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2017年7月28日(金)
稲田防衛相辞任の衝撃 『特別監察』徹底検証

ゲスト

佐藤正久
自由民主党参議院議員
織田邦男
元空将 元イラク派遣航空部隊指揮官

総力検証『特別防衛観察』 稲田防衛相辞任の真相
松村キャスター
「PKO日報問題について、特別防衛監察の調査結果が発表されました。昨年7月に、日報を含めた情報公開が請求された時、中央即応集団の副司令官が意図的に日報を公開しないよう画策したことが問題の発端だと断定されました。今回の結果を受け、稲田大臣が辞任。さらに、防衛省の黒江事務次官と陸上自衛隊トップの岡部陸上幕僚長が辞任することが発表されました。そこでゲストに元自衛官の方達を迎えて、特別防衛監察の結果を徹底検証します。今回の日報問題を受けて、稲田防衛大臣が辞任。黒江防衛事務次官が今日付で辞任、岡部陸幕長は来月8日付で辞任することとなり、前代未聞の事態となっています。佐藤さん、この防衛幹部が相次いで辞めるという事態、どのように受け止めていますか?」
佐藤議員
「極めて残念ですよね。しかも、昨日から今日にかけては、朝鮮半島において、まさに朝鮮戦争の休戦協定の署名をした日。北朝鮮にとってはアメリカに勝ったと主張をしている日ですから、ミサイルが発射される可能性があると、現場では警戒態勢をとっていましたし、また、福岡の方ではまだ災害派遣が続いているという中で、こういう防衛省のトップ、あるいは事務方のトップ、陸上自衛隊のトップの方が辞任の意向だという報道があるということは、極めて現場の士気ということを考えても残念だと思います。ただ、陸上自衛隊のトップが辞める、事務方のトップの事務次官が辞めるという状況において、その上司の防衛大臣が辞めないという選択肢は、一般的に考えてもこれはあり得ないと思います。逆に防衛大臣が辞めて、下の陸自のトップとか、あるいは事務次官が、直の処分を受けても残るというパターンはあっても、下の2人が辞めてトップが残るということは普通あり得ませんし、組織論から言っても。そういう面で言うと本当こういうタイミングとしては、非常に大事な安全保障の時期に監察結果が出たからといって辞めるというのは、極めて残念な感じがします」
松村キャスター
「織田さん、防衛幹部が相次いで辞任するという状況をどう見ていますか?」
織田氏
「私のよく知った後輩、優秀な後輩が辞めていくというのは非常に残念だし、国家の損失だなと思います」
佐藤議員
「テレビを観ている方にわかっていただきたいのは、事務次官になるためには、ものすごい努力が必要なわけですよ。入省してからいろいろな経験をしながら、すごく優秀で、人格的にもそうでなければなれないし、陸上幕僚長になると言っても30年以上厳しい訓練というのを通じ、しかも、いろいろ行政的な経験も踏まえながら、ここまできていると。そういう陸のトップと事務方のトップが辞めるという、この重さというのは極めて重く、我々も受け止めないといけないと思います」
反町キャスター
「一方、佐藤さん、国会の話だけ先に聞かせてください。来週にも今回出た報告を受けて、閉会中審査が行われるという話だったのですけれども、今日の、与野党の国対の調整具合を聞いていると、来週ではなくて再来週あたりに新大臣、そこに稲田さんが前大臣として乗っかるかどうかは未確定ですけれど、新大臣を軸とした形で、閉会中審査で、安全保障委員会で、今回の監察の報告を基にした閉会中審査をやるという部分はどう見ていますか?」
佐藤議員
「これは当然、もともと与野党で今回、日報の監察結果が出たら閉会中審査はやるということは合意をしていましたからね。それは国民との関係で、しっかり議論する意味でも開くべきだと思います。ただ、稲田大臣が辞めるという状況が加わりましたから、であれば、次の再発防止とかを含めた、新しい大臣のもとで審査をした方が実のある議論ができるかもしれません。来週だと岸田外務大臣が兼務中でしょう、そうすると、委員会を開くとなると所掌大臣がいないと開けませんから岸田大臣が防衛大臣としてこれを答弁するというのは、また、8月3日で代わる可能性がありますよね。そうしたらそこは継続性を考えても非常に中途半端な感じがします。それなら8月3日以降に新大臣のもとで閉会中審査をやった方が事後の再発防止も含めた流れを考えると、実際的なような気が個人的にはします。最終的に国会対策員会とか、あるいは委員会の理事の方が決めることになると思いますけれど、そういう形の方が実際的にはなる。ただ、稲田大臣がどういう形で参加するか、しないか、これはまさに国会対策委員会の所掌なので、これはいろいろな形があるのかなという感じはします」

稲田防衛相への事前報告は?
松村キャスター
「今日、発表された防衛監察の調査結果を詳しく見ていきます。今回の結果では稲田防衛大臣への報告、開示請求、日報管理、これら全てに対する不適切な対応が問題とされました。この3つの点に注目をして話を聞いていきます。まずは、こちらの稲田防衛大臣への報告ですが、報告をめぐる対応についてですが、パネルで見ていきます。FNNが入手した資料によりますと、今年2月13日、日報について湯浅陸幕副長は『日報データはあったかというとあった』と陸上自衛隊にデータが残っていることを報告、これに稲田大臣は『明日なんて答えよう』とのやり取りがありました。さらに、2月15日です。黒江防衛事務次官からは『なかったと言っていたものをあると説明するのは難しい』と告げられると、稲田大臣は『いつまでこの件を黙っておくのか』と返しています。3月15日には陸自内に日報データ保管という報道がありまして、3月16日行われました衆議院安全保障委員会で、これまでデータ保管の事実は報告されなかったのかという質問に稲田大臣は『報告されなかったところでございます』と答弁しました。これが虚偽ではないか、と注目を集めていたということです」
佐藤議員
「稲田大臣は、まさに2月13日に日報のあったという報告については、それは報告を受けたということは、否定まではしていませんけれども、記憶がないということに基づいて、報告は受けておりません、と言っています。実態はどうだったのかと、これについては監察の結果によると、了承したと、日報が陸自にあったという報告を受けたあと、これは出さなくていいと了承はしたということはないと、これは明言、断定しています。ただし、報告を受けたかどうかは確認できないという」
反町キャスター
「そこなんですよ」
佐藤議員
「ということですね、確認できないと。稲田大臣は、では、フジテレビの入手したメモがこれは捏造かと言うと、それはわからないと」
反町キャスター
「おっしゃってますね?」
佐藤議員
「と言っています。と言うことは、もしかしたら、これはフジテレビのメモが正しいという前提であれば…」
反町キャスター
「仮説に立った場合…」
佐藤議員
「場合、推測するとそういう何らかの報告はあったかもしれない。ただ、そこが記憶として残っていない可能性があるんです。私も国会議員でいっぱいいろいろな報告を受けます。2月13日というのは次が、2月14日が衆議院の予算委員会集中審議、しかも、日報の部分がかなり焦点となる、テレビの集中審議の時なので、聞くと、かなりの国会答弁の事前説明がいっぱいあったらしいです。だから、いっぱいあると、それは頭に残るものと残らないものというのが人間はあります。多くの国会議員も私と同じだと思うのですけれども、私もよくこれはおかしいだろうと、何でこうなったのだ、聞いてないと秘書に言うと、いや、ちゃんと報告しましたと、それは報告を受けたのかと報告した方が覚えていることが多いですよ。でも、自分の頭の中の、私の例で言うと、優先順位が若干低いと思うと、結構スーッと抜ける場合もあります。人間、スーパーマンではありませんから、ずっと全部覚えているということはないのかもしれない。だから、場合によっては両方が正しいのかもしれない。ただ、今回の内部監察…」
反町キャスター
「両方が正しいというのは、報告はしたけれども、覚えていない?」
佐藤議員
「そう、そういうこともあり得るんです」
反町キャスター
「その場合は、報告した人が、報告したうえで、大臣、ちゃんと今のを理解できていますか、忘れていませんよね、と確認することを怠った義務が黒江さんに問われていると、そんなバカなことはないでしょう?」
佐藤議員
「でも、そんな言えませんから、大臣に、そんな簡単に。報告をいっぱいしていますから。こうです、こうです、という形で。だから、この部分というのは本来、内部監察の方で本当はたぶん聞き取りをしたと思いますけれども、そこは内部監察の限界で、これは防衛大臣の命を受けて調査する組織ですから。しかも、全部で六十数人ですから。しかいなくて、実は検事と言われている人も2人だけです」
反町キャスター
「なるほど」
佐藤議員
「ほとんどが普通の事務官と陸海空の自衛官で…」
反町キャスター
「職員ですね」
佐藤議員
「そんなプロではありませんし。実際、六十数人全員でやっているわけではなく、一部の人間だけがやっていますから。という状況において捜査ではありませんから、本当に皆を集めて詰問なんかできませんから、しかも、防衛大臣に詰問なんかはできないではないですか。でも、そこは監察の人も認めているように、ここは言った、言わないの話、覚えた、覚えていないの話というのは、そこは監察の限界だと」
反町キャスター
「限界?」
佐藤議員
「はい」
松村キャスター
「こちら特別防衛監察の調査結果と、FNNが入手した資料に記載された同じ日の事実関係を比較したものです。2月15日のものなのですが、調査結果では、事務次官は陸幕長等に対し、陸自に存在する日報について管理状況が不明であるため防衛大臣に報告する必要がないとの判断、とあります。一方、FNNが入手した資料によりますと、15日のやりとりで事務次官は『なかったものをあると説明するのは難しい』、稲田防衛大臣は『いつまでこの件をだまっておくのか?』という、やり取りがありました。こちらでは稲田大臣が事実関係を把握していたように見えますが。佐藤さん、調査結果では稲田大臣は陸自に存在する日報の報告を受けていないとしています、矛盾しているように見えますけれども、どう見ていますか?」
佐藤議員
「これはわかりません、本当に。そもそもこの事務次官が陸上幕僚長に対して、陸自に存在する日報について管理状況が不明と、つまり、だから、行政文書ではないから、これは情報開示の対象にならないから防衛大臣に報告する必要はないと判断した、これは極めて重たい判断ですよ」
反町キャスター
「個人的な文書だからいいだろうということですよね?」
佐藤議員
「ということで、だから、これは情報公開法上の対象にしないという、だから、これが今回の1番の、日報のこの監察結果で黒江次官の責任として1番言われているのはこの部分ですよね?」
反町キャスター
「なるほど」
佐藤議員
「これで、もう無いことになってしまった。でも、普通に考えてよくわからないのは、黒江次官は非常に頭が良い方で、行政経験も長くて」
反町キャスター
「しっかりした方です」
佐藤議員
「そういう方が、管理状況が不明だという理屈にして報告をしないという判断をしたというのは、非常に個人的には黒江さんを知っているだけに理解できない。だって、この日報は、私も陸上自衛隊で指揮システムを使っていましたから、結構な人が見られるんです。これをダウンロードしている人がいっぱいいるというのはたぶん黒江さんだってわかっているはずです。実際に聞いたんです、昨年の4月段階でPKOの部隊が、陸自指揮システムと読む、情報を共有するためのシステムですよね、掲示板に上げたと、もう日報が掲示板にありますよね」
反町キャスター
「はい、誰でも見られる?」
佐藤議員
「誰でもではないですけれども、権限があれば、何人ぐらいの人が昨年の7月で見る権限があったと思います?」
反町キャスター
「いや、僕は知らないですよ…」
佐藤議員
「サクッと言って、何人ぐらい?」
反町キャスター
「300?」
佐藤議員
「4万人」
反町キャスター
「えっ!?」
佐藤議員
「4万人の方にアクセス権があったんですよ」
反町キャスター
「ほぼフルオープンですね…」
佐藤議員
「だから、そういうのが情報を共有するシステムです、もともと指揮システム」
反町キャスター
「なるほど。それは現場の状況をより多くの人達で意識を共有しようという意味ですね?」
佐藤議員
「もともとね。だから、実際、昨年4月であれば、北海道の千歳の部隊が派遣されていましたよね。だから、その派遣された連隊の連隊長、副連隊長も見られますし、当然、師団長も見られますし、というふうに4万人ぐらい見られるようなシステムなので、だから、中にはダウンロードする人もいますよ。だから、行政文書というのは、職務上、作成して、組織で用いるために保管するものですから、それぞれの部隊長がダウンロードすれば、これは組織として用いるために持っているという形になってしまうわけ。これを管理状況が不明だから防衛大臣に報告する必要がないという判断をされたという部分が、なぜそうなのかという部分が掘り下げてこられないので、よくわかりません。本当に、そういう状況の中で、(なぜ)こういう判断をしたというのをかなり個人的は疑問のところがあります」
反町キャスター
「誰かを庇おうとしたのですか?」
佐藤議員
「わからない。とりあえず、いろいろ出ているものの中に統幕の総括官が1月の27日の陸幕とのやり取りの中で今さらあったとは言えないと…」
反町キャスター
「ここだ、1月27日」
佐藤議員
「とあったように、だから、陸上自衛隊にあったとわかったのが1月の27日でしょう。でも、その時、今さら陸自にあったと言えないと言う、この意味は何なのかと。ここの部分は今回、確認できなかったというのが、今回の監察結果ですけれども。この頃の国会の流れを見ると、1月24日に衆議院本会議で共産党の志位先生がこの日報について質問をしているんです。それに対して、総理は、これはしっかり破棄をされて、陸自にはないという趣旨の答弁をしていますから。そういうことが頭にあって、今さら陸自にあったとは言えないということから、国会対応の流れの中で、それがずっと総理も答弁し、大臣も答弁していますから、陸自になかったということを答弁していますから、そういうことで陸自にはなかったという、国会対応の流れを維持するために、もしかしたら、こういうのやったのかなと。これは推測ですよ。だから、非常に私自身も、中にいた人間として黒江さんをよく知っているし、非常に行政にも詳しい方だし、システムにも詳しい方がこういう判断をするというのは通常は考えられませんし。陸上自衛隊もそれを受け入れたわけですよね、報告だと。事務次官がこういう判断をしたと、陸上自衛隊の方もそれではわかりましたと言って受け入れてしまった。陸上自衛隊も、実は統幕も、内局も文書は持っていたわけです。統幕も陸幕も内局も仮にこの情報を出したとしても。統幕で1回出しているわけですから、同じものですから、だから、隠す必要は、本来はあまり必要性は考えにくいですよ。モノは出ているし、しかも、情報公開法上は法律違反でもなんでもないから。なのに、そういう形で陸上自衛隊にあったということを言わずに、個人データではなくて、行政文書という可能性もたぶんあると思います、普通の人間ならわかりますから。そうにもかかわらず、こういう管理状況がわからない、個人データだから行政文書ではないという整理でこれは外に出す必要はないし、防衛大臣にも報告する必要はないと、いったんは15日に陸幕長の方に言ったというのが、個人的には背景がよく理解できません」
反町キャスター
「織田さん、いかがですか?」
織田氏
「私も2年8か月、イラク派遣の航空部指揮官をやりまして、日報は受ける立場だったんですね。日報とは何かということをお話しないといけないけれど、2つ目的がありまして、1つは指揮官の指揮を適切にするためのもの、2つ目は、要は、終わった時に教訓を得るためですね。指揮官の指揮を適切にするためには指揮官をサポートする幕僚がいるわけですよ。また、4か月おきに新たな部隊がきますから、その人達も見たいわけですね。少なくとも指揮官を支える幕僚はそれを見ておかなければわからない。次の一手を考える、それは司令部で考えるんですよね。それで指揮官が判断して、それでいこうと。だから、できるだけ多くの人に共有しなければいけない、共有できる、ダウンロードできる、権限というのはありますけれども、与えられた人は。だから、先ほど言ったように、陸では4万人と言っているのですが、航空も相当な数ですね、ダウンロードされていました。それで、今回と大きな違いは、2011年、私が辞めたのは2009年ですから、2009年に法律が通って2011年に施行されたのが公文書管理法ですよ。これによってダウンロードしている、要は、写し、これも行政文書になった。これまでは個人のファイル、個人の情報だった」
反町キャスター
「今回の黒江さんのこの判断というのはその時点でもうおかしいと?」
織田氏
「そう。だから、黒江さんですから、当然わかっているはずです。法律にすごく詳しい方ですから。だから、敢えてなぜそう言ったのかな。だから、状況が不明であるというのは、誰に対して、何百人に対してダウンロードしているかどうかがわからないからということじゃないかなと思って、私も読んだのですが。それにしてもちょっとおかしい」
反町キャスター
「何人がダウンロードしているかわからないからという理由によって、行政文書ではない、だから、非開示でいいという理屈にはならないわけですよね?現行の法制上は?」
織田氏
「いや、ならない。現行上はその原本がありますよね、原本がある。写しが誰でも、誰でもと言うか、許可された人に対して共有ファイルで共有できるようになっているんです。共有する、ダウンロードする、何百人がダウンロードする、しかしながら、今後やるのでしょうけれども、副司令官がこれを削除しろと言ったと。原本が削除されますと、それは、今度は個人的に使っていた個人データが行政文書になっちゃうんですね、現在の法律上は、はい。だから、全部、持っている人は行政文書」
反町キャスター
「そうすると、その立場からすると、今回の監察結果の中に書いてある黒江事務次官の報告とされるもの、これは非開示にするためのこじつけに見えませんか?」
織田氏
「うーん、それは…」
反町キャスター
「あとは、黒江さん自身が納得してこういう報告をしたのか?何らかの配慮のためにこういうものを練り上げたのか、誰かからやれと言われたのかはわからないですよ、非開示にする建付け上、こういう理屈をどこかから持ってきたように、無理やりに建付けた理屈のように見えます。そこはいかがですか?」
織田氏
「推測にしか過ぎないのですが、これは2月の7日だったかな、情報公開をしているんですよね。だから…」
反町キャスター
「統幕に残っていたというものですね」
織田氏
「はい、だから、もうやっているから、やったあと、あまり問題にならないのではないと、いいのではないと」
反町キャスター
「あっ、そういう意味もあるかもしれない?」
織田氏
「そういう意味があるのではないかなと、私は…」
反町キャスター
「先ほどの佐藤さんの話だと、国会対応もあって新たな面倒くさい話を出さないためにという話かなと思ったのですけれども、織田さんの見立てだと、もう出ている話だから、今さらあったことを言ってもという、そういう意味で?」
織田氏
「そういうことです」
佐藤議員
「国会で2月の段階で問題になったのは、出したからいいという話ではなくて、皆、知っているわけです、出ているのは。ただ、これまで陸上自衛隊にないと言っていたのが、あるのではないかと、まだ残っているのではないかという部分がずっと議論されていたんです、問題は。野党の追及の部分は出したからいいというものではなくて、実際にないと言っているけれども…」
反町キャスター
「ガバナンスの方にいっていましたもの、質問が」
佐藤議員
「本当にまだ残っているではないかと。言ったように私がイラクに派遣された時も、実は教訓収集の目的のために2人、私の部下で第3者的な視点からいろいろな教訓を集める人間がいたわけですよね。今で言う教育訓練研究本部というところに、教訓収集センターというものがあって、そこから派遣をされて。今回の日報についても、野党の方が質問をしたように研究本部のそういう教訓センターにはあるはずだと。実はあったんですよ。今だからわかりますけれども、そうではないと言っていましたけれども。というふうに、あるはずのものがないと言っているのはおかしいのではないかというのが、当時の国会での焦点だった。玉木先生とか、いろいろな方が厳しく大臣に追及していました。だから、今さらあったとは言えないとか、国会対応でこういう形で、無いことということで、ずっと引っ張ったと。ところが、出てきたという話」

『意図的なデータ不開示』
松村キャスター
「開示請求の不適切な対応について発端となったのは南スーダンの首都ジュバで昨年7月に生じた内戦による大規模な武力衝突でした。この時に日報には『戦闘』という記述が残されていますが、もし戦闘状態であった場合はPKO参加原則に反し、自衛隊は撤退する必要がありました。そうした中、7月19日、武力衝突が起きた7月6日から15日の電子情報含む文書全ての開示が請求され、防衛省はこれを受理します。7月20日以降、CRF、中央即応集団副司令官は、日報以外の文書で対応できないか意図的に指導し、9月16日に日報以外の文書の開示が決定されました。さらに10月3日、再び、7月7日から12日の日報の開示請求を防衛省が受理すると、陸幕関係職員とCRF司令部関係職員は、7月の対応を踏まえて不開示で調整することを決め、12月2日に防衛省は陸自で廃棄済みと不開示を決定しました。という一連の経緯ですけれど、佐藤さん、CRF副司令官という方が出てきますが、この方が引き起こした問題のようにも見えますけれども、このCRF副司令官はどのような立場の人なのですか?」
佐藤議員
「PKOとか、あるいは海外での災害救援というものは、陸上自衛隊の中で運用を司っているのはCRFという中央即応集団。司令官がいて、その下に副司令官が2人いる。国内担当と国際担当。国内担当は国内での災害対応とか、いろいろな警備とか、そういうのは国内担当の副司令官が所掌する。海外におけるPKOとか、国際緊急援助隊のようなものは国際担当副司令官が所掌するというようになっていて、彼がそういう文書管理について、最初は日報も含めた、現地の部隊との中央即応集団のやり取り、文書を全部開示してほしいという要求があった時に、彼は日報は出したくないと、日報以外の文書で対応できないかと言って、実際に開示したのは、装備品はこういうのがありますとか、装備品のやり取りとか、そういうものを開示して、日報を開示しなかった。この情報開示を請求した人は、おかしいと。2回目は、10月3日は日報に限って全ての開示請求がきたわけです。次の対応としては前回7月に日報はないという形でやったので、同じように不開示ということで調整しようとした。なぜこうやったかというのがポイントなのですけれども、今回、聞いたら、本人は、日報というのは、部隊の動き、部隊の位置というものもわかるので、できるだけそれは出したくないと。いろいろな情勢の中で、情勢が緊迫したり、緩くなったりしますけれども、そういう状況の中で弾が飛んだというのがありましたから、部隊の位置は公にしたくないと。黒塗りで開示すればいいのですけれども、本人としては日報というのはリアルタイムなものですから、実際作戦活動が続いている最中なので、出したくないという想いで、そういう対応したらしいということは報告に載っています。気持ちは私もわからないでもない。そもそも現場を預かる人間というのは、活動中ですから、終わった後であれば開示は結構、出しやすいという気持ちはあるかもしれませんけれども、活動中だと、本当に出したくないという気持ちが出てもおかしくない。実際、情報公開法上は出さなければいけないのだけれども、気持ちとしてはそういうのはあってもおかしくない」
反町キャスター
「日報以外の文書で対応したいと思った背景として、文章の公開請求が出た背景に、現場が、南スーダンが戦闘状態なのかどうかを知りたがったわけではないですか。戦闘だということであれば、それは自衛隊が行くべきではないから、直ちに撤収しないという議論が国会でも出ていました。副司令官がそこまで判断されたかは知りませんけれど、現場からの報告として戦闘という言葉を出したくなかった。戦闘という言葉が入っている部分を見せたくなかったということがあったように、我々は想像せざるを得ません。ここはどうですか?」
佐藤議員
「これは違います。実際に戦闘という部分は一部出ていますから、報告内に出ていますから。私も現場にいましたけれども、現場の自衛官は見たものを素直に書くべきです。普通の一自衛官からすれば、戦闘というのは幅があるという認識、だから、数人が、グループ同士が銃を撃ち合うのも戦闘ですよ。国、あるいは国に準ずるような大きな組織がぶつかるのも戦闘です。戦闘には幅があるということです。別に、国会を意識していませんから。ただ、国会になると、国会で戦闘行為とか、戦闘地域とか、非戦闘地域というのは、国会で言う、私がいた非戦闘地域のイラクというのは、国と国がぶつかるようなものを戦闘と国会で言っていますから、そことは現場の方は意識せずに書いていますし、この副司令官も、そういう意識ではなくて、素直に」
織田氏
「日報を除いた文書を開示ということを副司令官が判断するんですね。その理由として、アレッと思ったのは2つ挙げていて、1つは情報部隊保全、4万人に開示していて、情報部隊保全かよという感じがします。取り扱い注意ぐらいの文書ですから情報部隊保全はないだろうと。もう1つ挙げたのは、開示請求の増加。これはわかるんですよ。と言うのは、1日に20ページぐらいあがってきますと、1日ですよ、1年間で7000枚ですよ。10年間で7万枚。もし情報開示請求がこれでずっとやられたら、人と労力は莫大なものですよ。そのための人と予算もついていないのにもかかわらず、それをやったら大変だなという判断が働いたというのは、私は理解できる。1番は副司令官ですから、政治的な話もわかるでしょう。そうしたら部隊からあがってくるのに、戦闘、あるいは武力衝突…、この国会でも言っているではないですか、戦闘があったら憲法9条に関わるから、これは使わないようにしています、冗談ではないと。日報の目的は指揮官の指揮を適切にするためですね。だから、できるだけ軽易に思うがまま書いてこいと。書いている内容は天候から、隊員の健康状態から、自分は航空部隊でしたから、毎日どのような飛行機が、どのような故障をして、あるいは米兵を何人運んだのだ、モノは何を…、全部あげてこいということですね。その時に、状況と言ったら戦闘という言葉が入っていて当然ですよ。その時に戦闘はダメだけど、武力行使はいいなんて言いますと、部隊が萎縮してしまいますよね。それをもって、日報の文言を、国会の中でやり取りするようなものではない。しかしながら、大臣は戦闘という言葉は9条に抵触するから使いません、武力衝突ですなんて言っていますね。そうすると、それを受けた副司令官が、副司令官は相当の地位ですよ、政治もわかりますよ。そうしたら政治を忖度して、ノリ弁にすればいいのですけれども、ノリ弁にすること自体が1日20枚ですよ、相当な労力がかかる。その予算はついていないですよ。そういう忖度が働いたんじゃないかと思って、これを見たら、まったくそれがなかったから。アレッと」
佐藤議員
「稲田大臣が、戦闘をなぜ使わないかということを、間違っているのだけれど、憲法9条に抵触するから使わないみたいな誤解を与える答弁をおっしゃったんです。それはこの7月の、開示請求のやり取りのあとですから、純粋にこの時の副司令官というのは、国会でどうのこうのだから、これを隠蔽したということはないです。織田さんの言われた日報は一例で、こんなに分厚いですよ。こういうのを、いろいろな部隊がいるでしょう、だから、中央即応集団司令にはいろいろな部隊からこういうようなものがいっぱいくる。これはそのあと指揮官にモーニングレポートという形で、朝のレポートのためにこれからエキスを抜いて、次の部隊に…。司令官に報告すれば、用済みです。だから、掲示板から破棄してもいいと。破棄しなさい、というのがもともとのルールです。中には見たい人もいますから、ダウンロードした。教訓収集センターには当然残っているはずです。データでもなんでも。これをずっと紙で残すということは…」
反町キャスター
「国会における対野党です。その状況を考えた時に日報を非開示にするというのは適正な判断だと感じますか?」
佐藤議員
「いや、1部については今回、黒塗りにしましたからね」
反町キャスター
「マンパワーがないよという織田さんの話、そうかなと。大変ですよ」
佐藤議員
「すごくきているんです、情報開示請求が。結構大変です。私見ですけれども、他の国において軍隊が活動しているというやつを、情報開示というのが馴染むのかなと。終わったあとならわかるような気がしますけれど、どうなのかなと。この副司令官、情報公開法上はダメですけれども、活動中なので、部隊の隊員のことを考えて、できれば出したくないという気持ちはわからないではないと」

『日報データの破棄』
松村キャスター
「ここからは陸上幕僚幹部運用支援情報部長、いわゆる陸幕運情部長が不開示決定とした対応に実態を合わせて日報を廃棄した問題について見ていきます。まず12月2日に陸自で廃棄済みとして日報が開示されなかったことを受けまして、12月12日に自民党の河野太郎衆議院議員が不開示決定に係る事実確認の資料を要求しました。この直後、陸幕運情部長が陸自システムの掲示板に日報が存在するとの報告を受けて、日報の破棄を念頭に適切な管理を指示しました。12月16日に稲田防衛大臣が再捜索を指示。26日には統合幕僚監部内に日報データの存在が確認されます。今年1月17日に岡部陸幕長が陸自内に日報データが保管されているとの報告を受けます。1月27日には統幕の防衛官僚が『いまさら陸自にあったとは言えない』と発言。河野統合幕僚長が稲田防衛大臣に統幕に日報データがあったことを報告しました。2月6日から7日にかけて、統幕に残っていた日報データを一部黒塗りで公開されました。今回の調査結果によりますと、2月の8日に陸幕運情部長がCRF司令部幕僚長に日報の破棄を依頼、陸幕運用支援課長に日報の破棄を指示しました。佐藤さん、ここに出てきます陸幕運情部長はどのような立場の人なのですか?」
佐藤議員
「運用支援情報部という昔の部署なのですけれども、これはPKOとか、部隊を派遣しています。その側面を支援する担当部長。実際に運用は統合幕僚本部がやっているということになっていますので、それを側面から、部隊を差し出した陸上自衛隊として、これを支援すると、たとえば、人事の面とか、モノの面とか、今回は文書管理。文書管理については陸上自衛隊の部隊を差し出しているという観点から、文書管理についても運用支援情報部長が担当部長と、運用は統幕がやりますけれど、文書管理については部隊管理の話なので、そこは陸上自衛隊の系統で対応すると。わかりにくいと思いますけれども、統幕というのはPKOについては運用しかやっていない」
反町キャスター
「今回の日報管理というのも運情部長、この人が、いわゆる南スーダンに行っている陸上自衛隊から上がってくる日報については…」
佐藤議員
「それは違う、それは、運用の、統幕にありますけれども、陸自指揮システムの掲示板に載りますよね。多くの人が自衛隊にいるではないですか、多くの部隊が見るし、破棄とかについても、そこは、側面支援するのが陸幕の…」
反町キャスター
「側面支援とは?破棄を支持することが側面支援になるのですか?」
佐藤議員
「文書管理の話ですから。文書管理は…。あるものを、無いように辻褄合わせしたわけですよ、結果的として。情報公開法上の」
反町キャスター
「陸幕運情部長が文書の破棄を指示したりするというのは事実上の隠蔽工作をこの人がやったのではないですかと、ここはどうなのですか?」
織田氏
「運用支援情報部長ですね。情報ですから、いわゆる情報セキュリティでも面倒見るわけですよ。それについては、想像ですけれども、破棄するということは決まったわけですね。破棄しますと、先ほど、言ったように、公文書管理規則ではダウンロードしたものが行政文書になってしまうんですね。大元を破棄したら皆、本当は破棄をしなければいけない。そこは適切にやりなさいよと。持っている人が行政文書として扱うかどちらかですよ」
佐藤議員
「12月2日に陸自では破棄済みと決定しているんです。それに倣う形であってはいけないです」
反町キャスター
「隠蔽工作とは言いませんかというのが質問です」
織田氏
「それは最初の不開示自体が隠蔽ととられてもしょうがないですよ」
反町キャスター
「その時は陸幕の一部にあったということは…」
織田氏
「あったと言うのは、ネット上にあるんですよ。それぞれのコンピューターの中にある。だから、それは大元が破棄されるとそれを破棄しなければいけない。基本的には。でも、4万人…」
反町キャスター
「いや、不開示を決めたからと言って、末端のパソコンに残っているのがあったとしても、消しなさいという指示ですよ、これは」
織田氏
「それはあってはならないですよ」
反町キャスター
「情報公開請求がされているのに?」
織田氏
「筋としては削除しなければいけないのだけれども、その時点で情報公開されていますよね。と言ったら、その時点で破棄しろと言うのは不適切だと」
反町キャスター
「おかしいでしょう?」
織田氏
「はい」
佐藤議員
「それはおかしいですよ」
織田氏
「そこは問われてもしょうがない」
佐藤議員
「そこは彼の、今回の処罰の対象の1つです」
反町キャスター
「こういうことに関しては、ないことになったのだから全部消せというものなのか、ないことということで下々まで徹底しろよと言っても、いや、ありましたという時に、もう1回、上に上がって、不開示決定を撤回するという、これは防衛省にとっては非常に難しい決断になるわけですよね?」
佐藤議員
「でも、防衛省の方で、陸自で不開示としても、あれば、出すべきなんです。当然、そこで運情部長は、彼の判断として陸上自衛隊は不開示としたと、理由は掲示板にもないと。あっても破棄しなければいけない文書だと…」
反町キャスター
「彼が判断したんですよね?」
佐藤議員
「そう」
反町キャスター
「でも、その判断は情報公開請求があるという前提に立った場合は、おかしい?」
佐藤議員
「おかしい」
織田氏
「おかしいですよ」

佐藤正久 自由民主党参議院議員の提言 『・作戦情報開示 ・国会対応』
佐藤議員
「日報問題の本質の1つに、この作戦情報を開示する。一般の官庁の行政文書と同じ扱いでPKOとか、実際に動いている情報というものが開示というものになじむのかというのが1つのポイント。もう1つは、国会対応という部分が非常に今回見え隠れしているので、大臣がAと答弁しても、そのあとに違う、BならばBと言うべきだと、その場合が、今回の1つの教訓かなと思います」

織田邦男 元空将 元イラク派遣航空部隊指揮官の提言 『教訓』
織田氏
「日報の目的の1つも教訓を得るということです。今回、防衛省が痛手を受けて、いい教訓を得たと思うんです。だから、安全保障というのは空白があってはならないわけですよ。北朝鮮がミサイルを撃とうとしている、あるいは東シナ海で中国が実効支配を獲ろうしている。本当に空白は許さないです。こういう問題にいつまでも関わるのではなく、教訓をしっかり得て、再出発してもらいたいという意味で教訓と書きました」