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2018年1月18日(木)
検証トランプ就任1年 米第一主義の功と罪は

ゲスト

武見敬三
参議院自由民主党政策審議会長 日米国会議員連盟事務局長
古森義久
産経新聞ワシントン駐在客員特派員
前嶋和弘
上智大学総合グローバル学部教授

検証・トランプ大統領1年 『破壊』と『挑戦』の功罪
松村キャスター
「明後日、1月20日、アメリカのトランプ大統領が就任から1年の節目を迎えます。就任当初から過激な言動で世界中から注目されてきたトランプ大統領は世界に何を投げかけ、どう変えたのか。この1年を検証し、2年目を展望します。まずトランプ大統領1年の主な出来事をこちらのパネルにまとめました。見ていきます。1月、就任後すぐに『イスラム圏7か国からの入国制限』や『メキシコ国境に壁建設』『TPP永久離脱』の大統領令を署名しました。6月には『パリ協定離脱表明』、11月には核・ミサイル開発をめぐり激しい応酬を繰り広げていた北朝鮮を『テロ支援国家』に再指定。12月、先月です、『エルサレムをイスラエルの首都に認定する』など、この1年、トランプ大統領の過激な言動・姿勢に世界が困惑する場面が度々見受けられました。そのトランプ大統領ですが、選挙戦で掲げた主な公約の実現度を番組の見立てで評価をしてみました。それがこちらとなっています。『アメリカ第一主義』『排外主義』『前政権のレガシー否定』と様々な政策を掲げましたが、実現したと評価できるのは、この○で記してあります『TPP離脱』『法人税減税』『パリ協定の離脱』の3つで、これは番組の見立てであるのですけれども、こういう評価になっています。他の公約については断念、ないし難航しているというのが実情です。古森さん、トランプ大統領のこの1年をどのように評価されますか?」
古森氏
「公約のほとんどの部分を達成したと。つまり、ほとんどと言う場合には、いわゆる彼が体現している概念的な政策ですよね。これはオバマ政治の8年間にわたる集積の否定に始まって、アメリカの社会の一部、かなりの部分でずっと流れていた、大雑把に言えば、保守主義と言われるような傾向を全面に出していく。もうちょっと具体的に言えば、対外的には国家主権、アメリカの主権をすごく最重視して、グローバリズムなるものに対しては非常に反発をしていくというようなところ。これが概念の面ではかなりの基本部分を、彼は変えることにトランプ側から見れば成功したということが言えると思うんですね。ただ、その代わりの反発というのが非常に国際的に強い。内政を見ても、保守主義の体現する小さな政府、政府はなるべく国民、民間に介入することを減らして自由に任せていくのだという。その場合、トランプさんの場合にはそこにこういろいろカーブがついていて、おや?これは保守主義ではないのではないのと思われるようなことをポツポツポツとあるのだけれども、でも、流れとしては、オバマさんがやっていた大きな政府、国民の世話・面倒は政府がとにかく最大限やるんですよというところ、これは良いことだけれど、良くない部分もあるということで、とにかくトランプさんはそれを変えた。だから、そういう、これもパラダイムなんて言うと、ちょっとキザな言葉だけれど、概念的なものを変えるということにおいては、彼は目標を、1年間の目標、今後どのぐらいやるかわからないけれど、1年間で変えたことというのはすごく大きいし、だから、トランプ側から見れば、あるいはトランプさんを支持する層の観点から見れば、かなり成功したというように言えると思いますね」
反町キャスター
「古森さん、概念的な変化が起きたと言いました。概念的な変化ということは、つまり、実態的な変化、成果と言ってもいいのかもしれません、それはまだこれからだと、こういう意味でよろしいのですか?それともトランプ大統領にアメリカ国民が期待しているのはパンとか、ミルクとか、そんなのではなく、マインドのリセットみたいなものを皆、期待しているのだから、大統領のやっている成果としては評価されるべきだと、そういう意味で言っているのですか?」
古森氏
「いや、その前段階として、経済が良くなるか、ならないか、これは最も大きな要因ですね。一般のそのへんの道を歩いている人とか、暮らしている人にとって。だから、この点でトランプ大統領のこの1年間の成果でおそらく最大のものは、ポジティブなものは経済だと思うんですよ。経済が良くなったということの重み、これはポジティブな方向にどこにもきているわけ。だから、概念はむしろ概念の変化も大きいけれど、それはあとからついてくるというような感じがしますよね」
反町キャスター
「それは結果的に、株価だけが上がっている、たとえば、日本で言うのだったら資産インフレがあって、株や土地だけが上がって、持っている人だけがより豊かになっているという、そういう格差が広がるような状況ではなくて、全体が豊かになっているという印象でアメリカ国民は受け止めている?」
古森氏
「うん、だって、雇用が増えているではないですか。失業率が、だから、現在、4%ぐらいなのかな。それでちょっと前、オバマ政権時代、9%という時があったわけですからね。雇用が増える、失業者が減るというのは、これは最もわかりやすくて、しかも、日常の生活、普通の人の、…に影響があるから、これは貧富の格差が広がるなんていうところまではいかない、皆、共通の受益を得ているということなのではないですか」
反町キャスター
「前嶋さん、トランプ政権の経済政策は、シリアに巡航ミサイル撃ち込んだぐらいで、それは経済ではなくて、そんなのばっかり目につくので、トランプ政権の経済政策は骨格となるもののイメージは何ですか?」
前嶋教授
「基本的には規制緩和ですね」
古森氏
「規制緩和です」
前嶋教授
「規制緩和を徹底的にやっていこうと。たとえば…」
反町キャスター
「普通、規制緩和は貧富の格差が広がるではないですか?」
前嶋教授
「うん」
古森氏
「これまでが…」
反町キャスター
「どうぞ…」
古森氏
「これまでが規制が大き過ぎたんですよ。だから、パイプラインで石油を流す…、自分ちの国の中で、石油を別なところに持っていくことも環境保護ということを重視して、いけないのだと言ったのがオバマさんだったのだから、それを外しただけだって雇用は増えるし、貧富の格差の前に、雇用が増えていく、富が増えるということがあるのではないですかね」
反町キャスター
「オバマ政権においては規制が行き過ぎていたと。それをリリース、緩めたというのが…」
古森氏
「その部分が大きいですよ。ビジネスでお金を儲けるということが何か悪いことのような、それはもうムードとしてあったわけで。現にウォール街とか、全米商工会議所とケンカを随分していますし。だから、経済人のこの現在のホッとしている、喜びと言うか、安堵感というのは、これは大きいのではないですか。だから、それは場合によっては、振り子が、オバマ政権の時にウンと片っぽに規制を強める方にいって、それをただ真ん中に戻したということが言えるかもしれないし、トランプ政権がこれまで誰もやらなかったことを、経済政策をボーンとやって、そこで何か成功しているということよりもただ行き過ぎを、振り子を真ん中にもってきただけでも、今のところ良くなっているという、そういう感じがします」
松村キャスター
「では、トランプ大統領のこの1年の支持率の推移を見ておきましょう。歴代大統領よりも低い45%からスタートしたのですが、少し下がっていきますが、最近のものでは38%と低いながらも安定しているようにも思えます。前嶋さん、安定して支持層はいるということですか?」
前嶋教授
「そうですね。この数字…、全体を見ると、45%から38%というのは、まあ、まあ、そんなに落ちていないですね。ほとんど変わっていない。トランプさんの支持率は、本当に応援する人、国民の3割ぐらいですね。共和党支持者から8割ぐらいの支持率で、民主党支持者からは10%いかないですよね。ですので、平均のその38%はあまり意味を持たないですよ。要するに、鉄板のトランプさんの支持層がいて、この支持層が大きくて、この支持層向けにいろいろと動いている。外交も同盟国と同盟国ではない国を分けながらやっていると。トランプさんなりの選択ですよね、動いているのではないかと、つい私は思うのですけれども」
反町キャスター
「それは国内的に言うと、言っていいのか、いいのだろうな、プアホワイトと言われる人達ですね。そういう低所得白人層、そこに焦点を絞った政権運営をしている、これでいいのですか?」
前嶋教授
「いや、そうではなくて…」
反町キャスター
「違う?」
前嶋教授
「そこは、そこもあります、そこもあります。でも、共和党、たとえば、共和党支持者は何かと、圧倒的に多いのが、数からいくとどうでしょうか、宗教保守が多いでしょうかね、たぶん。宗教保守があって、小さな政府を望む人があって、ここに新しい層、プアホワイトを連れてきて、それで奇妙な連合があって、この奇妙な連合のところをトランプさんはうまく3つを留めるように恩返しをしているわけですね、現在」
反町キャスター
「その3つの集団をつなぐ共通項は何…?」
前嶋教授
「なかなかないですよ。たとえば…、法人税減税だったら、プアホワイトの人、あれは所得税に関しては全員、ほぼいろいろな層が全部減税になるのですけれど、でも、プアホワイトの人達は法人税減税で35%から21%に下がってもそんなに喜ばないと思うのですけれど、一方で、それを喜ぶ、小さな政府を望む人達がいる。でも、なんとなく全部下げるのだよと、規制も緩和するのだよというところでなんとなくまとまっている。宗教保守なんて全然トランプさん的ではないのですけれども、副大統領には本当に宗教保守中の宗教保守であるペンスさんがいて、トランプさんの人事の任命は全部遅いのですが、1つだけ違うのは、連邦の高裁とか、地裁の任命は早いんですよ」
武見議員
「早い、早い…」
前嶋教授
「要するに、保守派を入れて…」
古森氏
「判事、判事…」
武見議員
「判事…」
反町キャスター
「ほう…」
前嶋教授
「保守派を入れて動かそうとしているんですね。もちろん、最高裁は現在1人、ゴーサッチさんを昨年入れましたけれども、要するに、アメリカの宗教改革をしているんですね」
反町キャスター
「えっ?」
前嶋教授
「…一種の」
反町キャスター
「どういうことですか?」
前嶋教授
「えーと、宗教保守を入れることによって、たとえば、アメリカのモラルを変えていこうということです。簡単に言うと、たとえば、我々にとって何とも言えないことで、現在、人権がありますが、同性婚、これは保守派の人達にとってみれば、同性婚が認められている国は嫌だと思っているわけですよね。あるいは女性の妊娠中絶、これは我々日本もそうですけれど、当然ながら女性の権利だと思うのですが、それは州に任せるべきだと思っている層もいて。その人達にとってみれば、昔のアメリカに戻せというところがあって、そのキーとなるのが判事の任命ですよね」
反町キャスター
「ほう。そういう政策を進める限りにおいては、いわゆるリベラル派と言われる人達との対立と言うか、ますます激しくなる一方ですよね?」
前嶋教授
「なってきます。現在、なっています」
武見議員
「ただ、リベラル派だけではなくて、実際にオバマケアの廃止とか、そういうことをやっていくと、実はプアホワイトの中で、それまで保険の対象ではなかったような人達が保険の対象になって、むしろそれによって助けられている人達も実はいるんですよ。だから、実態として、イメージでトランプさんを支持してみたけれども、オバマケアを壊してみて見たら自分はむしろ医療費の非常に負担が増えて、これから困っちゃったという人達も実際その中に出てくるとすれば、徐々にまた支持層の中の分裂が起きてくる可能性だって私はあると見ているんです」
反町キャスター
「では、先細る可能性、現在、38%あたりで底を打っているような印象があるのですけれども、より一段、2番底、3番底があるかもしれないと見ていますか?」
武見議員
「それは、これからの、そうした、いわゆる破壊の結果として、それが自分達の利益にならなかったということを認識できるような状態になったら、そうした分裂が起きるわけですよ」
反町キャスター
「なるほど」
武見議員
「ただ、それはまだわかりません。ただ、理屈で考えてみれば、オバマケアで、その保険の中に入っていけたプアホワイトの人達というのは正直言って、私は、なぜ反対するのだろうなというような気がするぐらいですね」
古森氏
「先ほど、反町さんが、いくつかのトランプ支持派がいて、前嶋さんが言われた時に、それを共通、つないでいるものは何かと言った時には、私が思うのは、これは単純な言い方なのだけれども、愛国心と言うか、アメリカをアメリカ本来の形で保つんだという。これは他の国から見たら、あるいはもう少しリベラルな人から見たら偏狭、頑迷で、危険な部分があるかもしれないけれど、愛国心というものにこれは訴えているわけですよ、トランプさんは。『Make America Great Again』とか、アメリカNo.1とか、ファーストとか。だから、それを、アメリカとはいったい何なのだといろいろ分かれるけれど、古き良きアメリカで、アメリカの夢があって、がんばったヤツはがんばらない人よりも先に行って良い思いができるのだというような、自由競争の社会。その背景には、これも気をつけてものを言わなければいけないけれど、キリスト教というものが、だいたいの、国教ではもちろんないけれども、アメリカの多数派の宗教なのだという、ゴッドという言葉が出てくるような、クリスマスと言ってもいいのだというような、そういうアメリカですよ。だから、それが、アメリカ回帰みたいなものがあるわけですよ。で、こういうことをあまりガンガン言うと、非常に何か差別的になりかねないというのは、それは保守派の人もわかっているから、あまり言わないけれども」

『対メディア』ウソと真実
松村キャスター
「トランプ大統領は『メディアは国民の敵』と位置づけ、メディアも、トランプ大統領を批判するなど、この1年、トランプ大統領対メディアという構図が顕著だったのですが、その関係は今もなお健在です。CNNは今月、『70人を超える専門家が、トランプ大統領の健康診断を担当した医師に対し、認知症検査を求める書簡を送っていた』と報道、これに対し、トランプ大統領の主治医は『結果は満点、思考過程に問題なし』と発言しています。また、複数のメディアが『トランプ大統領が、アフリカ諸国やカリブ海のハイチなどをshit-hole国家と中傷する発言をした』と報道しましたが、これに対しトランプ大統領は『私が使った表現ではない』と否定をしています。このかなり過激な『shit-hole国家』という発言があったのですが、前嶋さん、どのような意味・ニュアンスで使われているのですか?」
前嶋教授
「公の場で言ってはいけない言葉、クラスルームで先生に言ったら、出て行けというような感じの言葉ですよね」
松村キャスター
「そう、なので、私、今、発言していいのかなとちょっと思ったのですけれども…」
古森氏
「フフフフ…」
松村キャスター
「大丈夫ですかね?」
前嶋教授
「…そうですね」
古森氏
「このぐらいの言葉はトランプさん、プライベートの生活で使っているという気がするけれども」
武見議員
「いや、プライベートなところで使っている言葉を、こういう公なところでも堂々と使っちゃう…」
古森氏
「言っている…」
武見議員
「…というところに、トランプさんの大統領としてのこれまでとの違いがはっきり出ていて。その次元の低さと品のなさというのが」
反町キャスター
「そう、そこ」
武見議員
「同時に、今度はリベラル派自体も同じ次元で品の悪い言葉で反対させるような格好にもなってきて、全的的に大統領の品格とか、尊厳みたいなものが壊れちゃったというようなところが、私は現在、アメリカの政治を見ていて、これは悲劇だなと思って見ていますよ」
古森氏
「だから、まさに本当にその通りだと思うけれども、その結論部分ですね、悲劇かどうかというと、建前から本音、エリートから大衆…」
反町キャスター
「なるほど」
古森氏
「エスタブリッシュメントからアンチ・エスタブリッシュメント、このうねりがずっとあって、もしかしたら世界、少なくともアメリカの中でそういう動きがあったことは間違いないわけで。これまたその振り子でヒューッと、こっちに反対にいっていたのが真ん中に戻ってきただけで、また元に戻るのかなと。今、武見さんが言っていたけれども、感覚というか常識で、良識か…、戻った方がいい、戻るべきじゃなきゃいけないと言うのだけれど…」
武見議員
「一部ある、ちゃんと」
古森氏
「戻らないかもしれないよね。政治というのはこれから暫くそんなふうになっていくのかもしれない」
松村キャスター
「トランプ大統領は日本時間の今日、フェイクニュース賞というものを発表しました。これは最も間違いが多く、偏った主要メディアに対し贈呈されたフェイクニュース賞なのですが、CNNやABC、ニューヨークタイムズなどが報じたニュース11項目が選ばれまして、『最大のフェイクニュースは”ロシア疑惑”だ』と締めくくっています。これを発表した背景・意図というのは、古森さん、どう思われますか?」
古森氏
「これは、トランプさんの言う通りで、というか、私もずっとこのトランプ報道、トランプ・ウォッチをしていて、いわゆる民主党系の主要メディアがトランプ政権、あるいはそこにいる要人達について報道したことの中に結果として間違いというのはたくさんあったし、最初からわかっているような間違いも随分あったから、フェイクニュースなるものがあったことは間違いない。私は数えてあげることができますよ。これは、トランプさんは、自分の政権、あるいは自分に対してのフェイクニュースということでやっているけれども、たとえば、『ティラーソン国務長官が辞める』という報道、何回…」
反町キャスター
「ありましたね」
古森氏
「辞めていないでしょう?」
反町キャスター
「うん」
古森氏
「だから、そういう種類の間違いというのはいっぱいあるわけで」
反町キャスター
「なるほど」
古森氏
「だから、いいのではないですか。民主主義の国で、皆、報道の自由があって、報道に晒される、危害を受ける風雲というのもあるわけ。だから、行政府の長、国家元首が、品が確かにないかもしれないけれども、その方がおかしい、あなた達も間違っているよということをやって。日本の自民党だって、フェイクニュース大賞ぐらいやったらどうですかと。半分冗談で…」
武見議員
「ハハハ…、やってみたいですな。ハハハハ…」
反町キャスター
「危ない…」
古森氏
「だって、それはメディアよ、驕るなかれでね」
反町キャスター
「なるほど」
古森氏
「あまりにも、メディアに対して普通の法律を当てはめたことで、批判的なことを言っただけで、言論弾圧だっていう。メディアがそんなに特別な、法治国家の中の法治ではない、外にいるはずがないのだから。こういう試みは、いや、面白いなと思いますよ」
反町キャスター
「前嶋さんは結果的に、武見さんの言葉で言うなら、下品な、品のない戦いに、ホワイトハウスとメディアが堕ちていくことに関しては、僕はこういうテレビで仕事をしている立場からすると結局、メディアに対する信頼感がドンドン毀損していく…」
前嶋教授
「そうです、そうです」
反町キャスター
「メディアの、ある意味、自殺行為になるのではないかとも思うのですけれども、どう見ていますか?」
前嶋教授
「自殺行為ですよね、明らかな自殺行為。これはそもそも現在、スタートではなくて、規制緩和である程度、テレビも、特にケーブルニュースとかも、自分の色を出す、FOXニュースがあって、MSNBCというのがある。まったく同じことをオバマケアだったら別のことを言っているわけですね」
反町キャスター
「はい」
前嶋教授
「これがあって真実は何だろうと、なっちゃうところがありますよね。これは、今回のフェイクニュース賞、トランプさんは考えているわけです。これも国民が分断しているわけですね。なぜかと言うと、CNNだったり、ABCだったり、ニューヨークタイムズ、既存のメディアに対して、保守派の信頼度は滅茶苦茶低いですよね、ギャラップの例だと14%ぐらい。逆にリベラル派だと70%ぐらい信頼していると。それは昨年のデータ…」
反町キャスター
「トランプさんの悪口を言っているメディアを好きか、嫌いかみたいな話?」
前嶋教授
「そのレベルです。これは実は2017年のデータですが、1年前のギャラップだと、保守派は14%で変わらないのですが、リベラル派は下がっていたんです。なぜかと言うと、トランプさんが出て、ニュースがいっぱい出て、よし、ニュース、よくやっているんだと思うわけですね。要するに、ABCなり、CNNなり、MSNBC、ニューヨークタイムズが素晴らしいと思う人が増えていると。変なWin-Winですよね、よく考えてみると」
反町キャスター
「ほう…」
前嶋教授
「要するに、トランプさんとして、自分の支持者はアイツらフェイクニュースだって言えば喜ぶ、要するに、自分の支持者は既存のメディアを信頼していないから自分の支持固めになると。一方、メディア、特に叩かれる方も売れる、見られる。特にニューヨークタイムズの信頼度が上がっているのだと思うんです、リベラル派の。例の電子購読者もワッと増えている。MSNBCのいくつかのニュースも初めてトップになったとか、要するに、左側がトップになるとか、ここ1年でメディア側の事情もだいぶ変わりましたよね」
反町キャスター
「トランプ大統領からした場合に、今年だったら、中間選挙とか、次の大統領選挙とかを意識した時、メディア、主要メディアを徹底的に敵にまわすという現在の状況というのは、彼にとって次の政治のステップ、選挙に向けた時に、これは敵対関係が固定化することを恐れた方がいいのか?要するに、トランプ大統領の方から、メディアとの関係を良くしようというような動きを、彼の方から投げていくような形になるのか?ないしはメディアの方から何らかの状況的な緩和、融和策みたいなものを、向こうから言ってくるのか?今後どうなるのか…?」
古森氏
「それは非常に単純な、実態が核心部分にあると思うんだよね。絶対に主要メディア、ニューヨークタイムズ、ワシントンポストがトランプさんのような政治背景のような人物をサポートするということは絶対にないと。私もそう思うし、トランプさん自身が思っている。だから、いくら融和をしてみても、何をしても…」
武見議員
「あり得ない…」
古森氏
「絶対に向こうは良くならない」
反町キャスター
「ニューヨークタイムズの本社を訪問したことがありませんでしたか?」
古森氏
「ちょっとくらいは、そりゃやるよね、大統領…」
前嶋教授
「やったあと批判するんですよ」
古森氏
「そう、そう。だから、寄って来たらますます自分達が勝ったと居丈高になって、ニューヨークタイムズが…」
反町キャスター
「向こうが?はい」
古森氏
「だから、日韓関係なんか違うかなと言っちゃあいけないのだろうけれど。そうやっても、融和しても、しても、かえってつけ込んで出てくるというのがあるのではないですか?」
反町キャスター
「はい」
古森氏
「だから、それほどこの溝というのが深いし、アメリカの主要メディアの、民主党経営者というのは構造的、思想的、歴史的、社会的にも深いものがあるわけですよ」
反町キャスター
「このまま突っ走っていくしかないですね?」
古森氏
「だから、対決すると…」
武見議員
「変わりようがないです」
反町キャスター
「変わりようがない?」
武見議員
「変わりようはない。しかも、ワシントンポストとか、ニューヨークタイムズとか、論説主幹クラスの人達と話す機会があって、実際、議論してみるとですよ、この人達の、普段、我々と話す時のトランプ大統領に対する評価とか、そういうものはほぼ嫌悪感に近いものを自分の信念として喋りますよ」
反町キャスター
「嫌悪感、つまり、消えてほしいということですか?」
武見議員
「いや、もう1日も早く辞めてほしい」
古森氏
「そう」
前嶋教授
「あります」
武見議員
「この気持ちは、反町さん、半端じゃないんだってば」
古森氏
「そう、生理的なものもある」
武見議員
「だから、ビジネスで儲かる、儲からないなんて、そんな次元ではない」
前嶋教授
「ただ、一方で、このトランプさんのメディア叩きを喜んでいるわけですね、支持者は。この構造がある限り、動かない。ビジネスだ、何だというのは最後の問題で、それはたまたまそうなわけですけれど、トランプさんは自分の支持者をよくわかっている。叩けば叩くほど、自分の再選に近づくと、メディアを叩けば」

『中間選挙』と大統領の命運
反町キャスター
「今年11月6日にアメリカの中間選挙が行われます。実際の改選議席数はこうなっています。上院は合計100名ですけれども、今年の年末に改選になる33議席、その33議席のうち、民主党が持っているのが23、共和党が持っているのが8、無所属が2、この33議席が今回、この今年の年末に改選になります。下院の435名、これは全部改選になります。共和党が239、民主党が193を持っていて、欠員3ですけれども、それぞれの上院・下院、上院は3分の1、下院は全部の選挙になるわけですけれども、この結果というものがどうなるのか。それが大統領に対して、どういう影響を持つのかという、ここの話ですけれども。前嶋さんから聞いていきます」
前嶋教授
「はい」
反町キャスター
「中間選挙、どう見ていますか?」
前嶋教授
「はい、ついこの間までとだいぶ私、変わったのですけれども。まず下院の方、46議席差、真ん中で、2つで割ると24をひっくり返すと民主党が多数派になるのですけど。これなかなか難しいかなと前は思っていたんです。なぜかと言うと、現職の再選率は9割を超えているんですね。そうすると現職が立てば勝てる。共和党も現職が出れば勝てるのですが、現職がここ1、2月、一気に引退を決めているんですよね。現在、先週で21、知事選とか、上院議員選にいくのを足すと、30人ぐらいになっていると。そうすると、意外とわからなくなっています。民主党が盛り上がっていますけれども、この盛り上がりがどこまでいくか。下院の方がいくと、下院の方が、民主党が多数派になるとロシア疑惑で弾劾もスタートできるわけですね。現在、まったく動いていないのですけれども。ですので、かなり注目される選挙になると思うんですね、下院の方。上院の方は、これは僅か47。47足す2で、49足す51ですね、無所属2人は民主党と同一会派ですので。本当にちょっとですけれど、これを見ていただければわかるように、共和党の方の改選が8しかないので、意外とこの壁が難しいと見ているんですね。ただ、これも何とも言えないところですよね。だいぶちょっと変わりつつあるのかなと、共和党、有利、有利と11月ぐらいに言っていたのですけれども、だいぶ変わってきたと思うんですね」
反町キャスター
「武見さん、この選挙を、先日ワシントンにも行かれたと思うのですが」
武見議員
「ええ」
反町キャスター
「どんな肌触り…?」
武見議員
「いや、先週、ワシントンで下院議員の、特に民主党系の下院議員に会った時の彼らの感触は必ず勝つと」
反町キャスター
「下院の方ですね?」
武見議員
「下院。下院の方については、過半数は我々が確保できると。ただ、上院議員選挙については今、前嶋先生がおっしゃったように、改選が向こうは8議席しかないと、こっちは23議席の改選議席があるので、それを全部守ったうえで、この共和党の議席を崩さなければならないと。ここはなかなかちょっと難しいと。そこはまだやってみなければわからんと。しかし、うまくいけば、上院も下院も過半数を獲れる可能性は確実にあると、非常に強気でした」
反町キャスター
「強気?」
武見議員
「うん」
反町キャスター
「古森さん、どう見ているのですか?この中間選挙の見通し…」
古森氏
「共和党がそんなに負けないのではないかなという感じがします」
反町キャスター
「なるほど」
古森氏
「うん。ただ、ジンクスがあって、最初に出てきた大統領の、最初に迎える中間選挙は野党が勝つという。ただ、私はその前に強調したいのは、日本の識者でも特にそうだけれど、中間選挙そのものがこのトランプ政権の運命、命運そのものに直結していると、この結果が、という大前提で語られるけれど。私はそんなに、このトランプ政権に対する国民の信任投票が、イコール中間選挙だと思っていないんですよ」
反町キャスター
「ほう」
古森氏
「議会の…、と言うのは、たとえば、1994年、クリントン大統領が当選して最初の中間選挙、これは大負けに大負けしたわけですよ。でも、彼は再選されているわけですよ、大統領。それから、オバマさんの第1期も、…の中間選挙も、上院が6人負けて、民主党が減らして、下院が六十何人負けているんですよ。それでも、オバマさんはちゃんと再選されているんですよ。だから、あまりこの中間選挙、イコール大統領選挙だと見ると、間違いやすいじゃないかと思う、思いますね」
反町キャスター
「なるほど。ただ、その先、巷でよく言われる大統領の弾劾の話にいくのですけれども、アメリカの大統領の弾劾制度というのは、まず下院の過半数ですよね、そのあと上院の3分の2ですよね?」
古森氏
「うん」
反町キャスター
「上院の3分の2というのはなかなかこうやって見てもどんなにやっても大変だろうなとよくわかるのですけれど。下院の過半数まで民主党がとり返して、弾劾の動きをするか、しないか?した時に上院との化学反応が起きるのかどうか?そこはどう見ていますか?」
古森氏
「民主党下院は弾劾をしたいと思っているでしょうね。だけども、弾劾にはそれなりのちゃんとした理由がなければいけない。現在の段階でロシア疑惑と言われていますけれど、これからロシア疑惑のお話が出るのでしょうけれど、決定的なトランプ大統領が何か罪を犯したというような証拠というのは全然出てきていないですよね」
反町キャスター
「なるほど」
古森氏
「だから、それプラス上院が3分の2…で賛成しなければいけない。3分の2を…、現在、過半数を獲っている政党が3分の1になってしまうという、100人の中で、これはちょっと考えられないので。だから、中間選挙でトランプ政権にとっての痛手というのは、議会運営が難しくなる、もし両方、上下両院とも野党に獲られてしまったら、法案がなかなか通せなくなると。ただ、これもまたオバマ大統領はそういう状態でずっとやってきたわけですよ。一時期、下院が民主党だった時があるけれど、ほとんど、この終わりの4年は全部、野党が多数派ですからね、だから、法案を通せないので大統領令でドンドンいろいろなことをやろうという、いろいろな形があって。だから、繰り返しですけれど、中間選挙、イコール大統領選挙という見方はちょっと違うのではないかなと」
武見議員
「もし両院の中での過半数を失うというようになった場合に、これまでの対決を煽るような手法が、今度は逆に、トランプさんにとって効果的な手法でなくなっていく可能性があるので。それによってまた政治の局面がこの中間選挙の結果次第では大きく変わっていく可能性があると私は見ている。そこは大統領選挙にも影響してくるような1つの大きな節目になる可能性は、今回あるのではないかなと思っています」
前嶋教授
「逆に、融和的になれば、大統領選挙、有利かもしれませんしね」
反町キャスター
「トランプ大統領が融和的になる?」
前嶋教授
「融和的になる、要するに、リベラル派をとり込んで…」
武見議員
「彼はできない」
前嶋教授
「なかなかできないと思いますね」
古森氏
「気持ち悪いね、融和的なトランプさん…」
前嶋教授
「気持ち悪い…」
反町キャスター
「できるのですか?それをやる…」
武見議員
「いや、それをやったら、トランプさんはお終いだ…」
反町キャスター
「お終いなのですか?」
古森氏
「うーん…」
反町キャスター
「トランプ大統領が融和的になると、これまで三十何%持ってきた、先ほどの3つのグループの固い人達が離れていきます?」
前嶋教授
「離れる可能性、離れる可能性はありますね」
反町キャスター
「でも、よく保守的な政治家が多少、ウイングを左に広げても、その人にしか頼るものがなければ、絶対についてくるという、このロジックはトランプ大統領には当てはまらないのですか?」
前嶋教授
「…」
反町キャスター
「その3つのグループ、宗教保守、プアホワイトの人達が民主に行くかと言ったら、行かないでしょう?」
前嶋教授
「行かない。だから、基本的にはそこなのだけれども、それがどれだけ選挙に行ってくれるかという話になりますよね」
反町キャスター
「あぁ…」
前嶋教授
「どうせ投票率低いですよね、50%後半ですから…」
反町キャスター
「なるほど」
武見議員
「ただ、民主党の方にスターがいないの」
反町キャスター
「あっ、次の大統領選挙に?」
古森氏
「本当にいませんね」
反町キャスター
「あっ、そうなのですか?」
武見議員
「だから、それだけ窮地に陥った場合であったとしても、民主党が上手に次の大統領選挙の候補者になるようなスターをうまくつくり出し、生み出していく流れが同時に起きないと、おそらく本当は民主党が期待するようなシナリオにはならないな」

『暴露本』余波と政権の揺らぎ
松村キャスター
「中間選挙に影響があるかもしれない政権の暴露本『炎と怒り』がアメリカで発売されまして、100万部を超えるベストセラーとなりました。その主な内容を抜粋しているのですが。『大統領選で予期せぬ勝利が見えた時、トランプ大統領はまるで幽霊を見たかのような様子で、メラニア夫人は喜ぶどころか涙ぐんでいた』『トランプ政権の閣僚は、大統領のことをバカ・愚か者・まぬけと漏らしていた』『ロシア関係者と面会したジュニア氏を、バノン氏は反逆的で愛国心に欠けると非難していた』など、このような内容が書かれているのですが」
前嶋教授
「この本、キンドルで読みました。非常に面白い、面白いのだけれど、小ネタ集ですよね」
反町キャスター
「小ネタ集…」
前嶋教授
「小ネタ集です、小ネタ集です」
古森氏
「小ネタ集とは何ですか?」
前嶋教授
「笑えるような話…」
反町キャスター
「要するに、小さな面白おかしな話がずっとつながっているだけ?大物のネタではないと…」
前嶋教授
「うん」
古森氏
「小ネタ、小さいんだ…」
前嶋教授
「小さなネタ、小ネタ集だから、基本的にどこかで聞いた話です。MSNBC、左のチャンネルを見れば、こういうことを毎日言っていて。アレはそうだ、言った通りだろ、みたいなことを、言っていましたけれども。これは本当かどうかって、本当かもしれないです。アメリカが2つに割れている分だけ、これは全体データをとったところを見たのですが、3割ぐらい、これは本物だと信じているらしいけれど、共和党支持者と民主党支持者と全然違うんです。共和党支持者はフェイクブックだと思っているわけですね。民主党支持者はやっぱりそうだと思っているわけですよね。これを見て、何も変わらないと思います」
反町キャスター
「ロシアはどうなのですか?」
前嶋教授
「ロシアの話…」
反町キャスター
「ロシアはトランプ大統領の核心にまで突き刺さるようなネタに?」
前嶋教授
「ならない、ならないと思います。これで出ていた話だったら、聞いた話ですよねという話ですよね」
武見議員
「この暴露本の中である程度、インパクトが出てくるとすれば、バノンのケースです。あれは、わざとお互い対決しているように見せているという可能性よりも、本当に現在、その2人が対決…、関係が切れたと、もし理解するとすれば、実際に今度はバノン自身が独自に、この共和党の中で、予備選挙などで実際に自分の影響力を行使して、支持者を広げていくというのに、もしプラスになるようなことになったりすると、民主党は非常に助かる。バノンの影響力が大きくなってきて、共和党の候補者にバノンの顔が見えるような形になってくると、その分、全体の支持者の中からは、むしろバノンが出過ぎることによる警戒心が大きくなって、全体としての共和党の票は減ると言われているんですよ。少なくともそういう流れをつくることに、このフェイクニュースか何かわからないけれど、この暴露本がもしそういうインパクトを持つとすれば、この暴露本はそれなりにインパクトを持つんですよ。バノンの今後の影響力がどうなるか、それが共和党の候補者選びにどう影響してくるのか。それが同時に共和党全体の支持層を広げることになるのか、むしろ縮小させることになるのかというところを見ていく時に、この本の持つインパクトが出てくる」

『北朝鮮政策』の決断は?
松村キャスター
「トランプ大統領の北朝鮮に向けた発言をまとめました。『ロケットマン、金正恩委員長は自分自身や体制とともに自滅への道を進んでいる』『アメリカの戦略的忍耐の時代は終わった』『必要ならばアメリカはあらゆる種類の軍事力を行使して自国や同盟国を防衛する用意がある』と、北朝鮮に対して強硬な姿勢をとる場面もあれば『私は金正恩委員長と友人になれるよう懸命に努力する』『適切な時期と状況下での対話の窓は開かれている』と、関係構築に前向きな姿勢をとることもあるのですが、バラツキがあるように見えますが、武見さん、トランプ大統領のこれまでの北朝鮮に対する姿勢をどのように見ていますか?」
武見議員
「基本的には安倍総理との間の極めて強い信頼関係の中で、非核化ということを必ず実現していくために、あらゆる軍事的な体制を整えて、いざという時にはしっかりと軍事的な行動も実施できるという立場をつくったうえで、今度は国連決議を通じた徹底的な制裁を通じて実際、圧力を加えていくと。これによって一時的には核弾道ミサイルの開発に成功したとしても、それを継続して持つことができなくなるような、そういう外交的な孤立と、国際…、経済的な困窮した状態を徹底的につくっていくということをやろうとしていて。それは現状の北朝鮮の、その体制と開発の状況を見ている限りにおいては、基本的には私は正しい路線だろうと思って見ています」
反町キャスター
「アメリカから見る時に、北朝鮮の問題というのは外交案件、ないしは国の安全保障の案件の中では、優先順位はかなり高いものなのか?ないしはアメリカから見た時には、これはアジアの小っちゃな国の話で、我々にとってはもっとシリアの問題が重要だとか、どう見ていますか?」
武見議員
「少なくとも国会議員の皆さんと話をしている限りにおいては、もし本当に、大陸間弾道弾を開発することに成功をして、それを一定程度まで太平洋上で実験をして、それを力で示すみたいなことを北朝鮮がやり始めるとすれば、それはとんでもない脅威で、絶対に受け入れられない。この明確な姿勢を共和党も民主党も問わず皆、持っていました」
古森氏
「この時点になって、トランプ政権の内外で軍事オプション、軍事攻撃しかないではないかということを言う人の数が増えてきているというのは事実だと思うんです」
反町キャスター
「増えてきている?」
古森氏
「増えてきている。たとえば、戦争計画があるのだと。計画はいつでもありますよね。割合、トランプ政権に近い軍事…、民間の人なのだけれども、ある人が言っていたのだけれども、だいたい、ICBM(大陸間弾道ミサイル)の上に核弾頭を装着して、確実にアメリカ本土に届くようにする能力が確立されるのにだいたい3か月から1年ぐらいだと、これが。その1年、それが確立されたあとの軍事オプションとなると極めて難しくなると。だから、その前に、予防先制攻撃的な形でやる以外にもうないのではないかということを言う人がいるわけです。ただ、トランプ政権全体としてはまだそこまで全然至っていない、まだまだ経済制裁、非軍事の方法でできることはたくさんあると。ただ、中国に頼ることはもうできないのではないかというのにだんだん傾いてきて、むしろ中国は協力するフリをしながら、最初からする気がないというような、そういうシニカルな見方もアメリカ側で出てきていますから。だから、その間に、軍事的な方法と、まったく軍事ではない、非軍事…、その間に半分軍事的な方法、これはレジームチェンジであるとか、首切りみたいなことを言っている、いろいろな形があると思うのだけれども。だから、まだ非軍事方法ではない…、軍事手段ではなくて制裁で、たとえば、臨検という言葉が出てきていますよね。北朝鮮と往来する船の…。こんなことはこれまで、あまり概念として出てきていないではないですか。それから、北朝鮮の労働者が全部、外国にいるのを押さえちゃうとか、それから、石油の問題もあるし、まだ何かできることはあると。軍事手段ではなくて、ということなのではないでしょうか」
松村キャスター
「前嶋さん、いかがですか?」
前嶋教授
「民主党系の安全保障の人達と話すと、もう1つの、軍事オプションではない方の可能性にくるんですよね。核容認・黙認の方がどうだという話が、どうも増えている気がしますね」
反町キャスター
「えっ?」
前嶋教授
「それは日本にとんでもないことですけれども。要するに、軍事オプションも大変だけれども、日本にとって、核容認・黙認ももっと大変でもあって、なかなか難しいところですね。それだけ北朝鮮の核とミサイルの開発のペースが速いです。これはもう皆が思っているところで…」
反町キャスター
「たとえば、アメリカが、自国に飛ぶ能力さえ持たなければ、核戦力は持ってもいいよという、そういう譲歩をする可能性があると思います?」
前嶋教授
「ないですよね…」
反町キャスター
「要するに、アメリカは飛んでこなければいいのだと、それは別に極東の範囲においては、あなたが核保有国になることについてはいいと、そういう譲歩というのは、アメリカはとる可能性があると思います?」
前嶋教授
「トランプ政権はたぶんやらないですよね。もしそれを認めたとするならば、それはいろいろなところに…」
反町キャスター
「そうです」
前嶋教授
「まさに核ドミノで、アメリカの世論もそうですが、外交と言うと、北朝鮮とイランの話ですよね。これがトランプ政権の2トップですね。我々が思っているほど、北朝鮮は高くなくて、2トップなのだけれども、イランの方の核の話にも関連しますものね。だから、絶対に認めたくない。でも、なかなか膠着状態ですよね」

武見敬三 参議院自由民主党政策審議会長の提言 『徹底した首脳外交』
武見議員
「徹底した首脳外交をこのトランプ政権が続く限り、最後の最後まで継続して行っていくこと。こうしたオーナーシップの強い政権の場合には、特にこうした首脳同士の個人的な信頼関係というのがいざという時の大事な決断に最も大きな影響力を行使することになりますので、安倍さんの築いた個人的な首脳関係というものをこれからも、トランプさんが国内で人気がなくなったとしても、彼が大統領である限りにおいて最後の最後の1日までこの信頼関係を維持して首脳会合を徹底させて実行していくべきだと考えます」

古森義久 産経新聞ワシントン駐在客員特派員の提言 『いい所どりで』
古森氏
「『いい所どりで』と言うと、何かあまり洗練された、上品な言い方ではないですけれども、日本にとって役に立つ貴重な部分をトランプ政権から得ていくということで。現在の日本の状況を見ると、とにかくトランプさんの悪口、悪いことだけを言えば、日本人としての良識の証みたいなところがありますけれども、良いところ、プラスの面も見て、特にその中から日本にとって良いところを活かしていく、そんな感じですね」

前嶋和弘 上智大学総合グローバル学部教授の提言 『"二つのアメリカ"を見誤らない』
前嶋教授
「2つのアメリカを見誤らないということですよね。実は情報なり、政治なり、世論なりがかなり分かれていると。これは、私が学部生の頃は、アメリカは民主党と共和党という保守の政党が2つあって、あまり変わらないのだよというような、その時代から、全然違うんですよね。情報そのものが、この情報はもしかしたらどっち寄り、どちらからのと見ないといけない、そういう時代になりましたよね」