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2017年12月11日(月)
櫻井よしこ×木村太郎 『北朝鮮&中東』危機

ゲスト

櫻井よしこ
ジャーナリスト 国家基本問題研究所理事長
木村太郎
ジャーナリスト

米『エルサレム首都認定』の衝撃
秋元キャスター
「先週、アメリカのトランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認定したことで中東が揺れています。これまで北朝鮮問題で国際社会の連携を呼びかけてきたアメリカが、一転して孤立する事態となる中、現在、中東と北朝鮮の2か所が緊張の高まる火薬庫となっています。今夜は混迷する世界情勢、日本の安全保障の進路について、じっくり聞いていきます。まずはアメリカのトランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認定したことについて聞いていきます。先週8日、この事案について国連安保理の緊急会合が開かれました。その中で参加しました15か国のうち、アメリカを除いた14か国がアメリカへの非難を表明しました。さらに、イギリス・ドイツ、フランス・イタリア・スウェーデンが共同声明を出しまして『国際合意"2国家共存による解決"に反する』と、『アメリカの決定は地域の平和に寄与しない』という声明を出しました。9日、アラブ連盟の外相級の会合がありまして、そこでは『怒りと暴力をあおる危険な動き。アメリカ政権に認定の撤回を求める』という決議が行われました。まずは木村さん、世界各国から非難の声が相次いでいるわけですが、そもそもなぜトランプ大統領はこのエルサレムを首都に認定するということに踏み切ったのでしょう?」
木村氏
「トランプ大統領は間違いなく、自分の任期の間に中東和平解決しよう。声明でも言っていますけど、これまでの政権は皆、難題を避けて通ってきた。それはエルサレムの分割ということですよね。この問題がある限り、絶対に中東和平交渉は前に進まない。なぜかと言うと、これは原則論ですよね。実質的にはイスラエルがほとんど支配している、だけど、自分達の聖地だからここは譲れないという話がいつも和平交渉をやると、そこで躓いてしまう。それなら退路を絶っちゃおうということで。あれは基本的にはイスラエルの首都である、ただ、分割した国家の…、国家を分割したあとはそこに、西に、東エルサレムにパレスチナの首都が入ってくることは自分達当事者で決めなさい、こう言っているわけですよ。非常におもしろいのは、実はエルサレムを首都と認定したのはアメリカが最初ではないんです。ロシアが今年4月6日に外務省声明という形で、ロシア政府は西エルサレムをパレスチナの首都と認定すると言って。ところが、その時は何の騒ぎにもならなかったの。だから、イスラエル政府も何を言っているのだろうと、わからないまま忘れ去られていたのだけれど、実はその時の声明を見ると今回のトランプさんの声明と文脈はほとんど同じなの。だから、同じことを考えていると。実はトランプさんはそのころから動きを始めていて、それを察知したロシアがこれは乗り遅れてはいけないというので、認定したのではないだろうかと現在、思われ始めているんですね。この前後に非常にいろいろな動きが、報道されていないのがあったのは今年の10月の末に、クシュナーさんというトランプさんの義理の息子がいるんです。この人はイスラエルの血を引いている人なので、ユダヤ人の系統の人ですけれども、この人がサウジアラビアへ一般の民間航空で飛んで行って、皇太子と非常に長いこと協議をして帰るわけ。何を話したのだかはよくわからなかった。そうしたら、6日後、11月に入って、アッバスPLO大統領がサウジアラビアに呼ばれて、それで皇太子と面談した、そのあと暗い顔をして帰ってきた。何を言われたのだかはよくわからなかった。ところが、この間のトランプ大統領の声明の直前にニューヨーク・タイムズがすっぱ抜いたのですが、その時アッバスさんはサウジアラビアの皇太子にアメリカの提案を飲めと、飲まないとお前さんは外すぞと、放逐すると、2か月の猶予を与えるからそれを考えろと。その内容というのが次第に漏れ始めているのですが、非常にパレスチナにとって不利なアイデアなのだけれど、現在のイスラエルの状況をほぼそのまま新国家の形態とする、ただし、…シナイ半島の一部を、ガザ地区と書いてありますね、その隣に、エジプトがかなり広い土地を提供し、それを新国家の一部にする、こういうことで飲めと」
反町キャスター
「なるほど」
木村氏
「それともう1つ、新パレスチナ国家の首都はアブディスという、パレスチナの東側にあるちっぽけな町なのですけれども、そこを新パレスチナの首都としてよろしいと」
反町キャスター
「エルサレムの東ですね?」
木村氏
「あっ、エルサレムの東…にしてよろしいというその条件で、この案を飲めと。飲めなければ、パレスチナは議長を放逐すると」
反町キャスター
「なるほど」
木村氏
「そういうことを言ったって。だから、結局、トランプ大統領はこうした一連の流れの中で今回のエルサレムを首都と認定するという行動に出たはずなので。そうすると、これは非常に大きな1つの新しい動きの中で発せられた声明で、アメリカの動きというのは、これから非常にいろいろな形で強まってくるのではないかと。その前兆みたいなものが、いくつかあるのですけれど」
反町キャスター
「木村さん、今回のトランプ大統領の発言は、エルサレムをイスラエルの首都と認めるという、表に出たのはその発言だけですよ…」
木村氏
「いや、表…」
反町キャスター
「違う?」
木村氏
「違う。声明をよく読んでみてください。エルサレムをイスラエルの首都とすると言ったあと、ただし、エルサレムにおけるイスラエルの主権の及ぶ範囲は、今後の当事者の交渉によって決まると言っているんですよ」
反町キャスター
「では、エルサレムの分割もトランプ大統領の発言の中に入っている?」
木村氏
「示唆している、示唆している」
反町キャスター
「なるほど」
木村氏
「どこまでということは言っていないけれども、ですから、そこまで含めると、ロシアの言ったこととまったく同じことを言っているわけですよ」
反町キャスター
「そうすると、全体の現在、パレスチナの自治区というのは小っちゃい海辺のガザ地区とウエストバンクと言われる部分ですよね?」
木村氏
「ええ」
反町キャスター
「そこは、でも、完全に自治区になっているわけでもない?」
木村氏
「点々と住んでいるわけですね」
反町キャスター
「そうすると、言われたみたいにシナイ半島の一部を新しいパレスチナの国…」
木村氏
「国、国家、パレスチナ国家…」
反町キャスター
「…として認める」
木村氏
「ええ、ガザと一緒にね」
反町キャスター
「ここの部分とガザと、この形が新しいパレスチナの国家になる。では、ウエストバンクはどうなるのですか?」
木村氏
「ウエストバンクの今のパレスチナ人の住んでいる地域は、パレスチナ国家の一部とみなすと」
反町キャスター
「なるほど」
木村氏
「ただし、イスラエルの入植地の撤去はあり得ない。現在の入植地は、そのままイスラエル領になる」
反町キャスター
「正式なものになるわけですね?」
木村氏
「…なるというわけで。さらに、エルサレムの一部が首都になるというのが大方のアメリカの提言らしいのだけれども。これは非常に乱暴な提言だけれども、実はサウジアラビアが強烈にこれを推し進めていて。なぜ推し進めているかと言うと、その背景には、サウジアラビアが現在、イランに対して大変な危機感を持っている」
反町キャスター
「なるほど」
木村氏
「そのイランに対抗できるのはイスラエルと組むこと以外にない。イスラエルとこれからいろいろな協力をしていくには、国交正常化しておかなければいけない。イスラエルと国交正常化するには、中東和平問題というのを解決しないと、できない。だから、何が何でも現在、解決してしまおう。そうすると、イスラエルが飲める形でこういう話を持ち込もうということで、その話がトランプ政権と一緒になってこういう提案が出ているので」

混迷の国際情勢と日本の指針
反町キャスター
「先日のエルサレム首都認定を受けて、河野大臣は『中東情勢の悪化を懸念している。今度の動向に注意していく、日本は大使館を移動するつまりはありません』、これまで通り、テルアビブに置いておくという意味ですけれども。この河野さんの発言は、ヨーロッパの各国の発言ほど『寄与しない』とか、文句を言うほどの強いトーンではないけれども、アメリカの提案には乗らないよという、ある方が、和して同ぜずだと言われた方もいるのですけれど。この日本政府の外務大臣の発言をどう感じるか?木村さんと櫻井さんに聞きます。木村さんはこの発言をどう感じますか?」
木村氏
「これを見たら、ああ、こんなことしちゃダメだなと思った」
反町キャスター
「ダメ?」
木村氏
「うん。だから、トランプさんに賛成ですと言わなくていいの。これによる中東情勢のこれから和平問題の進展というのに注目したいと、ポジティブなことをちょっと言っておいた方がいい」
反町キャスター
「でも、材料がなかったら、乗っちゃって船が沈んじゃったら、何を言っているんだって」
木村氏
「それはそこまでコミットしなくていいから、『この決定が今後の中東和平協定にどう影響するのか注目したい』と言うのでいいではないですか?」
反町キャスター
「おお、ニュートラルな感じ」
木村氏
「ニュートラルではないですよ、これはアメリカ…」
反町キャスター
「ニュートラルと言うより、期待感をにじませますよね、この時点で?」
木村氏
「うん。『大使館を移動するかどうかはこれから決めます』でいいのではない?」
反町キャスター
「櫻井さん、いかがですか?」
木村氏
「『…つもりはない』なんて断定してはいけない、中東問題で断定的なことは一切言っちゃいけない」
反町キャスター
「櫻井さん、この河野さんの発言をどう?」
櫻井氏
「私はもっと優しくて、普通、外務省には厳しいのですけれども、現在、中東で死者が出るような騒ぎになっていますよね、そういったことを踏まえて、中東情勢の悪化ということをたぶんおっしゃったのだろうと思うのですが。『今度の動向に注意していく』は極めてニュートラルですよね。それで『大使館を移動するつもりはない』と言っているけれども、アメリカだって大使館を移すのは、3年、4年先だと言っているわけですね。言いましたから、じゃあ来年という、そんなタイムスパンではないわけですから。現在、移動するつもりはなくても、諸般の事情が変われば、移動してもいいわけですから。現在のところはこれくらいでいいのだと私は思います」
反町キャスター
「これ以上、木村さんみたいに『関心を持って見つめる』みたいな話を言うのは、ちょっと踏み込みすぎ?」
櫻井氏
「いや、『関心を持って見つめる』ということは言ってもいいと思いますよ。いいと思いますけれども。おそらく日本は、中東に関してはどこの国とも仲良くしてきたわけでしょう、イランとも、そう…」
反町キャスター
「なるほど、はい」
櫻井氏
「イランとこれだけ仲良くしてきたと。それから、サウジともそうですし、油というものを買う、売ってもらわないといけないわけですから。私は、日本の中東に対する政策というのはすごく保守的で、守りの姿勢の中に入っていますから、だから、これまでの中東政策を一挙に変えて、アメリカと同一歩調でやりなさいと言ったって、日本とアメリカは依って立つ国家の力が違います、日本は軍事力がまったくないわけですし。だから、私は現在のところはこれでいいのだろうと思います」

『火薬庫』北朝鮮問題の行方
秋元キャスター
「さて、先月の29日に79日ぶりに弾道ミサイルを発射した北朝鮮ですけれども。このミサイル発射の10日ほど前に、中国は北朝鮮に特使を派遣していました。このことについて、トランプ大統領はツイッターで『大きな動きだ。何が起きるか、注目しよう』と発信していました。しかし、その後、北朝鮮が新型の弾道ミサイルを発射しまして、その翌日、トランプ大統領は『中国の特使はリトル・ロケットマン(金正恩委員長)に何の影響も及ぼさなかったようだ』とツイートしています。木村さん、中国の特使派遣に対するトランプ大統領の発言、本当に期待をしていたのかなという?」
木村氏
「したと思いますよ、したと思います。」
秋元キャスター
「期待していた?」
木村氏
「変な話、変な話でもないのだけれど、トランプさんは習近平さんが大好きなの」
反町キャスター
「えっ?」
木村氏
「大好きなの」
反町キャスター
「あっ、そうなのですか?」
木村氏
「個人的に」
反町キャスター
「ほう…」
木村氏
「本当に何かやってくれるといまだに信じているのではないかな。だから、期待したんだと思いますよ」
反町キャスター
「それは習近平さんの腕力と言うか、実行力に期待した?」
木村氏
「彼が好きな人間、見てみなさいよ、安倍晋三、習近平、それから、ネタニエフ、それから、ヨーロッパにはいないかな?」
反町キャスター
「なるほど」
木村氏
「…プーチン」
反町キャスター
「はい」
木村氏
「要するに、言ったら実行する人間…」
反町キャスター
「なるほど」
木村氏
「…が、好きなの。理屈をこねる人は嫌いなの。だから、ちょっと韓国はダメなのだけれど」
反町キャスター
「なるほど」
木村氏
「だから、そういう意味では、習近平さんが大好きですよ」
反町キャスター
「はぁ」
木村氏
「それは最初にフロリダで会った時から好きで、何をしてくれなくても何かしてくれるだろうし、自分が頼むと言って。その路線は相当、続くと思いますよ」
反町キャスター
「でも、習近平・トランプの信頼関係ではないな、トランプさんの一方的な片思いなのか、習主席さんもトランプ大統領を、たとえば、中国がこれまで言ってきたような、新たな2国間大国関係みたいなところまで、この人だったらやれる、と中国側もトランプさんを高く評価しているか、そこはどう感じますか?」
木村氏
「習近平さんというのはバカじゃないから、要するに、相手をよく見ると思う。オバマ政権時代のスーザン・ライスさんとか、とにかく北京へ行って、ごますりまくった、アメリカの政治家、政治家というか官僚がいたのだけれども、あまり信用していなかった。だから、トランプさんみたいに、直截な人間は好きなんですよ、逆に」
反町キャスター
「なるほど」
木村氏
「…だと僕は思うの。だから、2人は息が合っていると思うの」

米中『思惑のズレ』と北朝鮮リスク
反町キャスター
「櫻井さんは、この米中の首脳間の関係をどう見ています?」
櫻井氏
「おそらくトランプさんは、すごく大きくて派手、派手しいことが好き、自分がとっても大事にされるのが好き、お金が好き、中国はこれを全部満たしてくれたわけですよ」
反町キャスター
「なるほど」
櫻井氏
「だって、訪問した時に、故宮を全部貸切りにして、習近平ご夫妻が案内をして、100年間も使われなかった劇場で京劇をお見せして、この金の塊を、これはゴールドだと言って持たせて、というふうに。それから、28兆円、これは本当の価値は28兆円ありませんけれども、数字としては積み上げてみせた。なんと言っても、習近平さんは現在、中国5000年の歴史と言って、それこそフェイクの歴史を語り続けているわけです。こういったものにトランプさんは圧倒されるというか、すごく魅惑されたのだと思うんですね。その意味では、トランプさんは習近平さんが好きだと思います。だって、彼は何回も何回も、I like him very much、He is a very good manと何回も言っていますでしょう」
反町キャスター
「なるほど」
櫻井氏
「そういう意味においては、そんなに嘘をつく人ではないですよね。だけども、同じような感情が習近平さんの側にあるかどうか、私はないと思っているんですよね。もちろん、首脳同士ですから、きちんと対応はしていると思いますけれども、10月の中国共産党19回党大会の3時間20分にわたる演説を読んでみると、習近平さんが考えていることはアメリカをとにかく凌駕して、世界の超大国になって、アメリカも含めて自分の足元にひれ伏させたいという考え方ですよね」
反町キャスター
「なるほど」
櫻井氏
「その共産主義のイデオロギーは圧倒的に勝っていると、優秀であると。自分はその中国共産党のトップで、自分の習近平思想が中国共産党の考えであって、それを世界に広めていくことが世界の人民の幸福につながる、アメリカも日本も含め。中国がずっと言い続けているのは、太平洋を2分するということですね。新型大国関係という言葉は使わなくなりましたけれども、それとまったく同じことをずっと今回も言っていましたし、今回の3時間20分の演説の中でも堂々と言っていますよね。だから、習近平さんの原点というのは、1840年のアヘン戦争ですよ」
反町キャスター
「ほう…」
櫻井氏
「アヘン戦争の時、あの演説の中でも言っていますけれども、アヘン戦争以来、我が中華民族は苦難の道を歩んできたと、この苦難の道を毛沢東が立ち上がって強くしたのだと、鄧小平が豊かにしたのだと、私は強くするのだと、言っているんですね。だから、この恨み辛みは絶対に忘れてはならないと。それを打倒し、克服し、現在の中国にもってきたのが共産党なのだということを、繰り返し、繰り返し言っていて。だから、共産党の教えを子供から大人まで、骨の髄まで学びなさいと言うんですね。その中で、これまでの西側の社会の価値観と我々は違うということをはっきり打ち出していますね。経済のあり方だって、文化のあり方だって、中国共産党のイデオロギー、イデオロギーですよ、イデオロギーが支配すると言っているわけですから。私は、トランプ大統領に対して、習近平主席が、それ相応の敬意を払って、きちんと遇そうと考えているとは思いません」
反町キャスター
「その2国が北朝鮮に対して連携しているかのように見えますけれど…」
櫻井氏
「はい」
反町キャスター
「北朝鮮問題に対しての米中の連携というのは、実のあるものとなるかどうか、ここはどう見ているんです?」
櫻井氏
「北朝鮮に対する米中の考え方の違いは、アメリカは絶対にアメリカに届くミサイルも核も許さないということですよね。中国も北朝鮮には核は持たせたくない。その核を持たせなくないというところでは一致していても、そのあとのあり方についての考え方となるとかなり違う面が出てくるだろうと思うんです。ただ、アメリカでは現在、北朝鮮がアメリカに届くミサイルを持たなければ、核を持ったまま許しちゃってもいいではないかという考え方が出ていることは確かですね。それを中国と共有して、その代わり中国に監督させると、だから、北朝鮮は中国のものだよと事実上言っている考え方が、キッシンジャーさんなんかがそうですけれど、ありますよね。私はそこにいってしまったら、アメリカと中国は本当に合意をしたら、日本とアメリカの関係はおかしくなると思いますし、我が国は強烈にそこに不満を表現しなければいけないと思いますね」
反町キャスター
「なるほど」
櫻井氏
「ただ、そこのところに、どうですかね?トランプさんが合意をするかどうかというのはわからないです。ティラーソンさんとか、そういった人達は話し合い路線ということで、交渉の余地はあるという姿勢を見せていますけれども、トランプはむしろここで一挙に片づけたいという気持ちを持っているように見えます。これは軍人の側近の皆さん方のコメントを聞いても、そのように感じさせられますね」

緊迫の半島情勢と『トランプリスク』
反町キャスター
「マクマスター補佐官の先日の発言ですけど、『北朝鮮問題を早急に解決しなければ、武力衝突にドンドン近づいていく。あまり時間は残されていない』、『トランプ大統領は単独で北朝鮮問題に対処する用意がある』。2日、3日と連続でこういう発言をしているのですけれど。木村さん、アメリカと言うか、マクマスター大統領補佐官の発言ですけれども、アメリカの北朝鮮に対する武力行使の構え、どう見ていますか?」
木村氏
「基本的にアメリカは武力行使をしないと思います。できないと思う」
反町キャスター
「うん」
木村氏
「それだけの力がないから。二方面作戦をとれないと、いつかこの番組でも言いましたよね。現在のアメリカ軍の実力というのは惨憺たるものですよ。それは、第7艦隊が3回も船ぶつけたのを見たって、わかるでしょう?」
反町キャスター
「はい」
木村氏
「イージス艦さえロクに運航できない海軍を持っている。F-18の7割が飛べない状態だと言うんですよ」
反町キャスター
「なるほど」
木村氏
「訓練もできていない。だから、それはいいですよ、とにかくそんな状態で戦争ができるとはマクマスターさん自身だって思っていない。口先だけ、とにかくいろいろなことを言えばいい。トランプさんの方の心の内ですけれども、習近平さんが好きだって言ったのは、これはこういうことですよ、大統領に就任した直後に、台湾のアレに電話したんですよ」
櫻井氏
「蔡英文に」
木村氏
「それで、それがすごい問題になったのだけれど、それを仕かけたのはピーター・ナバロという『米中もし戦わば』という本を書いた、中国大嫌い人間がいた、それを貿易担当の補佐官に任命したんですよ、ところが、それ以来、全然、彼はお呼びではなくて、この間の北京にもついて行っていない」
反町キャスター
「なるほど」
木村氏
「対中強硬派はもう現在ホワイトハウスにはいられないですよ。だから、口先ではいくら言っていても、中国の意思を無視して、こういうことはできないと思う」

中朝『対立』の実相
秋元キャスター
「今月、公明党の山口代表が中国を訪問した際に会談を行った汪洋副首相ですけれども『中国と北朝鮮との間には、過去においては血で固めた関係があったが、現在は核問題のために双方の立場は対立するものになっている』、異例の対立という言葉を発したと伝えられているのですが、これについて、中国の対外連絡部は『そんなことは言っていない』と否定をしています。木村さん、この否定した意図、それから、対立という言葉を使ったとされるのですけれども、このあたりは?」
木村氏
「中国の外務省が否定をしたということは、言ったのでしょう。否定しなければいけなかったということは、だいたい否定するような内容の話ではないではないですか?」
反町キャスター
「うん」
木村氏
「敢えてそんなことを、外務省が発表すること自体が、実はそれが事実であって、そういうことを言ったのでしょう、きっと」
反町キャスター
「そうなると、汪洋さんが中朝関係すごくマズいんだよと言ったことが表に出ることは、中国にとってはデメリットになるのですか?」
木村氏
「だから、それは山口さんがそこまで配慮しなかっただけの問題であって。本来は言うべきではなかったのかもしれないね」
反町キャスター
「それは中国にしてみたら、北朝鮮との関係がマズいということは…、環球時報やら何やら見ていても、中朝関係が非常にマズい状況にあるという報道はあまり見えない、この間の宋濤中連部部長が行ったヤツに関しても、いろいろ見方はあるにせよ、決定的な対立になったという報道まで出ていないとなると、中国から見た時に北朝鮮との関係は悪いとは言えない?」
木村氏
「そうではなくて、事実、悪いことは皆、知っていてもいいですよ。ただ、それを誰誰がそう言ったということが1番いけないことなので、中国では」
反町キャスター
「なるほど」
木村氏
「だから、それは山口さんが勝手にそう分析したと言えば、誰も文句言わないんですよ。だけど、そう言ったぞという、クォートをすると、こういうふうな反発が出てくるという、そういうことでしょう」
反町キャスター
「櫻井さん、中朝関係はどういうふうにご覧になりますか?この汪洋さんの発言を外務省がワーッと言ったこの流れを、どういうふうにご覧になりますか?」
櫻井氏
「中国の方と情報交換をしたら、これはもう本音の中の本音ですよ。もう最悪だと皆、言いますよね。今ほど悪かった時期はないと。ただし、その政治の場面で、表に誰それ、木村さんがおっしゃったように誰それのクォートとして言われるのはマズいということなので。中国というのは、あくまでも本音と建前があるとしたら、建前の国ですから。言葉で言っていることが彼らにとっては真実ですね、国際社会に対する。それと、彼らの本当の真実というのはまったく別のものですよ」
反町キャスター
「なるほど」
櫻井氏
「だから、共産党綱領を見ていたら、こんなに素晴らしい政党はあるのかしら?と思うくらい。でも、実際やっていることは全然違いますね。だから、中国は本音と建前の間がすごく乖離があって、私達はこの言葉に惑わされないで中国の行動を見なければいけないということですよね」
反町キャスター
「なるほど。中国の行動を見るとなると、中朝関係は悪いということは表立って言わない中で、中国は北朝鮮に対して…、この間のミサイルを撃ったあとの日韓の首脳会談でも日米の首脳会談でも言っていることは同じで、中国に対するさらなる協力を期待すると同じことを言っていますよ」
櫻井氏
「うん」
反町キャスター
「それだけの期待をかけられているとわかりながら中国は十分に動いていると感じますか?」
櫻井氏
「労働者を、来年1月の何日と期限を切って、帰しなさいと言って、そこで5億ドルをこの引っぺがそうとしているわけですよね」
反町キャスター
「なるほど」
櫻井氏
「それから、その石炭だって、鉄鉱石だって、もう取引しないと言っているわけですね。それから、金融機関に対してだって、いろいろな制裁を加えていて。中国が現在やっているから、やり始めたから本当に北朝鮮は締め上げられているという面がありますよね」
反町キャスター
「うん」
櫻井氏
「ただ、これも、いや、裏でもっと通じているのだということを言う人もいますから、わからないですけれども。でも、現象的に見ると、北朝鮮は締め上げられていますよね。中国にとってみたら、北朝鮮という国がどんなに貧しく、混乱していたって、ある意味、ちっとも痛まない。中国に対して彼らの核を使ってくるとか、ミサイルで攻撃してくるということが1番嫌なわけですね。そこが崩壊して、中国に混乱がもたらされることが迷惑なわけですね。だから、有り体に言えば、中国にとってみたら金正恩さんさえ斬首作戦でいなくなってくれれば、他のリーダーがそこに立てられて、金正恩さんほど乱暴なことをしなければ、現在みたいな問題だらけでも全然構わないということですよ。だから、アメリカの攻撃に対しても、金正恩さんを除去してくれるのであるならば、そこで多少の、多少と言うか、どんな犠牲が出たって中国はちっとも痛まないと思います。そういう関係が中国と北朝鮮だと思いますね」
反町キャスター
「金正恩体制の排除に関しては、利害が一致しているということですか?米中が?」
櫻井氏
「米中が、そうだと思いますね。ただ、そのあとどうするかということについて、アメリカはそこに入っていきたくないと思いますよ」
反町キャスター
「ほう…」
櫻井氏
「なぜならば、朝鮮戦争の悪夢がありますし。韓国情勢が思いもよらない方向に行く可能性がありますね、文在寅さんのために」
反町キャスター
「はい」
櫻井氏
「だから、そのことを考えると、この番組でも何回か申し上げたと思うのですが、朝鮮半島の未来は、近未来も含め、私達の予想をはるかに超えて向こう側に行ってしまうという可能性がありますね」
反町キャスター
「それは、半島の赤化統一という意味で言っています?」
櫻井氏
「そうです、はい」
反町キャスター
「金正恩委員長がいなくなったあとでも赤化統一の可能性があるという意味で言っているのですか?」
櫻井氏
「だって、それは中国の影響下に入るのですから」
反町キャスター
「なるほど」
櫻井氏
「そこはアメリカが占領したり、暫定的にそこを統治して、自由主義とか、民主主義とかを広げて、国民に選挙をさせて、いずれ韓国と一緒にということを考えていないと思いますし、できないと思います、それは。文在寅さんそのものがそういったアイデアに乗り気ではないと思いますよ」

中国&韓国の『本心』を探る
秋元キャスター
「中国は明後日13日から韓国の文在寅大統領を国賓として招待する予定になっていまして。概要を見ますと、日程は13日から16日の4日間となっています。習近平国家主席、李国強首相などとの会談の予定がありまして、そのほか、重慶を訪問しまして、日本統治時代に抗日運動を行った大韓民国臨時政府の庁舎ですとか、大韓民国臨時政府の軍事組織であります光復軍の駐屯地跡などを訪れる予定ということです。首脳会談の主なテーマとしては、北朝鮮の核問題の平和的解決、それから、朝鮮半島の平和定着に向けた連携策などということになっているのですけれど。木村さん、文在寅大統領の中国訪問、4日間という長い日程ですけれども、この訪問の狙いをどう見ていますか?」
木村氏
「狙いと言うか、事大主義という言葉があるように、韓国は中国なしでは生きていかれない国ですよ、もともと歴史的にも、現在も変わらないと。THAADの問題で締め上げられたら、あっという間に経済も疲弊しちゃう。ですから、韓国の首脳が中国にご年始の挨拶ではないけれど、年末の挨拶に行くようなもので、これは当然の動きなのではないですか、両国の関係を見ると。そこで何を喋るのかということの方がむしろ問題なので。どれだけ文在寅さんがヘイヘイと言って帰ってくるか、そのへんのところが気になりますよね」
反町キャスター
「安全保障上の日米韓の連携と、決まり文句のように何回も言いますが、そういう枠があると言いながらも、韓国が中国との接近をはかっているとすれば、この国も交えた安全保障のスキームというのは、どこまで我々は信じてつくっていったらいいのかという、そこの根本的な疑問もしなくてはいけないという意味で言っている?」
木村氏
「いや、これを行く前に、3無主義だっけ…」
反町キャスター
「はい」
木村氏
「THAADは増やさないとか」
櫻井氏
「…増やさない、日米韓は軍事同盟に入らないとか」
木村氏
「はい、そうですね」
櫻井氏
「そういったことですね、はい」
木村氏
「全部そういう日米韓による連携ということをぶち壊すようなことを言っているではないですか。だから、それは韓国としてはしょうがないんですよ、もう」
反町キャスター
「しょうがない?」
木村氏
「韓国という国は、立場的に、歴史的にも」

『反日』再燃か…中韓の思惑
反町キャスター
「慰安婦問題についても、日韓合意の見直し、年末には発表ですよね、韓国政府でやっていますよね?重慶市の訪問というのも、これも、要するに、日本の統治下においても我々はちゃんと臨時革命政府ではない…」
櫻井氏
「うん」
反町キャスター
「臨時政府の、反日政府を重慶につくっていたのだよという、その跡をたどるツアーではないですか。これを中国に行ってやって、そういう形で出てくると…、朴大統領から代わって、歴史戦というのはもうやらないのではないかな、日韓合意もあるし、と思ったら、全然、あっ…」
櫻井氏
「フフフフ…、歴史戦が彼らのレゾンデートルになっている部分はありますよね」
反町キャスター
「うん」
櫻井氏
「日本を非難することによって、自分達の正当性を証明しようとする。中国を褒めあげることによって、いかに自分達が素晴らしい中華文明の教え子であるかということを証明しようとする」
反町キャスター
「うん」
櫻井氏
「ここが、だから、おかしいんですよ。ここがだから、朝鮮半島の地理的状況を見ても、中国に気を遣うことなしには生きていけないというのはわかりますよね。だから、そのような状況の中に朝鮮民族の方々が生きてきた、その長い歴史の中で生き延びる術というのが、現在の彼の姿勢の中にあると思います。そこで日本ができることは何かということを私達は考えた方がいいと思うんですね。日本ができることは、本当のことと言ったらおかしいですけれども、事実を冷静に、静かに発信することですよ。皆さん、軍艦島で映画をつくられて、酷い虐待をしたり、殺したり、食べ物をやらないでリンチして、酷い目に遭わせたということを、映画でも言っているし、絵本でも言っている、作品で言っていますよね」
反町キャスター
「はい」
櫻井氏
「でも、旧島民の皆さん方が、皆、ビデオのインタビューに応じて、それが国民会議というウェブサイトに出ているんです。それを聞くと、本当にこの人達と朝鮮半島の人は仲良くしていたのだということが伝わってきますね。林えいだいとか、いろいろな人達が酷い作品を書いているんです、本の中で。軍艦島では鉄格子の中に入れられていたとか、何メートルもの高いサーチライトがあって逃げられないようにいつも見張っていたとかね。そうすると、島民の皆さん方が、皆、これ60万人かな、インタビューに応じているのですけれども、皆、良いおじいさん、おばあさんになった人達が、鉄格子のあった部屋なんかなかったよって。もう1人、1人に別個にインタビューしているんですよ、一緒に口裏を合わせて団体で言っているのではないですよ。1人、1人いろいろな地方に住んでいる人達を訪ね歩いて、ビデオで撮ったら、そういうことはなかったとか、サーチライトはなかったと、だから、夜になると真っ暗闇だったとか。それから、階段を7階、8階まで水を汲んで、持ち上げる重労働をさせられたと言うけれど、いや、各階に水道があったから、あそこは1番近代的な建物、日本で初めての鉄筋コンクリートの建物ですから、水道があったとかね。もう小さいことかもしれないのですが、いちいち全部、自分達の実体験に基づいた反論をしているの。これをウェブサイトに今月中に出ますよ、もう一部出ていますけれども」
反町キャスター
「なるほど」
櫻井氏
「このようなことをドンドン発信していくことが、しかも、ウェブサイトに出るのは日本語で話しているのを朝鮮語と英語に訳しています。ですから、世界中の人が見て理解できますね。このような情報発信をすることによって、私達は文在寅さんに、あなたのおっしゃっていることはおかしいですね、と言うか言わないかは別にして、事実として示していく。これが私達、日本の戦い方ですよ、それをやるしかない」
反町キャスター
「韓国と安全保障上の連携はあり得ると思います?」
櫻井氏
「ないでしょう。だって、向こうが嫌だって言っているのだから」
反町キャスター
「でも、やらないと北の脅威に対抗できないないではないですか?番組に迎える皆さんは、いろいろあるのだけれど、他に選択肢がないし、隣国は選べないので、この人達とやっていくしかないんだよと。そういうものでもないのですか?」
櫻井氏
「だから、いざという時に、北朝鮮有事が勃発したとしますね。私達の1番先にすべきことは拉致被害者を探して救出することです」
反町キャスター
「なるほど、はい」
櫻井氏
「そうでしょう?」
反町キャスター
「うん」
櫻井氏
「韓国にいる5万人から6万人の日本人を無事に日本に連れて帰ること。日本を守ること。これをやるのにどうします?現在の安保法制、それから、現在の文在寅政権下では自衛隊は上陸さえできませんよね」
反町キャスター
「接岸を拒否するというのが基本姿勢ですよね?」
櫻井氏
「でしょう?」
反町キャスター
「飛行機も着陸できない」
櫻井氏
「でしょう?」
反町キャスター
「はい」
櫻井氏
「すると、私達、そこに近寄らせてももらえない。私の気持ちとしては、韓国には保守の良い人達がいるんです、半分くらい、半分かどうか、まあまあ。この人達と一緒にやりたいと思うのだけれど、でも、やりたいと思う気持ちがあっても、いざ有事が勃発した時にやれなければ、これはどうしようもないですよね。違法で、潜って行くわけにもいかないから。そういう究極的な意味で、現在の文在寅政権は信頼するに値しないですね」

世界に示すべき『日本の姿』
反町キャスター
「木村さん、いかがですか?韓国は信頼できない国だと割り切らなくてはいけない部分というのはあるのですか?」
木村氏
「信頼する、しないではなくて、隣国というのは仲の悪いものなの」
反町キャスター
「ほう…」
木村氏
「近攻遠交と言うでしょう?」
反町キャスター
「なるほど」
木村氏
「遠くの国と交わって、近くを攻めるというのは、中国の常套ですよね。それは世界的にも隣がいたら何かとライバル関係にあるんですよ。だから、そことうまくやっていこうと努力をするのは大切だけれど、終局的に仲良くできると考えない方がいいのではないかな」
反町キャスター
「そうすると、日本の場合には地理的条件が、韓国という国との間に、歴史的にもさまざまな対立があって、さらに韓国の北にある北朝鮮という国が非常に軍事的な脅威もあるという。日本は韓国とも北朝鮮とも連携できない?」
木村氏
「そう、近くの国と交われない。だから、遠くの国と交わればいい」
反町キャスター
「いや、えっ?」
木村氏
「中国」
反町キャスター
「驚いた、なるほど…」
木村氏
「うん」
反町キャスター
「中国と?」
木村氏
「頭越しに中国と、中国との関係を良好にすれば、自然と中間の脅威と言うか…」
反町キャスター
「ついてくる?」
木村氏
「うん」
櫻井氏
「現在の共産党、中国と仲良くするのも、これなかなか油断してはダメですよ」
木村氏
「うん」
櫻井氏
「それで、現在、朝鮮半島と信頼関係を結ぶことが非常に難しい時に、それでも私達の国は国を守らなければいけない、国民を守らなければいけない、当たり前ですよね。どうするのと?そこを日本人は現在、考えるべき時ですよ」
反町キャスター
「はい」
櫻井氏
「我々には、経済力はある、ある程度、情報力もある…」
反町キャスター
「なるほど」
櫻井氏
「軍事力がダメ。だって憲法、一言も変えていない。自衛隊法もダメ。安保法制をやったからと言って、あの安保法制は十全なものではまったくないですよね。だから、私達の国が自分の国の国民を守ろうとする時に、実力部隊が動けない国なのだということですよね。ここをまず認識して、ここを直すことによって、韓国にも、あなた、ちゃんと我々の実力を見なさいよと、舐めんじゃないよということを言わなければ、見せなければいけないですよ」
木村氏
「おっしゃっていることは正しいので。力を持たなければ、どこの国とも対等には付き合えない。軍事力もそうだし、経済力もそうだし。だから、僕が中国と言ったのは、別に中国の属国になれと言っているわけではなく、中国と対等に付き合うためには、それなりの力が必要だ。それを始めたと思うんですよ。なぜかと言うと、安倍さんは一帯一路を反対しないと言いだしたわけ」
反町キャスター
「うん、そうですね」
木村氏
「それで首脳会談をやろうかという話が…。相当、TPPの日本と一帯一路の中国と割と正面から向き合えるような関係ができるのではないかと思っているの」
反町キャスター
「その先に日中の対決ではなく、どういう日中関係が見えるのですか?」
木村氏
「いや、普通の…」
反町キャスター
「普通の?」
木村氏
「普通の付き合い関係。要するに、相談ができて、取引ができて、そういう関係ですよ」
反町キャスター
「櫻井さんは、そういう日中関係のイメージができますか?」
櫻井氏
「安倍さんが、一帯一路とか、AIIB(アジアインフラ投資銀行)に必ずしも拒否しないよということを言ったのは、ある程度関連性を持ってやらなければ、中国の好きなようにされてしまうという気持ちもあるだろうと思うんです。だから、日本も中国のすることを、友好的な意味ですけれども、関与しながら、監視しながら、牽制しながらやっていく必要があるだろうと思いますね。それから、日本の方がはるかに、国際金融においての積み重ね、経験は豊かなわけですよ。正しいことをいっぱいやってきているわけですね。中国は邪悪なことばかりしかやってきていないわけ、だって、与信の与え方だって。私は、日本が関与することによって、ある程度、ウォッチすることができるという意味での関与なのだろうと思います。日本人はすごく良い人達だから、すぐに信用する癖があるのですけれど、この頃、経済界の人に聞いてみても相当注意深くなっていて、技術を盗られないように、知的財産権の問題なんか。これから本当に、いつも気を引き締めてやらなければいけませんけれども、そんなに以前のように頭から飲み込まれて何もかも奪われるということにはならないし、ならないようにしなければいけないと思っています」

ジャーナリスト 櫻井よしこ氏の提言 『事実に誠実に向き合う』
櫻井氏
「事実に誠実に向き合う。希望的観測とか、イデオロギーのその影響とか、そこからなるべく自分を自由にして、いったい何が起きているかという事実だけを見つめて考えるということです」

ジャーナリスト 木村太郎氏の提言 『常識を疑え』
木村氏
「常識を疑えと、つまり、へそ曲がりであたれと。僕の大好きな態度ですけれど。外交というのは皆、嘘つきですよ。外交官というのは嘘をつきあって、そこの中からどういう結果が出るのかというのが外交なので。それを当たり前のように受け取っていたら、これは間違えるに決まっているので。だから、まず疑えと、そういうことです」