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2017年11月10日(金)
玉木『希望の党』共同代表出演 ▽ 速報…米露首脳会談

ゲスト

玉木雄一郎
希望の党共同代表 衆議院議員(冒頭)
古森義久
産経新聞ワシントン駐在客員特派員
ケビン・メア
元米国務省日本部長
朱建榮
東洋学園大学教授

緊急出演 希望の党・玉木共同代表
竹内キャスター
「5夜連続でトランプ大統領のアジア歴訪をお伝えしていますが、最終日の今夜は現在、ベトナムでAPEC・アジア太平洋経済協力会議、首脳会議の場で行われた日露首脳会談や、アメリカのトランプ大統領、中国の習近平国家主席によるアジア政策についての演説を検証します。北朝鮮問題や南シナ海の領有権など緊張が続く東アジア情勢について、米中の首脳、プーチン大統領はどのようなメッセージを込めたのか、専門家と共に考えます。その前に、反町さん…」
反町キャスター
「日本の内政でも大きな動きがありました。今日、希望の党の共同代表選挙が行われました。玉木さん、48歳ですよね?」
玉木代表
「はい」
反町キャスター
「48歳の玉木さんが、共同代表に選出されました。今日の番組の冒頭、玉木さんを迎えて、希望の党、何を目指しているのか、どういう立ち位置でどういう掘り方をこれから進んでいくのか、じっくり聞いていきたいと思っています」
竹内キャスター
「希望の党の共同代表選挙が行われ、玉木雄一郎さんが選ばれました。さっそく新代表に話を聞いていきたいと思います」
反町キャスター
「僕らから見ていると気になるのが、透明性ということですけれども、小池さんは希望の党を立てる時に、希望の党と言うよりも、都民ファーストの時からそうでした、政治における透明性というのが大切だとずっと言ってきた。今回の選挙において透明性で僕が疑問に思うのは、比例の順位です。おわかりになっているかと思いますが。」
玉木代表
「はい」
反町キャスター
「僕らは馬淵さんが落ちたこと、惜敗率97%超ですよ、代わりに三十何パーセントで当選した人がいると。この人はいったい誰なのだという話から入らなくてはいけない。ここの部分は、では、誰が決めたのだと、この間、若狭さんに聞いても、若狭さんも、いや、僕は知らない間に小池さんが決めていたのだよ、こういう話になっている。その部分、違和感はありませんか?」
玉木代表
「馬淵さんがブログを書かれていました。私、読んで感動したのは、泣き言、言い訳、一切言っていませんでしたね。もちろん、反町さんがおっしゃったことも、その通りだと思いますね。我々も本当に1議席をかけて必死でやっていますから、これは本当に公平なのかなという想いが、あるのも事実だと思います。ただ、これを含め、私はある種の人事だし、これがまさに代表の権限なのだと思うんですね。ベンチャー企業のような形で誕生した希望の党はどうしても代表に強大な権限を与えて、速やかに意思決定をしていったりすることが必要だったと思うんです。ただ、ある意味、50人以上当選し、ある人に言わせれば、上場企業になったわけですから、もう少しパブリックな責任を負うということですから。規約の改正を含めた、党内民主主義の強化に速やかに取り組んでいきたいなと思っています」
反町キャスター
「ガバナンスと言うか、カルチャーになるのですけれど、民主党、ないしは民進党において、玉木さんも見ていたように、自民党とどこが違うのかという議論がよくありました。これをどう感じていて、今度の希望の党においては、かつての民主党や民進党にあったであろう足の引っ張り合いって言うのかな、しこりがいつまでも続く体質と言ってもいいのかもしれない、これは直していけるのですか?」
玉木代表
「たとえば、旧民進党で言えば、常任幹事会、自民党で言えば、総務会、こういうことがまだ実はまったく規定されていないんですね。ですから、これから規約改正をする際に、過去私達が経験してきた、決めたことになかなか従わないというところです…」
反町キャスター
「そこそこ…」
玉木代表
「あるいは決めるプロセス自体になかなか納得がいかないというようなことについて規約改正の中でより良い意志決定の仕組みを是非考えていきたいと思っています」
反町キャスター
「それは一時、ガバナンス長というのがありましたですよね?」
玉木代表
「はい」
反町キャスター
「あれは、これからやっていく中で消えていくのかどうかわかりませんけれども、そのガバナンス長という聞いたことのないポジションが浮上した背景には、今みたいな話があるわけですよね?ゴタゴタしないで、決まったことは皆でやっていこうよという、自民党でやれていて、民主党でできなかったこと、ここは何が違うのですか?」
玉木代表
「50人ぐらいの党になりましたから、まとまると思いますよ」
反町キャスター
「そこは大丈夫なのですか?」
玉木代表
「大丈夫です」
反町キャスター
「だって、たとえば、負けたとは言え、大串さんが代表選立候補会見をすると、大串さんがバーッと話すると、最後の質問に、離党するのですか、しないのですかという、代表選に立候補した人に対して、離党するのか、しないのかという質問が出る。今日も終わったあとに大串さんにそういう質問が出ていましたよ。これはある意味、代表になった人には失礼かもしれないけれど、異常ですよね?代表選に立候補した人に対して、離党するのか、しないのかと、皆そういう目で見てしまう。ここを変えていく方法、なかなか一朝一夕ではないと思うのですけれども、たとえば、シニアを使うとか、どういう人を党内の雰囲気をつくるために、融和と言うか、団結力と言うか、遠心力が働かないようにする方法はありますか?」
玉木代表
「私が共同代表に選ばれたあと、議員全員がステージに上がって、がんばろうと言って、一致結束しました。これは大串さんを応援した人も含めて…」
反町キャスター
「なるほど、はい」
玉木代表
「…しましたので、なかなかいい感じですよ」
反町キャスター
「なるほど、そこはもうちょっと見せていただきましょう」
玉木代表
「はい」
反町キャスター
「憲法について、大串さんは、9条改正は不要だと公言されています」
玉木代表
「はい」
反町キャスター
「玉木さんは、議論はいろいろしましょうよという、こういうスタンスだと思うのですけれども。この部分、今日、小池さんが玉木さんが当選したこと受けて、憲法について、こういう発言をしています。『憲法の論議を始めようということは当初から希望の党としての、公約の柱の1つ。ただ、9条なのかどこなのかについては広く議論していけばいい』という非常に大きく構えた、小池さんにしてみたら玉木さんにプレッシャーをかけたくないような発言のニュアンスもありの感じなのですけれども、憲法論議、希望の党においてどうしていくのですか?」
玉木代表
「小池代表はすごく慎重ですね」
反町キャスター
「そう、慎重だと思いましたよ」
玉木代表
「私は、むしろ9条も含めてしっかり議論すべきということを、この選挙戦も言ってきました。たとえば、9条の議論は、ちょっといろいろな想いがこの9条にはあるのですけれども、9条改正を言う時に、大前提として、軍事的公権力の行使をこう広げるような改憲を大前提でイメージされている方がいらっしゃいますが、私は安保法制の議論をしてすごく感じたのはですね、ある種、現在の憲法に、自衛権の範囲とか、制約が明示されていないことによって、かえって時の権力の解釈でいくらでも伸び縮みするし、これからもさらに広がる可能性があるということを教えてくれたのが、安保法制の議論だったのかなと思うんです。ですから、私は、自衛隊を明記するかどうかという議論が自民党の中、総理から言われていますけれども。私は敢えて議論するなら、それは自衛権のあり方を議論すべきであって、日本が戦後大事にしてきた平和主義の中で、あるいは専守防衛という考えの中で、認められる自衛権の範囲がいったいどこまでなのか。ここまではいいけれど、ここから先はダメなのだというような議論を是非、建設的にやっていけばいいと思っています」
反町キャスター
「自民党は年内に自分達の考え方をまとめて通常国会に出すという方針、幹部からもこういう話が出ています。憲法審査会にいろいろなものが出てくる時に、希望の党としてはそれを聞くのですか?それとも自分の方からの対案をぶつけていく形になるのか?これは全然違うのですけれども、どういうスタンスをとられますか?」
玉木代表
「これから党内で憲法調査会のような組織を是非設けたいと思っていますが、そこでまず議論をしていただきたいと思っているのですが。現在の私の個人的な考えを申し上げれば、今言った、立憲的な立場に立ちながら、むしろ憲法議論を希望の党が先取りして、リードしていく、それぐらいの意気込みでこの憲法の議論には臨みたいと思います」
反町キャスター
「希望の党としての9条改正試案、草案みたいなものを自ら自民党に先がけてとは言わない、少なくとも準備をする気持ちがあるということでよろしいですか?」
玉木代表
「先取りする議論をしていきたいと思いますね。これからどういう組織をつくって、どういう議論をするかは、これからですけれども。私達は9条も含めて、しっかり議論をして、先ほど申し上げたような自衛権の範囲をある程度制約していく、範囲を明確にしていくようなことは、立憲主義を守る意味でも私は大事だと思うんですね」
反町キャスター
「ほう…」
玉木代表
「ですから、我々の党としては立憲主義も守る、同時に、我が国の領土・領空・領海もしっかり守り抜くと、この2つのことをきちんと守れる、そういう政党でありたいと思っていますから。しっかりと憲法の議論を行っていきたいと思いますし、これからの憲法論議を先取りしてリードしていくような、そういう立場をとっていきたいと思います」
反町キャスター
「党内論議はこれからなので、なかなか言いにくいとは思いますけれど、代表としては先取りした提案を他党に呼びかけるようなスタンスをとりたいという理解でよろしいですか?」
玉木代表
「単に待っているだけではなく、我々としても党内議論をしっかり深めていきたいと。少なくとも安倍政権のうちは議論しませんといったような立場はとりません」
反町キャスター
「大串さんは院内会派も含めて、他の野党との連携というものに対して、非常にそこに軸を置いた話をこれまでもされてきました。玉木さんは参議院選挙に向けて、その前の統一地方選挙でも構いません、かつて民進党の一部の皆さんが目指していたような、共産党も含めて、選挙協力と言うのかな、候補者調整と言うのかな、そういうものを視野に入れて戦っていこうという気持ちがあるのですか?ないのですか?」
玉木代表
「選挙戦の時にも何度も申し上げましたけれど、私達は野球に例えれば、参議院選挙が甲子園出場で、決勝、県予選の決勝戦だとしたら、我々まだ部員も足りないし、グローブもバットもやっと揃ったぐらいですよ」
反町キャスター
「なるほど」
玉木代表
「加えて、先の選挙で1000万票近く、有権者の皆さんに、それでも希望の党と書いていただいたんです。ですから、まず我々がやるべきは、自分達の基盤をしっかり固めて、自分達の立ち位置・カラーをきちんと出していって。私達の党勢を拡大していくということが、もう何よりですよ。いきなりどっかとくっついたら、大きくなるとか、そういう議論をする段階にはないと私は思います。まず自分達が何を目指す政党で、何を訴えるのかと、このことを謙虚に丁寧にやっていく、このことが大事だと思います」
反町キャスター
「候補者、先の総選挙でも230以上立てましたですよね?」
玉木代表
「はい」
反町キャスター
「全国組織という点にはおいてどうなのだろうかというところで、連合との向き合いもあるのでしょうけれども、それぞれ支部長を置くとか、希望の党としての全国組織を早急に整備するのかどうか?ここはどう感じていますか?」
玉木代表
「これも選挙戦で申し上げましたが。現職の議員は総支部をしっかりつくってもらいます。合わせて、ポイントは落選者です。おっしゃる通り政権を獲るつもりで立てましたから、大量の落選者がいます」
反町キャスター
「いる」
玉木代表
「今月中にその全ての落選者の意向調査をし、それでも本当に希望の党でやるという人については、早急に総支部長に任命をして、財政的支援もしっかりやって、彼らがその地域における希望の党の顔として各地方でも党勢拡大できるような体制をすみやかにとっていきたいと思います」
反町キャスター
「そこの部分というのは、たとえば、立憲民主の人がいるところとか、共産党の候補者が立ったところとかも含まれていくと思うのですけれども、そういう意味で言うと、まず選挙協力ありきではなく、まず自分の党の全国組織をつくっていく、そのうえで、そこから先、参議院選挙の直前になるとどうなるかわからないよという、こんな理解でよろしいですか?」
玉木代表
「まずは地道に自分達の足腰を鍛えていく、これしかないと思っていますね」

緊急検証『米・中』首脳会談 『インド太平洋戦略』と『一帯一路』
竹内キャスター
「トランプ大統領はAPECに参加している国に向けて『アメリカのパートナーになることを望み、公正で相互的な貿易という原則に従う、あらゆるインド太平洋国家と2国間の貿易協定を結ぼう』としました。対する習国家主席は『一帯一路は中国発だが、世界のものだ。アジア太平洋地域により広範囲で活発な協力プラットホームを提供するだろう』とし、インド太平洋国家と2国間の貿易交渉を提唱したトランプ大統領に対しまして習主席は、一帯一路は世界のものだという発言がありました。朱さんはこの発言の真意はどのように見ていますか?」
朱教授
「まずこのトランプさんの発言から見れば、これはあくまでもこの地域の2国間の関係をどうするかという発言であることと、それから、東京で、日本で、インド太平洋のビジョンということを出した時に、質問を受けて、それは中国に向けたものかと、中国はどうなるのかと、それのアメリカの答えというのは、中国もそれに賛同する、それに入るというのは歓迎すると言っているわけですね。ですから、この構想というのは中国の学者の解釈で、安倍政権がかつてダイヤモンド構想で、日米英・オーストラリア・インド、そういうようなところで、一種の中国包囲圏ということを構想したことは間違いないのですけれども、それは同盟関係で日本からそれを提案されて、表現は使ったのですけれども、戦略とは言っていない、ビジョンということで、中国も参加を反対しないと、そういうところでトランプは完全に中国との対決のための包囲圏というのをつくるということは、私は解釈できない。一帯一路ですけれど、習近平さんは明らかに世界で、どこか、1つのリーダーシップということを発揮してやっていこうと、いい意味で、経済、インフラ整備で貢献していくということも含めて、ただ、それは軍事干渉ということは、私は…」
反町キャスター
「いやいや、軍事の話はしていません」
朱教授
「ええ、入っていないと思いますので…」
反町キャスター
「一帯一路とインド太平洋戦略構想というものが、僕らから見ると、日米が連携して一帯一路に対しての対抗策のように見えるのだけれど、朱さんの受け止め的に言うと、これは対抗策ではないよ?」
朱教授
「まず…」
反町キャスター
「そういう趣旨ですよね?」
朱教授
「第1に、一帯一路を先に出したんです。別にインド太平洋の…、それに対してのリアクションではありません」
反町キャスター
「なるほど」
朱教授
「第2に、一帯一路というのは、中国が常に言っているのは、これが、中国の呼びかけではあるのですけれど、各国の戦略とのドッキングというのを歓迎する。あなたは別の戦略でいいと、たとえば、ロシアはユーラシア経済連合の構想があると、それはそれでいいと、一緒に協力していこうと、そういう意味で対立するものではないとは思います」
反町キャスター
「ちょっと待って。メアさん、いかがですか?」
メア氏
「私は、習近平の一帯一路は中国発だから世界のものだ。たぶん逆に一帯一路の本当の夢は、戦略的に言えば、中国の考えていることは、世界は中国のものだという逆の意味だと戦略的に言えば。だから、一帯一路はいいところもあるかもしれない、経済発展、途上国のために本当にそのためだったらいいのだけれども、戦略的な要素が重要だと思いますよ、軍事的でも。前に申し上げたように、たとえば、スリランカの港に投資して何を狙っているかと言うと、中国の海軍が、その港を使えるような狙いが明らかですから。だから、そういう面は無視できないと…」
反町キャスター
「メアさんから見ると、今回のこのインド太平洋戦略というのは…」
メア氏
「うん」
反町キャスター
「もともと安倍さんが提唱したものではあるけれど、今回、日本に来た時にトランプ大統領も口にするようになり、インド太平洋という言葉を…」
メア氏
「はい」
反町キャスター
「ベトナムでもこの発言をしている」
メア氏
「うん」
反町キャスター
「これは日米が連携して、アジア太平洋地域からインド洋、中東に至るまでの部分で中国がやろうとしていることに対し、日米としての何かビジョンを提示して、関連・周辺諸国に対して、どちらの方で皆さんはやっていくのですかという、張り合うというのか…」
メア氏
「だから、私は、インド太平洋のことはアメリカの大統領が初めて使った理由は、たぶん安倍総理の影響だったと思います。相談をしているから、本当にトランプ大統領は安倍総理の意見を尊敬していますから」
反町キャスター
「なるほど」
メア氏
「でも、前から、何年前、2005年に日米の2プラス2の、韓国でもっとこれからはオーストラリアと日本、あと日韓豪、インドも入っている、連携すべきだという、中国の台頭に対応するために。新しい概念ではないのですけれど」
反町キャスター
「なるほど」
メア氏
「でも、中国からの脅威が激しくなっているから、こうなったのではないですか。でも、確かに一帯一路とインド太平洋の概念、ぶつかる可能性があるでしょうね」
反町キャスター
「古森さん、いかがですか?」
古森氏
「決定的に、この2つの構想の決定的な違いは、インド太平洋ビジョンというのには自由と開かれたという、フリー&オープンというバチッとした限定がついているわけです。と言うことは、普遍的な今の世界の大多数の国にとって受け入れられる、自由であり、解放されているという概念があったうえにインド太平洋戦略というか、構想なるものがつくられるということで、打って出てきているわけですね」
反町キャスター
「はい」
古森氏
「ところが、一帯一路というのはそういうものがないわけですよ。中国の夢とか、平和的発展という、中国にとっての中国のための構想らしきものは、あるけれども、では、あなた方、自由な公海、自由な地域を認めるのですかとか。オープンとか、自由とかいう言葉には結局は人間個人の自由とか、民主主義ということも入ってくるわけで、そういうことが、この一帯一路には露ほどもない。中国のギラギラした戦略というのがドーンと出てきているという構想。だから、これを同列に並べて、どっちもどっちというふうにするのは出発点で間違っていると思います」
反町キャスター
「ただ、たとえば、自由とか、オープンという理念が、こちらの方にはあるとしてもですよ、中国が東南アジアであるとか、アフリカの国々にやっていることというのは、中国式の社会統治のシステムを使ってみなさいよと、開発途中の国にはすごくやりやすいシステムではないですかと、1党独裁だし、反対野党は認めないし。しかも、潤沢な資金援助もしますよと、一帯一路に入りませんか。こういうオファーをしているように僕らには見えますよ。日本やアメリカがこういう、いわばきれいごとを掲げながら、中国に匹敵するほど潤沢な資金援助や、露骨な軍事支援とか、露骨な諸々のそういった支援を、日米がやるかと言えば、たぶんそこまではできない。そうすると、それぞれの国というのはこういう日米の描こうとしているビジョンと、中国がこれまでやってきた、これからもやるであろう資金と統治のノウハウですよ、独裁者にとってはやりやすい、それのどちらを各国がどう選ぶのか?という戦いになっていくのですか?」
古森氏
「おっしゃったことはちょっと古い言葉で、ワシントン・コンセンサスというのと北京コンセンサスというのがあって、他の国と対処する、特に開発途上国に対処する時にどういうやり方をとるかと。すると、ワシントンのやり方というのは、民主主義とか、自由とか、ということを1つの大きな基軸として、それに沿ってやってくださいよということを言う。北京の方はそういうことをつけないから、当面の場合、特に相手が独裁国家の場合には受け入れやすいということですよね」
反町キャスター
「そうです」
古森氏
「どちらがいいか、どちらか効力があるかということになると、どちらが効力かというのは、それは北京コンセンサスの方があるかもしれないけれども、その場合には、この人類というのは、民主主義よりも独裁の方がやむを得なくてもいいのだという前提になっちゃうじゃないですか」
反町キャスター
「はい」
古森氏
「だから、人類、国家、あるいは社会のあり方は、独裁は良くなくて、民主主義に開かれた方になっていく方が、進歩としていいのだという大前提をとった場合、この大前提で言ったら、現在の国際社会はだいたい大多数の人が受け入れていますよね。だから、その基準に現在に合わせたら、どちらがいいかということがおのずと答えが出るわけでね。独裁国家にとって都合がいいから、こちらの方が効果あっていいのだという議論というのは極めて説得力が薄いのではないですかね」
反町キャスター
「メアさん、いかがですか?そういう戦いが、東南アジアからアフリカにかけて、これから日米と中国の間で繰り広げられる、いわばオセロゲームみたいなね。そういう戦いがこれから始まると思った方がよろしいのですか?」
メア氏
「いや…」
反町キャスター
「それとも、それは戦いではなく、もっと別の形になっていくのですか?」
メア氏
「いや、前から始まっていたでしょう」
反町キャスター
「やっていますよね?」
メア氏
「うん、でしょう。ただ、前は、冷戦時代が終わった時、それで民主主義と共産主義との戦いが終わったわけではないです。ただ、冷戦は東側に移っただけです。それは何十年前から続いていることですけれど、でも、最近、中国が強くなっているから、軍事的でも、経済的でも、戦いが激しくなっている。これから激しくなると思います。特に、東南アジアで、南シナ海で中国がはっきり言っていることは、南シナ海を自分のものだ、ということは事実ですから。軍事衝突にならないと希望したいのですけれど、でも、日米、できれば東南アジア諸国と連携して、抑止力を高め、向上して、そうしないと中国に抵抗できなくなるから、すごく重要な時期です。それは中国がお金を使って東南アジアを一帯一路の同じ目的でお金を使って説得するというラインですから、でも、東南アジアの各国がそれに乗ったら大変なことになると思います」

緊急検証『日露首脳会談』 『北朝鮮』と『北方領土』
竹内キャスター
「古森さん、今回の日露首脳会談をどのように見ていましたか?」
古森氏
「1つは、安倍外交というのは、非常にいろいろな広い範囲・領域で成功しているようですけれども、対露外交というのはひょっとしてアキレス腱ではないかなという懸念を前から持っていて。ロシアと現在、一生懸命、交渉するということの、日本にとっての究極の目標というのは日本固有の領土である北方領土が返ってくるのではないか、あるいは返ってくるための何か前進があるのではないかということですね。そのためにいろいろなことをやっているのでしょうけれども、経済協力、経済提携、いろいろな形でやっているけれども、その先が見えてきていないですよね。これが領土問題にどう反映されるかというのは、結局、領土に関して、主権に関して、ロシア側は何も譲歩しませんよというような感じだけが漂ってくるので、そこのところは懸念ですね」
反町キャスター
「なるほど」
古森氏
「もう1つ、北朝鮮問題が日露首脳会談で大きなテーマになったと言うけれども、ロシアというのはもともと北朝鮮の核武装に関してはそれほど深く関与してきていない、直接の脅威とか、懸念というのも少ないところであって。むしろ逆に、この北朝鮮問題を使って、アメリカに対する牽制球、ウクライナの問題でアメリカはロシアが侵略したではないかということでずっと非難しているわけですから…」
反町キャスター
「はい」
古森氏
「それに対する反撃の材料として北朝鮮問題で、あなた達、そんなに圧力、圧力と強硬なことばっかりやってもロクなことないよというようなメッセージを時々プーチンさんがオバマにも投げたし、トランプにも投げようとしているという、そういう思惑もあるから。ロシアが北朝鮮問題に関して言うことには眉唾と言うとちょっと言い過ぎるけれども、少し慎重に受け止めるという、そんな感じですね」
反町キャスター
「そうすると、安倍さんがいくら熱心にプーチン大統領に対し、北朝鮮に対して一緒に連携して圧力をかけてくれと言っても、これはなかなか土俵が全然、立ち位置が違うから、ロシアが本気で日米連携、経済制裁に入ってくるとあまり思わない方がいいということですね?」
古森氏
「そうですね。だから、国連の主要国、安全保障常任理事国としての国連制裁を忠実に守るという範囲では、ロシアは、それはいろいろやるでしょうけれども、それを超えて、たとえば、ロシアと北朝鮮の2国間で、これはいざとなればロシアにできることがかなりあると思うのだけれども、万景峰号というのがロシアに行っちゃうとか、いろいろあるではないですか」
反町キャスター
「ありました」
古森氏
「だから、できることはあるのだけれど、そのへんの期待は反町さんが言われたように、あまりしない方がいいというか、できないと思いますね」
反町キャスター
「メアさん、いかがですか?日露が接近することというのは、アメリカはあまり歓迎しないのですか?歓迎しない、皆、怒っているとよく言いますけれども…」
メア氏
「いや、怒っていないのだけれど…」
反町キャスター
「怒っていない…」
メア氏
「でも、安倍総理がプーチンさんと話す時は、騙されないように気をつける必要があると思います。だから、本当に…」
反町キャスター
「外交は、でも、そういうものでもないのですか?トランプさんは絶対に騙さないの?」
メア氏
「いやいや…、北方領土みたいな、もちろん、古森さんがおっしゃったように、狙いは北方領土が返ってくるとはあまり現実的ではないです」
反町キャスター
「なるほど」
メア氏
「プーチンさんは返すわけがないでしょう。彼は領土を獲るモードですから返すわけがないです」
反町キャスター
「ウクライナを見れば?」
メア氏
「ウクライナとかあるでしょう。あと北朝鮮も、ロシアはそんなに制裁措置とか、北朝鮮に対する制裁措置とか、協力していない問題もあるでしょう」
反町キャスター
「ありますね」
メア氏
「石油と、北朝鮮からの出稼ぎの労働者が多いし、ロシアで。それでお金になる、北朝鮮も予算になるから。そういう意味で、ロシアは、プーチンさんはあまり北朝鮮問題を解決してほしくないと思いますよ。アメリカが困っているから、日本も困っているから」
反町キャスター
「なるほど」
メア氏
「忘れてはいけないことは、ロシアはアジアの国でもあるし、日本の周りには、ロシア・中国・北朝鮮もいますから、日米同盟でそれを抑えているから、プーチンさんにとって望ましくないことです。だから、あまり協力することは期待できないと私は思っています」
反町キャスター
「朱さん、いかがですか?中国は日露の頻繁な20回、今年に入ってから4回目とか、中身はどうかいろいろ議論はあるにせよ、この頻繁な日露の接近ぶりというのはどう中国から見えるのですか?」
朱教授
「今、話もありましたように結局、日露関係というのは、1つは領土問題の打開というのは見通しがつかない。もう1つは、アメリカの存在もあって、日本がこの枠を超えて、たとえば、北方領土が帰ってきたら日米安保条約を適用するかどうかが、そういうところをクリアしない状況では、日露というのが交流していても質的な大きな転換はないと、そういうようなところで、それほど緊張しては見ていないと思いますね」
反町キャスター
「タカをくくっているという言い方は、アリですか?どうせうまくいかないよという?」
朱教授
「現在の状況で見れば、20回の会談があってでも。しかし、最近の中国の報道で見れば、安倍首相の外交を、非常に積極的にやっていると。一時期は皆、中国批判というのは、実は今回の日米首脳会談の記者会見でも中国への一定の配慮を見せたんです。今回のダナンで、日中の首脳会談ということもあり得るのですけれど。この9月の28日に安倍首相が中国の国慶節のレセプションに参加をして、中国と、来年の初めに訪中して、来年中に習近平主席に来てほしいと。そういう意味で、安倍首相は前に比べればちょっと外交の幅は広げたと。そういうところを、かつては何でも中国向けというところ、少し日本のところ、もちろん、アメリカが最重要ですけれども、中国・ロシアというところを割に幅を広げてやっているというところは、それほど全て対中包囲圏だったら警戒しますけれど、そうではないというような、現在そういう受け止め方も出ていると思います」

緊急検証『米・中』首脳演説 『北朝鮮戦略』の行方
竹内キャスター
「トランプ大統領は、今日の演説で『北朝鮮が武器拡大を進めればさらなる危機に陥る。この地域と国民の未来は暴力的な征服や核の脅迫という独裁者の妄想の人質になってはならない』という発言がありました。この意図をどう見ていますか?」
メア氏
「これは北朝鮮の金正恩さんに対するメッセージです。特に武力拡大、核とミサイルプログラム、具体的に、が続けば、先制攻撃される可能性がまだあるよと言っている、戦争に陥るという。挑発的な行動、特に大気圏中で核爆発したらアメリカはそれを許せるわけがないし…」
反町キャスター
「なるほど」
メア氏
「戦争になる可能性が高いよと。そうなったら北朝鮮は国としても生き残れないという圧力でしょう」
反町キャスター
「なるほど。朱さん、韓国における演説でも、今回のベトナム・ダナンにおける演説でもトランプ大統領はいろいろな言葉を使って露骨にはっきりプレッシャーをかけているのですけれども。中国はこのアメリカの強まるプレッシャーをどういうふうに見ていて、どういうふうに話をもっていこうとしているのですか?」
朱教授
「北京での米中首脳会談のあと、アメリカ側の国務省の発表では、北朝鮮の問題をめぐって米中首脳の間に何ら認識の違いはないというようなまとめが、発表があったんですね。そういう意味で、現在の中国も、北朝鮮のところ、核開発そのものも危険ですし、その指導者がこれをどう何に使うかというところと。もう1つ伝えられてきたのが、9月の、いわゆる水素爆弾の実験のあとで、マグニチュード3以上の地震、響きがあって、どうも大型な地層の陥没というのが起きたわけですね」
反町キャスター
「はい」
朱教授
「以降、中国から北朝鮮に対して、このまま核実験を続行すれば、放射線漏れの可能性がグッと上がると、それに対して、中国は絶対に容認しないという厳しい話をしたと言われています。それ以降、最近伝えられているのは、北朝鮮が別のところで核実験をするための洞窟を掘っていると。ですから、そこのところは、さすがに中国のその警告というところも、それは効いてきているので。そういう意味で、米中で8月のダンフォード統合参謀本部議長が中国の訪問の時に、北朝鮮の問題をめぐって両軍の間でこれから協議をするメカニズムをつくろうというような合意。今回の北京での話でも米中がさらにそれを実際にそのような意思疎通のチームをつくると、そのような話が伝えられていますので。北朝鮮の核はますます危険度を上げているということで、そこは、実は中国はある意味で、ただ、北朝鮮にやめろと言っても、聞いてくれないので、アメリカが強く言って、これは絶対にダメだと言うことと、一方、中国は裏で圧力を加えながら、このままでいくとアメリカからやられるぞと、そういうようなところを、米中の協力、もちろん、日本も含めて、やる必要があると。その点では違いはないと思います」
反町キャスター
「中国はたぶんミサイルよりも核の方が心配ですよね?」
朱教授
「そうですね」
反町キャスター
「中国は北朝鮮の核の除去に向けて、具体的にどういうアイデアがあるのですか?どうやったら除去できると、何か決まっている部分はあるのですか?」
朱教授
「表向きには中国外交部というのは両方で…」
反町キャスター
「話し合いと言っていますよね?」
朱教授
「両方とも、米韓も軍事演習を…」
反町キャスター
「やめろと」
朱教授
「…止めろと、あれも。しかし、中国の学者もこのような案が、実際に関係諸国いずれからも支持されていない、そういうようになると、現実的に、焦眉の急のところにきている北朝鮮の核開発、アメリカはレッドラインに対して叩くかもしれない、そういうような悠長なやり方でいいのか、そういうような議論も中国国内で現在、激しく行われていて。そういうところは現在の中国、進んですぐ何かをやるということはないと思いますけれども、しかし、現在、触れた、本当に核の放射線漏れが起きた時に、中国はそれでも座視するのかと、それは率先して行動をとる可能性もあるんです」
反町キャスター
「それは軍隊を北朝鮮に派遣して、北朝鮮内の核を押さえにいくという意味ですよね?」
朱教授
「最大限はそこ」
反町キャスター
「そういうことですよね?」
朱教授
「その範囲に入ると思うのですけれども。もう1つ、中国の中で言われているのはアメリカが現在の時点で叩くということは決めていないと思うのですけれども、本当に核のことで叩いたと、中国は何もしないと、とすれば、いくらトランプさんは悪い、悪いと言っていても、結局、国際責任を果たした、中国は何もやっていない、これでいいのかと、そういうような議論も現在の中国で出ているので。いずれにしても、そのような中国国内の習近平さんの周辺が、前の外交にそのまま捉われるということなく、新しく、北の脅威、それから、対米関係が最重要というところで、考えて、北朝鮮の対策、私は米中の協力ですね、もちろん、軍事…」
反町キャスター
「それは、軍事的なことも含めて?ジョイント・オペレーションという意味で言っているのですか?」
朱教授
「それは主に一種の意思疎通で、米中の協力はないのですけれども。しかし、本当にアメリカがやるというような寸前には北朝鮮は実際に守れないですから、そのところで、非核化のテーブルに乗る可能性もあるので。ですから、そこの部分でその方向に追い込むというところでの米中の協力というのはあり得ると思います」
反町キャスター
「いかがですか、古森さん?」
古森氏
「中国が本気で北朝鮮の核武装を止めようと思ったら石油の輸出を全部止めればいいわけですよ。それは極めて簡単なことですよね。それをしないわけでしょう。それで核武装には反対だとか、いろいろなことを言っているけれども。結局は2つあって。1つは、北朝鮮の核武装をやがて形によっては容認しちゃってもいいのだという意図がまだあるということと、それから、金正恩政権が倒れてしまわない方がひょっとしていいのだという思惑、2つあると思うんです。だから、その点においては米中の北朝鮮に対するアプローチというのは基本的な部分で食い違っているわけですよ」
反町キャスター
「なるほど」
古森氏
「その食い違っているということを現在、中国はあまり見せたくないから、いかにも全部納得しましたよというようなことを言うけれど。朝鮮半島の非核化は賛成ですか、反対ですかと言えば、はい、米中両方とも賛成と。これで100%合意しましたという言い方は外交のレトリックでいくらでも言えるわけだから」
反町キャスター
「そうですね」
古森氏
「だから、現在の中国は、いいところ取りというか、いろいろな人にいい顔を見せて、一生懸命やっているふりをしながら、実はやっていないという部分が随分あるわけだから…」
朱教授
「古森さん、ちょっと情報は古いと思うんです。最近の中国の変化というところが。北朝鮮の核を実はアメリカよりも現在の中国の方がもっと危険視しているんです。現在の中国は、アメリカは、トランプ政権は結局、最後に圧力を加えながら解決できない場合には一種の取引をすると、アメリカまで届くのものはやめてくれと、でも、他のところは事実上容認する、しかし、中国は日本・韓国と同じように永遠の隣国で、そこで核を持つということはどういう意味になるかと考えると…」
古森氏
「いや、仲間ではないですか、中国と北朝鮮は」
朱教授
「それが現在の関係で見ると、もうそれは完全にかつての…」
反町キャスター
「もう仲間ではない?」
朱教授
「もう、ではないということをはっきり…」
反町キャスター
「古森さんは仲間だと思っている?」
古森氏
「共産主義の同志ではないですか」
メア氏
「でも、実際は、古森さんがおっしゃったように、中国が石油を提供しているし、食料を提供しているし、資産も凍結していないし…」
反町キャスター
「止めればね?」
メア氏
「止めれば。だから、制裁措置をこれからもっともっと導入して、厳しく実行、執行しないとならないのだけれども、制裁措置の目標、目的はちょっと概念が変わる必要がある。と言うと、これまで金正恩さんを説得して核を放棄するという目的で放棄しないです、実質的に」
反町キャスター
「なるほど」
メア氏
「でも、もし軍事衝突になれば軍事的に動けないように制裁措置を厳しくしないとならないです」

朱建榮 東洋学園大学教授の提言 『日米中 協力の責任』
朱教授
「私は図式をつくって、日米対中国というところにもち込まないで、日中米共に、この地域の安定のために協力してやろうと。南シナ海のことで全て中国が1つの海にしようということではなくて。現在の中国はASEAN(東南アジア諸国連合)諸国と一緒にCOCをつくったり、一緒に協力しようと。そういうところで日米中というのは壊すのではなくて、シーレーン、共に一緒に協力しようと、そういうところの建設的な見方が必要ではないかと思います」

ケビン・メア 元米国務省日本部長の提言 『現実主義』
メア氏
「私の提言は、現実主義ですということですけれども。と言うと、日本に対するどういう脅威があると現実的に見る必要がある。中国からの脅威と、北朝鮮の目前の脅威ですから、それを見てどうやって現実的に対処できるかと考えて、抑止力を向上することしかないです、日米同盟枠組み内で。特にミサイル防衛をできるだけ早く向上して、あと反撃能力もできるだけ導入すべきだと、私の提言です」

古森義久 産経新聞ワシントン駐在客員特派員の提言 『したたかに、柔らかく』
古森氏
「したたかに、柔らかく。これは当たり前のことですけれども、現在の日本が置かれたこの危機、脅威、国難と言っても不正確ではない、これは、1番大事なのは、日本がファーストであって、日本国民の安全と平和のためには、したたかで、柔らかく、この国際環境の激動というか、険しさに対処していくべきだと思います」