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2017年12月20日(水)
河野洋平VS横路孝弘 『安倍一強』と与野党

ゲスト

河野洋平
元衆議院議長 元自由民主党総裁
横路孝弘
元衆議院議長

国会『形骸化』の元凶
秋元キャスター
「今夜は、河野洋平さん、横路孝弘さん、2人の元衆議院議長を迎えて、2017年激動政治を振り返りながら、日本の政治のあるべき姿について話を聞いていきます。日本の政治が大きく動いた年でもありました。今年の主な動きをパネルでまとめました。まず2月に森友学園問題、3月には加計学園問題が表面化しまして、国会で野党の追及が始まりました。5月の憲法記念日に安倍総理が自民党総裁としてビデオメッセージで憲法改正の私案を発表しました。8月3日には内閣改造が行われ、安倍総理は新しい内閣を『仕事人内閣』と名づけました。9月、安倍総理は会見で消費税増税分の使い道の変更を発表し、その信を問うと衆議院を解散、その直前に小池東京都知事が希望の党を立ち上げ、民進党は希望の党との合流を発表しました。民進党から分裂した議員が立憲民主党を立ち上げまして、総選挙を迎えました。その総選挙は自民党の大勝という結果になったわけです。いろいろあった2017年なのですが、まずは国会論戦について聞いていきたいと思います。まず河野さん、今年、国会の開催日数が190日で、過去20年で最も少なかったということなのですけれども、今年の国会論戦を振り返っていかがですか?」
河野氏
「日数が少なかったというだけではなくて、中身もあまりなかったと」
秋元キャスター
「なるほど」
河野氏
「そこのパネルにあるように、2月、3月、いわゆるモリカケ問題でだいぶ野党は追及したのですけれども、はっきりした実態はそこでは見つけ出すことはできなかった。そうしているうちに、そのパネルから抜けているけれど、内閣は共謀罪を通そうというんですね、共謀罪の審議に野党を引っ張り込もうとして担当大臣がなかなかはっきりしないものだから、野党ももしかしたら潰せるかもしれないと思い始めて審議にいったのだけど、それはどうも見せかけで、結局、引っ張り込まれて、強行採決で終わり…」
反町キャスター
「なるほど」
河野氏
「…ということになって、非常に乱暴ですよね、ここはね。前半は逃げまくって、後半は強行採決で、自分の思いを遂げて、それで国会をパーッと閉めて。野党が臨時国会の召集を憲法の規定に従って要求するけれども、それは一切無視して、内閣改造をやって、体制を整えて。臨時国会を召集して、初っ端に解散、選挙と、こういくのですから。国会というものの存在感というものが非常に薄い1年だったと思いますね」
反町キャスター
「見ていて、どう感じたのですか?歯がゆいのですか?」
河野氏
「とっても歯がゆいですね」
反町キャスター
「とっても歯がゆい…」
河野氏
「いや、昔ばなしをして恐縮ですけれども、我々がいた頃は、社会党という相当しっかりした、数は自民党に比べれば少なく、政権担当には手が届かない政党だったけど、しかし、国会運営その他には練達の士がいました。それは、ただ単に国会運営に長けてたということではなくて、1つ1つの問題に専門家がいましたよね」
反町キャスター
「うん、うん」
河野氏
「安全保障問題と言えば…」
反町キャスター
「大出さん…」
河野氏
「大出さんとかね」
反町キャスター
「横路さんもそうですよね?」
河野氏
「そう。だからね、予算委員会をやっても凄みがありましたよ。それはだって、横路さんのご先代とか、先ほど言った大出俊とか、楢崎弥之助とか、そういう人が出てくると、ちょっと政府は1日やそこらでは、なかなかこのハードルは越えられないかもわからんと」
反町キャスター
「うん」
河野氏
「しかも、その人達がしっかり時間をたっぷり持って質問したらやり切るつもりできますからね」
反町キャスター
「なるほど」
河野氏
「現在はどうもテレビ中継がドンドン増えてきたもんだから、テレビに映りたいという人が党内に増えて、いろいろな人が次から次へと出てくる。たとえば、30分刻みで出てくる」
反町キャスター
「あります」
河野氏
「だから、30分ぐらいの質問では、問題を解明できないですよね。政府の方も30分逃げていれば、もう終わっちゃうと思うから逃げ回るわけですよ」
反町キャスター
「はい」
河野氏
「結局、何の結論も得ずに次にバトンを渡すということで国会審議が何にも成果がないですよね。そういう状況は非常に歯がゆかったですね」
横路氏
「徹底的に議論するということが少なくなったのは事実です。私が、最初に当選した時は内閣委員会に所属しまして、伊能繁次郎さんという方が委員長で、三原さんと大出さんが理事ですよ。法律がすごく多い、二十数本かかるんですよ。その時のルールは委員だけが質問すると、外から来て質問はしないと」
反町キャスター
「あっ、差し替えなしですか?」
横路氏
「差し替えなし」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「その代わり、委員の質問が終わったら採決すると」
反町キャスター
「ほう」
横路氏
「時間制限なし」
反町キャスター
「ほう」
横路氏
「だから、私、1番質問したのは、4時間半、1人で。橋本登美三郎運輸大臣相手に、運輸行政、海運、航空行政という、その時の航空行政の議論がその後のロッキードの時に非常に役に立ったんですけれども」
反町キャスター
「なるほど」
横路氏
「それから、予算委員会だって総括質問という、総理大臣も出てやるヤツ、だいたい1人2時間、野党は皆やれたわけですよ」
反町キャスター
「長いですね」
横路氏
「ええ、だから…」
河野氏
「長いと言っても1時間ぐらいで終わっちゃう…」
横路氏
「ええ。あとの一般質疑も1時間半。分科会、これはだいたい1週間やった、しかも、朝から夜の9時、10時までやったんですよ」
反町キャスター
「ほお…」
横路氏
「今なら、分科会というのは、2日か3日で終わっちゃうんですよ」
反町キャスター
「そうですね」
横路氏
「しかも、5時には終わりますよね」
河野氏
「昔は、分科会というのは夜、夜なべ仕事と言って、夜遅くまでやったものです」
反町キャスター
「そんなに長時間やって、予算はちゃんと3月末までに成立したのですか?」
横路氏
「もちろん、それで、だから、何の問題もなかったわけですよ」
反町キャスター
「なぜそんなに、現在こんなに…」
横路氏
「いや、わかりません、それは。それだけ、しかし、問題が現在だってまだたくさんあるわけでしょう?」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「国会の役割というのは、行政をチェックすることと、もう1つ国民の声を政治に反映させるという大事な役割があるわけですよ」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「だから、分科会の問題、分科会というのは、自分の所属している委員会以外の質問もできますから、私どもももう走り回って、あっちだ、こっちだと飛び回って、質問をしたわけですよ。1年間分、いろいろな課題を受けとめて、調べておいてやるということなので。現在は、1つは、だから、議員が、いきなり話が飛んじゃうのですが、小選挙区制の弊害があるんですよ」
反町キャスター
「ほう」
横路氏
「と言うのは、1つの小選挙区に、比例区で当選したのと小選挙区で当選したのと、2人いることがありますよね」
反町キャスター
「あります」
横路氏
「そうすると、国会よりも地元優先になっちゃうんですよ」
反町キャスター
「なるほど」
横路氏
「だから、選挙区が狭くなったでしょう。だから、むしろの国会審議よりも…」
河野氏
「サービス合戦」
横路氏
「地元を走り回る。東京の議員の皆さんはすごいですよ。新年会だ、お祭りだ、なんだかんだと言って、もう皆…」
反町キャスター
「中選挙区でそうなったから、それを避けるための小選挙区だったのではないのですか?」
横路氏
「いや、中選挙区の方がそれは薄かったですよ。小選挙区になってからの方が…」
反町キャスター
「えっ?」
横路氏
「…濃密になっています」
河野氏
「それは、中選挙区は3番目でも、4番目でも当選する可能性があるわけですから」
反町キャスター
「なるほど」
河野氏
「小選挙区は1番でなければ。1人しか当選しませんから」
反町キャスター
「はい」
河野氏
「それは、競争は徹底的になるわけですよ」
反町キャスター
「中選挙区の時のさまざまなサービス合戦、お金とか、言われましたよ。それを避けるための小選挙区というのが現在、実際において実現できていないと横路さんは感じている?」
横路氏
「ええ、そう思いますね、非常に」
反町キャスター
「なるほど。選挙の話はあとでまた聞くにしても、そうすると横路さん、この話は質問力みたいなことだと思うのですけれども…」
横路氏
「はい」
反町キャスター
「議員の質問力は、現在の若い連中は…という話をあまりしてもしょうがない気もするのですけれども、議員の質問力とは何だと思いますか?」
横路氏
「いや、それは、国民からのいろいろな声を聞いてやるという話ですよ」
反町キャスター
「うん」
横路氏
「私は、最初に、ああ、国会議員というのは力があるなと思ったのはある人からお手紙を貰ったんですよ。それは寝たきりの人です。選挙の度に投票用紙はくるけれども、投票できないのだと」
反町キャスター
「なるほど」
横路氏
「調べましたら、戦後間もなくは郵便投票制度というのがあったのですが、選挙違反が多くなるというので中止になって、それっきり放ってあったわけですよ。それで、私は弁護士もやっていますので、法律事務所で裁判を起こして、これは1審で違憲判決が出るんですよ。それで議員立法で投票制度というのは、我々がつくったのは、選管委員が部屋を、それぞれの家をまわって投票するというのを出したんですよ。そうしたら、自治省の方が郵便投票制度の復活というのを出しましたので、それにまとめて成立したんですよ。だから、現在は皆、寝たきりの人も投票できるんです」
反町キャスター
「なるほど」
横路氏
「その時、手紙がきっかけですけれども、ちゃんと調べてやれば、議員としての力があるのだなと思いました、最初の時に」
反町キャスター
「現在の議員にはその実感とか、体験がないのですか?」
横路氏
「いや、ないというか、それはやればいくらでもできる話なので」
河野氏
「ハハハ…」
反町キャスター
「議員の活動の仕方が変わったのですか?」
横路氏
「ただ、しかし、政党によってはどうかわかりませんが、議員立法というものについて、与党の方はどう考えているのかわかりません。ただ、問題はそういう議員立法を出しても、たとえば、法案に対案を出せとよく総理が言われるではないですか?」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「対案として法律を出したら、本当は一緒に審議すればいいわけですよ」
反町キャスター
「ほう」
横路氏
「政府案と対案の議案と…」
河野氏
「並べてね」
横路氏
「ところが、政府案が優先になっちゃって、ほとんど議員立法を出したのは審議されないで終わっちゃうんですよ」
反町キャスター
「なるほど」
横路氏
「だから、そういうような国会運営…には問題はあります、すごく」
反町キャスター
「なるほど」
河野氏
「横路さんが言われるように、本当に対案を出せと言うなら対案を出したら同時進行です」
反町キャスター
「なるほど」
河野氏
「並べて、答弁者も政府と野党側の…」
反町キャスター
「委員会でね?」
河野氏
「うん」
反町キャスター
「政府席と野党側の提案席と2つ分かれて…」
河野氏
「そうそう。それで、両方に質問し…、特に自民党があんなに質問したい、質問したいとおっしゃるなら、そういう時に野党に大いに質問したらいいと思うんですよ」
反町キャスター
「質問の話とか、議員立法の話とかを見る中で、河野さん、この国会においてモリカケの問題がすごくたくさん、野党の皆さんに聞くと、そんなことないんだよ、他のも聞いているのだけれど、メディアの連中がそこしか取り上げないからだと怒られるのですけれども、そこにどうしても目がいってしまうのは政党としてもそこにエネルギーを注力したと僕らには見えるのですけれども…」
河野氏
「そうですね、だから…」
反町キャスター
「モリカケに終始した国会と見るのか、その展開をどう見ていました?」
河野氏
「いや、先ほども言ったように、テレビに映りたいと。そのためには、モリカケをやるのが1番映る可能性があるからということで、モリカケ問題になる」
反町キャスター
「なるほど」
河野氏
「それで、しかも、アイツだけが映るのが嫌だ、俺も映る場所に行きたいということになるから。なかなか1人に集中して…」
反町キャスター
「なるほど」
河野氏
「この人がモリカケをやるのだと言ったら、そこに情報も集めてやれれば、その人が徹底的にやるという、そういうことにならないわけですよ」
反町キャスター
「はい」
河野氏
「つまり、野党にはいろいろ野党の事情があるのだろうけれど、リーダーというのは、党内をまとめて、それは、あなたも出たいのはわかるけれど、この問題はこの人に任せてやろうと。うまくやれれば、我が党の点があがるので、キミも結局、キミもプラスになるのだから、1人に集中しようとか。党内を説得して押さえ込んで、この問題はこの人にやらそう、この問題はお前にやらすから、ずっと勉強しろと、情報もここに集めろと、いうようなことがうまくできていないですね」
反町キャスター
「なるほど」
河野氏
「もっと言えば、今度は野党が皆でそういう連携をとって、この問題は、ここでやろうと、その代わり我が党はこの問題をやるよというようなことで仕分けができれば、もう少し野党の質問力は上がったと思うけれども。皆、同じ質問をそれぞれするから…」
反町キャスター
「なるほど」
河野氏
「だから、時間も少なくなっちゃって、二番煎じ煎、またかという話になって、説得力がない、なくなるという状況だったですね」

『強い官邸』と三権分立
秋元キャスター
「さて、今年の政治の動きの中で最も大きな出来事が9月、10月の解散総選挙でした。この解散については『大義なき解散』との批判もありましたけれども」
河野氏
「国会議員というのは、国権の最高機関の議員ですからね」
反町キャスター
「はい」
河野氏
「その国権の最高機関の議員が有権者から4年間の任期を認められて選ばれてきているわけです。だから、議員は4年間の任期は自分の権利として、あるいは自分の義務として、4年間、国権の最高機関の議員を務めなければいけませんよ」
反町キャスター
「はい」
河野氏
「それを行政府のトップが勝手にクビ切っちゃうわけですから。三権分立で行政府と立法府が同じレベルでやっているのではない、行政府が立法府のクビ切っちゃうわけですから、しかも、2年ちょっとで」
反町キャスター
「そうですね」
河野氏
「もう任期の半分ちょっといったところでクビ切るわけですからね。国民は4年任せているのに…」
反町キャスター
「なるほど」
河野氏
「2年ちょっとで1人の人間が切るというのは、これはどう考えたって、よほどのことがない限り、そんな解散権なんて使っちゃいけないことは当然のことだと思うんです」
反町キャスター
「それは憲法改正の話とはまた別な話として、総理の解散権というのは制約されるべきだと感じますか?」
河野氏
「制約と言うより何より本来そういうものだと」
反町キャスター
「あっ、日本の解散権というのが異常なのですか?」
河野氏
「いや、つまり…」
反町キャスター
「異常と言うか、あまりにも自由すぎる?」
河野氏
「いや、いいと書いてあるわけではないですよ」
反町キャスター
「なるほど、そこですね」
河野氏
「ええ。ですから、総理大臣は良識のある、ちゃんと日本の、国権の最高機関の存在というものを認めていれば、そんな乱暴なことはできないと。だから、不信任案を受けて自分が不信任された場合、それは総辞職するか、解散するか、それはどちらかの権利があるわけです。だけど、そうでもない、何でもない、立法府はちゃんと審議をやろうとして、皆、準備をして待っているところ、しかも、臨時国会を開いて、審議しようや、と言って待っているところへ行って、解散とやるわけですから。これはどう考えたって常識的な行為ではないですよね」
横路氏
「日本の統治機構というのは、割と法律に任せているわけです。だから、たぶん新しい法律をつくって、解散権の制限をすればいいわけですよ。できると思いますよ、私は、憲法改正をしなくたって」
河野氏
「ええ、僕もそう思います。法律をつくればいいだけの話」
反町キャスター
「そうすると、河野さんはメディアとかが、総理が解散権を伝家の宝刀…」
河野氏
「そう」
反町キャスター
「…とか、いかにも、ああ、もう怒っている…」
河野氏
「あれは本当に、メディアはダメだ」
反町キャスター
「ダメ?」
河野氏
「つまり、解散については嘘をついても認められているとか」
反町キャスター
「そうそう」
横路氏
「本当ですね」
河野氏
「伝家の宝刀を抜いたとか、何を言っているのだ。メディアは、これはおかしいと言わなくてはダメですよ、反町さんなんかが先頭に立って言わなければダメ」
反町キャスター
「いや、もう…そういう解散権に対する世間とか、メディアの受け止め方自体が、そういうものを許しているところがおかしいと?」
河野氏
「そう思いますね」
反町キャスター
「横路さん、いかがですか?そういうことですか?」
横路氏
「そう思いますね、はい。皆がそうやって当然のように思っているけれど、実は根拠の、ある意味では薄い話なのであって」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「これはちゃんと法律で規制した方がいいと思いますね」
反町キャスター
「それは、ちょっと先になっちゃいますけれど、憲法改正の話の中で、解散権を制限すべきだという議論もあるわけですけれども、憲法でやるほどの話かどうかということについては、先ほど2人とも、法律で、という話がありましたよね?」
横路氏
「ええ」
河野氏
「ええ、できると思いますよ」
反町キャスター
「改憲の必要はない?」
横路氏
「ない」
河野氏
「十分できると思います」
反町キャスター
「十分できる?」
河野氏
「ええ」
反町キャスター
「それはもちろん、与野党合意してということですよね?」
河野氏
「もちろん」
反町キャスター
「では、河野さん、たとえば、自民党にいた立場からすると与党が解散するというのは、当たり前のことだけれども、与党の政権を続けて、野党を減らし、政権を安定させて、さらに次にやりたいことがあるのだ、政権を続けたいのだ、ないしはこういう政策を打ちたいのだという時に、抜ける刀かどうかという、そういう…、どうぞ…」
河野氏
「…それは、かつての自民党は権力者が自分の権力を使うことを非常に抑制的に考えていましたよ」
反町キャスター
「なるほど」
河野氏
「それはもうできるだけ、権力が、仮に権力があったとしても、それは使うべきでないと、抑制的に考えていた」
反町キャスター
「はい」
河野氏
「だから、こんなことはほとんどなかったんです。反町さんがおっしゃるように、もし自民党が政権を代えて延命、党として政権を延命しようと思ったら、総辞職させて代えていますよ」
反町キャスター
「なるほど」
河野氏
「だから、それは党内で、これは良いことかどうかは別ですよ、また別だけれど、派閥があって…」
反町キャスター
「うん」
河野氏
「Aという派閥のリーダーが総理大臣をやっていたけれども、党内の総裁選でBという派閥が勝っちゃえば、もうAという派閥の総裁、総理だった人が辞職して…」
反町キャスター
「そうですね」
河野氏
「次、Bという派閥の総裁がなっていたんです。それは解散によってそんな乱暴なことなんかしていないですよ」
反町キャスター
「なるほど」
河野氏
「ええ。こんなことは、それは衆議院に対する大変に乱暴な仕打ちですから、考えられないことですよ、実際は」
反町キャスター
「なぜそんなに官邸が強くなったのですか?強すぎる官邸なのですか?」
河野氏
「急に強くなったのではないと思います。私はいつの日か、日本の政治が妙な熱にうかされて、権力を官邸に集中しなければダメだと、権力を官邸に集中してスピーディな政治をやらなければいかんというようなことを言って」
反町キャスター
「そう」
河野氏
「ドンドン権力を集中したんですよ。それは人事権も官邸になければいけない、最後は予算局まで官邸につくれという話まで、これはまだできていないけれども…」
反町キャスター
「はい」
河野氏
「そういう、ドンドン官邸に権限を集中、権力を集中する、これをずっとやってきたんですよ。そのことが現在こういうひどく強力な官邸というものができてきて。これは一朝一夕にできたと思わないです。それから、安倍さんという人の個人の資質も多少は影響あるかもしれないけれども」
横路氏
「相当、影響がありますよ」
河野氏
「だけど、安倍さんだからできたということより、ああやって権力を集中させてきた。それは1つ顕著なのは役人の人事権を…」
反町キャスター
「内閣人事局ですね?」
河野氏
「うん、官邸が全部握ったと。これでもう全役所は皆、官邸の思い通りですよね」
反町キャスター
「うん」
河野氏
「これはちょっと危ないですね」
反町キャスター
「うーん…」
河野氏
「だから、それは解散権もさることながら、とても危ない状況にあると、人事権というのは」
反町キャスター
「うん。横路さん、いかがですか?官邸の、現在、強すぎるのですか?」
横路氏
「まったくそうでしょうね。いやいや、続いていますよ。要するに、憲法で民主的な制度があって、チェックする仕組みというのができているわけです。しかし、実際に政権によって、そのチェック機能というのが弱くなっています。今おっしゃった、人事権もそうですよね」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「人事権で、たとえば、韓国の大使や釜山の総領事や帰ってきましたでしょう?政府の命令によって」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「ちょうどあの時、韓国の中も揉めている時ですよね。だから、韓国の総領事がちょっとその不満を言って、自分が今帰れば、情報もとれるし、いいのだけれどもなと、官邸は何をしているのだろうと言われたら、官邸に告げ口されてクビになったなんていうのが新聞の報道にありましけれども」
反町キャスター
「ありました」
横路氏
「つまり、人事権を持っていると、自分の気に入った人、その人を登用することになり、行政の方は、今度は政府に対して抵抗するというのか、意見を言うということがなくなって、もっぱら忖度をするようになる…」
反町キャスター
「なるほど」
横路氏
「…ということになると思います。政府が忠実な人間、政権に忠実な人間というのを配置して公平・公正なシステム・動きというのを変えてきたケースがあります。日銀の総裁の人事…」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「…法制局の長官、NHKの経営委員会、これはどうなのかはわかりませんが、最高裁の判事も、加計学園の幹事なんかをやった人が最近、判事になりました、最高裁の判事に」
反町キャスター
「なるほど」
横路氏
「そうすると、これは内閣の方が任命するのですけれど、しかし、趣旨としては、政治に対して距離を置くというのが、日銀であり、それから、NHKも公的な公共機関として、これも公平・公正が望まれているわけでしょう」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「法制局の長官だってそうですよね。これまで積み重ねてきた憲法解釈や法解釈が、内閣によってあまりぶれることのないようにという話なわけですよ。それがこういう人事配置によって、チェック機能を弱め、弱くなっているんですよ、弱めるようなことをやってきたんですね。だから、ここは非常に問題なことだと私は思います」

憲法改正論議の本質
秋元キャスター
「さて、今年の大きなトピックスの1つが、5月3日に安倍総理が自民党総裁として憲法改正案を提案したことでした。その案ですけれど『憲法9条1項2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込む』『2020年を新しい憲法が施行される年にしたい』ということでした」
反町キャスター
「河野さん、いかがですか?」
河野氏
「私は、最初に安倍さんが自民党総裁として、5月3日に…」
反町キャスター
「メッセージを出しました」
河野氏
「メッセージを出して…」
反町キャスター
「はい」
河野氏
「安倍さんは総理大臣ですよ。いや、総理大臣の前に国会議員だとおっしゃるけど、国会議員ではあるけれど、総理大臣になったらば、総理大臣として仕事をしなければダメですよ」
反町キャスター
「なるほど」
河野氏
「都合の良い時だけは自民党総裁になって、都合の良い時は、私は総理大臣だと言うけれども、そうではなく、総理大臣の在任中は徹底的に総理大臣でなければいけないと思いますね」
反町キャスター
「なるほど」
河野氏
「それを総理大臣ではない自分がいるみたいなことを考えるというのは、それはダメだと思うんです」
反町キャスター
「うん」
河野氏
「ですから、自民党の総裁として何とかなんてメッセージを出したりしてね…」
反町キャスター
「はい」
河野氏
「そうしておいて、そのメッセージは、自民党の中で決めた憲法草案と違うことを言っているわけですから」
反町キャスター
「はい」
河野氏
「総裁として言うなら、自民党の憲法草案に沿ってやらなければ、それは、自民党は怒りますよ、それは。そこも矛盾してきちゃうんですね」
反町キャスター
「うん」
河野氏
「安倍さんはとにかく、とにかく憲法をどこでもいいから変えたいと…」
反町キャスター
「そう感じますか?」
河野氏
「思っているのではないかと。だって、改憲勢力が3分の2を占めることが大事だと盛んに言うのだけれども、あの3分の2というのは、中身は全部違うんですよ」
反町キャスター
「そこです、そこは違います」
河野氏
「全然違う部分を変えようと言っている人を全部まとめて、3分の2になったから改憲だという議論は、それは無茶と言うか、意味のない議論で。どこを変えるのか?もうケンカになりますよ、中で」
反町キャスター
「うん」
河野氏
「たとえば、昨日、今日ですか、自民党が両論併記でやったという」
反町キャスター
「今日、論点整理が出ました、両論併記、9条に関して…」
河野氏
「これは…」
反町キャスター
「安倍総裁案である、9条の1項2項を残して自衛隊を明記するというのと、『戦力の不保持』これは2項の部分ですね、この9条2項の部分を削除するというのが、両論併記になった。これはどう感じますか?」
河野氏
「両論併記と言ったって、これは全然違うんですよね」
反町キャスター
「うん」
河野氏
「つまり、お嫁さんにいくと…」
反町キャスター
「はい?」
河野氏
「お嫁さんにいく時に…」
反町キャスター
「はい」
河野氏
「こっちの人がいい、こっちの人がいいと言っているようなもので」
反町キャスター
「なるほど、うん」
河野氏
「そんなの、解決策でもなんでもない、私はこっちがいい、私はこっちがいいと言っているだけでは、それで両論併記して、議論の結果、両論併記になりましたと言うのなら、何にも議論していないのと同じですよ。こんな両論併記というものを持ち出して、憲法改正の議論が少し進んだ、改正が推進されたなんて思うのはまったく間違いで。これをやっていれば、自民党の議席数を半分にしなければダメですよ」
反町キャスター
「なるほど」
河野氏
「そうすれば、改憲勢力がそれだけ半分減りますよ」
反町キャスター
「うん」
河野氏
「そのぐらい違うんですよ、この2つの主張は」
反町キャスター
「なぜこういう乖離した、かけ離れた両論を併記した形を自民党の憲法改正推進本部はとったか?そこは政治的な思惑をどう見ますか?」
河野氏
「つまり、自民党の中ではまだ改憲について、きちんとした議論ができていないということですよ」
反町キャスター
「なるほど、うん」
河野氏
「だから、改憲だ、改憲だという前のめりの姿勢だけが進んでいるだけで、どこをどう変えるのかという議論はまだほとんどやっていないとしか思えませんね」
反町キャスター
「横路さん、この両論併記をどう感じますか?」
横路氏
「いや、私は、戦力不保持という2項の規定の趣旨は、上の案でも、結局は弱い形では残るけれども、実質的には…」
反町キャスター
「同じ意味だと?」
横路氏
「ええ、同じような意味になる可能性があると」
反町キャスター
「3項があることによって、2項が死文化するという話ですね?」
横路氏
「ただ、国民あてにその方が穏やかで、公明党も納得できるのではないかというものが安倍さんの考えで上の案になったと」
反町キャスター
「なるほど」
横路氏
「自民党の改憲案は初めから2項削除ですから」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「その方が自民党の考えとしては明確なのだけれども、改憲するにあたって支持を少しでも得たいということでやった規定だと思いますから、一定の考えを持ってやったわけではないと。先ほど河野さんがおっしゃったように、ともかく改憲するということを前提にして考えた案ではないかと思いますね」
反町キャスター
「横路さん、9条をまったくいじらなくてもいいのかどうかという前提の中で、北朝鮮がこれだけ軍事的な脅威を増している中で、本当に現在の憲法を守っていくことによって我が国を守れるのかという、この議論についてはどう感じているのですか?」
横路氏
「現在、その問題は北のもちろん、核・弾道ミサイル開発、しかし、同時にアメリカのトランプ政権の不安定さ、それから、安倍さん自身が100%トランプさんを支持していると、戦争になるのではないかということですよね」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「私どもの願いは、米朝戦争は絶対にこれを避けてもらいたいということで安倍さんにしっかり話をしてもらいたいということだと思うんです。北朝鮮が現在やっていることが、どこが目的になっているかというと、日本でも、韓国でもなくて、アメリカですよ。それから、なぜアメリカに対してああいうことをやっているかというと自分達の体制、自分達の安全保障のためですね、それは。それはもうはっきりしているわけですよ」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「だから、安倍さんがやることは何かというと、脅威というのは、能力と意図によるんですね」
反町キャスター
「なるほど」
横路氏
「従来から言われる、能力と意図…」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「それで問題は能力について現在、一生懸命やっているわけでしょう?安倍さんはそれに対して圧力をかけると言うだけでしょう?」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「意図を変えればいいわけですよ。だって、核を持っている国というのはロシアもあるし、中国もあるではないですか?」
反町キャスター
「皆とは言わない、たくさん持っている、はい」
横路氏
「ね?一時、ソ連脅威論というのがあったでしょう?」
反町キャスター
「ありました」
横路氏
「あれはどうしてなくなったのですか?」
反町キャスター
「うーん…」
横路氏
「あれは米ソの和解がマルタ島の会談でできたからですよ。あのあと、ソ連の、いわゆる領空侵犯と言いますか、スクランブルがすごく減ったんですよ」
反町キャスター
「うん」
横路氏
「今、また増えていますよ」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「同じですよ。問題は北朝鮮との間にまったく外交交渉がないからです。あれで大使館でもあれば、国交回復をして、ちゃんと情報も入るし、拉致問題だって、拉致問題を解決しないから国交回復しないではなくて、国交回復をやることによって拉致問題に対して展望が見えるということだと私は思うんです」
秋元キャスター
「ここから野党の混乱について聞いていきたいと思います。再びパネルに戻りますけれども。今年は衆議院の解散の直前に小池東京都知事が希望の党を立ち上げ、そこに民進党が合流を発表し、さらに民進党から分裂した議員が立憲民主党を立ち上げるなど野党が混乱をしました」
反町キャスター
「河野さん、いかがですか?」
河野氏
「自民党と新しい政党との違いは、その足場、基礎がしっかりしているか、していないか。本当に足が地について組織をつくって1段1段積み重ねてきて、その上に支部ができる、党本部ができるという、この基礎固めができているかどうかですね。自民党は、選挙をすごく真剣にやりますよ、この党は」
反町キャスター
「うん」
河野氏
「それは、もう…」
反町キャスター
「個人も党も両方ですよね?」
河野氏
「ドブ板をならして、国会議員だってグルグル、グルグルまわって歩きますよ」
反町キャスター
「やりますね」
河野氏
「国会議員がまわって歩けば、県会議員は県会議員で皆まわって歩く。今度は、市会議員は市会議員が皆まわって歩くわけですから。重層的に選挙運動がグワーッといくわけですよ」
反町キャスター
「うん」
河野氏
「それに比べると、いかにも今度の希望の党なんて言うのは、とにかくよその県の市会議員かなんかを持ってきてヒョイと立ててみたり、こっちで余っていた人をこっちに持ってきて…」
反町キャスター
「なるほど」
河野氏
「それは、当選しっこないなと、僕らの常識から言えば」
反町キャスター
「はい」
河野氏
「それでも、前原さん…、前原さんは小池さんの人気で風が吹くから、それでも通ると思われたのかもしれないけれども。しかし、それは横で見ていて…、だって、見たこともない、聞いたこともない人が今度、私がここで出るんですと言われて、それは投票しないよね。見たこともない、聞いたこともない人に投票するならば、それだけの政党に信用があるとか、実績があれば別ですよ」
反町キャスター
「なるほど」
河野氏
「だけど、その政党だって昨日今日できてきて、初めて聞いた名前の政党、その政党が新しい人を連れてきて、ここです、ここですと言って、それが当選すると思ったとはちょっと、前原さんはそんなことは思わないと思うけれども、ちょっと魔が差したか知らないけれども、あそこでコロッと民進党を蹴っ飛ばして向こうへすがりついちゃったと言うか、抱きついちゃったというのは。1度は政権を獲った政党、1度はと言ったって、昔ではないのだから、ついこの間、政権を獲っていた政党です、その政党で、しかも、野党第1党ですから、それなりの相当な責任があります。それから、前原さんはこの間の都議選で負けたという理由で蓮舫さんを降ろして、そのあとになったばっかりで、まだ何か月ですか、ほんの数か月…」
横路氏
「うん、ほんの僅か…」
河野氏
「…やっていない人が丸ごと党を売っちゃうみたいなことを、割っちゃうというか、解党しちゃうというのは、それはとても信じ難かったですね」
反町キャスター
「うん。横路さんね?」
横路氏
「はい」
反町キャスター
「この民進党が割れていく経緯の中で、1つポイントになったのは、僕は共産党との距離感だと思うんですよ。希望の党の皆さんというのは、共産党と協力おろか政権、政策を同じようにすることはできないとはっきり言っている。立憲民主党の皆さんは、そこの部分は多少弾力的に、政権は一緒にしないまでも、協力できるところがあるのではないかというような話をする方もいる。横路さんから見て、今回の総選挙に向けて、共産党…、僕らから見ても政策は非常に弾力的になってきているという印象も受けているのですけれど、共産党というのは野党から見た時に、一緒に政権を担うだけのパートナーとなっているかどうか、そこはどう感じていますか?」
横路氏
「いずれにしても変わりましたね、共産党は」
反町キャスター
「変わった?」
横路氏
「ええ。変わったきっかけは、共産党にとってたぶんいろいろあると思うのですが、1つは共謀罪だと思います」
反町キャスター
「ほう?」
横路氏
「つまり、戦前、治安維持法のもとで党が弾圧されて、なくなったでしょう?」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「周辺も皆、弾圧されましたよね」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「その恐れというのがあったのだと思いますよ」
反町キャスター
「うん」
横路氏
「それは共産党自身がなくなるという心配にプラスして、日本の政治状況がそういう戦前型の社会になるのではないかという…」
反町キャスター
「なるほど」
横路氏
「心配があって。それは非常に柔軟になりました。と言うのは、前の参議院選挙の時からなのですが、市民連合という…」
反町キャスター
「ありました」
横路氏
「山口二郎さん達が中心になった市民団体が中心になって、民進党でしょう、それから、自由党でしょう、共産党に、社民党と野党4党で協力してきて。市民連合が出した政策について議論して、まとまった政策になっているんですよ。これは4項目ぐらいありまして、それは内政も外交・安全保障も含めて入っています。それでは共産党も含めて、皆、了解しているわけですから。それでこれからもやっていかなければいけないと思っています」
反町キャスター
「なるほど」
横路氏
「やっていった方が勝てると思います」
反町キャスター
「勝てる?」
横路氏
「ええ」
反町キャスター
「それは自民党を倒すために共産党の力を借りてでも、という数合わせの議論にならない?」
横路氏
「借りてというか、一緒にやれると思いますよ。オリーブの木と前に言った…」
反町キャスター
「はい、ありましたね」
横路氏
「小沢さんが現在、言っていますが、イタリアの仕組みですよね。あれは政策の協定で政策一致ですよ」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「私も知事をやりましたから、わかっていますが、すぐ公約の中でもすぐできるものがありますよね」
反町キャスター
「うん」
横路氏
「それから、やるのに時間がかかるものがあります。たとえば、いろいろな政策でも審議会みたいなものが地方にもあって、それを経てきているものは、そこでちゃんと変えないとできない。それから、やりたいけれどもかなり無理があるというのがあります。それは将来の課題として残すというような、3段階ぐらいでオリーブの木もやってきているわけですよね。だから、すぐやれるものをやるというのが、だいたいそのまとまった政策ですよ」
反町キャスター
「なるほど」
横路氏
「そういうようなことを考えれば、あるいは政権に入らなくても閣外協力という協力の仕方もあるわけなので、多様なやり方が考えられます」
反町キャスター
「なるほど」
横路氏
「共産党に対する反発というのは、むしろ連合の中に強くあって…」
反町キャスター
「あります」
横路氏
「それは戦後の一時期、労働組合ができた時にいろいろ争った、まだ名残ですね。現在はそんなことはありませんので、地域の中でも結構、野党連合を中心になって、各地でいろいろな集会を一緒に持ったりしていますので」
反町キャスター
「うん」
横路氏
「共産党としては表に出てきませんけれども、その影響下にあるような団体も出てきて、市民一緒になってやっています。今度の衆議院選挙でも、いい例が新潟県と山形県ですよ」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「新潟県は1区の西村さんという方が立憲で出ましたが、あと自由党系の人達も」
反町キャスター
「そうですね」
横路氏
「それから、民進党の中でも希望の党にほとんど行っちゃったような人達のグループも皆、無所属で…」
反町キャスター
「無所属で出ました」
横路氏
「統一候補でやりまして、いい成績を上げましたよね」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「山形も、実は無所属でやるという話でまとまっていた、調印の寸前にああいう具合になりまして、私はともかく希望の党に行かないで無所属でやったらと言っていたのですけれども、皆、希望の党に行って、やって、全滅ですよね、惨敗です」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「参議院選挙では非常に成果を上げたのですが…」
反町キャスター
「そうですよね」
横路氏
「逆になりました。だから、何と言っても、現在の状況で言いますと、現在すぐ政権と言っても、次の衆議院選挙で政権を獲れるわけではありませんから、段階を踏んでいかなければなりません」
反町キャスター
「うん」
横路氏
「次のステップはまず野党共闘で、しっかり議席を確保して150~160ぐらいの、トータルになって、やらなければいけないと思うんです。それは他の与党とまだこれから、そういう協力は前のヤツが、民進が解体してしまいましたからなくなりましたので、これからどういう話をしていくのかということなのですが。立憲はまだ党として立ち上がっていませんので、まずそれをもうちょっと早くやれと、皆、各地から、いつやるのだ?と言って民進党の離党届だけは出ているのですが、立憲に入れと、まだ規約も決まっていないからと押さえているわけですよ。だから、こんなの早くやらないと、皆の熱が冷めちゃうぞと言っているのですが。各地でなかなか地域差がありまして、北海道は2月中には全部、全面的に立ち上げたいと思っていますが、なかなか…」
反町キャスター
「それは立憲北海道が先に地域政党として結党する?」
横道氏
「そうです」
反町キャスター
「そういうことですね?」
横路氏
「はい。もともとボトムアップと言っているわけですから、地方を先行してつくっていって、やればいいわけですよ」
反町キャスター
「うん」
横路氏
「前の民主党の時はローカルパーティの連合というのをやりまして…」
反町キャスター
「ありました」
横路氏
「ローカルパーティを立ち上げていって、最後、民主党、市民が主役という意味での民主なのですから。それがその後いろいろ皆さんが入ってくるにつれて薄れてしまいましたけれども。いずれにしても現在は立憲としては政党を立ち上げる、早くできるだけ幅広い地域でと、47都道府県でできないと、なかなか政権を担う政党にまではいきませんから、時間がかかりますが」

元衆院議長が語る日本の政治
河野氏
「現在、立憲民主党が1番難しいところにいると思うんです」
反町キャスター
「ほう」
河野氏
「私は自分で経験がありますので、新党をつくって、ちょっとブームになって、支持率がバーッと上がって…」
反町キャスター
「上がりましたね」
河野氏
「ただ、支持率もワーッと上がるけれども、それほど議席を持っているわけではないですよ。それは現在の立憲民主党は、ワーッと支持率が高くなりました、だけれど、所詮、議席は50ですよね」
反町キャスター
「はい」
河野氏
「そうすると、この期待に応えられないですよ、この50の議席では」
反町キャスター
「なるほど」
河野氏
「そうすると、何だと?期待していたのに、何にもできないではないかという、この期待が若干、失望に変わっていく可能性がある、時間が経つと」
反町キャスター
「はい」
横路氏
「おっしゃる通りですね」
河野氏
「この期待度がだんだん下がりますよ。その時に、立憲はどうするかなんですね」
反町キャスター
「はい」
河野氏
「この時に立憲があまり焦って、チョロチョロ、チョロチョロ動きまわるとダメ」
反町キャスター
「うん」
河野氏
「キチッと自分の身の丈にあった支持があればいいというぐらいの腹をくくって、ドシッと座って、横路さんがおっしゃるように地方組織をつくるなり、党の組織をキチッとつくって、次の参議院選挙に備えるための候補者を選んでおくという作業が大事ですよ」
反町キャスター
「うん」
河野氏
「それを、あの期待に応えようと思って、ピョンピョン、ピョンピョン、背伸びをして、ジャンプしていたら、それだけの力が、50議席ですから出ないですよ。だから、たとえば、野党第1党でしょう、50人しかいないでしょう…」
反町キャスター
「はい」
河野氏
「国会に16委員会がありますよ」
反町キャスター
「なるほど」
河野氏
「16の委員会、皆、筆頭理事で出なければいけないですよ、野党第1党…」
反町キャスター
「ほう…」
河野氏
「そうするとね、そんなに筆頭理事で16の委員会に出せるだけの…」
横路氏
「大変です、現在、大変苦労している」
河野氏
「…人材が、キャリアを持った人材がいるか?」
反町キャスター
「疲弊しますよね?」
河野氏
「でしょう。すると、先々で自民党にグワーッと押し込まれる、野党から突き上げられる、皆、自信を失ったり、うまくいかなくて、マイナスばかり出てくるというようなことがあってはいけないから。ここは立憲は中をしっかり固め、ちゃんと人材を育てるなら育てる、これなら出せる、どこの委員会に出せるというのはきちんと見極めて、体制を整えて、しっかりやらなければダメですよ」
反町キャスター
「そうすると、院内会派の話があるではないですか?」
河野氏
「うん」
反町キャスター
「他の、たとえば、民進党…」
河野氏
「ええ」
反町キャスター
「希望とはすごく距離が離れているのだけれど、希望とか、他のところと院内会派をつくって、院内の活動の数をまずある程度確保し、それが余裕を持った国会運営になるのかどうか、ないしはその道は選ぶべきではないのか?共産党との関係も重視したいという横路さんの話、次の選挙に向けてはどうなのだという話もありましたけれど、そこは現在のピョンピョンに入る話ですか?」
河野氏
「そこはなかなか難しいところでね。他の野党が本当に協力してやっていこうと本心から思って協力するなら協力したらいいですよ。そうではなくて皆、ここをちょっと足掛かりにして先に行くのだと、アイツを追い抜くために背中をつかんでいるのだというようなところと一緒にやったら絶対ダメです」

横路孝弘 元衆議院議長の提言 『三権分立』
横路氏
「三権分立、つまり、民主主義の基本は三権分立で成り立っているんです。それが最近は行政の方が非常に強くなってしまって、どうも現在の総理大臣も、自分は立法府の長であるなんて、間違って言ったのかと思ったら、2、3回繰り返していますから、それを信じているのかもしれません。それでは困るので、国会がもっと力を持って、三権分立の機能をしっかり果たすように、それがテーマです」

河野洋平 元衆議院議長の提言 『核』
河野氏
「何としても核廃絶、この核問題を解決するために全力を挙げなければならない。日本は世界の中核を担うと。是非、視聴者の皆さんもお1人お1人が日本の核になって、がんばってほしいと思います」