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2017年11月15日(水)
韓国『反日外交』真実 元慰安婦&エビ効果は

ゲスト

松川るい
自由民主党参議院議員
黒田勝弘
産経新聞ソウル駐在客員論説委員
林恩廷
立命館大学国際関係学部国際関係学科助教

韓国『反日外交』の真実 慰安婦問題と日韓合意
秋元キャスター
「今日は、韓国・文在寅政権の外交の本質を探ります。北朝鮮の脅威に対して、日米韓の緊密な連携が不可欠な中、トランプ大統領を招いた晩餐会で、元慰安婦を招待し、料理に韓国が独島エビと呼ぶエビを使用したことで、日韓関係に不協和音が生じています。韓国は現在何を考えているのか、専門家の皆さんに聞いていきます。昨日、終わったばかりのトランプ大統領のアジア歴訪から、韓国の外交の本質を考えていきます。ちょうど1週間前、トランプ大統領が韓国を訪問した際の晩餐会に、韓国政府が元慰安婦を招待しまして、トランプ大統領と抱擁するというシーンがありました。黒田さん、まずアメリカ大統領の晩餐会になぜ元慰安婦を出席させたのか?文在寅大統領の狙いは何だと見ていますか?」
黒田氏
「現在、元慰安婦のおばあさん方、韓国で現在、愛国のシンボルになっていて」
反町キャスター
「ほう」
黒田氏
「普通の人じゃないわけですね」
反町キャスター
「うん」
黒田氏
「現在、韓国国民を代表する最も有名な人達というのか、なっていまして。あらゆる公式行事、非公式の行事に、こういう形で動員されると。今年の夏はプロ野球の始球式まで、あのおばあちゃんが登場しましたからね」
反町キャスター
「90歳ぐらいですよね?」
黒田氏
「ええ…」
反町キャスター
「ボールを投げるのですか?」
黒田氏
「投げましたね」
反町キャスター
「あっ、失礼しました」
黒田氏
「…で、そういう存在になっていまして」
反町キャスター
「はい」
黒田氏
「だから、文在寅さんからすると、国民代表だから何がおかしいのだということかもしれないですけれども。そうですね、僕は別に日本に当てつけという印象は持たずに、一種のその国民向けの愛国パフォーマンスという印象を持ちましたね」
秋元キャスター
「韓国国内では好意的に受け止められているのですか?」
黒田氏
「うん、大方のメディアは問題提起をしなかったですけれども。ただ、ニュースチャンネルの一部放送の中で言うと識者、たとえば、元アメリカ国務省の、えっと、韓国コリアン課長をやっていた、現在、韓国の研究所に来ていますけれども、彼はテレビに出て、あれは外交的に非礼であると」
反町キャスター
「日本に対してという意味ですね?」
黒田氏
「そうです」
反町キャスター
「はい、はい」
黒田氏
「もちろん、国際的にも非礼である、ああいうのはやっちゃいけないとはっきり言っていましたけれど。ごく一部の識者ではありますけれど、大衆レベル、世論レベルでは、ダメですね」
秋元キャスター
「林さん、いかがですか?韓国内で受け止められているのかも含めて」
林氏
「慰安婦問題は非常に難しい問題ではあるのですけれど」
反町キャスター
「はい」
林氏
「黒田さんがおっしゃった通り、慰安婦、元慰安婦の被害者の方々が非常に韓国の国内で持つ意味というのが、ただ単に政治的に色をつけると言うより、それ以上になっている部分が確かにありますね。それは否定できないと思います」
反町キャスター
「うん」
林氏
「そういう意味からすると、もう1つ、私として加えたいなと思う部分はこういう戦争の被害者であり、我々が弱かった時代、私達の国が弱かった時代、ここまで苦しんだ人々がいまだに生きていらっしゃるということで…」
反町キャスター
「うん」
林氏
「抱擁してあげたい、こちらからも。我々国民からも、そういう気持ちがいつまでもあるわけですね」
反町キャスター
「うん」
林氏
「だから、そういう意味で、別に日本に嫌がらせをするという目的が最初にあったというよりは社会の、私達だってあまり手伝うことのできなかった彼女らを、我々だって抱擁してあげたいというような、そういう気持ちが社会全般的にあると、私的には思っています」
反町キャスター
「そうすると、日本としては、これを対日、歴史戦をそこに持ち込んだと見るのではなくて…」
林氏
「はい、そうです」
反町キャスター
「たとえば、オバマ大統領が広島に行った時に被爆者の人を肩を抱いてね…」
林氏
「はい、うん…」
反町キャスター
「あの映像は非常に良かったです」
林氏
「そうですよね」
反町キャスター
「あれと同じようなレベルで受け止めた方がいいと聞こえますけれども、そういう意味ですか?」
林氏
「そういうふうに思ってくださればというような希望というのもなくはないんですね」
反町キャスター
「なるほど」
黒田氏
「林さんがおっしゃったけど」
反町キャスター
「はい」
黒田氏
「慰安婦のおばあちゃんと言うのが、現在のところ、国民のある種の対日感情を含めてそうですけれども、ある心情のシンボルになっているので」
反町キャスター
「ある心情とは何ですか?」
黒田氏
「うーん、だから…」
反町キャスター
「先ほど、愛国と言っていましたよね?」
黒田氏
「愛国であり、被害者意識で…」
反町キャスター
「愛国イコール反日なのですか?」
黒田氏
「そうですね」
反町キャスター
「それは…」
林氏
「いや、それはちょっと…」
黒田氏
「現実に…」
反町キャスター
「僕は、そう聞いちゃうと愛国のシンボルと言うと反日のシンボル…」
黒田氏
「現実にそうなっていますから、そうですけど、だから…」
林氏
「いや、でも…」
反町キャスター
「どうなのですか、林さん?」
林氏
「韓国の、韓国の歴史を考えると、反日と言うより、私は抗日と言うか…」
反町キャスター
「ああ、なるほど、そうですね…」
林氏
「日本に対しての、フランスだと、それはレジスタンス・スピリットだと言うかもしれませんけれども…」
反町キャスター
「はい」
林氏
「そういうふうに戦った経験から成り立っている、アイデンティティーというのがないとは言えないとは思うんですね」
反町キャスター
「うん」
林氏
「どちらかと言うと、権力、それはある時には日本の帝国主義であったり、ある時にはそれがまた中国であったり…」
反町キャスター
「はい」
林氏
「ある時には朴槿恵さんみたいな方になったり、いろいろ顔は変わるけれど…」
反町キャスター
「うん…」
林氏
「力、権力に対しての抵抗感というのは、大韓民国の国民性の一部分であるということは、私自身も含めて、あると思います。だから、そういう意味では、反日という言葉は、私は敢えて使いたくないし…」
反町キャスター
「はい」
林氏
「そういうふうに、権力、巨大な権力に対して戦ってきた、我々の記憶ということはある、一部分になっている部分があるのではないか」
秋元キャスター
「慰安婦問題については、日韓の間には、2015年10月に結ばれました日韓合意があります。慰安婦問題について『最終的かつ不可逆的な解決を確認』し、『今後、国際社会での本問題の非難・批判を控える』としているのですけれども」
反町キャスター
「松川さん、いかがですか?今回、いわゆる元慰安婦をパーティーに呼んだということがこの日韓合意に抵触するかどうか?」
松川議員
「『今後、国際社会での本問題の非難・批判を控える』という、この…」
反町キャスター
「そう、そこです」
松川議員
「もちろん、解釈にいろいろあり得ると思いますよ」
反町キャスター
「はい」
松川議員
「だから、少なくともこの精神には反していますよね」
反町キャスター
「うん」
松川議員
「うん、…とは思いますね」
反町キャスター
「うん」
松川議員
「うん」
反町キャスター
「林さん、文大統領が言っている日韓合意に対するスタンスですよね。国内に反対者もいる、前政権のやったことであるのでという趣旨の話も漏れ伝わってくる中で、文さんは、この日韓合意というのをどうしたいと我々は見たらいいのですか?」
林氏
「まだ、タスクフォースが、結果を出していないので…」
反町キャスター
「はい」
林氏
「もうちょっとこれからまた注目して分析していきたいとは思っていますけれども。うーん、3つぐらい挙げられますかね。なぜこの合意がここまで韓国国内で支持を得ていないのか。当事者は別として。まず1点は、このやり方と言うのですか、この決め方が、韓国国民からするとあまりにも突然だったんです、アブラプト。だから、韓国の民主主義の特徴は、私がちょっと挙げることができることは…」
反町キャスター
「はい」
林氏
「韓国の民主主義の特徴は、すごくやり方、決め方が…」
反町キャスター
「はい」
林氏
「決め方に同意できないと、なかなか結果に同意できないわけですね」
反町キャスター
「ほう…」
林氏
「だから、直接、皆でキャンドルを持って、デモに行く、たとえば、こういうふうに国民投票にしたり…」
反町キャスター
「うん」
林氏
「そういうふうに直接、自分の声を伝えることが大事とされている、そういう民主主義の特徴を持っているんです。民主主義というのはいろいろなやり方があるので、日本とはまた別の特徴かとは思うのですけれども。とにかく日韓合意というのがあまりにも、英語にするとアブラプトに出てきちゃった」
反町キャスター
「うん」
林氏
「どこからこういうのが出てきたのだろうというような反応がまず1点」
反町キャスター
「うん」
林氏
「2つ目は先ほど、キャスターさんがおっしゃった通り、『最終的かつ不可逆的』という、その言葉がどうしても韓国の国民からすると受け入れることができない」
反町キャスター
「えっ?」
林氏
「これは、えっ?ですね。そこまでの、決めつけるような表現をわざと入れる必要があったのか。朴槿恵政権というのは。それに対しての不満、プラス同意できないところ。あと3つ目は、韓国の国民の情緒からするとお金の問題ではない、なくなっちゃっているわけですね」
反町キャスター
「はい」
林氏
「だから、当事者は別として、本当にお金で10億円であれ、何であれ、それで何か、なんとかできるような問題ではなくなっちゃっているわけなので」
反町キャスター
「ほう…」
林氏
「本当に誠意をもっての謝り、謝りと韓国側からは言うわけですが、私はどちらかと言うと、合意文自体にはかなりの進捗があったとは私的には思っていますけれど。こういうようなやり方を見ていると、韓国の国民にそれがちゃんと伝えられていないし、あとそれにプラス、そういうちょっと韓国の国民からしてちょっと異常に、うーん、過剰と言うのですか、ちょっと言い過ぎというような、そういう表現が入っちゃってしまった部分に対して、朴槿恵大統領の政権を含め、いろいろな同意できない部分がいまだにあるわけですね。だから、文在寅大統領が就任する前、昨年だったのですけれど、合意から1年目ぐらいに、まだまだ世論調査を見ていると、60%ぐらいは破棄するべきだと答えていますから」
反町キャスター
「はい」
林氏
「だから、そういう国民の世論を意識せざるを得ない民主主義国家ですし、もう国民から直接選ばれた大統領ですから、それはたぶんちょっと意識せざるを得ない難しさもあるのではないかと…」
反町キャスター
「2つの点ですよね。手続き、日韓合意をつくった手続きが不透明であるし、国民はそこの部分で納得していないというのが1つ。もう1つが『最終的・不可逆的』という言葉が…」
林氏
「うん」
反町キャスター
「ある意味では、高圧的であると、韓国国民から見た時に…この2つの点が韓国国民は納得していないという、この分析はどう感じますか?」
黒田氏
「うーん、これは、検証結果でいろいろ出ると思いますけれど…」
反町キャスター
「なるほど」
黒田氏
「この『不可逆的解決』という文言については、交渉過程で韓国側が言い出したという説がありますよ」
反町キャスター
「えっ?」
黒田氏
「日本側は『最終的』と言ったのだけれど、韓国側のアイデアだという説もあるんです」
反町キャスター
「朴政権がこの話をここで打ち切りにしていいと?打ち切りにしたいと?」
黒田氏
「…、そうそう、交渉過程で」
反町キャスター
「はい」
黒田氏
「そう言ったという、だから、それが検証過程でどれだけ…注目するところですね」
反町キャスター
「どういうふうにするか?そこですね」
黒田氏
「ええ」
反町キャスター
「中身についてはどうですか?手続きが、韓国国民のスタンダードからすれば不透明であると?」
黒田氏
「うーん、それは…」
反町キャスター
「キャンドルデモがあったかどうかは別ですけれども…」
黒田氏
「うーん、それは林さんにもう少し詳しく聞きたいところですけれど…」
林氏
「…」
黒田氏
「たとえば、1965年の日韓国交正常化についても同じではないですか。同じことを言っているわけですよ、今なお」
反町キャスター
「うん」
黒田氏
「あれは、要するに、朴政権が国民の意思を無視して勝手にやったと、今でも言って…」
反町キャスター
「なるほど」
黒田氏
「むしろ反対していた運動とか、写真とか、そういうものが教科書に大きく出る、出ているわけですから」
反町キャスター
「はい」
黒田氏
「非常にそれは韓国的だと思いますね。だから…」
林氏
「はい…」
黒田氏
「だから…、今回の合意も、もう朴槿恵さんとの合意だけれども、安倍さんの、それは過去長い交渉があるわけではないですか、いろいろな意味で世論…、世論上の問題も含めて」
林氏
「はい」
黒田氏
「それであの段階でああいうふうになったということですから。必ずしも、ある種の見方によれば、別に突然ではないわけで」
反町キャスター
「うん」
黒田氏
「あの時はちょうど、日韓国交正常化50周年でしたから…」
反町キャスター
「そうです」
黒田氏
「その時を機に、なんとか朴槿恵さんのところでもそうしたいと思っていたわけだから。そういう時間的な、時期的な問題もあったと思います。僕は理解しますけれど」
林氏
「ハハハ…」

日米韓連携より中国優先?
秋元キャスター
「北朝鮮の脅威に対抗するためには日米韓の緊密な連携が不可欠なわけですけれど、その連携に水を差すようなことがありました。トランプ大統領のアジア歴訪に合わせるようにアメリカ軍の原子力空母3隻が日本海に集結をしまして、自衛隊と韓国軍と、それぞれ別々に合同演習を行いました。しかし、韓国・中央日報の報道によりますと、アメリカが提案した日米韓3か国の合同演習を韓国が拒否したということですけれど」
松川議員
「現場は一緒にやった方が合理的だし、事実、日々、練習と言うか、それぞれやっているわけではないですか」
反町キャスター
「はい」
松川議員
「だから、それはないと思うので。拒否権、拒否感というのが、そこにと言うよりは、歴史的な…。私、韓国に最初、駐在に行った時に、林先生にいまだにそうかどうかおうかがいしたいのですけれども、秀吉の文禄・慶長の役から説き起こされて、だから、日本に対しては、韓国は警戒感がいまだにあるのだということを縷々を言われて、さすがに1592年から始めるのかと思ってびっくりしたんです」
反町キャスター
「えっ?その時に元寇の話は向こうは言わないんですか?」
松川議員
「元寇は言わないです。それは、そこは習っていないです」
反町キャスター
「えっ?」
松川議員
「たぶんあまり習っていないのではないですか?」
黒田氏
「知らないのではないですか」
松川議員
「知らないと思いますよ。元寇で乗り込んで行って、一緒に元と…」
反町キャスター
「そうそう…」
松川議員
「元の中に朝鮮の方がいて、戦ったということはたぶん韓国の歴史では教えているかどうか、私はちょっと知らない、たぶん教えていないのではないかな?白村江の戦いだって教えていない」
反町キャスター
「なるほど…」
松川議員
「うん、だから、非対称ですよね、ちょっと」
反町キャスター
「では、不信感というものがずっと続いていると理解したらいいのですか?」
松川議員
「私もそんな昔のことと思いましたけれど、その韓国の方曰く、日本というのはいつか脅威になるのではないかという、その不信感が拭えないのである、だから、国民感情からして自衛隊と一緒に韓国軍が並ぶであるとか、朝鮮半島に、韓国に自衛隊が来るというのはなかなか感情的に受け入れられないのであるということを何度か言われたことがありまして」
反町キャスター
「うん」
松川議員
「そうなのかと。もちろん、現在、だいぶ変わってきたのかどうか、いい方に変わったのかどうかも含めて、よくわからないですけれども」
反町キャスター
「いかがですか?林さん、松川さんの指摘?」
林氏
「まず1点はトラウマですね。それは、たとえば、8月と9月にわたって2回、北のミサイルが北海道の上空を飛んでしまったことで…」
反町キャスター
「はい、ありました」
林氏
「Jアラートが働きましたよね。それに関しても韓国国民としてはそれがわからない。なぜここまで反応するのか?私はその時、韓国のTV朝鮮というメディアに出て、それはもう日本社会が持つトラウマも私達も理解すべきであると。それは戦争の時の空襲とか、いろいろな、また災害の多い国なので…」
反町キャスター
「そうですね、うん」
林氏
「そういうことに対して、いざとなった場合、準備しておこうというような、その姿勢がこの社会にはあるので…」
反町キャスター
「うん」
林氏
「そういうのは、私達も理解すべきであると私は言ったのですけれども。お互い様ですね。どちらかと言うと、韓国だってそういうトラウマがわるわけですよ。どうしても、それはなかなか消せないトラウマがまだ日本には持っているので。そういう面からすると、GSOMIA(軍事情報包括保護協定)の時もそうだったし、それが、国民的にトラウマからフリーにいまだになっていない部分があるとは思いますね」
反町キャスター
「林さん?」
林氏
「はい」
反町キャスター
「北朝鮮の核兵器とか、ミサイルの脅威…」
林氏
「はい」
反町キャスター
「核やミサイルでなくても、北朝鮮との向き合いにおいては…」
林氏
「ええ」
反町キャスター
「38度線の以北に展開している通常兵器だけで、十分、韓国にとっては脅威だと思いますけれども…」
林氏
「もちろんですね」
反町キャスター
「その北朝鮮の目の前にある軍事的な脅威というのと歴史的な対日不信感、日本に対する不信感ですよ…」
林氏
「うん」
反町キャスター
「秀吉の時代からずっと続いている、あの国は怖いのだ、信じられないという…」
林氏
「うん」
反町キャスター
「現在、目の前の北朝鮮の脅威と、歴史的な日本に対する不信感というのは…」
林氏
「ああ、そうですね…」
反町キャスター
「これはどうなっているのですか?どうも政治的な決断を見ていると、日本に対する歴史的な不信感の方が常に重いように見えるのですけれども?」
林氏
「変わっているとは思います」
反町キャスター
「変わっている?」
林氏
「世代がちょっと下にいけば、いくほど…」
反町キャスター
「なるほど、はい」
林氏
「いまだに日本に対して抵抗感というか、そういうトラウマというのが若い世代にもないわけではないのですけれども…」
反町キャスター
「はい」
林氏
「…若い世代のアイデンティティーというのは、大韓民国の国民というのは、こういう民主主義国家で育ったという、そういうプライドですね、結局」
反町キャスター
「はい」
林氏
「で、それと北朝鮮がいくら民族的に同じ民族であっても同じ社会ではなくなっちゃって、既に何十年も経っているし。ああいうふうに、こんな言い方は北には悪いかもしれませんけれど、ほぼ野蛮に近いぐらい、本当に人権の問題とかも…」
反町キャスター
「そうですね」
林氏
「そう扱う国とは、我々は、本当は一緒ではないと思う若い人々が増えつつあると、私も思っていますし、数字的にもそう出ているわけですね」
反町キャスター
「なるほど」
林氏
「という意味で、日本に対してまだまだ抵抗感はあるものの、日本も同じ民主主義国家であるということを意識している数字が、若干ではあるのですけれど、伸びつつあるので。これは時間が経てば、そんな自然に自動的に解決されるわけではないでしょうが、ある意味では、希望を持っていてもいいのではないかと思いますね」
反町キャスター
「黒田さん、いかがですか?」
黒田氏
「あの…」
反町キャスター
「比較の話…」
黒田氏
「うん、今回、だから、なぜ日本との軍事演習を拒否したかということ、2つ…」
反町キャスター
「はい」
黒田氏
「1つは歴史のトラウマ、もう1つは中国への配慮というのですけれど。僕、今回は中国への遠慮というのが強かったと思いますよ」
反町キャスター
「そうですか」
黒田氏
「と言うのは、既に日韓は、海難救援ですけれども、軍事レベルの、これはもう定期的やっているんですよ、既に」
林氏
「うん」
反町キャスター
「はい」
黒田氏
「部隊で、日韓はもう既にやっているんですよ」
反町キャスター
「はい」
黒田氏
「今回は、日米韓ということは、北朝鮮を念頭に置いた演習でしょう、日本海でしょう」
林氏
「うん、うん…」
反町キャスター
「はい」
黒田氏
「しかも、中国に文在寅さんは行かなければいけない、あるいはAPEC(アジア太平洋経済協力)として会うとか」
林氏
「うん」
反町キャスター
「そうですね」
黒田氏
「中国との外交がずっとあったわけですよ。従って、中国への配慮はあとで問題になると思いますけれど、日米韓軍事同盟には絶対いかないと約束するわけではないですか?そのあと中国に対して…」
反町キャスター
「ちょっと待ってください、先にいっちゃいましょう。康京和外務大臣の3項目、説明しますね」
秋元キャスター
「トランプ大統領がアジア歴訪を始める直前の先月30日に韓国の康京和外相が韓国の国会でこういう発言をしています。『韓国はアメリカ主導のミサイル防衛体制には加わらない』『韓国配備のTHAADは現在の6基の発射台以外に追加配備計画はない』『日米韓の軍事協力は同盟に発展しない』としていて。この翌日に、中国と韓国は関係を改善させるということで合意していて、中国側はこの3項目を強調して、事実上の3原則として捉えていると見られるわけですね」
反町キャスター
「ここの部分ですよね?」
黒田氏
「うん」
反町キャスター
「この3原則はどう見えるのですか?」
黒田氏
「いや、これはすごい…、もう完全に中国にやられた、やられたと…」
反町キャスター
「やられたって、外務大臣が自ら話したので…」
黒田氏
「…思いますけれど。要するに、防衛に、安全保障に関わる大きな将来の問題でしょう」
反町キャスター
「はい」
黒田氏
「それは、中国に対してこういうことはやりませんと言っているわけですから…」
反町キャスター
「うん、そうですね」
黒田氏
「これはどうでしょう?外交的にこういうことはあるのかしら?松川さん、どう思います?」
反町キャスター
「3つともナニナニしない、ナニナニしない…」
松川議員
「いや、だけど、まず、これはタイミングがすごいですね」
反町キャスター
「うん」
松川議員
「30日、この来る直前に…ね?トランプさんがやって来る直前に」
反町キャスター
「そうそう…」
黒田氏
「うん、うん」
松川議員
「その前に中国からクギを刺されてこれを出したのだともちろん、思います。だけど、この3つよく見ると、もちろん、中国配慮でこれだけやったのだな、すごいなと思いますが、『アメリカ主導のミサイル防衛体制には加わらない』と書いているのですけど、もう入っていますよね。もう明らかに…、もう入っているわけですよ、入らないと書いているけれども、もう既に入っているし、情報共有もしているし」
反町キャスター
「はい」
松川議員
「追加配備をしないというところは、もしかしたら、中国の中で見たら、あれだけいろいろな嫌がらせと言うか、いろいろな措置をとって、やめさせようと思っていたけれども、それには失敗したということではありますから、もしかしたら、中国専門家の一部には、意外と中国も譲歩したのだみたいなことを言う人がいるんですよ、実は」
反町キャスター
「ほう…」
黒田氏
「うん」
松川議員
「だから、でも、これを客観的に見れば、もちろん、中国に対する配慮をトランプ大統領が訪韓する直前に…」
反町キャスター
「うん」
松川議員
「しかも、北朝鮮問題の対応を話すというのがメインの目的でやって来る時に…」
反町キャスター
「うん」
松川議員
「これを出すというのはすごいなと、正直思いますよね」
反町キャスター
「これは『日米韓の軍事協力は同盟に発展しない』というのは米韓軍事同盟がある中で、日米韓はやらないというのは、つまり、日本とはやらないと言っているのとイコールですよね?」
松川議員
「そうです、もちろんそういうことです、はい。もちろん、そういうことです」
反町キャスター
「これは…」
松川議員
「いや、それはそういうことですよ」
反町キャスター
「うん」
松川議員
「それは歴史的に、結局、尽きちゃうんですよ。歴史的にちょっと日本と軍事的な関係を持つというのは、できるだけやりたくないという国民感情、そういうものと、中国ですよね」
反町キャスター
「はい」
松川議員
「日米との、米韓同盟は確かにありますけれども、歴史的にずっと中国というのが1番強大で、怖い存在で、それとどうやり繰りするかということをずっと考えてきた歴史ですよね」
反町キャスター
「はい」
松川議員
「だから、どちらにも良い顔をすると言うか、どちらともなんとかやり繰りを、ジャグリングしようということの片方だけを現在、我々は見ているわけですよ」
反町キャスター
「うん」
松川議員
「アメリカとはアメリカとでやろうと言っていることがあって、仮にどこかで矛盾があったとしても、①は矛盾していますから、既に…」
反町キャスター
「そうですよね」
松川議員
「だから、そういうことです」

『バランサー論』は宿命?
秋元キャスター
「文在寅大統領はトランプ大統領の訪韓で、北朝鮮に対して米韓の連携をいっそう強めていくことを確認しました。さらに米韓両国が発表しました共同発表文の中に『トランプ大統領は、米韓同盟がインド太平洋地域の安全保障や、安全と繁栄のための核心軸と強調した』と記載されました。ところが、翌日、韓国大統領府の高官は『日本がインド太平洋戦略としてオーストラリア・インド・アメリカを結ぶ外交関係を構築しようとしているが、我々はそこに編入される必要はない』と発言しています。黒田さん、アメリカとは協力を強調しておきながら、それを否定するような発言が出てくるわけですが、韓国はどちらのスタンスなのか?どう見たらいいのでしょう?」
黒田氏
「今のパネルですが、あのあともう1つありまして」
反町キャスター
「はい」
黒田氏
「あれは、大統領官邸と外務省の若干の対立で、違うことを言っちゃったということがあって」
反町キャスター
「はい」
黒田氏
「あとで、それを調整するので大わらわと言うので、メディアからも相当、混乱していると叩かれたのですけれども」
反町キャスター
「あっ、そうなのですか?なるほど」
黒田氏
「結果的に、今後とも考えましょうと落ち着いたのですけれども」
反町キャスター
「では、上の部分というのは青瓦台主導の?」
黒田氏
「そうそう…」
反町キャスター
「日米の連携を軸にした…」
黒田氏
「そうそう…」
反町キャスター
「日米ではない、ごめんなさい、米韓…」
黒田氏
「そうそう…」
反町キャスター
「下の部分というのは、そこに対する」
黒田氏
「外交当局者です」
反町キャスター
「上が外務省だ、ごめんなさい、上が外務省で、下が青瓦台…」
黒田氏
「いや、違う、違う、違う、上が青瓦台で…」
反町キャスター
「上が青瓦台で、下が外務省なのですか?」
黒田氏
「ええ、だから、下の方がまともなのですけれど」
松川議員
「…違います」
反町キャスター
「逆でしょう?」
黒田氏
「だから…」
松川議員
「下が青瓦台で…」
反町キャスター
「下が青瓦台で、上が外務省ですよね?」
黒田氏
「えっ?いやいや、ちょっと待って…」
松川議員
「上は、でも、これは共同発表文の評価なので、トランプ大統領ですよ」
反町キャスター
「でも、取りまとめたのは、米韓双方…」
黒田氏
「下が青瓦台、大統領関係、そうそう…」
反町キャスター
「これは、では、青瓦台は何をしたかったのですか?」
黒田氏
「大統領官邸は、先ほども話が出ましたけれども、中国への配慮があって、ここのところずっと…」
反町キャスター
「はい」
黒田氏
「普通、バランサー外交とか言いますけれど、彼らは均衡外交とか言っていますけれども、あまりアメリカだけに肩入れするのはよくないっちゅう話ですよね」
反町キャスター
「うん」
黒田氏
「だから、中国にも気を遣う。あと最近はそうでなくて、もっと東南アジアにも気を遣うべきだとか、多角外交だと言っていますけれども。要するに、これは林さんかご専門、ご専門だと思うけれども…」
反町キャスター
「あとで聞きます」
黒田氏
「韓国の皆さん、ある種の夢と言うのですか?」
反町キャスター
「はい、夢?」
黒田氏
「理想。つまり、自分達は昔から大国に左右されてきて、ある時にはこっちにつき、ある時にはあっちにつきという、苦労してきているわけではないですか」
反町キャスター
「なるほど」
黒田氏
「その中で、自主的な存在でありたい、自主的な外交をしたいという異常にこの果たせぬ夢というのがあるわけですよ」
林氏
「うん」
黒田氏
「だから、要するに、ずっと今回、アメリカと現在べったりきたわけだから…」
反町キャスター
「アメリカですよ…」
黒田氏
「そうしたら我が国の自主性がどうなっているのかという批判が内部的にもあるし、一種のナショナリズムですよ」
反町キャスター
「ほう」
黒田氏
「だから、そうなると中国に…」
反町キャスター
「中国…」
黒田氏
「寄せることによって、自分達の心情を、自主的な存在であるのだということを満足させたいっちゅう、その心理があるんです、これは」
反町キャスター
「何?何?」
黒田氏
「それをバランス…」
反町キャスター
「ごめんなさい、何をしたいのか?という言い方も失礼ですけれど…」
黒田氏
「…要するに、だって、俺達はアメリカべったりでもないし、中国べったりでもない。大国にべったりでない、自主的に判断する、自主的な存在だというナショナリズムですよ」
反町キャスター
「それは、たとえば、北朝鮮においてチュチェ思想というのがありますよね?」
黒田氏
「あれは同じですよ」
反町キャスター
「同じですよね?」
黒田氏
「同じですよ」
反町キャスター
「主体思想ですよね?」
黒田氏
「同じ民族ではないですか、同じ歴史を持っているではないですか」
反町キャスター
「同じ民族で南と北に分かれているけれども、考えていることは、ほぼ一緒?」
黒田氏
「そう」
松川議員
「同じ…」
反町キャスター
「えっ?」
黒田氏
「そうですよね?」
林氏
「いや、いや、いや…」
黒田氏
「いや、それは歴史は同じなのだから、そうでしょう」
林氏
「いや…」
反町キャスター
「そうすると、もう1問だけ。ある大国にべったりとすることをよしとしないのであれば、たとえば、日本は、安全保障上は日米基軸とずっと言い続けていますよ?」
黒田氏
「うん」
反町キャスター
「こういう日本の安全保障体制の姿勢に対して、韓国の人達は、これはおかしいぞと思うわけですか?日本はもっと中国と…?」
黒田氏
「だけども、日本はパワーがあるではないですか、大国ではないですか。韓国は小国だと思っていますよ、力のない…」
反町キャスター
「小っちゃな国がですよ。敢えて言わせてもらうと…」
黒田氏
「うん」
反町キャスター
「小っちゃな国が、大国を手玉にとろうとするというのは危なくないのですか?」
黒田氏
「手玉にとると言うよりも…」
反町キャスター
「言葉が悪い、すみません」
黒田氏
「手玉にとる言うよりもお互いを競わせたり、利用したりし、右にも、左にも、自分達の価値を認めさせながら、利を得ようということですよ」
反町キャスター
「はい」
黒田氏
「そのためにいつも我々は大国に左右されていると思っているわけじゃないですか、心理的に。これは相当、ストレスですよ」
反町キャスター
「それは韓国の皆さん?」
黒田氏
「そうそう。だから、どこかにべったりではなくて、自主的にやっているということをいつも出したい」
反町キャスター
「では、実態がそうなっていないから…」
黒田氏
「そう」
反町キャスター
「気持ちでそうありたいということですか?」
黒田氏
「そういうことです、うん。だから、今回、我々が朴槿恵さんの時もそうだけども、中国に傾斜したとか…」
反町キャスター
「ありました…」
黒田氏
「中国にべったりになるのではないのというのだけれど、僕はそんなことはないと言っているわけです。そうしたら現在のアメリカにべったりになっているという欲求不満と同じになっちゃいますから」
反町キャスター
「そうですね」
黒田氏
「それは欲求不満の解消のためだから、ある時はこっち、ある時はこっち、こうなるんだっちゅうことで、そういうことで生きてきたのだから」
反町キャスター
「そういう…」
黒田氏
「どこかにべったりではない」
反町キャスター
「そういう国は、安全保障にしても、経済連携にしても、信頼ができるパートナー足り得るのですか?」
黒田氏
「それは、彼らに考えてもらうしかないでしょうね」
林氏
「アハハ…」
黒田氏
「それは、疑われますよね」
反町キャスター
「いかがですか?林さん、ここまでの話?」
林氏
「…」
反町キャスター
「反論も含め聞きたいと思います。黒田さんの分析はいかがですか?」
林氏
「冷戦時代を懐かしく思うわけではないのですけれど…」
反町キャスター
「はい」
林氏
「現実主義者の中では、むしろあの時代が良かったという言い方をする…」
反町キャスター
「どういうことですか、それは?」
林氏
「はっきりしていますから、敵も味方もはっきりしていますし…」
反町キャスター
「なるほど」
林氏
「もう1つは、韓国みたいに貿易で生きているような国にとっては、むしろハブ&スポーク・システムと言うんですよね」
反町キャスター
「はい」
林氏
「アメリカがもうハブになっていって、日本と、台湾もある時期、フィリピンを含めて、韓国も皆スポークになっている、あのシステムで。どちらかと言うと、アメリカが先生であり、思想的に先生であり、第1番の我々の品物を買って下さる市場でもあって、消費者でもあって、先生でもあって、また、政治的にいろいろ導いてくれたりとかする」
反町キャスター
「うん」
林氏
「そういう、いろいろな意味で、アメリカに1本化されていた時代はもう終わったし、もうとっくに終わっているわけですね」
反町キャスター
「はい」
林氏
「これは、ある意味で、いろいろな数字がそれを見せているわけですが。いまだに日本にとってはアメリカとは黒字ですけれども、もう韓国にとっては1番の黒字を与えているのは中国ですよね」
反町キャスター
「なるほど」
林氏
「だから、そういう意味からすると、軍事的には北の問題があるからしょうがないけれども、どちらかと言うと、我々の本当に品物を買ってくれるのは中国ですよね」
反町キャスター
「うん」
林氏
「だから、そういう意味からすると、そういうような配慮を本当にする必要があるんですね」
反町キャスター
「ほう…」
林氏
「日本は非常に内需、国内市場がある程度規模があって、あとGDP(国内総生産)の中での貿易の依存度というのですか、それは非常に韓国に比べると低いですよね」
反町キャスター
「低いですよね」
林氏
「30%ぐらいですよね。韓国は、ある時期は100%を超えちゃったりとかしましたから」
反町キャスター
「うん」
林氏
「それぐらいに、もう貿易に依存していて、その中で、多くの黒字が中国からきている。そういう状態にあると、どうしてもお客さんですから、我々の本当に品物を買ってくれる、そういうお客さんなので、そういう配慮をする必要性というのか、それは国民的にも感じている部分があると思うんですね。こういうふうにTHAADの問題で、いろいろ嫌がらせとか、もちろん、痛感したものもあるのですけれども、中国はちょっとなかなか信頼できないんだなと痛感した部分もあるものの、どうしても中国が我々の品物を買ってくれるということは、もう数字として変わらないものですから」
反町キャスター
「出ていますよね」
林氏
「うん」
反町キャスター
「そうすると、安全保障はアメリカと、通商・貿易は中国、みたいな、そういう使い分けをずっとはかっていくことになるのですか?」
林氏
「それを我々が望んではかると言うよりは、それが現実ですから。それはアメリカがある意味で、だから、現在のトランプ政権が、そういうふうに赤字をちょっと調整しようとする動き、また、これが、そうですね、米韓関係を含めて、どういうふうに影響を及ぼすのか、私としてはちょっと心配している部分があるわけですね」
反町キャスター
「それは…」
林氏
「うん」
反町キャスター
「国内的にはそういう国家の大方針として…」
林氏
「うん」
反町キャスター
「バランサーと黒田さんは言いましたけれど」
林氏
「うん」
反町キャスター
「いろいろなところ、あっちこっち目を配りながら常にいいポジションをとりつづけるように、多少揺れても、いいポジションを目指して浮遊することが国益の最大化につながるのだというのは、皆さん、そう考えている?」
林氏
「皆が皆ではないけれど、そういう考え方をとっている人々は結構いるのではないかと、私的にも思うわけなんですね」
反町キャスター
「ほう…」
林氏
「だから、北の問題さえなければ、もうちょっと自由になれたのに、というような気持ちはあると思いますね」
反町キャスター
「えっ、どういうことですか?北の問題がなければ?そうか、安全保障上の頸木みたいなプレッシャーがかからなければということですか?」
林氏
「そうですね、だから、もうちょっと自由に…自由な生き方というのか、できたのではないかと、それはしょうがない部分があるのですけれど、そう思っている部分もあるのではないかと思います」
反町キャスター
「いかがですか?」
松川議員
「うーん、似たようなところもあるかなと思うのですけれど、韓国というか、朝鮮半島の国家の歴史というのを振り返ると、地図を見たら明らかで、中国という大国、それから、ロシア、昔はソ連という大国に挟まれているわけですよね」
反町キャスター
「そうですね」
松川議員
「この中で、もちろん、日本も強大だった、現在よりももっと強大だった時があって…」
反町キャスター
「そうですね」
松川議員
「この中でどこにつくかというのを考えながらやってきたというのが歴史ですよ」
反町キャスター
「それは…」
松川議員
「それは事大主義」
反町キャスター
「現在は韓国と北朝鮮になっているけれど、朝鮮民族としてという意味ですよね、おそらく?」
松川議員
「朝鮮半島国家という言い方は…」
反町キャスター
「半島国家としてね?」
松川議員
「…歴史を全体を踏まえて言う時に、言うとすれば、申し上げればですね」
反町キャスター
「はい」
松川議員
「それはある意味で、そういう場所にたまたま存在してしまった国の生き方として、大につくことで自分を守るという、事大主義、これは別に悪い意味で言っているのではないですよ」
反町キャスター
「はい」
松川議員
「そういう知恵で生きてきたのだと思うんですよ」
反町キャスター
「うん」
松川議員
「バランサーという言い方というのは、本当は、国際政治上の言葉としては、ちょっとおかしいと思っていて…」
反町キャスター
「うん」
松川議員
「本当のバランサーというのは、たとえば、大英帝国が、ロシアとフランスをバランスをさせて、自分のその位置を…、ビスマルクがフランスとドイツの、ヨーロッパの中の間でとりもつという、自分がある程度、力を持っているが故に…」
反町キャスター
「やれることですね」
松川議員
「周りができることですね。だから、ちょっと言葉の使い方は置くとしても、少し韓国が言っているバランサーというのは、先ほど、黒田さんがおっしゃったように、できるだけ自主的にやりたいという気持ちと、私は韓国にいた時に、なるほど、ベルリン…、いや、ブラッセルみたいな位置がほしいということなのだろうなと思いました」
反町キャスター
「なるほど」
松川議員
「イメージで言うと」
反町キャスター
「はい」
松川議員
「大国が周りにいるかもしれないけれど、自分がそれなりに中心にいて、いろいろなことをやるんですと…」
反町キャスター
「うん」
松川議員
「…というイメージを持ちたいのだろうなと」

日本がとるべき対韓姿勢
秋元キャスター
「松川さん、日本としては韓国にどういう外交をしていったらいいのでしょうか?」
松川議員
「チャンネルを、政治家もそうだし、民間もそうだし、あらゆるところでの、チャンネルを、これだけ近いお隣の国ですから増やしていって、気長に、一喜一憂せず、お付き合いをしていくという広くて長い視点と、一方的に甘えさせるばかりではない外交という、この組み合わせが非常に必要になってくるのではないのかなと思うところです」
秋元キャスター
「林さん、日本はどう付き合っていったらいいのでしょう?」
林氏
「いや、これは本当に、韓国に対しても、日本に対しても同じ提案かと思うのですが、おっしゃった通り、アジェンダをちょっと多様化するべきだと思いますね」
反町キャスター
「ほう」
林氏
「アジェンダ、あまりにも歴史問題、歴史を忘れようとか、慰安婦問題が大事ではないとか、領土問題が大事ではないという、そういう話ではなくて。それだけではない、もっと複雑で、長い間付き合ってきた、日本と韓国という国同士の、社会同士、国同士、この関係をもっと深く、ちょっと素直に見ながら、本当にプレイヤーも多様化すべきだと私は思いますね。もちろん、政治家、ある意味で、ポピュリズムの時代ですから…」
反町キャスター
「はい」
林氏
「もちろん、政治家の、たとえば、写真とか、大事ですけれども。それだけでないし、いろいろなレベルでの、たとえば、私みたいに留学に来ていて、また、日本に戻って来た、こういう人もいるし、いろいろな意味での付き合いのやり方があったわけなので、もうちょっと素直に心をちょっと広げて、お互いですけれど、アジェンダを多様化すべきだと思います」
秋元キャスター
「黒田さん、いかがですか?」
黒田氏
「皆さん、おっしゃたので、ちょっと別の話をしますけれど、僕は必ずしも韓国を意識しなくていいと思うんです」
反町キャスター
「ほう?」
黒田氏
「日本の国がしっかりするっていうこと。日本が経済的・文化的、あるいは防衛的にも強い国になるということ。そうすれば、おのずと韓国は日本をまともに見ますよ」
反町キャスター
「うん」
黒田氏
「日本と一緒にやりましょうとか、そうなりますよ」
松川議員
「うん」
黒田氏
「それで日本が、だらしないっちゅうか、弱いと、馬鹿にされますよ」
反町キャスター
「うん」
林氏
「ハハ…」
黒田氏
「無視されますよ。僕はそういう人達だと思います、僕の生活感覚から言うと」
反町キャスター
「わかりやすいのですか?」
黒田氏
「だから、特に経済的に日本がしっかりする、そうしたら、おのずと韓国は日本を尊敬して、仲良くしましょうと言ってきますね」
反町キャスター
「その意味では、スワップの協定とかも」
林氏
「うん」
反町キャスター
「1回、民主党政権の時、安住大臣の時にやめて、そのあとどうするかみたいな話が時々、上がったり、下がったりしていますけれども。ああいう問題というのは、日本は結構、韓国に対してやった方がいいのですか?」
黒田氏
「スワップと言ったって、一般の人はピンとこないですけれども…」
反町キャスター
「はい」
黒田氏
「韓国の、若い皆さんは、要するに、恒久人力が余っているわけですよね」
林氏
「うん」
黒田氏
「いい仕事がないから」
反町キャスター
「ほう」
黒田氏
「彼らの間で現在、日本ブームですよ、日本語ブーム。なぜかっちゅうと…」
反町キャスター
「本当?」
黒田氏
「日本に行けば、就職できるという情報が広範に広がっていますよ」
反町キャスター
「そうそう」
黒田氏
「それはアベノミクスのおかげではないですか。日本は、大卒とか高卒はほぼ100%だと、就職は、そのように言われていますよ」
反町キャスター
「はい」
黒田氏
「だから、そういう日本を目の当たりに見ると安倍批判しておれないようにしてくるではないですか」
反町キャスター
「なるほど」
黒田氏
「学べ、ですよ」
反町キャスター
「なるほど」
黒田氏
「だから、そういう存在にならなければ…」
反町キャスター
「日本語ブームはソウルに、韓国に広がっているのですか、現在?」
林氏
「日本留学に対しては、確かに需要は高まりつつあると思いますよ」
反町キャスター
「そうですか」
林氏
「私も大学関係の仕事をやっていますので」
反町キャスター
「はい」
林氏
「それはある意味で、そうだと思いますね、そう感じますね」
黒田氏
「日本語学校は現在、ブームですよ」
反町キャスター
「それは、韓国における就職難に対する逆の意味として日本でだったら言葉がある程度ちゃんとできれば就職できるぞという?」
林氏
「うん。それプラス…、そうですね、それはありますし、いろいろな意味で本当に関係が深まってきたので、親密感もある程度、若い世代には高まっている思いますし…」
反町キャスター
「そうか」
林氏
「はい、そう…」
松川議員
「観光客もすごいですよね?」
林氏
「そうですね」
黒田氏
「林さんだって日本の大学に就職されたじゃない?」
林氏
「ハハハハ…、そうですね、はい。だから、そういう意味では…、あと韓国国内での大学に進学する費用がかなり高くなっていますから」
反町キャスター
「そうなのですか?」
林氏
「授業料とかも、あまり日本と変わらないし」
反町キャスター
「なるほど」
林氏
「生活費だって変わらないので」
反町キャスター
「うん」
林氏
「どうせ、そんなに費用が変わらないのだったらもうちょっとチャンスのありそうな大きいマーケットに出ようとする、そういう若者は確かにいると思いますね」

林恩廷 立命館大学国際関係学部国際関係学科助教の提言 『お互いに小貧大失には気をつけよう!』
林氏
「私も韓国出身で日本で住んでいるわけですけれども、韓国も日本も、自分の国をちょっと小っちゃく見ちゃっている傾向があるんです、全然、小っちゃい国ではないのに。だから、ある意味で、小っちゃいことに陥ってしまうところがあるので。ソタムデシル(小貧大失)と韓国語でよく言うのですが、小っちゃいものにあまりに陥ってしまって、大きいものを失うわけにはいかないということで、お互いにそれには気をつけましょうと提言させていただきたいと思います」

黒田勝弘 産経新聞ソウル駐在客員論説委員の提言 『安倍がんばれ!』
黒田氏
「今日はちょっと大胆不敵に『安倍がんばれ!』という…」
反町キャスター
「なんてことを…、これはどういう意味ですか?」
黒田氏
「最後に僕、ちょこっと申し上げたのですけれども、安倍さんはよくやっていると。つまり、韓国における日本の存在感は非常に強くなっていると思います。特に今回、トランプさんが来られて、インド太平洋戦略というのが話題になっているわけですけれども、あれは安倍さんが教えたと韓国では言われているわけです。安倍さんの国際的な存在感が非常に大きくなっていて、印象的になっているわけですね。これが韓国人の日本観と言いますか、日本との関係観を緩和させると言いますか、警戒はあるのだけれども、無視できないということになります。だから、長期安定政権というのが1番の背景ですよ安倍政権の。だから、もうちょっと安倍さん、がんばってください、ということです」

松川るい 自由民主党参議院議員の提言 『広長太』
松川議員
「日韓がお互いにお互いのことを見つめ合うということだけではなく、もっと広い文脈、広いコンテクスト、世界の中で日韓ができること、そういう広い視点で、日韓関係を捉え直すことが大事だと思うんですね。非常に日韓、戦略的には非常に大きな利益を共有していて、東アジアの中で、民主主義国で、発展していて、できることがたくさんある。これをもう1度、広い視点、広い文脈、広い世界観の中で見る、長期的な視野、先ほど言った、一喜一憂しないで長期的に気長にやる。それから、太いチャンネルですね。もう観光客も700万人来ていますし、太いパイプ、それから、多様なチャンネル、これをせっかく近い隣国ですから増やしていくと。この中でいろいろ問題があっても、一喜一憂しないでやっていく、これしかないかなと思います」