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2017年10月16日(月)
維新・松井代表に聞く 増税凍結と無償化財源

ゲスト

松井一郎
日本維新の会代表 大阪府知事
田﨑史郎
時事通信社特別解説委員

総選挙2017『党首に聞く』 日本維新の会・松井代表
秋元キャスター
「自民・公明の与党が3分の2の議席に迫る勢いで、一方、松井さんが代表を務められている日本維新の会は本拠地の大阪でも苦戦を強いられているとの分析が出ているわけですけれども、松井さん、連日応援演説に入られていて有権者の反応も直に感じられていると思いますが、ここまでの手応え、いかがですか?」
松井氏
「目の前の人には説明をして、理解をいただけていると思いますよ。直接お話できた人達には。僕達が、なぜ今回、消費税凍結とか、教育無償化は消費税を使わなくてもやれるとか、具体的に僕は話をしているので、目の前の人には伝わっていると思うんですけれども、会えない人の方が圧倒的ですので、なかなか厳しくなります。それから、与党は1つで戦っていますけれども、野党はそれぞれバラバラで戦っているわけで、批判票が皆、分散していますから、厳しい戦いになるというのは、当然そうなると感じています」
田﨑氏
「厳しくなっていて、小選挙区ではほどほど大阪ではがんばっていらっしゃると思うのですけれども、比例は前回8議席でしたか、それがしぼんできている傾向があると受け止めて、日本の維新の会が起爆剤である橋下さんを欠いていますよね。だんだんと忘れられてきている部分があるのかなと思うのですが、それはどうですか?」
松井氏
「それはその通りだと思います。全国ではね。大阪では、僕が知事で、橋下さんのあとの吉村市長という目の前で実績を積み上げてやっていますから、忘れ去られることはないのですけれども、国会議員の十数人の集団では、永田町では全然目立つことができませんよ」

『希望の党』小池代表との連携
反町キャスター
「今回の選挙はかなり大阪に絞った戦い方をとられていると思うのですけれども、それは拡散することよりも集中で勝負する、一点突破をはかっていこうと。地域政党をはっきり確定させたという理解でいいのですか?」
松井氏
「いや、これは小池さんのところと戦略的互恵関係で、いろいろとやっていますけれども、僕はなぜ小池さんのところと東京と大阪を棲み分けて、戦略的互恵関係になるのかというと、小池知事は我々が大阪でやっていること、これまで掲げてきた政策、非常によく研究していただいて、参考にして打ち出してくれているからです。だから、情報発信力ですよね。これは関西ローカルでは結構取り上げてくれるけれども、これはテレビの発信力というのはキー局、東京ですよね。だから、東京で小池さんが、我々がやっていることを打ち出してもらって、これが全国に広がったらいいと思うんですよ」
反町キャスター
「どうですか?維新と小池さんの希望の党の連携というのは、お互いに、おたくは東京でがっちりやってくれ、我々は大阪でがっちりやるからと。維新の側にして見たら、小池さんが大勝利を得るだろうという前提のもとで、維新と希望の連携が進んだ気がするのですけれども、その後いろいろなことがあって、排除の発言とか、小池さんの勢いがしぼんでくる中、ここに維新の計算のミスがあったのかどうか、どう見ていますか?」
田﨑氏
「確かに計算ミスはあったのでしょうけれども、政党としてある意味で、棲み分けているわけですね、地域を。これによってお互いが損をしていると。つまり、選挙を戦わないと強くならないですよ。私達は大阪圏を中心にして戦いますという選択を松井さんはされたわけですよね。希望の党もおなじような、大阪以外で戦いますという選択。これだけと政党として伸びていかないのではないかと思うんですね」
松井氏
「これは小池さんと、東京と大阪の本拠地だけはちょっと配慮し合おうと、同じことを言っているわけですから、政策的に。たとえば、関西では兵庫県とか、そういうところでは我々は小池さんのところともぶつかっていますし、北陸でもぶつかっています。関東圏では千葉あたりでもぶつかってしまっていますので、そこは切磋琢磨ですよね。それはいいライバルがいる方がお互い成長できるのではないかなという想いでいてます」
反町キャスター
「当初は小池さん、もっといくのではないかと思っていたのではないのですか?排除騒ぎになって小池さんの支持率が下がってきている現象面で出ている、そこの部分は想定外のことはないのですか?」
松井氏
「排除も、小池さんの言葉の使い方だけなので、あれは選別なので、要は、政策の。当たり前のことなんですよ、政党とすると。だから、メディアの記者から排除するのですかと言われて、排除しますと答えてしまったけれども、あの時、一言、これは選別です、我々の政策に一致するかどうかで一致しない人とはチームは組めません、それだけでよかったのですけれども、それがセンセーショナルなきつい言葉で流れてしまって。僕はそれだけではないと思いますけれども。チームとして小池さん1人でやられていることが大変なのかなと思いますね」

党勢拡大への戦略と課題
反町キャスター
「世論調査の結果です。どの政党を支持していますか?自民党は34.5%、前月に比べると下がっているのですけれども、維新は3,3%です。前月2.6%なので微増は微増ですけれど、どうだろうという数字の大きさ。3.3%という数字をどう見ていますか?」
松井氏
「我々の実力はそんなものなのでしょうね、国政の場において何かの実績というのが国民の皆さんに伝わっていないということですよ。だって、野党で我々の実績というと、是々非々で、我々なりには与党が出した安保法制に対案を出したし、テロ等準備罪にも対案を出して、与党に対して取り調べの可視化の一文を入れさせましたけれど、それはあまり一般の人には伝わらないですよね」
反町キャスター
「9月の時には民進党は6.4%だったのですけれども、分裂騒ぎで、立憲民主党と希望の党に分かれたのですけれども、それぞれ希望の党も、立憲民主党も2つ分かれたのにもかかわらず、高い数字を出している。再編ブームと言えば、再編ブームだし、扱われることで知名度が上がって、関心が高くなるということだと思うんですけれども、世論調査はどのくらい判断材料にするかという意味もあるのですが、立憲民主党と希望の党の跳ねぶりをどう見ていますか?」
松井氏
「期待値なのでしょうね。ただ、中にいる人達は同じなので、この間、参議院の民進の方がついつい本音を、終わったら皆戻ってきて、と言っていましたけれど、違うところにいっているので期待値。でも、1人、1人の構成されているメンバーは同じ人達でしょうね」
田﨑氏
「選挙が近くなると、野党の支持率は多少上がってくるんですね。与党の方は、それほど上がらない、与党というか自民党は。立憲民主は確かに現在勢いがあるな、希望より上まわるようになっていると。これは大きなことだと思うんですよ。でも、立憲民主の中身を見ると、どれだけ変わったのだろうかという気持ちは持ちます。希望の党は候補者を、過半数を上まわる数出しているわけですね。でも、立憲民主党は78人ですよ、たとえば、東北で、小選挙区で出しているのは宮城で1か所だけですよ。そうすると、いくら高くなっても投票するところがないということになってしまう。だから、希望は低くなりましたけれども、このままの数字で出たら選挙で落ちられる方が出るのではないですかね」
反町キャスター
「そこは今後の希望の党の戦いも厳しくなるという意味で言っている?」
田﨑氏
「そうです。もし野党第1党が立憲民主党だと、野党が、松井さんが批判されるところの非常に反対が強い、ここに振れていくのではないかと思うんですよ」
反町キャスター
「希望の党の状況をどう見ているのですか?」
松井氏
「だから、それは選挙の結果でどれだけ希望の皆さんが議席を獲るかによりますけれども、別々でやっていますけれども、政府からの提案については野党が皆、集まって、国会対策等々の話をする時に希望の党から出てきはる代表がどなたかによると思います。これまでのような、共産、民進、社民、そういう国会の日程を人質にとるようなことにはならないのではないかなと思うんですね」

野党の『矜持』と衆院選戦略
反町キャスター
「野党の国会での戦い方が変わってくるのではないか?」
松井氏
「我々はこれまで通り国会の日程を人質にとるようなことは一切やりませんから。僕は地方自治体で行政のトップをやって、議会があるんですよ。地方自治体の場合は二元代表制で、維新も僕が出したのを丸呑みではないですよ。ちょっとここ変えてよと交渉にきます。それで変えることもあります。公明党さんに言われ、こっちに変えてみましょうというのもあるし、その方が府民にとってはプラスになっていきますから。そういう形で永田町政治も変わるべきだと思いますね」

『身を切る改革』と増税凍結
秋元キャスター
「ここから日本維新の会が今回の選挙で掲げる公約について聞いていきます。これまで大阪では身を切る改革で捻出した財源を教育無償化に充ててこられまして、今回の選挙ではこうした改革を日本全体で進めようと掲げているのですけれども、大阪府の実績を見てみますと、議員定数・議員報酬・公務員人件費などを削減しまして、2010年度から2014年度にかけて教育予算を153.5億円増やしました。ただ、国全体で教育無償化を進めた場合を考えますと、文科省の試算によると、幼児教育・保育、高校、大学、専門学校まで年間およそ5兆円の財源が必要なるわけですね。松井さん、大阪府と日本全体では額、規模が違うわけですけれども、消費税増税凍結という中で、身を切る改革で5兆円捻出できるのか」
松井氏
「現在、大阪では幼稚園・保育園は市町村が役割を担うわけですよ。たとえば、僕らの仲間の吉村市長のところは、幼稚園・保育園、今年の4月から教育費を無償にしています。高校は僕の役割部分、大阪府の高校は私学も実質無償化。所得制限は1000万円を超える人は払ってもらいますけれども。590万円まで完全無償です。それも多子世帯は負担が下がるようにしているんですよ。それで約8割は対象になるんです、子育て世帯。高校までそれができるんです、大阪で。あと大学と専門学校の話ではないですか。そこは我々がやってきている現在の役所の中の改革等々をやれば、財源は生み出せると思っています。ただし、大学も、これはよく誤解されるんですが、現在の大学をそのまま、ぬるい経営の大学は生き残れるのかと言われれば、それは違います。我々のやっているのは学校の補助ではありません。まさに本人にやっているわけです。だから、選ばれる学校にならないと、学校経営は逆にしんどくなる。これからは日本は少子化で子供が減っていくわけですよ。そういう時代になってくれば、淘汰されていくわけです、学校も。そういう形をとれば、僕はやれると思っているんですけれども。民主党はやらなかったんですよ。僕らは大阪で予算の組み換えをやったんで。このお金を生み出してきています。現在ピークの時と比べれば、我々が予算の組み換えで生み出している財源は900億円になっています。それは、我々は実績がありますよと。民主党の当時の言うだけではありませんということですよね」
田﨑氏
「そこは府の財政規模と国の財政規模の違いで、国で大学のそれをすると3.7兆円ですか、果たして生み出せるのかなと。府での努力と国でのあれはまた別物ではないかと思うんですよね」
松井氏
「これはまずやらないと、我々にちょっと力を貸してもらえたら、やると言っているので。やる前から、無理だ、無理だと。大阪でもそうだったんですよ、そんなことはできませんと。たとえば、大阪というのは中学の給食が1番遅れていたというか、中学校給食はなかったんですよ。これも無理だと言われていました。橋下市長になる前、知事になる前、全国では中学の給食というのは、あるのが当たり前ですよね、たいだい。大阪の場合はないのが当たり前だった。子供達の栄養、朝ごはん食べていない子が多いし、現在は貧困でという子供達も。これをやろうよと言って、できましたから。ほぼ9割以上が中学校給食になっています。いろいろ言われたんですよ、お弁当でまずいとか、冷えているとかも。そもそもないよりはいいでしょうと言ったんですけれども、橋下さんが市長の時、それを言い出した時に、まずい、冷えている、こういう話があって、吉村市長になって、自校で調理する方法でドンドン広げていっています。その財源も大阪市、現在、吉村市長が生み出してきているので、やろうと思えば、実現できるんですよね」
反町キャスター
「それは政権参加しないと立証できない部分があるわけではないですか?」
松井氏
「それはあります」
反町キャスター
「その意味で言うと、批判政党、反対政党というのは政府がやっていることを、これはけしからんと、ダメだと。反対することが対案を提示していることだと、共産党はウチの番組でそんなことを言っていました。今みたいにこういうふうにやらせてみてくれ、俺らにはできるという部分というと、政府へのアプローチの仕方、政府・与党との向き合い方が違ってくるではないですか?」
松井氏
「今回、政府・自民党は教育無償化を掲げたではないですか。これは3年前、我々が掲げた公約ですよ。2014年の選挙で。アベノミクスに対抗して、イシンノミクスとして、教育無償化だと、これで子供達の教育を受ける機会平等と、少子化対策にもなるし、経済対策にもなると。まさにそれを我々が打ち上げた。この3年間の間にわが党の国会議員が言い続けたわけですよね。教育無償化の重要性を。これはいい話です。それを政府が採用してくれたということだと思いますよ。これこそ国民のためにプラスではないかなと思いますよ」
反町キャスター
「パクられたと思います?」
松井氏
「パクってくれていいです」
反町キャスター
「自公が減った時に、是々非々かもしれないし、閣外協力かもしれないけれども、政権参加の心構え、気構えはあると見ていいのですか?」
松井氏
「それは同じように是々非々の対応をします。我々は、正しいと思ったことは言っていくし、政府提案間違っている…」
反町キャスター
「必要とあれば政権に参加してもおかしくない印象で聞いているのですが、なぜ是々非々でとどまらないといけないのか」
松井氏
「政権に参加すると、たとえば、安保法制、僕はやり過ぎだと思うんです。日米同盟は大事ですけれども、アメリカとお付き合いして、ホルムズ海峡までいくのは違うと。我々、安保法制も対案を出しています。アジア周辺で、米軍が日本を守るために活動している状況において米軍が攻撃された場合は日本も米軍と一緒に戦うと。すごく絞り込んでいます。これは政権に入ると圧倒的多数は自民党ですから、与党内では政府提案に反対はできません。日本のためには、安保法制も広がり過ぎるのは良くないと思っていますので、現在のポジションがいいと思います」

『憲法改正』の優先課題
秋元キャスター
「ここからは憲法改正について聞いていきます。日本維新の会が今回の選挙で掲げているポイントはこちら。教育の無償化、道州制の実現を含む統治機構改革、憲法裁判所の設置、現行憲法が未だに国民投票を経ていない等の問題点を解消、国際情勢の変化に対応し、国民の生命・財産を守るための9条改正ということなのですが、まずは教育の無償化については法律での対応が可能という指摘もありますけれど、憲法で定める狙いはどこにあるのでしょうか?」
松井氏
「法律でやると政権が変われば、政策が変わるからです。民主党の時の子ども手当てはなくなったではないですか。現在義務教育が無償化になっているのは憲法にキッチと明確に書き込まれているからですから、だから、憲法に書きましょうということです」
秋元キャスター
「9条に関してですけれど、今回の選挙で初めて公約に書かれたことなのですが、これはどういう?」
松井氏
「これは自民党が自衛隊の位置づけを明確にするということで、9条について、要は、ボールを投げてくるわけですよね。そのボールに対して、我々は逃げるわけにはいかないと思っていますから、まともな議論をしたい、こう思っています」
反町キャスター
「形として維新の考える9条の改正案というのはどういうものですか?」
松井氏
「それは、我々は党内の議論がスタートしたばかりですよ。この夏からスタートしていますので、憲法については、教育無償化と道州制と憲法裁判所の設置、この3点は条文をつくっていますけれども、9条についてはまだできていません。ただ、我々も自衛隊の位置づけは、必要だというところは党内のコンセンサスはとれています。と言うのも、要は、立憲さんとかが言うのですかね、国民の多くが自衛隊は合憲だと、認めているではないかという話があります。僕は国民の全てがではないとダメだと思うんですね。だから、そこは位置づけが必要なのかなという考えに立っています」
反町キャスター
「優先順位というものをつけているのですか?まず手をつけるならここからだよという」
松井氏
「我々は教育からやりたいと思っています。でも、それは我々だけで決められる話ではないので、これは憲法審査会での議論になるわけですから、最大政党、自民党さんがまずこれをやりたいというのを正面から議論していくのは仕方ないと思いますね」
反町キャスター
「自民党の選挙公約を見ていると、確か4項目だったと思うんですね。教育も含め、4項目ではないですか、教育の無償化を含めて、4項目。自民党がどういう球を憲法審査会に出してくるかによっていろいろあるのでしょうが、たとえば、9条を出してきた時に、9条の是非について維新が向き合うのか。自民党が9条を出してきた時に、いや、9条ではなく、教育だよと突き返すのか?」
松井氏
「これは、9条が嫌だということで弾くということもありません。発議をするには、3分の2の国会議員の賛同がいるわけでしょう。だから、9条のところで3分の2を獲るのに、そんなに短時間でやれるとは思いませんね。だから、これは並行して議論すればいいと思います。教育無償化も道州制実現も。皆、道州制の実現なんて簡単に言いますけれど、道州制なんていうものはこれまで選挙で、圧倒的多数で選挙公約の中で、民進党さんも言っていたんですよ、公明党さんももちろん、自民党さんも言っていた、我々も言っていた。本来、これだけ選挙の公約に掲げてきたのだから、本当はできていないとおかしいですよね。反対しているのは共産党ぐらい。本来はできていないと。地方分権法なんて十何年前からスタートしているわけです。でも、できないのはなぜか。これは同じように政治家の身分に関わることだからですよ。だから、憲法に位置づけましょうということを我々は言っているんです。憲法に書いたら、それに基づいた法律を書かなければなりません。それこそ道州制の法律をつくることになるから、その道を通らないと、道州制の了解を、たとえば、市町村、都道府県、積み上げ式で道州制は無理です。だから、憲法に書き入れてくれと言っているんですよ」
反町キャスター
「話を聞いていると、憲法審査会における、もし来年の通常国会で話がキックオフするとしたら、あくまでも3項目、ないし4項目の同時並行での議論を維新としては求めると、こういうことでよろしいですか?」
松井氏
「そうです。ただ、これは相手のあることなので、これは最大の政党がまず独自案を、自民党案をまずテーブルに乗せてもらわないとダメですよね」
田﨑氏
「自民党案を年内に出す予定ですよ。維新の会としても年内に憲法改正案をまとめるという方向性でやっていくのか、自民党案を見てから維新案をつくるのか、それは、どちらなのですか?」
松井氏
「これは、独自で現在、9条改正のための議論をスタートしましたから、わが党として案をまとめたいと思いますけれど、でも、まさにこの件を今年中とか言われましても、あと2か月しかないわけですよ。この話というのはまさに現在、橋下さんもわが党の法律顧問なので、講演もやってもらいまして、9条を見直す必然性はあるだろうというのが彼の考え、でも許容性が日本にあるか、すごく難しい話になっているんですよ。許容性とは何かと言うと、このことによって、どこかで戦争が勃発した時、わが国も巻き込まれた場合に、わが国には戦争被害者の救済の法律もないんです。軍人にはありましたよ、昔。先の大戦の時…」
反町キャスター
「傷病兵対するケア、軍人恩給とか?」
松井氏
「はい。たとえば、爆撃でなくなった一般の人に、その補償する法律は何もないわけですよ。だから、そういう議論を、どこまで許容するかという議論をしないとダメでしょうというのが考え方」
反町キャスター
「9条の改正に手をつける前に、それをやるべきだという趣旨ですか?」
松井氏
「そういう話もやらないと」
反町キャスター
「大変ですよ。それをやっていったら、いつになったら9条に触れるのか。周りを埋めている間に終わってしまうみたいな」
松井氏
「でも、国民の皆さんに対して、1番そこが必要な話だと思うんですね。僕らは、あまりマッチョになり過ぎるのが嫌です。アメリカタイプで世界に向けて、僕はそういう日本をあまり望んでいないです。最後の最後まで臆病だけれど、最後は巻き込まれないように、我々も行動は起こすよという、僕はそういう日本であってほしいなと思うんですよね」
田﨑氏
「維新というのは、憲法改正を実現する政党なんです、ということを打ち出すと、そういう政党なのかとわかりやすいと思うんですね」
松井氏
「憲法改正は9条だけが改正ではないので、我々はもう教育、道州制、憲法裁判所、これについては条文をつくっていますから」
田﨑氏
「それを知っている人がほとんどいないですよ」
松井氏
「これはまさに影響力のまだ小さな政党で、はっきりとこの条文をつくっているのも我々ぐらいなものですから、それは取り上げてもらえていないということですよ」
反町キャスター
「憲法審査会に自民党が出す前に、よく議論の中で出てくるのは、国会に出す前に各党との事前のすり合わせみたいなものをやったらという話もあるんですね。維新さんとしたら、ここまでの話があるのであれば、自民党に対してどんなものを出すのか、事前に見せてくれと。そうすれば、自民・維新の共同提案にもっていけるのではないかという、こんなアプローチはないのですか?」
松井氏
「僕は、この憲法の話はオープンにやるべきだと思うんです、最初から。初めて国民の皆さんは国民投票…、現在の憲法は国民投票で決まったわけではないので。初めて国民投票をするわけでしょう。だから、最初のスタートから、せっかく憲法審査会という場所があるのだから、そこでオープンで各党がプレゼンをやりながら、国民の皆さんに、スタートの時点から議論の経過を見せるのが1番だと思うんですよね。その方が国民の皆さん、最後に判断し易いではないですか。要は多数で、たとえば、自民党、公明党、維新、希望、これが水面下で協議をしてできあがったものを出しても、それは3分の2を超えています、その時点で。では、憲法審査会の中身の議論が見えないではないですか。僕は、最初から憲法審査会という場所で、国民の皆さんに見える形で各党が議論するのが1番だと思います。国民の皆さんにわかり易いと思う」
反町キャスター
「それは議論すら拒否する党があるかもしれないし、対案を持って臨む党もあるかもしれない。自民党に対する各党のバラバラの対応を見せてしまえばいい?」
松井氏
「そうです。それを見せるのが1番だと思います」
反町キャスター
「少なくとも野党第1党の賛成を得てからでないと進めるべきでないと、中山さんのそういう指示があったという、憲法調査会の話も側聞したりするのですけれど、野党第1党までは巻き込んだ方がいいのか?」
松井氏
「僕は、55年体制の古い政治だと思いますね。まさに国体の、国会の中の国会内常識みたいな、永田町常識と言うのですか…。僕は憲法については水面下の交渉で物事を進めるべきではないと思います」

『野党再編』と『維新』の存在感
秋元キャスター
「日本維新の会は、立候補者は52人です。小選挙区で47人、比例選挙で5人ということなのですけれども、選挙前の議席は14ですが、勝敗ラインは?」
松井氏
「現在、戦っている最中なので、僕は代表として全員当選に向けて、全力、死力を尽くす、そういうことです」
反町キャスター
「田﨑氏、どうしても埋没という言い方も変ですけれど、苦戦しているようにも僕らには見えます。ここはどういうふうに?」
田﨑氏
「そうですね。小選挙区での当選者が当落線上にあるというところでは、大阪に限られているような、全国情勢を見ますと。希望の党、立憲民主党という政党が現われたので、維新の会は既成政党みたいなイメージになっていますよね」
反町キャスター
「それは、新しい政党が出てきたら、これまでいたところは全部忘れ去られてしまう、そういう状況が現在起きていると?」
田﨑氏
「そうです。2012年の時には54議席でしたか。あの時はできたばかりの政党で、それは持続するに従って落ちていくのですけれど、それをどこで食い止められるか。また、新しいものを打ち出していけるかという勝負だと思うんですよ」
反町キャスター
「新党ブームが起きて、廃れて、維新もそうなっているのですか?」
田﨑氏
「維新はまだ大阪という1つの地域に限って生きていく道を選ぶならば、長続きするだろうと思うんですよ。全国に展開していこうとすると、もうちょっと別の起爆剤が、橋下さんとか、そういう方を必要とするのかなと思いますね」
反町キャスター
「いかがですか?」
松井氏
「そうだと思います。ただ、一瞬のムード、ブームだけで増えても、結局ブームというのは終わるので、これから国政政党として、僕は国会議員ではないので、所属国会議員の1つ、1つの実績の積み上げしかないと思いますよ」
反町キャスター
「その意味で言うと、今回の戦況で言うと新党に食われている感というのは感じますか?」
松井氏
「これだけ野党が割れて、こういう支持率ですから、そういうことなのでしょうけれども、だから、その中でも本気で改革に取り組み、実績をあげ、政治は結果責任ですから、結果が出ているのはどこだということを、我々のアピール不足もありますけれども、そういうところを有権者の皆さんに表面だけではなくて中身を是非見ていただきたいと思いますね」
反町キャスター
「政治において劇場的な要素がどれくらいあるかによって、党の勢い、認知度、人気が左右する状況を感じますか?」
松井氏
「それはありますよ。だって、民主党の政権交代だってそうだったではないですか。政権交代と言っていれば、誰でも当選するみたいな。メディアだけのせいではないかもしれませんけれども、メディアの役割というのは大きいですよね」
田﨑氏
「それは大きいですね」
松井氏
「維新さんが54議席を獲った時も、どうだったのかというと、それもメディアのフォローの風があったのとは違うのですか?」
松井氏
「それは、その時には我々もある一定、大阪では、実行してきましたから、実現していたので。逆に言うと、その頃と僕らは同じことを言っているんですよ。だから、大阪でこれだけのことができたので、全国でやらせてほしいと、同じことをずっと言い続けているだけなのですけれども」
反町キャスター
「その想いの中で今回、3都…、愛知が途中からいなくなってしまったのですけれども、それは別の新しい戦略をそこに見出そうとしたのですか?」
松井氏
「だから、僕らが大阪で結果を出していることを、まず東京都とか、愛知とか、大都市で同じことができれば、これは少し情報発信になるではないですか。それがその大都市部はだいたい東京から大阪の間で日本の人口の7割、首都圏、関西周辺に7割の方がそこで生活しているわけですよ。そこの中で現在、大阪で実現していること、これは全国に広がるとそう捉えて、小池知事と大村知事とそういうしがらみのない政治をやろうと皆さんがおっしゃるから、そういう形で広げていく1つのきっかけにしたいと考えたのですけれども」
反町キャスター
「それはなかなかうまくいっていない?」
松井氏
「大村知事が戦線離脱というか…」
反町キャスター
「なぜ大村さんはいなくなってしまったのですか?」
田﨑氏
「聞いている話では、県議会から、何やっているのだと怒られたと聞いていますけれども」
反町キャスター
「知事があの三都物語に参加するためには、県議会の了承を得なければいけなかったのですか?」
田﨑氏
「了承は必要ないのですけれども、条例案とか、予算案とかを出す時に県議会に了承してもらわないと通らないではないですか。その県議会が強いところと弱いところと、自治体があるわけです。愛知県は割と強い方だったんですね。だから、おそらく自民党だと思うのですけれども、自民党の県議団から何やっているのだと言われると、どうしてもへなへなとなったと聞いています」
松井氏
「僕は当事者なので、なかなかここでどうのこうのと言っても、せんな話なので」
反町キャスター
「代わりに河村さんが出てきてもちょっと困りますよね?」
松井氏
「河村さんはいい人なんですよ」
反町キャスター
「皆、いい人と言う。河村さんの悪口を言う人はいない」
松井氏
「身を切る改革はご自身でやっている。僕らは普通の納税者が納得できる税金の使い方と言う。小池都知事はワイズスペンディングと言う。河村さんはラーメン屋の親父が納得できる税金の使い方と言う。言い方が違うだけで皆、だいたい同じようなことを言っているんですよね」
反町キャスター
「では、河村さんと一緒にやっていても問題はないのですか?」
松井氏
「その部分では問題はない」
反町キャスター
「その部分では?」
松井氏
「だから、しがらみなく政治を、納税者の立場で税金の使い方を見直そうというところの部分についてはまったく問題はありません。ただ、河村さんとは他の細かい政策の詰めをやったわけではないので」
反町キャスター
「総選挙のあとですけれども、野党第1党がどこになるのかによって、いろいろな形があると思うのですけれども、総選挙のあとの、野党の中の調整というのはどう見ていのか、維新としてどう参加していくのか?」
松井氏
「選挙が終わったのなら、政策本位でグループが、1つの政党になるとかではなく、グループができて然るべきだと思いますけれども。それが有権者の皆さんに判断を願って、選挙をしているわけですから。政策的には我々は希望の皆さんと概ね重なっている。立憲、社民、共産は重なっていると。選挙で政策を選んでいただいたそういうグループが、いろいろと切磋琢磨すればいいのではないかなと思いますけれども」

松井一郎 日本維新の会代表の提言 『有言実行』
松井氏
「有言実行。増税時の国会議員の約束、皆さん、反故にされているので、わが党はやっています、独自に。政治の1番の基本は、約束したこと、政治だけではないですね、約束したことを守る、当たり前のこと、当たり前の政治をこれからも続けていきたいと思います」
田﨑氏
「与党、自民党とか、公明党は有言実行しやすいんですね。でも、野党だとどうしても格好いいことを言って、世の中の支持を集めて、それで、選挙で勝とうという中で、非常に特異な存在というか、もっとがんばってほしいなという気分になる政党ですね」
反町キャスター
「世論ウケするためにそういうことをボンと打ち上げようという気持ちはないのですか?」
松井氏
「僕は大阪ではやれる立場にあるんですよ。予算編成権持って、人事権も持って。それはすぐにそんな嘘はばれますね」