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2018年1月11日(木)
半島とトランプリスク 安倍外交戦略に死角は

ゲスト

松川るい
自由民主党参議院議員
岡本行夫
外交評論家 マサチューセッツ工科大学シニアフェロー
手嶋龍一
外交ジャーナリスト 作家

総力展望『外交2018』
松村キャスター
「新春7夜連続企画『総力展望2018』、6回目の今夜は日本の外交です。今週、韓国と北朝鮮による閣僚級の南北会談が行われた一方で、2015年に合意した慰安婦問題をめぐる日韓合意について、新たな方針が韓国から発表されました。年始から日本を取り巻く周辺情勢が大きく動く中、日本の外交はどう舵をとるべきなのか。今日は外交のエキスパートの皆さんにじっくり話を聞いていきます。2018年に予定されている主な外交日程をまとめました。中でも注目されますのは来月2月9日から平昌冬季オリンピックが始まります。翌月、ロシアの大統領選挙、このようにG7サミットもありまして、11月にはアメリカの中間選挙が予定されています。以下の日程が今年2018年に行われる予定ということなのですが。皆さんに聞いていきたいのですけれど、この中でどの動きに、どの日程に注目されますか?岡本さん、いかがでしょうか?」
岡本氏
「他のヤツは全部だいたいどういう結果になるかというのは、予測はつくのですけれども、唯一予測がつかないのがアメリカの中間選挙で、しかも、これは影響が大きいですね。民主党が下院、共和党の議席を24ひっくり返すと民主党が下院を握ることになるわけですけれども。アメリカのこの政治構造が変わってきますね。今度は共和党の首脳部が、このままいったら彼らにとってもっと大事な選挙である、2020年の大統領選挙で惨敗する、上院も負ける、下院も負ける。そうすると、10年、共和党が立ち上がれなくなるという認識を持つ可能性がありますね。その時に、では、トランプ大統領にどうするのだということで全体が変わってくる可能性があるという意味で、1番、出来事としては注目しています」
反町キャスター
「手嶋さん、どの動きに注目されますか?」
手嶋氏
「はい、岡本さんが中間選挙に触れていただきましたので、日中韓首脳会談と、これは開かれるかどうかもわかりませんし、もし開かれたとしても、この3か国は重要なテーマについても全部意見が違うということになります。でも、そもそも開いた方がいいのかどうか、日本にとって、ということもありますので…」
反町キャスター
「やらない方がいいという話にもなるのですか?」
手嶋氏
「ええ。いや、日中、日韓と別々にちゃんとしたものをやるべきだと思うんですね。それは第1次安倍内閣の発足直前に水面下で日中間のかなりの、かなりのやりとりがあったと、あの時、長い空白が首脳会談、5年間開かれなかったのですから。しかし、新潟の温泉を含めて、秘密交渉があって、ついに電撃的に当時の安倍総理の北京訪問、行った瞬間に、韓国は是非、これまで反対していたんですよ、北京に行く前に来てくださいというようなことになると。外交はまさにそういうものということになりますから、必ずしも無理をして日中韓、皆一緒になどという必要はないのかもしれません」
松村キャスター
「なるほど。松川さん、どの動きに注目されますか?」
松川議員
「今年実は1番の注目点は、米中関係だと私は思うんですね。アメリカが国家安全保障戦略で主敵は中国だよと、少なくとも安全保障では明言をしたわけです。これは画期的だと思うんですよ、本当に。中国が考えていることを私達、全部わかっていますと。あなた達の思惑は全部わかっていて私はそれに対して正面から勝つということを宣言したのが国家安全保障戦略ですよ。中国は中国で…」
反町キャスター
「修正主義…、いいや…」
松川議員
「…中国は中国で10月の共産党大会で、これまで言っていなかったけれども、私、2049年に目指しますと言ったわけではないですか。この2大大国がこれを、この方針を極めて明確に、明瞭に言ったあと、このあとの米中関係というのがどういうふうに進展するのだろうか。その中で日本が自分の国益とか、国益を守りながら、うまくやっていくためには、どういう舵とりが必要かという、これが今年以降の注目点だと思うんです。で、それに絡むものは何かなと見た時に、1つは中間選挙なのですが、平昌五輪のあとに現在、思いっ切り融和モードにもっていっている北がそのあとにどうなるのか。これをどう関係国、特にアメリカ・中国が扱っていくのか。ここは1つ大きな注目点だなと思っています」
松村キャスター
「そのような中で一昨日、韓国と北朝鮮が南北閣僚級会談を行いました。その内容、主なポイントをまとめました。『北朝鮮は平昌冬季オリンピックに高官級代表団や選手団・応援団・芸術団などを派遣』『南北の軍事的緊張状態を解消するため軍事当局間の会談を開催』『南北関係のあらゆる問題は同じ民族同士で対話と交渉を通じて解決』と、松川さん、今回の南北閣僚級会談をどのように見ていましたか?」
松川議員
「北朝鮮が思い切り融和モードに、美女軍団まで投入して、緊張というところとか、軍事オプションがあるかもというようなそういうところから、思い切り融和ムードにムードを変えようというのがまず1つ。つまり、美女軍団とワーワーやったあとに、ちょっとアメリカから攻撃という話がやりにくくなるわけですよ、雰囲気的に。何となくKY(空気が読めないよう)なのアメリカみたいなことになるわけですね、…とか、アメリカ、日本みたいに制裁と言っている。これを1つ狙っている。もう1つは1番、日米韓の中のウィーケストリンクである韓国をとり込みたいと。できれば自分のエージェントになってもらいたいぐらいのたぶん気持ちだと思いますし、あとはそういう時間稼ぎという、核・ミサイル開発を諦める気はまったくないわけですから時間稼ぎかなという、この3つかなと見ました。ただ、韓国を皆、心配したと思うのですけれど、ギリギリ首の皮1枚で踏みとどまったなということは褒めてあげていいのではないのかなと」

南北会談・韓国と北朝鮮の真意
手嶋氏
「この3つの中で1番重要なのは言うまでもなく『南北関係のあらゆる問題は同じ民族同士で対話と交渉を通じて解決をする』。つまり、南北の朝鮮民族が、こと朝鮮半島問題については自主決定権があるということを言っていると、大変重要な部分だったと思いますよね。ところが、国際政治のリアリティ、現実から見ますと、双方に、北のことはちょっと置くとしても、韓国には自主決定権というのは残念ながらないですね。ない問題について『ある』というふうに。強いて言うと離散家族の問題とか、人道問題、経済問題ぐらいは若干あるかもしれないと。しかし、世界が1番注目をしている朝鮮半島を非核化するというような問題については単独でもちろん、できませんよね、やるつもりがあるかどうかは別にして。というようなことになってしまうので、そこには及ばないのだけれども、あたかも及ぶかのような文章になっているということになります。その点で大変不健全だと思いますね」
反町キャスター
「不健全で済むのですか?」
手嶋氏
「いえ…、ええ、額面通り受け取ることはできないし。この点について、むしろ、しかし、これを非難するのではなく、文在寅大統領と、3つの、3番目のところですけれど、非核化ということについてもちゃんと保証を取りつけるんですねと言った時、いや、取りつけないということは国際社会に言えませんよね。しかし、言い続けるということが重要なのだと思います」
反町キャスター
「この文言をもって、そういう縛り方を逆に韓国にかけるべきだ、そういう意味で言っている?」
手嶋氏
「ええ、逆手をとって。これは日本にとっても非常に重要な、安倍政権にとっても外交課題になると思います」
反町キャスター
「松川さんは、怒ったりしないで逆手にとって使うべきだと思います?」
松川議員
「いや、それは手嶋先生が、手嶋さんが言って、なるほど、それもそうだなと思いましたけれど。これは明らかに、アメリカを排除して、要するに、韓国をくすぐっているわけ。文在寅政権というのは、金大中、廬武鉉と続く、伝統的に言って、この気持ちは共有しているんですよ。ここに書いていることは別に何ら文在寅大統領の心と一致しているんです。別に何ら違和感ないんです。第一には非核化とかの問題も含め、南北間だけでやるというのは、これはできない話だし、やろうと思ってもできない。そういう話なので、いかがなものかというとこではあるのですけれども。他方において、三不政策とかも思い出していただきたいのですけれども、こういうのをいちいち取り合って目くじらを立てるべきではないと思うんです」
反町キャスター
「別に許しちゃう、こういうのを?」
松川議員
「いやいや…、いや、だから、そういう意味ではないです。韓国は、こういうのが多いです。私はもう既視感満載ですよ、申し訳ないけれども」
反町キャスター
「これまでも、ミサイル防衛のことでも追加しないとか…」
松川議員
「ミサイル防衛の時も…、そうです」
反町キャスター
「年末から現在に至るまで、韓国側が発表した安全保障に関するもの、できないことばっかり言っているではないですか?」
松川議員
「あまり厳密に考えてもしょうがないです。彼らがつくる文章というのは往々にして気持ちの世界ですよ」
反町キャスター
「では、この国だけ別の言語体系を持っていると見なければいけない?」
松川議員
「少しそういうところがある」
反町キャスター
「えっー」
松川議員
「もう1つは、私は今回の会談で韓国がなぜこれほど高揚しているのかということについて言えば、これまで自分達が1番の被害を何か事があった時に受けるし、半島の半分の当事者だしと思っているのだけれども、しかし、非核化のこの話をする時に当事者にまったくなり得ない。これまで北に何かの呼びかけをしても一顧だにされなかったわけですよ。つまり、韓国の立場からすると、おそらく気持ち的にはやっと舞台にのぼれたね、やっと自分も当事者になれたという、この感覚があるのだと思うんですね。そういう意味で、こういうちょっと高揚した文章を書き込んでしまって、これが実現可能かとか、当、不当かということまで、なかなか至らないところがあると思いますね」
反町キャスター
「松川さん、ごめんなさい。分析はそうだとしたうえで国会議員として見た時に…」
松川議員
「うん」
反町キャスター
「この共同文書というものを容認できないでしょう?」
松川議員
「いや、だから、これはまさかとは思うけれども、核の話が入っていないよねと。あらゆる、と書いて、文字では確かに4文字、あらゆる、と書いているかもしれないけれども、ここには当然、国際社会で一致した対応をして、かつ日米韓の中で連携をしてやろうと言っている、この非核化の交渉の話を、まさか韓国と朝鮮…北朝鮮だけでやるということは入っていないねということは確認しなければならないし、していると思います」
反町キャスター
「なるほど」
松川議員
「していると思います。それはネジを巻くのが日本とアメリカの役割で、事実、文在寅大統領と、それから、トランプ大統領は終わったあとにお話を電話会談でされて、きちんとその点については言っているし、昨日でしたか、今日だったかな、会見された時も韓国が核におけるループホールになるのではないかということに関して、わかったうえで、そうではないよと、妥協しません、国際的な制裁におけるところについては一致してもちろん、やっていきますというところをすごく意識をして発言していたので、ネジは巻かれているんです」
手嶋氏
「現在、アメリカと日本がしっかりしなければいけないと松川さんが言いましたよね。その通りなのですけれども、一連の、21世紀に入ったあとの交渉の時にはアメリカの外交官、特にクリストファー・ヒル国務次官補という人がいて、一連のアメリカの融和主義の採点表をあとからつけると…」
松川議員
「ああ、そうか…」
手嶋氏
「全部、騙されている」
反町キャスター
「なるほど」
手嶋氏
「何とかに追い銭ですけれども。バンコ・デルタ・アジアに30億円まで、それを返そうとしましたよね。その時に、それがあまりに理不尽なので、あの中国ですら、その仲介はできないということになって…」
松川議員
「うん」
手嶋氏
「返す時に最後、ロシアに頼むんですよ。このようなお粗末なアメリカ外交官、アメリカ外交全体がお粗末とは言いませんけれども、一連のアメリカ外交は、少し清算はされていますけど、全部その負の遺産を、清算した、された、したとは言えない。つまり、アメリカは実は最も弱い輪の1つであるということも一面、言わなければいけないですね」
反町キャスター
「韓国が弱いと言われて食われて、アメリカが口では強いことを言っていても、実は非常に弱いと言われていて…」
手嶋氏
「はい」
反町キャスター
「日本はどうなのかと言ったら…」
手嶋氏
「日本は現在、安倍内閣はかなり形としては強硬ですよね」
反町キャスター
「形としては、そこですよ」
手嶋氏
「しかし、ロシアも韓国も中国も、アメリカもそうなのですけれど、振り向いてみると安倍内閣だけが突出をしているというふうになりかねない、部分的にそういう構図もあるのですけれども」
反町キャスター
「見えていますよね?」
手嶋氏
「ええ。従って、もう1度、対北包囲網をガッチリと組み直さなければいけない。これは2018年の最大の外交課題の1つでもありますね」
反町キャスター
「そこですよ、岡本さん?安倍総理がワーッと、対話ではない圧力だと言って、ワーッと言って、振り向いたら皆、北と手を…。そんなことないですよね?」
岡本氏
「現在のトランプ政権とはないと思います。だけど、手嶋さんが言われたように、クリストファー・ヒルという人は、落第だったと思うし。そもそも、アメリカのこれまでの政権がどういう対応をとってきたか。クリントン政権は確かに1993年には彼らは北朝鮮に対して先制攻撃をするところまで検討を進めましたね。でも、それが無理だということがわかってからは、ほとんど融和ですよね。最後にはオルブライト国務長官が、平壌に行って、マスゲームで一緒に拍手していたりして。それから、このブッシュ政権でしょう。うーん、確かにこの悪の枢軸と呼んだけれど、しかし、レトリックは激しかったけれども、この彼らが北朝鮮に対してとった制裁措置というのは非常に手ぬるいものですよ、現在から考えると。それはイランとか、シリアに対する方がずっと強いことを彼らはやっていましたよね。それから、オバマ政権は戦略的忍耐でしょう、何にもやらなかった。そういうことを考えてくると、トランプ政権というのはいろいろと批判はあるし、決して手放しで褒められるような大統領ではないと思うけれども、しかし、こと北朝鮮に対しては、彼は現在のところは毅然としているし、日本との間もこれまでにないぐらいキチッとした連携関係になっているのではないですかね」

平昌五輪後の半島情勢は
松村キャスター
「北朝鮮が強く反発している米韓合同軍事演習ですが、主なものだけでも、こちら例年、年4回定期的に行われています。この米韓合同軍事演習について、今回の南北会談では、南北閣僚級会談で軍事演習中止を北朝鮮が要求しました。韓国は昨日、平昌冬季オリンピック期間中に軍事演習を実施しないことでアメリカと合意がされています。岡本さん、これはオリンピック終了後、どうなると考えていますか?」
岡本氏
「アメリカは必ずやるでしょう」
反町キャスター
「やる?」
岡本氏
「ええ。北朝鮮は本当にこれを嫌がっているんですね。なぜかと言うと、それに対応しなければいけないからですよ。それは迎撃機も飛ばさなければいかん、それから、大量の車輛の部隊も動かさなければいかん、兵員を米韓合同軍事演習のために警戒態勢につけなければいかん、ものすごく金がかかるんですね」
反町キャスター
「なるほど」
岡本氏
「ジェット機を飛ばすための油代なんて、彼らは出せないぐらいのところにきていますから。だから、これを何とかやめてもらいたい。だから、朝鮮半島の緊張を高めるということ以上に、そういう金銭的な面からもこれは堪らないんですね。だけど、そんなことで、北朝鮮がどうして突然態度を変えたか。それは、理由はないわけですよね。だから、理由があるというのは、いや、もちろん、あるのでしょう、それは、制裁が効いてきたとか、それから、時間稼ぎだとか。だけど、そういうことでまったく戦術的な態度の変換ですから、北朝鮮が、ここで金正恩委員長が改心して、すみませんでしたと、これから我々は国際協調を旨として生きていきますと、そうなったわけはないと思うから、アメリカはこれまでのやり方をやめるわけがないと思いますよ、圧力をかけ続ける」
反町キャスター
「手嶋さん、平昌以降、アメリカは、年4回の合同軍事演習、ちゃんとスケジュールを後ろに倒してもやった場合…」
手嶋氏
「はい」
反町キャスター
「北はどういう反応をすると思いますか?」
手嶋氏
「何らかの形で、国内向けにも対抗措置はとらざるを得ないでしょうね。だから、一方、アメリカも平昌オリンピックまでは、韓国のいわば口利きで、わかりましたというふうに言っている。しかし、それは演習というオプションはあらゆる選択肢を排除しないとまで言っているのですから、何らかの形で持っておくというのは超大国としては当然のことということになります」
反町キャスター
「結果的に、また、北がミサイル実験とか、核実験とか、この春以降、また再開する可能性が出てくる?」
手嶋氏
「ええ、そうすると負の連鎖になってきますよね」
反町キャスター
「なるんです」
手嶋氏
「お互いにそれをどうにかやめると。しかも、日米首脳会談も『最大限、圧力を強めている』ということで完全に一致したと日米の首脳は言っていますけれども、あれ、あの段階では『いる』ですけれども、最大限まで圧力を強めていくということになったら、最悪の事態の場合には暴発の可能性がありますよね。先制攻撃を受けることが必ず確実という時に、暴走してしまう可能性もあるので、危険ですよね。そういう負の連鎖は、このところ断ち切っておくべきだ。とりあえず、オリンピックを名目に少し緊張のレベルを下げておくということは良いことだと思います」
反町キャスター
「松川さん、負の連鎖に対する懸念を文大統領が思っているとしたら、文大統領は、オリンピック期間中、ないしは終了後にも合同演習を引き続きやめませんか。ないしは暫く、今年はやめませんかとか、アメリカに対してさらなる譲歩を求める可能性はありますか?」
松川議員
「ゼロではないと思うのですけれども。ただ、韓国もさすがに自国防衛で頼りにできるのは米韓同盟だということはわかっている」
反町キャスター
「そこはわかっている?」
松川議員
「わかっているので。そういう意味では、軍事演習にNOと言い続けるというのはないと思うんですよね」
反町キャスター
「国内向けに、そう言いたがる国ではないですか?」
松川議員
「うーん…」
反町キャスター
「言わない?そこまで言うわけない?」
松川議員
「それが、そこが韓国の国内について言うと、平昌がどういう形で盛り上がるかというところにちょっとかかっているところがあって…」
反町キャスター
「フフフフ…」
松川議員
「すみません、…あって。北の選手が来て一緒にマーチで行進してきたりして、美女軍団いいねとか言って、こういうムードになったあとに、さあ、終わりましたから米韓軍事演習をやりましょうねと。アメリカは当然やりますし、これのNOはあり得ないわけですよ。その時に、私はそうは言ってもこれにNOということは、韓国政府は言わないと思うんです。これはもう踏み絵みたいなものというか、じゃあ、あなた、米韓軍事演習をやらないのだったら、米韓同盟、いったい何だという話にアメリカからすればなるわけですから。そこは最終的にそういうことはないのではないかと思うけれども、国内の声がどうなっているかということに関して言えば…」
反町キャスター
「かの国はそこが怖いですよ」
松川議員
「…関して言えば、そこは少し、もしかすると、平昌のあり方によって、相当、世論というのが変わっている可能性がある」
反町キャスター
「岡本さん、対話重視のトレンドというのが現在、国際的な政治の場において強まっているのかどうかという話の、これは1つの目印になるのかどうかも含めて、聞きたいのですけれども。16日からバンクーバーの外相会合があります。これはティラーソンさんとカナダの外務大臣がいろいろ云々言って、最初、河野さんは行かないと言っていたのだけれども、行くということになって。中国は行かないといってみたり、いろいろ諸々している、このバンクーバーの会合というのは対話重視の流れができる可能性があるのですか?それとも、これはただ単に皆が言いたいことを言って終わるだけの、そういう集まりになりそうなのですか?」
岡本氏
「うーん、あるとは思いますね。だから…」
反町キャスター
「えっ?」
岡本氏
「最初に言い出しているのは、ティラーソンさんですね、国務長官はそういうのがあるのでしょうし。うーん、だけど、よく考えてみると、この国連軍派遣国はまだまだたくさんあるわけです。エチオピアなんかもそうだったかな。全然関係ないようなところが。それで何のためのデモンストレーションかと言えば、この朝鮮戦争というのは1953年に休戦協定をやっているだけだぞと、まだ戦争は技術的には続いているのだという、このことを北朝鮮にあらためて思い知らせて、だから、我々はまだ戦争状態にあるのだぞと、これだけの国がお前のところとまたやるかもしれないのだぞと。やることはないけれども」
反町キャスター
「そんなコミュニケを発表したりする場ではないですよね?」
岡本氏
「いやいや、違います。だけど、そういう言外の圧力が北朝鮮にかかるという効果も計算しているのではないですか。だから、両方でしょう、硬軟」
反町キャスター
「どちらに転ぶかわからないものですか、こういう時?」
岡本氏
「いや、だから、出てくるメッセージとしては、それは皆、この中心的な国以外は皆、平和、話し合いを望みますから、全体のトーンとしては対話協調ムードでしょう。しかし、そのフォーマットというか、形が朝鮮戦争の時のこちらの参戦国が集まっているのだぞという、この北朝鮮に対する言外のメッセージの意味も大きいと思います」

慰安婦問題と日韓関係
松村キャスター
「昨日、韓国の文在寅大統領が年頭記者会見を行いました。その中で、日韓関係に関わるポイントと日本の反応をまとめてあります。文在寅大統領は『日韓合意は公式合意という事実は否定できないが、誤った問題は解決しなければならない。日本が元慰安婦に謝罪することが完全な解決。歴史問題と未来志向の協力は分離して、努力していく』と、このように話しました。これに対して菅官房長官は『韓国側がさらなる措置を求めることはまったく受け入れることはできない。合意の着実な実行が両国に求められている』と遺憾の意を示しています。松川さん、この文在寅大統領の発言と菅さんの反応をどのように見ていますか?」
松川議員
「そもそも日韓合意というのは、これまでのさまざまな経験を踏まえて、国際的なレフェリーがいる中で、ゴールポストを固定するためにつくった合意なんですね。で、まさにこんな事態になるかもしれないことを予想してつくったわけです。ですから、この合意はもう日本は既に履行済みですし、履行すべきなのは韓国の中、国内の話ですから、官房長官のおっしゃる通り、日本側が追加的に何かするということはない。他方、文在寅大統領の方も、と言うか朴槿恵さんからもそうなのですけど、自分で火をつけてしまって、それでその火が消せなくて苦労されているなという印象を受けます。ギリギリのところで、これは、本当はおかしいです、10億円を韓国の予算で充当するとか言っているわけだから」
反町キャスター
「おかしいですよね?」
松川議員
「おかしいので。実際は合意をダメにしているとも言える、しているのですが。でも、その再交渉だとか、破棄だとか、世上言われていたことはやらない、言わない、つまり、ここで公式合意という事実は否定しないということで、一応、合意の正当性を認めて、正当性と言うか、合意が合意であることの正当性は認め、再交渉や破棄という言葉を使わずに、何をしてもらいたいということに関しても、ある意味フワッと日本に丸投げをした形で、やりくりをしたというところは、文在寅政権なりの国内と対日関係を何とかバランスさせようという苦肉の策ではあるとは思うんです。中で書いてあることを私も読ませていただきましたが、発表文ですね、いくつもツッコミどころは満載なのですが、慰安婦の方々もこの10億円の中の資金、半分ぐらい使って…」
反町キャスター
「使っていますよ」
松川議員
「47人中36名の方が受けとっていらっしゃるんです。受け取った時、別に日本側が説得して受けとったわけではなくて、韓国の財団がしっかりと意義を説明して受け取っていた…、納得して受け取っていただいた。そこについては瑕疵が見つけられなかったんですよ。女性部の発表の中でも、そこには瑕疵が見つけられなかったんです。だから、被害者の意見を聞いていないとか、寄り添っていないとか、本当ですか。そうなのですかと。そうではなく、この問題を終わりにしたくない勢力に負けて、本来、韓国政府がやるべきであったことというのは…」
反町キャスター
「そう、そこ…」
松川議員
「日韓合意の意義、日本はだって謝罪しろと書いても、謝罪していますから…」
反町キャスター
「『完全な解決』、これは…」
松川議員
「国内を説得するということを、韓国政府は不人気な政策かもしれないけれど、それをやらないといけないと思うんですよ。それをずっと怠ってきたから、ここに至っても、日本は謝っていないだとか。だって、世の中のですよ、あらゆる被害についてできることというのは、補償と謝罪と再発防止の約束のこの3つというのは、国際…、国家責任法でも決まっているし、あらゆる諸国の万国の国内法でもそうではないですか。日本は、それをやってきているわけですよ。過去にはアジア女性基金でやろうとし、政府のお金ではないから、全部が政府のお金ではない、民間の基金も入っているから嫌だとおっしゃった。今回、全部、政府の予算でやったわけです。それで受け取りたくない人がいるようなことも、ここに書いてあるのですが、前は、政府のお金でないと受け取りたくないと言っていた方達です。だから、これを日本の側で一生懸命まともに1つ1つ受け止めてどうこうするということは、私は間違っていると思うんですね。そうではなくて、この問題というのは、大人と大人の関係だと言って、ある意味はっきりと、ちゃんと韓国にわからせて、わからせていると思うのですけれども、国内で何とかやってもらうということを、これはもう毅然とやらないといけないと思う」
反町キャスター
「なるほど。今回、日韓合意の再検証を行った韓国政府の検証チームが、合意に非公開の部分があったとして、これを公開しました」
手嶋氏
「はい」
反町キャスター
「非公開合意があったと公開しました」
手嶋氏
「はい」
反町キャスター
「この3つがポイントですけれども、『韓国政府が挺対協など合意に反対する団体を説得する努力をする』『第3国に慰安婦の追悼碑を設置する動きがあっても韓国政府は支援しない』『性奴隷の用語を使わない』。この3つの非公開合意を日韓、岸田さんと尹外務大臣ですよね、それが合意をして非公開でやろうよねと言っていた、この非公開の合意を…。まず非公開合意を公開した韓国政府の姿勢からまず聞いていきたい。これはどう見たらいいですか?」
手嶋氏
「これは国際社会の信用を落としてしまうので、決してしてはいけないことですね。従って、このこと自身が、これがいけないと怒るのではなくて、韓国のために、将来のために、韓国の威信のために、こんなことはしない方がいいですよと。この合意の…」
反町キャスター
「内容、内容はですね?」
手嶋氏
「ええ、プロセスの中から言うと大半のところは韓国側がこういう、これを一応、約束をするという形で、全体にまとまってくると。実は、両外務大臣は最後にまとめたのですけれども、日本側で言うと、安倍内閣の外交安全保障のまさに大黒柱ですよね、谷内正太郎安全保障局長が11回にわたって、仁川空港のホテルに缶詰めになって、戻って来るというような、かなり苦しい過程を経て、しかし、相手側の言うことを十分聞いて、相手の交渉のカウンターパートも立派な人ですよ。これを取りまとめたということになりましたから。その中で、特に韓国側の威信を傷つけるような、これを自ら、政権が代わったからと言って公にしていいことはないということになるので。歴史的に言うと、劇的な独ソの不可侵条約というのがありますよね?」
反町キャスター
「はい」
手嶋氏
「あの過程で、機密議定書もいろいろなのがあるのですけれども…」
反町キャスター
「ありました」
手嶋氏
「最後は次々にそれをいろいろな形で暴露していくということになって、新たな戦争に…というようなことがありますから。そういう教訓から見ても本当に心ない、こういうことをすべきでないということは、何よりも韓国の方々がわかっていると思います」
反町キャスター
「岡本さん、いかがですか?非公開合意を公開した韓国の姿勢と、この内容、両方聞きたいです」
岡本氏
「韓国という国はゴールポストをドンドン動かしていくんです。政権が、大統領が代わる度に、この繰り返し。それから、行政府がやったことを今度は司法がひっくり返します。だから、韓国はこういう国だということがだんだん国際的にも認知されてきて、アメリカなんかは最初、うーん、日韓の対立事項というのは、韓国側の方に7割から8割ぐらい正当性があると思っていたのが、最近はもうそうではなくなってきていますよね。だから、これは、韓国は自分自身を傷つけている行為だと思いますよ。それでこの第2項を第3国に、韓国は、これは政府がやったんじゃない、民間がやっているのだと言っているのですけれども、嘘つけ、ですよ。それは韓国が、政府がアジっているんですね。朴槿恵大統領がアメリカで在米の韓国人を集めて、それで皆さんがこの慰安婦問題で結束してくれていることは良いことだというようなことを言っている。だから、これをこの非公開合意を外に出しちゃったということは、もう韓国としては、これに対してはもう動けなくなったということですよね」
反町キャスター
「あっ、チャラになっちゃったのですか、公開で?」
岡本氏
「もう実際に動けなくなったでしょう。公開したうえで、これを守りますというふうにも、もうできないでしょう。だから、韓国との交渉、韓国の説得というのは無理だと認識するよりしょうがない」
反町キャスター
「そうすると、こういう話だけではなく、GSOMIA(軍事情報包括保護協定)みたいな軍事情報の保護協定なんて、かの国とはどうなのですか?」
岡本氏
「当分、これは実効的なものはつくれないでしょうね、効果のあるものは」
反町キャスター
「ですよね?」
岡本氏
「うん。でも、しょうがないのではないですか?」
反町キャスター
「ええっ?しょうがない?」
岡本氏
「うん」
反町キャスター
「割り切っていくしかない?」
岡本氏
「うん。結局、日韓関係がそういう実務的な面まで、あるいは安全保障の面までこじれ始めれば、それは困るのは韓国ですから。幸い、現在は韓国の保守陣営の中、メディアもそうですけれど、このままでいいのかという、もう1回、問題提起の声が出てきていますからね」
反町キャスター
「なるほど。松川さん、どうですか?この状況を見ると、韓国が非公開情報を公開したということをどう見ればいいのですか?」
松川議員
「いや、お二人がおっしゃられた通りで、これ自体は、自分、韓国自身の利益になっていないですよね。まさに国際的に信頼に足らない国であるということを自ら発信してしまったに等しいですから」
反町キャスター
「この内容自体は…」
松川議員
「内容…」
反町キャスター
「内容は結構、日本側からしたら頑張ったという…」
松川議員
「そうなん…、いや、まさに、韓国のコメントで面白いなと、面白いというか、興味深いと思ったのは、これは韓国側に著しく不利であると。私は、でも、これを政府が言うというのは恥ずかしくないのかなと?」
反町キャスター
「そう」
松川議員
「だって、言ってみれば…」
反町キャスター
「同意したということじゃない?」
松川議員
「いや、そうですよ。まさに、そういう、コメントするに値しないと言うか…」
反町キャスター
「そう」
松川議員
「外交が、日本の方がうまくて、韓国はダメでしたということを自分で言っているみたいなものですから。他方において、ここの3点に書いてあることというのは、極めて、私は真剣にこの慰安婦にかかる歴史戦の中で、日韓が本当に解決しようと思ったらやらないといけないことですね。挺対協というのが、反日親北団体ですけれども、ずっと煽って国内の世論を扇動してきた中核です。ここに対して説得する努力をしないで、やむはずがないです。2つ目の、この第3国で、歴史戦をあっちこっちに火をつけてまわって、日本のイメージ、それから、名誉を傷つけているという、この状況、こちらの方がむしろ問題で、私はこちらについてより精力を傾注すべきだと思うのですけれども。もう1つは、日本自身の中で空白が大き過ぎるんです。全部、慰安婦問題から、南京大虐殺から、歴史戦のメニューに載っかっているものというのは、皆、日本人発です。だから、日本の中で本当の事実と歴史というのを、ちゃんと日本人自身が学ばないからダメなんですよ。私はそこにも対外歴史戦と共に、日本人自身がやはりちゃんとした歴史を学んで、良いことも悪いことも、もう率直に、ということが必要だなと思います」

窮地のトランプ政権『次の手』
松村キャスター
「続いて2018年のトランプ政権について見ていきます。その結果を占うトランプ大統領の支持率なのですけれども、就任以来、一貫して低迷が続きまして、現在でも37%と40%を割っているという状況です。また、これまで共和党が知事を務めていたニュージャージー州とバージニア州で行われた知事選では、いずれも民主党の候補が勝利しているという、このようにトランプ大統領にとっては厳しい状況が続いているのですが。手嶋さん、中間選挙を控えたトランプ大統領が何らかの大胆な行動とか、とってくる可能性、または北朝鮮に対する動き、何が想定されますか?」
手嶋氏
「中東の情勢を除けば、一般論として、私はアメリカの力の発動、つまり、戦争に、大小のものを含め、10回ぐらい付き合っている、数少ないジャーナリストの1人ですけれども。例外なく、伝家の宝刀を抜いた時には支持率がピンと上がるんですね。ということになるので、状況が非常に悪くなれば、38度線をめぐって、どのぐらい不利な状況にあるのかというのは累次にわたって、トランプ大統領を取り巻いている幕僚や閣僚が説得していますから、相当わかっているのですけれども、しかし、局面がウンと悪くなれば、可能性はゼロではないと思いますね」
反町キャスター
「それは、タイミングとしては中間選挙の直前がいいわけですよね?」
手嶋氏
「中間選挙でどうしても勝ちたいと思えばね」
反町キャスター
「そうですよね」
手嶋氏
「ただ、中間選挙というのは、ビル・クリントン大統領もそうでしたけれども、大負けをして、そこでガス抜きをして生き残るということもありますから、中間選挙で負けたから必ずしもダメとは限りませんよね」
反町キャスター
「大負けしたトランプさんを共和党本体が支える雰囲気がありますか?」
手嶋氏
「いや、それは現に、ペンス副大統領のところに少しずつ主導権が移っているというのは…」
反町キャスター
「あっ、そうなのですか?」
手嶋氏
「共和党内部の人達も皆、言っていますから。そういう点では全体としては非常に不利です」
反町キャスター
「シリアにミサイルを撃ち込んだ時も支持率が上がりましたよね?」
手嶋氏
「はい、上がりましたね。あの時には、特にシリアにと言うよりも、まさに米中首脳会談のまさにその時に計ったように、つまり、計ったのだと思いますけれど、まさに伝家の宝刀を抜いてみせて、中国に新たな行動を促すと、あれが『100日猶予』というふうに出てきたきっかけでしたよね。そういう点で、力の行使というのは、非常に重要ということになります。ただ、その力の行使をするにあたって、一見、大胆な大統領に見えますけれども、まさにバノンさんが関係したあの暴露本でも、その時に本当に神経質になっていたと言うのですから。アメリカ大統領というのは強大な権限があるのですけれど、現に最後のところ、全ての政治責任を担って、伝家の宝刀を抜くというのは、どれほど大変なのか。その点では、あの本は読むに値するのだと思います」
反町キャスター
「岡本さん、アメリカの武力行使、ないしは北朝鮮の次なる軍事挑発をどう見ていますか?」
岡本氏
「やるとすればアメリカでしょう。北朝鮮は自分から手を出して、これまで積み上げてきたものをアメリカが潰す、そういう口実をアメリカに与えるようなことはしない」
反町キャスター
「なるほど」
岡本氏
「だから、あるとすればアメリカ。しかし、うーん、何人かの勇気ある将軍達が、大統領命令にも自分は従わないということを言い始めている。それから、大統領の周りにいる4人組ですね、ティラーソンは文官ですけれども、マティス、マクマスター、ケリーという軍人出身の補佐官達、彼らはアメリカでは1番、武力行使に慎重な人達ですからね。軍人というのは軍事力の恐ろしさをよく知っているから、だから、彼らもありとあらゆることを考えて大統領を阻止する。ワシントンでアメリカン人と話をすると、いや、あの4人がアメリカを守ってくれるのだ。誰から?トランプから守ってくれるのだって…」
反町キャスター
「洒落にならない…」
岡本氏
「…そういうことを言って。ですから、それは、トランプ大統領は特異なキャラクターは持っていて、独断専行のところはあるけれども、しかし、これだけの話になってくると、アメリカは全体が1つの機関として動くから、武力行使の可能性はうんと少ない、少ないと言っても15%ぐらいかな、と思っています」
手嶋氏
「そう思いますけれども、先日その4人の主要閣僚を含め、主要なプレイヤーを含め、内情に非常に詳しい共和党の有力者とやりとりをしたのですけれど。たった1つ、南太平洋での核実験、これは撃ち込むこともそうですし、何らかの形で、可能性は少ないですけれども、船で無人島に持ち込むみたいなことも含め、それをやった時には、もしかするとそれが新たなレッドラインになるかもしれないと言って心配をしているということになりますから。大規模な核実験はちょっと心配ですね。それを名目にトランプ大統領が先制攻撃に、ということがなければいいなと…」
反町キャスター
「北朝鮮国外における核実験ということですね?」
手嶋氏
「そういうこと」
反町キャスター
「国内でやっている限りにおいてはレッドラインのまだ内側になる?」
手嶋氏
「うーん、そう言い切れるかどうかはわかりませんけれど。とりわけ南太平洋での核実験というのは大変危険だと思います」
反町キャスター
「松川さん、いかがですか?どう感じていますか?」
松川議員
「結局、過去のアメリカの軍事行動と北朝鮮の場合が少し違うのは、シリアを攻撃しようと、アフガンにミサイルを撃とうと、アフガンからアメリカに反撃はされない、シリアもそうでない。北朝鮮はそうではない可能性があるというところが違うのだと思うんですね。そのアメリカのレッドラインというのは、もちろん、明らかにしていませんし、最終的にアメリカがホームランドセキュリティに対する脅威をどういう手段で除去するか、それは軍事的な手段なのか、そうではないのか、これもわからないわけです。だから、何パーセントということは言えないですけれども、もしも北朝鮮が、私は北が、岡本さんがおっしゃるように、そんなバカではないと思うけれども、しかし、彼らが核兵器完成、ICBM(大陸間弾道ミサイル)完成、それを保持することの方が安全なのだという間違ったことを思った時、その時にアメリカがどう反応するかはわからないと思います。そういう意味で、どこでというのはわからない。中韓選挙について言うと、私は、実はトランプ支持というのが3割まだあることの方がむしろ評価すべき点で、中間選挙でどうなるのか、もちろん、現在の時点ではわからないですけれども、中間選挙の見通しであるということが、シリアとアフガンとは全然違う能力を持っている北に対し、そのことをもって攻撃したり、しなかったりということを考えたりはしないのではないだろうかと思います」

外交評論家 岡本行夫氏の提言 『(米国に代わって)国際公共財担え』
岡本氏
「アメリカに代わって国際公共財を担え。国際公共財というのは自由とか、民主主義とか、人権重視とか、法による支配とか、あるいは途上国支援とか、そういった普遍的な価値、これをアメリカがこれまではリードして世界の中で確保してきた、それが国際公共財。だけど、トランプ大統領はもうアメリカはそういうことはやらんということを言っているわけで、その時こそ日本がそれをやるべきだと思います。日本は経済協力というのはピークの時に比べてもう半分近くになっちゃっているんですね、あるいは難民なんてもうほとんど受け入れていない。もっともっと開かれた国になるのだと、日本がこれから関心を持って、キチッと国際社会に貢献していくのだということを実践で示すということが、今や日本にとって必要な時だと思います」

外交ジャーナリスト 手嶋龍一氏の提言 『非核保有国の盟主たれ!』
手嶋氏
「実は、日米同盟というのは盤石に見えるのですけれども、アメリカは核超大国、日本は核を持っていませんよね。そのところで重要な違いがあって。よく日本はアメリカの核に守られている、だから、遠慮しなければいけないのだなどと、そんなことを言っている場合ではないと。日本はアメリカの強い要請を受けて、実は核を持たないという政策を堅持しているという、大変強みがあるわけですね。従って、そうした日本は、他のオーストラリアも含めて、核を持たない国を代表して、非核保有国の代表として、拒否権を持った国連の常任理事国になって、その盟主たれと。これは安倍内閣にとっても大きな目標の1つにすべきだと思います」
反町キャスター
「その前提に立った場合に、核保有論とか、核保有を議論すべきという、国内の1部にある議論というのは、これはおかしいと?」
手嶋氏
「いえいえ…」
反町キャスター
「それもアリなのですか?」
手嶋氏
「それも大きく議論した方がいいと思うのですが、その結果、日本は、ここは核を持たないことに大きなメリットを見いだすことになると思います」

松川るい 自由民主党参議院議員の提言 『強くしたたかに!』
松川議員
「強くしたたかにと。現在、私は世界で起きていることというのは、パワー・ポリティクス、力による政治というのが、中国も、アメリカも、ロシアも、しかも、また、それぞれのリーダー達というのは非常に強力で、長期政権。この中で日本の国益を守っていくためには、日本は経済的にも、それから、防衛力の面においても、外交の面においても、強い存在であるように、これを目指していかなければならない。また、大きな変化があるわけです。米中関係もどうなるかわからない、朝鮮半島情勢もどう変わるかわからない、ロシアもわからない。この中で、既存の概念に捉われないで、新しい、したたかな発想で外交を展開していくということが必要だと思います」