに…。私、肌で感じて、ああ、こういうことだなと思ったのは、沖縄は現在、野球のキャンプがドンドン始まっていますよ、いろいろなチームのファンがいるでしょうけれども、私、客観的に見ても、この冬の、ストーブリーグの最大の目玉はどこのチームで誰かと言ったら、これは正直言って、日本ハムだと思いますよね。二十数年間、日本ハムは名護でキャンプを張ってきたわけですよ」
反町キャスター
「なるほど」
萩生田議員
「しかし、名護のグラウンドが非常に荒廃していて、これはプロが練習するには危ないということは、もう何年も前から球団側も言っていたし、渡具知さんをはじめ、市議会の皆さんも議会でも話題にしていたけれど、結局そういうことすらいじれなかったわけですよね」
反町キャスター
「それで、アメリカに行っちゃったのですか?」
萩生田議員
「アリゾナのキャンプの時期を長くし、残念ながら名護はこれまでもお世話になった経緯がありますから、雨天の練習場とブルペンだけは使うのですけれども、1軍はこれまで2軍がキャンプをしていた隣の村へ移転をするということになって、残念ながら名護で清宮幸太郎は見られないわけですよ」
反町キャスター
「詳しいですね」
萩生田議員
「いや、もうこれは母校ですから…」
反町キャスター
「ああ、そうか」
萩生田議員
「そういう意味では、いやいや、これは冗談ではなくて、ホテルの関係者・飲食店の関係者、本来だったら今頃、たくさんの人達がキャンプツアーでお見えになっているのに、どちらかと言うと選挙の応援の関係の外地部隊の人達ばっかりが宿泊しているというのが今回の名護だったので、沖縄の経済が8年間、非常に上向きの中で、どちらかと言えば、名護は置いてけぼりをくっていると、こういう思いを多くの市民の皆さんが抱いていまして。ですから、基地はいまだにNOだと言う人もいます。しかし、それより日々の暮らしを前進させる市政をやってほしいというのが、多くの、言うならば、渡具知さんを支援していただいた方の判断だったと思います」

名護市長選『真の争点』は…
反町キャスター
「萩生田さんの話は、市民の関心は基地問題での分断は本当に困るのだと、基地問題に明け暮れる市政にある程度、けじめをつけてほしい…」
山下議員
「いやいや、その言い方も、私は言いたいですよ。分断しているのはいったい誰なのだということですよ」
反町キャスター
「両方ではないのですか?」
山下議員
「いや、それは違う。市民は、だって、もう何回も、稲嶺知事市長がやって、2回選挙でしょう、辺野古はNOだと、翁長さんもNOだと、で、衆参の参議院選挙、沖縄選挙区ではほとんど基地反対派がオール沖縄の皆さんが勝っているわけですよ。これだけはっきり民意が示されているにも関わらず、安倍政権が強権をもって何がなんでも辺野古につくるのだと言って、強行していることによって、市民が分断されているのであって。それはもう嫌だと言うのは、原因をつくっておいてよく言うなと、私から言わせればそうです」
萩生田議員
「いやいや、それだとすれば、稲嶺さんが支持されればいいですよ」
反町キャスター
「勝てば…」
山下議員
「だから、争点を隠したと」
萩生田議員
「それより大事なことがあると市民の皆さんがご判断をしたので、別に政府が争点をつくったり、隠したりしているわけでも何でもないですから」
山下議員
「いやいや、原因をつくったのは政府の強権的な新基地の強行だと思いますよ」
反町キャスター
「一方、山下さん、争点隠しということに、今の話だと当たるのですか?」
山下議員
「いや、ちょっと具体的に紹介しますと、自民党の国会議員が相当、応援に入りました、これはもう1自治体の地方選挙とは思えない」
反町キャスター
「共産党だって、いっぱい行かれたでしょう?」
山下議員
「いや、私達とは比べものにならないぐらい入られていますけれど。その応援に行った国会議員に対して、自民党の手引きというのが出されていたというのが、私達、入手できたんですよね」
反町キャスター
「なるほど」
山下議員
「そこには辺野古のへの字も言わないことと。それから、NGワードは辺野古だということがはっきり書かれてあります。それから、もう1つ、これは争点隠しとして、これはいかがなものかと思ったのは公開討論会をいろいろな団体の方々が両候補を招いてやろうではないかということを提案したのですが、稲嶺さんはOKよ、と答えようとしたのですけれども、残念ながら、自民・公明推薦の渡具知候補は全部拒否しています」
反町キャスター
「来なかった?なるほど」
山下議員
「それから、地元の大学があるのですけれども、その大学生達が授業の一環として、両方の意見を聞いて判断したいからお願いしますと両候補に言ったのですが、これも拒否されているんですよ。だから、徹底して辺野古の問題を選挙の争点から外すということを、やられたというのが具体的にそういうことがありましたので、これは大きかったと思いますね」
反町キャスター
「今回の名護市長選挙の結果も踏まえ、この流れの中で沖縄の県知事選に向けて、今年の沖縄は選挙の年だという認識は持っていますよね?」
伊波議員
「その名護市長選挙の前にもあったんです」
反町キャスター
「ありましたね」
伊波議員
「南城市長選挙。あの時はチーム沖縄のリーダー的な市長が敗れましたので」
反町キャスター
「なるほど」
伊波議員
「今度の逆みたいな感じで。だから、石垣市長選挙も現在、三つ巴になって…」
反町キャスター
「ごめんなさい。チーム沖縄とオール沖縄の戦いなのですか?」
伊波議員
「はい、そうです」
反町キャスター
「僕は初めて聞いて、頭の中でしっかり区別ができていない」
伊波議員
「チーム沖縄というのは首長だけの集まりですよね、首長だけです」
反町キャスター
「なるほど」
伊波議員
「オール沖縄というのは一般の人達の集まりですね」
反町キャスター
「でも、その言い方はちょっと破綻しているのではないかという評判があるのですけれども、そこはどうなのですか?」
伊波議員
「いや…」
反町キャスター
「オール沖縄と言いながらも、なぜ次から次に首長選挙で負けていくのだという、そこはどう感じますか?」
伊波議員
「うーん、そこは何かちょっと違うのかなという感じはあるけど」
反町キャスター
「何が違うのですか?」
伊波議員
「いや、つまり、先ほどの名護が負けたのと同じです。つまり、辺野古という争点が必ずしも地域の争点ではないということですよね。私は一昨年、参議院に出まして、相手は大臣でしたけれども、十万票を超えましたので、差が。つまり、そういう国政の場に沖縄の民意を訴えるとか、沖縄の声を伝えるという趣旨の意味合いでオール沖縄というのができあがっていって…」
反町キャスター
「なるほど」
伊波議員
「本来、地方選挙のためではないので、そういう意味で、ただ、県知事選挙はオール沖縄の一般…、1番の活躍する場でしょうね」
反町キャスター
「オール沖縄というのは、いまだにまだ健在だと思っていますか?」
伊波議員
「ああ、健在だと思いますよ」
反町キャスター
「健在ではあるけれども、選挙戦を失敗することによって名護みたいな結果が出ると?」
伊波議員
「うん…」
反町キャスター
「年末までには立て直せると、こういう理解でよろしいのですか?」
伊波議員
「うん、ただ、こういう理解をしている。名護はオール沖縄で戦われていないんです」
反町キャスター
「えっ?皆さん、オール沖縄と…」
伊波議員
「オール沖縄の、オール沖縄のメンバーが、現在の名護、稲嶺市長を応援しましたけれども、選挙態勢は市議団と稲嶺市長後援会だけの…設定でされていて、我々は側からの応援だったんです。自民党は違っていて、これは完全に1つになって、いろいろなプロ、選挙プロが入って、ここの統一した指揮で動いたんですよ。残念ながら、名護市長選挙は名護マサーという言葉があるのですけれども、名護人の、自分達の独立心みたいなのがとても強くて、外からすることに対してとても抵抗感があったので、皆、側から応援する流れになったんです」
反町キャスター
「なるほど」
伊波議員
「だから、若干、選挙術の違いは先ほどお話したように、ここは弱かったのではないかなと思うんですね」
反町キャスター
「年末、11月か、12月に必ず行われるのであろう県知事選ですけれども、どんな見立てでいますか?だいたい自民党系の候補者がまだ決まっていませんよね?」
伊波議員
「そうですね」
反町キャスター
「そうすると、翁長さんの再選に向けたビジョンというか、作戦というのは現在どういう状況だと見れば?」
伊波議員
「まだスタートはしていません」
反町キャスター
「えっ?」
伊波議員
「まだスタートはしていません」
反町キャスター
「スタートはしていない?」
伊波議員
「うん」
反町キャスター
「その意味で言うと、最終的には相手の候補が決まってからになるのでしょうけれども」
伊波議員
「いや、そうではないですよね」
反町キャスター
「違う?」
伊波議員
「相手が決まる前にある程度、沖縄市長選ごろからは動き出す、当然、売り出さなければいけないし。石垣市長選挙がどうなるかですけれども、石垣市長選挙も保守が割れましたので、2つ対…、これは我々オール沖縄が応援する候補が1人いますので、ここはかなり政府も気にしているところでしょうね」
反町キャスター
「なるほど」
エルドリッヂ氏
「これからですけれども、たとえば、おっしゃっていた、オール沖縄が現在確か2か所だけですよね、那覇と、あと南城市…」
反町キャスター
「南城は勝ちましたからね」
エルドリッヂ氏
「…になっていますけれども。数的に言えば、特に人口的に見たら第1の大きな町は那覇市で、南城の方はたぶん6番か、8番だったと思うのですけれども。その2番が、沖縄市、3番がうるま、4番が浦添、その数だけで那覇と南城市を上まわる数字になっているのですけれども…」
反町キャスター
「なるほど」
エルドリッヂ氏
「何を申し上げたいかというと有権者の数、あるいは人口的に見た場合、翁長県政にとって非常に苦しい状態になっていると。ですので、数字だけでは中央政府の与党よりも圧勝になるということが言えるのですけれども、誠意に基づいて新しい政策の選択によって大きく左右するかなと思っています」
反町キャスター
「それは、たとえば、辺野古への移設を今度の名護市長が賛成か、反対かというのを、今日の段階でもはっきり言わない状況であるという、そこの部分をずっと玉虫色のままいくことによって、翁長さんが追い込まれていくみたいな、こんなイメージですか?それとも、どこかの段階で、先ほど言われたチーム沖縄の方が…」
エルドリッヂ氏
「うん」
反町キャスター
「いわゆる移設に対してはっきり反対と言わない人達がどこかの段階で、辺野古移設をやらなければいけないのだと、正面から普天間から辺野古に移設するということを議論しようではないか。先ほど言われた翁長批判とか、メディア批判とか、沖縄でできないものが変わってきたのではないかという意味で言うのだったら、それが噴き出す可能性が年末に向けてあるのかどうか?そのへんはどう見ていますか?」
エルドリッヂ氏
「たとえば、今回、もし渡具知当時候補が、辺野古移設の話をちゃんとされなければ、私から見れば、それはちょっと不親切と思っていますし、有権者に対して」
反町キャスター
「なるほど」
エルドリッヂ氏
「それが特に最近の沖縄の保守系の政治家の、私から見れば物足りないものである。つまり、ちょっと誤魔化しているところがあったり…」
反町キャスター
「それは沖縄選出の自民党国会議員とかの話ですよね?」
エルドリッヂ氏
「…を含めて」
反町キャスター
「確かに当番組で自民党の沖縄県選出の国会議員の方を迎えても、他の東京都…、萩生田さんを例に挙げると、萩生田さんと比べても、言い方がマイルドですよ」
エルドリッヂ氏
「はい」
反町キャスター
「はっきり言わない」
エルドリッヂ氏
「うん」
反町キャスター
「そこはしっかり市民の方々と話をしながら、萩生田さんももちろん、話をしながら、と言われるのですけれども、より踏み込みがない、緩くなるんですよ」
エルドリッヂ氏
「はい。私はむしろ自民党が自信の問題、たとえば、政府の方針を堂々に言えばいいのですけれども、やらなかったのがこの約6年間」
反町キャスター
「なるほど」
エルドリッヂ氏
「2010…、2009年はちょっと大変な選挙だったのですけれども、2012年に再び自民党が勝ったのですけれども、2014年にボロボロに負けた、知事選もボロボロに負けて、伊波先生が当選された2016年の7月の選挙でその現職がボロボロ負けた。それは自信を持って言わないから、結局、県民に…」
反町キャスター
「ああ、言わないから」

負担軽減と米軍基地再編
竹内キャスター
「基地負担の軽減に向けた取り組みも日米政府の合意に基づいて進んでいます。具体的な負担軽減策としましては、米軍施設の返還については、2016年12月に北部訓練場、およそ4000ヘクタールを返還、これは県内の米軍施設のおよそ2割にあたる敷地が日本に返還されました。しかし、全国的に見ますと米軍専用施設の70%以上がまだ沖縄に集中しているのが現状です。部隊の移転につきましては、2014年8月までに全ての空中給油機の運用が、普天間から山口県の岩国基地に移駐が完了しました。2020年代前半からはアメリカ海兵隊員とその家族、9000名の国外への移転が始められる見通しとなっています。伊波さん、安倍政権下で進められてきたこのような沖縄の負担軽減策をどのように見ていますか?」
伊波議員
「先日の国会答弁で安倍首相が、どうして沖縄の辺野古なのか、というような質問に対して『本土の理解が得られない』と答えましたね。つまり、では、本土の理解が得られなければ沖縄に置き続けるのかと。沖縄県民にとっては、沖縄ならいいのかと、ね?これが1番大きな問題ですよ。だから、あと1つは、その先ほどの9000名の家族がというのは兵隊が9000名ですね、兵隊が9000名及び家族、当初は家族が9000名だったんですので1万8000名いなくなるわけですけど、皆さんも承知してほしいのは現在、3300~3400億円でグアムを中心とするマリアナ地域に沖縄のような環境、演習ができる環境、日本の場合、つくっているんですよ。なぜそれがあるならば、危険な訓練はそこでやらないのかという問いに対して、ほとんど答えないですよね。アメリカ自身は沖縄にMEU(海兵遠征部隊)という部隊がいるのですけれども、戦闘部隊ですけれど、1個いるんです、西太平洋全体に。これを4つにすると言うんです。4つにしてどこに置くかというとハワイとグアムとオーストラリア、日本、沖縄ではないですよ、日本。4つに、4倍になっちゃうわけです。ならば、でも、それでも沖縄しかいないというのはおかしいではないか。私は国会で外交防衛委員会にいますので、ずっと議論されているんですね。2007年にアセスが行われ、2009年にはグアム移転協定というのができて、そのお金を出すということを、28億ドルを出すということを合意したわけです。現在、32億ドルか1億ドルになっているんですけれども、しかし、それだけのお金を投じながら、日本の国費ですよね、…を投じながら、そのことはほとんど議論しないで、沖縄しかいない、沖縄しかいないと。でも、その協定に書いてあるのは、何と書いてあるかと言うと沖縄からグアムに海兵隊を移転することが抑止力の強化になると書いているんです、ちゃんと。抑止力という議論がよく1人歩きしていますけれども、沖縄に置くことではなく、グアムに移すことが抑止力の強化になるから、日本の政府はこれだけのお金を出し、グアムに移った海兵隊がこれからも日本も守っていくのだと、日米の合意の中にちゃんと書いてあるわけですよ。しかし、そこは完全に消されて、日本が、いや、沖縄に置いてくれ、沖縄にいてくれと、日本の政府は」
反町キャスター
「いてくれと言っています?」
伊波議員
「たぶんね」
反町キャスター
「ええ?ちょっと待ってください、そこをたぶんでごまかすのは…」
伊波議員
「いやいや、理由は、理由は…」
反町キャスター
「いや、理由ではなくて…」
伊波議員
「説明をしますよ」
反町キャスター
「はい、どうぞ」
伊波議員
「2007年、私が当時、議論をして…、2009年にこの評価、アセスのこの資料、1万ページあるのですけれども、入手して、読んで、翻訳して、そこにちゃんと書いてあるのは沖縄の実戦部隊がグアムに行くと書いている。それに対して当時、政府は何と言ったかというと、いや、実戦の部隊は行かないのだと、司令部隊が行くのだと言ってきた」
反町キャスター
「グアムには?」
伊波議員
「グアムには。現在はどうなっています?実際は実戦部隊が行くということが現在、明らかになっています。アセスが変わったのかというと変わっていない、私、国会に来てから…」
反町キャスター
「ごめんなさい。それは問題があることになるのですか?だって、実戦部隊も司令部もグアムに行くのだったら、沖縄の海兵隊が減るのだから、歓迎すべきことなのではないのですか?」
伊波議員
「いや、ですから、歓迎すべきことですよ」
反町キャスター
「でしょう?」
伊波議員
「そうすると…」
反町キャスター
「何がいけないのですか?」
伊波議員
「それで、辺野古はつくる必要がないということですよ」
反町キャスター
「それはまた別でしょう。だって、普天間の機能をそのまま消すわけにいかないから…」
伊波議員
「いや、そんなことはないです。当時、鳩山政権の時に、鳩山政権は反対していたでしょう、辺野古に対しては、鳩山政権は…」
反町キャスター
「学べば学ぶほどわかったんですよ」
伊波議員
「あとはそうだったけれど、最初は反対していたでしょう。そうしたら、キャメル国務次官補を団長とするグループが来て、鳩山政権に説明したんですよ。これはロス大使が10月15日に公電で出した機密公電がウィキリークスで明らかになっていますが、何と言ったかというと、辺野古は、現在の辺野古は、普天間の単なる代替ではない、有事の時の、中国と戦うための、あと1つの滑走路なのだと。つまり、嘉手納と那覇だけでは足りないから、だから、そこにつくる必要があるのだと、そう言って説明をしたんです。それはとても納得できる説明ですよね。それは普天間の代替ではないですと。でも、国会でいろいろ議論しても、これはウィキリークスが流出したので答えるわけにはいきませんというふうにサラッといく…」
反町キャスター
「ちょっと待って。話がグチャグチャになってわからなくなってきたのだけれども、エルドリッヂさん、伊波さんの説明というのは、正しいのですか、間違っているのですか?」
エルドリッヂ氏
「えっと、当たっているところもあるのですけれど、あちこちにいっているので、整理が…」
反町キャスター
「そう、話がちょっとトッ散らかっている。整理してください」
エルドリッヂ氏
「ほぼ不可能ですけれども…」
伊波議員
「では…」
エルドリッヂ氏
「でも、どこから始まればいいかわからないぐらい、非常に混乱、混乱しているのですけれども。何がポイントになるかということですけれども、つまり、そもそも私は、言われているほど普天間が世界一危険な施設ではないと思っています。菅官房長官がそれを繰り返しているのですけれども、それがちょっと迷惑と思います。なぜなら、事実ではない」
伊波議員
「いや、事実ですよ」
エルドリッヂ氏
「事実ではない、比較したら。だけど、政治的な理由で移設することが決まっている。個人的には、私はその辺野古案はあまり良い案とは思っていない。理由は100点ぐらいあるのですけれども、説明するのに3時間ぐらいかかるのですが…」
反町キャスター
「手短に…」
エルドリッヂ氏
「問題は、この22年間、普天間の移設に関わっている人達が、根本的な質問には答えていないと。何をしようとしているのか。時間が経てば経つほどわからなくなっている。もう既に決まっているから、そこがいいとか、ということだけど、もともと辺野古の案が決まったのは、1996年ですけれど、あれが旧日米安全保障関係の時代だったと思う。つまり、1997年に新しいガイドラインができ、9・11があって、3・11があって、いろいろな変化があったのですけれども。辺野古は古い日米同盟を想定した施設であるのですけれども。私はもっと将来に向けたものが必要、別の案を提示したのですけれども、共産党が先頭に立って反対していたのですけれども。たとえば、足りないのは、共同使用の話、自衛隊と共同使用。共同使用をしたら、米軍の専用施設がゼロになります、沖縄で」
反町キャスター
「なるほど」
エルドリッヂ氏
「本土で成功している米軍の施設は、全て共同使用をしている、自衛隊と一緒に。これは財政的にプラスがある、日米両方の納税者にとって、相互運用の側面、戦略的に世界に対して日米同盟が強いものだと言える、等々の問題。先ほど、伊波先生が触れていた安倍総理の国会における発言ですけれども、過去にもそのような発言が、たとえば、小泉政権の時もあったのですけれども、それが事実であれば、非常に残念と思う。なぜなら、良識のある県民の方々の多くは、負担を共有すべきという考え方を持っている、保守系もそうだし、革新系の方々もそうですが。あれをもう少し真剣に聞くべきと思っています。たとえば、第3海兵遠征軍の指令部の機能を本土に持っていったら、これが沖縄の負担軽減につながるとともに日米同盟の調整の機能が強化する。なぜなら、米軍、それ以外の3軍が関東地域にある、座間、横須賀と横田、だけど、海兵隊だけは沖縄にいる。調整の意味では難しいし、あと日本政府との接触が非常に間接的になっているので、それがいろいろなプラスがある。ですので、固定概念で議論をするのは非常に将来性が欠けていると思っています」
反町キャスター
「そうすると今さら、でも、辺野古への移設を中止すべきというところまで、エルドリッヂさんはそこまでは言わないですよね?」
エルドリッヂ氏
「10年間ずっと戦っていたのですけれども、現在は敢えて言わないですけれども、これまで書いたもの、発言したものはウェブ上、本では書いているので、私は、辺野古はあまり良い案と思っていません」
山下議員
「たとえば、戻りますけれど、負担軽減と言いますけれど、1番上の北部訓練場の返還も同時にセットで、新しく高江というところに東村高江の周りに新たにヘリパッドがたくさんつくられるというようになっているんですよ。返還されるところはほとんど使っていなかったところですから、もっと早く返還されるべきだったんですよ。その新たに高江の周りにつくられたヘリパッドで訓練中に起こったのがついこの間、小型ヘリが炎上大破したということが起こっています。負担軽減でないと思います。それから、空中給油機が普天間から岩国に移駐したと、2014年と言っていますけれども、それを移駐したあとも空中給油機は頻繁に普天間にやって来て、騒音をまき散らしています。一昨年の12月にオスプレイが名護市の安部区で墜落・大破しましたが、あの墜落・大破したオスプレイは空中給油訓練中でした。つまり、もうやっているということですよ、移駐しても。だから、これもそういうふうに看板には書かれてあるけれど、実態は頻繁に空中給油機が来ていると。それから、普天間を辺野古に移設すれば、面積は小さくなるという話でしたけれども、私は、何年か前に安倍総理に直接やったんですけれども、面積は確かに、この埋め立てるところだけを見れば小さいかもしれませんけれど、滑走路は2本になりますし、それから、弾薬搭載エリア、これは普天間にありません、できるようになります。それから、バースがついて、これは強襲揚陸艦も接岸できる規模のバースです。それから、このキャンプ・シュワブだとか、…と一体運営されますから、そう考えると、基地機能としてははるかに巨大になるわけですよ、普天間よりも。そうなりますと、何のためにこれをつくるのかと、新基地を。これは沖縄を守るためでも日本を防衛するためでもありません。海兵隊というのは先ほど、エルドリッヂさんがおっしゃったように、海兵遠征軍ですよ。つまり、日本以外の海外で紛争が起こった場合、真っ先に駆けつけて殴り込む、他国を侵略するための部隊です。そのために強襲揚陸艦があり、そこにオスプレイを積んで、オスプレイというのは機能から見てもわかるように、狭い甲板から垂直に離陸してプロペラを前に…」
反町キャスター
「山下さん、その話をしていくと、日米安保のあり方とか、安保法制における日米の共同行動の是非論みたいな話にだんだんなっていっちゃうので…」
山下議員
「いや、だから、基地負担の軽減とおっしゃっているけれど、軽減では決してない、負担強化だということが言えるのではないですか」
反町キャスター
「萩生田さん、この話を、どのように感じますか?そもそも論みたいになっちゃって…。僕らの説明の仕方が単純すぎてダメだと、エルドリッヂさんに怒られてしまったら、それまでなのですけれども」
萩生田議員
「もちろん、機能的なことをいろいろな角度から見ればご批判もきっとあるでしょう。しかし、現実に、県民の人達が足を踏み入れることができなかった土地、4000ヘクタールが帰ってきて、その土地の跡地利用の検討が始まっているわけですよね。すなわち土地利用ができるわけですよ。先ほど、岩国に15機全機、空中給油機を移しましたが、移したけど、来ているではないかと言うのですけれど、それは基地がある以上はそういうミッションは当然起こるのだけれども、基地が変わったのは事実でありますから。岩国の皆さんにご負担をお願いし、受け入れてもらっているのも事実ですから。こうやって基地の面積が減り、兵隊の皆さんの数が減っていくということは、縮小しているということに私は十分なると思いますよ。その分、沖縄独自の街づくりや地域振興策を、その跡地で講じることができるわけですから。基地のままであったら、何にもできないわけですから。そこはこれからまさに沖縄県がどうそれを活用して、活性化につなげていくか、そのことが政治の大きな課題になると思いますよ」

どう描く?『沖縄』の未来
反町キャスター
「伊波さん、安倍政権の沖縄問題に対する姿勢、どう見ていますか?」
伊波議員
「安倍政権の現在の沖縄問題に対する姿勢は、日米同盟重視、それは日米同盟のために、沖縄の民意は無視をして基地をつくる、辺野古を強行する。それから、高江でオスプレイ・パッドをつくる。この2つの、この問題点における1番重要なのは、そこで自然を殺していることです。辺野古は5000種の海洋生物がいて、高江の周辺、あの山には4000種の陸上生物がいて、植物も含め。これは、アメリカ軍は実はこれを守るという義務が課されているんです。それを日本政府はほとんど放置している。つまり、あんなところに基地をつくってはいけないです。だから、ジュゴン裁判が行われています」
反町キャスター
「なるほど」
伊波議員
「ジュゴン裁判は今度、5月に再開されます。つまり、わずか3匹のジュゴンのためにも裁判が行われるんです、アメリカでは。そこは、3匹ではないですよ、何千種と、5000種という貴重な生物が存在しているということが確認されているので。それを平気で潰していくわけです、米軍のために、日米同盟のために。だから、私達の国が日米同盟のための拠点になっちゃう。それをまさに沖縄でやっている。それが1番の大きな問題だと。だから、そういうことです。」
反町キャスター
「山下さん、いかがですか?」
山下議員
「沖縄に寄り添うと言うのだったら、選挙で示された民意をしっかりと受け止めて、アメリカに交渉すべきだと。アメリカにも言わずに、沖縄の声には耳を傾けずに、強権的に基地の建設を進めていくというやり方は、これはいつまで経っても解決できないと思いますよ。だから、22年間経っているけれども、普天間は世界一危険な、私は世界一危険だと、現に保育所や小学校に落ちてきていますから、部品が。それを1ミリたりとも動かすことができなかったのは移設条件付だからですよ。アメリカに面と向かって、この基地は無条件で撤去せよ、返還せよということを沖縄の方々に寄り添うと言うのだったら、まずアメリカに向き合うべきではないかと思います」
反町キャスター
「萩生田さん、いかがでしょう?」
萩生田議員
「現在の政権はできることは全て行う、目に見える形で実現するというのを基本姿勢にしています。戦後73年が経とうとしておりますけれども、沖縄県民の皆さんにこの基地負担を負っていただいているという現実は日々忘れることなく、緊張感を持って、その中で、お話になった日米同盟の重要性もあります、沖縄の地勢的な位置としての問題もあります。こういったものを総合的に考えて、沖縄のこれからをどうしていくかということで、県民の皆さんの理解をいただきたいなと思っています」

山下芳生 日本共産党副委員長の提言 『日本の民主主義と地方自治が問われる』
山下議員
「『日本の民主主義と地方自治が問われる』ということですが、沖縄で現在、起こっていることは、沖縄での問題ではありません。何回、選挙でNOという審判が下っていても、強権をもって新基地をつくるということが許されるのだったら、日本は民主主義の国と言えるのか、地方自治とおっしゃいますけれども、沖縄に地方自治はあるのかと。だから、本当に国の根本が問われる事態が沖縄と日本政府、安倍政権の間で問われていると思います」

伊波洋一 参議院議員の提言 『沖縄の民意の尊重』
伊波議員
「私は、求めたいのは『沖縄の民意の尊重』ですね。沖縄の民意というものを無視し続けるから、物事が解決しない。だから、沖縄の民意を尊重して、基地の削減、新たな新基地建設をしないと、辺野古を断念すると、これが日本の選択であるべきだと思います」

ロバートD.エルドリッヂ 元在沖縄米海兵隊政務外交部次長の提言 『第二の京都会議へ』
エルドリッヂ氏
「私は歴史家ですけれども、現在から49年前、1月に沖縄の返還の道筋をつくった京都会議というものがあったのですけれども、そこで日米沖の方々による徹底的な議論をし、その返還の姿を描いたのですけれど。約18年前、名護でサミットがあった時にもう1回、この第二京都会議をやるべきと提案したのですけれど、沖縄県庁はあまり関心を示さなかったけれども。来年が50周年になるのですけれども、来年1月に向けて、もう1回、将来の沖縄の姿を議論する機会があればいいなと思っています。その場合は、立場を超え、革新系、保守系、日米沖の皆さんによる徹底的な議論と方向性を示せばいいなと思っています」
反町キャスター
「その場合、アメリカ側の出席者は誰になりますか?マティス国防長官ですか?」
エルドリッヂ氏
「政府に近い人達が…、以前に…」
反町キャスター
「では、民間人?アーミテージさんみたいな人?」
エルドリッヂ氏
「今回は…」
反町キャスター
「アーミテージさんが来るのだったらエルドリッヂさんと同じだよね?」
エルドリッヂ氏
「体形的にはそうだと…」
反町キャスター
「いえ、そういう意味ではない…」
エルドリッヂ氏
「いや、とにかく自由に考える人、政権に影響力を与えられる人」
反町キャスター
「なるほど」
エルドリッヂ氏
「はい、その両方の側面が必要です」