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2017年11月22日(水)
連合・神津会長に問う 野党再編と働き方改革

ゲスト

神津里季生
連合会長
伊藤惇夫
政治アナリスト(前半)
橋本岳
自由民主党厚生労働部会長(後半)


前編

連合・神津会長に問う 民進・希望の合流
秋元キャスター
「今日は連合の神津会長を迎えて、前半は民進党の分裂と希望の党への合流をあらためて検証し、今後の野党再編の行方について聞いていきます。後半は、政府が最重要政策の1つと位置づけています『働き方改革』について話を聞きます。10月の総選挙に向けて民進党が希望の党への合流を決めたあと、何があって民進党が分裂に至ったのかということを神津会長に聞いていきたいと思うのですけれども。こちらがその一連の動きです。神津さん、時間を追って聞いていきたいと思うのですけれども…」
神津氏
「はい」
秋元キャスター
「まずはこの9月25日、小池都知事が希望の党を立ち上げたということ、これを当時どのように受け止められましたか?」
神津氏
「インパクトのある話でしたし、世の中に対しても大きく取り上げられて。一方、民進党が前原代表になって、私自身も相当期待をしていましたし、ただ、依然としてバラバラ感ですとか、離党者がポツポツと出てしまっている、そういう状況にありましたから。ただでさえ解散だということが9月17日ですか、そのあたりから言われていて…」
反町キャスター
「言われていました」
神津氏
「これは正直言って、非常に厳しいなと思っていましたので、加えて、小池さんの新党、これは相当この厳しさがもう中途半端な度合いではないなと、そういうふうには思っていましたよね」
反町キャスター
「それは結果的にその後、前原さんが旗を振った希望の党との合流の話について、神津さんは、これはやむを得ない、ないしは積極的に進めるべきだと、どんな立場でこの合流話を見ていたのですか?」
神津氏
「いや、前原さんからその考え方を内々ということでうかがいまして、もちろん、相当驚きました」
反町キャスター
「うん」
神津氏
「驚きましたが、詳しい話をうかがって、要は、このまま突っ込んでいった時には、40か50しか当選しないという…」
反町キャスター
「なるほど」
神津氏
「…確証、調査もあったのだろうと思うのですけれど。そういうことも合わせて考えると、これは前原さんのそういう判断というのは、それは受け止めざるを得ないなと、その時、私は思いましたね」
反町キャスター
「なるほど」
神津氏
「ええ」
反町キャスター
「要するに、連合という全国組織が、民進党が希望の党と合流をすると、今度、希望の党を担いでいこう、支えていこうという気持ちになったと、こういう理解でよろしいのですか?」
神津氏
「ただ、そこには私どもとしては前提がありまして、私は、いろいろな取り上げられ方をされているのですけれども、26日も…」
反町キャスター
「はい、これ…」
神津氏
「これはこういう形でいろいろなマスコミにも取り上げられているのですけれど、これはどこの誰にこういう話を聞かれたのかなという、正直言って不本意なところがあるんです」
反町キャスター
「ごめんなさい…」
神津氏
「ええ」
反町キャスター
「そうすると、これは嘘?」
神津氏
「いや、…これを、私の立場で、いろいろ言うわけにはいかない…」
反町キャスター
「あっ、そうか、言えないですね?」
神津氏
「少なくとも、こういう報道というのは、そこにつながるような話というのは、私は一切していませんし…」
反町キャスター
「そうですね、神津さん本人から出ていないですよ」
神津氏
「ですよ」
反町キャスター
「そうなんですよ」
神津氏
「ところが、私がベラベラ喋っているのではないかと、一部疑われたりしているんですよ」
反町キャスター
「ああ、なるほど」
神津氏
「従って…」
反町キャスター
「この話はやらない方がいいではないですか?会ってないとも言えないし、会ったとも言えないのだったら、この話題は今日ここでしない方がいい」
神津氏
「ただ、唯一、先ほど、申し上げたこととの関わりで言えば、政策協定を当時、民進党とこういう内容で結ぼうという合意は…」
反町キャスター
「やっていましたよね。民進・連合…」
神津氏
「はい」
反町キャスター
「これはちょっと量が多いので、こういうものです」
神津氏
「はい、そうです」
反町キャスター
「あとでまたやります」
神津氏
「はい。で、合意はできていたんですよ」
反町キャスター
「うん」
神津氏
「ですから、合流であると、であればこの内容を希望の党がわかったと言われるのであれば、私ら連合は希望の党を丸ごと応援することはできますと…」
反町キャスター
「なるほど」
神津氏
「と言うことを、前原さんを通じて先方にも…」
反町キャスター
「伝えていた?」
神津氏
「うん。小池さんも、そのことには前向きであるという感触は得ていたんですよ」
反町キャスター
「はい」
神津氏
「10月の4日、5日が私ども連合の定期大会だったんです。たまたまそれはこの時期にぶち当たったのですけれど。4日に当初の予定であれば、前原代表に来ていただいて、正式にこの協定を結びましたよというのを…」
反町キャスター
「なるほど」
神津氏
「ええ、書面も…」
反町キャスター
「連合と民進との協定ですよね?」
神津氏
「そうです。事態がこういう形で急変したので、先ほど申し上げたように、これで丸ごとわかっていただけるということであれば、その日は前原さんと小池さんとお二人に来てもらおうではないかということを、前原さんを通じて打診してもらったわけですよ。これは検証していただければわかるのですけれど、10月の4日というのはたまたまスポッと、都議会がない日だったんですよ」
反町キャスター
「うん」
神津氏
「従って、ご本人もその気になられた…」
反町キャスター
「来られます…」
神津氏
「というふうにうかがっているんです」
反町キャスター
「なるほど、どうぞ…」
神津氏
「ですから、これは脈があると私は思ったんですね」
反町キャスター
「なるほど」
神津氏
「はい」
反町キャスター
「そうすると、政策協定の話を先にやっちゃいますけれども…」
神津氏
「はい」
反町キャスター
「これですよね?」
神津氏
「はい」
反町キャスター
「これを全部読むわけにはいかないのですけれども…」
神津氏
「ええ…」
反町キャスター
「ただ、この連合の重点項目10項目と、こうある中で…」
神津氏
「はい」
反町キャスター
「雇用の安定とか、原発の話、保育・医療・介護で働く人の処遇改善、こういうものがあるのですけれども…」
神津氏
「はい」
反町キャスター
「小池さんの、その後、希望の党で出した10の約束でしたか?」
神津氏
「はぁ…」
反町キャスター
「希望の党としての公約の部分…」
神津氏
「ええ」
反町キャスター
「そこの部分と、これをきちんと照らし合わせていないですけれども…」
神津氏
「ええ」
反町キャスター
「希望の党の公約の中には、これは入っていたのか、いないのか?そこはどう見ているのですか?」
神津氏
「まったく別列車で、その政策の内容が…」
反町キャスター
「なるほど」
神津氏
「…その後、ボロボロと出てきたということ、私の受け止めは」
反町キャスター
「なるほど」
神津氏
「従って、これは少なくともこの段階で、そういう感触はあったものの、あとは、なしのつぶて…だったのです」
反町キャスター
「向こうから、小池サイドから?」
神津氏
「はい」
反町キャスター
「では、小池さんの方からは前原さんを通じて、わかった、この10項目を飲みますというようなことが、前原さんを通じて返事があっただけですか?」
神津氏
「あの…」
反町キャスター
「小池さん本人からの、わかった、やりますよ、という返事はあったのですか?」
神津氏
「いや、これは基本的には前原さんを通じての関係ですので」
反町キャスター
「飲むものだと思っていたら、最終的な、希望の党の公約の中に入っていない。と言うことは、約束を反故にされたと感じている?」
神津氏
「ただ、明確に約束というふうには、もちろん、私も認識はしていませんでしたので…」
反町キャスター
「はい」
神津氏
「あくまでも感触ですわ。だけど、1回それは、こちらが投げたボールは、受け止められたと…」
反町キャスター
「…と思って?」
神津氏
「思っていましたからね」
反町キャスター
「前原さんもそうだと言っていますものね」
神津氏
「ええ」

小池氏の『排除』発言
秋元キャスター
「民進党が希望の党への合流を決めた翌日、小池代表が安保法制や憲法改正を容認しない民進党議員を排除すると発言をしまして、民進党が分裂していくことになるのですけれども。神津さん、この排除発言をどう聞きました?」
神津氏
「これは、いろいろな経緯を聞くと、質問に対して答えたということのようなのですが…」
反町キャスター
「そうです」
神津氏
「だけど、小池さんご自身が振り返って、不用意だったって、そういう類の反省の弁を述べておられたと思うんですよね」
反町キャスター
「はい」
神津氏
「だから、非常に残念だったですよね」
反町キャスター
「うん」
神津氏
「それと、私は政策で狭めてしまって、公認で狭めてしまって、いたずらに狭めてしまったということで、一瞬この盛り上がった可能性を自ら摘んでしまった。ですから、小池さんの周りの方々で実際に狭めたわけですよ。だから、その方々の罪は極めて大きいと思っています」
反町キャスター
「なるほど。本人の判断というよりも、周辺の人達の責任の方が強いのではないかと?」
神津氏
「ですから、それこそ、これも忖度だったのかなというふうには思うんです」
反町キャスター
「なるほど」
神津氏
「ええ」
反町キャスター
「そこに関わったのは、たとえば、若狭さんとか、そういう名前が出てきますよね?」
神津氏
「そうですね」
反町キャスター
「細野さんとか、そういう人達というのは、候補者の調整とかではいろいろやってはいたかもしれないですけれども、事実上やったのは、玄葉さんと若狭さんがいるわけではないですか?」
神津氏
「はい、ええ…」
反町キャスター
「そうすると、党と党の合流であれば、組織的にキチッとやれるものがもしもあったら良かったなと、そんな感じでもありますか?」
神津氏
「いや、それは強くありますね。前原さんと玄葉さんとで、相当部分ひっ被って、やられたという感じが、その途中、途中、すごくするわけですよ」
反町キャスター
「はい」
神津氏
「だから、それはお二人とも、立場はきつかったと思いますし、はっきり言って、希望の党側の方は、言葉を選ばずして言えば、相当、高飛車だなと思ったわけです。なぜそんなことする必要があるのかなと?」
反町キャスター
「うん」
神津氏
「というふうに…。しかも、これは毎日、毎日が勝負ではないですか。構成組織、地方連合会、皆、口を開けて待っているわけですよ。ポスターだって、チラシだって…」
反町キャスター
「そうですよね」
神津氏
「どういう印刷をすればいいのか、何党から出るのですかみたいなことが、これでは本当にわからないではないか。そういう日々でしたから、これはきつかったですね」
反町キャスター
「安保法制、憲法改正、この2つのものを軸にと言っても、最終的に固まった希望の党の政策同意書には、別に安保法制に関しても『容認する』というのが最初の表現だったのが『憲法に則って運用する』『適時適切に検証する』みたいな表現に…」
神津氏
「はい、はい」
反町キャスター
「あれを見て枝野さんが『俺でも飲めるよと言った』という有名な政策合意書ですけれども…」
神津氏
「はい…、そうだと思いますよ」
反町キャスター
「でも、結果的に…」
神津氏
「ええ」
反町キャスター
「旧民進党の衆議院におけるリベラル系の人達は、排除された形になりました」
神津氏
「ええ」
反町キャスター
「それはアレですか?連合の方から見ると政党としての幅が狭められるというのはよろしくないことなのですか?」
神津氏
「いや、よろしくないですよね」
反町キャスター
「よろしくない?」
神津氏
「ブラックボックスの中ですから確かに安保法制についての表現はですよ、最初の内容から…」
反町キャスター
「そうそう…」
神津氏
「これは前原さんががんばったと聞きました。だから、まともなものになったんですよ」
反町キャスター
「はい」
神津氏
「だけど、印象としては、最初のものがブワッと世の中に出ていますから。そうするとそのあとも結局、それが尾を引いて、希望の党から出た方々には、なんだ、あんたは主義主張を曲げたのかと、随分、有権者からも責められたという話を聞きましたから」
反町キャスター
「なるほど」
神津氏
「最初の印象というのは極めて大きく、その最初の印象でもって結果狭められて。枝野さんにしても、それはご自分はそういう立場にならないかもしれない、そういう感触もあったみたいですけれども…」
反町キャスター
「排除されないという意味ですよね?」
神津氏
「そうです」
反町キャスター
「はい」
神津氏
「だけど、その同志が皆、切り取られる、切り捨てられる、そんなことは黙っていられないというのが、ご本人として、立憲民主党を立ち上げたということにつながったと、こういうことだと思うんですよね」
反町キャスター
「そのへんの経緯を見ていると政治性とか、その後の立憲民主党が共産党との連携を深めていることとか、それはそのあとの話として別にすると、連合から見ていると、立憲民主党の立ち上がっていく経緯というのは多少、好意を持って、カチッと筋を通して、男だねと、こんな感じで見ていたのですか?」
神津氏
「うーん、これは…」
反町キャスター
「男か、女かで言う話ではないのですけれども…」
神津氏
「はい…。筋を通すということでいうと、それはあれだけの逆風で希望の党から出た方々は、それはそれで筋を通しているわけですから」
反町キャスター
「なるほど」
神津氏
「一概に、どちらがということは言えないです。ただ、時々刻々ですよ、大変な中、私どもも毎日イライラしている中ですから、そういう中で、立憲民主党が生まれたというのは1つの流れの中ではあり得るべしことだったなと」

野党連携への対応
秋元キャスター
「バラバラになってしまいました民進党ですけれども、2019年には統一地方選挙・参議院選挙が控えているわけですね。今後、各党がどう連携していくかというのが焦点となっていますけれども。立憲民主党の枝野代表は今週月曜日、記者団に2019年の統一地方選挙を見据えて、民進党所属の地方議員の立憲民主党への入党について『年内ぐらいには態度をはっきりしていただかないといけない』と発言をしました。その翌日、民進党の大塚代表は会見で、この枝野代表の発言について『枝野氏らしくない。強要することはあってはならない。議員の意思を重んじる言動に努めなければならない』と発言をしています。神津さん、この両代表の発言をどう受け止められました?」
神津氏
「はい、枝野さんのこの時の発言は、私、直接聞いていないので、ニュアンスということを含め、どうなのかよくわかりませんが。ただ、大塚代表がこのぐらいはっきり言われているわけですから、おそらく枝野さんらしくないというのはあるのかなとは思いますね。それと現在、民進党の方がどうやって立て直していくのかとか、苦労の中にあるということではないですか」
反町キャスター
「はい」
神津氏
「だから、ちょっと立場が…」
伊藤氏
「逆転現象…」
神津氏
「逆転しちゃうんですよ」
反町キャスター
「そうなんです」
神津氏
「だから、立憲民主党にとっても、これはよくないと思いますよ」
反町キャスター
「うん」
神津氏
「とりようによっては、少し居丈高になっていませんかと見えてしまうので」
反町キャスター
「なるほど」
神津氏
「これはちょっとよく考えられた方がいいと思いますね」
反町キャスター
「伊藤さん、枝野さんの地方議員の囲い込みというか、仕分けの方針、どう見ていますか?」
伊藤氏
「ちょっと勢いがあるから入れ込んでいるのかなという気がするのですけれど…」
反町キャスター
「うん」
伊藤氏
「もう1つ言うと、民進党の地方組織は結構、現在は、私はわかりませんけれど、以前は旧自治労とか、日教組の方達がかなり中心になって地方組織をつくっている。地方議員の中にも旧社会党の方が極めて多い。そういう人との連携というのがたぶん枝野さんの頭の中にあるのかなというのが1つありますけれども。ただ、はっきり言って、今現在の時点で言うと、地方議員の皆さんは全員、民進党のはずですよね」
反町キャスター
「そうですね」
伊藤氏
「この発言は、そこから引っぺがして、こっちへ来いという話ですから…」
反町キャスター
「そうですね」
伊藤氏
「これは神津さんがおっしゃったように、小池さんが失敗したすごく大きな要因もいじめられっ子でウケていたのに…」
反町キャスター
「うん、そう…」
伊藤氏
「いじめっ子に転換しちゃったからだと思うんですね。これはもしかしたら、枝野さんはそれと同じパターンなのかなという気もしますよね」
反町キャスター
「神津さん、2019年の統一地方選挙…」
神津氏
「ええ」
反町キャスター
「直後に参議院選挙があります」
神津氏
「はい」
反町キャスター
「当然、地方議員にしても、参議院議員にしても、自分はどこの党から出るのかと大変重要な問題で…」
神津氏
「ええ、そうですね」
反町キャスター
「それぞれ皆さん、考えている中で現在この瞬間の支持率からいくと…」
神津氏
「ええ…」
反町キャスター
「トップを走っている立憲が…」
神津氏
「ええ、はい」
反町キャスター
「勢いがあるからと言っていいかは別ですけれども…」
神津氏
「ええ…」
反町キャスター
「出たいのだったら、早くウチにおいでよと」
神津氏
「はい」
反町キャスター
「そうしないと、お宅のところに我々が統一地方選挙の候補者を立てるかもしれないよ…」
神津氏
「はい」
反町キャスター
「同じ手法を参議院でも使うかもしれないみたいなね?」
神津氏
「はい、はい」
反町キャスター
「ここの部分というのは…」
神津氏
「ええ」
反町キャスター
「連合にしてみたら…」
神津氏
「ええ」
反町キャスター
「これは組織を侵食されるという懸念を抱かざるを得ないような状況かどうか?ここはどう感じているのですか?」
神津氏
「支持率とか、そのへんというのは時の流れとかがありますから、それのいい例が希望の党の28日とそれ以降まったくの違いということでしたから。そこは現在、各政党はいかに落ち着くか、国民から、ここはまともな政党だよなと、信を託すことができるようなという姿を構築することだと思うんですよ」
反町キャスター
「うん」
神津氏
「ですから、その中でガタガタしちゃいけないし。ましてや、党同士でガタガタするようなイメージを出してしまうと、なんだ、結局、民主党から民進党に、ずっとガタガタしていたなということと変わらないではないかということで。これはまた元の木阿弥になりかねない、非常に危険な要素をはらんでいると思います」
反町キャスター
「地方議員のとり合いに見えます。実際に言っていることは、そういうことだと思うのですけれども…」
神津氏
「ええ…」
反町キャスター
「この地方議員のとり合いに手を出してきた立憲民主党に対して、連合としては何らかの意思表示はしないのですか?やめろとか…」
神津氏
「あの…」
反町キャスター
「出すなとか、やるのだったら、こうだぞ、みたいな…」
神津氏
「ええ…。地方組織ということで言えば、私ども47都道府県、地方連合会がありますので、その地方連合会は現在、民進党の県連と向き合う、そういう立場ですね」
反町キャスター
「なるほど」
神津氏
「従って、少しでも落ち着いてもらいたいというのは、それぞれの都道府県単位でもあるんですよ」
反町キャスター
「なるほど」
神津氏
「ですから、現在ここでバタバタするのではなく、当面、民進党の県連は、これを存続させるということを、大塚代表が現在、発信をこの間、しています」
反町キャスター
「そうですね、はい」
神津氏
「もちろん、そのままズルズルと、いいというふうには思っていないです。民進党は1回なくなった政党だって国民から思われていますから、世論調査をやっても、支持率も1にもならないぐらいですからね」
反町キャスター
「そうですね」
神津氏
「だから、新しく生まれ変わる姿というものを打ち出さなければいけないということはあるのですが、現在ガタガタするということは、これは最悪だと思うんですね」
反町キャスター
「よく3党と言いますけれど、立憲、民進、希望、無所属の会ですか…」
神津氏
「はい」
反町キャスター
「4つ、旧民進党が4つに分かれている」
神津氏
「ええ」
反町キャスター
「その4つのグループとの連合の距離感というのは、それぞれどうなのですか?」
神津氏
「あの…」
反町キャスター
「全部、等距離なのですか?」
神津氏
「ええ、あの…」
反町キャスター
「今日、大塚さんと会ったあとに、大塚さんの方から…」
神津氏
「ええ」
反町キャスター
「1番、ウチが近いというような話をいただいたと、どう見たらいい?」
神津氏
「結局、先ほどの政策協定、これは民進党と結ぶはずだったわけですよ」
反町キャスター
「あっ、これですね?」
神津氏
「だから、これは合意が、基本的にはできている内容ですよ」
反町キャスター
「うん」
神津氏
「ですから、そこが引き続き、民進党としてあるわけですから…」
反町キャスター
「なるほど」
神津氏
「1番、確たるものとして、私達と結び合えるのは民進党だと」
反町キャスター
「なるほど」
神津氏
「…ということですね。だけど、近い将来に、それぞれ今おっしゃられたところと、等距離ということは視野に置いているんです」
反町キャスター
「ほう…」
神津氏
「ただ、いろいろなことの会話というのはまだ進行中ですし、何を置いても現在ガタガタするということが最悪だと思いますので。きちんとした党の姿を現在、構築している最中だと思いますので」
反町キャスター
「なるほど」
神津氏
「そのことを示してほしい。そのうえに立って、政策・理念も、党としての政策・理念を、私達と共有できるという姿をはっきりしていきたいと。まだその途上だと思っています。ですから、まだスタート地点において、1番はっきりしているのは、民進党との間と、こういうことですよ」


後編

『働き方改革』政権の対応
秋元キャスター
「ここからは安倍政権が最重要政策の1つと位置づけています『働き方改革』の課題についての話を聞いていきます。働き方改革の主なポイントを挙げました。年収の高い一部の専門職を労働時間規制から外す『高度プロフェッショナル制度』、労使が決めた時間を働いたとみなす『裁量労働制の見直し』、『同一労働同一賃金』、『長時間労働是正』となっているのですけれども。これらを実現するために秋の臨時国会での法案提出というのが予定されていたのですが、来年の通常国会に先送りとなっています。橋本さん、この法案先送りというのは、これはなぜだったのでしょうか?」
橋本議員
「いや、それは解散してしまったからです、はい。本来、本当に臨時国会で、今お話があったように是非、審議をしたいと、前、厚労省にいた人としても、自民党にいた人としても思っていました。ただ、総理が解散を決断されたということで臨時国会は終わってしまいましたので。今度、特別国会を、現在、開会をしていますけれども、当然ながら法案の審議の時間はすごく限られちゃうわけですね、その前に所信表明だの、代表質問だのをするし、総理の外交日程等々もあって、とても限られているので。これだけの法案をきちんと審議時間をとって審議するのは、それは、当然のことだと思いますから、この国会で無理に提出をするよりも、通常国会でじっくり議論をさせていただこう、こういうことなのだと。それは政府が判断をしたということですけれども、そういうことだと思います」
反町キャスター
「神津さん、いかがですか?働き方改革、通常国会に先送り、どんな思いで?」
神津氏
「いや、これは極めて残念です。先ほどのフリップ、これで4つ出ていますけど、本当の意味で働き方改革の実現会議のアウトプットとして出てきたのはこの下の2つです、同一労働同一賃金、長時間労働是正ですよ。上の2つは前の積み残しで、審議されずに塩づけになっていたものですね。私らからすると、この下の2つというのが、この意味合い、意義も圧倒的に大きいわけです。実際にそうだと、世の中においてもそうだと思っているんです。上の2つというのは明らかに特に長時間労働是正という趣旨からすると逆行する話だと思っていますから、これは必要ないので、除いてもらいたいということも含めて、国会審議を本来であれば今頃やっていたはずなので。従って、特に長時間労働是正というのは、これは過労死・過労自殺が年間200件近くも出てしまって、こういう国ですから、これをとにかくゼロにするというためには一刻も早く入れてほしいという想いからすると、先送りされたというのは極めて残念ですね」
反町キャスター
「政府与党として、この優先順位というのはあるのですか?」
橋本議員
「うん、優先順位があるかというと…」
反町キャスター
「パッケージなっているので…」
橋本議員
「パッケージで、全体でその法案は、まだ提出していませんが、提出とするとすれば出させていただきたいと思っています。ですから、優劣があるとは思いませんが、ただ、そのどちらが基本で、どちらが例外なのかということで言えば…」
反町キャスター
「今の話ですね?上2つと下2つの比較…」
橋本議員
「その下の2つ、特に時間の話で言えば、長時間労働を是正しましょう、労働基準法の残業の上限というものを、残業は現在でも原則はあって例外として36協定等々があるわけですが、それに対してきちんと法律で上限をかけましょうというのが基本なわけです」
反町キャスター
「はい」
橋本議員
「それがあったうえで、私達の提案としては一部専門性の高い、収入の高い、等々、あるいは一定の業務の範囲の人について、その時間規制によらないで、別の、もちろん、健康確保等々の措置は入れるけれども、別の規制を入れる、例外をつくりましょうという話ではあるんですね」
反町キャスター
「はい」
橋本議員
「そういう意味で、どっちが大元、どっちが例外という話をすれば、長時間労働是正の方が元だということについては神津会長のおっしゃった通りだと思います」
反町キャスター
「なるほど」
橋本議員
「ただ、働き方改革というものがそもそも労政審、その働き方改革を実現改革になる前に、労政審でずっと議論されていたわけですね。その時にはずっと一緒に議論をされていて、ただ、その時に、その上2つについては反対の意見もありましたけれども、労政審として適当であろうという意見がついて、先に国会に提出できた。それから、その積み残しになって、それがまとまらなかったのが下2つで、だけれども、働き方改革実現会議の場で、神津会長にも入っていただき、総理が議長になって議論をした結果、これについてもやろうという形でまとまった。それで今度、国会に提出をするという段になったので、あわせて…。今回、解散があったので、上2つは廃案になっちゃったわけですね、ですから、もう1回出し直さなければいけないということも合わせて、ある意味で本来の形に戻ったというご理解もいただいてもいいのだと私は思います」

高度プロフェッショナル制度
秋元キャスター
「高度プロフェッショナル制度ですけれども、年収1075万円以上の高度専門職、たとえば、金融ディーラーですとか、アナリスト、コンサルタントなどを対象に、残業や深夜・休日の割増賃金の対象外にするというものです。この制度が実施されることによる働き過ぎの是正策として年104日以上の休日の義務化をし、さらに労使が労働時間の上限設定や勤務時間インターバルなどの中から選択をするとなっているのですけれども。橋本さん、この高度プロフェッショナル制度、狙いは何でしょうか?」
橋本議員
「はい、まさにその対象で金融ディーラー、アナリストとか、コンサルタントと書いてあります。もともと労働基準法というものは、その前身は工場法と言いまして、要するに、工場で働いている人がまさに当時、劣悪な環境下で、それこそ夜まで朝から晩までずっと働いて、みたいな状態だったのを解消しよう、少しでも改善しよう、こういうことで規制が始まったという前身があります。ですから、現在でもそれが基本で、基本的には1日8時間が基準ですよねということが決まっているわけです。だけれども、時代がいろいろ移り変わり、仕事の内容もさまざまになり、たとえば、金融ディーラーみたいな人は、朝から、9時から5時まで仕事を、机に座っていることが仕事なのかというと、それはもちろん、いろいろな、どこでもいいけれど、ちゃんといろいろな情報をチェックして、必要なタイミングで必要な時に指示を出して、それで指示のタイミングが合っていれば儲かるし、うまくいかなかったらアレですというような仕事をしていらっしゃる方、9時から5時、会社にいるみたいな規制に、あるいはそれによってさらに仕事をしたら、残業代が増えるみたいな形の規制が合理的なのか。むしろ自由な時間に出社をしたり、自由な時間に退社をしたり、海外とのやりとりがあるというのだったら、もしかしたら深夜に仕事する方が合理的な仕事だってあるかもしれない。そういうような、いろいろな仕事の形がある時に、現在工場で働いている方を基準にした、基準というか、元にした労働時間規制が当てはまらない人もいるでしょうという話で。そういう方々に対応するような形で、別の規制をかける。要するに、単に穴を開けてフリーにしますという話ではなくて、働き過ぎの是正策という挙げ方をしていただいていますが、きちんと休日をとっていただく、選択的ですけれども、いくつかの基準を満たしていただくということで、労働時間の枠の恒常的な規制を外して、別の規制のかけ方をしましょうと、こういう提案をしているのだというご理解をいただければいいと思います」
反町キャスター
「神津さん?」
神津氏
「はい」
反町キャスター
「何がいけないのですか?高度プロフェッショナル制度は。この制度のどこが1番いけないところなのですか?」
神津氏
「うーん、結局、本当にわからないのは、これを新しく入れなければ、先ほど、橋本さんが言われたようなそういう働き方が本当にできないのだろうかという根本的な疑問としてあるんですよ」
反町キャスター
「うん」
神津氏
「それと、過労死・過労自殺が200件近くも出てしまう、それをまずゼロにするという、そのことが先ではないのかということですね」
反町キャスター
「これをやる前に?」
神津氏
「そう。これは確かに年収1075万円以上というと、まあまあ、それだったらいいかというふうに一瞬、思えてしまうかもしれませんが。実際には過労死・過労自殺の憂き目に遭う人の中で、年収水準が高い人というのがあるわけ…」
反町キャスター
「なるほど」
神津氏
「そういうケースというのは、これまでいくらでもあるわけですよね」
反町キャスター
「うん」
神津氏
「ですから、これが歯止めかというと、私はそう思えないし、結局は、これは全部、割増の対象外、で、深夜まで外してしまっている。現在、いわゆる管理監督者、…の場合もそういう労働時間規制から外れていますよね。だけど、割増は、たとえば、深夜・休日、これは対象になるわけですよ」
反町キャスター
「うん」
神津氏
「それは、そういう歯止めというのは労働基準という意味でいけば、意味のあることですよね。だから、そこまで外すということがなぜ本当に必要なのだろうと思いますし、成果重視で時間に縛られない働き方というのは労使関係がしっかりしているところで、そういう制度を工夫しているところというのは結構ありますから。現在の法体系の中でも、私は十分追求できる話ではないのかなと思いますよ」
反町キャスター
「なるほど」

裁量労働制の見直し
秋元キャスター
「裁量労働制の見直しですけれども、現在は企画・立案・調査・分析の業務を対象に、労使が決めた時間を働いたとみなす『企画業務型裁量労働制』というのがあるのですけれども、現在、政府が考えているのはこの対象業務を拡大しまして、営業職の一部もこの裁量労働制に組み込もうという話ですけれども。神津さん、どこが問題なのでしょう?」
神津氏
「これは『課題解決型提案営業』という、これは当初の内容で、これは、現在は修正した形ですよね」
橋本議員
「変わります」
反町キャスター
「どう変わるのですか?」
橋本議員
「今度は『法人顧客の課題解決のための企画立案を主とした開発提案業務』という表現になります」
反町キャスター
「ほとんど違いがわからない…。何が変わるのですか、それによって?」
橋本議員
「『営業』という言葉がついているところで、たくさん議論をいただきまして…」
反町キャスター
「はい」
橋本議員
「我々の気持ちとしては『課題解決型』というところに重きを置いたつもりがあって…」
反町キャスター
「なるほど、『営業』ではなくて?」
橋本議員
「そうです。だから、まずお客さん、特に法人のお客さんの業務に、根幹に関わるような、本当にコンサルタントみたいな人とか、そういうような人がお客のニーズだとか、需要計画とかを聞いて、それに合わせて、現在持っている商品を売るのではなくて、パッケージソフトをカスタマイズして、お客さん用にキチッと開発をしたものを売ると、そういうような方に対して、それこそ9時、5時で仕事をするというよりは、もしかしたら、集中的にある期間はがんばって仕事をしなければいけない期間もあるし、そうでない時にはそれなりにみたいな形の裁量を持って仕事をしていただけるような形がいいのではないかと、そういうようなことで言っていたんです。ただ、そこに『営業』とついていたものだから、たとえば、ルートセールスみたいな人だとか、たとえば、携帯電話を売っているショップのお姉さんみたいな人も営業ではないかと。お客さんの要望を聞いて契約の仕方を決めたとりか、やっているではないかと?」
反町キャスター
「そうですね」
橋本議員
「ああいうのも入るのではないかという議論があって。もともと厚生労働省は、そんなつもりまでなかったので、そこについては違うんですという話はしていたのですが、ただ、それにしてもその定義の仕方、それから、ネーミングが誤解を招くねということがありました。今回廃案になってしまって、解散があったので、もう1回出し直さなければいけないとなった時に…」
反町キャスター
「法人対象という枠をつけた?」
橋本議員
「枠をつけたと言うか、思っている、イメージしている、こういう対象ですというのを変えたつもりはないのですが、ただ、その定義の仕方をもう少し、私が申し上げたことを具体的に、誤解のないように書きあらためるということで、先ほど、言ったような開発…『法人顧客への課題解決のための企画立案を主とした開発提案業務』という名前になった、もっと短い言い方はあるかもしれませんけれども、そういう話です」
反町キャスター
「神津さん、こういう多少、橋本さんの話からいうと、営業といっても限定した営業だよという、ここの部分で言うと、多少賛成の色合いが近づいてきたような感じになるのですか?」
神津氏
「私どもも営業職全般に網がかかってしまうのではないかということについては極めて強い問題意識を持っていましたので、事務局レベルでいろいろな働きかけもして…」
反町キャスター
「なるほど」
神津氏
「そのことが反映はされたなとは思っているんですよ。ただ、私ども労働組合というのは常にベストは追い求めつつ、でも、セカンドベストという形があるのであれば…」
反町キャスター
「そうですよね」
神津氏
「それをとりたいというのは、これは性としてありますよね、労使交渉の中でも」
反町キャスター
「あります、はい」
神津氏
「ですから、そこは、そういうことだとは思うのですが、そもそも裁量労働制についてはその運用実態が本当の趣旨通りにいっているのだろうか?いや、要は、裁量労働と言いながらですよ、朝の9時に来ていないのはおかしいではないかと上司から言われるだとか、そんな、おかしなことであるとか、新入社員も裁量労働にするみたいな、そこも少し見直しを今回、はかっていただくということにはなっているのですけども。ちょっと世の中全体を見渡して、おかしいのではないのかと、結局、実質的に長時間労働の温床になっているのではないかというところの問題意識を持っていますから。そういう中でこの定義が増えるということについては、向きとしては、これは私らは反対ですよ」
反町キャスター
「なるほど」
神津氏
「うん」
反町キャスター
「これはいくら、たとえば、言葉をいろいろくっつけて説明していっても、連合としてはこの法案に賛成することは難しい?」
神津氏
「この部分においては」
反町キャスター
「この部分においては…」
神津氏
「ええ。ですから、これが先ほど申し上げたすごく意義のあるものと、こういう部分とが1本になってしまっているので、これは私らとしては、法案となる以上は国会の場で審議を深掘りしていただいて、できることであれば、ここのところは除いていただきたいというのは、私達はスタンスとしては持っているんです」
反町キャスター
「分離審議みたいな?」
神津氏
「うーん、そうですね…」
反町キャスター
「個別で、バラバラでやってほしい?」
神津氏
「ちょっと要素として、違うと、私らは要素として違うと思っていますから」
橋本議員
「私達は、それは基本と例外なのだから…」
反町キャスター
「そういうことですよね?」
橋本議員
「是非、一体でみたいな…」
反町キャスター
「一体処理ということですよね?」
橋本議員
「…ということをお願いしたいと言っているところです」

賃上げによる法人税減税
秋元キャスター
「さあ、働き方改革の大きなテーマの1つが賃上げと労働生産性の向上ですけれども。政府は賃上げに積極的な企業を後押しするために、税制改革案を検討しています。現行の法人実効税率が29.97%ですけれども、3%以上の賃上げや設備投資をした企業には25%程度に減税、より積極的に設備投資等を行った企業には25%程度以下に減税するという仕組みを検討しているのですが。神津さん、この案をどう評価されますか?」
神津氏
「賃上げに関しては現在あるものが切れるので、それをどう接続するか。さらに強化して開始すると、こういうことだと承知しているのですけれども。ちょっとこれまでのところで、本当の意味でどういう効果があったのかという検証がどこまでされているのかなということと、私ら今、底上げだと言っているんですよ。今年は実際に連合の中では、中小が大手を上まわる実績を出せたということですね。世の中を見てみると中小企業の中で税金を払えないところがわんさとあるわけですよね。これまでの賃上げ税制にしても、中小企業の中で実際に適用を受けているのは2%ぐらいだと聞いているんです」
反町キャスター
「ほう…」
神津氏
「大企業は4割ぐらいだということで聞いているので」
反町キャスター
「なるほど」
神津氏
「ちょっと格差を助長してしまわないかというふうに懸念しますね」
反町キャスター
「そうすると、法人税の下げるところはもっと別の形の、戻し税か何かはわかりませんけれども」
神津氏
「あの…」
反町キャスター
「別のシステムがあった方がいいのではないかということですか?」
神津氏
「取引慣行の是正ということを労働組合としてもかなり強調しているんですよ」
反町キャスター
「ああ、はい」
神津氏
「政府もかなり現在いろいろなことをやっておられると思っているのですけれど。賃上げとか、あるいは働き方改革もそうですけれども、結局、中小企業にしわが寄るようなことにしてはいけないので。取引慣行の是正を含めて、そこのところをもっと強調していただきたいなと思います」
橋本議員
「中小企業とか、辛い企業にしわが寄ってはいけないよねというのはまったくそうなのだと思うんです。そういう意味で、取引慣行の是正だとか、下請けについての、取引慣行はいろいろ業種ごとにあったりするので、運輸業界はこうとか、建築業界はこうとか、そういうことを現在政府の方でも議論しているわけです。ですから、法人税の問題と…ちょっとあまりそのことは詳しくは承知していなかったのですけれども、法人税ですから全部の企業が払っているのかと言ったら、払っていないですねと…」
反町キャスター
「払っていないです」
橋本議員
「だから、そういう意味で、払っているところについて下げるみたいな、ある意味で、優位なところに話がいきがちだよねという、ご指摘はある意味で当たっているとは思います」
反町キャスター
「なるほど」
橋本議員
「ただ、これだけでものが解決するかと言うと、それはしないよねというのは、もちろん、たぶんこれは皆のコンセンサスだと思いますから。この手もあるし、いろいろな慣行の是正だとか、そうしたことをもっと強くやっていくとか、中小企業の方々が賃上げの努力をされたとか、同一労働同一賃金のようなことを整備すると、それに対してきちんと助成金を出すとか、そういうようなことも用意しているわけですから。本当にきちんと働く方々にアベノミクスの成果が行き渡るようにということは我々も是非そうしなければいけないと思っている、だから、働き方改革もあるのだし、今のような話もあるので、是非そこはしっかり取り組んでいかなければいけないと思います」

内部留保と労働分配率
反町キャスター
「神津さん、アベノミクスの成果と、それがキチッと皆にあまねく行き渡っているかの話で言うと、労働分配率と内部留保の話になります」
神津氏
「ああ…、うん」
反町キャスター
「内部留保というと、直近のデータでいうと400兆を超えていて、これが全てアベノミクスの恩恵かと言うとそうではないですけれど、そういうものも踏まえたうえで、内部留保が急速に増えていることはまず事実です。そのうえで労働分配率、会社の利潤の中で、それがキチッと給料として分配されている割合がドンドン、ドンドン毎年、毎年、下がっているのではないかという、下がっているデータ。これをどう見ますか?」
神津氏
「労働分配率というのは、ご承知のように景気の動向でもって数字が随分上がり下がりしますから、一般的に景気が良い、企業の収益も上がっている、付加価値が伸びている、そういう時にはどうしても下がるものですね」
反町キャスター
「下がります、はい」
神津氏
「ですから、その要素も考える必要があると思います。ただ、結局、繰り返しになりますけれども、中小企業のところ、あるいはその企業グループの中でも子会社であるとか、あるいは下請けであるとか、そういうところ、1つのサプライズ・チェーンの中で、付加価値を適正分配すべきだと、こういう言い方を昨年から強調しているのですけれども」
反町キャスター
「はい」
神津氏
「それをもっとやるべきだと思うんです。だから、内部留保も確かにいろいろな観点はあるのだと思います。だから、貯まっちゃったことが、けしからん、というだけで、経営側の方が、はい、わかりました、ということがどうかということはありますが。相対的に見るとどうもその親会社であるとか、大手であるとか…」
反町キャスター
「そうですね」
神津氏
「そういうところに分配が偏ってきていなかったですかというところは相当あると思っているんです。この20年間、デフレの引き続いた中で…」
反町キャスター
「はい」
神津氏
「ですから、そこを見直すのに、内部留保ということの数字が積み上がっているということをどう捉えるかということではないかなと思います」
反町キャスター
「橋本さん、この内部留保の増え方…」
橋本議員
「はい」
反町キャスター
「労働分配率も好景気の時には下がっていくという、1つトレンドがある中でもどうだろうか?と…」
橋本議員
「はい」
反町キャスター
「この疑問点をどう感じますか?」
橋本議員
「これはごもっともな議論で。もちろん、内部留保を持っておく意味というのはそれなりに経営上ありますから、一定あるということについて、それを否定するものではないですけれども、我々としては、先ほど申し上げましたように、アベノミクスの成果、もちろん、それ以外の成果もあるかもしれませんが、それがきちんと働く方1人1人にまで行き届くということがとても大事なこと。しかも、それが本社の人だけではなくて、支社の人だとか、あるいは下請けの業者の人とか…」
反町キャスター
「そうですね」
橋本議員
「そういうところまで全部行き渡るというのが大事なことなので、それを実現するということがとても大事である。神津会長が話されたことと、そこは我々もまったく反対する気はない…」

橋本岳 自由民主党厚生労働部会長の提言 『人材の価値を評価する働き方改革』
橋本議員
「こんなことを書きました。ちょっと今日は時間の話で止まってしまったので、同一労働同一賃金までいかなかったのですけれども、本来、現在すごく人手不足の状況なわけですね。ですから、是非、人件費だとか、そういうところに上げていただき、まさに非正規の人の処遇改善とかに企業は投資をしていただきたい。それをサポートするとか、そういう方向性に向けるための働き方改革であってほしい、あるいはそうなのだと思っています。是非、人材の価値を評価する働き方改革を、実現をしていきたいと思っています」

神津里季生 連合会長の提言 『労使関係はバネ力』
神津氏
「労使関係はバネ力と書いたのですけれども。これは春闘もそうですけれども、しっかりした労使関係で緊張感を持っていけば、生産性の向上にもつながるということだと思っていまして。特に来年の春季生活闘争は、働き方改革の中に魂を入れたいと考えていまして。36協定とか、そのあたりの世の中に対しての発信も含めて、労使関係はバネ力だということを強調しておきたいと思います」