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2017年11月14日(火)
『石破茂×長島昭久』 半島有事『死角』あり

ゲスト

石破茂
自由民主党衆議院議員 元防衛大臣
長島昭久
希望の党政務調査会長 衆議院議員 元防衛副大臣

北朝鮮脅威と安保法制
秋元キャスター
「トランプ大統領はアジア歴訪で北朝鮮への最大限の圧力を訴え、安倍総理はアメリカの軍事的選択肢も含め、支持する姿勢を示しました。しかし、我が国の安全保障体制はいまだ多くの課題を残しています。今夜は政界屈指の安全保障分野の論客の2人を迎えまして、日本の安保戦略と憲法9条改正のあり方について聞いていきます。2015年9月に安保法制が可決・成立しまして、昨年の3月に施行されましたけれども。この安保法制について希望の党の政策協定書にはこのように書かれているんですね。『現下の厳しい国際情勢に鑑み、現行の安全保障法制については、憲法に則り適切に運用する。そのうえで不断の見直しを行い、現実的な安全保障政策を支持する』とあるのですけれど。長島さん、現行の安全保障法制について、これは問題があると考えますか?」
長島議員
「2つあります。1つは、足りないところ、たとえば、グレーゾーン、領域警備ですね」
反町キャスター
「うん」
長島議員
「あるいは集団的自衛権にギリギリひっかかるのは、ミサイル防衛、ミサイル攻撃事態。だから、ミサイル攻撃事態にある意味、フォーカスした法制度があってもいいと思っているんですよ」
反町キャスター
「なるほど」
長島議員
「こういうのは超党派で、これから議論して定めていったらいいと思うんです」
反町キャスター
「はい」
長島議員
「それが1つと。それから、もう1つはちょっとやり過ぎている、やり過ぎる可能性のある部分、それは何かと言うと、存立危機事態の説明で、ホルムズ海峡の説明がありますよね」
反町キャスター
「出ますね」
長島議員
「これは、気持ちはわかりますよ。ホルムズ海峡だって、それは捨て置けるものではないし、対応せざるを得ないということはあるのだけれど。我が国の存立に関わって、国民の生命・自由・幸福追求の権利を根底から覆すような事態が存立危機事態でしょう」
反町キャスター
「うん」
長島議員
「それをホルムズと結びつけられると、ちょっと待てよという話になるんですよ。そうすると、何か歯止めがまったくないではないかと」
反町キャスター
「なるほど」
長島議員
「こういう議論にキチッと答えられないといけないし、もし答えられないのであれば、そこは少し我が国の本当に存立に関わる、安全保障に関わるところに、引きつけていかないと。つまり、我が国の周辺で起こった時に、この新3要件の下で場合によっては限定的な集団的自衛権を行使するんだというような説明にしていかないと…」
反町キャスター
「うん」
長島議員
「なかなか国民からすると、よく言われるのですけれども、地球の裏側まで何をやっても、武力行使してもいいのか。それでは9条の縛りはいったい何なのかと問われた時に、ちょっと答えに窮するところがあるんですね」
反町キャスター
「言われた2点、足りないところとやり過ぎのところという部分、たとえば、安全保障法制についてここを変えていくということが…」
長島議員
「うん」
反町キャスター
「もしも、希望の党さんがどこかで政権交代、ないしは政権に参加するようなことになった時、そのショック、たとえば、日米のそれに基づいた形になっている日米のガイドラインがあります、それも1回全部止めるのですか?」
長島議員
「うん」
反町キャスター
「安保法制を全部、1回破棄するのですか?」
長島議員
「いや、そんな必要はない」
反町キャスター
「その部分の継ぎ目のスムースさ、どう保証されますか?」
長島議員
「そこはまず前者の方、つまり、足りない部分、これは付け足していけばいい話ですから」
反町キャスター
「うん」
長島議員
「これは、この部分について日米のガイドラインをもう1回見直せばいい話」
反町キャスター
「なるほど」
長島議員
「それから、後者については、その時その時の政府がどこまでコミットするかというのは、これは、つまり、MAXでここまでコミットするということを日米間でたとえ決めたとしても、状況によっては、日本はここまで我が国の国益を考えて、我が国の存立を考えたら、我が国はこのケースではここまでしかやりませんよと言うのは、これはその時々の政府が決めて、判断すればいい話ですから」
反町キャスター
「なるほど」
長島議員
「ええ。別に安保法制を根底からひっくり返す必要はまったくないです」
反町キャスター
「日米の安全保障における同盟ないしは信頼を毀損するようなことにはならない?」
長島議員
「私はならないと思う。だって、民主主義ですから」
反町キャスター
「そうすると、政策協定書に戻りたいのですけれども…」
長島議員
「ええ」
反町キャスター
「当初この政策協定書、現行の安全保障法制を容認するという言いぶりだったのが、さまざまな協議の中でこれではちょっとハードルが高すぎて、行けない人が出てくるので困るよ、というようなやりとりがあって『現行の安全保障法制については、憲法に則り適切に運用する』という表現に変えられたというところまでは、僕らも聞いています」
長島議員
「ええ」
反町キャスター
「でも、結果的に『容認する』という言葉ではなくて『憲法に則り適切に運用する、そのうえで不断の見直しを行う』と言ったら、かつての民進党・民主党の時とどこが違うのですかという…」
長島議員
「アハハ…」
反町キャスター
「同じでしょう、これ?」
長島議員
「いや、私も、政策協定書というのは実は見たこともないし、サインしたこともないのですけれども…」
反町キャスター
「えっ?サインしていないの?」
長島議員
「していないですよ」
反町キャスター
「希望に行った人は皆、サインするのではないのですか?」
長島議員
「いや、あとから来た人がサインする」
反町キャスター
「あっ、そうか、失礼しました…」
長島議員
「それはそうなので、どういう経過があったか、実は詳しくわかっていないのですけれども。推測するに容認しますという一言だけだったら、鵜呑みにします、みたいな…」
反町キャスター
「なるほど」
長島議員
「ええ。現状を全て肯定しますというようなニュアンスなので。いや、そうでない、結果的には容認することになるのだけれど、しかし、見直すべきところはちゃんと見直していくと言った方が、より参加しやすいというか…」
反町キャスター
「うん」
長島議員
「より、広い、広く、皆さんが合意しやすいと思ったから、文言を調整したのだろうと思います。でも、結果的には、そんなに変わらないと思っています」
反町キャスター
「変わらない?」
長島議員
「はい」
反町キャスター
「石破さん、いかがですか?長島さんの話を聞いていて、安保法制に対する希望の党のスタンス、どう感じますか?」
石破議員
「ですから、そういうグレーゾーンについては、私は長島さんとまったく見解を一にするというか…」
反町キャスター
「ほう…」
石破議員
「その通りだよねということですよね」
反町キャスター
「領域警備法的なものがあってもいいと?」
石破議員
「ですから、それはずっと私が言っていることで」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「グレーソーンなるものは、ないのでありますと…」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「言うのなら、それはそれでいいです」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「ないことを立証してくれ、ね?そういうものはないの。つまり、警察権以上、自衛権未満というカテゴリーは理論的にはあり得る」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「でも、実際はそんなことないのだ、警察権で対応できる部分はこんなにあんだよと言うのであれば、それを法的に説明をしてもらわないと困るわけです」
反町キャスター
「具体的に言うと、しっかりとした武装漁民の居座りみたいなイメージですか?」
石破議員
「左様、そうですね。だから、侵されているのは日本の国益であるがところの主権であるがところの領土です。個人の生命や財産が侵されているわけではなくて…」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「侵されているのは国家主権です。国家主権が犯されているのに、なぜ警察権で対応するのですか?」
反町キャスター
「なるほど」
石破議員
「おかしくないですか」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「国家主権が侵されていて、対応するのは自衛権に決まっているんです」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「ですけど、窮迫性の武力攻撃ではないから、自衛権そのものではないです」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「侵しているのは強力な武装漁民としましょうか。後ろに某国の意図が働いているとしましょうか」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「そうすると、それは国家の意思であって…」
反町キャスター
「そうですね」
石破議員
「侵ししているのは外国の政府…」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「外国勢力と言いましょうか。侵されているのは国家主権。警察権で対応するというのは、論理的におかしいではないですか」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「そんなことをやったら国際法違反ですよ」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「これのカテゴリーは、あるならある、ないならない。あるとすれば、現在の法制で十分なのか、そうでないのか?」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「信号機が赤から青に変わるように、はい、ここまで警察権、はい、ここから自衛権、みたいなことが本当にあり得るのか?」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「ということは、実は明日でも明後日でも起こり得ることなのであって。この部分が足りないという長島さんの指摘はまったく私は認識を一緒にします。ホルムズ海峡のお話は結局、集団的自衛権は日本国憲法上、どこまで容認されるかということに最後は帰着するんです」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「私は、希望の党というのができたからには…」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「そういうお話を、私も自民党内でずっとしているのだけれども…」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「集団的自衛権は憲法上、行使できないものなのか。憲法上ごく一部に限って行使できる、残りはダメというのはなぜなのか。それは本当に憲法上、そうなのか、どうなのか、ロジカルな選択なのか、政治的な選択なのかと言ったら、私は政治的な選択だと思っているんですね」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「だって、憲法上、個別的自衛権はよくて、集団的自衛権はダメとどこにも書いていないし」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「だから、そこの根幹までさかのぼっていかないと、どうしても議論に限界はあるのだと私は思っているんですよ」
反町キャスター
「なるほど」
石破議員
「集団的自衛権が日本は行使ができないが故に日本の領土・領海・領空、アメリカは自由に使ってよろしいというのが日米安保体制ですから」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「本当にそれでこの条約はサスティナブルですかということが問われている。希望の党ができて、いろいろなご議論はあるのだけれども、根幹の根幹までさかのぼって、ちゃんと議論しましょうよという、そういう集団があるというのは、私は日本国にとっては良いことだと思いますね」
反町キャスター
「石破さん、話を聞いていると、安保法制そのものについても、自民党内で修正というか、再検討というか、動きがあってもおかしくないと思うのですけれども、そこは具体的には現在どういう状況なのですか?」
石破議員
「いや、ですから、これでパーフェクトだなんぞいうものは別に安全保障法制に限らず、世の中には存在しない。より良いものを目指してやっていくのは当然のことで。ましてや、事が安全保障ですから。相手のある話ですからね」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「中国あり、ロシアあり、北朝鮮あり。日米安全保障体制の相手方はアメリカですからね」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「相手がある話ですから。これで全部決まりでございます、なんていうことが世の中にあるわけがないでしょう」
反町キャスター
「うん。その意味で言うと、たとえば、グレーゾーンの話は少なくとも今日出た話題の中では最も喫緊の課題になり得る話ですよね?」
石破議員
「はい」
反町キャスター
「それは自民党の中において、本当にこれでいいのか。シームレスに、スムースなディフェンス、守りのシステムができているのかという、この議論というのは、現在やってもおかしくない話ですよね?」
石破議員
「ですから、この安全保障法制というものを今から3年前に自民党・公明党で議論をしていた時に」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「このグレーゾーン法制は明日起こるかもしれない事態ですよと」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「警察権以上、自衛権未満、という世界は存在するはずで、そこには法律的な手当てがなされていない、おかしいのではないですかということを、私は当時、幹事長で、この議論に参加していましたけれども、毎回、毎回、言っていた」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「まだ言うかと言われるほど言っていた」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「そこにおいて政府が答えたのはシームレスな対応をします、当たり前だけど」
反町キャスター
「そう、シームレスという言葉が流行りました」
石破議員
「だから、そういうカテゴリーは存在するのか、しないのか?しないのならばしないと言ってくれと、しないのはなぜなのかを言ってくれ。警察権でここまで、つまり、海上警備行動でも、治安出動でも、あくまで警察権…」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「ですから。これで対応できるのでありますと言うのであれば、そういう説明をしてちょうだい」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「こういう事態が尖閣で起こりましたと、ある島に某国の武装漁民という方々が上陸をして、その国の国旗を打ち振って、退去命令にもまったく従わず。それをやったところ、某国が我が国の領土に我が国の旗を立てて何が悪いのだ…」
反町キャスター
「そういうことです、はい」
石破議員
「…みたいな話になったら、いったいどうなるのだと。そこで、では、警察権に基づいて自衛隊を動かしたとすると、見た目は軍隊が動いたように見えるわけですよ」
反町キャスター
「そうですよね」
石破議員
「軍隊を先に出したのは日本であると…」
反町キャスター
「そうなります」
石破議員
「…というような話になる。いや、そうではなくてと。ですから、災害があるではないですか?」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「陸上自衛隊の車がガーッと動くではないですか。あそこに災害派遣という垂れ幕をわかるようにやっているのは…」
反町キャスター
「そうですね」
石破議員
「これは、自衛権に基づいていませんからね。だから、警察権でもない、これは災害出動、派遣ですけれども。だから、でも、見た目は、海上自衛隊が出て、航空自衛隊が出てですよ、警察権行使中でございますなんて…」
反町キャスター
「ハハハハ…」
石破議員
「それはなかなか考えにくい話」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「つまり、こういう法制で対応するのだということを国内で決め、世界に対してきちんとそれを説明し、日本のやっていることにまったく何の問題もないのだということを先に言わないと、我が国の外交上の立場は非常にまずくなるんですよ」

憲法9条と『自衛隊明記』
秋元キャスター
「ここからは、憲法9条改正について聞いていきます」
反町キャスター
「長島さん、いかがですか?安倍さんが、僕は私案と言っているのですけれども…」
長島議員
「ええ」
反町キャスター
「この評価?どういう球を投げてきたと感じていますか?」
長島議員
「非常にポリティカルな…」
反町キャスター
「なるほど」
長島議員
「ええ、政治的思惑があるなと」
反町キャスター
「うん」
長島議員
「つまり、公明党さんにも協力してもらわないといけないですね、憲法改正は」
反町キャスター
「はい」
長島議員
「公明党さんはかねがね加憲と言ってきたわけです」
反町キャスター
「うん」
長島議員
「つまり、現在の9条1項、2項はそのままにし、もし変えるのだったら3項、加憲、加える、そういうことをかねて言ってきたので、それに近い案を出してこられたのかなというのが1つ」
反町キャスター
「うん」
長島議員
「それから、もう1つは、ここは私、党が違うのでズバッと申し上げたいのは、ちょっと姑息なやり方だなと。つまり、憲法9条というのは、伝統的な議論は、この2項の『陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない』という…」
反町キャスター
「はい」
長島議員
「…『陸海空軍その他の戦力』と、現在この世界有数の装備を持った精強なる自衛隊の関係は何ぞやというのが伝統的な議論ですね」
反町キャスター
「うん」
長島議員
「この文言と現実の間にギャップがないかと」
反町キャスター
「うん」
長島議員
「この矛盾を解消するというのがそもそも憲法9条改正案の1番オーソドックスなものですよ」
反町キャスター
「うん」
長島議員
「我々はずっとそういう認識を持ってきましたので。矛盾を解消しないまま、単に自衛隊という名称を3項に書き込むというのは、その3項で書き込んだ自衛隊、合憲の自衛隊と、この2項の文言との間にはどういう関係があるのかというのは…」
反町キャスター
「うん」
長島議員
「…無限の疑問がわいていくるわけですよ。ですから、ちょっと私はこれまでの議論の延長線上では考えられない、つまり、これまで矛盾だと認識してきたものを解消しないまま、新たな提案をされたなということで非常に戸惑っています」
反町キャスター
「なるほど」
長島議員
「ええ」
反町キャスター
「石破さん、長島さんの指摘はいかがですか?」
石破議員
「いや、私もそう思いますけれど…」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「ですから、我が党として、野党時代の平成24年か、侃々諤々の議論の末に、憲法改正草案というのを党議決定しているわけです」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「それにこだわる石破元幹事長は的な報道がありますけれど。いや、別にその私は別に自分のメンツとか、何とかで言っているのではなく、現在でも自由民主党の公式見解はそれなんです。ですから、それを変えるのであれば、なぜ変えなければいけないの、という説明なくて変えてはいけないんです」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「党内民主主義というのはそういうものであって。党議決定したものを変えるというのは、それほど大切なことです」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「これは、憲法に限らず何でもそうで…」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「党で1回決めたことが一言でひっくり返っちゃうのだったらば…それは党内民主主義とは何ですかという根本の話で」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「別に私が自分の思惑でワーワー、キャーキャー言っているわけでもなんでもありません」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「そういうことなんですね」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「では、自民党の憲法改正草案とは何であったかと、それは、軍という言葉がドギツイとか…」
反町キャスター
「はい、ありましたね」
石破議員
「そういうご指摘はありますけれど、『日本国の独立、ならびに国際社会の平和に寄与するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする陸海空軍を保持する』とだいたいそういうことが書いてあるわけですね」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「それのどこがまずいのですか?」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「だって、日本国、国の独立を守るのが軍隊で、国民の生命・財産、公の秩序を守るのが警察で、同じ実力組織ですけれども、警察と軍隊はまったく違うものなんです」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「ですから、国の独立を守るためというのは、絶対に必要不可欠の文言だと思います。そうでないと自衛隊の位置づけがわからないから」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「そして文民統制、政軍関係と言った方が世の中に通りがいいですかね」
反町キャスター
「政軍関係…」
石破議員
「このことをきちんと憲法上、担保しないと…」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「それは、その国の警察が束になってかかっても1個師団に敵わないです」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「自衛隊がクーデターを起こすとはまったく思わなくて、そんなにいい加減な組織ではないですからね。ですけど、100年先、200年先、300年先、どうなのだろうか?」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「いろいろな国の憲法というのは政治と軍事の関わり合いというのが最も大事なテーマだったはずですよ」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「それは、その国における最高の実力集団で、何人もそれに抗えないからですよ、当たり前の話なのであって」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「そのことを憲法上きちんと書かないで、本当にいいのですか?」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「司法・立法・行政によって、どのようにその国最強の実力集団と向き合うのか?」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「そうであるが故に、最も重い規律があるはずなのであって、それが軍事裁判所というものなのだろう」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「そういう重い規律があるからには、そういう集団に与えられる名誉はその国最高の名誉が与えられなければいけない。当たり前のこと」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「規律が1番厳しくて、名誉は低かったら、そんな組織は成り立たないですよ」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「では、自衛隊に与えられる名誉は、その国最高の名誉であるべきだという、そういう議論を全部パスして、私はいいとは思わない」
反町キャスター
「石破さんの考え、以前に出ているのをまとめてあるので、それを見ていきましょう」
秋元キャスター
「石破さん、9条2項の改正案について、これが現状のものですけれども、これを『日本国の独立ならびに国際社会の平和と維持に寄与するため、陸海空軍3自衛隊を保持する』とするとしている。これは現在の2項を削除し、これを書き込むということですか?」
石破議員
「だから、軍という言葉がどうしてもイメージ的に忌避されるものであるなら、『陸海空3自衛隊を保持する』でもいいですよ」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「ただし、その英語に訳した時に、自衛隊はセルフ・ディフェンス・フォースであって、自衛という言葉はどうしても英語に訳しにくいんですよね」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「それは英語の語感だと…、それは長島さんの方が私の100倍詳しいけれども、『自警団』になっちゃうので」
反町キャスター
「ちょっとイメージが急にローカルな感じが…」
石破議員
「いやいや、だから、自警団がどんなに大変なことをやっているか、よく承知のうえで言っているんですよ」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「いや、だから、国の独立を守るというイメージが出てこないですよ」
反町キャスター
「はい、そうですね」
石破議員
「ね?だから、それでも英語に訳したら変になるけれど、『陸海空自衛隊を保持する』と100歩譲って書くとするならば、日本国の独立という言葉は自衛隊法にあるわけですから」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「絶対にそれは落としてはならないのだ。そうなって初めて、国の独立とは何ですかという、そういう問題に国民は向き合うわけですよ」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「国家主権とは何ですかということに必ず向き合うんですよ」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「その時に、日米安全保障条約とは何ですかということに向き合うことになる」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「私は、日米安保体制は必要だと思っている。だけど、それが本当に持続可能性を持つためには現在のままでいいですかということには絶対に議論せねばいかんことでして」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「そこに…、私はそう思いますが、仮に3項に書くとして、加憲をするとして」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「『自衛権行使にあたっては第2項の規定を適用しない』と書くとすれば、3項を2項で否定するとは法律的に何ですかと」
反町キャスター
「そうですね」
石破議員
「では、国連というのは、要は、集団安全保障のシステムですから…」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「自衛権行使と違うカテゴリーなので、そうすると、国連の集団安全保障には日本は未来永劫、参加しませんということを憲法上、書くのですかね?」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「私にはよくわからん」
反町キャスター
「石破さん、この考えの部分で言うと、もともと憲法9条2項に書いてある戦力の不保持というものも削除する、交戦権を認めないという部分も削除ということになりますよね。これはこういった言葉というのが、現状と相矛盾しているのであって、これはおかしいと、そこをスッキリさせるべきだと、こんな理解でよろしいのですか?」
石破議員
「いや、スッキリするとか、しないとかいう話ではなくて…」
反町キャスター
「情緒的な言葉で言うと怒られちゃうんですね、ごめんなさい」
石破議員
「事実を事実として向き合わないと。安全保障は、リアリズムの極致みたいなものであって、そこに自衛隊の存在というものを憲法に書いて、実は何にも変わらないんだよ、というのは、私は事実を直視したことにならないと思っているんです」
反町キャスター
「でも、何も変わらないからいいではないかという説明を安倍総裁私案を説明する方々は皆さん、言いますよね?」
石破議員
「だから、何も変わらない…」
反町キャスター
「自衛隊を書くだけで変わらないのだよと…」
石破議員
「ですから、何も変わらなくていいのですかという疑問があるんですよ」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「だから、冷戦期の日本であれば、なにせ基盤的防衛力構想なんぞという非常に冷戦期においてのみ通用する防衛力整備の考え方があったぐらいで」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「要は、アメリカとソビエト、東側と西側は、そこの力がパリティーというか、均衡している状態にあって、日本の防衛力整備というものはこのバランスを崩さないために存在しているのだと、閣議決定で書いているのですから」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「そういう時代と変わっているわけでしょう?」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「間違いなく」
反町キャスター
「現在はそうですね」
石破議員
「ソ連は消えてなくなったでしょう。現在ここに軍事バランスのパリティーは存在するのかどうか、その検証が必要な時代に入っているわけで」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「北朝鮮がああいう状況であってですよ。それで何にも変わらないです、それでいいでしょと言うことは、私はリアリズムからは少し外れた選択だと思います」

『憲法9条』 改正のあり方
秋元キャスター
「ここからは長島さんの憲法9条改正案について聞いていきたいと思うのですが。長島さんは、現行の1項、2項を残したままで、このような条文を入れるべきだと主張されているんですね。『前2項の規定は、我が国にとって急迫不正の侵害が発生し、これを排除するために他の適当な手段がない場合において、必要最小限度の範囲内で自衛権を行使することを妨げるものと解釈してはならない』ということですけれども。これは、1項、2項を残して、この文言をさらにプラスするという考えですよね?」
長島議員
「これは、私の案と言うよりは、私と大野さん、大野元裕参議院議員、現在、民進党にまだおられますけれども」
反町キャスター
「はい」
長島議員
「この大野さんと2人でいろいろ議論をしている中で…、1番オーソドックスなのは先ほどから言っているように、石破さんの案なんですよ、2項を変えるという」
反町キャスター
「うん」
長島議員
「これが1番オーソドックスだし、私個人としてはそちらの方がいいと思っているのですが。1項、2項がこれだけ定着してきて…」
反町キャスター
「なるほど」
長島議員
「この1項、2項をもし残すとすれば、自衛隊を書き込むのではなくて…」
反町キャスター
「うん」
長島議員
「我が国が行使し得る自衛権の範囲をキチッと書いたらどうだろうかと」
反町キャスター
「なるほど」
長島議員
「これをご覧いただいて、すぐわかっていただけると思いますが、これは武力行使の3要件、戦後ずっと言ってきた3要件をそのまま書いているんです」
反町キャスター
「うん」
長島議員
「『急迫不正の侵害』、『他に適当な手段がない』、『必要最小限度の範囲内で行使する』と。1つだけ、ポイントは『我が国にとって』急迫不正の侵害が発生し…」
反町キャスター
「そう、『…とって』」
長島議員
「これまでは、個別的自衛権だけが認められていると言われていた政府解釈は、 『我が国に対する』、だから、直接我が国が攻撃されないと反撃できないことになっていたんですね」
反町キャスター
「うん」
長島議員
「ところが、安保法制の議論を通じて、現在の軍事技術の進展とか、安全保障環境が厳しくなってきたので、必ずしも我が国に対する直接の攻撃でなくても、我が国に対する…、我が国にとって急迫不正の侵害が生ずる可能性があるではないかと」
反町キャスター
「うん」
長島議員
「一緒に活動しているアメリカ軍が、アメリカの艦艇が攻撃された場合とか。あるいは日本に対して抑止力とか、対処能力を提供する可能性のあるグアムの基地とかが直接、北朝鮮に叩かれたりという、こういう可能性があるわけですね」
反町キャスター
「うん」
長島議員
「可能性が出てきている」
反町キャスター
「はい」
長島議員
「そういうことに対しても対応ができるような自衛権というものを、憲法上、明記することによって、今までの延々となされてきた神学論争に終止符を打とうではないかという、ある種の試みの案です」
反町キャスター
「なるほど」
長島議員
「私としても、改憲慎重派の人達に譲歩をすると同時に、是非、議論のテーマとして提供したいと思って、今回、中央公論に書きました」
反町キャスター
「なるほど。説明を聞いて、ようやくわかるのは『我が国に対する』を『我が国にとって』と変えるところで…」
長島議員
「はい」
反町キャスター
「個別だけではなくて、個別も集団も両方OKになるという?」
長島議員
「そうです」
反町キャスター
「その間口を広めるための『にとって』だと、こういう理解でよろしいですか?」
長島議員
「そういうことです」
反町キャスター
「先ほど、安保法制の議論のところで『急迫不正の危機』みたいな話になった時に、では、ホルムズどうなのだと…」
長島議員
「ええ」
反町キャスター
「地理的な概念というのを、どのぐらい入れるかという話がありました」
長島議員
「ええ」
反町キャスター
「この部分においてこの憲法の改正案についてはもちろん、ここに地理的な概念、ホルムズは遠いからダメとか、そんなことを書かないのはわかりますけれども」
長島議員
「ええ」
反町キャスター
「当然、この改正私案を念頭に置くということは、それを実際に法律化する限りにおいては、地理的な要素というのが当然入ってこなくては、先ほどの話と矛盾することになりますよね?」
長島議員
「当然、入ってくると思います。これを見ていただいたらわかるように…」
反町キャスター
「はい」
長島議員
「かなり厳格ですよ」
反町キャスター
「うん」
長島議員
「自衛権を行使し得るケースっていうのは」
反町キャスター
「なるほど」
長島議員
「地球の裏側まで突然展開するような話にはならないということですね」
反町キャスター
「なるほど」
長島議員
「ええ」
反町キャスター
「トランプ大統領が『日本は武士の国だったら頭の上のミサイルを…』と、この話と同じでいうと…」
長島議員
「ええ」
反町キャスター
「グアムとか、ハワイとか。ハワイを直接狙うミサイルというのは日本の領空ないしは日本の上を通過するとは、ちょっとずれているんですよね?」
長島議員
「グアムは必ず…」
反町キャスター
「グアムは必ず通りますね。そういう場合、言われた『我が国にとっての急迫不正の侵害』になるのかどうか?ここはどうなるのですか?」
長島議員
「ここは結論から言えば、イエス」
反町キャスター
「おお、なるほど…」
長島議員
「もちろん、ケース・バイ・ケースですけれども、もしグアムが叩かれた場合に、B-1とか…」
反町キャスター
「B-1、B-2…」
長島議員
「根拠地はグアムですよね?」
反町キャスター
「そうですね」
長島議員
「このグアムを仮に失うことになるとすれば日本に対するアメリカの拡大抑止力が減殺されてしまうわけですね」
反町キャスター
「はい」
長島議員
「これはまさに、もしそのあと日本に対し、ノーガードのところに飛んでくることになれば、これはまさに急迫不正の侵害にあたるわけですから、それのまさに根拠をつくるという意味では、グアムに対する攻撃もここに入ってくるということが言えると思います」
反町キャスター
「石破さん、長島さんの提案、どう感じますか?」
石破議員
「だから、自衛権を行使することを妨げるものと解釈してはならないで、2項を否定するわけですよね?」
反町キャスター
「そうですね、ここは例外規定みたいな…」
石破議員
「ですけれども、単に自衛隊を書くだけでいいじゃんということよりはかなり現実的というか…」
反町キャスター
「そうですね」
石破議員
「私は、これは十分、議論に値するものだと思っています」
反町キャスター
「なるほど」
石破議員
「その地理的範囲で申し上げれば、言葉の遊びをするつもりはないのだけれど、必要であれば、地球の裏側でも行きまっさ。必要がなきゃ、隣でも行きませんさ」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「そういうものであって。それは地理的にあまりこう限局することはいかがなものであろうかという感じは、私はしています」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「グアムは先ほど、長島さんが言った通りであって…」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「…同時に、潜水艦の基地でもあるわけですよ」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「それは、ハワイとはまた別の意味で極めて重要なのはグアムであって。ですから、小野寺防衛大臣がすごく注意深くその発言をしておられるのはそういうこともあり得るよねということであって、グアムなんかとっても遠いから関係ないです、みたいな話には、それは全然ならん」
反町キャスター
「ならない?」
石破議員
「その時、グアムにいる爆撃機とは何だと、あそこはB-52だっているわけですから。B-52はそれなりの役割を現在でも果たすわけですよ」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「そこにいる原潜とはいったい何なのだと、どんなオペレーションをどういう時に展開するのだという軍事的な知識がないと…」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「グアムは遠いからいいでしょう、関係ないでしょう、アメリカ領だしなんてことを言っちゃったら、それはもうリアリズムとしてのボードは成り立たないので」
反町キャスター
「石破さんの先ほどの考えとか、長島さんの考えを聞いていると、9条を現状に対応して変えなくてはいけないという話を聞いている中で、総理がなぜ1項、2項を残して明文化を足すかと言ったら、はっきり言ってしまえば、公明党対策というのがないとは誰も思いませんよ」
石破議員
「うん」
反町キャスター
「連立与党である公明党に対する配慮、これをやったら公明党は乗れないよなという計算というのは、現在の段階では敢えてしないのか?石破さんはそういうところに配慮した憲法論議をするべきではないと思っているのか?どちらなのですか?」
石破議員
「うーん、ですから、公明党の方々は、それは山口代表にしても、井上幹事長にしても、石田政調会長にしても非常にきちんと論理立てて物事を考えられる方々ですよね」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「山口代表は公明党の中でかつて防衛政務次官をお務めになった方であって…」
反町キャスター
「そう」
石破議員
「ましてや法律家でもあるわけですよ」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「ですから、最初から、公明党さん、これならいいでしょうという忖度の世界ではないと思っているんですね」
反町キャスター
「ほぉ」
石破議員
「そこは本当に日本が軍事大国にならずという言い方は私はいかがなものかと思うのですが、決して侵略国家にならないのだと…」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「軍事的な組織が、政治を壟断するようなことはあり得ないのだということが、1番大事なわけですよね」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「決して侵略国家になることなく、軍事が政治を壟断することもなくと」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「そういうことですよねということから、どのようにしてご理解をいただくかという話は、我々が謙虚・誠実にやるものであってですね。最初から公明党さん、これならいいでしょうというやり方は…、うーん、別に総理がそうおっしゃったわけでもないし、我が党として、そういう配慮に基づいてこういうことを出したのでありますと言ったわけでもないので、そこは本来あるべきものとは何だろうという話をして、そこから合意の形成に向けて努力するのであって、ここから1歩も下がっちゃダメだなんぞと言うつもりはないです」
反町キャスター
「石破さん、そこまで言うということは、たとえば、前提において公明党の何らかのそういう皆さんと憲法について議論をしている時に、なにも1項、2項を残して3項の加憲という形、いわゆる形ですよ、形にこだわらなくても、もしかしたら公明党との話し合いは道が見えるかもしれないと感触を持った場面があったということですか?」
石破議員
「うん、それは、だって、非常に論理的な方々ですから。平和というものを、本当に突き詰めて考えておられる方々ですから。話をひっくり返すつもりはないですが、安全保障の議論というのは、憲法も大事だが、それ以前にやらなければいけない課題は、山ほどあるんですよ」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「だから、憲法は結論を出すことも大事だ、国民投票に至るまでの3 分の2 の発議に必要な、そういうような勢力を確保することも大事だ。ですが、たとえば、トランプ氏が訪日されて、さあ、イージス・アショアだと、そういうことになった時に、あるいはF-35なのか何なのか知らないが、あるいはクルーズミサイルが私はトマホークだけとは思わないけれども、では、我が党として、敵基地反撃能力…」
反町キャスター
「ありました」
石破議員
「敵基地攻撃能力とも言っていないし、敵地攻撃能力とも言っていなくて、誰も平壌を火の海にするなんてことは言っていないわけですよ」
反町キャスター
「言っていないです」
石破議員
「これはこれまでの政府の答弁の延長線上で言っている話ですが。それは理論としてはあり得るとしても、では、トマホーク、あるいはバーゲニング・パワーとしてのEU(欧州連合)のそういうクルーズミサイルはどうなんだいとか。そういうお話も同時にやっていかないと、憲法のことだけで安全保障が済むのだったら、それは結構な話です」
反町キャスター
「優先順位はどちらの方が?」
石破議員
「両方とも早い方がいい」
反町キャスター
「喫緊性はどちらの方が早いのですか?」
石破議員
「私は、喫緊性という意味で言えば、現在の平和安全法制でも、今までからすれば相当の前進ですからね」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「そうすると、もう30年度予算編成に入っているわけですよ」
反町キャスター
「そうですね、はい」
石破議員
「大綱も中期防も見直しにかかるわけですよ」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「それは憲法の議論とはリンクしませんもの」
反町キャスター
「うん。まずは、そこからということですね」

『ポスト安倍』と『野党再編』
秋元キャスター
「先週末に行われましたFNNの世論調査によりますと、安倍内閣の支持率47.7%と前回に比べて5ポイント以上回復をしています。一方、来年秋の自民党総裁選での安倍総理の再選の是非については、安倍総理の再選が望ましいが41.5%、安倍総理以外が望ましいといというのが51.9%となっています。石破さん、この世論調査の結果をどう受け止められますか?」
石破議員
「それは日替わりメニューとは言わないけれど、1月で大きく数字は動くので…」
反町キャスター
「なるほど」
石破議員
「それは、これはどうかと言われましても、1月経ったら違う数字なんでしょうなとしか言いようがない」
反町キャスター
「なるほど。内閣支持率は戻してきて、五十パーセント弱と高い一方で、再選は望ましくないよという人が5割を超えちゃうっていう。これは、安倍政権が長きに渡ったための飽きだと言う人もいれば、決定的に足りない部分があるかもしれないという部分も当然あると思うんですよ。単なる飽きとか、長ければ嫌われる、そういうレベルの話ではなくて、足りない部分があるとしたらどこなのだろうかという話について言うと、石破さんが出された本の中で、地方創生を謳っていますよね。アベノミクスにおける地方の恩恵の受け方、アベノミクスによって地方は潤っているのかどうかという、ここのポイントについて地方創生を軸に置かなくてはいけないという石破さんから見て、現状をどう見ているのですか?どう見えるのですか?」
石破議員
「この仕事を31年やってきて、政治は魔法でもないし、手品でもないわけで…」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「うーん、高度経済成長期ならいざ知らず、今、夢のような甘い話を誰も聞かなくなっているんですよ」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「だから、東京都議会議員選挙の時は、私も二十何か所、演説に立ちましたけど、本当にマイナス20度と言うか、逆風100メートルと言うか、誰も聞いてくれない」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「だけど、今度の総選挙は、ほとんど毎日、雨でしたけれども、甘い話はいいから、日本の経済、日本の人口、日本の社会保障、次の時代どうなるという話をちゃんとしろと言う方々が実に大勢いらっしゃったですね」
反町キャスター
「なるほど」
石破議員
「甘い話はいいから、いったいどうして日本の国をこれから先、維持していくのだと、衰退から救っていくのだということは聞いてくださる」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「政治は魔法でも手品でもないのだが、どこで誰が何に困ってるのということを知らないと、ギャップが出るわけですよね」
反町キャスター
「うん」
石破議員
「どこが痛いの、どこが苦しいの、何が辛いのということを知ったうえで、厳しいことを言うのと、知らないで言うのとは違うんですよ」
反町キャスター
「はい」
石破議員
「だから、私達は国民政党であるが故に、どこで、誰が、何を考えているのというのにはより敏感であるような努力はしなければいかんということだと思います」
反町キャスター
「勝負かけていますよね?」
石破議員
「えっ?」
反町キャスター
「えっ、ではなくて…」
石破議員
「なぜそうなるわけですか?」
反町キャスター
「いや、印象で述べただけです」
石破議員
「ですから、それは、すべからく政治に求められるものではないですか、こういう時代だから」

石破茂 自由民主党衆議院議員の提言 『国民への説明』
石破議員
「当たり前みたいな話だけれど、国民に対する説明というのは絶対に必要だと思っているんですよね。防衛予算が5兆円、これを超えようとしているわけですね。では、陸海空、どのような装備を持ち、どのような権限を持ち、どのように運用し、日米安保は何なのかということは、それは票にもならんとか、金にもならんという話はありますけど、なぜ日本があんな戦争になっちゃったの、ということを考えた時に、国民に対する説明もなかったわけで。基本は、我々がそれを国民にご説明して、ご理解いただく、これが1番大事だと思いますよ」

長島昭久 希望の党衆議院議員の提言 『独自の構想力』
長島議員
「独自の構想力。石破さんがおっしゃった、説明をするためには、自分達で考えないといけないです。たとえば、拡大抑止ということを1つとっても、アメリカがやってくれるから、もうあとはお任せねというのでこれまでずっときたわけです。でも、本当にそれはイザと言う時にワークするのですかという関心にまで至っていなかったわけです。そういう意味では、平和ボケだったわけですよね。自分達が考えて、自分達のシナリオの中でアメリカの拡大抑止力というのをどう使っていくのかというような、そういう構想力が現在、試されている、具体的な脅威が差し迫っている中で試されていると思っています」