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2018年1月31日(水)
検証『一般教書演説』 トランプ政権の狙いは

ゲスト

阿達雅志
自由民主党外交部会長
岡本行夫
外交評論家 マサチューセッツ工科大学シニアフェロー
手嶋龍一
外交ジャーナリスト

徹底検証『一般教書演説』 『安全で力強く誇り高い米国』
斉藤キャスター
「アメリカのトランプ大統領が日本時間の今日午前に行った『一般教書演説』を取り上げます。この一般教書演説とは、国が直面する課題や今後の政権の方針を示す重要な演説です。2年目に入ったトランプ政権が描く今後の戦略とはどんなものなのか。それが日本にどう影響するのか話を聞いていきます。トランプ大統領は、一般教書演説の冒頭で就任後1年の成果をアピールするとともに『今はアメリカの新しい瞬間』と言っていました。岡本さんはどう聞いていましたか?」
岡本氏
「これだけ経済も良いし、だって、トランプ大統領が誕生してから株価は30%上がっていますし、それから、足元の景気は良いし、企業の収益力は上がっている。だから、この経済面では楽観主義を現在、非常に強調しているわけですね。それは『新しい時代』というのはどの大統領にとっても大変魅力のあるフレーズですよね。でも、今日、テレビで見る前にまずテキストを読んだんですよ。そしたら、えらい短いテキストで、これまででも1番短い部類の演説かなと思ったんですね。それで普通は一生懸命、線を引くところがあるのですけれども、あまり線を引くところもないですよね」
反町キャスター
「それはどういう意味ですか?」
岡本氏
「要するに、この1つのセンテンスとして、文章として、あっ、なるほど、こういう考え方かとか、こう転換していくのかとか、そういうのが全然ないですね。断片的に移民とか、脅威とか、アメリカの安全とか、だから、そういう言葉にチョン、チョン、チョン、あとは何かわかっていますから。それで実際にこのテレビを見てみたら、えらい長いですね。歴代の大統領の演説の中で3番目に長いとか言うのでしょう。要するに、なぜあんなに内容が短いのに、長くなったかと言うと、ほとんどはこのアメリカン・ヒーローという皆で拍手をして、11人も繰り出したわけでしょう。普通は6、7人しか出さないですよ、ああいう人を。だから、ショーですよね、これは。政治的なショー。ショーをもって楽観主義を人々に見せつけた、それで『新しい時代』と、こういうことを。まあ悪いことではないですよ」
反町キャスター
「でも、あまり褒めているように聞こえない…」
岡本氏
「…」
斉藤キャスター
「阿達さんはいかがでしたか?」
阿達議員
「これは昨年に比べて、やけに丸くなったなと。ちょうど1年前、これは就任演説があったのですけれど、その時というのは、トランプ大統領の発言というのはもっと尖っていたんですね。それから、今回は、むしろ中身的に言ったら本来、就任演説で言うべきことを冒頭に持ってきたと。それは古き良きアメリカ、素晴らしいアメリカ人、こういう訴えかけというのが、1年前の就任演説はないですよね。1年前は、悲惨なアメリカ、また、政治が国民から離れている、ここに批判を集中させていたのが今回そういうトーンが落ちて、アメリカン・ドリームときたわけですから。むしろこれまでの過去の大統領が就任演説で言うようなことを冒頭にもってきたなと。しかも、そこで融和ということを持ち出したということで。相当、今回はこれまで、特に最近、ダボスのスピーチにしても、だいぶ丸くなった感があったので、ちょっと本来の彼らしくない演説だったなという気はしました」
斉藤キャスター
「今回の演説のテーマはこちらだったんですね。『安全で力強く誇り高いアメリカの建設』でした。今回の演説でこのようなテーマを掲げたトランプ政権の2年目の意気込み、手嶋さんはどう受け止めましたか?」
手嶋氏
「『安全で力強く誇り高い』ということになりますと現在、世界中を見てみますと、完璧を期せば限りがないのですけれども、アメリカほど安全で、特に9・11事件以降は、基本的にはアメリカは、散発的なテロはありますけれども、安全ですし、かつ世界最強でもありますし、誇り高いということになりますから。今さら建設を目指さなくても十分だという感じはするんですね。世界がそれを、何を求めているのかということになりますと、『安全で力強く誇り高いアメリカ』でなく、世界から尊敬されるような、トランプ大統領はアメリカの大統領ではありますけれども、我々も含めた世界のリーダーではありますよね。リーダーとして尊敬される人、そういう政権ということが望まれているわけですけど、そういう感じは伝わってこないということになりますね。先ほど、トランプ大統領らしくないと言って、トランプ大統領にやや同情的であるはずの阿達さんまでそうおっしゃる、というようなことに全体がなりますので。どうしてなるか。我々ジャーナリストで、一般教書演説を数限りなく聞いてきた立場から申し上げますと、もともと両側にプロンプターというのがありますよね、そこに1言1句、字が…」
反町キャスター
「あがりますよね」
手嶋氏
「はい。従って、トランプ大統領のスピーチライターがあの演説を書いている。おそらくこれでは…というふうに言ったに違いないのですけれど、非常に。トランプさんの、言ってみれば興奮、口ぶりというのを映して、そこに書いているのですけれど、自分が書いていないですし、ほとんど1言1句、それを読んでいるということになっていますから、すっかりトランプさんらしさがなくなってしまっていてスカスカという感じがする。それだけに立ち上がるのが一応、お義理で立ち上がってはいましたけれど、この議場全体のトーンも非常に低いものにならざるを得なかったと思います」
反町キャスター
「スピーチライターの話でいうと、バノンさんがいた時にバノンさんのアイデアがグーッと入ることによって、大統領の選挙戦のキャンペーンで敢えて刺激的な表現を羅列して亀裂を広げるようなスピーチを羅列することによって、火をつけて燃える部分というのが、選挙戦としては、僕はあったと思うんですよ。それはバノン・ロスだとは僕は言いませんけれども、そういう毒性の高い人達がホワイトハウスからいなくなっていることが、今回のスピーチの大人しさと言うか、美しさ、そこにつながっていると見ていいのですか?」
手嶋氏
「ええ、濃い人達がいなくなった」
反町キャスター
「濃い人…」
手嶋氏
「反町さんがおっしゃる通りで。これはスピーチライターが第1稿を書くのですけれども、これも複数で書くんですよ、しかし、バノンさんのような人が出て、かつてで言うと、ブッシュ政権の時のチェイニーさんもそういう意味で、こんなものではダメだと散々言うわけです、それを全部飲み込んでスピーチライターが書いていく。そういうプロセスを通るのですけれども、今回の場合はそういう濃い人達があまりいないということもあって、大統領自身はこの演説にどれほど情熱をということもあって、比較的すんなり決まった感じが、受けとることができるのではないか。従って、岡本さんのようなプロが読んで何か非常にひっかかりがない。私どもジャーナリストから言って、ここがリードなのだと、これは事前にブリーフィングがあるのですけれども、皆さん、いいですか、ここのところが事実上、見出しですよ、みたいなことをブリーファーは誘導するのですが、僕は言うことは聞きませんよ、しかし、そういうところがない、フラットな演説だったと思うんですね」

軍事力強化と『北』への圧力
斉藤キャスター
「今回、トランプ大統領は、雇用・経済、通商、インフラ、移民、安全保障と、この5つのテーマで演説を行いました。中でも、日本と大きく関係しているのが、通商と安全保障です。安全保障政策に関するポイントをまとめました。『我々は、ならず者国家、テロリスト、中国やロシアのような、ライバルと直面している』『核兵器の近代化と再建が必要』『エルサレムをイスラエルの首都として承認した直後、国連はその承認を批判する投票を行った』、さらには『北朝鮮の無謀な核・ミサイルの追求は、もうすぐアメリカ本土を脅かす可能性がある。この危険な状況に我々を陥れた過去の過ちを繰り返さない』としました。まずは北朝鮮の核・ミサイル問題についてですが、トランプ大統領は『もうすぐアメリカ本土を脅かす可能性がある』と警鐘を鳴らし、さらに、北朝鮮で拘束され、その後、亡くなったアメリカ人学生の話をして、北朝鮮の残酷さをアピールしました」
反町キャスター
「手嶋さん、今日のトランプ大統領の演説、北に対する雰囲気・方針、どう感じましたか?」
手嶋氏
「ええ、これはまた、バノン主席戦略官の話に戻るのですけれども、今はバノンなきトランプ政権ですが、しかし、バノン的路線は貫かれているわけですね」
反町キャスター
「なるほど」
手嶋氏
「ところが、これは非常に面白いのですが、この部分だけバノンの呪縛というか、それから逃れているんですね。バノン主席戦略官は北朝鮮の問題など、中国との貿易戦争に比べれば、もうものの数ではない、むしろ忘れてもらってもいいとまで言っているわけですね。これはアメリカ・ファーストだからですよね。アメリカが安全であれば、日本や、場合によっては韓国の安全など、というふうに、行間でも受けとることができるかもしれないという点で、しかし、トランプ大統領が今回外交政策の中でやや具体的に言っていたのは、この北朝鮮の問題だけと言っていいのだと思いますよね。この中で、この最後のところですけれども、『我々をこのまさに危険な状況に陥れた過去の過ちを繰り返さない』と、ここのところ、この中には明らかにブッシュ政権のことも入っていると」
反町キャスター
「なるほど」
手嶋氏
「2008年にアメリカはテロ支援国家の指定を外していますよね。これはブッシュ政権がずっとやっていた融和的な政策のまさに末路ということ、クリストファー・ヒルという東アジア担当の国務次官補は、我々はこの人を『キム・ジョンヒル』と呼んでいると、大変融和的な…」
反町キャスター
「はい」
手嶋氏
「これは現在、誤りが明らかになるので批判をしているのではなく、ほとんどもう孤立無援でしたけれども、率直に申し上げて、その当時から…」
反町キャスター
「始めから言っていた?」
手嶋氏
「ええ。ずっと言い続けていたと。ゴルフ友達にもなったのですけれども、言い続けていた。つまり、テロ支援国家の指定から10年間外れていたんです。ところが、北朝鮮はテロ支援国家などではありませんよね、テロ国家そのもの。兄を殺しているようなことですから。そういうアメリカの過ちを繰り返さないと、圧力をかけていくというのはこのところについて、僕はジャーナリストですから、トランプ政権の、いろいろ方針については手厳しく批判をしているのですが、このところに関して言えば、その通りと言わざるを得ない。過ちを繰り返さないのだから、核・ミサイル、特に長距離ミサイルの開発でアメリカを射程に入れようとしている北朝鮮に対して、最大の圧力をかけていく、続けていくと言っていますよね」
反町キャスター
「そうですね」
手嶋氏
「ここまではよろしいです。日本でも日米両首脳の間で、最大の圧力をかけて、この場合、『いる』と言ったのですけれども、これはいいですけれども。ただ、最大の圧力をかけていくということになりますと、究極の場合は、理論的に北朝鮮の側が、やられる前にやれというのは戦争での鉄則でもありますから、暴発する可能性もありますよね」
反町キャスター
「なるほど」
手嶋氏
「それを見越して、その事態を避けながら、どうしようとしているかということについては今日、解答がないですね。ここはある程度、僕は言うべきだと思いますけれど。これは当然、最大の圧力をかけていき、さしもの北の独裁政権も交渉の場に、核・ミサイルの放棄に、という、我々もそうあるべきだと思いますけれど、ここで注意すべきは、前回も申し上げたのですけれど、ここで、アメリカ・ファーストがチラつくんですね。アメリカの立場から言うとアメリカを射程にした長距離ミサイル、ICBM(大陸間弾道ミサイル)の実験を凍結し、開発をやめてくれれば当然いいわけですよね。その根っこがあって、ここは日米同盟に重大な亀裂が入る可能性がありますので安倍政権は勝負どころで、阿達さん達も全力で、そんなことはないでしょうね、とここは釘を刺していただきたいと思います」
反町キャスター
「確かに、今日のトランプ大統領の演説の中では、北の脅威から同盟国を守ること云々かんぬんという、そういうくだりはないですよ」
手嶋氏
「ええ、これは明らかに、アメリカ・ファーストだからですよ」
反町キャスター
「自国だけ安全だったらいいよと見ていいのですか?」
手嶋氏
「ええ、受け取れる、その危険が、そんなことがあってはなりませんよ、しかし、その芽はあると最悪の事態にこそ備えておけというのは、まさに外交の要諦ですし、究極の時は、各自は、日本は日本の国益のために、アメリカがということですから。その危険を見越して現在、日米は関係が良い、両首脳の関係も良い、ということになっているわけですから、ここはどんなことがあっても、アメリカが1人でICBMさえつくらなければ…、ということにはなってはいけませんと。日本も、韓国も、少なくても短距離射程、中距離射程の核ミサイルの射程にはすっぽり覆われていると、400発あるとも言われていますよね。ですから、そこのところは断固主張していくということではなければいけないと思います」
反町キャスター
「阿達さん、アメリカ・ファーストとか、アメリカ・オンリーという話ですよね、自国さえ守られればいいのだという握りを北とやる可能性というのはどう見ているのですか?」
阿達議員
「そこについては今回のこの全体の安全保障の中で、繰り返し言っているのが、『圧倒的な軍事力による抑止』と、これを言っているんですよね」
反町キャスター
「はい」
阿達議員
「アメリカは圧倒的な軍事力があるから抑止ができている。そのために核兵器の近代化もやるのだと」
反町キャスター
「言っていますね」
阿達議員
「これを言っている。こういう中で抑止力というのを極めて重要視していますから。それと、もう1つは、アメリカの過ちにも含まれるのですけれども、過去、核を北朝鮮が、もうこれで開発はしないと言って、アメリカは2回信じたわけです」
反町キャスター
「はい」
阿達議員
「だけども、その間、実は密かに開発は続けてきていたと。この部分を含めて過ちだと考えているはずですから。おっしゃられたようにアメリカに撃ちさえしなければ、あるいはアメリカに届くICBMの開発さえやめれば、いいだろうといいような、そういう楽観的な見方はしない。そこで約束をしても彼らは守らないのではないのかということを前提に当然動くと思います」
反町キャスター
「それは日本にとってありがたいアメリカの姿勢ですけれど。その部分というのを、たとえば、経済性とか、朝鮮半島における動揺というものをどう見るべきか、ということを考えた時に。では、君達は徹底的に、長距離運搬手段、短距離も全部含めて、核そのものの廃棄までというところで、アメリカはどこまで突っ張り続けるのか?」
阿達議員
「アメリカがそれを突っ張る時のもう1つの条件は、中国が同じように動いてくれる場合」
反町キャスター
「同じ想定の下に動く場合ですよね?」
阿達議員
「ええ。つまり、口で約束をしても絶対にこれは信じないわけですから、現実に核施設、核実験施設を、あるいは核兵器を持っている現場、それから、ミサイル施設、ここを実際に、アメリカないし中国が実地をしっかりと押さえていくという、この必要性が出てくると思うんですね」
反町キャスター
「なるほど」
阿達議員
「だけど、アメリカがこれを単純にいこうとしたら、中国は絶対に許すわけがありませんから」
反町キャスター
「ですよね」
阿達議員
「だから、アメリカと中国がしっかりとその部分で話ができていなければ動けないと。だから、軍事的な行動をとるにしてもアメリカが単独でということにはならないのではないかと思います」

どうなる? 北朝鮮対応
反町キャスター
「米中の北の、処理方法と言ったら言葉が悪いかな…北に対する対応策において米中がちゃんと合意に達したかどうかというのは、僕らが横から見ていてわかるサインって何かあるのですか?」
阿達議員
「はっきりとはないと思いますね」
反町キャスター
「たとえば、在韓のアメリカ人に対して避難勧告をするとか、在韓米軍が明らかに別の動きをする、空母が展開するとか、ないしは沖縄の基地におけるステルス性の高い戦闘機・爆撃機の展開が非常に速くなっているとか、何かシグナルとして僕らが見なくてはいけない部分が何かあると思いますか?」
阿達議員
「既にもう朝鮮半島の周りの、軍事的な緊張というのは、過去例を見ないほど高まっていると」
反町キャスター
「なるほど」
阿達議員
「これは、たとえば、米軍の爆撃機が朝鮮戦争以降初めてというぐらい北朝鮮に接近したというケースがあったり。こういう状況があったら、いったいどこで何がぶつかるかというのがわからない状況があると思うんですね」
反町キャスター
「なるほど」
阿達議員
「ただ、先ほどおっしゃったアメリカ人の韓国からの避難と言った時に、実はもう1つあって、韓国には、中国人も数十万人いるんですよ。その人達も何かがあったら同じ問題が起きますから。だから、これは単にアメリカがだいたい十数万人から20万人、日本がだいたい5、6万人、それ以上に数十万人、70万人近い中国人がいる。この人達が南北朝鮮の間で戦火が切られた場合というのは全部巻き込まれる可能性がありますから」
反町キャスター
「ですよね」
阿達議員
「だから、これは中国にとっても、自国民の保護というのを当然考えますから。それはもし何か動くとしたら、いったいそこをどうやれば本当に最小限にできるか、そのための戦略というのも当然、考えると思います」
反町キャスター
「でも、避難の動きがないままに軍事行動に出るということは、これはないですよね?」
阿達議員
「ただ、それがあるとしたら、向こうが何か変な動きをした時。これは…」
反町キャスター
「あっ、予防的先制攻撃みたいな…」
阿達議員
「予防的。それは何にもない状態から、アメリカとしても、北朝鮮に行動を起こすというのは、これはハードルが高いというのは間違いないことですね」
反町キャスター
「なるほど」
阿達議員
「だけど、何かあったらしょうがないではないかということはありますから、そのリスクというのもあると」
反町キャスター
「なるほど。岡本さん、いかがですか?軍事行動、軍事衝突…?」
岡本氏
「今日のトランプ演説の中で、本当にびっくりしたことがありまして。それは、ロシアと中国をライバルだと言い切ったことですね」
反町キャスター
「言いました、うん」
岡本氏
「だから、レーガン大統領はソ連のことを『悪の帝国』と呼んだし、それから、ブッシュ大統領は『悪の枢軸』と言ってイランとか北朝鮮を名指ししましたけど、中国について、あんなに踏み込んで定義づけをした政権というのは初めてですよね」
反町キャスター
「なるほど」
岡本氏
「しかも、習近平さんは、フロリダのトランプ大統領の別荘に行って、あれだけ親密にやってですよ、これは大変なショックだったと思いますよ。満天下に向かって中国は自分達のライバルであると言う」
反町キャスター
「ほお」
岡本氏
「しかも、一緒に最初に言及したのが、テロリスト国家と、無頼国家と、中国とロシアだと言うわけでしょう。これは、中国はこれまでの、それは大袈裟ではなく、対米戦略の練り直しが必要としていくでしょう。結局、自分達がいくらやっても結局は説得をすることはできなかったと。アメリカとは話し合っても一致点がないのではないかという気に、かなりなっていると思いますよ。このことは北朝鮮政策にも微妙な影響を及ぼしてくると思いますね。『悪いヤツだ』と、こう言われながら、どうしてアメリカの北朝鮮制裁に協力しなければいけないのかと当然、思うでしょう。ですから、現在、北が融和ムードを演出していること、それから、アメリカが余計なことを言ったと思うのですけれども、この時点でロシアと中国を切り捨てる必要はなかったと思いますけれども、それをやる。だから、いっそう行方は、アメリカとしては打つ手が限られてきますよね」
反町キャスター
「そうすると、先ほど、阿達さんは米中のキチッとした腹合わせが必要だと、北朝鮮に対する軍事力行使についてはと。ただ、岡本さんの話だと、ライバルと言われた中国がアメリカと握るとは思えない、そういう理解でよろしいですか?」
岡本氏
「中国にとって何が1番嫌かと言えば、それは北朝鮮の核武装ではないですよね。米朝戦争ですよ、朝鮮半島で戦争が起こることですね」
反町キャスター
「なるほど」
岡本氏
「そうすると、条約がありますから、中国は自動的に朝鮮半島の戦争に引きずり込まれていくわけでしょう。これはどうしても避けたいですよね。だから、アメリカが北朝鮮に軍事力の行使をほのめかせているのは、北朝鮮に対するメッセージという以上にね、中国に対するメッセージだと思うんですね」
反町キャスター
「なるほど」
岡本氏
「あんた達、俺に協力しなければ何が起こるかわかっているか?それは北朝鮮の核武装化ではないぞと、朝鮮戦争…、半島での戦争だぞと。こうやってこういうアプローチで押し込んでいるわけでしょう。だから、これはさすがに中国も堪えますから、中国は別に最近アメリカに協力的になっているのは、いや、アメリカの言うことを聞いておかなければいかんとか、アメリカは良い国だとか、思っているわけではなくて、そこの恐怖、その計算に基づくものだと思うんですね」
反町キャスター
「なるほど」
岡本氏
「だから、これからアメリカが北朝鮮との緊張関係を高めれば高めるほど、中国としては、さあ、自分達はもう切り捨てられたと、一方、戦争が起こるのはかなわないということで、これから中国の外交が非常に難しくなるでしょうね」

TPP復帰? トランプ氏の本音
斉藤キャスター
「では、ここからは通商政策とインフラ政策について聞いていきます。ポイントをまとめました。『経済的に降伏する時代は終わった。公正で互恵的な貿易関係になる』『悪い通商協定の是正に取り組み、新たな交渉を始める』『1.5兆ドル…日本円にして160兆円…規模のインフラ投資の法案を提出する』ということです。まずはこの上の2つ、通商政策に関する部分から聞いていきます。トランプ大統領は『新たな交渉を始める』と発言しました。今月26日のダボス会議の場では、『全ての国の利益になるならば、TPP参加国と多国間で交渉することも検討する』と、TPPへの復帰を検討する意向を表明しましたよね。阿達さんに聞きたいのですが、今回はどうしてこの具体的にTPP復帰に触れなかったのですか?」
阿達議員
「TPPに触れなかったとともに、今回はNAFTA(北米自由経済連携)にも触れていないですよね」
斉藤キャスター
「そうですよね」
阿達議員
「実はNAFTAの方が交渉としてはもっと前に進んでいて、場合によってはNAFTAを廃棄するという寸前までいっていた。それを途中でやめてみたり。ここが現在、アメリカの中で、特に製造業からNAFTAをやめるなという非常に大きなプレッシャーを受けている」
反町キャスター
「それはどういうモチベーションで動いている話なのですか?」
阿達議員
「それは、アメリカの製造業自体がメキシコ、カナダに工場を移して、部品の製造をやってアメリカにモノを持ち込んで、それによって多国籍企業は利益を得ていますから。だから、それの全部をアメリカに戻して、高いものになって、それで消費者は喜ぶのかと。それから、それぞれの企業だって、利益が出ないだろうということで。実はトランプさんは雇用がそれによって失われたと言っているわけですけれども、実は製造業の側から言ったら、それによって安い商品をアメリカに持ち込めているではないかと、我々も利益を出しているから、経済が良くなっているのだと、ここはずっと最初から食い違っているわけですね」
反町キャスター
「はい」
阿達議員
「こういうプレッシャーの中で、今回、日本はTPP11を結び、EU(欧州連合)との間でEPA(経済連携協定)を結んだ。こういうことをドンドンやられていくと、アメリカだけが逆に取り残されるのではないかと」
反町キャスター
「そうですね」
阿達議員
「こういう声がずっとあった。そういう中で、もともとTPPについても、トランプ大統領が、これが悪い協定だと言っていたのは関税に絡む部分、そこだけですよね。むしろ非関税障壁の部分については、トランプ大統領がこれまで言ってきた、知的財産を守れとか、いろいろなルールをつくれというのは、それ自体はどっちかと言うと、TPP…があった方がいい話。だから、TPPから離脱すると言っていた時に、アメリカの連邦議会の議員の中には、いや、これは2、3年して、中間選挙が終わったぐらいに、現在、TPP、トランス・パシフィック・パートナーシップの略ですけれども、これをトランプ・ペンス・パートナーシップに変えて、同じTPPで変えて、1部の条項を少し変えれば、通せることがあるかもしれないと、こういうことを真顔で言っていたんですね」
反町キャスター
「なるほど」
阿達議員
「ですから、ここにきて多少、トランプさんもそういう現在の世界経済の中で、グローバル企業がやっているグローバルサプライチェーン、ここからの声をちょっと無視できなくて…」
反町キャスター
「すみません、話を聞いていると…これまで、バイだ、バイだと、2国間だと言ってきたトランプ大統領が、マルチとか、多国間の貿易協定に対しても門戸を開くというか、軸を移すとすれば、僕は日本の企業の話を聞きたいのですけれど、日本の自動車メーカーなんかが、トランプ大統領の言いぶりを、流行りの言葉で言えば忖度ですよ、…して、移転をやめたり、新たにアメリカに工場を建てたりしているではないですか?」
阿達議員
「ええ」
反町キャスター
「あれは何だったのですか、無駄になるのですか。要するに、他のアメリカの企業、多国籍企業の圧力によって、トランプさんがNAFTA、いいではないかと言うとしたら、この日本企業に数多く見られたアメリカ国内に対する投資というのは、我々はどう見たらいいのですか、これは?」
阿達議員
「アメリカである程度ビジネスをやるうえで必要だったコストだったということです」
反町キャスター
「えっ、それは、ひでぇ、話ですよ」
阿達議員
「だから、いや…」
反町キャスター
「岡本さん、どうなのですか、それは?」
岡本氏
「うーん、現在、NAFTAが、アメリカがうーんと押し込んでいるのは現在ずっと阿達さんがご説明してきたような力学に加えて、もう1つ、政治的な力学があって。たとえば、メキシコはアメリカがあまり押し込むのだから現在、極左に近い大統領が生まれようとしているんですね」
反町キャスター
「なるほど」
岡本氏
「だから、アメリカはそちらの側から、やり過ぎだということも考え始めているでしょう。それから、もう1つは、これは僕の推理ですけれど、トランプ理論というのは間違いだということがだんだんわかってきているのではないか。トランプ理論というのは、要するに、このグローバル化、あるいはNAFTAによって、アメリカの労働者の特に製造業の労働者の職がドンドン失われていっている。これがずっとグローバル化が進んだのは1990年代ですよ。ところが、1990年から2000年までの10年間、アメリカの製造業の労働者は1740万人いたんですね、1990年に。10年後減ったのは僅か20万人ですよ、1720万人いたんですね、下がり始めたのは、そこから、ドーンとアメリカの労働者が職を失っていって、僅かの間に500万人の失業者が出た。これはなぜかと言うと結局、技術革新なんですね。そうすると、現在、トランプ大統領がやろうとしていることは皮肉な効果を及ぼす。企業は海外に置いてある金を持ってこいと、現在ならば、10%の課徴金でまけてやると、それより遅くなったら30%かけるぞと。しかも、アメリカに持って帰ってきた金を自社株買いなどに使うのだったら、30%の税金だと。だから、生産投資に使うなら、これは全額税控除だ、税金を払わなくていいというポリシー、政策をこれから推進しますから、アメリカの企業はドンドンとこれから生産設備投資をやっていくんですね」
反町キャスター
「国内でね」
岡本氏
「そうすると、先ほどの話で、トランプさんのコアの支持者達の部分というのは、これからいっそう減っていくんです。だから、つまり、トランプは保護主義をとったからと言って、職が返ってくるわけではなくて、だって、そのためにアメリカの労働者の数が減ったわけではないですから。むしろ彼らのやる生産投資によって、設備投資によって、労働者のクビが切られていくということになると、そろそろ、いや、確かに最初は熱狂的にトランプ大統領を支持したけれども、生活が大して良くなっていないではないか。現在のは、これはこの資産バブルの部分で本来の価値以上に資産が膨らんでいる部分がありますから、これが剥げ落ちたら、その時に労働者達は給料はちょっと上がっているとは言っても、しかし、たいしたことはないですよ、まだ1975年ぐらいのレベルにまで戻っていないのではないですか。そういう中で、だんだんトランプから離れていくという可能性もありますので。だから、トランプ大統領としては、トランプ大統領が理解できなくても、周りの人達はそのことはわかっていると思うんですね。だから、通商政策そのものを少し見直す、もう少し本来あるべきところ、大人しいものに変えるのではないかと思うんですね。それから、農業団体は、TPPのもとでは現在、たとえば、牛肉は39%の関税ですね、これが段階的に9%にまで減っていくわけですね、8%か。そうすると、オーストラリアの牛肉輸出者は8%で日本に入れられるのに…」
反町キャスター
「得ですよ、シェア獲ります」
岡本氏
「アメリカの牛肉輸出業者は39%の税金を払わなくてはいけなくなる、続けなければいけなくなる。それから、他の食肉もそうだし、アメリカの農業団体からは現在トランプ大統領に対してTPPに入ってくれという、そういう圧力が強くかかってきていると思いますね」
反町キャスター
「1点だけ。僕はNAFTAの話で、では、通商政策の見直し、NAFTAの価値をトランプ大統領が認めるようになるのだったら、先行してアメリカ国内に投資した日本の自動車メーカーはいったいどうなるのですか?それは、損はしょうがないと思った方がいいのですか?それとも、アメリカ大統領に対し、あなたが言うことが変わったことに対して…、抗議できないですよね?」
岡本氏
「でも、アメリカに恩を売ったのではないですか?」
反町キャスター
「えっ?」
岡本氏
「そんなに間違った経済的な経営判断ではないと思いますよ」
反町キャスター
「でも、トータルのコストでは、メキシコにつくった方がはるかに効率的だったのではないのですか?」
岡本氏
「でも、これからアメリカで、ローカルコンテンツをもっと高くしろとか、いろいろな保護主義が出てくる可能性がありますから」
反町キャスター
「いかがですか?」
手嶋氏
「自動車メーカートップの方々が、トランプ政権がまさかの当選という時に相当慌てておられまして、僕はやりとりをしたのですけれども、ここはお賽銭を払わなければいけないだろうかと、長期的にはそうかもしれないけれども、慌てる何とかは…という話もあるので、ゆっくりおやりになって、ゆっくりやったところもあるわけですね。そんなことなので、あまりトランプ大統領の一挙手一投足に慌てない方がいいと思います。ここのところで言いますと、トランプ政権は、テロとの戦いというのはこっちに置いて、とりわけ中国を主要なライバル、敵と位置づけたわけですね。ところが、TPPとの関連で言うと、大きな矛盾があって。現在、トランプなきTPP11というのが船出をしようとしているということになりますよね。TPPは確かに人、モノ、金、サービスの新たな連携の枠組みですけれども、しかし、1番の土台のところにはアメリカを中心として日米安保、アンザス条約、NATO(北大西洋条約機構)となっていますね、その大きな基盤の上で日本はTPPにも世界第3位の経済大国として参加をする、同時に中国が第2位の経済大国として取り仕切っているRCEP、東アジア地域包括的経済連携にもということになったのですけれど。これはアメリカなきTPP、今現状そうですよね。そうすると、中国が単に軍事力で海洋に進出してきているだけではなくて、中国のプレゼンスが一段と大きくなりますよね。そのことにトランプ大統領が気づいているかはわかりませんけれども、少なくとも賢明な若干の、マクマスター国家安全保障補佐官はそうですから、そういう人達は、気づいているということになりますので、なるべくTPPに参加させてあげた方がいいと思うんです。ただ、TPPのグランドルールは先住民に圧倒的に有利で、そのルールに従わなければいけない。これは遠慮なく、安倍総理も言っておられますけれども、だから、1回抜けたのですから、入りたいのだったらTPPのルールに従ってくださいと、こういうところは同盟国であってもキチッと言うと、自動車メーカーの動向に反町さんは腹を立てているぐらいですから…」
反町キャスター
「いや、僕は怒っているのではなくて、残念だなと…」
手嶋氏
「それ以上に、こういうところで筋を通すべきだと思います」

『米国第一主義』と日本
斉藤キャスター
「今後、安倍政権は、どう対応すればよいのかを聞いていきます。阿達さん、まずどうしたらいいと思いますか?」
阿達議員
「今回はTPPに触れたとは言っても、実際に交渉をやる時にトランプ大統領はあくまで市場開放、関税の問題というのを非常に重視していますから、ここの部分というのはもう既にTPP12の時にいろいろな議論をやってきたもので、これをそう簡単に変えるということは容易ではないと思います。また、実際問題としてアメリカは現在、NAFTAの交渉をやって、それから、米韓FTA(自由貿易協定)についても交渉もやる、いろいろな交渉をやっていく中で、そもそもTPPに入ってくるための準備が、アメリカができているかというとまだできていない。だから、今回、一応いろいろなところに対するメッセージとして言ったけれども、いろいろな条件が整った場合に初めてできるという話ですから。日本が現在の時点でこれに飛びつく必要はまったくないですし、とにかくアメリカが今後しっかりと、もし入りたいと言ってくれば別ですけれども、何もこちらが現在、条件を変えるという必要はまったくないと思います」
反町キャスター
「口だけだと思っています?」
阿達議員
「どちらかと言うと、そう思っていますね」
反町キャスター
「ゲ…。岡本さん、いかがですか?」
岡本氏
「昨日、アメリカのある農業団体の偉い人が僕に話を聞きにきて、それで日本はどうするのですかと言うから、これはこれまでの貿易摩擦案件とはまったく違って、日本は結論を出して、それはもう動かさないと。あとは全部、アメリカの問題ではないかと。だから、ここをこう押せばとか、そういう話ではないと言って。彼は納得して帰りましたけれども。だから、日本は受け身というか、待ちの体制ですよね、基本的には。それから、もう1つ、インフラですけれども…」
反町キャスター
「160兆、すごいですね」
岡本氏
「はい。これは大きいですね。これまでは、彼は1兆ドルと言っていたんですね、10年間に。それが1兆5000億ドルでしょう。アメリカのGDPは、19兆ドルですから、あと1%…、10年間だと1500億ドルずつ払っていくということになりますから、GDPに現在あるインフラ建設にさらに1%分乗っけると、これは大きいですね。これは日本が協力できる余地は非常にある。それから、ビジネス上のチャンスでもあると思います」
反町キャスター
「アメリカは財政赤字とか、あまり心配はないのですか?」
岡本氏
「もうそんなことはすっ飛んじゃっているんですね、現在」
反町キャスター
「えっ?そうなのですか?」
岡本氏
「ええ、そこはウチが正してもしょうがないではないですか、聞かないでしょう」
反町キャスター
「いかがですか?」
手嶋氏
「TPPについて、もし再選を狙っているとすれば、オハイオというのは常に激戦区ですよね。あそこの肉乳牛農家の5万票ぐらいがとても重要です。彼らは是非できればということで、現在、少しそういうところで軟化はしているのだと思います。僕は、長期的には同盟国ですから、アメリカは入れておいた方がいいと思うのですけれども、1回家出をしたのですから、悔いあらためて、家のルールに従うのだったら入れてあげる、ということだと思うんです」
反町キャスター
「そんな高飛車な態度を?」
手嶋氏
「いや、時にはそうした方がいいですよね」
反町キャスター
「ただ、TPPにそもそも日本が入る時というのはアメリカの協力をいろいろ受けませんでしたか?最初のチャーターメンバーに対して、やっていく時に…」
手嶋氏
「ええ、つまり、チャーターメンバーという話がありましたが、2004年、2008年と大きなチャンスがあって、これは情報、インテリジェンスの力なのですが、そういう枠組みだったら、入るのだったら早く入るべきだと」
反町キャスター
「なるほど」
手嶋氏
「日本は大きな教訓がある、それを現在、アメリカに味わってもらうということですね」
反町キャスター
「では、日本が入るにあたって、アメリカにいろいろ手伝ってもらったから、今回、恩を返すとか、そういう関係ではないですね?」
手嶋氏
「ええ。家出をしたのですから、それを、自覚を持ってもらうと」
反町キャスター
「厳しいですね」

外交評論家 岡本行夫氏の提言 『実行の時』
岡本氏
「日本は実行の時であります。これまでの言葉とか、レトリック、修辞学、そういう世界は、時代は済んだと思います。実際に日本が約束をしたことを実行する、それをトランプ政権に見せるということですね。経済協力も元のレベルに戻してほしいし、難民も受け入れてほしいし、せっかく安保法制ができたのだから、それによってできるようになった自衛隊の行動はキチッと実行に移せるようにしていただきたいと思います」

外交ジャーナリスト 手嶋龍一氏の提言 『”力の同盟”より”理想の同盟”を』
手嶋氏
「日米同盟というのは東アジアの大変大きな重要な礎ですよね。しかし、それは単に軍事力の同盟であるだけではない。自由とか、民主主義、というような共通の理念で結ばれた同盟であることを今こそ世界に示してほしいと思います」

阿達雅志 自由民主党外交部会長の提言 『重層化』
阿達議員
「『重層化』ということで、このトランプ政権というのはこれまでのアメリカの政権にないぐらい非常に大きな動きをしていく。また、安全保障という意味でも大転換をしてきていますから。だから、そういうところと確かに現在、安倍総理とトランプ大統領との間は非常に緊密にコミュニケーションをとっていますけれども、ただ、トランプ政権の構造からしても、その2人だけに頼っていると、非常に日本にとって危ない。相当いろいろなチャンネル、いろいろなレベルでやりとりをしないと日本は非常に厳しい状況に置かれるのではないかなと思います」