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2017年10月5日(木)
安倍晋三総裁が生出演 ▽ 与野党論戦②北朝鮮

ゲスト

安倍晋三
自由民主党総裁(前半)
中谷元
自由民主党 元防衛大臣(後半)
長島昭久
希望の党 元防衛副大臣(後半)
石川博崇
公明党 元防衛大臣政務官 参議院議員(後半)
井上哲士
日本共産党参議院幹事長 参議院議員(後半)
浅田均
日本維新の会政務調査会長 参議院議員(後半)
長妻昭
立憲民主党代表代行(後半)


前編

安倍総裁に問う 総選挙『戦略と政策』
秋元キャスター
「総選挙に向けた戦略、政策、さらに小池新党など野党の動きについてもじっくり聞いていきたいと思います。解散をされてからここまでどちらかと言いますと、政策よりも野党の離合集散の方に注目が集まっている、この現状をまずどう見ていますか?」
安倍氏
「本来、選挙というのは政策と政策をぶつけ合い、政策でもって競い合い、国民の皆様にどちらの政策に信頼を置いていただけるか、どちらの政策をとっていただけるかを問わなければならない。それが本来の選挙の姿だろうと思います。その意味においては、野党側からも早く政策を示していただいて、本来の選挙の姿に戻したいと思います」
反町キャスター
「希望の党の公約ですけれども、明日正式な発表とは言いながらも、フジテレビの取材などによりますと、ほぼほぼこういうものが盛り込まれるだろうというのが、現状の取材における結果です。消費増税の凍結、2030年までに…2030年代ではないです、民進党は2030年代でした、それを2030年までに原発ゼロ、憲法改正、安保法制は憲法に沿って適切に運用する、ベーシック・インカムの導入、道州制の導入等々こういったものがあるのですけれども。個別にどれがどうこうとは申し上げません」
安倍氏
「うん」
反町キャスター
「全体の印象として我々からすると増税はしません、一方、ベーシック・インカムはやります、財源どうするのですかということなど、フッとわいてくるのですが。どんな印象を持っていますか?」
安倍氏
「2009年の民主党の公約がありましたよね。あれはまさに民主党ブームになって、あの時は、たとえば、子ども手当、高速道路無料化等々、大変耳障りのいいものが並んだ。いわばバラマキと言われた、こういうものが並んだのですが。その財源をどうするのだと言われて、それはムダ遣いをなくせば9兆円出るということだったのですが、そんなもの実は全然なかった。そんなに無駄遣いしているわけはないのですから、それは全然そんなことはなかったんですね。これは大切なことはスローガンではなくて、実際にそれを実行していくという力があるかどうかということなのだろうと。具体的な政策であり、かつ実行していくリーダーシップと、いわば組織としての力があるかどうかということが問われるのだろうと思いますね」
反町キャスター
「安保法制なのですけれども、適切に運用するということで公約の柱になりつつあるのですけれども、そうかと言って希望の党に入る人、たくさんの人が民進党から行きます。民進党の皆さんは、前回の参議院選挙で安保法制廃止、廃案ということで戦いました。憲法違反だという指摘も党内の議論でたくさんありました。その皆さんが、安保法制を基本的に受け入れたうえで、適切に運用するのだよということで希望の党に集まる。ここはどう見ていますか?」
安倍氏
「彼らが反対の理由は、憲法違反だ、違憲だということだったんですね。それはこの前、前原さんも希望の党に合流するという判断をされた時にもそうおっしゃっていた。いわば憲法違反である安保法制を成立させた安倍政権を許してはならないと、そのためには野党は統一候補を出さなければ戦えないと、こうおっしゃったわけでありました。大変、皆さん拍手をしておられた。つまり、政策的に考え方が違うということではなくて、憲法違反であれば、これは適切も何もないわけですよね、廃止をしない限り」
反町キャスター
「そうですね」
安倍氏
「ですから、そこのところをどう整理をしておられるのだろうか、そういう疑問が当然出てくるとは思います」

野党『離合集散』
反町キャスター
「自公で233議席という議席獲得目標を提示されました。現有議席からすると80議席ぐらい下でも大丈夫という、低いのではないかな、と僕らは思ったのですが、その獲得議席目標は現在も変わらないのですか?」
安倍氏
「それは変わりません。当然、政権選択の選挙でありますから、いわば過半数を獲った勢力が政権を獲ります。過半数を失えば政権を失う。ですから、どちらが勝つかということは過半数です、常に自民党はそうです。2012年は我々過半数を獲って政権を奪還し、2014年の総選挙においても、勝敗ラインというのは過半数であるというように申し上げました。小泉政権の時にも郵政選挙、あれも自公で過半数、それが政権選択の姿だろうと思っています。実際、この選挙はそう簡単な選挙ではないと思っています。もちろん、自民党の総裁としては全員が当選するよう全力を尽くしていきたいと思っています」
反町キャスター
「233を割ったら政権を失うと言いましたけれども。足りない部分をよそから補完・補填して、それで政権を続行・維持するという、そういう考えはないのですか?」
安倍氏
「戦う前から、合従連衡について考えるつもりはまったくありません。今はとにかく自公で政権を維持する、それが日本の未来につながっていくと信じて、戦っていきたいと思います」
反町キャスター
「233議席を割り込んだ時に政権を失うと言いました。それは、自民党が政権から離れる、下野という意味なのか、それとも安倍総理が総理を退陣するという意味なのか、これはちょっと意味が違ってくると思うのですけれど、そこはどう我々は受け止めたらよろしいのですか?」
安倍氏
「基本的に政権選択の選挙ですから、我々が過半数を失えば、過半数を獲った方が政権をつくっていく努力をされるのだろうと思います」
反町キャスター
「ただ、そこですよ。希望の党は、共産党とは絶対にやれないと、毎回毎回、各党の皆さんを迎える中で、絶対に共産党とはやれないと言うわけです。そうすると、希望の党は先日、一昨日かな、細野さんを迎えた時にも、自民党が過半数割れした時に、安倍さんの次の総裁とどうですかと言ったら、その人と連立を組む可能性は否定しないと、こういう言い方をするんですよ。これをどう感じますか?」
安倍氏
「離合集散とか、合従連衡ばっかり、現在この選挙を迎えて、言うというのは、これは国民に対して失礼だと私達は考えます」
反町キャスター
「なるほど」
安倍氏
「あくまでも私達は私達の政策を訴えていく。自公で政権を維持し、お約束したことを実行していく、そのことしか頭にありません」

総選挙争点 『消費税』
秋元キャスター
「ここからは、自民党の政策について具体的に聞いていきます。まずは総選挙の大きな争点となっています消費税についてですけれども、総理、この消費税増税の使い道変更を解散の理由とされましたけれども」
安倍氏
「はい」
秋元キャスター
「そこにどういった想いがあったのでしょうか?」
安倍氏
「現在、私達は少子高齢化という大きな壁に直面をしています。この壁を乗り越えていかなければ、日本の明るい未来はないのだろうと思っています。そのために、この少子高齢化という壁を乗り越えていくためには、これまでの社会保障制度を変えていく。思い切って子供達に投資をしていかなければならないと、こう決断をしました。これまでも幼児教育の無償化、自民党の公約として段階的に進めてきましたが、一気にこれを進め、3歳から5歳まで、保育園・幼稚園の費用を無償化する。所得の低いご家庭においては0歳から2歳まで無償化していく。真に必要な子供達に対して高等教育を無償化していく。どんなに経済状況が厳しいご家庭に育ったとしても、専修学校・大学に頑張れば行くことができると。そのために自民党・公明党政権、安倍政権でスタートした、初めてスタートした給付型奨学金を大幅に拡充をしまして、学費の免除等もするのですが、学費だけではなくて、生活費においても支援をして勉強に専念できるようにしていく。また、もちろん、既に整備をしてきた、保育の受け皿についても、59万人分の受け皿づくりについて加速をしていく。また、家族の介護でがんばっておられる現役世代の方もおられます。お年寄りにとっても、介護施設がちゃんとあるかどうか、大変心配なのだろうなと思います。その中において、50万人分の介護の受け皿づくりを加速していく。そのことによって子供達にしっかりと投資をしていく、あるいはお年寄りにも安心な社会をつくっていく、社会保障制度を全世代型の社会保障制度に改革をしていくことによって安心感が生まれます。この安心感は当然、消費の喚起にもつながっていくわけでありまして。消費の伸びが鈍いと言われていたわけでありますが、我々消費税についてだいたい半々、いわば社会保障の安定化、借金返しと申し上げた子供達への投資を思い切ってしていく。つまり、育児についてしっかりと支援をしていくことで育児の不安が消えていく。あるいは、また、家族の介護という不安が消えていく。と同時に、日本の財政、大丈夫か、特に社会保障制度の持続性、大丈夫かと思っている人達の不安、この2つの不安に対応していくことによって、いわば消費にも非常に良い影響が出ていくのだろうと、このように考えています」
反町キャスター
「次の(消費増税)2%分というと5.4兆円なのですけれども、そのうち今言われた幼児教育やら高等教育無償化の一部補填の部分にどのくらい使うのか?まわす分といのはまだはっきりされていませんよね、総額2兆円と言いながら、そのうち消費税からどのくらいもっていくのかという、この部分…」
安倍氏
「うん」
反町キャスター
「これはこれからの話ですか?」
安倍氏
「これまで5分の1を育児等のために使って5分の4は社会保障の安定化、借金の返しに使っていきますと、これを見直しして、だいたい概ね半々ぐらいにしていこうということでありまして。2兆円の財源。この2兆円のうち、概ね今申し上げた消費税財源となっていくわけでありますけれど。我々はこうした財源もお示しして、未来の姿を、未来に向かって少子高齢化という壁を乗り越えていく姿をお示ししていきたいと思います」
反町キャスター
「それは裏返すと、2019年10月に消費税を上げる、これは確定したと理解していいのですか?」
安倍氏
「それは法律に書かれていますから、その法律に書かれている中において予定通り消費税を上げていく中においては、こういう使い方をしていきますよと。これまでにお示しをしていた使い方と、これは大きく変えていきますとそれを問う選挙でもあります」
反町キャスター
「そうすると、現在のところ景気条項みたいなものがないわけで、ストップがかからない状況ですけれども、それはどう我々は見たらよろしいのですか?」
安倍氏
「これはかつて私達がやった、景気条項をチェックするような、ああした会合は予定していませんが当然、経済は生き物でありますからリーマンショックのような出来事があれば当然、それに対応していくのは当然であろうと思います」
反町キャスター
「その時はこの幼児教育の無償化というのはどうなるのですか?」
安倍氏
「これは当然、それは消費税を上げていかなければ、実行できないということになります」
反町キャスター
「なるほど。一方で、財政の健全化です。財政の健全化がこれによって遅れるという話があります。財務省からいただいているデータを見ると、2020年で-8.2兆円でしたか、まだまだ足りないということですけれども。この8.2兆円分というのは現状の見通しとしては、2020年にはもう少し縮むような見通しは、これはあるのですか?」
安倍氏
「我々、消費税は上げませんから…、いや、消費税を上げても失礼、消費税を上げますが、これまで5分の4をまわしていたものをまわさなくなるわけでありますから、当然、2020年のプライマリーバランスの黒字化は難しくなると思っています」
反町キャスター
「そこの分というのは財政健全化という、僕らもこの番組をやっていてもよくわからなくてある方をお迎えすると『そんなの心配ないんだよ、ガンガン出させていいのだよ、国債を』と言う人もいれば『いや、それは大変なことになるので』と言う方、本当に2分されているんです。どちらを信じればいいのだか、いまだにわからない。どうなのですか?」
安倍氏
「まず私達は財政健全化を進めています。10兆円、新規国債発行について減額をしました。10兆円とすごく大きな規模を減額している。なぜこれができているかというと、税収が22兆円増えました、私達の経済政策によって。もう1つは、その中でも社会保障費の伸びを、伸びを私達は5000億円以下に抑えています。1兆円伸びていくものと言われていました。1兆円伸びていくと言えば、たとえば5000億円ぐらい毎年毎年カットしている。小泉政権の時のカット…」
反町キャスター
「やりましたね」
安倍氏
「しかし、毎年2200億円ですからね。しかし、それは5年間やっていこうとしたけれども、できませんでしたよね」
反町キャスター
「できなかったです」
安倍氏
「もう前半でできなかった。社会保障費を削るというのは、それぐらい難しい。しかし、私達はその倍以上行ったんです。5000億円以下に3年間連続で抑えてきています。もちろん、こうしたことはしっかりとやっていきたい。そうしたことの成果として、我々は10兆円減額をしています。あとこれは若干、専門的な話ではありますが、現在日本銀行の金融政策によって金利はゼロ、長期金利ゼロに抑えられているわけですね。たとえば、3%、4%であれば、これは大変、財政も厳しくなっていくわけでありますが、長期金利よりも、私達は経済成長しています。かつて1997年にGDP(国内総生産)536兆円、これは過去、これが過去最高だったんです。しかし、1997年をピークとして、あとはずっと坂を下っていくんです。民主党政権時代にとうとう500兆円を切りました、493兆円まで落ちました。そこで私達が、いわゆるアベノミクスでデフレ脱却、経済成長にチャレンジをして、どうなったかと言えば、493兆円だったものが543兆円、50兆円ですよ、50兆円伸びたんですよ。だからこそ税収が22兆円上がったということに、結果につながっていくんです。ですから、このように経済政策を、私達、この3本の矢で選挙に臨んだわけでありますから、私達の政策で現在、結果を出すことができていると思います。しっかりとこうした政策を進めながら、経済をまず成長させていく。経済成長なければ、財政の健全化はありません。それが基本ですね。その中においてもしっかりと財政の健全化も進めていきたいと思っています」

総選挙争点 『憲法』
秋元キャスター
「自民党は政権公約の中でこちらの4項目を挙げられています。自衛隊の明記、教育の無償化・充実強化、緊急事態対応、参議院の合区解消ということですが。この憲法改正の優先度、スケジュール感はどのように考えていますか?」
安倍氏
「憲法論議については国民の議論が深まらなければならないと、こう思っているんですね。その意味において一石を投じる思いから、1つの目標と中身について申し上げた、5月に申し上げました。基本的にこれは最後は国民投票によって決めることになりますから、国民的な理解も必要です。その前に3分の2の賛成がなければ発議できないわけでして。ですから、だからこそ国会の憲法審査会において、しっかりと建設的な議論をしてもらいたいと、こう思っていまして。基本的には憲法の議論においては現在、党に任せていますが、その中で、党において今度、国民の皆様にこの4つの項目において憲法改正を進めていきたい。まだ、この中身は条文的には詰めているわけではありません。まずはこの4つの分野についてお示しをしている。スケジュールについては、それはこれからだろうと思います」
反町キャスター
「自民党総裁、安倍晋三としては、この4つのうちの優先順位はないのですか?」
安倍氏
「まさにこれは党において、この選挙を経た中において議論してもらいたいと思います。そこで1番上に書いてありますが自衛隊の明記ですね。この自衛隊の明記については現在この厳しい安全保障環境の中で、北朝鮮の脅威があり、アジア太平洋地域の本当に安全保障環境が厳しくなっている中で、24時間365日、国民の命を守るためにがんばっている、あるいは災害があれば直ちに駆けつけて、国民の命を救うために、命がけで彼らはがんばるわけでありますが。しかし、憲法学者に対する調査において、朝日新聞の調査においても明確に合憲と言いきった比率は2割ちょっとですね。あとの方々はだいたい疑いを拭いきれないという人達ですね。明確に反対と言っている、明確に違憲と言っている人もいれば、違憲の疑いがあると言う人と、合憲とは言い切れないという人達がいますよね。つまり、疑いがあると思っている人達がこんなにいて、だからこそ教科書にその記述が書かれていますね。ということは、自衛隊の皆さんのお子さん達もこの教科書で学んでいるんですよ。これはある自衛官から聞いた話なのですが、お子さんから『お父さん、違憲なの?』と言われたんですね。非常にショックだったんですね。この状況を変えていく責任が私達にはあるのだろうと思っています」
反町キャスター
「1項、2項を残して自衛隊を明文化するという安倍総裁提案に関しては、いわゆる保守派の人達からは、内容的には不満だけれども、安倍さんだからなという非常にモヤモヤした、しょうがないけれどな、でも、内容的には不満だなと。櫻井さんがここにお座りになって、僕の言ったみたいなことを話されました。安倍さん自身としても本音ではという言い方も失礼ですけれども、この1項、2項を残して明文化ということではなく、たとえば、交戦権の問題、戦力の問題、そういったものを全部きれいにすっきりさせたいという気持ちはないのですか?」
安倍氏
「私達は政治家です。政治家は結果を出していくことによって、責任を果たしていくんですね。我々は学者でもなければ、評論家でもない。あの人は立派なことを言っていたねということは、必ずしも立派な政治家ではないんです」
反町キャスター
「なるほど、はい…」
安倍氏
「言ったことを実行できるかですね。言ったことを実行できるか。これは3分の2、大変高いハードルを思い通りに超えられるわけではないんです。まずこの現実を考える中において、まずは私が今申し上げた状況をなくしていく。自衛隊に対して違憲だと、多くの憲法学者が言い募り、教科書にも書かれている、その中で悩む人達がいる、この状況をなくしていく。自衛隊の諸君はまさに本当に災害出動でも命がけですよ、本当に現場は。ですから、それを、私達政治家がこの状態を、状況を、何もせずにそのままにしておくということは私はあまりにも無責任ではないかと思います」

安倍晋三 自由民主党総裁の提言 『愚直に誠実に』
安倍氏
「これは冒頭、谷垣さんの政治姿勢について触れさせていただきました。これが谷垣さんの最後の選挙であるということを申し上げました。まさにこの困難の状況であるからこそ、私達は批判に明け暮れるのではなくて、愚直に誠実に政策を訴えていく。私達はどういう日本をつくっていきたいのか、そのためにどういう政策を実行していくのかということを示していきたいと思っています」


後編

北朝鮮『脅威』と『解散総選挙』
秋元キャスター
「ここからは北朝鮮への対応や安保法制へのスタンスなど、各党の安全保障政策について話を聞いていきます」
反町キャスター
「中谷さん、選挙で問われているわけではないのですけれど、安保法制についてはかつて憲法違反だとか、廃案に追い込むぞと言っていた民進党が割れて、希望の党も基本的に容認するということを入党の条件にしていたりですね、安保法制をめぐる環境がなぜか野党の再編が進む中で非常に環境が良くなっていると。これが狙いだったとは僕は思いませんよ、結果的にこういう状況が生まれていることをどう感じていますか?」
中谷氏
「非常に具体的なことで議論できるようになったというのは非常に健全だと思います。ただ、私、政府の答弁をした人間として衆参合わせて216時間、私も大臣として2424問ですね…」
反町キャスター
「すごいですね」
中谷氏
「1つ1つ、民進党の議員さんから必ず憲法違反だと。最初はまともな議論をしていました、ところが、学者が憲法違反だと言った途端に思考停止して、もう反対のための反対のようなことで実質の中身の議論はできなくなったのですけれども。しかし、結果的には最後、大混乱で、ああいう形で終わっていますので。こういった点は、現実的に議論できるようになるということは良いことなのですけれども。しかし、選挙を通じて、あの時の、それぞれの国会議員の考え方がどうなったのか、どうするのか、これははっきり聞かせていただきたいと思いますね」
反町キャスター
「反対していた人達が賛成にまわって選挙に臨むというのは、どういう気持ちで見るものですか?率直な気持ちですよ」
中谷氏
「いや、私としては、憲法で容認される範囲で法律をつくりました。公明党とも真剣な議論をしました。そういうことが認められるということは嬉しいことでありますが、あの時の反対はどういう理屈だったのか、そこのへんはしっかり聞いてみたい気がします」
反町キャスター
「石川さん、いかがですか?民進党の一部議員の変わり様どんなふうに見ていますか?」
石川議員
「本来、外交・安全保障というのは、与野党を超えて何が国益なのか、これをキチッと議論すべきだと思います。民進党の中にも平和安全法制について本音では、これはやるべきだと思っていらっしゃった方がいらっしゃったということが、現在このような状況が生まれているのではないかと1つ思います。あともう1つ思いますのは情勢が徐々に徐々に厳しくなってきているという中にあって、現実的な、平和を守るために何が必要なのかということを議論しなければならないという情勢が、国会の中でも、また各政党間の動きの中でも出てきたのではないかと。こういった動きは歓迎したいとは思いますが。ただ、政治家というものはこれまでの言動というものに対して説明責任が問われますから、中谷先生がおっしゃった通り、これまであれだけ反対、反対と言っていた方々がなぜ一夜にして賛成にまわられているかということは是非ともお聞きしたいと思います。もう1つ、平和安全法制のみならずこれまで自公政権の中で、たとえば、特定秘密保護法、あるいはこの通常国会でもテロ等準備罪、これも与野党を超えて非常に大きな争点になりました。安全保障に関わる他のこの重要な法案についても、果たして現在どういうお立場なのかということも是非お聞きしたいと思いますね」
反町キャスター
「長島さん、いっぱい質問が出ました。いかがですか?」
長島氏
「私も中谷大臣のお気持ちはよくわかります。あの時、本当に酷い質問もあった。ただ、今回、民進党が右と左に分かれることによって、私達は少なくとも現実的な安保の議論をできるようになったと思っていますので」
反町キャスター
「皆さん、大丈夫なのですか?」
長島氏
「えっ?」
反町キャスター
「希望の党に行かれた皆さんは…」
長島氏
「うん」
反町キャスター
「小池さんの言葉で言うと、プライマリーメンバーではなくて、なんと言いましたか?」
長島氏
「チャーターメンバー」
反町キャスター
「チャーターメンバー。その人達はブレはあまりないのでしょうけれど」
長島氏
「ええ」
反町キャスター
「あとから来た人達は、この約束事がこういうふうに書いてあるわけではないですか?」
長島氏
「はい、はい」
反町キャスター
「『安保法制については憲法に則り適切に運用する』。この前の最初の文というのは『安保法制を容認する』という言葉が入っていて…」
長島氏
「うん…」
反町キャスター
「これはキツイと言って、言葉が柔らかくなって、これぐらいですよ。このぐらい縛らないといけないぐらい、来る人達のお腹はバラバラになっていると、こういう理解に僕らは見えちゃうのですけれども?」
長島氏
「いや、そうでもないと思いますよ。立憲民主党に行かれた方と希望に来られた方とではかなり安保観は違うと思います」
反町キャスター
「なるほど」
長島氏
「ええ。そこはこの協定書で十分担保できていると」
中谷氏
「いや、非常に曖昧だと思いますよね。現在の平和安全法制、認められるのか、賛成するのか、それから、限定的集団的自衛権、要するに、存立危機事態とか、重要影響事態、それぞれの事態に対して自衛隊は手続きを踏んで行動できることにはなっていますけれども、そういうことを本当に認めていただけるのでしょうか?」
長島氏
「はい、その通りです。僕は認める立場の人間が集まっていると理解しています」
反町キャスター
「なるほど。それは最終的に政府の判断が求められる時にもそれは違う、憲法違反だって…、アレっ?あっそうか、前原さんは行かないのですものね?」
長島氏
「そうです」
反町キャスター
「前原さんは憲法違反と言って先頭に立たれていた方だと思うのですが」
長島氏
「ええ…」
反町キャスター
「それは、そういう方は、そういう声は希望の党からは出てこない?」
長島氏
「はい、出てきません。何日か前に細野さんが来られて安保法制にアンタも一緒なって反対したではないかと…」
反町キャスター
「そうそう、政調会長の時に」
長島氏
「…政調会長の時に。彼も反論していましたけれども、ホルムズ海峡とか、存立危機事態でちょっと説明がしづらい点について、我々、批判したのであって。たとえば、朝鮮半島で何か起こった、あるいは南シナ海、東シナ海、こういう部分においては、ブレはないと思っています」
中谷氏
「ただ、解散の時に前原代表が平和安全法制は憲法違反ではないかとはっきり言ったんですね」
長島氏
「私も、あれはちょっとビックリしたんです、ええ。でも、前原さん、入って…」
秋元キャスター
「『違憲の疑いのある安保法制は白紙撤回し新たなものをつくる』と」
反町キャスター
「これこれ」
長島氏
「これは、民進党の代表としておっしゃった。つまり、希望の党に来られた方と立憲民主党で出られた方と一緒だった時の話ですから」
反町キャスター
「なるほど」
長島氏
「前原さんも苦しく、党内をまとめるために、こう言わざるを得なかったと私は理解しています」
井上議員
「市民連合の皆さんが、26日に4党を全部まわって、総選挙に向けた要望を出されたわけですよ。この中で憲法違反の安保法制を上書きする形での改憲は許さんということと、安保法制など立憲主義に反する諸法案の白紙撤回というのを掲げたわけです。これは大島幹事長も当時、実現のために全力を挙げますということを言われたのが26日。その2日後にああいうことになったというのは、私は本当に残念な思いでありまして」
反町キャスター
「ただ、共産党にしても民進党が右左にきれいに分かれたことでちゃんと立憲民主党と選挙協力がパーッときれいにできるようになって、すっきり感はあるのではないですか?あまりこういうことを言っちゃいけないのかな?」
井上議員
「いや、それは民進、民主党として、党として、こういうことでずっとやってきたわけですから。それをいきなり反故にされるということは残念なことですよね」
長島氏
「それは、共産党の皆さんからしたらそうだと思います」
反町キャスター
「それはそうでしょうね」
長島氏
「ただ、民進党はご案内の通り、本当に左右が、水と油が、なんとかバランスをとってきたんですよ。ですから、そういう中で出てきた、こういった合意なので、現在は本当におっしゃったようにすっきりしましたので」
中谷氏
「白紙撤回で新たなものをつくると言うのは、前原さんは白紙撤回するのですか?」
長島氏
「いや、前原さんは現在、無所属になっちゃったので」
中谷氏
「無所属…」
長島氏
「ええ、前原さんのことはちょっと忘れてください。ここを継承しているのは、むしろ長妻さん達…」
反町キャスター
「浅田さん?」
浅田議員
「白紙撤回する必要はないと思いますけれど、私達はこの存立危機事態という考え方ですね、防衛出動の要件として存立危機事態、こういう事態があまりにも適用対象が広すぎると、曖昧で、純粋に他国防衛というものに足を踏み入れかねないと。だから、私達はもっと限定して、米国軍等防護事態法案という対案を出させていただいています。だから、白紙撤回するのではなしに、そういう不備がありますから私達の提案を皆さんで議論していただくと、そういう場をつくっていただきたいなと思います」
長妻氏
「立憲民主党なのですが、我々も安保法案、自民党が強行採決した、これは問題がある、ダメだと。ただ、ダメだだけではなくて、ご存知のように、対案を出しているんですよ。領域警備法も出して、周辺事態改正法も出して、PKO(国際連合平和維持活動)の改正法も出して。我々の考え方として、米艦防護についても、武器等防護、武器等防護についてもいろいろな国を範疇に自民党はされていたので、我々としては米国とか、特定の国、危険回避義務をキチッと書くとかですね。限定した形で専守防衛の範囲内で日本国をキチッと守っていく。これは民進党時代から言ってきたことで、これについて、我々、基本的に継承しているわけで、何もしないということはまったくありませんので、これは現実的なもの」
反町キャスター
「そうすると、現行の安保法制は修正すべきという立場なのですか?」
長妻氏
「いったん白紙撤回して、それで新たなものをつくると。これは国会でも…」
反町キャスター
「それは旧民進党で話し合ったんですよね?」
長妻氏
「国会でも議論がありましたけれど、よく中谷先生がご存知のグレーゾーン事態ですね。島が、たとえば、武装漁民とか、偽装された漁民、実は軍、これに占領された時に、こちらとしてはまず警察権、海上保安庁等で対応する。それが対応できない時に自衛権の範囲に移る時に、隙間があって、時間的なラグとか、そういうことで的確に対応できないと、そういう強い危機意識を我々は持って法律を出したのですが。そこの部分については自民党は法律は要らないというような運用でできるということなのですが、官僚の皆さんと意見交換をすると、そういう法制が必要だと。ですから、我々の方が積極的に提案をしている部分もあるというのをご理解ください。それで北朝鮮の問題は、まさに我が国の危機であって、これは専守防衛の範囲、個別的自衛権の範囲内でキチッと対応できると、そのためのミサイルディフェンスシステムを含めて、キチッと拡充していくと」
反町キャスター
「長島さん、長妻さんが言ったことというのは旧民進党の政策を基本的にはそのまま踏襲されていると僕には聞こえます」
長島氏
「うん」
反町キャスター
「では、長島さんから見た時に、長妻さんが旧民進党の安保政策をそのまま主張されている時に、その政策を支持するのか、それともかつて否定していた自民党がつくった安保法制を支持するのか?ここはどちらになるのですか?」
長島氏
「長妻さんはうまい説明をされました。つまり、足りないところを言ったんです」
反町キャスター
「そう」
長島氏
「法案の、たとえば、我々グレーゾーンをやると。肝心なところについてはおそらくまったく相容れないと思います」
反町キャスター
「どこですか、肝心なところとは?」
長島氏
「存立危機事態、重要影響事態、限定的な集団的自衛権の行使、ここは絶対に認められない、この2人は、たぶんそうだと思います。我々はケースによってね、たとえば、ミサイルディフェンスというのはまさにそうですね。だってリアルタイムでリンクされているわけですから。もうウチに飛んで来るヤツなのか、アメリカに飛んで来るヤツなのかなんて判断している暇はないわけですよ。だから、平時から、平素からリアルタイムでリンクされているわけですから1番いい角度にいるイージス艦から撃つしかない」
反町キャスター
「撃つしかない?」
長島氏
「現在はリモートでね、まだここまで技術はいっていませんけれども、たとえば、アメリカの艦艇が前にいて、要するに、地球は丸いですから日本の艦艇から見えなくても、もう前にいたところからリレーして、データをリレーして撃つとか、あるいは撃ったヤツを前にいるヤツが、前衛にいるヤツが誘導するとか、そういう技術になっているんですね。そうなると、個別的自衛権なのか、集団的自衛権なのかというのは、もう境目がなくなる話ですよ。そういうことを考えて…」
反町キャスター
「ごめんなさい、そうすると、安保法制を言っている時に我々がよく使った、集団的自衛権の『限定的な』という…」
長島氏
「はい」
反町キャスター
「そういう言葉も事実上、もう?」
長島氏
「ですから、私が説明する時に、個別的自衛権と集団的自衛権が重なるところ、ここについては行使できるようにしないと日本の国は守れない、こういう結論」

日本が持つべき『防衛力』
反町キャスター
「皆さんに1つ基本的な質問を聞いていきたいと思います。総選挙なので。今後の日本の安全保障を考える時に、日米同盟を基軸としたこの安保体制、これを軸として日本の安全をはかっていくべきなのか?ないしは別の道を模索するべきかどうなのか?長妻さんから聞いていきます」
長妻氏
「私は、基本的に日米安全保障体制、これが基軸になる、現在の時点では必要があると思います。ただ、その中で日中韓の結びつきが非常に弱くなっているんです。日中韓、これ隣国ですから、この結びつきを強めたうえで日米関係、これをさらに深化させるというか、質的にもっといい関係にしていくということが必要だと思います」
反町キャスター
「井上さん、いかがですか?」
井上議員
「我々はどの国とも軍事同盟を結ぶのではなくて、アジア全体での北東アジア平和安全構想というのも提起をしています。ただ、現在1番問題なのはこの間の安保法制もそうですし、ガイドラインも含めて、安保条約の枠をはるかに超えたアメリカとの軍事一体化が進んでいるわけです。地域的にもそうですし、中身的にもそうなっているわけで。あの安保法制で戦闘地域における兵站活動とか、それから、集団的自衛権、地球のどこででも米軍を守るための武器使用とかが認められたと。こういうものがむしろ日本を危険に陥れているという状況がありますから、これをまず正すということが現在、当面の1番の問題であろうと思っています」
反町キャスター
「長島さん、いかがですか?」
長島氏
「我が国の安全保障ということを考えたら価値観を共有し、それから、長い歴史の積み重ねがあって、これまでも自衛隊と米軍の間でガイドラインをはじめとして共同行動をずっととってきたという、こういう過去の経緯に鑑みれば、当然、第1に選択するのは日米基軸。ただし、先ほど長妻さんがちょっとおっしゃったけれども、それは安全保障という問題を超えた、たとえば、外交、その地域の安定とか、国際社会の安定ということを考えたら、それは当然のことながら、地域の大国である中国との関係というのは非常に大事。朝鮮半島の安定のためにも中国との関係、ロシアとの関係は大事。それは安全保障とはちょっと超える概念なので、そこをごっちゃにして議論はできないと思います」
反町キャスター
「浅田さん、いかがでしょう?」
浅田議員
「日米安保体制というのは、これまで以上に評価されるべき時期に来ていると思います。日本の自衛隊は、中谷先生はよくご存知ですが、パワープロジェクション能力というか、戦力投射能力がない。即ち、北朝鮮が攻撃してきた時に、北朝鮮の戦力を破壊、完全に破壊できる能力を持っていません。これは専守防衛できた国ですから、当然、そういうことになっています。専守防衛になって…、だから、仕方がない、この厳然たる事実をまず受け止める必要があると。それから、北朝鮮の核脅威がある。この核脅威に対して抑止力として働くのはアメリカの核戦力ですよね。アメリカの核と日米安保体制が北朝鮮に対する抑止力として働いていると。こういう厳然たる事実を踏まえて、日米同盟を深化させる必要があると私達は言っています」
反町キャスター
「石川さん、いかがですか?」
石川議員
「安全保障上、日米安保が基軸になると思いますし、この地域のみならず世界の平和にとっても非常に重要な、世界で最も重要な同盟関係と思っています。その重要な同盟関係が果たしてキチッと機能する、また、効果的に信頼関係を深めていくということがずっと求められていた中で、2年前、平和安全法制を成立させていただいて。これまでは日本の自衛隊というのはどこまで行動できるのかということが、先ほどの話にありましたように非常に曖昧であった、米軍からも不信感を突きつけられていた。それをキチッと整理し、憲法上認められる日本の自衛力というのはここまでなのだということが明確になったことによって日米間の行動共有、訓練も含め、非常にスムーズにいくようになって現在、北朝鮮の情勢に対して適切、また迅速に対応できる態勢を構築することができたと思っています」
反町キャスター
「中谷さん、いかがですか?」
中谷氏
「現実に北朝鮮からミサイルが飛んで来たらどうするのか。これは現実に日米でしっかり連携して、宇宙からの情報収集から始まって、迎撃の態勢も、また、抑止力も、しっかりしたものがあるから現在の日本の平和があるんです。それをよりよくするために平和安全法制と日米のガイドラインの改訂をしました。こういったものをより効果的に機能させるには訓練もいりますし、連携も強化しなければいけません。そういう意味では、あらためて平和安全法制、これは後戻りできませんし、国を守るために必要な法律でありますので、この点は与野党でしっかり認識を深めて、そのうえでしっかりした議論をしていくべきだと思います」
秋元キャスター
「社会民主党の安全保障に対する姿勢をVTRで見ていきます」
又市議員
「(VTRコメント)安倍総理は対話の時期は終わった、もう圧力だ、こう言っていますが、その中に軍事力まで含んでくる。だとすれば、これは武力による威嚇を禁止した憲法にも違反をする、こういうことだと思います。本来は、北朝鮮問題を解決する枠組みは、2005年の6カ国共同声明に全部盛り込まれているわけで、これをアメリカも、北朝鮮も守るべきだということをしっかりと日本は調和をとっていく。平和憲法を持った日本がそのことをやることこそが1番大事な時に、アメリカ軍と一緒に合同軍事演習やったりすることはない。もちろん、北朝鮮の核・ミサイル問題には断固反対ですけれども、しかし、米朝会談を何とかとりもて、ということに努力をしてこそ平和憲法を持つ日本の総理大臣としての本当の使命だろうと。そのこと抜きに圧力、圧力と言うのは、これは問題の解決にならないということをしっかりと訴えたいと思います」