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2017年9月11日(月)
櫻井よしこ×半島危機 揺れる中国ぶれる韓国

ゲスト

櫻井よしこ
ジャーナリスト 国家基本問題研究所理事長
田中均
日本総研国際戦略研究所理事長
武藤正敏
元駐韓国特命全権大使

『北・記念日に無風』の実情は…
秋元キャスター
「一昨日の9月9日、北朝鮮は69回目の建国記念日を迎えました。このタイミングでミサイル発射や核実験など軍事的な挑発行為を行うのではと懸念されていたのですが、目立った動きはありませんでした。一方で、北朝鮮の外務省からは国連安保理で協議が始まる新たな制裁強化策を強く牽制する声明も発表されています。緊迫する半島情勢の打開策をジャーナリストの櫻井よしこさんとアジア外交のスペシャリストを迎えて議論していきたいと思います。昨日、朝鮮中央テレビは、北朝鮮が建国記念日とする9日の金正恩委員長の動向として、祝賀行事の様子を報じています。核・ロケット開発者達と金正恩委員長、このように手をつないで、コンサート会場に姿を見せたりですとか、食事会の席では自らテーブルをまわって乾杯、さらには深々と一礼するなど、これまであまり見せたことのない様子が報じられました。これらの映像について、韓国メディアは『核・ミサイルの科学者だけには別格の愛情・信頼を示している』と論評しています。櫻井さん、どのような印象を持ちましたか?」
櫻井氏
「見ていると、がんばっているなと思います。非常に、国際社会に対する脅威は大変なものがあるのですけれども、大事なことは、北朝鮮の舞台に私達が乗る必要はないですよ。金正恩氏はこんなに一生懸命、喜んで、大々的なパーティーをして、自分が頭をさげている写真がありました。その横にちゃんと立っている軍人がいました、あんな人、普段だったらすぐ殺されちゃうのにこの方、大丈夫かなと思ったくらい。このような写真を公に出すくらい、喜びがあるということを示したいのだと思うのですけれども。この北朝鮮の核・ミサイルは、確かに脅威ですよ、脅威なのですけれども、それがどのくらいの脅威かというのを、こういう時こそ冷静に見て、過小評価してはいけないのですけれども、過大評価してはいけないと思うんです。だから、冷静に見るところから具体的にいったい我々は何をなし得るのかと、それこそ現実に合った対応というのが生まれてくるのだろうと思いますね」
反町キャスター
「これは水爆実験と言っていますし、どうやら防衛省の発表を見ても、水爆実験でないと出てこないような規模だったという前提に立った時、今回の水爆実験の正しい怖がり方、言い方は変ですけれども、どう我々はこの事態を受けとめたらいいのか、田中さんはどう感じますか?」
田中氏
「私は、最初に米国のインテリジェンスのデリゲーションにブリーフィングを受けたのは1989年です、課長だった時に。それから、もう30年ですね。ですから、これは今に始まった問題ではなくて、30年かけて北朝鮮の核開発が進んできたんですね。それは日本もアメリカもいろいろな行動をしてきたのだけれども、うまくいかなかったんですね。だから、今回、いろいろなことが言われているけれども、相当、我々はこの問題に対して腹をくくって考えなければいけないと。この水爆実験というのがどれだけ脅威のあるものかというのも、私は基本的にいかなる核も北朝鮮の核というのはすごく危険だと思います。北朝鮮のことを知れば知るほど、ああいう合理性のない国が核を持つことの怖さ、これは規模の大きさとかそういうことではないと思うんですよね。ですから、国際社会はそれを認識して、本当に腹をくくって、この問題に取り組むということがないといけないなと感じました」

『北の暴走』国際社会の包囲網は
秋元キャスター
「北朝鮮は今年7月、ICBM、大陸間弾道ミサイルと見られるミサイルの発射について、金委員長は『米帝との長い戦いも最後の局面に入った。独立記念日の贈り物が気にくわないだろうが、今後も大小の贈り物達を送り続けてやろう』と発言したと報じられています。その後、7月28日には日本の排他的経済水域、EEZ内に弾道ミサイルが落下していますし、8月29日には日本上空を弾道ミサイルが通過、9月3日に6回目の核実験を強行という流れになるわけですが、櫻井さん、アメリカへの贈り物と称する行動が、日本にとっては深刻な脅威となるわけですけれども、北朝鮮にとって日本の存在、日本をどの程度、意識していると見ていますか?」
櫻井氏
「私が見る限りでは、日本に対して、安倍政権に対して、金正恩委員長はそんなに憎しみとか、そういったのをぶつけてはいないですよね。安倍政権に対してはできたら日本からお金を取りたい、それから、いろいろなものを取りたい。これまでもそうでしたけれども、北朝鮮が中国との交渉、もしくはアメリカの関係の中で行き詰まると必ず日本にアプローチをかけてくるんですよね。1994年の時だってそうだったと思いますし、それから、そのあとのこともそうだと思いますけれども、彼らが世界的に孤立をした時、どうにもならなくなった時に、日本からお金を取りたいというので日本にアプローチをかけてくる。日本は戦後の歴史を見ると非常に平和に徹している国ですし、専守防衛という言葉を、いまでも一生懸命使っている国ですからね。軍事的な脅威というのを彼らは感じていないだろうと思いますし、しかも、歴史問題がありますから、日本に対して歴史の加害者の意識を掻き立てることによって、多くのお金、たとえば、これ人によると、兆円単位のお金を日本からせしめようというような情報がありますよね。そういう対象なのではないかと思います」
反町キャスター
「武藤さん、いかがですか?北朝鮮から見た時に日本というのは、どういう意識の対象になっているのですか?」
武藤氏
「日本に対する非難は、櫻井さんがおっしゃったように、決して日本をそれほど憎んでいるわけではないと思うのですけれど、アメリカの手足になってけしからんという言い方をしていますよね。日本を直接攻撃しているわけではないですよね。今回、日本のEEZの中に撃ち込んだりとか、上空を通過したりというのは、日本を脅かせば、日本は引き下がるかもしれないと、日米韓を離間させたいと。常に彼らは日米韓を分けたいということを思っていましたから、その一環ではないかと思います。それから、核・ミサイルを開発したら、日本からいくらでも金をゆすれると思っていますし、そういうことも期待としてあるのでしょうね」
反町キャスター
「そう思っているのですか?核兵器を持って、それが、ミサイルに搭載可能で、射程圏内に日本があるという事実は…」
武藤氏
「既にできていますけれども、今度、大陸間弾道弾に核兵器を積んでアメリカに…、そうなった場合には、アメリカが今度は自分達と交渉してくれるのではないか。そうすれば、在韓米軍撤退も求められるかもしれない。それから、最終的には、彼らが考えているのは赤化統一だと思いますから。核兵器の開発が自分達の生存のために必要だということであれば、交渉の余地はあると思うんですよ、どこかで凍結して。だけれども、そこから先があるわけですよ、北朝鮮は。核・ミサイルを開発したら、今度は自分達の生活の苦しみも、日本から、あるいは韓国から金を取れる、それによって、また、軍事の強化もできる。その先があるから、なかなか交渉と言ってもうまくいかないだろうという感じはしますね」

有効な『圧力と対話』サジ加減
反町キャスター
「対話と圧力というのはもう何十年も聞いているような気もするんですけれど、バランスと言うか、どちらかだけでいいとは誰も思っていない、そうかと言って最近、総理が言われるみたいに対話ではなく圧力をかける局面だと言っても、圧力だけでうまくいくものかというところもちょっと見えない。そういうものまで考えた時に、現在あるべきバランスを、なかなか言葉で言うのは難しいと思うのですけれども、どう感じていますか?」
田中氏
「圧力と言っている中には、1つは日本自身が抑止力を持つということ、北朝鮮がいろいろなことをやってくる時に、アメリカや韓国や日本がきちんとそれに対応できるという能力を持つというのが必要なことですよね。だから、それはなぜ必要かと言うと、北朝鮮が羽目を外して、暴発をしてくるという時の備えは必要だと、これが1つ必要だと。それから、もう1つは、先ほどおっしゃった暴発する可能性というのは常にあるわけですよね。これに対して何が必要かと言うと、危機管理計画ですよ。日本という国が、実際に危機になった時に、邦人の救出とか、それから、まさに米軍への支援とか、そういうことについてきちんと計画があるということが必要なわけ。それから、もう1つは、だけど、戦争をするわけではないから、それは向こうが攻撃してくれば戦争になりますよ。だけど、核の問題解決、私は北朝鮮が核を維持するというのはすごく危険なことだと、先ほど、申し上げたように思うんですね。ただ、解決するんですよね、解決というのは結果ですね。この結果をつくるための圧力、これは当面は経済制裁ですね。経済制裁は、それは日本やアメリカや韓国がお金を切ってもどこか他のところから入ってくれば意味をなさないですね。だから、中国であり、ロシアも入れて、国連を舞台にきちんとした制裁をつくろうと。1つだけまだ欠けていることがあるんですよ。と言うのは、これは中国もそうですけれども、中国に圧力をかければ、中国は北朝鮮に圧力をかけるかと。そんなことないですよ、あの国が、中国がアメリカから圧力をかけられた、日本から圧力をかけられて動く国ではないですから。だから、中国自身がこの北朝鮮の核を解決する、核のない朝鮮半島をつくるというのが中国の利益だと本当に確信しない限り、中国は動かない。だから、私は思うのだけれども、現在必要なのは、アメリカ・韓国・日本・中国で出口戦略をきちんと考えるということですよ、どういう結果をつくるのかということについてね」

『北の暴走』と中国の本気度
櫻井氏
「田中さんのおっしゃっていることがうまく進めば、本当に理想的だと思いますが。中国がこれまでずっとやってきたことは、その制裁破りと言ってもいいようなことをやってきたわけですね。石炭を積んだ船を追い返しましたよと言いながらも、たくさんの船が行き来していたりとか、パイプを締めましたよと言っても、パイプの締め方が不十分であったりとか。それから、北朝鮮の経済、9割以上、中国がサポートしているわけですよ。現在、北朝鮮、私は行ったことがありませんけれども、猪木さんは行っていらしたけど、すごく景気が良くなっているわけでしょう、北朝鮮全土に。これは38ノースというシンクタンクがあって、その38度線のところをずっとウォッチしていると。若い女性達がやっていますけれども、彼女達の話を聞いたら、すごくファッションもキレイになって、景気が良くて、ガソリンスタンドがあっちにもこっちにもできていると言うんです。公式の経済成長率も3.7%とか、羨むような経済成長率に達しているわけですね。なぜそれが可能なの。もちろん、それは闇市場で皆が一生懸命、生きようとして努力しているということがあるけれども、そこに中国の力があるわけですね。だから、私はこの中国を巻き込んでやるという発想は捨ててはいけないけれども、そこに頼りっぱなしだったら、あと1年もしたら、本当に北朝鮮の核は怖くなりますよと」
反町キャスター
「そうすると、櫻井さんは中国が参加しないまでも制裁を強化していくべきだと、こういう話ですか?」
櫻井氏
「いや、だから、中国が参加しない制裁というのは、事実上、抜け穴があるわけですから、ここがジレンマです。ここがジレンマで、だから、スーザン・ライスさんですか、オバマさんの時の国務…、大統領補佐官が、北朝鮮の核を認めざるを得ないと…」
反町キャスター
「言っている」
櫻井氏
「そうでしょう。認めざるを得ないというのはここですよね。歴史的に見れば、冷戦時代にアメリカは旧ソ連の核を何千と容認したのだと、同じことではないかと、こういう考え方が出てくるわけ」
反町キャスター
「これはダメですよね?」
櫻井氏
「こんなこと許せるはずがないではないですか。許せるはずがないというのが私達の側の結論ですよね、日本国の結論ですよね。スーザン・ライスさんが何と言おうと、アメリカのリベラル系の人が何と言おうと、これは結論ですね。そうしたら、その結論に向かって日本国はどういうことができるかということを考えないといけないと思います」
田中氏
「おっしゃることはすごくよくわかるんです。だけど、結果はそうかもしれない、だけど、試みていないですよ。実は中国を本気でここに入れて。だから、これはどうしても次のステップに行く前に試みなければいけない。だから、それを現在、米国、トランプさんはトランプさんなりの方法でいかに中国を入れようか、ちょっと乱暴ですけれども、経済とバーターするとか、それから、軍事オプションはあるよということを言い。だけど、本当に中国の身になって考えてみると、北朝鮮の核というのは中国にとっても怖いことだと思いますよ。だって、マレーシアに人を派遣して、自分の義理、義理のハーフブラザーを殺すぐらいですから」
反町キャスター
「そうですね」
田中氏
「それは合理的な国ではないから。それから、韓国、この間、韓国に行ってエッ?と思ったのですけれども、何が起こっているかと言うと韓国自身の核武装論です。だから、中国にとってみれば、核のドミノというのはすごく怖い」
反町キャスター
「まずいですよね?」
田中氏
「ですから、中国が北朝鮮の核の開発を容認できないと思っていることも事実だと思うんですよね。だったら、あなた方、ここに加わりなさいよということを、もう1回やってみる」
武藤氏
「中国は今度の建国記念日にも祝電を送っていませんでしょう、ロシアは送っているけれども。それから、北朝鮮も、ロシアは自分の味方だけれど、中国は敵だみたいな言い方をしているでしょう。だから、中国も北朝鮮をなんとかしないといけないという気になってきて、その意思はかなり出てきたと思う。歴史的には、櫻井さんがおっしゃった通りです。そこを自分達もこれではまずかったなという気持ちは多少出てきているのだろうと思うんですよ。だから、そこを1つの突破口として、田中さんがおっしゃったように、日米中韓で、北朝鮮を将来どういう国にしていこうか、金正恩がそのまま残って、非核化してくれるのだったら、それはいいでしょうけれど、そうでない場合はどうするのと」
反町キャスター
「どうなるのですか、そこですよね?金正恩が手放すわけがないという、この議論ではこれまで出ていますよね?」
武藤氏
「ええ」
反町キャスター
「核・ミサイルを金正恩委員長が手放すと思いますか?」
武藤氏
「思いません」
反町キャスター
「そうすると、どうぞ…」
武藤氏
「そうすると、あそこの政権が交代してもらわないといけない。だけど、それを斬首作戦でやろうとなったら、すごく危険が伴いますよ。だから、それをやるにしたって、米中が協力しなければなにもできないですよ。制裁だってそうです。だから、どうやって中国を引きずり込むか、もし政権が代わって新しい政権ができ、より挑発的ではない政権ができた場合には在韓米軍の問題だって考えられるかもしれないし、THAADの問題だって考えられるかもしれない。より広く、北朝鮮のあり方について中国と議論していくということがどこかで必要だと思うんですよ。もちろん、公にはできません、内々にやるということでしょうけれども。そういうプロセスがないと中国をこの協力に引きずり込むということは私は非常に難しいと思います」
櫻井氏
「中国にとって1番いいのは、極論をすれば、核を持っていようが、ミサイルを持っていようが、中国がある意味コントロールできるのであるならば、それでいいということなのだろうと思うんですよ。そこを考えるとなかなか中国が納得をするような北朝鮮の未来像というのを、中国は納得するけれど、私達は納得できないというところに、つい私などは思ってしまいますが。これも中国を信頼する、しない、ということではなくて、日本の国益から考えると非常に危険な要素もあると思いますね」
反町キャスター
「櫻井さん、中国が望む北朝鮮像というのは核を持っているか、いないかということよりも、要するに、言うことを聞くか、聞かないかということが1番大切?」
櫻井氏
「うん」
反町キャスター
「中国は北朝鮮という国を、とにかく言うことを聞いてくれる国にまずしたいと思っているということですよね?我々、日本の国益というのは中国の言うことを聞く北朝鮮を歓迎することではないではないですか?」
櫻井氏
「全然、それはないですよ、ええ」

『北の暴走』と歴史的視点
反町キャスター
「たとえば、先ほど、田中さんが言われたみたいに日韓米中の4か国で北の将来像みたいなもので合意して、それに向けて制裁をするのか、武力行使をするのかみたいなものでキチッと詰めるというのが無理だというような感じに聞こえます。目指すところが違うから」
櫻井氏
「かなり私は難しいテーマだろうと思いますね。それができればいいです、国際社会の中でできればいいけれども、難しい。それから、北朝鮮は、たとえば、ウクライナのことを非常に意識していると思います。それとか、リビアのこととか。ウクライナは1989年にベルリンの壁が崩れ、2年後に1991年にソビエト連邦が崩壊した時に独立国になったわけではないですか。あの時、あそこには1800発くらいの核があった、ロシアの、だって、軍事産業の中心地がウクライナだったわけですから。この核をどうするという話になった時に、確かロシアとアメリカとイギリスが最初、ウクライナに担保してあげたんですね、皆、核兵器とか、武器をロシアにソビエトに返してあげましょうと、なぜならこれはソ連がつくったものだから、というようなことで、その代わり我々がウクライナの安全を担保しますと。そういう合意があったんです。ブタペスト合意だ、そうそう。そのあとに中国とフランスもそこに入ったんですよ。だから、国連の安保理常任理事国5か国、アメリカ・イギリス・フランス・ロシア・中国がウクライナに、大丈夫よ、ウクライナさん、核を皆あげなさい、武器を全部あげなさいと言って担保したら、何が起きたのか。2014年3月、クリミア半島を獲られた。だから、あの時にウクライナの首相は怒ったわけですよ、アメリカはどういうふうにして我々を守ってくれるのだって。これを北朝鮮が見ていないはずはないですね。だから、このような大国の都合によって状況はいくらでも変わり得るのだと思えば、金正恩さんは絶対に譲ろうとしないし、また、このような国際合意をつくったから、それが小国ためにいいとか、韓国のためにいいとか、日本のためにいいなんていう保証はない。だから、自分の国を守るだけの強さと意思というものを持って、国益を基準にして全部のことを決めなければいけないと思いますね」
田中氏
「ティラーソンという国務長官が、4つのNOということを言っているんです」
反町キャスター
「はい、やりました」
田中氏
「4つのNO、どういうことかって言うと、1つは要するにレジームチェンジ、北朝鮮の政権の交代を求めるということはしない。北朝鮮の崩壊ということを、アメリカがプロモートすることはない。南北の統一をアメリカが性急にやることはしない、それから、38度線を越えて米軍が北に上っていくための口実を求めることはない。この4つをNOと言っているわけですよね。だけど、まさに私は、それは議論の出発点になり得るのだと、朝鮮半島ということを考えた時に。だから、櫻井さんが言われるように、あまり櫻井さん、日本の外交に対して信用がないみたいだけれども…」
反町キャスター
「日本の外交ではなくて、中国を信頼していないですよね?日本の外交を信用していないのですか?」
櫻井氏
「…、この外務省の立派なOBお二人を前にして、日本の外交を信用していないとは到底、いくら私でも言えませんわね、これは…」
反町キャスター
「いや、いや…」
武藤氏
「なんか言いたそうではないですか」
櫻井氏
「いや、でも、日本と言うよりは、その信用と言うよりは、その信用を担保する国益ということにもっともっとこう意識を働かせた方がいいと私は思うんですよ。だから、中国に対しても、中国と日本は何千年の歴史があるから、友好のうちになんていうことではなくて、こうしたら、あなたも得ねと、私も得ねと、もう本当にドライに国益を言えばいいと思いますよ」
武藤氏
「その通りですよ。見えませんか?私達がやっているのは、みんな相手に譲り続けていると思っておられる?」
櫻井氏
「いや、みんな相手に譲り続けているとは思っていませんけれども、少しばかり譲ってきたかなという感じ、印象を持って…」
田中氏
「だけど、国益と国益がぶつかると、自然となるんですよ、それが…」
櫻井氏
「もちろん、それはそうです」
田中氏
「お互いに譲るというところもないといけないわけで」
櫻井氏
「うん、うん」

米主導『最強の新制裁』に中露は…
秋元キャスター
「さて、アメリカが主導する新たな制裁強化案ですけれども、当初、報じられていた制裁案から修正が検討されているというのが現状です。主な項目としまして、1番の焦点とされていた原油についてですけれども、全面禁輸というものから過去12か月分の輸出量を超えないという上限を設定。さらに、石油精製品についても全面禁輸というところから年間200万バレルまでという上限つき。さらに金正恩委員長の資産凍結・渡航禁止については盛り込まれない見通しだということですね。1番の焦点とされていた原油の禁輸を、過去1年分を超えない量と上限を設けるなどアメリカが譲歩する姿勢も出てきているわけなのですが、櫻井さん、この新たな制裁の効果をどう見ていますか?」
櫻井氏
「効果はなかなか難しいと思いますね。全面的に禁輸をしてもさまざまな抜け穴が実際にあるわけですよね。だから、原油を過去12か月分の上限を設定しても、全面的に禁止しても、私は流れていくと思いますし。それから、中国がやらなければロシアが供給するでしょう。ロシアの場合は、でも、現金決済をしないと出さないというのが、ロシアの場合はそういう意味で中国とは違いますけれども。お金がないとロシアからは買えないというのはありますけれども。もう本当に多くの、北朝鮮の船がいろいろな物資を運んでいるという実態がありますね。その実態から見るともちろん、堪えると思いますけれども、完全に息の根を止めて、金正恩さんを追い詰めて、と言うところまでなかなかいかないのではないかと思いますね」
反町キャスター
「武藤さん、これもともと最初にアメリカの最強の制裁、言い値みたいなものでボーンと高いハードルを上げて、いろいろ段階的に降りてきていて、最終案と言われているもので、こういう12か月分とか、200万バレルとか、言われているけれども、これが最終かどうかはまだわかりませんよね?いろいろとディールをしていくうちに中国にとって乗りやすい、北朝鮮にとっては痛みが緩いみたいにドンドン変わっていく可能性もあると思うのですけれども。この譲歩のレベルはどう今後進んでいくのか?それが結果的に、経済制裁、痛みも何もないよという、これまでの経済制裁とあまり変わらないものになるリスク、どう見ていますか?」
武藤氏
「最終的には禁輸にいかないと、少なくともそこまでいかないと効果はないと思いますよね。禁輸にいったとしても、民生用と軍事用を分けているでしょうから、軍事用の石油がなくなるということもあまりないのだろうと思うんですよね、数か月間は少なくとも。ですから、禁輸までいかないとなかなか、それでも効果はないだろうと思います。ただ現在まとまるところで、とにかく追加制裁をいったんまとめて、また北朝鮮はどうせ追加的な挑発をするでしょうから、その時に今度はもっと強いものをということを考えているのではないかと思いますけれども。一気になかなかここまで乗れないということなのだろうと思うんです」
反町キャスター
「田中さんの立場からすると、先ほど、聞いたみたいに、要するに、北朝鮮の最終的なグラウンドデザインみたいなものを日米中韓の間で合意しないままに制裁案だけ中国に投げかけても、結局はこういう形でドンドン骨が抜かれていく形でしか結論が出てこない、そういう見方でよろしいのですか?」
田中氏
「どれくらいのプロセスを考えているかということがあると思うんですね。1発でどうだ、こうだということではたぶんないと思いますね。これから1年ぐらい、まさに北朝鮮が核を実用化してしまうまでの期間というのは、すごく大事な期間だと思うんです。それでたぶんアメリカはこれはこれで仮に譲ったとしても、2次制裁をやると思いますよ。2次制裁と言うのは、中国やロシアの企業で北朝鮮と取引をしているのを、アメリカの中でオペレートできないようにする、これはすごく効くんです。だから、こういう表立って、国連の制裁では、あなた方、連帯をつくるためにアメリカは降りたよ、だけど、アメリカはやるよと。日本だってそれに追従するんですよ、きっと2次制裁。だから、あまり1つのことで全てが善い悪いと言うのではなくて、武藤さんが言われたように、1つのプロセスとして物事を考えてもいいのではないかなという気は私もします」
櫻井氏
「1つ付け加えたいのはあまり効果は出ないと言いましたけれども、でも、全体的に見るとかなり北朝鮮の懐具合が困っているだろうという兆候もあるんです。あの39号室という、これは麻薬をやって、武器輸出をやって、とにかくありとあらゆる悪いことをして金正恩さんのためにお金を稼ぐ39号室というところがあるわけですが、そこのところの、持っている資金についていくつかの情報があって。新聞などに書かれているのはまだ30億ドルとか、50億ドルぐらい、3000億円から5000億円ぐらいはあるのだというような報道もあるのですけれども、実際はこの39号室の資金がドンドンひっ迫していて、かなりこのことについて金正恩さんが焦っているのではないか。焦っていることの1つの表れが、連続したミサイル発射、核実験というものになっているのではないか。彼にとって見ると、南北朝鮮の状況を見ると、皮肉なことに時間は北朝鮮の方が有利ですよね、時間が経てば経つほど。韓国は文在寅さんというかなり左翼的な大統領が生まれましたし、彼が言っているのは、南北の連邦政府みたいなアイデアですから、これは北朝鮮の思うツボですよね。そういった方向に韓国が前のめりになっていくような政治体制ができている今、実際1年、2年、3年、待てば待つほど韓国の方が不利になるのではないかと言われている時に、なぜこんなに性急に、急ぐのという、わからないですよね。だから、彼は尋常ならざる異常な人ですから、それをやるのかもしれないのですけど、どう考えても計算上、割に合わない。その1つの理由が、資金が枯渇しつつあるのではないかという見方もあるんです。だから、このようなことをやれば、セカンダリー・サンクションをとっても嫌がっているのは中国であったりねするわけです。それをなぜ嫌がるか、それはもう自分達にも跳ね返ってくるし、それは本当の意味で北朝鮮を締め上げるからですね。だから、こういったものもやることの意味はすごくあると思いますね」

北朝鮮『核の暴走』への『圧力』
反町キャスター
「櫻井さん、そうした国連での制裁の取りまとめに対し、北朝鮮はこういう声明を出しているんです、『アメリカが国連の安保理で史上最悪の制裁決議をでっち上げようとしている。我々が講じる次の措置は、史上例を見ないほどアメリカを混乱させることになるだろう。想像すらできない強力な措置を連続的に取り、どのようにアメリカを罰するかを世界は目の当たりにすることになる。我々はいかなる最終手段も辞さない準備ができている』と。すごくおどろおどろしい文章ですけれども」
櫻井氏
「そうですね」
反町キャスター
「この『強力な措置を連続的に取り』とか、「いかなる最終手段」をどう見ていますか?」
櫻井氏
「100発のミサイルを同時に撃てば、アメリカだって対応できないのだとか、それによってとにかくアメリカを交渉の席に引きずり出すのだということですね。金正恩さんの1番大事にしているものは何か?自分の命ですよ。絶対に殺されたくない。独裁者ですから、他人の命は平気で奪うけれど、自分の命だけは絶対に守りたい。現在の地位を絶対に守りたい。これを本当にやったら彼は自分も殺されるとわかっていますから、ここまで北朝鮮の方が先にやるということはちょっと考えられないと思うのですが。これも甘いかもしれませんけれども、彼自身が自分がどんなに生き延びたいかと切実に思っていることを考えれば、これをやったら彼の命は終わります」
武藤氏
「だから、結局そうやって脅しながら、アメリカをひるませながら核ミサイル…」
反町キャスター
「これでもアメリカはひるまないでしょう?」
武藤氏
「ひるまない」
反町キャスター
「トランプさんがこれでひるむとは…、どうぞ」
武藤氏
「だから、北朝鮮の考え方ですよ」
反町キャスター
「なるほど」
武藤氏
「その間にとにかく、核・ミサイルの開発を一刻も早くやろう、金もなくなっているし、急ごうと。まさに櫻井さんがおっしゃった通りだと思いますよ」
反町キャスター
「と言うことは、それだけ今回のこの…」
武藤氏
「あまり一言一言、いちいち北朝鮮の言うことに振り回される必要は私はないと思います」
反町キャスター
「でも、制裁案の中身。このコメントが出る前だったら、議論になっている最終案なるものの前の段階で、原油は全面禁輸ですよ、石油精製品も止めます、繊維の輸出も止めますよというものを見た時のこの反応という前提に立った時に、今回の最初のアメリカが言った言い値、この制裁案というのはかなりキツイものだったという?」
武藤氏
「キツイものだったということだと思いますね」
反町キャスター
「このままやられちゃ堪らんというので…」
武藤氏
「堪らないということだと思う。だから、それだけ恐れているということですよ」
反町キャスター
「田中さん、いかがですか?」
田中氏
「いや、そうでしょう。だから、石油を止めちゃえば、何か月かで立ち行かなくなるということだし、たぶんそれは先に残したということだと思いますよね」
反町キャスター
「先に残した?なるほど…」
田中氏
「いや、要するに、このプロセスの中で出口戦略も含めて考えていくべきだと思うんですね。誰も戦争をすることを欲しているわけではないから。1994年に第1次核危機があった時に北朝鮮は何を言ったかというと、制裁の実施は宣戦布告だと言ったんですよ。だから、要するに、制裁を実施すると我々は戦争に入ったものとみて攻撃するぞと言ったわけです。だから、私達は、必要なことは、いや、どうせブラフだろうと考えるのは安全保障ではないです。そういうブラフであれ、何にしろ用意はしなければいけない。だから、危機管理計画をつくった、そういうものですよ。だから、私は北朝鮮の言っていることは大袈裟で、プロパガンダですから基本的には、それを信じる必要はないと思いますけれど、国民の生命・財産を守るということは、それなりの用意をしなければいけないということであって。いや、ブラフだって言って、何もしないというわけにはいかないと思いますよ」

猪木訪朝 『北朝鮮最新メッセージ』
秋元キャスター
「今入ってきた話で、訪朝していましたアントニオ猪木議員が、羽田空港で記者会見に答えていましてこのような話が出てきました。北朝鮮の李洙?副委員長との会談で、自民党のある人物ができるだけ早く訪朝したいと言っていたという意向を伝えたところ『猪木の意向に沿うようにしましょう』と李洙?副委員長から話があったと。議員団の訪朝については「喜んで」という発言があったという、話が入ってきました」
反町キャスター
「田中さん、これはカムカム・エブリバディではないけれど、来てくださいと聞こえますよね?」
田中氏
「北朝鮮は日本を活用しようという意識は常にあるわけです。だから、アメリカや韓国との間の楔を打ち込もうということである。日本の国会議員にしてみれば、北朝鮮に行って、何らかの形でパイプになれるのではないかと思ったにしても不思議ではない。だけど、そういうふうに利用されるというのは明らかですから、是非お気をつけになった方がいいと私は思います」
反町キャスター
「向こうが困っているから、話し相手を求めているから、行くべきだというのはそれはあまりにも短絡ですね?」
田中氏
「うん…、いや…」
反町キャスター
「危ない?」
田中氏
「いや、わかりません、どういう意図があるか。でも、常にそういうのがあったんですよ」
反町キャスター
「どうしたらいいのですか?武藤さんはどう考えますか?」
武藤氏
「私も田中さんとまったく同じ意見ですね」
反町キャスター
「行かないという選択肢もないけれども、行くのなら気をつけてねと、そういう話になりますか?」
武藤氏
「うん」
田中氏
「いや、だから、利用されているのだということですよ。だけど、それは政府が、自民党、与党ですから国会議員が行くということに日本国政府はどう考えるかということはあると思いますよ」
反町キャスター
「なるほど」
田中氏
「これだけ世界が緊張している時に、日本の国会議員が行きたいと言って行ったということがどういうインプリケーションを持つのか。そのへん日本だって国際社会に向かって外交するわけだから。ただ、北朝鮮というのは、私達が交渉した時もそういう話はいっぱいありました。日本の与党・野党が行くという話が。だから、本来、政府が交渉をおやりになるということだと思うし、あまりミスリードしちゃうようなことはしない方がいいと思いますが」
武藤氏
「金正恩さんと会えるのだったら別でしょうけれども…」
反町キャスター
「『自民党の』とか、『議員団』という政府とは違う別のトラック、別のパイプで情報を流通させることはかえって日朝交渉、ないしは今回の北朝鮮をめぐる問題については雑音になる可能性があると?」
田中氏
「それは現在、日朝交渉が行われているのかどうか私は知らないから、そういうものに雑音になるかどうかはわかりませんが。これだけの情報だと北朝鮮は明らかに活用、利用しようとしていると読まざるを得ないし、なかなかそれに乗っていくというのは勇気がいることではないかと思いますよ」
櫻井氏
「ストックホルム合意のことを思い出さないといけないですよ」
反町キャスター
「はい」
櫻井氏
「あれは2006年でしたか?」
田中氏
「いや、もっとあとでしょう」
櫻井氏
「もっとあとでしたか。ストックホルムで日朝が合意をして、その中で日本側は拉致問題解決ということを考えたのですけれども、あの時に1番先に言ったのは、遺骨の問題とか、それから、日本の償いの問題とか、4つぐらい一緒にやりましょう、拉致のことは最後ですよね。これは中山恭子さんがいみじくも言いましたけれども、こんなストックホルム合意では絶対に拉致問題は解決しませんと言ったのですが、日朝は合意をしたわけですね。このような表に出て、自民党の議員団とか、自民党のある人物がというような形になると、本当の意味の交渉はできないと思いますよ。交渉というのは秘密のうちにやるものであって、たとえば、どの国でも世界がバーッと制裁をしている時にその制裁の対象の国と通じているなんて事例はいくらでもあるわけですよ。中国が天安門事件を起こした時に、世界が経済制裁をしました。世界が経済制裁して、日本が一生懸命守っていた時に、アメリカはちゃんとそこに密使を送り込んでいるわけですから。ですから、そういうことはいくらでもあるんです。おっしゃったようにいくらでもあるのですが、だけれど、このようにテレビカメラの前で、おそらくこういう人達は行くのでしょうけれど、そういった形ではないのだろうと私は思います。ただ、その拉致のこととか日本には他の国にはない問題がありますから、本当に担当者が、死ぬ気になって命がけで平壌に行って、話をする。しかも、この相手が必ず金正恩さんに伝える立場にないと意味がないですよ。だって、決めるのは神御一人ですから。この人につながるラインをどうやってつくるか、そのラインとどうやってつながるかということは、こんな形ではないと思いますね」

日本の緊急課題&東アジアの未来
反町キャスター
「さあ、そうした中、最後、日本の話をちょっとしましょう…」
秋元キャスター
「課題ということになるわけですけれども。北朝鮮が6回目の核実験を強行したあと、プライムニュースに出演いただきました石破元防衛大臣はこのような発言をされました。『今の状況の中で、持たず、つくらず、持ち込ませず、議論もせず…、ではまずいでしょう』と言っていますが、櫻井さん、この石破さんの発言をどう見ていますか?」
櫻井氏
「もうつくらず、持たず、持ち込ませずというのは非核3原則ですよね。現在、潜水艦に搭載している長距離ミサイルから、どこからでも撃てるわけですから、必ずしも仰々しく、日本に持ち込ませて、ということは、私はあまり意味がないのではないかと思っているんですよ。日米同盟の中で、アメリカがあれほどはっきりと通常戦力のみならず、核をもって日本を守ると言っているわけですから、ここのところは、日米同盟を信頼していいと思うのですが。そのこととは別に、日本人が現在、我が国の防衛、我が国の国防は、どうあるべきかということできちんと議論をすべきだと思いますね。アメリカでも、韓国でも、核武装の話はたくさん出ています。あれは2006年でしたか、北朝鮮が初めて核実験をした時に、中川昭一さんが、日本も核武装について議論をした方がいい、と彼は核を持ちましょうと言ったのではないですよ、議論をしましょうとだけ言ったら、ブッシュさん、当時、ブッシュさんが、中国がどう思うかということで日本にプレッシャーをかけてきた。コンドリーザ・ライスさんが飛んで来て、日本には核の傘をさし掛けてあげるから、そういう議論をしなくてもいいですと必死になって止めたんです。現在、アメリカでウォール・ストリート・ジャーナルはじめ、主流メディアで、日本に核武装をさせることがアメリカの、どのようなメリット・デメリットにつながるのかという議論が堂々となされていますよね。多くの言論人とか、戦略家らが日本に核を持たせた方がいいとか、持たせない方がいいとか、それぞれのお考えで議論をしていますね。たった11年前のことと比べると様変わり。韓国でさえもいかにして自分達はこの北朝鮮の核の前で守るかと、韓国の核武装論というのが出ているわけですね。その議論を聞いて、私、感心したのはすごく詳細な議論をしているわけですよ。核をつくるにはどうしたらいいか?まずNPT(核兵器不拡散条約)脱退だと、あれは何条でしたか、4条かなんかで、NPTを脱退するということも許されるんですね。それを脱退して、韓国が核をつくって、北朝鮮と同等の立場に立って、対等の立場で交渉をして、核保有国として。お互いに核を破棄するということを決めたら、もう1回、NPTに戻ったらいいではないかとか。それとか、我が国がその気になれば、18か月でできるとか、いや、日本の協力を得れば、それが3か月できる。これは、本当か嘘かは知りませんけれども、そういう議論をして。日本と共同開発で核をつくろうという議論さえ韓国でしている」
反町キャスター
「そんなこと言ったら一発で核ドミノが完成しちゃうではないですか?」
櫻井氏
「私達が持てば、台湾も持ちます。だから、核はもちろん、広がるのですけれど、これが国防の現実ですよ。だって、片方の訳のわからない人が核を持って脅しているわけですから、これから守るにはどうしたらいいかということで、少なくとも議論しましょうというところに彼らは立っている。ところが、我が国は全然そんな議論がなく、安保法制だって戦争法だとか言って騒いだメディアがいましたけれども、そのようなレベルに留まっていてはいけないと私は思いますよ」

ジャーナリスト 櫻井よしこ氏の提言 『自国の強化と日米同盟』
櫻井氏
「自国の強化と日米同盟。日本の自力を強める、防衛省も海上保安庁も強める、それと同時に日米同盟をかつてないほど緊密に守っていくということだと思います」

田中均 日本総研国際戦略研究所理事長の提言 『出口戦略』
田中氏
「私は議論してきた通りで、この問題というのは、これほど深刻な日本にとっての外患はないわけだから、本当にどういう結果をつくるのかという出口戦略をきちんと持たなければいけない。そのためには日本だけではなくて、先ほど申し上げたように、日米韓中、4か国できちんと出口戦略を共有したいということですね」

武藤正敏 元駐韓国特命全権大使の提言 『米中連携』
武藤氏
「お二人のおっしゃったことにまったく異論はなく、その通りだと思いますけど、ただ、中国の協力をどうやって得るか。これがないとなかなか北朝鮮に対して影響力は行使できないのかなと思いますし、アメリカが単独でもって何か行動をとったとしても、北朝鮮の報復を受け、なかなか大変でしょうから。そういうものを防ぐためにも、中国とうまくやっていかなければいけないのかな、と思います。もちろん、そこに日本は入ってこなければいけないと思いますけれど。これから日米中韓が緊密に連携していかなければいけないということなのだろうと思います」