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2017年10月11日(水)
総選挙2017波乱の公示 与野8党論客が激突!

ゲスト

御厨貴
東京大学名誉教授
山口二郎
法政大学法学部教授
田﨑史郎
時事通信社特別解説委員
鈴木哲夫
ジャーナリスト

政治学者×ジャーナリスト 大予測『総選挙2017』
竹内キャスター
「昨日公示された総選挙の行方と、その後の政局を、政治学者とジャーナリストの皆さんと共に徹底的に分析します。今回の選挙は、安倍政権の信任を問う選挙という報道が多いのですが、御厨さんは今回の選挙、何を問う選挙だと思われますか?」
御厨名誉教授
「安倍さんのこれまでの結構、長期政権になりましたから、この評価だと思います。これまでは、そうは言っても、4年、5年という長さじゃないからそれぞれの選挙の時に喫緊のすぐ近くの問題でアレしたけれども、今度はそれを全部含んで、政権全体を評価する選挙だと思うんですよ。だから、それで皆がマルを入れるのか、×入れるのかという、それだと思います」
反町キャスター
「でも、野党側を見てもそういう選挙になるのですか?要するに、安倍さんの4年、5年、これがどうだったか。こちらに任せようと言うのだったら、野党に票がいくのでしょうけれど、野党が受け皿にならない時に、その人達はもしかしたら投票に…」
御厨名誉教授
「だから、投票に行かない可能性がある。だから、野党が問題なのは、要するに、まとまるものがまとまらないで、しかも、その選挙後に皆、行こうとしているでしょう。選挙後に行こうとしている政党に皆、まともに投票しませんよ、それは」
反町キャスター
「なるほど」
御厨名誉教授
「だって、わからないのだもの」
反町キャスター
「先々が?」
御厨名誉教授
「先々が。どう考えても、だから、そういう点で言うと、希望の党は党首が都知事というのは、おかしいですよ、これは、うん。私はそう思う」
竹内キャスター
「山口さんはどう考えていますか?」
山口教授
「うん、一応は政権選択と言われながらも野党が分裂してしまって、安倍さんの政治には飽きたとか、いろいろな問題があって、そろそろ変えたいと思う人が行き場をはっきり決められないという。そういう意味で、政権選択の構図が崩れちゃったちょっと意味不明の選挙になりつつあると。だから、単なる批判票で野党に入れるという人はそれなりにいると思うけれども、リアルな選択という場ではなくなってしまいましたね」
反町キャスター
「モリカケの問題というのは、この選挙においてはどう?」
山口教授
「安倍さん的な政治手法に対しておかしいと思う人は、今回は野党に入れるのでしょうけれども。従来のアベノミクスとか、憲法とか、こういう流れを転換したいと思っても、その政権交代の担い手が不在の状態ということですから」
反町キャスター
「モリカケの問題というのは、この政権を新任するのか、しないのかというような材料としてはどのくらいのウエイトを持っているか?どう感じていますか?」
山口教授
「これは単なる腐敗という問題ではなく、安倍さんの政治手法そのもの、あるいは政治理念に関わる問題。要するに、国の私物化というかな、権力の私物化というか、法に基づく政治なのか、人の恣意的な支配なのかという、これは根本的な問題だと思うんですね。政策以前の、政治の原理の問題だと思うんですよね」
鈴木氏
「モリカケの問題もちょっと視点を変えた方がいいと思うのは実際、事実がどうだったか、こうだったかというのは、これはずっと平行線かもしれない。だけど、あれで出てきたのは、たとえば、公文書の扱いだとか、情報公開とか、こういう問題というのは大問題ですね。そう視点を変えると、モリカケというのは何かしら決着させなくてはいけない、僕は争点だとちょっと次元が違うのだけれども、そう見ているんです」
反町キャスター
「田﨑さん、鈴木さんの言われた、モリカケの問題を公文書管理とか、情報管理の点で言うと…」
田﨑氏
「その点は重要です。だから、財務省の文書はどうなのかとか、総務省あるいはその他のところの、公文書管理のあり方は根本的に変えた方がいいと思うんですよ。だいたい1年、保存期間が1年だって言うのですけれど、それは紙だとそうなりますけれど、インターネットの時代でどれだけ溜めておこうがそれは大丈夫なのですから。できるだけ長い保存期間をつくり、持つようにした方がいいと思います」
反町キャスター
「ただ、今回の事件と言うか、疑惑・問題ですよね、発覚してから朝日がピャーッと紙に書いたのは3月でしたか?」
田﨑氏
「最初2月…」
反町キャスター
「そのぐらいからずっと続いてくる中で、言われたような公文書の管理とか、情報管理の話というのが、普通、なんらか煮詰まってきたところで、政府側、ないしは与党側から、こういう解決策で事態を治めるという雰囲気が僕はあまり見えなかったのですけれども…」
田﨑氏
「公文書については案を出しませんでしたか、政府が?」
反町キャスター
「出しましたか?」
鈴木氏
「森友は、たとえば、8億円値引きのこの大まかなやりとりすら残っていないと」
御厨名誉教授
「それそれ」
鈴木氏
「これは公文書の類でも絶対に残さければいかん類でしょう。このへんの問題をまだ何も解決されていないと言うか。なくなっちゃいましたという。だから、そのへんに安倍さんなりが姿勢を見せて、そういうところをしっかりやっていこうみたいなことでも、これはまた随分印象が変わっていると思うのだけれど。そこは私は何もしていませんと、そういう指示もないし、何もしていない、はい、終わりでしょう」
反町キャスター
「野党がそういうルールづくりを求めているのか、いないのか?野党はルールづくりを求めても本当につくられたら困るから、ずっとイメージを削る作戦を…」
鈴木氏
「それは権力闘争で言えば、野党はそこをずっと叩き続ける」
反町キャスター
「ルールをつくってほしくてやっているわけではないと…」
鈴木氏
「安倍さんはそうではないと言い続ける。これは権力闘争ですから、ある意味で。だから、だけども、先ほど、私が次元と言うか視点を変えてと言ったのはそこで。それを続けていてもどうしようもない。でも、これはちょっと違う問題もあるのではないかと、それは今言った公文書の問題とか。これは十分争点にしていい。と言うことは現在の政府はそれをやれていないのではないかということにもなるのだけれども、争点にできるのではないかという、視点をちょっと変えるということですね」
田﨑氏
「だから、公文書は官僚が抵抗している部分がかなりあるのではないかと思うんですよね。つまり、政治家がやろうとしても、官僚がやらせないというか。そこはもっと政治家がその部分で官僚を押さえ込むようにしていかないと進まないと思いますよ」
反町キャスター
「山口さん、野党の攻め方としてはこれでよかったのですか?」
山口教授
「ちょっと隔靴?痒の感がありましたよね。だから、鈴木さんがおっしゃったように、この行政の体質、あるいは今後に向けたルールづくりみたいなところで、キチッとした案を出して、この際、改革を進めるみたいな姿勢もあった方がよかったと思う」
反町キャスター
「今回の総選挙、政権選択ではなくて野党再編ではないかという、この視点があります。ここにフリップ1枚用意しました。民進党、解散時、現職国会議員88名、引退・不出馬が7名いて、その残りの人達が立憲、希望、無所属と3つに分かれて、現在、それぞれ選挙戦を戦っているのですけれども。御厨さん、この分かれ方、散らばり方は、もしかしたら総選挙のあとどうなるかわからないかもしれない関係性ですけど、どう見ていますか?」
御厨名誉教授
「うん、だから、これは完全に民進党はそのまま希望の党に移っていれば、うん、無所属もこんなに出ないだろうし、もちろん、立憲民主党はなかったわけでしょう。そうすれば政権選択選挙みたいなところに、本当にいけるかどうかわからないけれども、かすかにその道があったのがこれは3分裂したことでもうないということですから。その野党再編の方の話にいっちゃうよね、どうしても」
反町キャスター
「なるほど、今回は政権選択ではなく、3つに分かれたものがそれぞれ他の野党との合従連衡も含めた…」
御厨名誉教授
「うん」
反町キャスター
「それが今回の総選挙の意味になると?」
御厨名誉教授
「…意味になっちゃうと思いますよ。だって、そうではなければ、あと希望の党が自民党と連立するかどうかという。それにしたって結局、野党の問題ですよ。だから、野党が首班になるということは絶対にないわけだから、だから、政権選択は、これはない、そう僕は思います、これは結果ね」
反町キャスター
「山口さん、そこでこの民進党の分割というかアレについての青図を描いたお一人が前原さんです。前原さん、3日記者団に対してこういうことをおっしゃっています。民進党が希望の党と立憲民主党に割れたことについて『全てが想定内。政権交代可能な状況をつくらないといけない。自分の判断は正しかったと思っている』。この発言、どう感じますか?」
山口教授
「想定内というのは嘘ですよね。根拠がいくつかありますけれども、1つは連合との関係ですね。連合の神津会長と前原さんが小池さんと会って、合流話を組み立てた。しかし、排除という話を聞いて神津さんは激怒したわけですよね。神津さんが希望の党を丸ごと政党として推すということをやめちゃった。それから、無所属でも、立憲民主でも、民進から行った人を個別に応援という、これはすごく大きな意味がある。そこで前原さん、1つ大きな誤算をしているわけです。それから、個人的なことを言うと、私は選挙直前まで、小沢さん達、野党を固めて、なんとか自民党と対抗する図式をつくろうというので、いろいろ奔走していまして…」
反町キャスター
「立憲4党と言われたものですね?」
山口教授
「そうですね。裏切られたという感じもあるのですけれども」
反町キャスター
「前原さんに?」
山口教授
「ええ。10月の2日の月曜日に、枝野さんが新党の記者発表をする、その日の朝ですよ。私のところに電話をしてきて、要するに、現在、一生懸命、小池のところと詰めて、限りなくたくさんの民進党の議員を希望から出せるようにしているのに、枝野さんが分派、新党をつくっちゃったら全部台なしになるという話をしているんですよ」
反町キャスター
「と言うことは、想定内ではないのではないですか?」
山口教授
「そうです」
反町キャスター
「大慌てであっちこっち蓋をしてまわっていたと」
山口教授
「だから、自己正当化ですよ、私に言わせれば」
反町キャスター
「なるほど。その意味で言うと、前原さんの今回の判断は、ある人に言わせると、そのまま民進党のままで総選挙に突入していったらボコボコ、ボコボコ落ちて、それを、要するに、散らすことによって、行った先で皆、生き残ってくれよという、そういう判断もあったのではないかという人もいます。そこはいかがですか?」
山口教授
「いや、だから、最初、連合の神津さんと前原さんが小池さんと会ったということはこの総選挙で安倍政権を一気に追い落とすという、1つの大きな目標の下に皆が結集すると。野党共闘は多少組み替えは仕方ないけれども、大きな野党の固まりでぶつかっていこうという、そういう判断があったはずですよ」
反町キャスター
「なるほど」
山口教授
「うん、その限りでキチッと構図をつくっていれば、もうちょっと政権選択の色彩が濃厚な総選挙になったと思うけれども。小池さんにいいように手玉にとられ、人と組織と金は全部獲られて、候補は選別されて、という結果になったのではないでしょうか」
田﨑氏
「僕は政治家の質の問題に注目せざるを得ないのですけれども、前原さんの小池さんに対する見方が浅かったという感じがしますね」
反町キャスター
「どういう意味ですか?」
田﨑氏
「小池さんの老練さというか、したたかさ、そこをきちんと見抜けなかった。前原さんの方が非常にシンプルに考えた感じはしますね」
反町キャスター
「鈴木さん、小池さんは民進党との合流で何を狙っていたのですか?」
鈴木氏
「うーん、いろいろあります…」
反町キャスター
「民進党と合流というか、一部吸収?」
鈴木氏
「でも、本当に選別して先鋭的なメンバーを揃えようと本当に小池さんが思っていたかどうかと言うと、僕は、細川護熙さんがちょっと叱ったあたりから、ちょっと小池さんのトーンが柔らかくなってきた。つまり、公認候補はどうなのかと聞かれたら、これは政治生命に関わることなので慎重に。いやいや、ちょっと、昨日まで排除と言っていたではないですかと。そういうふうに、小池さんも少し柔らかくなってきたということは、多少、小池さんの中に高揚感と言うのかな、いや、ヘタしたら総理になれるかもしれないストーリーができあがりつつあったんですよね。だから、そういう中で高揚感があって、言葉が先鋭的になったのではないかと分析する側近はいるんですよ、かなり近い人が」
反町キャスター
「なるほど」
鈴木氏
「割と小池さんはそういうところがあるのだと。だから、結局、軌道修正をあとでしましたよ。だから、本当に選別してやろうとしていたのかどうかというのはちょっとまだわからないところですよね」
反町キャスター
「ただし、総理をもし本当に意識をしていたとすれば、少なくとも50や60の、希望の党の議席ではちょっと難しいわけです」
鈴木氏
「うん」
反町キャスター
「もう少し大きくなって、自公を過半数割れに追い込んで、それで自分達の数をもって、ではどうする?公明党を1本釣りしちゃうのか、ないしは自民党の一部を含めて食いちぎるのかと、そういうビジョンがなければ…」
鈴木氏
「いや、そうそう、だから、もう少し言い方があったのだろうと細川護熙さんは叱っているわけですよ。もうちょっと柔らかい、大同団結、結集して良かったではないかとざっくり言うとですよ。それとこの希望の党の最初のスタートのメンバーを見てもそうなのだけれども、それぞれ個人的に民進党との関係とか、選挙区もそうなのだけども、僕は個別の対立軸とかいろいろなことが複雑に絡み合っています。そういうものを、だから、小池さんは、本当はガバナンスで、パッとピラミッドをつくってやれればいいけれども、それが自由に勝手に動いていたというところがありますよね。だから、変な排除リストが出まわったとか…」
反町キャスター
「ああ…、出まわりましたね」
鈴木氏
「これは小池さんが出した話ではなくて、誰が出したのとか。だから、そういう意味、ガバナンスそのものが最初からうまくいっていなかったということだと思いますけれど」
反町キャスター
「いかがですか、田﨑さん?」
田﨑氏
「だから、いまだに希望の党は幹事長も政調会長も…」
反町キャスター
「そう、役職がないですよ」
田﨑氏
「いないですよね。選対本部の事務局長かな?樽床さんがなっているのは…」
反町キャスター
「はい」
田﨑氏
「あの樽床さんだけですよ。だから、そういう意味では、組織を動かすことが、あるいは組織をつくることができていないという現状ですよね」
反町キャスター
「なるほどね」
田﨑氏
「それが小池さんという政治家の限界だと思いますよ。組織を動かせないという」
山口教授
「結果的に民進党がバラバラになったのは残念ですけれど、でも、丸ごと民進党がああいう踏み絵を踏まされて吸収されていたら本当にもう皆、嫌になったけれども、政治不信をある程度最小限にとどめるという形で立憲民主党ができたのは、不幸中の幸いという感じですかね」
反町キャスター
「排除の論理のお陰で立憲民主党ができた、それは1つの…」
山口教授
「だから、主義主張を貫いて動く政治家がある程度いるというので、救われた思いがした有権者も結構いると思いますよ」
竹内キャスター
「田﨑さん、希望の党は、小選挙区と比例代表合わせて235人を擁立したのですが…」
田﨑氏
「はい」
竹内キャスター
「どれぐらいの議席を獲得できると?」
田﨑氏
「僕の取材で100には届かない。いって70か80かな。もうちょっと低いことも考えられるということだと思うんです。小池さんに対しての勢いが止まった。この1週間ぐらいのことですけれど、バーッとブームが来て、そのブームがサーッと去ったというのが現在の時点だと思うんですね」
反町キャスター
「なるほど」
田﨑氏
「ええ、だから、そういう風頼みの選挙で勝てると思った人が、アテが外れたと。候補者に、希望の党の候補者に聞くと、希望の党という存在が邪魔になっているような、選挙を戦ううえで。そういうふうなことになってしまっているんです。そうすると、議席の大きな伸びというのは期待されないのではないかと思います」
竹内キャスター
「鈴木さんはいかがでしょう?」
鈴木氏
「前職が勝ち上がってくる、きますよね。そういう、つまり、民進党にいた前職。そういうことと、あと比例ですよね。こういうことを考えると私の読みでは80議席ぐらいからMAXで100ぐらいの間かな、MAXですよ。だから、80前後かなという感じはしています。ただ、はっきり言って地域差がかなり出るのではないかなと思っていて。それは小選挙区で出ているところ、前職が出ているところもそうなのですけれども、たとえば、北海道とか、東北とか、こちらの方はむしろ民進党でも、いわゆる立憲民主ではないですけれども、そういう選挙協力が既にうまくいっていたところですから、こういうところは比例で少し出る程度と。でも、東京は小池さんがそこそこに強いかなというのがありますし、ちょうど2012年の時の維新、これが大阪のエリアから出てきて日本維新ということで、あの時は52議席ぐらい獲っているんですよね。もちろん、関西では強い、大阪では強い。他のところではまんべんなく比例を獲った。それにさらに前職がいる小選挙区を加えると80から100の間ぐらいと見ていいのではないでしょうかね」
反町キャスター
「田﨑さん、自公で233議席というボーダー、勝敗ラインを引いた安倍さんですけれども、田﨑さんの現在の状況分析からすると自民党、自公で言った方がいいかな、自公で233議席を割るのか、ちょっと超えるぐらいか、もしくは大きく超えるのか?」
田﨑氏
「自公で過半数を確保する可能性が非常に高い、自公で過半数は…。割れというのはちょっと想定しづらいですよね」
反町キャスター
「なるほど」
田﨑氏
「それがどこまで上に伸びていくか、300議席に近づいていくかというところで、見立ての違いは出てくるのだと思うんです。僕は、自公を合わせると260、それぐらいではないかと、自公を合わせてですよ」
反町キャスター
「そうすると、与党枠、自公枠としては60議席ぐらい減らすことになる?」
田﨑氏
「そうですね。いや、僕は、強く見る人はいるんですよ、いるのですけれども、自民党が勝てる要素というのが、自民党自身の力がついているわけでも、自民党に対する人気が高まっているわけでもないですよ」
反町キャスター
「はい」
田﨑氏
「単に野党がバラバラだから勝てるという状況に過ぎないですよ」
反町キャスター
「うん」
田﨑氏
「だから、それでそんなにいくかなという疑問です」
鈴木氏
「僕は、自民党が単独で過半数を獲れるのかどうかということに1つ注目をしているんですね」
反町キャスター
「233議席ですね?」
鈴木氏
「うん、つまり、233議席以上を自民党が単独で獲れるのかどうか。田﨑さんが先ほど、おっしゃった260議席ということになると、公明を入れると、自民党は単独過半数を割る可能性もあるという…」
田﨑氏
「そうです。そういうことです」
反町キャスター
「325議席ですからね」
鈴木氏
「そう、そういうことなので。要するに、単独で獲らなければ、連立をつくっても、たとえば、選挙後ですよ、公明党に今後、政策でも気を使うようなことになってくる。それから、自民党の中で、要するに、安倍降ろしなんていうのが始まる可能性があるわけですよね。求心力の問題も出てくるでしょう。だから、そういうことで安倍さんとしては絶対に単独で過半数というのは1つのポイントだと思っている。ずっとこう見ていくと、希望の党の多少の失速もありますけれど、ギリギリ単独過半数を獲れるかどうかという現在、戦いをやっているのだろうと思いますね」
反町キャスター
「そうすると、自民党が233議席ちょっと超えるぐらいで公明党はだいたい34議席、35議席…」
鈴木氏
「ええ」
反町キャスター
「そうすると、自公で270議席ぐらいはいくのではないか?」
鈴木氏
「270議席ぐらい、そうですよね」
反町キャスター
「こんな話になるわけですね?」
鈴木氏
「ただ、それでも50減ですから」
反町キャスター
「そうですね」
鈴木氏
「うん、自民党は。だから、50減と言うと50人の首を切っちゃうことになるわけだから。そこは安倍さんの責任論みたいなのが、いろいろな形で、たとえば、地方組織がいろいろ言い出すとか、来年の総裁選に向けて、要するに、そうではない人を応援する、そんな動きが出てくる可能性は非常にあると思いますよ」
反町キャスター
「現在、解散総選挙をして、来年の総裁選まで1年ではないですか?」
田﨑氏
「はい」
反町キャスター
「1年後の総裁選にどう影響するのかを見た時に、1年しか経っていないからすぐ解散があるかと言えば、まだ2年はないだろうという議員心理としては思うわけではないですか?」
田﨑氏
「うん」
反町キャスター
「あと解散まで2年あるなと思った時に、官邸側としては、総裁選で、石破さんやらなにやらがチャレンジャーとして出てくる、それが大きな脅威になるのかという時に、当然、そのタイミングで人事を打ちますよね?」
田﨑氏
「はい」
反町キャスター
「その人事を打った時に自民党の所属国会議員の皆さんが、2年後の解散が怖いから、その時に、安倍さんでは勝てないかもしれないから、人気のあるかもしれない石破さんにいくのか?目の前の人事を見た時に、そこで党内の求心力がグッと安倍さんにいくのか?ここはどうですか?」
田﨑氏
「僕はまだ安倍さんの求心力の方が強い状況で迎えるのではないかと思うんです。ただ、これ選挙結果によっては、かなりギリギリの勝利だったという場合は、むしろ岸田さんの可能性の方が高まってくるのではないかと。安倍さんが出ないとなれば、岸田さんですよ、それは」
反町キャスター
「勝ち方によっては安倍さんが出ないという可能性がある?」
田﨑氏
「うん、そう。だから、もちろん、安倍総理は2020年の東京オリンピック、是非ともやりたいということが背景にあるわけで、基本は3選を目指していくのですけれども。選挙の結果いかんに関わらず、1年後の状況がどうなっているかはわかりませんから、その時は岸田さんにバトンタッチする、あるいはバトンタッチは総裁選がなければいけませんけれど。石破さんではないように思うんですね」
反町キャスター
「なるほど。御厨さん、いかがですか?」
御厨名誉教授
「うーん、今の話で面白かったのは、それでも自民党の本当に選挙に強いヤツは、安倍さんが総裁だろうが、総裁の顔を代えようが当選するんです。だから、そういう人達がいるということをまず考えて。そうするとそういう人達はわざわざ危険な石破さんに代えようとは思わないよね、現在のままでいった方がずっといいのだから」
反町キャスター
「そうですね」
御厨名誉教授
「要するに、風が吹いたらという人達は代えた方がいいかなと思うのかもしれないけれども、でも、それが石破さんにいくかどうかというのは、非常にわからないわけ。これが小選挙区の1つの面白さですよ。だから、それが1つあるのと。ただ、安倍さんが今度、要するに仮に政権を続けるとしても、1番大変なのは、安倍さんは自分の、要するに、後継者というのもまともにはつくってこなかったけれど、安倍さんを支えている麻生さん以下の現在、安倍内閣のキーパーソン、これ皆、今回引退する人もいるし、次回引退する可能性のある人もいるでしょう。この後釜もつくっていないわけ。だから、政権全体としてはどこかで、要するに、それを入れ替えて、彼がそれ続いてやるのだったら、政権全体の大きな人事をやらなければいけない。これと、要するに、田﨑さんが言われたようなこととがおそらく絡んでくる。だから、なかなか読めないですよ」
反町キャスター
「なるほど」
御厨名誉教授
「明らかに、麻生さんのあととか、そういうのがいないのだもの。皆、要するに、カムバック政権の時に一緒にカムバックしてきた連中をこの5年間使い倒したと言ったら…。この人達は、しかし、安倍さんよりも年上だから、皆、引退ですよ、いずれ」
反町キャスター
「高村さんみたいに引退されますね」
御厨名誉教授
「そうすると、あとどうするかと。これは、安倍さんは案外やりにくいと思う。彼は基本的に見知っている人でやるのはうまくいくんです。そうではないと、とんでもない人事をして、俺がコントロールできるみたいなヤツを入れると、必ず失敗したりしているというのがあるから」
反町キャスター
「過去の例で?」
御厨名誉教授
「うん、過去の例で。だから、今後そういう意味の組閣、それから、あと新しい人事を含めて、ちょっとなかなか難しいだろうと思う」
竹内キャスター
「ここからは選挙後のリベラル勢力の行方について話を聞いていきます。今回の総選挙では、民進党から分裂する形で新たなリベラル勢力となる立憲民主党が誕生しました。ちなみに立憲民主党は78人擁立しましたが、山口さん、どれぐらい議席を獲ると思われますか?」
山口教授
「うん、30が目標であり、ジャーナリストの方に聞くと30ぐらいはいくのではないかという。30を獲らないと、次の野党再編の中で主導権をとれませんから」
反町キャスター
「主導権をとる?」
山口教授
「希望の党というのは、言っては悪いけれども、そんなに長持ちする政党とは思えないので。選挙のあとにいろいろな形の野党再編が起こると思うんですね。その時に立憲民主は非常に旗印がはっきりしていますから、この旗印の下に皆集まれみたいな感じの主導権をとることが必要だと思っていますね」
反町キャスター
「ただ、消費税の話でも、前原さんの時には消費税2%上げて、その使い道を、と言っていたのが、立憲民主になるといきなり消費税凍結になっちゃったりする」
山口教授
「うん」
反町キャスター
「そのへんの政策的なブレですよ。そのへんのところを皆さんはどう感じているのですか?」
山口教授
「消費税の問題は経済状況との関係の判断。いずれは負担も上げて、給付も増やすという路線はかつての民進から引き継いでいますから。そこで枝野さんの最近の演説とかを聞いていても、要するに、保守、保守の中の穏健な人達になんとかこう触手を伸ばしていきたい。そこが立憲民主の狙いだと思いますね」
反町キャスター
「護憲だと言うと、昨日、福山さん、ここで護憲ではないと、護憲ではないですよね?」
山口教授
「だから、日本の政党の間での色分けでいくと、共産・社民が古典的な護憲。立憲民主は憲法擁護ですけれど、これは谷垣さんみたいな、かつて自民党の中にいた穏健派をこっちが引き継ぐみたいな」
反町キャスター
「なるほど」
山口教授
「私自身も最近は講演の中で、いや、立憲民主は、外交は宏池会、内政は経世会、安倍さんが右に行き過ぎたから、自民党の持っていたいいものをこちらがとるんですみたいなことを敢えて言うようにしているんですけれども」
反町キャスター
「山口さんは、そういう意味で言うと、社・共みたいな完全な護憲ではなくて、福山さんが言われるような、憲法と言っても全部を否定するのではなくて、昨日、福山さんが言ったのは知る権利?ないしは総裁の解散権の制限とか?」
山口教授
「解散権、だから…」
反町キャスター
「そういうところは憲法改正してもいい?」
山口教授
「手続き的な面では憲法改正の余地はあるとは思いますよ」
反町キャスター
「それはアリなんですね?」
山口教授
「もちろん、共産・社民という伝統的な護憲勢力も私は大事な存在だと思っているから、立憲民主と戦略的な提携は今後、続けていくと思いますけれども。立ち位置としては、革新ではなくてリベラルと言っているのは、もうちょっと真ん中というイメージですよね」
反町キャスター
「ほう…、なるほど、そこは言葉の意味がちょっと違っているわけですね。御厨さん、立憲民主の勢い、どう見ています?」
御厨名誉教授
「うん、だから、あれでしょう。思ったより人気が高まっていますから。それははっきりしているから。それから、もう1つは、先ほどから出ている、また、小池さんの話になるけれども、排除されたことによる判官贔屓で…」
反町キャスター
「可哀そうということですか?」
御厨名誉教授
「そうですよ。しかも、それはこういう人達を排除するのみたいな、そういうふうになっているから」
反町キャスター
「なるほど」
御厨名誉教授
「だから、風は逆にこちらに吹いている。だから、それが2週間続けば、先ほどもお話にあったように、ある程度の数は獲るのだろうと思いますよね」
反町キャスター
「ただ、排除された人達がもしそこに身を寄せているとすれば…」
御厨名誉教授
「うん」
反町キャスター
「違っていたら、ごめんなさい、とすれば、政策的には小池さんがそこまでやって、これは過去の民主党や民進党における消費税や安全保障における党内のガタガタというものを、小池さんが嫌がって、そこにバチッと縛りをかけて皆さん集めてくださいと言ったとすれば、そうではない人達は非常に自由な皆さんが集まれるとすると…」
御厨名誉教授
「うん」
反町キャスター
「立憲民主が、大きな国策とか、憲法観とかにおいて、党内でちゃんとまとまれるのかどうか?その不安はないのですか?」
御厨名誉教授
「いや、それはあるかもしれない。だけども、現在は、これだけ少数になった時に、そういうことでは騒がない」
山口教授
「だから、反町さんが言われた、まとまるのかという問題は、野党協力で本当に政権を獲れるのかという問題、これは結構いろいろな難しいハードルがあるので、簡単に枝野さんが首班指名で他の…」
反町キャスター
「社民?」
山口教授
「社民や共産から支持してもらうみたいな構図を描けるのかと言うと、それはそう簡単ではないと思うんですね。だけど、立憲民主自体は先ほどから言っているように宏池会的な自民党の保守も引き継ぐ、中道政党を目指していますから、そこの中で何か大きく割れるということはないと思います」
反町キャスター
「中道政党を目指すというところまで、枝野さんは言いますか?」
山口教授
「中道リベラルという立ち位置でしょう」
反町キャスター
「鈴木さん、いかがですか?立憲民主をどう見ていますか?」
鈴木氏
「いや、枝野さんは、話をしても、あの人は、私は保守と言う。いや、保守っていったいい何だろうと保守探しの旅みたいになっちゃうのだけれど、かつてそういうことをちょっとルポしたこともあるのだけれども、保守というのは実は改革です、保守というのは破壊ではない、改革する。つまり、よく言われるけれど、ここに現在、塀があったら、この塀はもう邪魔だから壊したいと、壊そうとバーンと壊しちゃう。いや、ちょっと待てと、ここに塀があるのは何か理由があるのだと、何十年か、何百年か前になぜ建てたか、そこまで戻って議論してみようと。なるほど、そうだったのだと、今の時代でこれは、要るね、いやいや要らないね、そうしたら変えていこう。つまり、改革に対してのスピードと言ってもいいのだけれども、これが保守ですよ。だから、変えていくのは保守ですね。それに対して、要するに、破壊ではないけれども、とにかく壊しちゃえと。だから、そういう意味で、枝野さんが言っている保守というのは、きっと今、その前に説明した、その塀の議論をしようという、そういう保守だと思うんですよ。だけど、どうも私もいつも気になるのはこの3極、3極と言うけれども、果たしてこの3極の分け方が正しいのかどうかというのも含めて、そうなのだけれども。だから、共産や社民と、要するに、選挙協力を含めて戦略的に、権力闘争の中でこれはアリですよ、だけれども、思想的には保守に近いと言うのかな、だから、中道リベラルという表現でもいいのかもしれない。枝野さんから保守という言葉を外すと、枝野さんがちょっと可哀そうな気はしますよね」
反町キャスター
「その意味で言うと、あれですか?保守2党+リベラル勢力とよく言うけれども、そういうふうにはならない?」
鈴木氏
「リベラルと名づけてもいいと思いますよ。だけど、保守ですね、ある意味では」
反町キャスター
「そうすると、いわゆる第2保守党、前原さんが目指しているものが、もしそうだとすれば、それが存在する生存空間がもうないではないですか?」
鈴木氏
「うん」
反町キャスター
「話を聞いていると、中道リベラルが立憲…」
山口教授
「だけれど、私に言わせれば、安倍自民というのはかなり右に寄って、本当に憲法改正みたいな路線に突っ走っているから。もうちょっと穏健なリベラルな部分というのは、空間が空いていると思うんですよね」
反町キャスター
「それが、立憲民主党がいくところだとすれば」
山口教授
「うん、だから、要するに、たとえば…」
反町キャスター
「希望の党はどこに?」
山口教授
「希望は…」
鈴木氏
「むしろ希望の党の位置がわからないと言った方がいいのではないですか?」
山口教授
「希望からこぼれる人を吸収するということですよ」
田﨑氏
「この論議は、保守・リベラル・タカ・ハトとか、言葉の定義が行われていないですよ。だから、そこはね、むしろ学者の先生方に、ここは保守ですよと、保守というのはこういう皆さんですよと、リベラルとはこういう意味ですよと、改革…、改革保守なんて言葉も出たりするでしょう。だから、だんだんワケがわからなくなる、本当に」
山口教授
「寛容な…」
反町キャスター
「寛容な保守、改革保守、リベラル護憲とはなんだ…」
田﨑氏
「言葉を再定義してほしいですね、御厨先生に」
御厨名誉教授
「その通りだけれど、これは現実にはそこを定義しない方がまとまるのよ」
反町キャスター
「えっ!?」
御厨名誉教授
「それはそうですよ。だって、なんだか皆がいろいろ言って、これも入る、あれも入るというところで、いこうねというところでないと、キチッと定義しちゃったら、これはまた大変ですよ」
反町キャスター
「それは政治技術論的な話ですか?」
御厨名誉教授
「いや、政治技術論というのではないけれども、そうやって、皆、流れているから。だから、1番いい例は、先ほどの谷垣さんだけれども、谷垣さんが野党で総裁になった時に、いの一番に彼が言ったのは、保守をあらためて定義すると言ったんですよ、保守主義を。要するに、彼の総裁の間、まったくできなかったと。どうしてかと言うと、委員会をつくるわけよ、委員会をつくるけれど、彼は言っていた、野党の時に誰かにその委員会の委員長を頼む、これぐらい大変なことはないと自分は初めて知った。与党だったら必ずそれに対して見返りがあるから、皆、引き受けるところを、野党は苦労だけだから皆やらない。実際に野党の保守主義とは何かという委員会、僕も呼ばれそうになったことがあるわけよ。しかし、いろいろ話を聞いていると、なにか出ているのは皆、代理人で、出ている本人、たまに代議士が出ていても寝ているとか、そういう状態、要するに、有名無実ですよ」
反町キャスター
「そうすると、野党の間にまとめた自民党憲法草案は何ですか?」
御厨名誉教授
「だから、あれもなんとなく、時によって非常に変わるでしょう。だから、その委員長が誰かによって変わって。だから、矛盾していると言うけれど、矛盾していて当たり前なの。その時にやっている人が見ていて、あとの人は見ていないのだから」
山口教授
「いや、田﨑さんの定義という話で言えば、うん、とわかりやすい定義が1つあって、要するに、清和会対宏池会・経世会というのを、現在、政党間でやるということですよ」
反町キャスター
「何を…?自民党の派閥、そこまでガチャガチャでもないでしょう」
山口教授
「要するに、宏池会的なものは外に出して、リベラル…」
鈴木氏
「でも、わかりやすい」
山口教授
「リベラルの政党として担っていかなければ、現在の自民党にはそういう穏健良識派…」
反町キャスター
「それは自民党内での政権交代を望んでいるみたいに聞こえますよ?」
山口教授
「いや、違う、違う。かつて自民党の中でやっていた政権交代を今度、政党間でやるというのが、私にとっては中期的な目標ですけれども」
御厨名誉教授
「なるほど、そうか」
竹内キャスター
「総選挙後、暫くして生き残った民主党議員と立憲民主党、無所属とが新しい党を立ち上げるということはありますかという質問なのですが、田﨑さん?」
田﨑氏
「そうしなければ、いけないなと思います。ただ、うまくいくのには相当時間がかかるだろうし、中で揉まないとなかなかいかないだろう。おそらくその仲介役を果たすのは、無所属で立って当選された方がその仲介役になりそうな気はします」
反町キャスター
「野田、岡田…」
田﨑氏
「岡田、前原さんとか、他の人もいらっしゃるので。その方々がもう1回、考え直したらと」
反町キャスター
「選挙も終わったし?」
田﨑氏
「ええ、終わったし。小池さんが入るとややこしいですから、小池さんを除いて、1回、我々これからどうしていくのかと。自民党に対抗するためにどういう勢力をつくっていくのだというのを考えた方がいいと思いますよ」
反町キャスター
「それは国民の目からどう見えるのですか?選挙で勝てないものだから、1回散らばって、終わったあとまた再結集かいな、と皆、思うではないですか」
田﨑氏
「そう見られるでしょうけれど、総選挙も2年以上先だと思われますから、その間に1回きちんと話し合って、冷静になって話した方がいいと思いますよ」
竹内キャスター
「鈴木さんは?」
鈴木氏
「可能性は非常にあると思いますね。数次第ですよね、選挙結果にもよると思うんですよね。だから、数が多ければ、逆に図体が大きくなれば、それはそれなりに自分達はどうするかという話になってくる。少なければ、少ないで、一緒になろうかと、議論がどう転ぶかはわかりませんけれど、数次第で可能性はあると思いますね、私は」
反町キャスター
「つまり、旧民進系議員の再結集というのは、やるとしたら、そこには小池さんが不在の状況が生まれませんか?」
鈴木氏
「いや、それは、僕はわからないと思いますよ。だから…」
反町キャスター
「それに小池さんが絡む?」
鈴木氏
「いや、小池さんがではなくて、希望の党が。現在の質問でいくと、民進とそれから無所属と…?」
竹内キャスター
「立憲民主と…」
鈴木氏
「立憲でしょう。ではないけれど、希望の党に今回行った人達の中にももう1度踏みとどまるという人が出てくるかもしれない。だから、政界再編ですね。その時に小池さんとは分かれるのか、小池さんも一緒になる何かができあがるのか、そのへんもこれは小池さん、何を考えているのかわからないだろうし、そのへんもちょっと流動的だと思います」
反町キャスター
「小池さんにしてみたら、中央政界における、国政における自らの影響力をある程度残しておきたいと思えば、希望の党が割れる形で、そこに再結集するのではなくて…希望の党ごと、今度また立場が逆になっちゃうのですけれども…」
鈴木氏
「うん」
反町キャスター
「希望の党ごと行くみたいな形の方がたぶん…」
鈴木氏
「いや、だから…」
反町キャスター
「嫌がるかどうかは別です」
鈴木氏
「その可能性は無きにしも非ず。と言うか、枝野さんが今回1つ、抜きん出でと言うか、ちょっと大人だなと思うのは、あまり希望の党をガンガン攻めていませんよね」
反町キャスター
「攻めていない」
鈴木氏
「うん、そのへんは実は、スーパーリアリストとの枝野さんはその組み合わせも考えて、選挙後を考えて少し発言しているかなと感じるわけです。だから、そういう下地はできあがるし、場合によっては先ほど、キーマンがと無所属の名前を挙げられたけれど、ヘタしたら枝野さんがキーマンになるかもしれないと。そんなこともあり得るかなと思います」
竹内キャスター
「再結集、山口さんは?」
山口教授
「可能性としてはもちろんあると思うんですよね。先ほどから連合の話をしているのですが、連合が自分達を代表してくれる、まとまった政党がほしいんですよ。だから、今回生き残った政治家に対して、とにかく次の選挙までにちゃんとまとまれという非常に強い圧力をかけると思いますよ」
反町キャスター
「それなら、そもそもと言っては悪いですけれど、都議選の時の、連合東京の動き、アレはどうだったのですか?」
山口教授
「あれは…」
反町キャスター
「あれをやったことから、いろんなことが…どうぞ」
山口教授
「だから、都議会議員を生き残らせるためにやった緊急措置…避難でしょうね」
反町キャスター
「今回も同じではないですか、だったら?」
山口教授
「うん、だけど、丸ごといけると思っていたのが、選別されちゃって、それで目論見が崩れたということでしょう」
反町キャスター
「再結集の時における小池さんというのは、どうなると思います?」
山口教授
「いや、小池さんに対する拒否反応は強いと思いますけれども。たぶん希望に行った人達だって、喜んで行った人達ばかりではないですよ、それは」
反町キャスター
「なるほど」
山口教授
「だから、理念的には、むしろ枝野さんのリベラルに近いような人達も結構、今回、希望の党公認で出ていますから。そういう人が生き残れば、またもう1回、民進党的なものをつくりなおすみたいな話は出てくるでしょう」
反町キャスター
「そうすると、ある意味で言うと、憲法観や安全保障観、安保法制に対する姿勢を見ると、今回は民進党の保守派をちょっと広めに切り取って希望の党に行ったように見えるのだけれども」
山口教授
「うん」
反町キャスター
「そのあとの再編においては、民進党のちょっと硬めの保守派の皆さんだけが残される形で…」
山口教授
「そう。だから、チャーターメンバーで最初に行った人達はなかなか…」
反町キャスター
「戻れないですよね? 再結集には」
山口教授
「民進党の結集には加われないでしょう」
反町キャスター
「いかがですか?」
御厨名誉教授
「そうだと思いますね」
反町キャスター
「そう感じますか?再結集はどういう…?」
御厨名誉教授
「だから、再結集する時に、今度の選挙でどれだけ感情的な対立が残っているかですよ。理念ではくっつきたくても、この人はやっぱり嫌、ということはあるわけだから。だから、そのへんがこの2年間でどう癒されるか、それによるので。すぐにということはないと思うな」
山口教授
「それから、参議院の民進党は割れないですよ、残りますよ。それは小川議員会長も今日はっきり言っていましたけれども。希望の党の混乱を見て、ああいうのに巻き込まれるのは嫌だと皆、思っていますから。そこが1つの…」
反町キャスター
「受け皿?」
山口教授
「受け皿になる」
反町キャスター
「そうすると、ポイントは残った参議院民進党が参議院選挙がある2年後、そこのタイミングに向けてもう1回?」
山口教授
「そうですね」
御厨名誉教授
「そうだと思う」
反町キャスター
「田﨑さんも次の参議院選挙が1つのポイントになりますか?」
田﨑氏
「そうなりますよ、それは。時間軸を立てるなら」
反町キャスター
「鈴木さんもそうですか?」
鈴木氏
「そうですね」

ジャーナリスト 鈴木哲夫氏の提言 『争点は有権者が決める!』
鈴木氏
「選挙の度に私は言っているのですけれども、特に今回そうです。いろいろな党がギリギリまでグジャグジャなっている。争点だって実はあまり噛み合っていないですよね。争点というのは実は有権者1人、1人が決めることですよ。恥ずかしがらずに私の争点はこれだというのを決めて、そこで投票するということですね。それが国民主権だと思います。特に今回のような混乱した選挙は、これを是非言いたい」

田﨑史郎 時事通信社特別解説委員の提言 『信頼性』
田﨑氏
「信頼性ということで。安倍総理に対する信頼性は揺らいでいます。一方、野党の方では民進党の人達がああいう踏み絵を踏まされ、これまで言っていたことと全然違うではないかということになるわけですね。だから、政治家を、争点は大事ですけれども、争点となったことを唱えている人達をいったいどこまで信頼したらいいかというところが揺らいでいる。そこの見極めをどうやって私達がつけていくかということだと思います」

山口二郎 法政大学法学部教授の提言 『人治か法治か』
山口教授
「人知か法治か。要するに、安倍首相のいささか強引な政権運営が続いてきています。それを認めるか、あるいは憲法その他のルールに基づいた公平な政治を回復するのか。実はこれが1番大事なテーマではないかなと思います」

御厨貴 東京大学名誉教授の提言 『与野党リセット』
御厨名誉教授
「与野党リセットとしました。つまり、与党の方をリセットして、つまり、5年間の安倍政権を見てみたら、これはちょっと点数をあげられないなと思って投票するか、あるいは野党がこれだけ混乱しているのだから、野党はダメね、と言って結局、安倍政権に投票するのか、どちらをリセットするのか、そこがポイントだろうと思います」